JP2013140449A - 制御装置及び水中航走体 - Google Patents

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【課題】安定したフィードバック制御を実現することを目的とする。
【解決手段】制御対象の出力である船体の旋回角度を目標指令に一致させるような制御指令を生成するフィードバック制御部11と、船体速度に応じて、フィードバック制御部11で用いられる制御ゲインを調整するゲインスケジュール部12とを備える。ゲインスケジュール部12は、ゲインテーブルを記憶する記憶部21と、船体速度に応じた制御ゲインをゲインテーブルから取得するゲイン取得部22と、ゲイン取得部22によって取得された制御ゲインの変化率が所定の変化率制限値以下となるように制限する変化率制限部23とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置及び水中航走体に関するものである。
従来、フィードバック制御を行う制御装置において、フィードバック制御で用いられる制御ゲインを調整するゲインスケジュール制御が知られている。
例えば、特許文献1には、現在の船速及び翼深度に基づいて制御ゲインを決定するゲインスケジューリング装置が開示されている。
特公平8−32523号公報
ゲインスケジューリング制御を用いたフィードバック制御では、ゲインスケジューリング制御によって適切なゲインが得られない場合、フィードバック制御部から出力される制御指令が振動してしまい、制御が不安定になってしまう。また、制御が不安定になると、消費されるエネルギーも増大してしまい。
特に、水中を航走する水中航走体では、エネルギー補充のために浮上する必要があり、不安定な制御による消費エネルギーの増大は深刻な問題となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、安定したフィードバック制御を実現することのできる制御装置及び水中航走体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、制御対象の出力を目標指令に一致させるような制御指令を生成するフィードバック制御手段と、所定の参照信号に応じて、前記フィードバック制御手段で用いられる制御ゲインを調整するゲインスケジュール手段とを備える制御装置であって、前記ゲインスケジュール手段は、前記制御ゲインの変化率が所定の変化率制限値以下となるように制限する変化率制限手段を具備する制御装置を提供する。
フィードバック制御が不安定になる要因として、ゲインスケジュール機構で得られる制御ゲインの変動が大きいことが考えられる。
本発明によれば、フィードバック制御手段で用いられる制御ゲインの変化率を所定の変化率制限値以下に制限するので、フィードバック制御手段に出力される制御ゲインの変動を抑制することができる。これにより、制御対象の出力の振動を抑制することができ、安定した制御の実現に寄与する。この結果、消費エネルギーの増大を抑制することができる。
また、制御の不安定を解消する対策として、一般的に、制御ゲインを通常よりも小さく設定することが挙げられるが、この場合、外乱に対するロバスト性が劣化するおそれがある。本発明によれば、変化率が変化率制限値を超える場合に限って制御ゲインを小さめに設定するので、制御系の外乱に対するロバスト性の低下を回避することが可能となる。
上記変化率制限手段の実現手法としては、レートリミッタ、平滑化手段等が挙げられる。平滑化手段としては、ローパスフィルタや、平均化処理等が挙げられる。
上記制御装置において、前記変化率制限値を前記制御対象の出力と前記目標指令との関係に応じて変更する変化率制限値設定手段を具備することとしてもよい。
制御対象の出力と目標指令との関係に応じて変化率制限値を変更するので、制御対象の状態に応じた適切な変化率制限値を設定することができる。これにより、フィードバック制御手段において使用される制御ゲインを更に適切な値とすることができ、応答性を向上させることが可能となる。
上記制御装置において、前記変化率制限手段は、前記所定の参照信号の変化率が変化率制限値以下となるように制限することにより、前記ゲインの変化率を前記変化率制限値以下とすることとしてもよい。
ゲインの変化率が増大する原因として、ゲインを決定する際に参照される参照信号が変動していることが挙げられる。したがって、参照信号の変動を抑制することで、これに基づいて決定される制御ゲインの変動を間接的に抑制することが可能となる。
本発明は、上記いずれかに記載の制御装置を備える水中航走体を提供する。
本発明によれば、安定したフィードバック制御を実現することができ、消費エネルギーの増大を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る水中航走体を示した図であって、(a)は概略平面図、(b)は概略右側面図である。 本発明の第1実施形態に係る制御装置が備える機能を概略的に示した機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る制御装置が備える機能を概略的に示した機能ブロック図である。 目標指令をステップ関数的に与えたときの制御指令と出力応答の一例と、変化率制限値の与え方について説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る制御装置が備える機能を概略的に示した機能ブロック図である。
以下、本発明に係る制御装置を水中航走体に適用した場合を例に挙げてそれぞれの実施形態として説明する。なお、本発明の制御装置は、以下に説明する水中航走体に適用される場合に限られず、フィードバック制御におけるゲインを調整する機能を備える制御装置に広く適用されるものである。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態に係る制御装置及び水中航走体について、図面を参照して説明する。図1(a)は、本実施形態に係る水中航走体の概略平面図を示した図、図1(b)は、本実施形態に係る水中航走体の概略右側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る水中航走体1は、船体2と、主推進器3と、水平推進器4と、垂直推進器5とを備えている。
主推進器3は、船体2の後端部に船体2の左右方向(幅方向)に延びる水平軸線に沿って並べて配置された右側推進プロペラ3aと左側推進プロペラ3bとを備えている。右側推進プロペラ3aと左側推進プロペラ3bとは、図示しない駆動源(例えば、バッテリ駆動の電動モータ等)によって正回転または逆回転させられるものである。そして、これらの右側推進プロペラ3aと左側推進プロペラ3bとが、後述する制御装置10(図2参照)からの回転数指令に応じて正回転又は逆回転することによって、船体2が船首尾線に沿って前進または後進するようになっている。
水平推進器4は、船体2の前方に設けられた前方水平推進器4a及び船体2の後方に設けられた後方水平推進器4bを有している。前方水平推進器4aは、船体2の左右方向に延びる水平軸線に沿って船体2を貫通するスラスタトンネル6aと、このスラスタトンネル6aの略中央に配置された前方水平プロペラ7aとを備えている。後方水平推進器4bは、水平軸線に沿って船体2を貫通するスラスタトンネル6bと、このスラスタトンネル6bの略中央に配置された後方水平プロペラ7bとを備えている。
前方水平プロペラ7aと後方水平プロペラ7bとは、図示しない駆動源(例えば、バッテリ駆動の電動モータ等)により正回転又は逆回転させられるものである。そして、前方水平プロペラ7aと後方水平プロペラ7bとが、制御装置10(図2参照)からの回転数指令に応じて正回転または逆回転することによって船体2が左進または右進するようになっている。更に、制御装置10からの信号に応じて、前方水平プロペラ7a及び後方水平プロペラ7bのそれぞれの回転数が異なるように制御されることにより、方位(ヨー角度)が制御されるようになっている。
垂直推進器5は、船体2の前方に設けられた前方垂直推進器5a及び船体2の後方に設けられた後方垂直推進器5bを有している。前方垂直推進器5aは、船体の上下方向に延びる垂直軸線に沿って船体2を貫通するスラスタトンネル8aと、このスラスタトンネル8aの略中央に配置された前方垂直プロペラ9aとを備えている。後方垂直推進器5bは、垂直軸線に沿って船体2を貫通するスラスタトンネル8bと、このスラスタトンネル8bの略中央に配置された後方垂直プロペラ9bとを備えている。
前方垂直プロペラ9aと後方垂直プロペラ9bとは、図示しない駆動源(例えば、バッテリ駆動の電動モータ等)により正回転又は逆回転させられるものである。そして、前方垂直プロペラ9aと後方垂直プロペラ9bが、制御装置10(図2参照)からの回転数指令に応じて正回転または逆回転することによって船体2が浮上又は潜行するようになっている。更に、制御装置10からの信号に応じて、前方垂直プロペラ9a及び後方垂直プロペラ9bのそれぞれの回転数が異なるように制御されることにより、船首尾線と水平面とのなす角度(ピッチ角)が制御されるようになっている。
上述のように、本実施形態に係る水中航走体1は、主推進器3、水平推進器4、垂直推進器4が備える各プロペラの回転数が制御装置10からの制御指令に基づいて制御されることにより、船首尾線方向、水平軸線方向、垂直軸線方向における航走と、方位制御及びピッチ角制御による旋回制御とを実現することができるものである。
制御装置10は、例えば、コンピュータであり、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
以下、説明の便宜上、制御装置10が備える各種機能のうち、旋回制御に関する機能について主に説明する。
図2は、制御装置10が備える各種機能のうち、旋回制御に関する機能を抽出して概略的に示した機能ブロック図である。
図2に示すように、制御装置10は、フィードバック制御部11と、ゲインスケジューリング部12とを備えている。
フィードバック制御部11は、目標旋回角度に現在の船体2の旋回角度を追従させるための旋回回転数指令を生成する。フィードバック制御部11は、例えば、目標旋回角度と現在の船体2の旋回角度との偏差に対して、比例積分微分制御(PID制御)を行うことにより、旋回回転数指令を生成する。目標旋回角度が方位に関する指令であった場合、旋回回転数指令は水平推進器4が備える前方水平プロペラ7a、後方水平プロペラ7bをそれぞれ駆動するモータ等の駆動源に与えられる。また、目標旋回角度がピッチ角に関する指令であった場合には、旋回回転数指令は垂直推進器5が備える前方垂直プロペラ9a、後方垂直プロペラ9bをそれぞれ駆動するモータ等の駆動源に与えられる。
上記フィードバック制御部11における比例積分微分制御のそれぞれの制御ゲインKp、Ki、Kdは、ゲインスケジューリング部12によって調整される。
ゲインスケジューリング部12は、記憶部21と、ゲイン取得部22と、変化率制限部23とを備えている。
記憶部21は、例えば、船体速度(参照信号)と制御ゲインKp,Ki,Kdとがそれぞれ関連付けられたゲインテーブルを有している。
ゲイン取得部22は、現在の船体速度に対応する制御ゲインKp,Ki,Kdをゲインテーブルから取得する。
変化率制限部23は、各制御ゲインの変化率が予め設定されている所定の変化率制限値以下となるように制限する。所定の変化率制限値は、例えば、設計者により適宜設定される値である。変化率制限値は、例えば、実際に船体を運転させたときの制御の安定性を解析し、そのシミュレーション結果から求めた値に基づいて設定される。
このように、変化率制限部23を有しているので、フィードバック制御部11に出力される制御ゲインが所定量以上変動することを抑制することができる。
変化率制限部23の具体的な構成としては、例えば、レートリミッタが挙げられる。レートリミッタは信号の立ち上がりと立下りの制限値を設定するものであり、広く汎用されている。従って、レートリミッタを採用することにより、コストダウンや構成の簡素化を図ることができる。
また、変化率制限部23の他の具体例としては、例えば、平滑化処理を行う平滑化手段が挙げられる。平滑化手段の一例としては、ローパスフィルタや、平均化処理が挙げられる。
ローパスフィルタは、制御ゲインを平滑化する効果を持つので、制御ゲインの急激な変化を効果的に抑制することができる。この場合、ローパスフィルタの次数は特に制限されない。
また、平均化処理は、今回の制御ゲインと過去N(Nは1以上の整数)回分の制御ゲインの平均を算出し、平均制御ゲインを出力する移動平均等が挙げられる。このような平均化処理では、制御ゲインが急激に変化しても、その変化分が過去の制御ゲインによって平滑化されるため、制御ゲインの変動を抑制することができる。
このような構成を備える水中航走体1においては、旋回角度が旋回角度検出部13によって検出されるとともに、水中航走体1の船体速度が図示しないセンサによって検出されて制御装置10に入力される。なお、旋回角度、船体速度をセンサによって検出する態様に代えて、例えば、制御装置10における制御指令(例えば、プロペラの回転数指令)に基づいて所定の演算を行うことにより、船体速度や旋回角度を推定することとしてもよい。
船体速度は、ゲインスケジューリング部12に入力され、制御ゲインの取得に用いられる。具体的には、ゲインスケジューリング部12のゲイン取得部22により、船体速度に応じた各種制御ゲインが記憶部21に記憶されているゲインテーブルから取得され、取得された各種制御ゲインが変化率制限部23に出力される。変化率制限部23は、各種制御ゲインの変化率が予め設定されている変化率制限値以下である場合には、制御ゲインをそのままフィードバック部11に出力し、また、変化率が変化率制限値を超えている場合には、その制御ゲインの変化率を変化率制限値に制限してフィードバック制御部11に出力する。
フィードバック制御部11には、現在の船体2の旋回角度と目標旋回角度との偏差及びゲインスケジューリング部12からの制御ゲインが入力される。フィードバック制御部11では、ゲインスケジューリング部12からの制御ゲインを用いた比例積分微分制御が偏差に対して行われることにより、旋回回転数指令が生成される。そして、目標旋回角度が方位に関するものであれば、生成された旋回回転数指令は、水平推進器4が備える前方水平プロペラ7a、後方水平プロペラ7bをそれぞれ駆動するモータ等の駆動源に対して出力される。また、目標旋回角度がピッチ角に関するものであれば、旋回回転数指令は垂直推進器5が備える前方垂直プロペラ9a、後方垂直プロペラ9bをそれぞれ駆動するモータ等の駆動源に対して出力される。
そして、上述の処理が繰り返し行われることにより、現在の船体2の旋回角度を目標旋回角度に徐々に近づけることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る水中航走体1及び制御装置10によれば、ゲインスケジューリング部12が制御ゲインの変化率を制限する変化率制限部23を有しているので、制御ゲインの変動を抑制することができる。これにより、制御対象の出力の振動を抑制することができ、安定した制御を実現することが可能となる。これにより、消費エネルギーの増大を防止することができる。
また、制御ゲインの変化率が変化率制限値を超える場合に限って制御ゲインが小さい方向に調整されるので、制御系の外乱に対するロバスト性の低下を抑制することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る水中航走体及び制御装置について説明する。
図3は、本実施形態に係る水中航走体の制御装置10aの機能ブロック図である。なお、図3は、上述した第1実施形態と同様に、旋回制御に関する機能のみを抽出して示したものである。
図3に示すように、本実施形態に係る制御装置10aのスケジューリング部15は、図2に示した第1実施形態に係るスケジューリング部12の構成に加えて、変化率制限値設定部24を備えている。
変化率制限値設定部24は、船体2の旋回角度(制御対象の出力)と目標旋回角度(目標指令)との関係に応じて、変化率制限部23で用いられる変化率制限値を変更するものである。
例えば、変化率制限値設定部24は、以下の(1)式で表わされるように、船体2の旋回角度θと目標旋回角度θとをパラメータとして含む変化率制限値Rの関数式を有しており、この関数式を用いて変化率制限値を設定することとしてもよい。ここで、変化率制限値は、目標旋回角度θと船体2の旋回角度θとの偏差の絶対値及びその偏差の微分値の絶対値が小さくなるほど、小さな値に設定されることが好ましい。
R=F(θ,θ) (1)
また、他の例として、旋回角度θと目標旋回角度θと変化率制限値とが関連付けられたテーブルを有しており、このテーブルに基づいて変化率制限値を切り替えることとしてもよい。
例えば、図4に示すように、一般的に、ステップ関数的に目標指令が与えられた場合、それに対する制御指令は図4の破線で示されるような一次遅れの関数として表わされ、また、この制御指令に対する制御対象の出力は、図4に実線で示すように制御の立ち上がり時においては変動が大きく、徐々に目標旋回角度に収束していくこととなる。
制御対象の出力の変動が大きい期間においては、制御ゲインの変化率制限値はある程度大きい値に設定されることが好ましく、また、制御対象の出力が安定してきた期間においては、制御ゲインの変化率制限値はある程度小さい値に設定されることが好ましい。
制御対象の出力の変動が大きいか否かの判断としては、例えば、目標指令(目標旋回角度)と制御対象の出力(船体2の旋回角度)との偏差の絶対値が予め設定されている第1閾値以上であり、その偏差の微分値の絶対値が予め設定されている第2閾値以上である場合に、制御対象の出力の変動が大きいと判断し、該偏差の絶対値が第1閾値未満であり、その偏差の微分値の絶対値が第2閾値未満である場合に、制御対象の出力の変動が小さいと判断することが一例として挙げられる。
上記判断において、制御対象の出力の変動が大きい場合には、比較的大きな変化率制限値を設定し、制御対象の出力の変動が小さい場合には、比較的小さな変化率制限値を設定する。このように、出力変動が大きな期間においては制御ゲインの変動をある程度許容することにより追従性を向上させ、出力変動が小さな期間においては制御ゲインの変動を小さく抑えて略一定とすることで、外乱に対して高いロバスト性を確保する。
なお、上記例では、2段階に変化率制限値を切り替える場合について説明したが、制御を細かくし、多段階に切り替えることとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る制御装置10a及び水中航走体によれば、船体2の旋回角度(制御対象の出力)と目標旋回角度(目標指令)との関係に応じて変化率制限値を変更する変化率制限値設定部24を備えるので、フィードバック制御部11において使用される制御ゲインを更に適切な値とすることができる。これにより、応答性を向上させることが可能となる。
なお、変化率制限部23がレートリミッタを用いて制御ゲインの変化率を制限する場合には、変化率制限値設定部24は、レートリミッタの立ち上がり制限値、立下り制限値を変更し、変化率制限部23がローパスフィルタの場合には、変化率制限値設定部24は、遮断周波数を変更し、変化率制限値23が平均化処理を行うものである場合には、移動平均の回数等を変更することにより、変化率制限値を変更する。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る水中航走体及び制御装置について説明する。
上述した第1実施形態では、ゲイン取得部22によって取得された制御ゲインに対して変化率の制限をかけていたが、本実施形態では、ゲイン取得部22に入力される参照信号、すなわち、船体速度の変動を抑制することとしている。船体速度の変動を抑制することにより、ゲイン取得部22によって取得される制御ゲインの変動を間接的に抑制することが可能となる。
図5は、本実施形態に係る水中航走体の制御装置10bの機能ブロック図である。なお、図5は、上述した第1実施形態と同様に、旋回制御に関する機能のみを抽出して示したものである。
図5に示すように、本実施形態に係るゲインスケジューリング部17は、参照信号である船体速度の変化率を制限する変化率制限部27を有している。
変化率制限部27は、入力情報である参照信号の変化率を所定の変化率制限値以下に制限する。これにより、ゲイン取得部22に出力される参照信号の変動を変化率制限値以下に制限することが可能となり、制御ゲインの変動を抑制することができる。
変化率制限部27としては、上述した第1実施形態と同様に、レートリミッタや平滑化手段等を採用することができる。
更に、変化率制限部27の変化率制限値は、第1実施形態における変化率制限部23のように固定とされていてもよいし、第2実施形態のように、変化率制限値が制御対象の出力である旋回角度と目標旋回角度との関係に応じて変更されるような構成とされていてもよい。
上記のように、本実施形態に係る制御装置10b及び水中航走体によれば、制御ゲインを決定する際に参照される参照信号の変動率を抑制するので、間接的に制御ゲインの変動を抑制することが可能となる。これにより、フィードバック制御を安定化させることができ、応答性を向上させることができるとともに、消費エネルギー増大を回避することができる。
なお、上記制御装置10bでは、制御ゲインを決定する際の参照信号として船体速度を用いることとしたが、参照信号は、これに限られない。例えば、参照信号として、船体速度に関連する他のパラメータを用いることとしてもよいし、また、参照信号は1つに限られず複数のパラメータに基づいて制御ゲインを決定することとしてもよい。
また、上述の各実施形態では、本発明の一実施形態に係る制御装置10、10a,10bが図1に示すような推進器を有する水中航走体1に適用される場合を例示して説明したが、制御装置10、10a、10bが適用される水中航走体1の構成については特に限定されない。例えば、旋回制御が舵によって行われる水中航走体でもよいし、方位制御、ピッチ角制御に加えて、船首尾線方向回りのロール角制御が可能な水中航走体にも適用可能である。
また、フィードバック制御部11は、比例積分微分制御を行うことで制御指令を生成することとしたが、これに代えて、比例積分制御を行うこととしてもよいし、積分制御を行うこととしてもよい。そして、フィードバック制御部11の構成に対応した制御ゲインがゲインスケジューリング部12によって調整される。
1 水中航走体
2 船体
3 主推進器
3a 右側推進プロペラ
3b 左側推進プロペラ
4 水平推進器
4a 前方水平推進器
4b 後方水平推進器
5 垂直推進器
5a 前方垂直推進器
5b 後方垂直推進器
7a 前方水平プロペラ
7b 後方水平プロペラ
9a 前方垂直プロペラ
9b 後方垂直プロペラ
10、10a,10b 制御装置
11 フィードバック制御部
12、15、17 ゲインスケジューリング部
21 記憶部
22 ゲイン取得部
23、27 変化率制限部
24 変化率制限値設定部

Claims (4)

  1. 制御対象の出力を目標指令に一致させるような制御指令を生成するフィードバック制御手段と、所定の参照信号に応じて、前記フィードバック制御手段で用いられる制御ゲインを調整するゲインスケジュール手段とを備える制御装置であって、
    前記ゲインスケジュール手段は、前記制御ゲインの変化率が所定の変化率制限値以下となるように制限する変化率制限手段を具備する制御装置。
  2. 前記変化率制限値を前記制御対象の出力と前記目標指令との関係に応じて変更する変化率制限値設定手段を具備する請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記変化率制限手段は、前記所定の参照信号の変化率が変化率制限値以下となるように制限することにより、前記ゲインの変化率を前記変化率制限値以下とする請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載の制御装置を備える水中航走体。
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