JP2013139828A - 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法 - Google Patents

冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013139828A
JP2013139828A JP2011289521A JP2011289521A JP2013139828A JP 2013139828 A JP2013139828 A JP 2013139828A JP 2011289521 A JP2011289521 A JP 2011289521A JP 2011289521 A JP2011289521 A JP 2011289521A JP 2013139828 A JP2013139828 A JP 2013139828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
pipe
steel
pipes
steel material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011289521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5897902B2 (ja
Inventor
Yasufumi Hirono
康文 廣野
Toshihiko Moriyama
敏彦 森山
Hideaki Mito
英明 三戸
Takuro Kikuchi
卓郎 菊池
Takuya Norimoto
卓哉 乘本
Kenichi Iwabuchi
健一 岩渕
Takeshi Hatanaka
健 畑中
Naoyuki Hirakawa
直之 平川
Daiki Kawakami
大樹 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP2011289521A priority Critical patent/JP5897902B2/ja
Publication of JP2013139828A publication Critical patent/JP2013139828A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5897902B2 publication Critical patent/JP5897902B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supports For Pipes And Cables (AREA)
  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

【課題】製造の手間やコストが低く、かつ、建設現場における施工性に優れた、冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法を提供すること。
【解決手段】冷媒配管ユニット1は、設置対象となる建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管3をユニット化して構成された冷媒配管ユニットである。建物の複数階に渡る長さを有し、且つ、当該冷媒配管ユニットを水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する、棒状又は管状の鋼管2を一対並設する。これら一対の鋼管2を、これら各鋼管2の長手方向に直交する方向に沿って配置された固定支持部材10を介して、相互に連結する。複数の冷媒配管3の各々を、鋼管2の長手方向に平行な方向に沿った向きで配置すると共に、複数の冷媒配管3を、一対の鋼管2の並設方向に沿って並設する。複数の冷媒配管3を、固定支持部材10を介して、鋼管2に連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法に関する。
高層建物における配管施工の効率化工法として、ライザーユニット工法(竪管ユニット工法)が知られている。このライザーユニット工法とは、工場にて加工された複数の配管を集約してユニット化し、このユニット化された配管を、建物の施工現場にトラックにて搬送した上で、クレーンで吊り上げ、躯体工事中の建物の内部に吊り降ろして据え付ける工法である。このライザーユニット工法によれば、特に、中高層建物において複数階に渡る長さの配管であっても、複数を一括して据え付けることができるので、施工効率を向上させることが可能になる。ライザーユニット工法(竪管ユニット工法)が採用される配管の種類は、冷温水配管、冷却水配管、給水配管、排水配管などである。しかしながら、高層建物における冷温熱搬送は、嘗ては冷温水配管方式が主流であったが、近年は冷媒配管方式も多用されるようになってきている。冷媒配管としては銅管が使用されることが多く、この銅管はSGP配管(一般配管用鋼管)等の鋼管に比べて強度が比較的弱いため、トラックから立て起こす際等に加わる荷重によって損傷等する可能性があった。
このような点に鑑みて、従来、鉄骨等を用いて立体的なフレームを構成し、この立体的なフレームの中に複数の配管を固定することでユニットを構成し、このユニットをクレーンで吊り上げて建物に据え付ける方法が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このようなフレームを用いた場合には、ユニットの製作に時間とコストを要することとなり好ましくない。
そこで、大型ビルで用いられる太径の配管類にはかなりの曲げ強度があることに着目して、配管を連結しただけで配管ユニットを構成する方式が提案された(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、従来の大型ビルや高層ビルの空調は冷温水配管方式が主流であったので、太径の配管類を使用して配管ユニットを構成することができたが、近年は冷媒配管方式が多用されるようになっており、冷媒配管は通常は銅管で管径も細いため、この冷媒配管に曲げ強度を負担させることは難しく、配管類を使用して配管ユニットを構成することができなくなっていた。
そこで、冷媒配管用の配管ユニットとして、支柱を設け、その周囲に冷媒配管を支持する方法が提案された(例えば、特許文献3参照)。
その他にも、冷媒配管をユニット化する方法として、ラックに冷媒配管を保持させる方法も提案されていた(例えば、特許文献4参照)。
特開平7−62874号公報 特開平10−88807号公報 特開2009−30434号公報 特開2011−145049号公報
しかしながら、特許文献3に記載の如き方法では、冷媒配管を複数階の長さにユニット化して運搬・揚重できるものの、支柱を中心として放射状に冷媒配管を配置して配管ユニットを構成するため、工場製作に手間がかかることに加えて、支持できる冷媒配管の本数に制約があり、かつ建設現場での施工性が悪いという問題点があった。また、配管ユニットの平面形状が方形状になり、平面計画において通常長方形に形成されるパイプシャフトの形状に適さないという問題点があった。
また、特許文献4に記載の如き方法では、ラックを製作するために多数の部材を組み合わせる必要があり、ラックの製作にコストがかかる。また、1階分の長さに適用する場合であれば、ラック本体の曲げ強度により冷媒配管を支持可能であろうが、複数階の長さに適用するためには、ラック本体の曲げ強度が不足し、両サイドに補強材が必要となって一層コストが高くなるという問題があると考えられる。さらに、この補強材を仮設する場合には、補強材の取り付けや取り外しを行う必要があり、ラックの取り付け作業に一層の手間を要する。あるいは、この補強材を本設する場合には、補強材の分だけラックを製作するためのコストが一層高くなると共に、補強材の分だけラック全体が大きくなるために建屋内のスペースを圧迫するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製作の手間やコストが低く、かつ、建設現場における施工性が優れた、冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の冷媒配管ユニットは、設置対象となる建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管をユニット化して構成された冷媒配管ユニットであって、前記建物の複数階に渡る長さを有し、且つ、当該冷媒配管ユニットを水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する、棒状又は管状の鋼材を一対並設し、前記一対の鋼材を、これら各鋼材の長手方向に直交する方向に沿って配置された支持部材を介して、相互に連結し、前記複数の冷媒配管の各々を、前記鋼材の長手方向に平行な方向に沿った向きで配置すると共に、前記複数の冷媒配管を、前記一対の鋼材の並設方向に沿って並設し、前記複数の冷媒配管を、前記支持部材を介して、前記鋼材に連結したことを特徴とする。
請求項2に記載の冷媒配管ユニットは、請求項1に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記冷媒配管を、前記複数列並設したことを特徴とする。
請求項3に記載の冷媒配管ユニットは、請求項1又は2に記載の冷媒配管ユニットにおいて、当該冷媒配管ユニットは、前記建物の床部に貫通状に設けた配管設置用開口部に挿通された状態で、前記建物に設置されるものであり、前記鋼材及び前記冷媒配管を、前記建物の床部に貫通状に設けた配管設置用開口部に挿通した状態で当該床部に埋設固定するためのものであって、前記建物の階層方向に沿って配置されたスリーブを有する床貫通部材を設け、前記鋼材及び前記冷媒配管を、前記床貫通部材の前記スリーブに挿通させたことを特徴とする。
請求項4に記載の冷媒配管ユニットは、請求項3に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記床貫通部材には、当該冷媒配管ユニットを前記建物の構造部材に取り付けるための取付部材を設け、前記取付部材を、前記配管設置用開口部における特定方向の幅より長く形成すると共に、前記配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出しない位置と、前記配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出する位置とに、回転可能としたことを特徴とする。
請求項5に記載の冷媒配管ユニットは、請求項3又は4に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記床貫通部材には、当該冷媒配管ユニットを吊り上げるための吊上部材を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の冷媒配管ユニットは、請求項1から5のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記支持部材は、前記冷媒配管が前記鋼材に対して移動することを規制するための固定支持部材を有し、前記冷媒配管を、前記固定支持部材を介して、前記鋼材に取り外し可能に固定したことを特徴とする。
請求項7に記載の冷媒配管ユニットは、請求項1から6のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記支持部材は、前記冷媒配管が前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に直交する方向に振れることを規制するための振止支持部材を有し、前記冷媒配管を、前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に直交する方向に移動することを規制するように、かつ、前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に沿って移動可能となるように、前記振止支持部材を介して、前記鋼材に取り付けたことを特徴とする。
請求項8に記載の冷媒配管ユニットは、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニットにおいて、前記鋼材は鋼管であることを特徴とする。
請求項9に記載の冷媒配管施工方法は、建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管をユニット化した状態で搬送して当該建物に配置する冷媒配管施工方法であって、前記複数の冷媒配管をユニット化して構成された冷媒配管ユニットを準備する準備工程であって、前記冷媒配管ユニットは、前記建物の複数階に渡る長さを有し、且つ、当該冷媒配管ユニットを水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する、棒状又は管状の鋼材を一対並設し、前記一対の鋼材を、これら各鋼材の長手方向に直交する方向に沿って配置された支持部材を介して、相互に連結し、前記複数の冷媒配管の各々を、前記鋼材の長手方向に平行な方向に沿って配置し、前記複数の冷媒配管を前記支持部材を介して前記鋼材に連結して構成された、準備工程と、前記準備工程で準備した前記冷媒配管ユニットを、前記支持部材を介してクレーンで吊り上げて搬送することにより、前記鋼材の長手方向が鉛直方向に沿った方向となる状態で前記建物の所定位置に配置する配置工程と、前記配置工程において前記建物の所定位置に配置した前記冷媒配管ユニットの所定部分を埋設するように、前記建物にコンクリートを打設することにより、前記建物に床部を形成する形成工程と、前記配置工程又は前記形成工程の後、前記支持部材を介して行われている前記複数の冷媒配管と前記鋼材との連結の少なくとも一部を解除することにより、前記複数の冷媒配管を前記鋼材の長手方向に沿って移動可能とし、前記複数の冷媒配管の鉛直方向における位置を調整する調整工程と、前記調整工程の後、前記複数の冷媒配管の各々に、空調設備に直接的又は間接的に接続された他の冷媒配管を接続する接続工程とを含むことを特徴とする。
請求項1に記載の冷媒配管ユニットによれば、棒状又は管状の一対の鋼材を支持部材として用いて、複数の冷媒配管を水平状態から鉛直状態に吊り上げることができるので、特別な材料や特別な構造を用いることなく、冷媒配管ユニットを製造する手間やコストを低減することができる。
また、複数の冷媒配管を一対の鋼材の並設方向に沿って並設しているので、冷媒配管ユニットが全体として横長状になるために、建屋の配管設置用開口部の一般的な形状と適合する。また、各冷媒配管から特定の方向への横引きや分岐が容易になる。これらのことから、建設現場における施工性を向上させることができる。
請求項2に記載の冷媒配管ユニットによれば、冷媒配管を複数列並設したので、冷媒配管配置上のスペース効率を向上させることができ、同一のスペースに対して従来よりも多くの冷媒配管を設置することができる。
請求項3に記載の冷媒配管ユニットによれば、鋼材及び冷媒配管を、床貫通部材のスリーブに挿通させることで、建物の床部に貫通状に配置することができるため、床貫通構造を容易に形成することができる。
請求項4に記載の冷媒配管ユニットによれば、冷媒配管ユニットを配管設置用開口部に挿通させる場合には、取付部材を配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出しない位置に回転させ、冷媒配管ユニットを配管設置用開口部に固定する場合には、取付部材を配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出する位置に回転させることで、冷媒配管ユニットの挿通や固定を容易に行うことができる。
請求項5に記載の冷媒配管ユニットによれば、床貫通部材には、当該冷媒配管ユニットを吊り上げるための吊上部材を設けたので、吊上部材を介して冷媒配管ユニットの吊り上げを行うことが可能になる。特に、鋼材の端部以外の位置に配置された床貫通部材に吊上部材を設けたので、冷媒配管ユニットを端部以外の位置で吊り上げることができ、端部で吊り上げる場合に比べて、鋼材や冷媒配管に加わる最大曲げ応力や最大曲げモーメントを小さくでき、鋼材必要強度を小さくできて、細径や薄肉の鋼材を利用できるため、冷媒配管ユニットの製造コストを低減できる。
請求項6に記載の冷媒配管ユニットによれば、冷媒配管を固定支持部材を介して鋼材に取り外し可能に固定したので、固定状態においては、冷媒配管を鋼材で支持して一体に搬送等することができ、取り外し状態においては、冷媒配管を鋼材長手方向に沿って位置調整することができ、冷媒配管の設置を容易に行うことができる。
請求項7に記載の冷媒配管ユニットによれば、冷媒配管を、鋼材長手方向に直交する方向に移動することを規制するように、かつ、鋼材長手方向に沿って移動可能となるように、振止支持部材を介して鋼材に取り付けたので、冷媒配管を鋼材長手方向に沿って位置調整することを可能としつつ、冷媒配管が鋼材長手方向に直交する方向に振動等することを規制できるので、冷媒配管の設置や安定化を容易に行うことができる。
請求項8に記載の冷媒配管ユニットによれば、鋼材は鋼管であるため、鋼管を、冷媒配管を支持する構造支持材として使用すると共に、各種の配管として利用することができ、冷媒配管を支持する機能のみを有する専用構造支持材としての鋼材を設ける必要がなくなるため、冷媒配管ユニットを製造する手間やコストを一層低減することができる。
請求項9に記載の冷媒配管施工方法によれば、棒状又は管状の一対の鋼材を支持部材として用いて、複数の冷媒配管を水平状態から鉛直状態に吊り上げることができるので、特別な材料や特別な構造を用いることなく、冷媒配管ユニットを製造する手間やコストを低減することができる。
また、複数の冷媒配管を一対の鋼材の並設方向に沿って並設しているので、冷媒配管ユニットが全体として横長状になるために、建屋の配管設置用開口部の一般的な形状と適合する。また、各冷媒配管から特定の方向への横引きや分岐が容易になる。これらのことから、建設現場における施工性を向上させることができる。
また、支持部材を介して行われている複数の冷媒配管と鋼材との連結の少なくとも一部を解除することにより、冷媒配管を鋼材長手方向に沿って位置調整することができ、冷媒配管の設置を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る冷媒配管ユニットの正面図である。 図1の冷媒配管ユニットの平面図である。 固定支持部材の周辺の拡大斜視図である。 固定支持部材への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。 図4に続く、固定支持部材への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。 図5に続く、固定支持部材への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。 図6に続く、固定支持部材への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。 図7に続く、固定支持部材への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。 振止支持部材の周辺の拡大斜視図である。 コンクリート埋設前の床貫通部材の周辺の拡大斜視図である。 コンクリート埋設後の床貫通部材の周辺の拡大斜視図である。 配管設置用開口部に挿通した状態の冷媒配管ユニットの正面図である。 冷媒配管ユニットの吊り上げ作業の状態を示す側面図である。 図13に続く、冷媒配管ユニットの吊り上げ作業の状態を示す側面図である。 最大曲げモーメントの計算例を示す図であり、図15(a)は端部吊り上げ方式の最大曲げモーメントの計算例を示す図、図15(b)は非端部吊り上げ方式の最大曲げモーメントの計算例を示す図である。 調整工程の概念を示す図であり、図16(a)は上方冷媒配管ユニットの位置調整前の状態を側面方向から示す図、図16(b)は上方冷媒配管ユニットの位置調整後の状態を側面方向から示す図である。 変形例に係る冷媒配管ユニットの平面図である。 他の変形例に係る冷媒配管ユニットの平面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る冷媒配管ユニットの実施の形態を詳細に説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(構成)
最初に、冷媒配管ユニットの構成について説明する。この冷媒配管ユニットは、設置対象となる建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管をユニット化して構成された冷媒配管ユニットであり、建物の床部に貫通状に設けた配管設置用の開口部(以下、配管設置用開口部)に挿通された状態で、建物に設置されるものである。
ここで、冷媒配管ユニットの設置対象となる建物は、複数階構造を有する建物である限りにおいて、その種類や構造は任意であり、例えば、中高層のオフィスビル、商業施設、病院、及び学校が該当する。複数の冷媒配管は、建物に設置される空調設備の一部として機能するものであり、例えば、パッケージ型空調設備の屋外機と屋内機との相互間において冷媒を循環させるための配管が該当する。
図1は、冷媒配管ユニットの正面図、図2は、冷媒配管ユニットの平面図である(ただし、図2においては、後述する床貫通部材30等を省略)。これら図1、2に示すように、冷媒配管ユニット1は、一対の鋼管2、複数の冷媒配管3、複数の固定支持部材10、複数の振止支持部材20、及び複数の床貫通部材30を備えて構成されている。
(構成−鋼管)
一対の鋼管2の各々は、冷媒配管ユニット1を水平状態から鉛直状態に吊り上げる際に冷媒配管3を支持する支持手段として機能する。支持手段として機能するため、各鋼管2は、冷媒配管ユニット1を水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する鋼管として構成される(この強度の詳細については、後述の冷媒配管ユニット1の吊り上げ方法において説明する)。また、本実施の形態においては、鋼管2の各々は、さらに、建物の内部において流体(例えば、給水、排水、冷温水、冷却水)の搬送を行う搬送手段やケーブル類(例えば、電気ケーブル、通信ケーブル)の敷設を行う敷設手段として利用可能である。搬送手段として利用する場合、各鋼管2は、搬送対象となる流体の種類や圧力に応じた強度や耐腐食性を有する鋼管として構成される。また、これら支持手段、搬送手段、あるいは敷設手段として利用可能となるように、各鋼管2は、流体の搬送やケーブル類の敷設に必要な長さであって、支持対象となる冷媒配管3に対応する長さで形成されており、具体的には、建物100の複数階(本実施の形態では3階)に渡る長さで形成されている。「支持対象となる冷媒配管3に対応する長さ」とは、冷媒配管3と同一の長さの他、冷媒配管3の支持に支障がない範囲内において当該冷媒配管3より短い長さや、冷媒配管3より長い長さを含む。
このような両機能を満たす鋼管2の具体的な種類は任意であるが、例えば、SGP管(一般配管用鋼管)、STPG管(圧力配管用鋼管)、あるいはSTB管(ボイラ・熱交換用炭素鋼鋼管)が該当する。特に、鋼管2としては、冷媒配管ユニット1のために特別に製造されたものではなく、流体の搬送やケーブル類の敷設を行うための既製の鋼管を使用することができる。また、鋼管2の筒断面形状は任意であり、円形の他、矩形であってもよい。なお、これら一対の鋼管2としては、相互に異なる種類や長さの鋼管を使用することもできるが、本実施の形態では、相互に同一の種類及び長さの鋼管を使用した場合について説明する。
これら一対の鋼管2は、相互に間隔を隔てた状態で並設されている。この並設間隔は、冷媒配管3の配置数や配置間隔に応じて決定される。このように並設された一対の鋼管2は、これら各鋼管2の長手方向に直交する方向に沿って配置された支持部材(本実施の形態においては、複数の固定支持部材10及び複数の振止支持部材20)を介して、相互に連結されている。また、これら一対の鋼管2は、複数の床貫通部材30に挿通されている。なお、以下の説明では、鋼管2の長手方向に沿った方向(図1のZ方向)を「鋼管長手方向」、鋼管2の並設方向に沿った方向(図1、2のY方向)を「鋼管並設方向」、これら鋼管2長手方向及び鋼管並設方向に直交する方向(図2のX方向)を「奥行方向」、鋼管2の並設間隔(図1の間隔L1)を「鋼管並設間隔」と称する。
(構成−冷媒配管)
複数の冷媒配管3は、建物100の内部において空調用の冷媒の搬送を行う搬送手段として機能するものであり、例えば、銅管として構成されており、その外面のほぼ全面が保温材で覆われている。この搬送手段として利用可能となるように、各冷媒配管3は、冷媒の搬送に必要な長さで形成されており、具体的には、建物100の複数階(本実施の形態では3階)に渡る長さで形成されている。また、冷媒配管3の筒断面形状は任意であり、円形の他、矩形であってもよい。これら複数の冷媒配管3としては、相互に異なる種類や長さの配管を使用することもできるが、本実施の形態では、相互に同一の種類の配管であって、各列毎に同一の長さの配管を使用した場合について説明する。
これら複数の冷媒配管3の各々は、鋼管2の長手方向に平行な方向に沿って配置されており、また、複数の冷媒配管3は、鋼管並設方向に沿って並設されている。この状態において、各冷媒配管3は、複数の固定支持部材10及び複数の振止支持部材20を介して、一対の鋼管2に直接的(他の部材を介することなく)又は間接的(他の部材を介して)に連結されている。より具体的には、本実施の形態においては、これら複数の冷媒配管3は、図2に示すように、複数列(本実施の形態では2列)に並設されている。すなわち、一対の鋼管2の相互間に複数の冷媒配管3が並設されていると共に(以下、これら複数の冷媒配管3によって形成される列を第1列と称する)、一対の鋼管2の相互間よりも外側に、第1列の冷媒配管3の並設方向に沿った向きで、他の複数の冷媒配管3が並設されている(以下、これら複数の冷媒配管3によって形成される列を第2列と称する)。このように複数列で冷媒配管3を配置することにより、多数の冷媒配管3を比較的狭いスペースの内部に配置することができ、冷媒配管3の配置効率を高めることが可能になる。
(構成−固定支持部材)
複数の固定支持部材10は、一対の鋼管2を相互に連結するための支持部材の一つであり、冷媒配管3が鋼管2に対して移動することを規制する移動規制手段である。図3は、固定支持部材10の周辺の拡大斜視図である。各固定支持部材10は、鋼管並設間隔にほぼ対応する長さの鋼材(例えば、H型鋼材。以下同じ)であり、鋼管並設方向に沿って配置されている。
各鋼管2と各固定支持部材10とは、固定ブラケット11を介して相互に連結されている。固定ブラケット11は、固定支持部材10から鋼管2の外周外側を経て固定支持部材10に戻る平面U字状に形成されており、その両端部は固定支持部材10に対してボルトにて固定されている。この状態において、各鋼管2は、固定ブラケット11を介して固定支持部材10に圧接され固定されている。
また、各固定支持部材10と各冷媒配管3は、パイプサポート12、固定バンド13、及び固定ブラケット14を介して相互に連結されている。図4〜8は、固定支持部材10への取付方法の各工程を示す拡大斜視図である。
図4、5に示すように、パイプサポート12は、各冷媒配管3の外形状に対応する中空短筒状のパイプサポート本体12aと、接続板12bを備えて構成されている。パイプサポート本体12aは、当該パイプサポート本体12aの軸心を通る断面であって当該軸心に沿った断面によって2分割されており、これら2分割されたパイプサポート本体12aが接続板12bを介して開閉自在に接続されている。そして、パイプサポート本体12aを、開いた状態で冷媒配管3の外周に押し当ててから閉じることで、パイプサポート12を冷媒配管3に装着することができる。次いで、パイプサポート12と冷媒配管3との相互間に硬ロウを注入することで、パイプサポート12を冷媒配管3にロウ付けすることができる。
図6に示すように、固定バンド13は、パイプサポート12の外形状に対応する中空短筒状の固定バンド本体13aと、固定ステー13bと、接続板13cを備えて構成されている。固定バンド本体13aは、当該固定バンド本体13aの軸心を通る断面であって当該軸心に沿った断面によって2分割されており、これら2分割された固定バンド本体13aが接続板13cを介して開閉自在に接続されている。そして、固定バンド本体13aを、開いた状態でパイプサポート12の外周に押し当ててから閉じることで、固定バンド本体13aをパイプサポート12に装着することができる。固定ステー13bは、2分割された固定バンド本体13aの各々の開口側の縁部に一体に設けられた板材であり、固定バンド本体13aを閉じることによってこれら固定ステー13bが相互に近接する位置において並設される。
図7に示すように、固定ブラケット14は、固定ブラケット本体14aと、固定ステー14bを備えて構成されている。固定ブラケット本体14aは、固定支持部材10に対応する高さの側面コ字状の部材であり、固定支持部材10に対してボルト等にて固定される。固定ステー14bは、固定ブラケット本体14aに一体に設けられた板材であり、固定バンド13の固定ステー13bに対応する形状を有し、相互に並設された固定ステー13bの相互間に挿入される。この挿入状態において、固定バンド13の固定ステー13bと固定ブラケット14の固定ブラケット本体14aとが、ボルトを介して相互に連結されることで、冷媒配管3が固定支持部材10に固定される。また、このように連結された後、図8に示すように、固定バンド13及び固定ブラケット14を保温材40にて覆うことで、断熱性を高めている。
このような固定構造によれば、各鋼管2は固定支持部材10に固定されると共に各冷媒配管3は固定支持部材10に固定されているため、各冷媒配管3は、各鋼管2に対して、鋼管長手方向、鋼管並設方向、及び奥行方向に移動不能に固定されている。従って、複数の冷媒配管3を、鋼管2により支持させた状態で、鋼管2と共に搬送することが可能となる。ただし、冷媒配管3は、固定支持部材10を介して、鋼管2に取り外し可能に固定されている。すなわち、固定バンド13の固定ステー13bと固定ブラケット14の固定ブラケット本体14aとを相互に連結するボルトを緩めて、この連結を解除することで、各冷媒配管3を、各鋼管2に対して、当該各鋼管2の長手方向及び直径方向に移動可能とすることができる。
なお、固定バンド13や固定ブラケット14の全体又は一部を熱伝導率が低い材料で形成したり、各部の相互間に腕木や樹脂等の断熱材を挟んだりすることで、冷媒配管3の熱が固定支持部材10に伝導して当該固定支持部材10に結露が生じるような事態を、防止することが好ましい(振止支持部材20や床貫通部材30に関しても同様)。
(構成−振止支持部材)
図1において、複数の振止支持部材20は、一対の鋼管2を相互に連結するための支持部材の一つであり、冷媒配管3が鋼管2に対して当該鋼管2の長手方向に直交する方向に振れることを規制するための振止支持手段である。図9は、振止支持部材20の周辺の拡大斜視図である。各振止支持部材20は、鋼管並設間隔にほぼ対応する長さの鋼材であり、各鋼管2の長手方向に直交する方向に沿って配置されている。
各鋼管2と各振止支持部材20とは、固定ブラケット21を介して相互に連結されている。固定ブラケット21は、振止支持部材20から鋼管2の外周外側を経て振止支持部材20に戻る平面U字状に形成されており、その両端部は振止支持部材20に対してボルト等にて固定されている。この状態において、各鋼管2は、固定ブラケット21を介して振止支持部材20に圧接され固定されている。
また、各振止支持部材20と各冷媒配管3は、固定バンド22を介して相互に連結されている。固定バンド22は、振止支持部材20から冷媒配管3及び保温材の外周外側を経て振止支持部材20に戻る平面U字状のバンドであり、その両端部は振止支持部材20に対してボルトにて固定されている。この状態において、各冷媒配管3は、固定ブラケット21を介して振止支持部材20に圧接され固定されている。この圧接力を調整可能とするため、十分な調整長さを持ったボルトが使用されている。
このような固定構造によれば、各鋼管2は振止支持部材20に固定されると共に各冷媒配管3は振止支持部材20に固定されているため、各冷媒配管3は、各鋼管2に対して鋼管並設方向及び奥行方向に移動することが規制される。また、各冷媒配管3が固定ブラケット21を介して振止支持部材20に圧接され固定されている状態において、各冷媒配管3は、各鋼管2に対して鋼管長手方向に沿って移動不能となっているが、固定バンド22による圧接力を緩めることによって、各冷媒配管3を、鋼管長手方向に直交する方向(すなわち、鋼管並設方向又は奥行方向)に移動することを規制したまま、鋼管長手方向に沿って移動させることができる。なお、固定バンド22は、保温材の外側から冷媒配管3に接触しているため、冷媒配管3の熱が振止支持部材20に伝導して当該振止支持部材20に結露が生じるような事態を、防止することができる。
(構成−床貫通部材)
図1において、複数の床貫通部材30は、鋼管2及び冷媒配管3を、建物の床部に貫通状に設けた配管設置用開口部に挿通した状態で、当該床部101に埋設固定されるものであって、建物の階層方向に沿って配置されたスリーブ(後述する冷媒配管用スリーブ33及び鋼管用スリーブ34)を有する床固定支持手段である。図10は、コンクリート埋設前の床貫通部材30の周辺の拡大斜視図、図11は、コンクリート埋設後の床貫通部材30の周辺の拡大斜視図、図12は、配管設置用開口部102に挿通した状態の冷媒配管ユニット1の正面図である。これら図10〜12において、建物100の床部101には、梁104を備えて構成され、配管設置用開口部102が形成されており、この配管設置用開口部102に床貫通部材30が配置されている。
各床貫通部材30は、基部31、固定部32、複数の冷媒配管用スリーブ33、一対の鋼管用スリーブ34、固定バンド35、36、一対の取付部材37、及び吊上部材38とを備えて構成されている。
基部31は、配管設置用開口部102に埋設される構造体であり、この配管設置用開口部102に埋設可能な幅、長さ、及び高さで構成されている。具体的には、基部31は、4本の鋼材31aを平面ロ字状に組み合わせ、この平面ロ字状の開口部分の幅方向中央位置に、さらに1本の鋼材31bを鋼管並設方向に沿った向きで組み合わせた上で、これら各鋼材31a、31bを相互に溶接等にて固定して構成されている。
固定部32は、床貫通部材30の各部を固定するための構造体であり、具体的には、基部31の幅方向中央の各端部から鋼管長手方向に沿って立ち上げられた鋼材32aと、これら板状材の上面に架け渡された1本の鋼材32bとを、相互に溶接等にて固定して構成されている。
複数の冷媒配管用スリーブ33の各々は、鋼管長手方向に沿って配置された中空短筒部材であり、その内部に各冷媒配管3を挿通可能な内径を有するものであって、各冷媒配管3に対応する位置に配置され、固定部32に固定バンド35を介して固定されている。一対の固定バンド35は、固定部32から鋼管2の外周外側を経て固定部32に戻る平面U字状のバンドであり、その両端部は固定部32に対してボルトにて固定されている。この状態において、各冷媒配管3は、固定バンド35を介して固定部32に圧接され固定されている。この冷媒配管用スリーブ33に冷媒配管3が挿通された状態において、冷媒配管3は、鋼管並設方向又は奥行方向に移動することが規制される一方、鋼管長手方向に沿って移動可能となっている。
一対の鋼管用スリーブ34の各々は、鋼管長手方向に沿って配置された中空短筒部材であり、その内部に各鋼管2を挿通可能な内径を有するものであって、各鋼管2に対応する位置に配置され、固定部32に固定バンド36を介して固定されている。一対の固定バンド36は、固定部32から鋼管2の外周外側を経て固定部32に戻る平面U字状のバンドであり、その両端部は固定部32に対してボルトにて固定されている。この状態において、各鋼管2は、固定バンド36を介して固定部32に圧接され固定されている。この鋼管用スリーブ34に鋼管2が挿通された状態において、鋼管2は、鋼管並設方向又は奥行方向に移動することが規制されると共に、鋼管長手方向に沿って移動することも規制される。
一対の取付部材37は、冷媒配管ユニット1を建物100の構造部材に取り付けるための取付手段であり、一方の取付部材37は、基部31における鋼管並設方向に沿った外面に配置され、他方の取付部材37は、基部31における鋼管並設方向に沿った外面であって一方の取付部材37の取付面とは異なる外面に配置されている。各取付部材37は、可動部37aと掛止部37bとを備える。可動部37aは、配管設置用開口部102に対応する長さの鋼材(例えば、H型鋼材)であって、基部31に対して公知の回転構造によって、鋼管長手方向及び鋼管並設方向に平行な面内において、回転可能とされている。掛止部37bは、可動部37aの長手方向の両端部の各々に溶接等にて取り付けられたものであって、可動部37aと平行な方向に突出する。このように可動部37aに掛止部37bを取り付けることにより、取付部材37は、全体として、配管設置用開口部102における鋼管並設方向の幅(特定方向の幅)より長く形成されている。そして、可動部37aを基部31に対して回転させることで、配管設置用開口部102における鋼管並設方向の幅よりも側方に突出しない位置(以下、非突出位置。図1に示す位置)と、配管設置用開口部102における鋼管並設方向の幅よりも側方に突出する位置(以下、突出位置。図12に示す位置)とに、選択的に移動させることができる。
そして、このように可動部37aを突出位置に回転させた状態において、可動部37aの上面と掛止部37bの下面とが相互に同一高さに位置するように、可動部37aに対する掛止部37bの位置が決定されている。また、この状態において、基部31の上面と可動部37aの上面とが同じ高さとなるように、基部31に対する可動部37aの位置が決定されている。このため、可動部37aを突出位置に回転させた状態において、掛止部37bを配管設置用開口部102の周縁部の上面に掛止させると、掛止部37bのみが配管設置用開口部102から上方に突出する一方で、基部31及び可動部37aは、その上面が配管設置用開口部102の上面と同一の高さとなる。
吊上部材38は、冷媒配管ユニット1を吊り上げるための吊上手段である。この吊上部材38は、固定部32の長手方向の各端部に対して、上方に突出するように溶接等にて固定された板状の鋼材として構成されている。この吊上部材38には、ワイヤーを取り付けるための取付孔38aが形成されており、この取付孔38aに取り付けたワイヤーを介して、クレーンを用いて床貫通部材30を吊り上げ、これに伴った冷媒配管ユニット1を吊り上げることが可能となっている。
(工程−冷媒配管ユニットの準備工程)
次に、冷媒配管ユニット1を準備してから使用するまでの各工程について説明する。最初に、冷媒配管ユニット1を準備する準備工程(冷媒配管ユニット1の製造工程)について説明する。冷媒配管ユニット1の製造は、製造効率の観点から、工場において行われることが好ましい。具体的には、水平な床面に、建物100の複数階の床の相互間隔に対応する間隔で、複数の架台を配置する。そして、これら複数の架台の各々に、床貫通部材30を配置する。この際、床貫通部材30の一対の取付部材37の各々は、鋼管長手方向(この時点では床貫通部材30の並設方向)に沿うように回転させておき、ボルト等にて基部31に仮固定しておく。
次いで、床貫通部材30の鋼管用スリーブ34に鋼管2を挿通させ、この鋼管2を固定バンド35によって床貫通部材30の固定部32に固定する。また、この鋼管2を挿通させる前後いずれか又は同時のタイミングで、冷媒配管用スリーブ33に第1列の冷媒配管3を挿通させ、この冷媒配管3を固定バンド35によって床貫通部材30の固定部32に固定する。
次いで、鋼管2と第1列の冷媒配管3との相互間に、固定支持部材10を配置し、この固定支持部材10に対して、鋼管2と第1列の冷媒配管3とを固定する。その後、鋼管2と第1列の冷媒配管3との相互間に、振止支持部材20を配置し、この振止支持部材20に対して、鋼管2と第1列の冷媒配管3とを固定する。
その後、冷媒配管用スリーブ33に第2列の冷媒配管3を挿通させ、この冷媒配管3を固定バンド35によって床貫通部材30の固定部32に固定する。そして、固定支持部材10に対して、鋼管2と第2列の冷媒配管3とを固定し、さらに振止支持部材20に対して、鋼管2と第2列の冷媒配管3とを固定する。
保温材については、冷媒配管3を冷媒配管用スリーブ33に挿通させる前に、冷媒配管3に予め巻き付けておく。ただし、固定支持部材10との固定領域においては、固定支持部材10との固定後に保温材を巻き付ける。
このような工程を経ることで冷媒配管ユニット1を製造した後、この冷媒配管ユニット1を、ビニール等の養生材にて養生し、工場外部への搬出準備が完了する。このように準備された冷媒配管ユニット1を、床貫通部材30の吊上部材38を介してクレーンで吊り上げて、トラックの荷台に積載する。具体的には、複数の床貫通部材30のうち、いずれか2つの床貫通部材30の吊上部材38にクレーンのワイヤーを取付け、両方のワイヤーを巻き上げることで冷媒配管ユニット1を水平状態のまま全体的に吊り上げて、トラックの荷台に積載する。このトラックの荷台においては、冷媒配管ユニット1を当該荷台の上面に直接的に積載してもよいが、工場の床面に配置したものと同様の架台をトラックの荷台に配置し、この架台の上に床貫通部材30が位置するように、冷媒配管ユニット1を当該荷台に積載してもよい。
(工程−冷媒配管ユニットの配置工程)
次に、冷媒配管ユニット1を建物100に配置する配置工程について説明する。まず、トラックにて建物施工現場に搬送した冷媒配管ユニット1を、吊上部材38を介してクレーンで吊り上げ、鋼管長手方向が鉛直方向となる状態とし、建物100の躯体の上方まで搬送する。そして、冷媒配管ユニット1を、クレーンで吊り下げて、鋼管長手方向が鉛直方向となる状態とする。具体的には、図13に示すように、複数の床貫通部材30のうち、いずれか2つの床貫通部材30の吊上部材38にクレーンのワイヤー200を取付け、両方のワイヤー200を巻き上げることで冷媒配管ユニット1を水平状態のまま全体的に吊り上げた後、図14に示すように、いずれか一方のワイヤー200のみを多く巻き上げることで、冷媒配管ユニット1を徐々に傾け、さらに当該一方のワイヤー200のみを巻き上げることで、冷媒配管ユニット1を最終的に鉛直状態とする。
このように冷媒配管ユニット1を吊り上げる際、冷媒配管3が鋼管2に固定されているために、冷媒配管3を鋼管2で支持することができる。すなわち、鋼管2は、冷媒配管ユニット1を水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有するため、冷媒配管ユニット1が自重で変形等するといった事態を生じさせることなく、冷媒配管ユニット1を吊り上げることが可能になる。ここで、冷媒配管ユニット1を水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力は、冷媒配管ユニット1の総数、各冷媒配管ユニット1の重さ、あるいは各冷媒配管ユニット1の長さによって異なり得るため、これに伴い、鋼管2に求められる強度も異なり得る。従って、これら冷媒配管ユニット1の総数等に条件毎に、鋼管2に求められる強度(以下、鋼管必要強度)を公知の方法にて算定し、当該鋼管必要強度を上回る強度を有する鋼管を使用する。
特に、本実施の形態においては、特許文献2や特許文献3のように鋼管2の端部をクレーンで吊り上げるのではなく(以下、端部吊り上げ方式)、鋼管2の端部よりも鋼管長手方向の中央寄りの位置に配置された床貫通部材30の吊上部材38をクレーンで吊り上げている(以下、非端部吊り上げ方式)。この非端部吊り上げ方式においては、端部吊り上げ方式に比べて、鋼管2に加わる最大曲げモーメントを小さくでき、鋼管必要強度を小さくできて、細径や薄肉の鋼管2を利用できるため、冷媒配管ユニット1の製造コストを低減できる。例えば、図15(a)に示す端部吊り上げ方式の場合、最大曲げモーメント=wl/8に対して、図15(b)に示す非端部吊り上げ方式の場合(各端部から、全長の1/4の位置で吊り上げた場合)、最大曲げモーメント=wl/32となり、最大曲げモーメントが1/4になることが判る(ここで、Wは吊り上げ対象部材の単位長さ当たりの重量、lは吊り上げ対象部材の全長であり、図15では長手方向に均一分布荷重と仮定した場合を示す)。
その後、このように鉛直状態に吊り上げた冷媒配管ユニット1を、建物100の躯体の各階に形成した配管設置用開口部102を介して、躯体の内部における所定位置に配置する。この所定位置とは、冷媒配管ユニット1の床貫通部材30が、各配管設置用開口部102に収まる位置である。
ここで、床貫通部材30の一対の取付部材37の各々は、上述の製造工程において説明したように、鋼管長手方向に沿うように回転させているため、取付部材37が、配管設置用開口部102における鋼管並設方向の幅よりも側方に突出しない位置に配置されている。従って、取付部材37が配管設置用開口部102の周縁に掛止等することによって、冷媒配管ユニット1を配置する上での障害になることがなく、冷媒配管ユニット1を円滑に配管設置用開口部102に挿通させることが可能になる。そして、各床貫通部材30が各配管設置用開口部102のやや上方に位置するように、冷媒配管ユニット1を配置した後、各床貫通部材30の一対の取付部材37の各々を、鋼管2に沿うように回転させることにより、取付部材37を、配管設置用開口部102における特定方向の幅よりも側方に突出する位置に移動させる。このことにより、図10に示すように、取付部材37を配管設置用開口部102の周縁上面に掛止させ、取付部材37を除く床貫通部材30を配管設置用開口部102の内部に位置させることができる。この状態では、上述したように、掛止部37bのみが配管設置用開口部102から上方に突出する一方で、基部31及び可動部37aは、その上面が配管設置用開口部102の上面と同一の高さとなる。このように取付部材37を掛止させることで、冷媒配管ユニット1を建物100の躯体に対して仮置きすることができると共に、建物100の躯体に対する冷媒配管ユニット1の位置決めを行うことができる。なお、回転させた取付部材37は、基部31に対してボルトで固定しておく。
(工程−床部の形成工程)
その後、建屋の床部101を形成する。具体的には、配管設置用開口部102の下面に養生を施し、配管設置用開口部102の内部にコンクリート103を打設して固化させることにより、図11、12に示すように、建物100の床部101を形成する。なお、より詳細には、冷媒配管ユニット1を仮置きした段階では、建物100の床部101は、梁104にデッキプレート105を架け渡すことで作業床が形成されており、配管設置用開口部102へのコンクリート103の打設と同時に、デッキプレート105の上面にもコンクリート103を打設することで、床部101(床スラブ)を形成する。このことにより、床貫通部材30を配管設置用開口部102の内部にコンクリート103にて埋設でき、冷媒配管ユニット1の自重を床貫通部材30及びコンクリートを介して建物100の躯体にて支持することができる。これにて冷媒配管ユニット1の設置が完了する。
次いで、上記設置が完了した冷媒配管ユニット1(以下、下方冷媒配管ユニット1A)の上方に配置される他の冷媒配管ユニット1(以下、上方冷媒配管ユニット1B)が存在する場合には、当該上方冷媒配管ユニット1Bについても、下方冷媒配管ユニット1Aと同様の各工程を行うことで建屋に設置し、当該上方冷媒配管ユニット1Bが貫通する床部101の形成を行う。
(工程−冷媒配管ユニットの調整工程)
ただし、上方冷媒配管ユニット1Bの設置の最終工程として、必要に応じて、上方冷媒配管ユニット1Bの鋼管2及び冷媒配管3の高さ調整を行う調整工程を行う。鋼管2の高さ調整は、固定支持部材の固定バンド13の固定ステー13bと固定ブラケット14の固定ブラケット本体14aとを相互に連結するボルトを緩めて、この連結を解除することで、固定支持部材10に対する鋼管2の圧接力を弱めて、鋼管2を自重により鋼管長手方向に向けて移動させることにより行う。また、冷媒配管3の高さ調整は、固定支持部材10に固定ブラケット14を固定しているボルトを緩めることで、固定支持部材10に対する冷媒配管3の圧接力を弱めて、冷媒配管3を自重により鋼管長手方向に向けて移動させることにより行う。これら鋼管2及び冷媒配管3の移動を、固定支持部材10に対する圧接力がある程度残っている状態で行うことにより、鋼管2及び冷媒配管3が下方に急激に落下するような事態を回避することができる。
この調整工程の概念を図16に示す。図16(a)に示すように、下方冷媒配管ユニット1Aと上方冷媒配管ユニット1Bをそれぞれ配置した後、図16(b)に示すように、上方冷媒配管ユニット1Bの高さ調整を行うことで、上方冷媒配管ユニット1Bの鋼管2の下端と冷媒配管3の下端を、それぞれ下方冷媒配管ユニット1Aの鋼管2の上端と冷媒配管3の上端に付き合わせることができる。このように付き合わせた鋼管同士と冷媒配管同士を、それぞれロウ付け等にて接続することで、上方冷媒配管ユニット1Bと下方冷媒配管ユニット1Aの相互間で、冷媒等を搬送することが可能になる。ただし、鋼管2や冷媒配管3の端部は、フランジ構造により連結してもよい。
なお、固定支持部材10との固定を緩める際等に、冷媒配管3の保温材を部分的に取り外す必要がある場合には、当該取り外した部分については、高さ調整後に、再び保温材を取り付ける。また、床貫通部材30の鋼管用スリーブ34と、この鋼管用スリーブ34に挿通された鋼管2との相互間の隙間や、床貫通部材30の冷媒配管用スリーブ33と、この冷媒配管用スリーブ33に挿通された冷媒配管3との相互間の隙間は、公知の防火材(例えば、ロックウールやAパッド)で塞ぐことで、防火処理等を行う。ただし、防火区画上、スリーブ周辺の防火処理が必要ない場合には、防火材を省略してもよい。
以降同様に、複数の冷媒配管ユニット1を、下方から上方に至る順に配置して、それぞれ高さ調整を行って相互に接続することで、建物全体に対する冷媒配管ユニット1の設置が完了する。ただし、複数の冷媒配管ユニット1を仮位置に配置した後で、一括して位置調整を行ってもよい。
(工程−冷媒配管ユニットの接続工程)
その後、冷媒配管ユニット1に他の鋼管や他の冷媒配管を接続する接続工程を行う。具体的には、最下方に設置した冷媒配管ユニット1において、鋼管2に他の鋼管や設備機器を公知の方法で接続すると共に、冷媒配管3に他の冷媒配管や設備機器(例えば、パッケージ型空調設備の屋内機)を公知の方法で接続する。また、最上方に設置した冷媒配管ユニット1において、鋼管2に他の鋼管や設備機器を公知の方法で接続すると共に、冷媒配管3に他の冷媒配管や設備機器(例えば、パッケージ型空調設備の屋外機)を公知の方法で接続する。
図2は、最上方に設置した冷媒配管ユニット1の冷媒配管3に対して接続された他の冷媒配管と鋼管2を想像線で示している。この図2に示すように、冷媒配管3を鋼管並設方向に沿って配置しているので、鋼管並設方向に対して直交する奥行方向に沿って、他の冷媒配管を容易に横引きや分岐することが可能である。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、製造の手間やコストを従来に比べて低くできない場合であっても、建設現場における施工性を向上できている場合には、本発明の課題が達成されている。
(鋼材について)
上記実施の形態では、一対の鋼管2を使用した場合について説明したが、鋼管2に限らず、棒状又は管状の鋼材である限りにおいて任意の鋼材を使用することができ、H型鋼や溝形鋼等の鋼材を使用してもよい。また、3本以上の鋼材を使用してもよい。
(冷媒配管について)
上記実施の形態では、複数の冷媒配管3のみを使用した場合について説明したが、複数の冷媒配管3に加えて、他の目的や機能を有する1本以上の配管(例えば、給水管、排水管、電気用配管、通信用配管等)を、冷媒配管3と同様に鋼管2によって支持させてもよい。つまり、冷媒配管ユニット1は、少なくとも(複数の)冷媒配管3を備えるものであればよい。
上記実施の形態では、複数の冷媒配管3を第1例と第2列との合計2列で配置した場合について説明したが、1列のみを配置したり、3列以上を配置したりしてもよい。また、上記実施の形態では、図2の平面図に概念的に示すように、第1例の冷媒配管3を一対の鋼管2の相互間に並設した場合について説明したが、図17の平面図に示すように、一対の鋼管2の相互間以外の位置に並設するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、第1例の冷媒配管3と第2列の冷媒配管3とを、奥行方向に沿って相互に対応する位置に配置した場合について説明したが、図18の平面図に示すように、奥行方向に沿って対応しない位置に配置して、千鳥状の配列としてもよく、この場合には、同一方向への横引きが一層容易になる。
(振止支持部材について)
振止支持部材20の構造は、冷媒配管3を、鋼管2の長手方向に直交する方向に移動することを規制するように、かつ、鋼管長手方向に沿って移動可能となるように支持できる限りにおいて、任意に変更することができる。また、冷媒配管3を鋼管長手方向に沿って位置調整する必要がない場合には、固定支持部材10によって振止を行うことができるため、振止支持部材20を省略してもよい。
(固定支持部材について)
固定支持部材10の構造は、冷媒配管3を鋼管2に対して移動することを規制できる限りにおいて、任意に変更することができる。また、冷媒配管3を鋼管長手方向に沿って位置調整する必要がない場合には、冷媒配管3を、固定支持部材10を介して、鋼管2に取り外し不能に固定してもよい。
(床貫通部材について)
床貫通部材30の構造は、鋼管2及び冷媒配管3を床部101に貫通状に設置できる限りにおいて、任意に変更することができる。例えば、取付部材37や掛止部37bを省略し、床貫通部材30の床部101に対する仮置き等を、他の公知の方法で代替してもよい。また、冷媒配管3を鋼管長手方向に沿って位置調整する必要がない場合には、冷媒配管用スリーブ33を省略し、冷媒配管3をコンクリート103に直接的に埋設するようにしてもよい。
1 冷媒配管ユニット
2 鋼管
3 冷媒配管
10 固定支持部材
11、14、21 固定ブラケット
12 パイプサポート
12a パイプサポート本体
12b 接続板
13、22、35、36 固定バンド
13a 固定バンド本体
13b、14b 固定ステー
13c 接続板
14a 固定ブラケット本体
20 振止支持部材
30 床貫通部材
31 基部
32 固定部
33 冷媒配管用スリーブ
34 鋼管用スリーブ
37 取付部材
37a 可動部
37b 掛止部
38 吊上部材
38a 取付孔
40 保温材
100 建物
101 床部
102 配管設置用開口部
103 コンクリート
104 梁
105 デッキプレート
200 ワイヤー

Claims (9)

  1. 設置対象となる建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管をユニット化して構成された冷媒配管ユニットであって、
    前記建物の複数階に渡る長さを有し、且つ、当該冷媒配管ユニットを水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する、棒状又は管状の鋼材を一対並設し、
    前記一対の鋼材を、これら各鋼材の長手方向に直交する方向に沿って配置された支持部材を介して、相互に連結し、
    前記複数の冷媒配管の各々を、前記鋼材の長手方向に平行な方向に沿った向きで配置すると共に、前記複数の冷媒配管を、前記一対の鋼材の並設方向に沿って並設し、
    前記複数の冷媒配管を、前記支持部材を介して、前記鋼材に連結した、
    冷媒配管ユニット。
  2. 前記冷媒配管を、前記複数列並設した、
    請求項1に記載の冷媒配管ユニット。
  3. 当該冷媒配管ユニットは、前記建物の床部に貫通状に設けた配管設置用開口部に挿通された状態で、前記建物に設置されるものであり、
    前記鋼材及び前記冷媒配管を、前記建物の床部に貫通状に設けた配管設置用開口部に挿通した状態で当該床部に埋設固定するためのものであって、前記建物の階層方向に沿って配置されたスリーブを有する床貫通部材を設け、
    前記鋼材及び前記冷媒配管を、前記床貫通部材の前記スリーブに挿通させた、
    請求項1又は2に記載の冷媒配管ユニット。
  4. 前記床貫通部材には、当該冷媒配管ユニットを前記建物の構造部材に取り付けるための取付部材を設け、
    前記取付部材を、前記配管設置用開口部における特定方向の幅より長く形成すると共に、前記配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出しない位置と、前記配管設置用開口部における特定方向の幅よりも側方に突出する位置とに、回転可能とした、
    請求項3に記載の冷媒配管ユニット。
  5. 前記床貫通部材には、当該冷媒配管ユニットを吊り上げるための吊上部材を設けた、
    請求項3又は4に記載の冷媒配管ユニット。
  6. 前記支持部材は、前記冷媒配管が前記鋼材に対して移動することを規制するための固定支持部材を有し、
    前記冷媒配管を、前記固定支持部材を介して、前記鋼材に取り外し可能に固定した、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニット。
  7. 前記支持部材は、前記冷媒配管が前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に直交する方向に振れることを規制するための振止支持部材を有し、
    前記冷媒配管を、前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に直交する方向に移動することを規制するように、かつ、前記鋼材に対して当該鋼材の長手方向に沿って移動可能となるように、前記振止支持部材を介して、前記鋼材に取り付けた、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニット。
  8. 前記鋼材は鋼管である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の冷媒配管ユニット。
  9. 建物の複数階に渡る長さの複数の冷媒配管をユニット化した状態で搬送して当該建物に配置する冷媒配管施工方法であって、
    前記複数の冷媒配管をユニット化して構成された冷媒配管ユニットを準備する準備工程であって、前記冷媒配管ユニットは、前記建物の複数階に渡る長さの鋼材を有し、且つ、当該冷媒配管ユニットを水平状態から鉛直状態に吊り上げる際の曲げ応力に耐える強度を有する、棒状又は管状の鋼材を一対並設し、前記一対の鋼材を、これら各鋼材の長手方向に直交する方向に沿って配置された支持部材を介して、相互に連結し、前記複数の冷媒配管の各々を、前記鋼材の長手方向に平行な方向に沿って配置し、前記複数の冷媒配管を前記支持部材を介して前記鋼材に連結して構成された、準備工程と、
    前記準備工程で準備した前記冷媒配管ユニットを、前記支持部材を介してクレーンで吊り上げて搬送することにより、前記鋼材の長手方向が鉛直方向に沿った方向となる状態で前記建物の所定位置に配置する配置工程と、
    前記配置工程において前記建物の所定位置に配置した前記冷媒配管ユニットの所定部分を埋設するように、前記建物にコンクリートを打設することにより、前記建物に床部を形成する形成工程と、
    前記配置工程又は前記形成工程の後、前記支持部材を介して行われている前記複数の冷媒配管と前記鋼材との連結の少なくとも一部を解除することにより、前記複数の冷媒配管を前記鋼材の長手方向に沿って移動可能とし、前記複数の冷媒配管の鉛直方向における位置を調整する調整工程と、
    前記調整工程の後、前記複数の冷媒配管の各々に、空調設備に直接的又は間接的に接続された他の冷媒配管を接続する接続工程と、
    を含む冷媒配管施工方法。
JP2011289521A 2011-12-28 2011-12-28 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法 Expired - Fee Related JP5897902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011289521A JP5897902B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011289521A JP5897902B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013139828A true JP2013139828A (ja) 2013-07-18
JP5897902B2 JP5897902B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=49037459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011289521A Expired - Fee Related JP5897902B2 (ja) 2011-12-28 2011-12-28 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5897902B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101545534B1 (ko) 2015-02-17 2015-08-19 성기천 에어컨 배관시공방법
GB2539315A (en) * 2015-04-13 2016-12-14 E-Riser Ltd Construction equipment and methods (locator)
CN111288290A (zh) * 2020-03-30 2020-06-16 江苏百德特种合金有限公司 一种抗弯抗压强度大的异形无缝钢管
JP2020186872A (ja) * 2019-05-16 2020-11-19 新菱冷熱工業株式会社 冷媒配管工法
CN113719662A (zh) * 2021-09-09 2021-11-30 中建八局第一建设有限公司 一种大型密集管道系统分段整体提升安装施工方法
JP2023155550A (ja) * 2022-04-11 2023-10-23 新菱冷熱工業株式会社 配管ユニット、作業用台車、及び、施工方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5156557A (ja) * 1974-11-11 1976-05-18 Kajima Corp Kuchopaiputoritsukesochi
JPH04258463A (ja) * 1991-02-08 1992-09-14 Asahi Kogyosha:Kk 多層階鉄筋コンクリート建物の立て管施工法
JPH0643463U (ja) * 1992-11-19 1994-06-10 積水化学工業株式会社 竪シャフト配管ユニット
JPH10280498A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Nishihara Eisei Kogyosho:Kk 配管ユニットの配管昇降システム
JP2003294170A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Sanki Eng Co Ltd 高層建築物における縦管の接続工法
JP2011145049A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Masuda Denki Kucho Kk 多層階建物における冷媒配管工法と冷媒配管ユニット

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5156557A (ja) * 1974-11-11 1976-05-18 Kajima Corp Kuchopaiputoritsukesochi
JPH04258463A (ja) * 1991-02-08 1992-09-14 Asahi Kogyosha:Kk 多層階鉄筋コンクリート建物の立て管施工法
JPH0643463U (ja) * 1992-11-19 1994-06-10 積水化学工業株式会社 竪シャフト配管ユニット
JPH10280498A (ja) * 1997-03-31 1998-10-20 Nishihara Eisei Kogyosho:Kk 配管ユニットの配管昇降システム
JP2003294170A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Sanki Eng Co Ltd 高層建築物における縦管の接続工法
JP2011145049A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Masuda Denki Kucho Kk 多層階建物における冷媒配管工法と冷媒配管ユニット

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101545534B1 (ko) 2015-02-17 2015-08-19 성기천 에어컨 배관시공방법
GB2539315A (en) * 2015-04-13 2016-12-14 E-Riser Ltd Construction equipment and methods (locator)
GB2539315B (en) * 2015-04-13 2018-09-12 E Riser Ltd Locator unit for services into a building
JP2020186872A (ja) * 2019-05-16 2020-11-19 新菱冷熱工業株式会社 冷媒配管工法
CN111288290A (zh) * 2020-03-30 2020-06-16 江苏百德特种合金有限公司 一种抗弯抗压强度大的异形无缝钢管
CN113719662A (zh) * 2021-09-09 2021-11-30 中建八局第一建设有限公司 一种大型密集管道系统分段整体提升安装施工方法
JP2023155550A (ja) * 2022-04-11 2023-10-23 新菱冷熱工業株式会社 配管ユニット、作業用台車、及び、施工方法
JP7414242B2 (ja) 2022-04-11 2024-01-16 新菱冷熱工業株式会社 配管ユニット、作業用台車、及び、施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5897902B2 (ja) 2016-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5897902B2 (ja) 冷媒配管ユニット及び冷媒配管施工方法
JP5461210B2 (ja) アーチ鉄筋の組立方法およびアーチ鉄筋構造
JP4928429B2 (ja) トンネルアーチコンクリート鉄筋自立工法
KR20140108353A (ko) 전단보강용 철근을 이용한 덧침 콘크리트와의 일체성 향상 및 중공슬래브의 전단내력 향상구조 및 이를 이용한 시공방법
KR200442924Y1 (ko) 케이블 받침대의 각도 조절구조
JP2009102909A (ja) 埋込金物およびその取り付け方法
US10858830B2 (en) Device and method for suspension of a suspended ceiling and a suspended ceiling
JP6151528B2 (ja) 空調ユニットの施工方法
JP2023129823A (ja) 配管ユニット、作業用台車、及び、施工方法
US8347585B2 (en) Modular seismically restrained distribution system and method of installing the same
KR101526200B1 (ko) 씨디관 지지 장치 및 이를 이용한 중량체 설치 방법과 벽체 조적 방법
KR101379949B1 (ko) 주름관 배관 고정구조와 이를 이용한 주름관 배관시공방법
KR101865792B1 (ko) 프리패브리케이션 공법에 의해 시공되는 천정구조, 그 거치구조물 및 공법
KR101876820B1 (ko) 천정 전선관 정렬 장치
CN215596567U (zh) 大口径管道的传力固定装置
JP5492852B2 (ja) 組立式建物施工装置
JP4849997B2 (ja) 壁下部の短配管の取付構造
KR200239554Y1 (ko) 바닥 프레임 가동지지부를 갖는 배관용 라이저유닛
JP5843440B2 (ja) サポート取り付け構造
KR20120079369A (ko) 무정전 및 무이설 방식의 이중바닥 보강장치
KR101241302B1 (ko) 경량 기포콘크리트 블록을 사용한 벽체의 동절기 시공방법
KR20240057699A (ko) 중공슬래브의 인서트 구조체, 및 그 시공방법
JP2015137675A (ja) 縦管支持装置
CN209461975U (zh) 一种沿墙敷设多线墙头支架
JP6130136B2 (ja) 竪配管の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5897902

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees