JP2013139734A - 風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】風車回転翼の落雷による損傷を検出すること。
【解決手段】風車回転翼10を構成する導電性を有する複合材であるCFRPに設けられ、CFRPの温度を計測し、計測結果の温度情報を出力する温度センサ12と、所定期間内の温度情報と、CFRPを構成する樹脂材が、熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、温度情報が閾値以上となった場合に、CFRPが損傷していると、判定する判定部8と、を具備する。
【選択図】図1
【解決手段】風車回転翼10を構成する導電性を有する複合材であるCFRPに設けられ、CFRPの温度を計測し、計測結果の温度情報を出力する温度センサ12と、所定期間内の温度情報と、CFRPを構成する樹脂材が、熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、温度情報が閾値以上となった場合に、CFRPが損傷していると、判定する判定部8と、を具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラムに関するものである。
従来、風力発電装置(以下では「風車」ともいう。)の風車回転翼は、GFRP(Glass Fiber Reinfortced Plastic:ガラス繊維強化プラスチック)製であり、落雷対策としては、風車回転翼の表面に複数のレセプタ(金属製受雷部)を設け、レセプタによって雷撃を受け止め、レセプタに接続されたダウンコンダクタ(引き下げ導体)を介して、雷電流を風車回転翼の内部を通して翼根、ロータハブ、ナセル、タワー、大地へと導く構成が一般的に採用されている。
例えば、下記特許文献1には、落雷電流を大地に導く導線の電流をモニタリングし、風車回転翼への落雷を検出する技術が開示されている。
例えば、下記特許文献1には、落雷電流を大地に導く導線の電流をモニタリングし、風車回転翼への落雷を検出する技術が開示されている。
ところで、近年、風車回転翼の長大化に伴い重量や撓みの増加が問題視され、風車回転翼の主要構造部材は、GFRPよりも高い剛性のあるCFRP(Carbon Fiber Reinfortced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)が採用される傾向にある。
しかしながら、CFRPを構造部材に使用する風車回転翼は、絶縁体であるGFRPを構造部材に使用した場合と異なり導電性を有するため、GFRPを使用した場合と比較して落雷しやすく、雷電流がCFRPの構造部材の内部を流れる場合には、電流による加熱から損傷が生じる可能性があるため、落雷があった場合の損傷検出が重要視されている。
しかしながら、CFRPを構造部材に使用する風車回転翼は、絶縁体であるGFRPを構造部材に使用した場合と異なり導電性を有するため、GFRPを使用した場合と比較して落雷しやすく、雷電流がCFRPの構造部材の内部を流れる場合には、電流による加熱から損傷が生じる可能性があるため、落雷があった場合の損傷検出が重要視されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、風車回転翼の落雷による損傷を検出する風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、風車回転翼に設けられ、前記風車回転翼の温度を計測し、計測結果の温度情報を出力する温度センサと、所定期間内の前記温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定手段と、を具備する損傷検出装置を提供する。
本発明は、風車回転翼に設けられ、前記風車回転翼の温度を計測し、計測結果の温度情報を出力する温度センサと、所定期間内の前記温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定手段と、を具備する損傷検出装置を提供する。
このような構成によれば、風車回転翼に設けられた温度センサによって計測された計測結果の温度情報と、風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値と、が比較され、温度情報が閾値以上となった場合に風車回転翼が損傷していると判定される。
このように、風車回転翼に温度センサを設け、風車回転翼の構成材が熱影響を受ける温度を閾値として温度情報を監視することにより、風車回転翼の損傷を速やかに検出できる。
風車回転翼が、例えば、CFRP(導電性を有する複合材とされる構造部材)を備えて構成される場合には、CFRPが所定温度以上になるとCFRPを構成する樹脂剤が溶融、流出等することが推定され、これによりCFRPの損傷、構造強度の低下を招く虞がある。本発明によれば、CFRPのように導電性を有する構造部材が被雷し、被雷に伴って電流が流れ、樹脂材(構成材)が熱影響を受けるようなCFRP(構造部材)の加熱が生じた場合には、CFRP(構造部材)が損傷していることとして速やかに検出できる。このように本発明は、導電性を有する複合材とされる構造部材によって構成される風車回転翼に用いて好適である。
このように、風車回転翼に温度センサを設け、風車回転翼の構成材が熱影響を受ける温度を閾値として温度情報を監視することにより、風車回転翼の損傷を速やかに検出できる。
風車回転翼が、例えば、CFRP(導電性を有する複合材とされる構造部材)を備えて構成される場合には、CFRPが所定温度以上になるとCFRPを構成する樹脂剤が溶融、流出等することが推定され、これによりCFRPの損傷、構造強度の低下を招く虞がある。本発明によれば、CFRPのように導電性を有する構造部材が被雷し、被雷に伴って電流が流れ、樹脂材(構成材)が熱影響を受けるようなCFRP(構造部材)の加熱が生じた場合には、CFRP(構造部材)が損傷していることとして速やかに検出できる。このように本発明は、導電性を有する複合材とされる構造部材によって構成される風車回転翼に用いて好適である。
上記損傷検出装置は、前記所定期間内の前記温度情報を格納する格納手段を具備することとしてもよい。
所定期間内において計測された温度センサの温度情報によって、風車回転翼の温度変化の履歴が把握できる。
所定期間内において計測された温度センサの温度情報によって、風車回転翼の温度変化の履歴が把握できる。
上記損傷検出装置は、前記風車回転翼の長手方向に複数の前記温度センサを具備し、前記判定手段は、各前記温度センサを示す識別情報と、前記所定期間内の各前記温度センサから取得した前記温度情報とが対応付けられた温度履歴情報に基づいて、前記風車回転翼の被雷があった領域を推定することとしてもよい。
例えば、風車回転翼が導電性を有する場合には、風車回転翼の被雷があった領域近傍から各温度センサに向けて電流が流れることから、被雷があった領域と温度センサとの距離に応じて温度変化に相違が生じると考えられるので、各温度センサに対応する温度履歴情報に基づいて、簡便に被雷があった領域を推定することができる。
上記損傷検出装置の前記判定手段は、複数の前記温度センサのうち、前記所定期間における温度変化の最大値が、最も大きい値となる前記温度センサと、最も大きい値の次に大きい値となる前記温度センサとの2つの前記温度センサを選定し、選定した2つの前記温度センサの前記温度変化において、落雷を検出する雷検出手段によって検出される落雷時点から前記最大値となる時点までの期間の比に基づいて、前記風車回転翼の被雷があった地点である被雷点を推定することとしてもよい。
このように、温度変化の最大値が最も大きい値となる温度センサと、最も大きい値の次に大きい値となる温度センサとの2つの温度センサとの間に被雷点があることと推定し、かつ、最大値となる時点までの期間の比を被雷点から各温度センサまでの距離の比として考えることにより、簡便に被雷点を推定することができる。
上記損傷検出装置の前記風車回転翼は、炭素繊維強化プラスチックを備えて構成されることとしてもよい。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を構造部材とすることにより、従来使用していたGFRPを使用する場合と比較して高い剛性があるので、風力発電装置を運転する上での重量や撓みによる影響が軽減できる。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を構造部材とすることにより、従来使用していたGFRPを使用する場合と比較して高い剛性があるので、風力発電装置を運転する上での重量や撓みによる影響が軽減できる。
上記損傷検出装置の前記温度センサは、光ファイバセンサとすることとしてもよい。
光ファイバセンサによって温度変化を検出することにより、落雷時の電流によるセンサの破損を抑制できる。
光ファイバセンサによって温度変化を検出することにより、落雷時の電流によるセンサの破損を抑制できる。
上記損傷検出装置において、前記風車回転翼の内部に設けられ、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、検出された内部放電情報を出力する放電検出手段を具備し、前記判定手段は、前記所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定することとしてもよい。
落雷が発生した場合に、風車回転翼の表面の落雷点から風車回転翼の内部空間に対して放電が発生する場合であっても、放電検出手段によって風車回転翼の内部の放電を簡便に検出することができる。また、このように温度の検出と、放電の検出とを組合わせることにより、風車回転翼の損傷判定の精度を向上させることができる。
本発明は、風車回転翼の内部に設けられ、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力する放電検出手段と、所定期間内の前記内部放電情報がある場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定手段とを具備する損傷検出装置を提供する。
このような構成によれば、風車回転翼の内部に設けられた放電検出手段によって検出される内部放電情報がある場合に、風車回転翼が損傷していると判定される。
このように、風車回転翼の内部に放電検出手段を設け、風車回転翼の内部放電を監視する。例えば、風車回転翼が、導電性を有する複合材とされた構造部材を備える構成であり、構造部材をCFRPとした場合には、落雷の発生に伴ってCFRPに対してアーク放電による雷撃電流が入力され、CFRPの入力点に熱的、機械的な影響を及ぼし、構造強度にも影響を与える虞がある。本発明によれば、風車回転翼が被雷し、風車回転翼の内部で放電が発生した場合であっても、放電検出手段によって翼内部の放電を検出することにより、風車回転翼の損傷を速やかに検出できる。
このように、風車回転翼の内部に放電検出手段を設け、風車回転翼の内部放電を監視する。例えば、風車回転翼が、導電性を有する複合材とされた構造部材を備える構成であり、構造部材をCFRPとした場合には、落雷の発生に伴ってCFRPに対してアーク放電による雷撃電流が入力され、CFRPの入力点に熱的、機械的な影響を及ぼし、構造強度にも影響を与える虞がある。本発明によれば、風車回転翼が被雷し、風車回転翼の内部で放電が発生した場合であっても、放電検出手段によって翼内部の放電を検出することにより、風車回転翼の損傷を速やかに検出できる。
上記損傷検出装置は、前記風車回転翼の長手方向に複数の前記放電検出手段を具備し、前記判定手段は、各前記放電検出手段を示す識別情報と、前記所定期間内の各前記放電検出手段から取得した前記内部放電情報とが対応付けられた内部放電履歴情報に基づいて、放電があった領域を推定することとしてもよい。
内部放電履歴情報に基づいて、風車回転翼の内部の放電があった領域が推定できるので、風車回転翼の状態が把握できる。また、翼表面における被雷点の損傷の補修が必要な場合には、補修箇所の概略位置の把握に役立てられる。
上記損傷検出装置の前記放電検出手段は、前記放電検出手段は、光ファイバ、集光レンズ、及び検出装置を備え、前記光ファイバ及び前記集光レンズは、前記風車回転翼の内部に設けられ、前記風車回転翼の内部の放電が発生した場合の光信号を取得して前記検出装置に出力し、前記検出装置は、取得した前記光信号に基づいて、放電の有無を検出することとしてもよい。
風車回転翼の内部では、光信号を通すことにより、雷電流、或いは、雷電流による電磁ノイズに基づく検出装置の損傷、信号線の損傷、信号に対するノイズ重畳の影響を抑制できる。
風車回転翼の内部では、光信号を通すことにより、雷電流、或いは、雷電流による電磁ノイズに基づく検出装置の損傷、信号線の損傷、信号に対するノイズ重畳の影響を抑制できる。
上記損傷検出装置の前記放電検出手段は、放電を検出した後の電気信号において、時間変化に対応する雷発光の周波数帯域以外の電気信号情報を除外することとしてもよい。
内部放電による雷発光以外の電気信号である外部環境光の漏れ込みによる電気信号を除外するので、内部放電の検出精度を向上することができる。
内部放電による雷発光以外の電気信号である外部環境光の漏れ込みによる電気信号を除外するので、内部放電の検出精度を向上することができる。
本発明は、上記いずれかに記載の損傷検出装置を具備する風車回転翼を提供する。
本発明は、上記風車回転翼を具備する風力発電装置を提供する。
本発明は、風車回転翼に設けられる温度センサによって、前記風車回転翼の温度を計測し、計測結果の温度情報を出力するステップと、所定期間内の前記温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定するステップと、を有する損傷検出方法を提供する。
本発明は、風車回転翼に設けられる温度センサによって、前記風車回転翼の温度を計測した所定期間内の計測結果の温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定処理をコンピュータに実行させるための損傷検出プログラムを提供する。
本発明は、風車回転翼の内部に設けられる放電検出手段によって、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力するステップと、所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定するステップとを有する損傷検出方法を提供する。
本発明は、風車回転翼の内部に設けられる放電検出手段によって、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力させる処理と、所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定処理とをコンピュータに実行させるための損傷検出プログラムを提供する。
本発明は、風車回転翼の落雷による損傷を検出できるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラムの実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本実施形態に係る損傷検出装置100を備えた風力発電装置の概略構成を示した図である。図1に示されるように、風力発電装置1は、支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられるロータヘッド(ハブ)4とを有している。ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状に3枚の風車回転翼10が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車回転翼10に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換され、この動力が発電機によって電気エネルギーに変換されるようになっている。
図1は、本実施形態に係る損傷検出装置100を備えた風力発電装置の概略構成を示した図である。図1に示されるように、風力発電装置1は、支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられるロータヘッド(ハブ)4とを有している。ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状に3枚の風車回転翼10が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車回転翼10に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換され、この動力が発電機によって電気エネルギーに変換されるようになっている。
損傷検出装置100は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
具体的には、損傷検出装置100は、温度センサ12、判定部(判定手段)8、及び格納部(格納手段)9を備えている。また、温度センサ12と、判定部8及び格納部9とは情報の授受可能に接続されており、温度センサ12で収集した情報は、判定部8及び格納部9に出力されるようになっている。
具体的には、損傷検出装置100は、温度センサ12、判定部(判定手段)8、及び格納部(格納手段)9を備えている。また、温度センサ12と、判定部8及び格納部9とは情報の授受可能に接続されており、温度センサ12で収集した情報は、判定部8及び格納部9に出力されるようになっている。
温度センサ12は、風車回転翼10を構成する導電性を有する複合材とされた構造部材に設けられ、構造部材の温度を計測し、計測結果である温度情報を出力する。本実施形態においては、温度センサ12は、1枚の風車回転翼10の長手方向に複数設けられている。本実施形態においては、導電性を有する複合材とされる構造部材として、CFRPを用いることとして説明する。
図2は、1枚の風車回転翼10の長手方向の断面概略図を示している。図2に示されるように、各風車回転翼10は、CFRP(導電性を有する複合材とされる構造部材)11とGFRP(絶縁体の構造部材)13とを備えて構成されている。また、風車回転翼10は、CFRP11の長手方向に4個の温度センサ12a,12b,12c,12dが所定の間隔で設けられている。以下特に明記しない場合には、温度センサは、温度センサ12として記載する。なお、本実施形態においては、温度センサ12の個数が4個である場合を例に挙げて説明するが、温度センサ12の個数は特に限定されず、1個から3個であってもよいし、5個以上であってもよいこととする。
図2の紙面左側に風車回転翼10の翼根側、紙面右側に風車回転翼10の先端側が示されており、風車回転翼10は、翼根側から順に温度センサ12a,12b,12c,12dが配置されている。また、温度センサ12aの配置位置を位置A、温度センサ12bの配置位置を位置B、温度センサ12cの配置位置を位置C、温度センサ12dの配置位置を位置Dとする。
格納部9は、温度センサ12から取得する、所定期間内の温度情報を格納する。具体的には、格納部9は、各温度センサ12を示す識別情報と、所定期間内の各温度センサ12から取得した温度情報とが対応けられた温度履歴情報を格納する。
格納部9は、温度センサ12から取得する、所定期間内の温度情報を格納する。具体的には、格納部9は、各温度センサ12を示す識別情報と、所定期間内の各温度センサ12から取得した温度情報とが対応けられた温度履歴情報を格納する。
判定部8は、温度センサ12から取得した所定期間内の温度情報と、構造部材を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値(構成材の健全性が保たれる閾値温度)とを比較し、温度情報が閾値以上となった場合に、構造部材が損傷していると判定する。また、判定部8は、温度履歴情報に基づいて、構造部材の被雷があった領域を推定する。なお、本実施形態においては、判定部8は、ナセル3に設けられることとする。
ここで、図2及び図3を用いて、判定部8による損傷の判定方法について説明する。
各温度センサ12a,12b,12c,12dは、CFRP11の温度を検出しており、検出された温度情報は、メモリ等に一時的に保持されている。ここで、例えば、落雷30が生じ、図2に示される風車回転翼10の落雷点Xにおいて被雷すると、落雷電流を検出する雷電流検知センサ(雷検出手段:図2では図示略)によって被雷が検出されるとともに、メモリに保持されている被雷時前後を含む所定期間の温度情報と、各温度センサ12を示す識別情報とが対応づけられた温度履歴情報が格納部9に格納される。
各温度センサ12a,12b,12c,12dは、CFRP11の温度を検出しており、検出された温度情報は、メモリ等に一時的に保持されている。ここで、例えば、落雷30が生じ、図2に示される風車回転翼10の落雷点Xにおいて被雷すると、落雷電流を検出する雷電流検知センサ(雷検出手段:図2では図示略)によって被雷が検出されるとともに、メモリに保持されている被雷時前後を含む所定期間の温度情報と、各温度センサ12を示す識別情報とが対応づけられた温度履歴情報が格納部9に格納される。
判定部8は、格納部9に格納された温度履歴情報を読み出し、複数の温度センサ12の温度履歴情報のうち、所定期間における温度変化の最大値が、最も大きい値となる温度センサ12と、最も大きい値の次に大きい値となる温度センサ12との2つの温度センサ12を選定する。ここで、図3には、それぞれの温度センサ12a,12b,12c,12dから取得された温度履歴情報が示されており、これら温度履歴情報を比較すると、温度履歴情報の最大値が最も大きい値となる温度センサは温度センサ12c、温度履歴情報の最大値が基も大きい値の次に大きい値となる温度センサは温度センサ12dであることがわかる。これにより、判定部8は、温度センサ12c及び温度センサ12dを、選定する2つの温度センサ12とし、温度センサ12c及び温度センサ12dの間に被雷があった領域があると判定する。
さらに、判定部8は、選定した2つの温度センサ12の温度変化において、雷電流検知センサによって検出される落雷時点から(例えば、t=0)から最大値となる時点までの期間の比に基づいて、CFRP11の被雷があった地点である被雷点を推定する。
図3に示されるように、温度センサ12cの落雷時点から最大値となる時点までの期間はt1、温度センサ12dの落雷時点から最大値となる時点までの期間はt2である。落雷30に基づいて生じる熱流の到達する時間は、被雷点から各温度センサ12までの距離に依存すると考えられるので、判定部8は、期間t1と期間t2との比に基づいて、温度センサ12cと温度センサ12dとの間の被雷点の位置を推定する。
図3に示されるように、温度センサ12cの落雷時点から最大値となる時点までの期間はt1、温度センサ12dの落雷時点から最大値となる時点までの期間はt2である。落雷30に基づいて生じる熱流の到達する時間は、被雷点から各温度センサ12までの距離に依存すると考えられるので、判定部8は、期間t1と期間t2との比に基づいて、温度センサ12cと温度センサ12dとの間の被雷点の位置を推定する。
また、判定部8において、所定期間内の温度履歴情報と閾値(損傷閾値温度)とが比較され、温度情報が閾値以上となった場合に、CFRP11が損傷していると判定される。図3に示されるように、温度センサ12cが閾値以上となっていることから、温度センサ12cが設けられる位置C及び位置C近傍は、損傷が発生していると推定される。具体的には、判定部8において、選定した温度センサ12c及び温度センサ12dの温度情報の最大値、期間t1及び期間t2の期間、及びCFRP部材の熱伝導率等に基づいて熱流を解析することにより、温度情報が閾値以上となった領域(つまり、位置C及び位置C近傍の領域)が推定され、被雷点を起点とする損傷範囲が推定される。
以上説明してきたように、本実施形態にかかる風力発電装置1及びそれに適用される損傷検出装置100、方法、並びにプログラムによれば、風車回転翼10の構造部材であるCFRP11に設けられた温度センサ12によって計測された計測結果の温度情報を収集して、雷電流の侵入履歴、温度変化履歴を監視する。また、温度情報と、CFRP11の樹脂材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値と、が比較され、閾値以上の温度になった場合には損傷していると判定される。また、温度センサ12が複数設けられる場合には、温度情報の最大値が大きくなる2つの温度センサを選定し、熱流を解析することにより、被雷点の推定、及び被雷点を起点とする損傷範囲が推定できるので損傷状況の把握や構造部材の交換時期の予測に役立てられる。
このように、風車回転翼10のCFRP11に温度センサを設け、風車回転翼10のCFRPの樹脂材が熱影響を受ける温度を閾値として温度情報を監視するので、CFRPのように導電性を有する複合材の構造部材が被雷し、被雷に伴って電流が流れ、樹脂材が熱影響を受けるようなCFRPの加熱が生じた場合であっても、CFRPが損傷していることを速やかに検出できる。
このように、風車回転翼10のCFRP11に温度センサを設け、風車回転翼10のCFRPの樹脂材が熱影響を受ける温度を閾値として温度情報を監視するので、CFRPのように導電性を有する複合材の構造部材が被雷し、被雷に伴って電流が流れ、樹脂材が熱影響を受けるようなCFRPの加熱が生じた場合であっても、CFRPが損傷していることを速やかに検出できる。
なお、本実施形態においては、導電性を有する複合材とされた構造部材を備える風車回転翼を例に挙げ、構造部材に温度センサ12を設けることとして説明していたが、これに限定されない。例えば、本発明は、導電性を有さない複合材とされた構造部材によって構成される風車回転翼に適用されることとしてもよい。
また、本実施形態においては、判定部8は、ナセル3に設けることとして説明していたが、判定部8の配置位置はこれに限定されない。判定部8の位置は、温度センサ12からの温度情報が取得できる位置であればどこでもよく、例えば、風車回転翼10とロータヘッド4との接続箇所付近である翼根であってもよい。
また、本実施形態においては、判定部8は、ナセル3に設けることとして説明していたが、判定部8の配置位置はこれに限定されない。判定部8の位置は、温度センサ12からの温度情報が取得できる位置であればどこでもよく、例えば、風車回転翼10とロータヘッド4との接続箇所付近である翼根であってもよい。
〔変形例〕
なお、上述した第1の実施形態においては、CFRPの構造部材の温度検出に温度センサ12を用いることとして説明していたが、温度検出方法はこれに限定されず。例えば、温度センサ12に代えて、光ファイバセンサ(FBG:Fiber Bragg Grating)を用いて、光波長の変化を温度変化として検出することとしてもよい。
光ファイバセンサを用いて温度変化を検出することにより、落雷発生時の電流によってセンサ信号へのノイズ重畳を防ぐことができるとともに、温度センサや信号線が破損(焼損)される危険を低減することができる。
なお、上述した第1の実施形態においては、CFRPの構造部材の温度検出に温度センサ12を用いることとして説明していたが、温度検出方法はこれに限定されず。例えば、温度センサ12に代えて、光ファイバセンサ(FBG:Fiber Bragg Grating)を用いて、光波長の変化を温度変化として検出することとしてもよい。
光ファイバセンサを用いて温度変化を検出することにより、落雷発生時の電流によってセンサ信号へのノイズ重畳を防ぐことができるとともに、温度センサや信号線が破損(焼損)される危険を低減することができる。
〔第2の実施形態〕
本実施形態の損傷検出装置が第1の実施形態と異なる点は、風車回転翼の内部放電を検出する放電検出部(放電検出手段)を備える点である。以下、本実施形態の損傷検出装置について図4から図6を用いて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態の損傷検出装置が第1の実施形態と異なる点は、風車回転翼の内部放電を検出する放電検出部(放電検出手段)を備える点である。以下、本実施形態の損傷検出装置について図4から図6を用いて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図4は、本実施形態に係る損傷検出装置100´を備えた風力発電装置1´の概略構成を示した図である。風力発電装置1´の損傷検出装置100´は、放電検出部15、判定部8´、及び格納部9を備えている。
放電検出部15は、導電性を有する複合材とされた構造部材を有する風車回転翼10の内部に設けられ、落雷が発生した場合の風車回転翼10の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力する。本実施形態においては、導電性を有する複合材とされる構造部材は、CFRPであることを例に挙げて説明する。また、放電検出部15は、1枚の風車回転翼10に対して複数設けられていることを例に挙げて説明するが、1枚の風車回転翼10に設けられる放電検出部15の個数は特に限定されない。
図5の長手方向の断面概略図に示されるように、例えば、放電検出部15は、風車回転翼10の紙面左側の翼根部から順に、放電検出部15a,15b,15c,15dが設けられており、放電の検出視野を視野Eとして示している。また、本実施形態においては、放電検出部15a,15b,15c,15dは、CFRPと接する位置に設けられているが、放電検出部の位置は特に限定されない。以下特に明記しない場合には、放電検出部は放電検出部15として記載する。
また、放電検出部15は、雷の周波数を予め規定しておき、放電を検出した後の電気信号において、時間変化に対応する雷発光の周波数帯域以外の電気信号情報を除外する。これにより、内部放電による雷発光以外の電気信号である外部環境光の漏れ込みによる電気信号を除外するので、内部放電の検出精度を向上することができる。
図6は、風車回転翼10の短手方向の断面概略図を示している。
図6に示されるように、風車回転翼10の表面は、GFRP13で覆われており、風車回転翼10の内部空間には、導電性を有する複合材とされる構造部材としてCFRP11が設けられている。
図6に示されるように、風車回転翼10の表面は、GFRP13で覆われており、風車回転翼10の内部空間には、導電性を有する複合材とされる構造部材としてCFRP11が設けられている。
判定部8´は、所定期間内の内部放電情報の有無に基づいて、CFRPが損傷していると判定する。具体的には、判定部8´は、各放電検出部15を示す識別情報と、所定期間内の各放電検出部15から取得した内部放電情報とが対応付けられた内部放電履歴情報に基づいて、放電があった領域を推定する。
ここで、図5から図7を用いて、判定部8´による内部放電の判定方法について説明する。
各放電検出部15aから15dは、各放電検出部15が配置されている位置から風車回転翼10の先端方向の放電発光を検出している。具体的には、位置Aの放電検出部15aは、位置Aから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Bの放電検出部15bは、位置Bから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Cの放電検出部15cは、位置Cから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Dの放電検出部15dは、位置Dから風車回転翼10の先端の発光を検出している。
各放電検出部15aから15dは、各放電検出部15が配置されている位置から風車回転翼10の先端方向の放電発光を検出している。具体的には、位置Aの放電検出部15aは、位置Aから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Bの放電検出部15bは、位置Bから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Cの放電検出部15cは、位置Cから風車回転翼10の先端の発光を検出し、位置Dの放電検出部15dは、位置Dから風車回転翼10の先端の発光を検出している。
ここで、例えば、落雷30が生じ、図7に示される風車回転翼10の落雷点Xに被雷された場合には、雷電流検知センサ(図7では図示略)によって被雷が検出されるとともに、被雷時前後を含む所定期間の内部の放電の情報である発光情報と、各放電検出部15を示す識別情報とが対応づけられた内部放電情報が格納部9に格納される。
判定部8´は、格納部9に格納された内部放電情報を読み出し、複数の放電検出部15の内部放電情報のうち、所定期間における発光変化の最大値を比較する。図7に示されるように、放電検出部15aから順に放電検出部15b、放電検出部15cと徐々に発光信号の値が大きくなっており、放電検出部15dでは、発光信号が検出されていない。これに基づいて、放電検出部15dには光が入射していないので、判定部8´は、放電検出部15dよりも翼根側で、かつ、発光信号の最大値が最も大きい放電検出部15cと発光信号が検出されなかった放電検出部15dとの間に被雷した領域があると判定する。
判定部8´は、格納部9に格納された内部放電情報を読み出し、複数の放電検出部15の内部放電情報のうち、所定期間における発光変化の最大値を比較する。図7に示されるように、放電検出部15aから順に放電検出部15b、放電検出部15cと徐々に発光信号の値が大きくなっており、放電検出部15dでは、発光信号が検出されていない。これに基づいて、放電検出部15dには光が入射していないので、判定部8´は、放電検出部15dよりも翼根側で、かつ、発光信号の最大値が最も大きい放電検出部15cと発光信号が検出されなかった放電検出部15dとの間に被雷した領域があると判定する。
さらに、判定部8´は、各放電検出部15の発光信号を同一の時間軸で管理し、例えば、1ナノ秒以下の時間区切りで発光信号を記録し、比較する。判定部8´は、所定期間内の各放電検出部15の発光信号の最大値までの時間差に基づいて、被雷点を推定する。
以上説明してきたように、本実施形態にかかる風力発電装置1´及びそれに適用される損傷検出装置100´、方法、並びにプログラムによれば、CFRP11を構造部材とする風車回転翼10の内部に設けられた放電検出部15によって検出される内部放電情報がある場合に、CFRP11が損傷していると判定される。被雷を介して風車回転翼の内部に放電が発生した場合には、アーク放電による雷撃電流が入力され、CFRP11の入力点に熱的、機械的な影響を及ぼし、構造強度にも影響を与える虞があるが、風車回転翼10の内部に放電検出部15を設け、風車回転翼10の内部放電を監視することにより、CFRP11の損傷を速やかに検出できる。
複数の放電検出部15の内部放電履歴情報に基づいて、風車回転翼10の内部の放電があった領域が推定できるので、風車回転翼の状態が把握できる。また、翼表面における被雷点の損傷の補修が必要な場合には、補修箇所の概略位置の把握に役立てられる。
複数の放電検出部15の内部放電履歴情報に基づいて、風車回転翼10の内部の放電があった領域が推定できるので、風車回転翼の状態が把握できる。また、翼表面における被雷点の損傷の補修が必要な場合には、補修箇所の概略位置の把握に役立てられる。
〔第3の実施形態〕
上述した実施形態においては、風車回転翼の内部に設けられる放電検出部によって、放電の検出を行っていたが、これに代えて、放電検出部について、光信号を取得する部と放電の有無を検出する部とに分ける点で、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態の損傷検出装置について、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
上述した実施形態においては、風車回転翼の内部に設けられる放電検出部によって、放電の検出を行っていたが、これに代えて、放電検出部について、光信号を取得する部と放電の有無を検出する部とに分ける点で、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態の損傷検出装置について、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
放電検出部は、光ファイバ、集光レンズ、及び検出装置を備えている。
光ファイバ及び集光レンズは、風車回転翼の内部に設けられ、風車回転翼の内部の放電が発生した場合の光信号を取得して検出装置に出力する。具体的には、集光レンズによって集められた光信号が、光ファイバによって導光され、検出装置に出力される。
検出装置は、取得した光信号に基づいて、放電の有無を検出する。また、検出装置は、光信号を電気信号に変換するセンサとし、例えば、翼根、ナセル内、ロータヘッド、風車回転翼の中央部などの集光レンズと異なる位置に設けられる。
このように、風車回転翼の内部では、光信号を通すことにより、雷電流、或いは、雷電流による電磁ノイズに基づく検出装置の損傷、信号線の損傷、信号に対するノイズ重畳の影響を抑制できる。
光ファイバ及び集光レンズは、風車回転翼の内部に設けられ、風車回転翼の内部の放電が発生した場合の光信号を取得して検出装置に出力する。具体的には、集光レンズによって集められた光信号が、光ファイバによって導光され、検出装置に出力される。
検出装置は、取得した光信号に基づいて、放電の有無を検出する。また、検出装置は、光信号を電気信号に変換するセンサとし、例えば、翼根、ナセル内、ロータヘッド、風車回転翼の中央部などの集光レンズと異なる位置に設けられる。
このように、風車回転翼の内部では、光信号を通すことにより、雷電流、或いは、雷電流による電磁ノイズに基づく検出装置の損傷、信号線の損傷、信号に対するノイズ重畳の影響を抑制できる。
なお、本発明の実施形態は、上述の第1の実施形態から第3の実施形態のみに限定されることはない。例えば、温度センサと放電検出部とを組み合わせる等、第1から第3の実施形態を適宜組み合わせることとしてもよい。温度センサと、放電検出部とを組合わせて使用することにより、構造部材の損傷の判定精度を向上させることができる。
1,1´ 風力発電装置
3 ナセル
8,8´ 判定部
9 格納部
10 風車回転翼
12,12a,12b,12c,12d 温度センサ
15,15a,15b,15c,15d 放電検出部
100,100´ 損傷検出装置
3 ナセル
8,8´ 判定部
9 格納部
10 風車回転翼
12,12a,12b,12c,12d 温度センサ
15,15a,15b,15c,15d 放電検出部
100,100´ 損傷検出装置
Claims (17)
- 風車回転翼に設けられ、前記風車回転翼の温度を計測し、計測結果の温度情報を出力する温度センサと、
所定期間内の前記温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定手段と、
を具備する損傷検出装置。 - 前記所定期間内の前記温度情報を格納する格納手段を具備する請求項1に記載の損傷検出装置。
- 前記風車回転翼の長手方向に複数の前記温度センサを具備し、
前記判定手段は、各前記温度センサを示す識別情報と、前記所定期間内の各前記温度センサから取得した前記温度情報とが対応付けられた温度履歴情報に基づいて、前記風車回転翼の被雷があった領域を推定する請求項1または請求項2に記載の損傷検出装置。 - 前記判定手段は、複数の前記温度センサのうち、前記所定期間における温度変化の最大値が、最も大きい値となる前記温度センサと、最も大きい値の次に大きい値となる前記温度センサとの2つの前記温度センサを選定し、選定した2つの前記温度センサの前記温度変化において、落雷を検出する雷検出手段によって検出される落雷時点から前記最大値となる時点までの期間の比に基づいて、前記風車回転翼の被雷があった地点である被雷点を推定する請求項3に記載の損傷検出装置。
- 前記風車回転翼は、炭素繊維強化プラスチックを構造部材とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の損傷検出装置。
- 前記温度センサは、光ファイバセンサとする請求項1から請求項5のいずれかに記載の損傷検出装置。
- 前記風車回転翼の内部に設けられ、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、検出された内部放電情報を出力する放電検出手段を具備し、
前記判定手段は、前記所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定する請求項1から請求項6のいずれかに記載の損傷検出装置。 - 風車回転翼の内部に設けられ、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力する放電検出手段と、
所定期間内の前記内部放電情報がある場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定手段と
を具備する損傷検出装置。 - 前記風車回転翼の長手方向に複数の前記放電検出手段を具備し、
前記判定手段は、各前記放電検出手段を示す識別情報と、前記所定期間内の各前記放電検出手段から取得した前記内部放電情報とが対応付けられた内部放電履歴情報に基づいて、放電があった領域を推定する請求項7または請求項8に記載の損傷検出装置。 - 前記放電検出手段は、光ファイバ、集光レンズ、及び検出装置を備え、
前記光ファイバ及び前記集光レンズは、前記風車回転翼の内部に設けられ、前記風車回転翼の内部の放電が発生した場合の光信号を取得して前記検出装置に出力し、
前記検出装置は、取得した前記光信号に基づいて、放電の有無を検出する請求項7から請求項9のいずれかに記載の損傷検出装置。 - 前記放電検出手段は、放電を検出した後の電気信号において、時間変化に対応する雷発光の周波数帯域以外の電気信号情報を除外する請求項7から請求項10のいずれかに記載の損傷検出装置。
- 請求項1から請求項11のいずれかに記載の損傷検出装置を具備する風車回転翼。
- 請求項12に記載の風車回転翼を具備する風力発電装置。
- 風車回転翼に設けられる温度センサによって、前記風車回転翼の温度を計測し、計測結果の温度情報を出力するステップと、
所定期間内の前記温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定するステップと、
を有する損傷検出方法。 - 風車回転翼に設けられる温度センサによって、前記風車回転翼の温度を計測した所定期間内の計測結果の温度情報と、前記風車回転翼を構成する構成材が熱影響を受ける温度に基づいて決定される閾値とを比較し、前記温度情報が前記閾値以上となった場合に、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定処理をコンピュータに実行させるための損傷検出プログラム。
- 風車回転翼の内部に設けられる放電検出手段によって、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力するステップと、
所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定するステップと
を有する損傷検出方法。 - 風車回転翼の内部に設けられる放電検出手段によって、落雷が発生した場合の前記風車回転翼の内部の放電を検出し、内部放電情報を出力させる処理と、
所定期間内の前記内部放電情報の有無に基づいて、前記風車回転翼が損傷していると判定する判定処理と
をコンピュータに実行させるための損傷検出プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011290045A JP2013139734A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラム |
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JP2011290045A Pending JP2013139734A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 風力発電装置及びそれに適用される損傷検出装置、方法、並びにプログラム |
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JP (1) | JP2013139734A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 2011-12-28 JP JP2011290045A patent/JP2013139734A/ja active Pending
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