JP2013139681A - 便器洗浄水タンク - Google Patents

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Abstract

【課題】手洗い吐水管の吐水口から吐水された洗浄水の一部が給水装置に滴下することを防止し、給水装置の劣化・破損することを防止できる便器洗浄水タンクを提供することを目的とする。
【解決手段】外装タンクと、外装タンクの上方に着脱自在に固定される外蓋と、外装タンク内に装着されると共に内部に給水手段の少なくとも一部を備え、給水手段から給水された洗浄水を貯水する内装タンクと、 内装タンクの上方に着脱自在に固定される内蓋と、外蓋の上方に吐水口が位置し手洗いのための洗浄水を吐水する手洗い吐水管と、を備え、外蓋の上面には手洗い鉢が形成されると共に手洗い鉢で受けた洗浄水を前記内装タンク内へ排水する排水口が形成され、且つ、内蓋には前記排水口から排水された洗浄水を内装タンク内へ導水する開口部が形成されるものであって、内蓋の内面から給水手段に水滴が滴下することを防止する水滴滴下防止手段を備えることを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水洗便器と共に使用される便器洗浄水タンクに関する発明である。
従来、便器洗浄水タンクは、陶器からなる外装タンクとその内側に配置された内装タンクの2つのタンクによって2重構造となっており、使用者が排泄後に手洗いを行えるように、外装タンク上部に手洗い吐水管及び手洗い鉢が設けられている。
従来の便器洗浄水タンクにおいては、内装タンクと外装タンクとの間で結露の発生を防ぐために、内装タンク上方に結露防止カバーが着脱自在に固定されている。また、結露防止カバーには開口部が形成されており、手洗い鉢の排水口から排水された洗浄水を、その開口部を介して、内装タンク内へ導くよう構成している。(特許文献1参照)
上記の便器洗浄水タンクの最近の使用形態として、水洗便器のボウル面に汚物等が付着することを防止すべく、手洗い鉢の排水口に市販の薬剤を載置するようなケースが多発している。
このような使用形態では、手洗い吐水管の吐水口から吐水された洗浄水に薬剤が溶け込み、この薬剤が溶け込んだ洗浄水(以下、「薬剤入り洗浄水」という)が内装タンク内に貯水されることになる。このとき、薬剤入り洗浄水が、手洗い鉢の排水口から結露防止カバーの開口部を介して内装タンク内に排水される際、その薬剤入り洗浄水の一部が、結露防止カバーの開口部にあたることがある。結露防止カバーの開口部にあたった薬剤入り洗浄水は、結露防止カバーの内面(裏面)を伝って周囲に移動し、ある程度の大きさの水滴になると落下する。この時、落下した水滴が内装タンク内に配置された給水装置に付着すると、給水装置によっては、一部の部品が薬剤に弱い樹脂等からなるため、劣化・破損してしまうという問題があった。
特開2010−236276号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、手洗い吐水管の吐水口から吐水された洗浄水の一部が、結露防止カバーの内面(裏面)を伝って給水装置側へ移動・落下することで、給水装置にその水滴が付着し、給水装置が劣化・破損することを防止することができる便器洗浄水タンクを提供することを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。すなわち、本発明の便器洗浄水タンクは、外装タンクと、外装タンクの上方に着脱自在に固定される外蓋と、外装タンク内に装着されると共に内部に給水手段の少なくとも一部を備え、給水手段から給水された洗浄水を貯水する内装タンクと、 内装タンクの上方に着脱自在に固定される内蓋と、外蓋の上方に吐水口が位置し手洗いのための洗浄水を吐水する手洗い吐水管と、を備え、外蓋の上面には手洗い鉢が形成されると共に手洗い鉢で受けた洗浄水を前記内装タンク内へ排水する排水口が形成され、且つ、内蓋には前記排水口から排水された洗浄水を内装タンク内へ導水する開口部が形成されるものであって、給水手段は、外部の給水源に接続された給水管及びこの給水管から供給される洗浄水の内装タンク内への吐水及び止水を切り替える給水弁を備えた給水部本体と、内装タンク内の水位の変動に伴って上下動するフロートと、一端部がフロートに取り付けられ、フロートの上下動に連動して給水弁の吐水及び止水を切り替えるアームと、を備え、内蓋の内面から給水手段の給水部本体に水滴が滴下することを防止する水滴滴下防止手段を備えることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、内蓋の内面から給水手段の給水部本体に水滴が滴下することを防止することができ、給水部本体の劣化・破損を防止することができる。したがって、給水手段の止水不良を防止することができる。
本発明は、好ましくは、水滴滴下防止手段は、内蓋の内面において下方に凸設するリブであり、リブは、給水部本体の直上方にあたる部分と開口部との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の便器洗浄水タンク。
このように構成された本発明においては、水滴滴下防止手段は、内蓋の内面において下方に凸設するリブであり、このリブが、給水部本体の直上方にあたる部分と開口部との間に設けられているため、手洗い鉢の排水口から排水された洗浄水が、内蓋の開口部から内蓋の内面を伝って給水部本体側へ移動したとしても、このリブにより内装タンク内へ滴下させることができるため、給水部本体への滴下を防止することができる。したがって、給水手段の止水不良を防止することができる。
本発明の便器洗浄水タンクによれば、手洗い吐水による洗浄水が、給水手段の給水部本体に付着することを防止でき、給水部本体の劣化・破損を防止することができる。
本発明の実施形態である便器洗浄水タンクを備えた水洗便器の断面図である。 本発明の実施形態である便器洗浄水タンクの内部を示す正面断面図である。 図2に示す内蓋の平面図である。 図3に示す内蓋のA−A断面図である。
以下、添付図面により、本発明の実施形態による便器洗浄水タンクを説明する。
まず、図1は、本実施形態による便器洗浄水タンクを備えた水洗便器の断面図である。
図1に示すように、符号1は水洗便器を示し、この水洗便器1の上部の前方側には、ボウ
ル部2が形成され、後方側の上部には導水路3が、導水路3の下方にはボウル部2と連通
する排水トラップ管路8が、それぞれ形成されている。
水洗便器1のボウル部2の上縁部にはオーバーハング形状のリム6が形成され、このリ
ム6に導水路3から洗浄水が供給される1つ又は2つのリム吐水口4が形成され、洗浄水が旋回しながら下降してボウル部2を洗浄できるようになっている。また、ボウル部2
の中心下部には、導水路3から洗浄水が供給されるジェット吐水口10が形成され、この
ジェット吐水口10から洗浄水が排水トラップ管路8に向けて吐水され、サイホンを短時
間で発生されるようになっている。
水洗便器1の導水路3の上方には、水洗便器1を洗浄する洗浄水を溜める本実施形態の
便器洗浄水タンクに相当する、いわゆる、ロータンク11が設けられている。このロータ
ンク11の底面12aには、水洗便器1の導水路3と連通する連通口12bが形成されて
いる。
次に図2〜図4を参照して、本実施形態の便器洗浄水タンク(ロータンク)の詳細について説明する。ここで、図2は本実施形態の便器洗浄水タンク(ロータンク)の内部を示す正面断面図である。
図2に示すように、ロータンク11は、ロータンク11の外枠を形成する陶器からなる
外装タンク12と、この外装タンク12の上に着脱自在に固定され且つその上面に手洗い鉢16aを形成する陶器からなる外蓋16とを備えている。
外装タンク12は、その内部に洗浄水が貯留される樹脂からなる内装タンク20を備え、この内装タンク20には、排水弁22、オーバーフロー管26、給水管40、ボールタップ32、及び、フロート34が設けられている。また、内装タンク20の上面には、詳細は後述する内蓋(結露防止カバー)18が覆うように配置されている。
まず、排水弁22は、大洗浄用の弁体22bと小洗浄用の弁体22aを備え、両弁体22a,22bは、ロータンク11の底面12aの連通口12bの部分に設けられている。
また、各弁体22a,22bは、操作レバー30に接続された玉鎖24a,24bにそれぞれ接続されており、操作レバー30を操作して大洗浄又は小洗浄を切り替えることにより、大洗浄用の弁体22b又は小洗浄用の弁体22aの開閉操作が行われるようになって
いる。そして、排水弁22は、閉操作により洗浄水を外装タンク12の内装タンク20内に貯水し、開操作により、外装タンク12の内装タンク20内の洗浄水を水洗便器1の導水路3を経由して、リム吐水口4及びジェット吐水口10に導くようになっている。
つぎに、オーバーフロー管26は、その上端に開口が形成されその下端が排水弁22の弁座21に連通するように設けられている。このオーバーフロー管26により、洗浄水の水位が万一上昇しても、その開口から、洗浄水がオーバーフローし、排水弁22の弁座21を経由して、さらに、水洗便器1の導水路3を経て、リム吐水口4とジェット吐水口10から、ボウル部2内に排出されるようになっている。
つぎに、給水管40は、ロータンク11の底面12aに取り付けられ、外部の水道等の
給水源(図示せず)に接続され、外装タンク12の内装タンク20内に供給するようになっている。
給水管40の先端部には、外装タンク12の内装タンク20内に洗浄水を給水する給水手段としてボールタップ32が設けられている。このボールタップ32には、アーム36が取り付けられており、さらに、アーム36の右端部にはフロート34が取り付けられている。ボールタップ32の給水部本体38には給水弁(図示せず)が設けれ、フロート34が内装タンク20内の洗浄水の水位の変動に伴って上下動することにより、給水部本体38内の給水弁(図示せず)が開閉し、給水管40から内装タンク20内への洗浄水の吐水及び止水が切り替えられるようになっている。なお、給水部本体38、アーム36及びフロート34は、いずれも樹脂からなっている。
つぎに、図2〜図4を参照して、内蓋(結露防止カバー)18の詳細について説明する。ここで、図3は、図2に示す本実施形態による内蓋(結露防止カバー)18の平面図である。また、図4は、図3の内蓋(結露防止カバー)18のA−A断面図である。
図2〜図4に示すように、内蓋(結露防止カバー)18は、その上方に位置する外蓋16の内面等に付着している結露が落下し、内装タンク20の内部の排水弁22、オーバーフロー管26、給水管40、ボールタップ32、及び、フロート34等の内部機器や内部部材を濡らしてしまうのを防ぐようになっている。また、内蓋(結露防止カバー)18には手洗い鉢16aの排水口16bと対向する位置に開口部18bが形成されており、手洗い鉢16aの排水口16bから排水される洗浄水を内装タンク20内へ導水するようになっている。
また、内蓋(結露防止カバー)18の上面は、開口部18bに近い方から、第1の傾斜部18c、第2の傾斜部18d、第3の傾斜部18eが形成されており、外蓋16の内面等から内蓋(結露防止カバー)18の上面に落ちた水滴を開口部18bに案内するようになっている。
内装タンク20内に洗浄水を給水する給水手段であるボールタップ32には、手洗い鉢16aの上方に固定される手洗い吐水管14へ給水を導く導水管(図示せず)が、内装タンク20内へ給水する給水管(図示せず)とは別に分岐して設けられている。
使用者が操作レバー30を操作し、内装タンク20内の洗浄水が水洗便器1のボウル部2に排水された際は、それに伴いボールタップ32の給水管を通して内装タンク20内へ給水することになる。その際、給水管に給水するのとほぼ同時に導水管にも給水することになり、内装タンク20内への給水と手洗い吐水管14への給水とはほぼ同時に行われることになる。
つぎに、内蓋(結露防止カバー)18の内面(裏面)について説明する。図2〜図4に示すように、内蓋(結露防止カバー)18の内面には、下方に凸設されたリブ18aが形成されている。リブ18aは、内蓋(結露防止カバー)18の内面においてボールタップ32の給水部本体38の直上方部分(図2の領域B)と、開口部18bとの間に位置し、前方から後方に向けて延びるように形成されている。また、内蓋(結露防止カバー)18の周縁には、上方に凹む取り付け凹部18fが形成されており、内装タンク20の上端縁がこの取り付け凹部18fに嵌ることで、内蓋(結露防止カバー)18が内装タンク20に対して外れにくくなっている。
手洗い吐水管14の吐水口14aから吐水された洗浄水は、手洗い鉢16aの排水口16bから内蓋(結露防止カバー)18の開口部18bを介して、内装タンク20内へ排水されることになるが、その際、排水された洗浄水の一部が開口部18bの縁にあたり、内蓋(結露防止カバー)18の内面を伝って周囲に広がることがある。この際、内蓋(結露防止カバー)18の内面を伝って移動する水滴は、他の複数の水滴と結合して、大きな水滴となり下方に滴下する。そこで、本実施形態では、上述したリブ18aにより、内蓋(結露防止カバー)18の内面を伝って移動する水滴を積極的に内装タンク20内に滴下させるようにしている。
上述した本発明の実施形態の便器洗浄水タンクによれば、内蓋(結露防止カバー)18の内面には、下方に凸設されたリブ18aが形成されており、そのリブ18aがボールタップ32の給水部本体38の直上方部分と、開口部18bとの間に位置している。したがって、手洗い吐水管14の吐水口14aから吐水された洗浄水の一部が、内蓋(結露防止カバー)18の開口部18bにあたり、内蓋(結露防止カバー)18の内面を伝って給水部本体38側に移動したとしても、リブ18aによって給水部本体38の手前で内装タンク20内に滴下させることができ、給水部本体38上で滴下することを防止できる。したがって、使用者によって手洗い鉢16a上に市販の薬剤等が載置される場合であっても、薬剤を含む水滴が給水部本体38上に滴下することを防止でき、薬剤による給水部本体の劣化・破損を防止することができる。
さらに、本実施形態では、上述のように内蓋(結露防止カバー)18の開口部18bから遠ざかるにつれて、第1の傾斜部18c、第2の傾斜部18d、第3の傾斜部18eといった開口部側へ傾斜する傾斜部が形成されているため、内蓋(結露防止カバー)18の内面を伝って移動する水滴が給水部本体38側へ行くことがないように抑制することができ、より確実に給水部本体の劣化・破損を防止することができる。
なお、本実施形態のリブ18aは、内蓋(結露防止カバー)18の内面において、ボールタップ32の給水部本体38の直上方部分と、開口部18bとの間に位置するように構成しているが、これに限らず、ボールタップ32のフロート34の直上方部分と、開口部18bとの間に形成してもよい。このようにすれば、水滴がフロート34上に滴下することを防止することができる。
また、本実施形態の給水部本体38は、少なくとも給水弁(図示せず)を備えるものであるが、これに加えて、ストレーナや定流量弁を備えるように構成してもよい。
また、例えば、本実施形態のリブ18aの代わり、または追加部材として、給水部本体38に、給水部本体38の上方及び側方を覆うカバー部材を着脱自在に取り付けてもよい。このようにすれば、給水部本体38上に水滴が滴下することをより確実に防止することができる。
1 水洗便器
2 ボウル部
3 導水路
4 リム吐水口
6 リム
8 排水トラップ管路
10 ジェット吐水口
11 ロータンク
12 外装タンク
12a ロータンクの底面
12b 連通口
14 手洗い吐水管
14a 手洗い吐水口
16 外蓋
18 内蓋
18a リブ
18b 開口部
18c 第1の傾斜部
18d 第2の傾斜部
18e 第3の傾斜部
18f 取り付け凹部
20 内装タンク
22 排水弁
24a、24b 玉鎖
26 オーバーフロー管
30 操作レバー
32 ボールタップ
34 フロート
36 アーム
38 給水部本体
40 給水管

Claims (2)

  1. 水洗便器を洗浄する洗浄水を貯水する便器洗浄水タンクであって、
    外装タンクと、
    前記外装タンクの上方に着脱自在に固定される外蓋と、
    前記外装タンク内に装着されると共に内部に給水手段の少なくとも一部を備え、前記給水手段から給水された洗浄水を貯水する内装タンクと、
    前記内装タンクの上方に着脱自在に固定される内蓋と、
    前記外蓋の上方に吐水口が位置し手洗いのための洗浄水を吐水する手洗い吐水管と、を備え、
    前記外蓋の上面には手洗い鉢が形成されると共に手洗い鉢で受けた洗浄水を前記内装タンク内へ排水する排水口が形成され、且つ、前記内蓋には前記排水口から排水された洗浄水を前記内装タンク内へ導水する開口部が形成されるものであって、
    前記給水手段は、外部の給水源に接続された給水管及びこの給水管から供給される洗浄水の内装タンク内への吐水及び止水を切り替える給水弁を備えた給水部本体と、内装タンク内の水位の変動に伴って上下動するフロートと、一端部が前記フロートに取り付けられ、前記フロートの上下動に連動して給水弁の吐水及び止水を切り替えるアームと、を備え、
    前記内蓋の内面から前記給水手段の給水部本体に水滴が滴下することを防止する水滴滴下防止手段を備えることを特徴とする便器洗浄水タンク。
  2. 前記水滴滴下防止手段は、前記内蓋の内面において下方に凸設するリブであり、
    前記リブは、前記給水部本体の直上方にあたる部分と前記開口部との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の便器洗浄水タンク。
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