JP2013138155A - ラミネート型蓄電素子及びその製造方法 - Google Patents

ラミネート型蓄電素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】周縁部の封止信頼性と、電気容量の増加、出力電流の増加、及び/又はクリアランスの減少とが両立するラミネート型蓄電素子、及びその製造方法の提供。
【解決手段】正極集電体と該正極集電体の両面に正極活物質層とを有する正極体複数枚、及び負極集電体と該負極集電体の両面に負極活物質層とを有する負極体複数枚がセパレータを介して交互に積層されてなる電極体、複数枚の正極集電体に電気的に接続されてなる正極端子の一端、複数枚の負極集電体に電気的に接続されてなる負極端子の一端、並びに電解液は、ラミネートフィルム外装体の内部に封入されているが、正極端子と負極端子の他端は、該外装体の対向する2辺から外部に引き出されており、正極体及び/又は負極体において、正極又は負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さず、切り欠き部は同一片の両端に位置するラミネート型蓄電素子。
【選択図】図6

Description

本発明は、ラミネート型蓄電素子及びその製造方法に関する。
近年、地球環境の保全および省資源を目指したエネルギーの有効利用を目的として、蓄電素子の開発が精力的に進められている。
例えば、電気自動車、及びハイブリッド型電気自動車の用途においては、大電気容量、及び大出力電流を有する蓄電素子の必要性が増しているため、大型の蓄電素子の開発が進められている。蓄電素子としては、金属製の電池缶を外装体とした缶型蓄電素子と金属箔と樹脂層からなるラミネートフィルムを外装体としたラミネート型蓄電素子とがあるが、軽量であり薄型化が可能であるという理由、表面積が大きく放熱性が高いという理由、及び電極体と電極端子との接続面積が大きくできるため高出力化が可能という理由からラミネート型蓄電素子の開発が進んでいる。
ラミネート型蓄電素子は、正極体及び負極体がセパレータを介して交互に積層された、又は捲回された電極体を、電解液と共にラミネートフィルムからなる外装体(以下「ラミネートフィルム外装体」ともいう。)に収納し、該ラミネートフィルム外装体の周縁部を密閉シールした蓄電素子のことである。
正極体は正極集電体の片面又は両面に正極活物質層を有し、負極体は負極集電体の片面又は両面に負極活物質層を有する。通常、正極集電体には、正極活物質層を有する活物質領域と正極活物質層を有さない集電体領域とが設けられ、集電体領域に正極端子の一端が電気的に接続されている。また、負極集電体には、負極活物質層を有する活物質領域と負極活物質層を有さない集電体領域とが設けられ、集電体領域に負極端子の一端が電気的に接続されている。従って、ラミネートフィルム外装体の周縁部をシールすることにより、該外装体の内部空間には電解液、電極体、正極端子の一端、及び負極端子の一端が存在し、外部空間には該正極端子の他端、及び負極端子の他端が存在し、シールされた周縁部には、正極端子の中間部、及び負極端子の中間部が存在する構造である。
正極体及び負極体を平面視した外形の形状は略四辺形であることが多く、四辺形以外に、例えば、四辺形の1辺の両端を落とした形状(例えば、特許文献1参照)、及び多角形形状(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特開2009−187674号公報 特許4293501号公報
ラミネート型蓄電素子において、同じ活物質、同じ電極設計(厚み、目付等)を使用するという前提で電気容量を大きくするためには、正極体及び負極体1枚あたりの電極面積を大きくするか、電極体として積層する枚数を増やす必要がある。
また、ラミネート型蓄電素子において、同じ活物質を使用するという前提で一度に取り出すことが可能な出力電流を大きくするためには、前記正極端子及び負極端子(総称して「電極端子」ともいう。)の抵抗による熱損失を小さくする必要がある。即ち、前記電極端子の断面積(厚み、若しくは幅、又はその双方)を大きくする必要がある。
さらには、電極体の集電体領域と電極端子の接続抵抗を低減するためには、前記集電体領域と電極端子の接続面積を大きくする必要がある。
また、ラミネート型蓄電素子において、蓄電素子の外寸をできる限り小さくするためには、電極体以外の部分が全体に占める容積の割合をできる限り小さくする必要がある。即ち、電極体とラミネートフィルム外装体の内部空間とのクリアランスとして存在する余剰空間をできる限り小さくする必要がある。
一方、電解液としては種々のものが使用されるが、腐食性を有する酸性又はアルカリ性の電解液や燃焼性を有する有機溶媒を含む非水系電解液を使用することが多い。したがって、ラミネート型蓄電素子の封止部の信頼性は非常に重要な要素である。しかしながら、従来技術においては、大電気容量化のために電極体の厚みが大きくなること、又は大出力電流化のために電極端子の幅又は厚みが大きくなることによって、特に電極端子が貫通するラミネートフィルム外装体の周縁部の封止不良が発生し易くなるという問題点がある。
かかる状況下、本発明が解決しようとする課題は、周縁部のシール信頼性と、電気容量の増加、出力電流の増加、及び/又はクリアランスの減少とを両立し得るラミネート型蓄電素子、及びその製造方法を提供することである。
本願発明者らは、大電気容量かつ大出力電流のラミネート型蓄電素子を作製し、封止不良が発生した場合にその原因を検討した結果、封止不良が発生する原因の多くは、正極体及び負極体(総称して、「電極」ともいう。)が複数枚重なった厚みと、平面視したときの外形の形状に関係があることを突き止めた。
すなわち、本願発明者らは、平面視して略四辺形の形状を有する電極においては、複数枚の電極の積層により電極体の厚みが大きくなった場合に、電極端子が接続された辺の両端部の角、特にラミネートフィルム外装体のシール済の周縁部側に位置する辺と、電極端子が接続された辺とで共有される角が、該電極体を収納したラミネートフィルム外装体の電極端子側の周縁部をシールする時に該シール(封止)部にシワを発生する起点となってしまうこと、また、電極端子が取り付けられた電極体とラミネートフィルム外装体の内部空間とのクリアランスが小さい場合には、そのシワが解消されることなく、そのまま封止されるため、電解液を注入した後に封止部からの液漏れ(以下、「封止不良」ともいう。)につながる可能性が高くなってしまうことを、発見した。
本願発明者が検討したところ、特許文献1に記載された電極のように、電極端子が取り付けられた辺の両角を凸状に切欠いた電極は、結果的に、封止不良の発生を抑制することが可能であった。しかしながら、この形状に切り欠いた場合、少量ではあるが切欠きが無い略四辺形に対して内部抵抗値が増加してしまい、出力特性が低下するという問題があった。
また、大電流を取り出すためには電極端子の幅が大きいほうが好ましいため、対向する2辺からそれぞれ電極端子を引き出す構造である必要がある。しかしながら、特許文献2に記載された電極体は、略四辺形の各電極の切り欠く角を正極体と負極体で異ならせることで、電極体の一辺から2つの電極端子を引き出す構造であるため、大電流取出しには適さない。
かかる状況下、本願発明者らは、鋭意検討し、実験を重ねた結果、以下の構造のラミネート型蓄電素子とすることにより、上記課題を解決できることを予想外に見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]正極集電体と該正極集電体の片面又は両面に正極活物質層とを有する正極体複数枚、及び負極集電体と該負極集電体の片面又は両面に負極活物質層とを有する負極体複数枚がセパレータを介して交互に積層されてなる電極体、該複数枚の正極集電体に電気的に接続されてなる正極端子の一端、該複数枚の負極集電体に電気的に接続されてなる負極端子の一端、並びに電解液は、ラミネートフィルム外装体の内部に封入されているが、該正極端子の他端と該負極端子の他端は、該ラミネートフィルム外装体の対向する2辺から外部に引き出されている、ラミネート型蓄電素子であって、該電極体を平面視した形状が、下記:
(1)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する;
(2)少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する;又は
(3)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
のいずれかであることを特徴とする、前記ラミネート型蓄電素子。
[2]電極体を平面視した形状が、下記:
(4)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する;
(5)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する;又は
(6)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
のいずれかである、前記[1]に記載のラミネート型蓄電素子。
[3]電極体を平面視した形状が、下記:
(7)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない;
(8)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない;又は
(9)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さず、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
のいずれかである、前記[2]に記載のラミネート型蓄電素子。
[4]以下の工程:
セパレータを介して正極体と負極体とを交互に積層し電極体を作製する積層工程、
複数枚の正極体に正極端子の一端を電気的に接続し、複数の負極体に負極端子の一端を電気的に接続する接続工程、
略四辺形のラミネートフィルムを2枚重ねて1辺を封止するか、又は略四辺形のラミネートフィルムを中央部で折って1辺を共有する2枚重ねとすることによって、1辺が封止された外装体を作製する第一の封止工程、
前記正極端子及び前記負極端子の一端に電気的に接続された電極体を、該電極体、該正極端子の一端、及び該負極端子の一端が2枚重ねのラミネートフィルムの間に位置し、該正極端子の他端、及び該負極端子の他端が2枚重ねのラミネートフィルムの外部に位置し、第一の切り欠き部、及び第三の切り欠き部の少なくとも片方が前記封止された1辺側に位置するように、1辺が封止された外装体に収納する収納工程、
前記電極体が収納された1辺が封止された外装体の、前記正極端子が導出する辺、及び前記負極端子が導出する辺を封止することによって、3辺が封止された外装体を作製する第二の封止工程、
前記3辺が封止された外装体の開口辺より電解液を注液する注液工程、及び
前記開口辺を封止する第三の封止工程、
を含む、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のラミネート型蓄電素子の製造方法。
[5]前記ラミネートフィルムは、電極体を収納する空間がカップ成形されてなるラミネートフィルムである、前記[4]に記載のラミネート型蓄電素子の製造方法。
本発明のラミネート型蓄電素子は、周縁部の封止信頼性と、電気容量の増加、出力電流の増加、及び/又はクリアランスの減少とを両立し得るものである。
電極体の断面模式図。 電極端子を接続した従来技術の電極積層体の平面模式図(比較例1)。 電極端子を接続した従来技術の電極積層体の平面模式図(比較例2)。 電極端子を接続した本発明の電極積層体の平面模式図(実施例2)。 電極体をラミネートフィルム外装体に収納して周縁部を封止した状態を示す平面模式図。 電極端子を接続した本発明の電極積層体の平面模式図(実施例1)。 電極端子を接続した本発明の電極積層体の平面模式図(実施例4)。 電極端子を接続した電極積層体の平面模式図(比較例3)。
以下、本発明の蓄電素子の構成要素を説明する。具体的には、リチウムイオン二次電池(以下、「LIB」ともいう。)、電気二重層キャパシタ(以下、「EDLC」ともいう。)、及びリチウムイオンキャパシタ(以下、「LIC」ともいう。)を例として説明し、実施例ではリチウムイオンキャパシタを用いて説明する。
(I)電極体
正極体は正極集電体と該正極集電体の片面又は両面に正極活物質層とを有し、負極体は負極集電体と該負極集電体の片面又は両面に負極活物質層とを有する。正極体及び負極体は、平面視した場合に略四辺形の形状を有し、活物質層を有する活物質領域と活物質層を有さない集電体領域に分かれている。
(I−1)正極集電体及び負極集電体
正極集電体及び負極集電体(以下、総称して「集電体」ともいう。)は、通常、蓄電素子において、溶出及び反応等の劣化がおこらない金属箔である。この金属箔としては、特に制限はなく、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。本発明の蓄電素子がリチウムイオンキャパシタである場合、正極集電体をアルミニウム箔、負極集電体を銅箔とすることが好ましい。
また、集電体は貫通孔を持たない通常の金属箔でもよいし、貫通孔を有する金属箔でもよい。集電体の厚みは、例えば、1〜100μmが好ましい。集電体の厚みが1μm以上であると、活物質層を集電体に固着させてなる電極体(本発明における正極及び負極)の形状及び強度を保持できるため好ましく、他方で、集電体の厚みが100μm以下であると、蓄電素子としての重量及び体積が適度になり、かつ、重量及び体積当たりの性能が高くなる傾向があるため好ましい。本発明に係る蓄電素子がリチウムイオンキャパシタである場合、後述の理由により、少なくとも負極集電体を貫通孔を有する金属箔とすることが好ましい。
(I−2)正極活物質層
正極活物質層は、正極活物質と結着剤を含み、必要に応じて他の成分、例えば、導電性フィラーを含んでいてもよい。正極活物質としては、蓄電素子の種類に応じて公知のものが使用でき、LIBの場合、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムが使用され、EDLC及びLICの場合、活性炭が使用される。
本発明の蓄電素子がLICである場合、正極活物質を、BJH法により算出した直径20Å以上500Å以下の細孔に由来するメソ孔量をV1(cc/g)、MP法により算出した直径20Å未満の細孔に由来するマイクロ孔量をV2(cc/g)としたとき、0.3<V1≦0.8、及び0.5≦V2≦1.0を満たし、かつ、BET法により測定される比表面積が1500m2/g以上3000m2/g以下である活性炭とすることが好ましい。
正極活物質層は、導電性フィラー、例えば、カーボンブラック等を含むことができる。導電性フィラーの使用量は、正極活物質100質量部に対して0〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。導電性フィラーは、高出力密度の観点から、用いることが好ましいが、その使用量が30質量部以下であると、活物質層に占める活物質の量の割合が高くなり、かつ、体積当たりの出力密度が高くなる傾向があるため好ましい。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、スチレンブタジエン共重合体、セルロース誘導体等を用いることができる。結着剤の使用量は正極活物質100質量部に対して3〜20質量部の範囲が好ましく、5〜15質量部の範囲がより好ましい。結着剤の上記使用量が20質量部以下であるとき、正極活物質の表面を結着剤が覆わないので、イオンの出入りが速くなり、高出力密度が得られ易い傾向があるため好ましく、他方で、結着剤の上記使用量が3質量部以上であるとき、正極活物質層を集電体上に固着し易くなる傾向があるため好ましい。
(I−3)正極体の製造方法
正極体は、正極合材(正極活物質と導電性フィラーの混合物をいう。)と結着剤とを溶媒に分散させたペーストを作製し、このペーストを正極集電体上に塗布し、乾燥させ、必要に応じてプレスして正極活物質層を形成することで得られる。塗布方法は、ペーストの物性と塗布厚に応じて適宜選択することができる。また、溶媒を使用せずに乾式で正極合材と結着剤とを混合し、プレス成型して正極活物質層とし、これを正極集電体に導電性接着剤を使用して貼り付けることも可能である。
正極活物質層の厚みは、30μm以上200μm以下が好ましい。厚みが30μm以上であると、蓄電体において集電体およびセパレータが占める体積の割合が低下して活物質層が占める割合が向上するため、体積あたりのエネルギー密度が高くなり、他方で、厚みが200μm以下であると、短時間での大電流の入出力特性が向上する。
(I−4)負極活物質層
負極活物質層は、負極活物質と結着剤を含み、必要に応じて他の成分、例えば、導電性フィラーを含んでいてもよい。負極活物質としては、蓄電素子の種類に応じて公知のものが使用でき、LIBの場合、例えば、炭素質材料、より具体的には、黒鉛、ニードルコークス、カーボンメソビーズが使用され、EDLCの場合、活性炭が使用され、LICの場合、例えば、炭素質材料、より具体的には、難黒鉛性カーボン、易黒鉛性カーボン、特開2003−346801号公報に記載の活性炭に炭素質材料を吸着させた複合多孔性材料が使用される。
本発明の蓄電素子がLICである場合、負極活物質を、前記活性炭に炭素質材料を吸着させた複合多孔性材料であって、BJH法により算出した直径20Å以上500Å以下の細孔に由来するメソ孔量をVm1(cc/g)、MP法により算出した直径20Å未満の細孔に由来するマイクロ孔量をVm2(cc/g)とする時、0.010≦Vm1≦0.250、0.001≦Vm2≦0.200、かつ1.5≦Vm1/Vm2≦20.0である炭素質材料とすることが好ましい。
負極活物質層における、導電性フィラー、及び結着剤は、正極活物質層の場合と同様のものであることができる。
(I−5)負極体の製造方法
負極体は、負極合材(負極活物質と導電性フィラーの混合物をいう。)と結着剤とを溶媒に分散させたペーストを作製し、このペーストを負極集電体上に塗布し、乾燥させて、必要に応じてプレスして負極活物質層を成型することにより得られる。塗布方法は、ペーストの物性と塗布厚に応じて適宜選択することができる。また、溶媒を使用せずに乾式で負極合材と結着剤とを混合し、プレス成型して活物質層とし、これを負極集電体に導電性接着剤を使用して貼り付けることも可能である。
負極活物質層の厚みは、20μm以上100μm以下が好ましい。厚みが20μm以上であると、蓄電体において集電体およびセパレータが占める体積の割合が低下して活物質層が占める割合が向上するため、体積あたりのエネルギー密度が高くなり、また、負極体の製造もより容易になる。他方で、厚みが100μm以下であると、蓄電素子の単位体積あたりに含まれる電極の表面積が大きく、リチウムイオンの拡散距離も短くできるため、短時間での大電流の入出力特性が向上する。
本発明の蓄電素子が、LICである場合、負極活物質にリチウムイオンを電気化学的にプリドープしておくことが好ましい。具体的には、負極活物質層に金属リチウム箔を積層した電極体を作製し電解液に浸漬することでリチウムイオンをプリドープする方法が挙げられる。この場合、負極集電体を貫通孔を有する金属箔とすれば、片側の負極活物質層のみに金属リチウム箔を積層することで両側の負極活物質層にプリドープできるため、使用する金属リチウム箔として入手の容易な厚いものを使用することができる。従って、負極体は、負極活物質層が負極集電体の両面に形成される両面負極であることがより好ましい。また、正極集電体も貫通孔を有する金属箔とすれば、1枚の負極体に積層した金属リチウム箔により複数枚の負極体の負極活物質層にプリドープすることも可能となる。
(I−6)セパレータ
セパレータとしては、ポリエチレン製若しくはポリプロピレン製の微多孔膜、又はセルロース製の不織紙を使用することができる。本発明の蓄電素子がLIBである場合、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の微多孔膜が好ましく、蓄電素子がEDLC又はLICである場合、セルロース製の不織紙などを用いることができる。
セパレータの厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。厚みが10μm以上であれば、内部のマイクロショートによる自己放電を抑制することができ、他方で、厚みが50μm以下であれば、蓄電素子のエネルギー密度及び出力特性に優れる。
(I−7)電極の形状
本発明の蓄電素子において、電極の形状は、下記の(1)〜(3)のいずれかである。
(1)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する。
(2)少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する。
(3)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する。
より好ましい電極の形状は、下記の(4)〜(6)のいずれかである。
(4)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する。
(5)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する。
(6)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する。
さらに好ましい電極の形状は、下記の(7)〜(9)のいずれかである。
(7)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない。
(8)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない。
(9)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さず、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する。
電極体を平面視した形状を上記(1)〜(9)のいずれかの形状とすることによって、高容量又は高入出力を目的とした形状の蓄電素子(電極体が厚い場合、電極端子が厚い場合、電極端子の幅が広い場合、又は電極端子とラミネートフィルム外装体の封止部のクリアランスが少ない場合)であっても、電解液の漏出可能性を減らすことが可能となる。
前記切り欠き部は、正極体と負極体の両方、又は正極体若しくは負極体のいずれか1方のみに形成してもよいが、両方に形成することが好ましい。また、正極体と負極体の厚みが異なる場合には、より厚みの大きい電極の方に切り欠き部を形成することが好ましい。尚、正極体と負極体の両方が切り欠き部を有する場合には、積層して電極体としたときに、正極体の切り欠き部(2つある場合は切り欠いた面積が大きい方)と負極体の切り欠き部(2つある場合は切り欠いた面積が大きい方)が、平面視した電極体の同じ一辺の両端の角部に位置する必要がある。
複数枚重ねられた複数の電極の全てが切り欠き部を有することがより好ましいが、全数に限定するものではなく、少なくとも、1枚以上の電極が切り欠き部を有すればよい。但し、電極体において、切り欠かずに残されている電極の集電体領域8を重ねた部分の合計厚みは、0.3mm未満となるようにすることが好ましい。すなわち、正極体(または負極体)の全数において切り欠き部が無い場合に集電体領域8の重なり厚みが0.8mmになると仮定すると、少なくとも重なり厚み0.5mm分以上に相当する枚数の正極体(または負極体)に、切り欠き部を形成することが好ましい。
正極体は、電極端子が接続された辺の一方の角に第一の切り欠き部を有するか、一方の角に第一の切り欠き部を有するとともに、他方の角に第一の切り欠き部より切りかかれた面積が少ない第二の切り欠き部を有する。負極体は、電極端子が接続された辺の一方の角に第三の切り欠き部を有するか、一方の角に第三の切り欠き部を有するとともに、他方の角に第三の切り欠き部より切りかかれた面積が少ない第四の切り欠き部を有する。
後述するように、第二、及び第四の切り欠き部については、これらの切り欠き部が、ラミネート型蓄電素子の最終封止部であって、金属端子の導出が無い平滑状の1辺に位置するため、切り欠き形状の面積がより小さくても、又は切り欠き形状を設けなかったとしても、封止不良が発生しにくい。
また、切り欠き部を設けることは、電流の導通部を減らすことになるため、特に時定数が5.0ΩF以下となるような低抵抗型のラミネート型蓄電素子においては、抵抗を増加させることにつながり得る。従って、第二、及び第四の切り欠き部は、第一、及び第三の切り欠き部より小面積で切り欠けば充分であり、特に前述した集電体領域8の合計厚みが0.3mm以下の場合においては、切り欠き部を設けなくてもよい。
切り欠き部は、電極の集電体領域8のみに設けることも集電体領域8と活物質領域とに連続して設けることもできるが、容量を保つために集電体領域8のみに設けることが好ましい。さらに、切り欠き部の加工による活物質層の剥離を防ぐために、切り欠き部は、活物質領域と集電体領域8の境界から離れた位置に設けることが好ましい。
切り欠き部の形状は、例えば、図7に示す四角形や、図6に示す三角形の他、円の四半分である扇形であってもよく、特に定めるものではないが、2つの電極端子を結ぶ方向と直交する方向における電極の幅が連続的に小さくなる三角形や扇形が抵抗増加への影響が少ないために、より好ましい。
電極の切り欠き部は、活物質層を積層した集電体から電極を打ち抜く時に、打抜き刃にその形状を付与させることで作製してもよいし、電極体作製後に集電体領域8の電極端子を取り付ける辺の角をまとめて切断することで作製してもよい。
(II)電極体、及び積層工程
図1に示す実施態様においては、電極体は、両面負極3の片面の負極活物質層がセパレータ2を介して正極5の正極活物質層と対向するように積層される。ここで、電極体1の両端以外に配置される正極5は両面正極5aとなる。電極体1の両端に配置される正極5は片面正極5b又は両面正極5aのいずれでもよいが、片面正極5bであることがスペース効率上好ましい。尚、図1においては、リチウムイオンプリドープ前の負極活物質層に金属リチウム箔4が積層された電極体を記載しているが、プリドープ後の電極体においては、該金属リチウム箔4は消失したものとなる。
電極体を平面視した略四辺形においては、複数の正極体の集電体領域8aの全てが第一の辺側になるように積層し、複数の負極体の集電体領域8bの全てが前記第一の辺と対向する第二の辺側になるように積層する。このように積層することで、複数の正極体の集電体領域8aをまとめて正極端子6と電気的に接続し、同時に、複数の負極体の集電体領域8bをまとめて負極端子7と電気的に接続して、電極体の対向する2辺から正極端子と負極端子をそれぞれ引き出す。この構造により、大出力電流を有する蓄電素子とすることが可能となる(図4参照)。
(III)電極端子、及び接続工程
電極体に電極端子を接続する前に、積層された正極体・負極体・セパレータにずれが発生しないように、電極体を固定してもよい。一例としては、電極体を平面視した略四辺形のうち、正極体の集電体領域8aに隣接する1辺と負極体の集電体領域8bに隣接する1辺を除く2辺に対して2箇所又は4か所を、電極体の上面から下面まで積層方向に、ポリエステル基材の粘着テープで固定する方法が挙げられる。
次いで、複数枚の正極体に正極端子6の一端を電気的に接続し、複数枚の負極体に負極端子7の一端を電気的に接続する(接続工程)。具体的には、正極体の集電体領域8aに正極端子6、負極体の集電体領域8bに負極端子7を電気的に接続する。本発明の蓄電素子がLICである場合、正極端子6の材質はアルミニウムであり、負極端子7の材質がニッケルメッキされた銅であることが好ましい。
電極端子は、平面視して略四辺形をしており、その一端は電極の集電体領域8と電気的に接続され、他端は使用時に外部の負荷(放電の場合)又は電源(充電の場合)と電気的に接続される。ラミネートフィルム外装体の封止部を含む中央部に、ラミネートフィルムを構成する金属箔と電極端子との短絡を防ぎ、かつ封止密閉性を向上させるためにポリプロピレン等の樹脂製のフィルムが貼りつけられている実施態様は、本発明の蓄電素子の好ましい態様である。
前述した電極体と電極端子との電気的な接続方法は、例えば、超音波溶接法が一般的であるが、抵抗溶接、レーザー溶接等でもよく、特に限定されない。
溶接面積は、広い面積であるほど蓄電素子の内部抵抗の値が下がる傾向があるため、平面視したときに電極端子と集電体領域8とが重なる領域における溶接面積が大きくなるほど好ましい。
また、平面視したときに電極端子と集電体領域8とが重ならず、電極の集電体領域のみが重なる部分においても溶接を施すことが、導通部が増加する観点から好ましい。
電極端子の幅は、広いほど、抵抗値の増加を抑制することができるが、広すぎると、封止不良の原因となる。本発明においては、図5に示すように、電極端子の幅をm、電極端子が接続された辺における電極端子導通辺の封止幅をnとして、m/n=Xとすると、正極端子と負極端子の両方において、0.4≦X≦0.7であることが好ましい。0.4≦Xであれば車両用途に代表されるような大電流使用条件においても抵抗の増加を抑制することができるため好ましく、他方で、X≦0.7であれば封止性を良好に保つことができるため好ましい。
同様に、電極端子の厚みは、厚いほど、抵抗値の増加を抑制することができるが、厚くなりすぎると、封止不良の原因となる。本発明においては、電極端子の厚みをYとすると、250μm≦Y≦500μmであることが好ましい。250μm≦Yであれば車両用途に代表されるような大電流使用条件においても抵抗の増加を抑制することができるため好ましく、他方で、Y≦500μmであれば封止性を良好に保つことができるため好ましい。
また、電極端子と集電体領域を電気的に接続するときの断面方向での接続位置は、略中央付近に接続する場合と、最外層に接続する場合とが提案されており、その位置を限定するものではない。但し、電極端子を断面方向の略中心に位置することで、接続位置の断面方向での対称化につながるため、封止性を向上させることが可能であり、さらに、電極端子が集電体で覆われることにより、電極端子とラミネートフィルム外装体の金属箔との短絡を抑制することが可能となるために、より好ましい実施態様であると言える。
(IV)電解液
電解液としては、公知の電解液が使用できる。
LIB及びLICにおいてはリチウム塩を溶解させた非水系電解液が使用できる。また、EDLCにおいてはアンモニウム塩を溶解させた水系又は非水系電解液が好ましく使用できる。
非水系電解液の溶媒としては、炭酸エチレン(EC)、炭酸プロピレン(PC)に代表される環状炭酸エステル、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチル(DMC)、炭酸エチルメチル(MEC)に代表される鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン(γBL)などのラクトン類、及びこれらの混合溶媒を用いることができる。
好ましいリチウム塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiN(SOCF)(SOH)又はこれらの混合塩を挙げることができる。好ましいアンモニウム塩としては、4級アンモニウム塩、例えば、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを挙げることができる。非水系電解液中の電解質濃度は、0.5〜2.0mol/Lの範囲が好ましい。0.5mol/L以上であれば、電解質イオンの供給が不足せず、液抵抗が低くなるため出力特性が高くなり、他方で、2.0mol/L以下であれば、未溶解の塩が該電解液中に析出したり、該電解液の粘度が高くなり過ぎたりすることによって、逆に伝導度が低下して出力特性が低下するおそれがない。
(V)封止工程
(V−1)ラミネートフィルム外装体、第一の封止工程、及び収納工程
本発明の蓄電素子は、電極端子を取り付けた電極体と電解液とをラミネートフィルム外装体10に収納して、その周縁部をシールしたものである。
ラミネートフィルムとしては、金属箔と樹脂フィルムを積層したフィルムが一般的であり、具体的には、外層樹脂フィルム/金属箔/内層樹脂フィルムから成る3層構成のものが例示される。外層樹脂フィルムは接触等により金属箔が損傷を受けることを防止するためのものであり、ナイロン及びポリエステル等の樹脂が好適に使用できる。金属箔は水分及びガスの透過を防ぐためのものであり、銅、アルミニウム、ステンレス等の箔が好適に使用できる。また、内層樹脂フィルムは、内部に収納する電解液から金属箔を保護するとともに、ヒートシール時に溶融封口させるためのものであり、ポリオレフィン又は酸変性ポリオレフィンが好適に使用できる。ラミネートフィルムの厚さは50μm〜300μmが好ましい。50μm以上であれば後述のラミネートフィルムにカップ部を成形することが可能となり、他方で、300μm以下であれば蓄電素子を薄化することができる。
電極体の厚みが大きい場合は、ラミネートフィルム外装体10にシワを発生させずに周縁部をシールするために、予め電極体1を収納することのできる凹部(ラミネートフィルム外装体カップ部11)を成形したラミネートフィルム外装体10を使用することが好ましい。
ラミネートフィルム外装体10は、図5のごとく1辺が封止された外装体であって、かかる外装体は、前記ラミネートフィルム2枚を重ね、電解液を注入する際に底部に該当する1辺を封止して第一の封止部13を形成したものであるか、又は略四辺形の前記ラミネートフィルムを中央部で折って一辺を共有する2枚重ねとして1辺を封止したものであることができる(第一の封止工程)。
ここで、ラミネートフィルム外装体10内に電解液を注入しやすくするために、図5に示すように、漏斗部12と呼ばれる外装体の延長部分を設けてもよい。尚、漏斗部12は、後述のように封止工程がすべて終了した後に切断除去される。
こうして得られた、第一の封止部13が封止されたラミネートフィルム外装体に、電極端子を取り付けた電極体を収納する際は、前述した第一及び第三の切欠き部の少なくとも一方が形成されている電極体を、当該切り欠き部が前述した第一の封止工程で封止された1辺側(すなわち、第一の封止部13側)に位置するように収納する(収納工程)。
(V−2)第二、第三の封止工程
次に、前記電極体が収納された1辺が封止された外装体の、前記正極端子6が導出する辺、及び前記負極端子7が導出する辺を封止することによって第二の封止部14(2箇所)を形成し、3辺が封止された外装体を作製する(第二の封止工程)。
第二の封止工程は、電極端子が導出するように、密封封止を行うため、シールバーと呼ばれる封止用の加熱金属板が、電極端子の厚み、幅に応じて、追従変化した形状を有することが好ましい。但し、柔軟な素材をシールバーとして用いる方法を用いてもよく、また、単純なストレート形状であっても電極端子とラミネートフィルムが電気的に短絡せずに、密封封止可能であれば、その他の方法を用いてもよい。
第二の封止工程においては、一般的に、ヒートシール法が用いられるが、インパルスシール法や別のシール方法であってもよい。
次に、前記3辺が封止されたラミネートフィルム外装体の開口辺より電解液を注液する注液工程を経て、前記開口辺に第三の封止部15を形成する(第三の封止工程)(図5参照)。
(V−3)第四の封止工程及びその他の工程
例えば、LICにおいては、第三の封止工程の後に、前述したリチウムイオンドープ工程や、所定の充放電によるエージング工程、第三の封止部を開口してエージング工程により発生したガスを抜くガス抜き工程を施してもよい。その後、電極体に対して第一の封止工程で封止した辺と対向する辺を電極体に沿って封止して第四の封止部16を形成し、漏斗部12を切断により取り除くことで四辺が封止されたラミネート型蓄電素子が完成する(図5参照)。
以下、本発明をLICに適用した実施例、及び比較例により、本発明を具体的に説明する。
<評価方法>
作製したLICは以下の方法で評価した。
(内部抵抗測定)
各条件でLICを10個ずつ作製し、アスカ電子製の充放電装置(ACD−01)を用いて、放電レート500Cにおける放電カーブをもとに算出した。
具体的には、まず、放電レート500Cおける電圧−放電容量の関係を示す放電カーブにおいて、放電前半における直線傾向にあるカーブを一次関数にフィッティングする。次に、その直線の切片(電圧軸との交点)である電圧値Eと初期電圧E0から、電圧降下:ΔE1(V)=E0−Eを算出する。そのΔE1と放電電流値I(A)から、内部抵抗R(Ω)をR=ΔE1/Iより算出する。
(時定数の算出)
セル容量C(F)は、放電レート1Cの放電電流にて放電した際のセル容量である。具体的には、上記条件における放電をした際の電圧差ΔE2(V)と放電量As(Q)から、セル容量C(F)を、C=As/ΔE2より算出する。内部抵抗R(Ω)と、セル容量C(F)の積を計算し、時定数(Ω・F)を算出した。
(封止不良率)
各条件でLICを50個ずつ作製し、70℃で30日保管し、電極端子を接続した2辺の封止部から電解液が漏れ出た数を目視で判定して封止不良数としてシール不良率を計算した。
<実施例1>
市販のピッチ系活性炭(BET比表面積1955m/g)150gをステンレススチールメッシュ製の籠に入れ、石炭系ピッチ300gを入れたステンレス製バットの上に置き、当該ステンレス製バットを電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に設置して、熱処理を行うことによって、前記ピッチ系活性炭の表面に炭素質材料を被着させた複合多孔性材料を作製した。
熱処理は窒素雰囲気下で、670℃まで4時間で昇温し、同温度で4時間保持し、続いて自然冷却により60℃まで冷却した後、炉から取り出した。得られた複合多孔性材料はBET比表面積240m2/gであった。
上記で得た複合多孔性材料83.4質量部、アセチレンブラック8.3質量部、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)8.3質量部、及びNMP(N−メチルピロリドン)を混合して、スラリーを得た。
負極集電体として用いる厚さ25μmの銅箔に、ドリルを用いて直径約1mmの孔を1cm2あたり16個になるように作製した。重量法で測定したところ、この集電体の空隙率は13%であった。
次いで、複合多孔性材料のスラリーをこの銅箔の両面に塗布し、次いで乾燥し、次いでプレスして、負極活物質層の厚さが片面あたり50μmの負極体(以下、単に「負極」ともいう。)3を得た。
正極集電体となる15μmのアルミ箔の上に、市販のピッチ系活性炭81.6質量部、ケッチェンブラック6.1質量部、及びPVdF12.3質量部とNMPを混合したものを、上記アルミ箔の片面に塗布し、次いで、乾燥し、活物質層の厚さが70μmの正極体(以下、「片面正極」ともいう。)5bを得た。さらに、反対面にも同様に厚み70μmの正極活物質層を形成した正極体(以下、「両面正極」ともいう。)も作製した。これをプレスして、片面あたり60μmの両面正極5aを得た。
上記で得られた負極3、並びに両面正極5a、及び片面正極5bを、負極3は112×112mm2に、そして正極5a、5bは110×110mm2に切り出した。尚、これらの負極3と正極5には、それぞれ活物質層を塗布していない集電体領域8が含まれており、その面積は、負極3は25×112mm、正極5は25×110mmであった。
次に、前記電極3、5を真空乾燥機で充分に乾燥させた後、21枚の負極3のそれぞれの片面の負極活物質層に85mm×110mmで厚み30μmの金属リチウム箔4を圧着した。
負極3と正極5との間にセルロース製のセパレータ(ニッポン高度紙株式会社製TF4030)2を各々はさみ込み、片面正極5b、セパレータ2、負極3、セパレータ2、両面正極5a、…、セパレータ2、負極3、セパレータ2、片面正極5bの順に積層し、片面正極5b:2枚、負極3:21枚、両面正極5a:20枚が積層されてなる電極体1を作製した(積層工程)。こうして得られた電極体1の正極集電体領域8aの厚みは0.3mmであり、負極集電体領域8bの厚みは0.5mmであった。
得られた電極体1の正極体の集電体領域8a及び負極体の集電体領域8bを図6に示すように切断して第一の切り欠き部と第三の切り欠き部を形成し、第二の切り欠き部と第四の切欠き部は形成しなかった。
第一及び第三の切り欠き分の形状としては、直角を挟む二辺の長さがそれぞれ20mmである直角二等辺三角形とした。
こうして得られた電極体において、正極体の集電体領域8aに長さ40mm×幅70mmで厚み300μmの正極端子6を、負極体の集電体領域8bに長さ40mm×幅70mmで厚み300μmの負極端子7を、超音波溶接により溶接した。溶接は、正極端子と正極集電体領域、及び、負極端子と負極集電体領域に5mm×10mmの超音波溶接を、それぞれ5箇所ずつ施した。
併行して、厚さ60μmのポリプロピレンと厚さ30μmのアルミ箔と厚さ20μmのナイロンの積層体からなるラミネートフィルムを165×200mmに切断したものを、ポリプロピレン側を内側として、2枚重ね、1辺を封止し、第一の封止部13を形成した(第一の封止工程)。尚、本実施例1のラミネートフィルム外装体10は、電極体1相当のカップ部(93mm×115mm×4mm深さ)(ラミネートフィルム外装体カップ部11)が予め形成されているものであった。
次に、電極体1を第一の切り欠き部と第三の切り欠き部がラミネートフィルム外装体10の第一の封止部13側に位置するように収納した(収納工程)。
次に、正極端子が導出する辺と負極端子が導出する辺を、それぞれ、ヒートシールにより封止し、第二の封止部14(2箇所)を形成した。この際、シールバーとして、電極端子形状に合うように凹凸を形成した形状の加熱金属板を用いた(第二の封止工程)。
次に、3辺が封止されたラミネートフィルム外装体の開口辺より、ECとDECを1:4の体積比率で混合した非水溶媒に1mol/Lの濃度でLiPFを溶解した非水電解液を注液して、注液後(注液工程)、残った開口辺をヒートシールで密閉し、第三の封止部15を形成した(第三の封止工程)。
その後、リチウム金属を負極にドープさせ、エージング、第三の封止部15を開口してガス抜き工程を経ることで非水系リチウム型蓄電素子を作製した。その後、電極体に関して第一の封止部13と反対側の辺を電極体に沿って封止し、第四の封止部16を形成し、その後、漏斗部12を切断により取り除く第四の封止工程を経て、本発明のラミネート型蓄電素子の製造を完成させた。図6に示す(電極端子幅m/電極端子導通辺の封止幅n)=Xは0.51であった。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.60Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<実施例2>
電極体1の正極集電体領域部8a及び負極集電体領域8bを、図4に示すように切断して、第一〜第四の切り欠き部を形成した。第二の切り欠き部の面積は、第一の切り欠き部の面積より小さく、かつ、第四の切り欠き部の面積は、第三の切り欠き部の面積よりも小さいことを除き、実施例1と同様にLICを作製した。第一及び第三の切り欠き分の形状は直角を挟む二辺の長さがそれぞれ20mmである直角二等辺三角形としたが、第二及び第四の切り欠き分の形状は直角を挟む二辺の長さがそれぞれ10mmである直角二等辺三角形とした。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり時定数は1.62Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<実施例3>
電極体1の正極集電体領域部8a及び負極集電体領域8bのうち外側の10枚ずつのみを、実施例2と同様に図4に示すように切断して、第一〜第四の切り欠き部を作製した以外は、実施例2と同様にLICを作製した。尚、「外側10枚ずつ」とは、正極22枚、負極22枚のうち、外側5枚ずつ合計10枚を切断して、中央の12枚、11枚を残すことを意味する。
こうして得たLICの第一の切り欠き部を含む角の厚みは0.15mm、第三の切り欠き部を含む角の厚みは0.25mmであり、セル容量Cは1000Fであり、時定数は1.60Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<実施例4>
電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを、図7に示すように、第一及び第三の切り欠き部の形状を、四辺の長さが20mmの正方形となるようにした以外は、実施例1と同様に非水系リチウム型蓄電素子を作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.61Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<実施例5>
片面正極5b:2枚、負極3:41枚、両面正極5a:40枚が積層されてなる電極体1を作製した。この正極集電体領域8aの厚みは0.6mmであり、負極集電体領域8bの厚みは1.0mmであった。電極体の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを実施例2と同様に図4に示すように切断して、第一〜第四までの切欠き部を作製した以外は実施例1と同様にLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは2000Fであり、時定数は1.62Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<比較例1>
図2に示すように、電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bの両端を切断せず、切り欠き部を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.59Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は12%であった。
<比較例2>
電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを、図3に示すように、第一〜第四の切り欠き部の形状が、集電体領域に電極端子を取り付ける辺が短辺となる20mm×25mmの長方形となるよう切断したこと以外は、実施例1と同様にしてLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり時定数は1.65Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<比較例3>
電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを、図8に示すように、第一〜第四の切り欠き部の形状が、直角を挟む二辺の長さがそれぞれ20mmである直角二等辺三角形となるようにした以外は、実施例1と同様にしてLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.64Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<比較例4>
電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを切断せず、切り欠き部を形成しなかった。この積層体の正極集電体領域8aに長さ40mm×幅50mmで厚み300μmの正極端子6を、負極集電体領域8bに長さ40mm×幅50mで厚み300μmの負極端子7を超音波溶接により溶接した。電極端子幅m/電極端子導通辺の封止幅n=Xは0.37であること以外は実施例1と同様にLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.70Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
<比較例5>
電極体1の正極集電体領域8a及び負極集電体領域8bを切断せず、切り欠き部を形成しなかった。この積層体の正極集電体領域8aに長さ40mm×幅70mmで厚み200μmの正極端子6を、負極集電体領域8bに長さ40mm×幅70mmで厚み200μmの負極端子7を超音波溶接により溶接したこと以外は実施例1と同様にLICを作製した。
こうして得たLICのセル容量Cは1000Fであり、時定数は1.73Ω・Fであった。また、50セル作製したうちの封止不良率は0%であった。
結果を以下の表1に示す。
Figure 2013138155
本発明のラミネート型蓄電素子は、例えば、電気自動車用の蓄電素子、内燃機関又は燃料電池、モータ、及び蓄電素子を組み合わせたハイブリット駆動システム、更には瞬間電力ピークのアシスト用の蓄電素子として好適に利用できる。
1 電極体
2 セパレータ
3 両面負極(負極体)
4 金属リチウム箔
5 正極(正極体)
5a 両面正極
5b 片面正極
6 正極端子
7 負極端子
8 集電体領域
8a 正極集電体領域
8b 負極集電体領域
m 電極端子幅
n 電極端子導通辺の封止幅
10 ラミネートフィルム外装体
11 ラミネートフィルム外装体カップ部
12 漏斗部
13 第一の封止部
14 第二の封止部
15 第三の封止部
16 第四の封止部

Claims (5)

  1. 正極集電体と該正極集電体の片面又は両面に正極活物質層とを有する正極体複数枚、及び負極集電体と該負極集電体の片面又は両面に負極活物質層とを有する負極体複数枚がセパレータを介して交互に積層されてなる電極体、該複数枚の正極集電体に電気的に接続されてなる正極端子の一端、該複数枚の負極集電体に電気的に接続されてなる負極端子の一端、並びに電解液は、ラミネートフィルム外装体の内部に封入されているが、該正極端子の他端と該負極端子の他端は、該ラミネートフィルム外装体の対向する2辺から外部に引き出されている、ラミネート型蓄電素子であって、該電極体を平面視した形状が、下記:
    (1)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する;
    (2)少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する;又は
    (3)少なくとも1枚の正極体において、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、少なくとも1枚の負極体において、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
    のいずれかであることを特徴とする、前記ラミネート型蓄電素子。
  2. 電極体を平面視した形状が、下記:
    (4)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有する;
    (5)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有する;又は
    (6)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第一の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第二の切り欠き部を有するとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の少なくとも一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないか、第三の切り欠き部より切り欠かれた面積の少ない第四の切り欠き部を有し、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
    のいずれかである、請求項1に記載のラミネート型蓄電素子。
  3. 電極体を平面視した形状が、下記:
    (7)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない;
    (8)複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さない;又は
    (9)複数の正極体の全てにおいて、正極端子が接続されている辺の一方の角に第一の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さないとともに、複数の負極体の全てにおいて、負極端子が接続されている辺の一方の角に第三の切り欠き部を有し、他方の角は切り欠き部を有さず、該第一の切り欠き部と該第三の切り欠き部とは電極体を平面視した形状の同じ辺の両端部に位置する;
    のいずれかである、請求項2に記載のラミネート型蓄電素子。
  4. 以下の工程:
    セパレータを介して正極体と負極体とを交互に積層し電極体を作製する積層工程、
    複数枚の正極体に正極端子の一端を電気的に接続し、複数の負極体に負極端子の一端を電気的に接続する接続工程、
    略四辺形のラミネートフィルムを2枚重ねて1辺を封止するか、又は略四辺形のラミネートフィルムを中央部で折って1辺を共有する2枚重ねとすることによって、1辺が封止された外装体を作製する第一の封止工程、
    前記正極端子及び前記負極端子の一端に電気的に接続された電極体を、該電極体、該正極端子の一端、及び該負極端子の一端が2枚重ねのラミネートフィルムの間に位置し、該正極端子の他端、及び該負極端子の他端が2枚重ねのラミネートフィルムの外部に位置し、第一の切り欠き部、及び第三の切り欠き部の少なくとも片方が前記封止された1辺側に位置するように、1辺が封止された外装体に収納する収納工程、
    前記電極体が収納された1辺が封止された外装体の、前記正極端子が導出する辺、及び前記負極端子が導出する辺を封止することによって、3辺が封止された外装体を作製する第二の封止工程、
    前記3辺が封止された外装体の開口辺より電解液を注液する注液工程、及び
    前記開口辺を封止する第三の封止工程、
    を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のラミネート型蓄電素子の製造方法。
  5. 前記ラミネートフィルムは、電極体を収納する空間がカップ成形されてなるラミネートフィルムである、請求項4に記載のラミネート型蓄電素子の製造方法。
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