JP2013137971A - 回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路遮断器1における開閉機構部20において、ハンドル19をオン位置からオフ位置、あるいはオフ位置からオン位置に移動させたときに、ラッチ23によってハンドル19に対して回動が固定された上部リンク22が、ハンドル19とともにハンドル回動軸19aを中心に回動し、下部リンク24が、下部リンク回動軸22bを中心に回動するとともに、上部リンク22とともに下部リンク回動軸22bがハンドル回動軸19aを中心に回動してメインばね27の作用線Lを越えると、左右反転し、連結リンク29が、下側スプリングピン25を中心に回動しつつ下側スプリングピン25とともに移動し、可動接触子ホルダ15が、連結リンク29の移動に伴って回動して可動接触子14が固定接触子13対して離接する。
【選択図】図1
Description
従来のこの種の開閉機構部を小型化した回路遮断器として、例えば、図5及び図6に示すもの(特許文献1参照)が知られている。図5は、従来例の回路遮断器を示し、(A)はハンドルがオン位置にあり可動接触子が固定接触子に接触した状態を示す構成図、(B)はハンドルがオフ位置にあり可動接触子が固定接触子から開離した状態を示す構成図である。図6は、図5の回路遮断器を示し、(A)はハンドルがオン位置にあり可動接触子が固定接触子に接触した状態を示す他の部分の構成図、(B)はトリップ状態を示す他の部分の構成図である。
オフ状態からオン状態にする操作は、ハンドル104を右側に回動することによってなされるが、その際のメインばね122の作用方向の反転、及び、上リンク114などの回動は、上記と逆方向となる。
先ず、フレーム111に設けられたレバー支承軸124により回動可能に軸支されたレバー123と、フレーム111に設けられたラッチ支承軸126により回動可能に軸支されたラッチ125とを備えている。そして、レバー123の上端側は、上リンク114の上端側と連結軸115により連結されている。そして、オン状態においては、図6(A)に示すように、下側スプリングピン116に懸架されたメインばね122により、上リンク114を介してレバー123は、レバー支承軸124を中心に矢印LD方向に回動するように付勢されている。このとき、レバー123がラッチ125に係止されることにより、レバー123の矢印LD方向の回動が規制されている。このとき、ラッチ125は、矢印RD方向に回動する付勢力を受けているが、フレーム111に回動可能に軸支されたトリップバー127に係止し、矢印RD方向の回動が規制されている。
この回路遮断器は、固定部に回動可能に枢支されハンドルにより操作されるハンドルアーム、互いに枢動可能に連結された第1のリンクと第2のリンクとを有しその連結部分とハンドルアームとの間に開閉スプリングが懸架されたトグルリンク機構、第2のリンクにクロスバーピンにより連結されてトグルリンク機構の動作により回動するクロスバー、一端に可動接点を有し他端が回動可能にクロスバーに枢支され、クロスバーの回動に連動する可動接触子、および可動接点と接離する固定接点を有した固定接触子を備えている。そして、この回路遮断器において、ハンドルアームの開閉スプリング掛け部位とハンドルアームのハンドル連結部位とが相互に離間している。
即ち、図5及び図6に示した特許文献1に記載の回路遮断器101の場合、図5(A)、(B)に示す手動によるオンオフ操作時及び図6(A)、(B)に示すトリップ動作時の双方において、メインばね122全体が横方向(図5及び図6における左右方向)に移動するため、メインばね122の動くスペースが大きく必要になり、小型化が困難であった。このばねの動くスペースが大きくなってしまう問題は、特許文献2に示した回路遮断器にあっても同様にあった。
また、本発明の他の目的は、トリップ動作時における開極に要する時間を短縮化できる回路遮断器を提供することにある。
前記ハンドルは、ハンドル回動軸でフレームに回動可能に軸支されるとともに、上部リンク回動軸を設け、
前記開閉機構部は、前記上部リンク回動軸に回動可能に軸支されるとともに、ラッチ溝及び下部リンク回動軸を設けた上部リンクと、前記フレームに設けられたラッチ回動軸に回動可能に軸支されるとともに、前記上部リンクの前記ラッチ溝に入り込んで前記上部リンクの回動を前記ハンドルに対して固定する上部リンク固定軸を設けたラッチと、一端側が前記下部リンク回動軸に回動可能に軸支されるとともに、他端側に、前記フレームに形成されたカム孔内に位置する下側スプリングピンを有する下部リンクと、前記フレームに設けられた上側スプリングピンと前記下側スプリングピンとの間に懸架されたメインばねと、一端側が前記下側スプリングピンに回動可動に係合し、他端側が前記可動接触子ホルダに軸支された連結リンクとを備え、
前記ハンドルをオン位置からオフ位置、あるいはオフ位置からオン位置に移動させたときに、前記ラッチによって前記ハンドルに対して回動が固定された前記上部リンクが、前記ハンドルとともに前記ハンドル回動軸を中心に回動し、前記下部リンクが、前記下部リンク回動軸を中心に回動して前記下部リンク回動軸が前記メインばねの作用線を越えると、左右反転し、前記連結リンクにより前記可動接触子ホルダを介して前記可動接触子の可動接点が前記固定接触子の固定接点に対して離接することを特徴としている。
前記ハンドルがオン位置にあるときに、前記ラッチが前記トリップ機構部に係止されているとともに、前記ラッチに設けられた前記上部リンク固定軸が前記上部リンクの前記ラッチ溝に入り込んで前記上部リンクの回動を前記ハンドルに対して固定し、
前記トリップ機構部が前記開閉機構部をトリップ動作させるときには、前記トリップ機構部による前記ラッチの係止は解除されるとともに、前記ラッチは、前記メインばねによる上向きの力により、前記下部リンク及び前記上部リンクを介して前記上部リンク固定軸がラッチ溝から外れる方向に前記ラッチ回動軸を中心に回動し、
これによって前記ラッチの前記上部リンク固定軸がラッチ溝から外れると、前記上部リンクが前記ハンドルに対して回動可能となるとともに、前記上部リンクが前記メインばねによる上向きの力により前記ハンドルに設けられた前記上部リンク回動軸を中心に回動し、
前記下部リンクは、前記メインばねによる上向きの力により前記上部リンクに設けられた前記下部リンク回動軸を中心に回動するとともに、前記上部リンクとともに前記下部リンク回動軸が前記上部リンク回動軸を中心に回動して前記メインばねの作用線を越えると、左右反転し、
前記下部リンクが左右反転する際に、前記下部リンクの下端側にある前記下側スプリングピンが、前記下部リンクとともに前記メインバネによる上向きの力により前記フレームに形成された前記カム孔の孔縁に沿いつつ上昇し、
前記下側スプリングピンの上昇に伴って、前記連結リンクが、前記下側スプリングピンを中心に回動しつつ前記下側スプリングピンとともに上昇し、前記可動接触子ホルダが、前記連結リンクの上昇に伴って回動して前記可動接触子の可動接点が前記固定接触子の固定接点に対して開離し、
その一方、前記上部リンクが前記メインばねによる上向きの力により前記ハンドルに設けられた前記上部リンク回動軸を中心に回動すると、前記下側スプリングピンが前記フレームに形成された前記カム孔の孔縁に沿ってほぼ上昇した後、前記上部リンクが支軸に当接し、当該支軸に当接した後、前記上部リンクは前記支軸を支点として回動し、
前記ハンドルは、前記上部リンクが前記支軸を支点として回動するときに、前記ハンドル回動軸を中心に回動して前記オン位置から移動することを特徴としている。
また、本発明のうち請求項5に係る回路遮断器は、請求項4記載の回路遮断器において、前記ストッパが、前記フレームに設けられた前記ラッチ回動軸で構成されていることを特徴としている。
加えて、本発明のうち請求項5に係る回路遮断器によれば、請求項4記載の回路遮断器において、前記ストッパが、前記フレームに設けられた前記ラッチ回動軸で構成されているので、ラッチ回動軸をラッチ回動用及びストッパ用として兼用することができ、装置の構成部材を簡素化することができる。
ここで、本体ケース10は、箱形のベース10a、カバー10c、ベース10a及びカバー10cの間に配置した中間カバー10bの3分割構造である。
ここで、固定接触子13は、負荷側端子11に接続され、一端側の下面に固定接点13aを有している。
また、可動接触子14は、図示しない可撓リード線により電源側端子12に接続されるとともに、固定接点14aを一端に設け、回動可能に設けられた可動接触子ホルダ15に他端が保持されている。
開閉機構部20は、可動接触子ホルダ15を回動させるものであって、その下端部が可動接触子ホルダ15に連結され、その一方、上端部が開閉機構部20を外部から操作するハンドル19に連結されている。開閉機構部20は、1対のフレーム21(図1乃至図4では、1つのフレームのみ図示)間に配置されている。
また、開閉機構部20は、上部リンク22、ラッチ23、下部リンク24、メインばね27及び連結リンク29で構成されている。
また、メインばね27は、引張コイルばねで構成され、フレーム21の上下方向やや上側であってハンドル回動軸19aに近接した位置に設けられた上側スプリングピン28と、下側スプリングピン25との間に懸架されている。
更に、連結リンク29は、上下方向に長いアーム形状の平板で構成され、上端側に下側スプリングピン25に回動可動に係合するフック部29aを備え、下端側が可動接触子ホルダ15に軸支されている。
ハンドル19を図1に示すオン位置から図2に示す中間位置を介して図3に示すオフ位置に移動させると、先ず、ラッチ23によってハンドル19に対して回動が固定された上部リンク22が、ハンドル19とともにハンドル回動軸19aを中心に時計方向に回動する。
なお、メインばね27は、上側スプリングピン28がフレーム21に固定され、下側スプリングピン25が下部リンク回動軸22bを中心に反時計方向に回動するので、上側スプリングピン28を中心として下側スプリングピン25の回動に伴って反時計方向に回動する。
ハンドル19を図3に示すオフ位置から図1に示すオン位置に移動させたときの開閉機構部20を構成する各部材の作用は、ハンドル19をオン位置からオフ位置に移動させたときの開閉機構部20の各部材の作用と逆であるため、その説明は省略する。
前述したように、通電状態では、ハンドルがオン位置にあり、図1に示すように、ラッチ23の先端がトリップ機構部18に係止され、ラッチ23に設けられた上部リンク固定軸23bが上部リンク22のラッチ溝22aに入り込んで上部リンク22の回動がハンドル19に対して固定されている。
そして、上部リンク22が時計方向に回動すると、下部リンク24が上部リンク22に設けられた下部リンク回動軸22bを中心に反時計方向に回動する。この際、下部リンク回動軸22bは上部リンク22とともにハンドル回動軸19aを中心に時計方向に回動し、メインばね27が作用する作用線を越える。そして、下部リンク回動軸22bがメインばね27の作用線を越えると、図4に示すように、下部リンク24は左右反転し、上部リンク22と下部リンク24とが略「く」の字形をなす。
そして、上部リンク22は、図4に示すように、フレーム21に設けられたラッチ回動軸(ストッパ)23aに当接し、これにより上部リンク22の回動が停止され、ハンドル19が図4に示すトリップ表示位置で停止する。
加えて、本実施形態に係る回路遮断器1によれば、ストッパが、フレーム21に設けられたラッチ回動軸23aで構成されているので、ラッチ回動軸23aをラッチ回動用及びストッパ用として兼用することができ、装置の構成部材を簡素化することができる。
例えば、ハンドル19がオン位置にあり、ラッチ23に設けられた上部リンク固定軸23bが上部リンク22のラッチ溝22aに入り込んで上部リンク22の回動をハンドル19に対して固定しているときに、上部リンク固定軸23bの位置は、ハンドル回動軸19aと同軸になっている必要は必ずしもなく、上部リンク固定軸23bの位置をハンドル回動軸19aの位置とずらして動作特性を変更してもよい。この場合、ハンドル19の回動時に上部リンク22のラッチ溝22aの中を上部リンク固定軸23bが移動するので、ラッチ溝22aをカム溝として使用することができる。
更に、上部リンク22が支軸を支点として回動した際に上部リンク22が当接するストッパは、必ずしもフレーム21に設けられたラッチ回動軸23aでなくてもよい。
10 本体ケース
10a ベース
10b 中間カバー
10c カバー
11 負荷側端子
12 電源側端子
13 固定接触子
13a 固定接点
14 可動接触子
14a 可動接点
15 可動接触子ホルダ
16 消弧装置
17 過電流引外し装置
18 トリップ機構部
19 ハンドル
19a ハンドル回動軸
20 開閉機構部
21 フレーム
22 上部リンク
22a ラッチ溝
22b 下部リンク回動軸
22c 開口部
23 ラッチ
23a ラッチ回動軸
23b 上部リンク固定軸
24 下部リンク
24a 凹溝
25 下側スプリングピン
26 カム孔
27 メインばね
28 上側スプリングピン
29 連結リンク
L メインばねの作用線
Claims (5)
- 固定接点を設けた固定接触子と、前記固定接点に接触する可動接点を一端に設け、回動可能に備えられた可動接触子ホルダに他端が保持された可動接触子と、前記可動接触子ホルダを回動させる開閉機構部と、該開閉機構部を外部から操作するハンドルとを備え、前記開閉機構部が、前記ハンドルをオン位置からオフ位置、あるいはオフ位置からオン位置に移動させたときに、前記可動接触子ホルダを回動させて前記可動接点の前記固定接点に対する離接を行う回路遮断器であって、
前記ハンドルは、ハンドル回動軸でフレームに回動可能に軸支されるとともに、上部リンク回動軸を設け、
前記開閉機構部は、前記上部リンク回動軸に回動可能に軸支されるとともに、ラッチ溝及び下部リンク回動軸を設けた上部リンクと、前記フレームに設けられたラッチ回動軸に回動可能に軸支されるとともに、前記上部リンクの前記ラッチ溝に入り込んで前記上部リンクの回動を前記ハンドルに対して固定する上部リンク固定軸を設けたラッチと、一端側が前記下部リンク回動軸に回動可能に軸支されるとともに、他端側に、前記フレームに形成されたカム孔内に位置する下側スプリングピンを有する下部リンクと、前記フレームに設けられた上側スプリングピンと前記下側スプリングピンとの間に懸架されたメインばねと、一端側が前記下側スプリングピンに回動可動に係合し、他端側が前記可動接触子ホルダに軸支された連結リンクとを備え、
前記ハンドルをオン位置からオフ位置、あるいはオフ位置からオン位置に移動させたときに、前記ラッチによって前記ハンドルに対して回動が固定された前記上部リンクが、前記ハンドルとともに前記ハンドル回動軸を中心に回動し、前記下部リンクが、前記下部リンク回動軸を中心に回動して前記下部リンク回動軸が前記メインばねの作用線を越えると、左右反転し、前記連結リンクにより前記可動接触子ホルダを介して前記可動接触子の可動接点が前記固定接触子の固定接点に対して離接することを特徴とする回路遮断器。 - 過電流を検出する過電流引外し装置と、過電流引外し装置からの機械的な動作信号を受けて前記開閉機構部をトリップ動作させるトリップ機構部を備え、
前記ハンドルがオン位置にあるときに、前記ラッチが前記トリップ機構部に係止されているとともに、前記ラッチに設けられた前記上部リンク固定軸が前記上部リンクの前記ラッチ溝に入り込んで前記上部リンクの回動を前記ハンドルに対して固定し、
前記トリップ機構部が前記開閉機構部をトリップ動作させるときには、前記トリップ機構部による前記ラッチの係止は解除されるとともに、前記ラッチは、前記メインばねによる上向きの力により、前記下部リンク及び前記上部リンクを介して前記上部リンク固定軸がラッチ溝から外れる方向に前記ラッチ回動軸を中心に回動し、
これによって前記ラッチの前記上部リンク固定軸がラッチ溝から外れると、前記上部リンクが前記ハンドルに対して回動可能となるとともに、前記上部リンクが前記メインばねによる上向きの力により前記ハンドルに設けられた前記上部リンク回動軸を中心に回動し、
前記下部リンクは、前記メインばねによる上向きの力により前記上部リンクに設けられた前記下部リンク回動軸を中心に回動するとともに、前記上部リンクとともに前記下部リンク回動軸が前記上部リンク回動軸を中心に回動して前記メインばねの作用線を越えると、左右反転し、
前記下部リンクが左右反転する際に、前記下部リンクの下端側にある前記下側スプリングピンが、前記下部リンクとともに前記メインバネによる上向きの力により前記フレームに形成された前記カム孔の孔縁に沿いつつ上昇し、
前記下側スプリングピンの上昇に伴って、前記連結リンクが、前記下側スプリングピンを中心に回動しつつ前記下側スプリングピンとともに上昇し、前記可動接触子ホルダが、前記連結リンクの上昇に伴って回動して前記可動接触子の可動接点が前記固定接触子の固定接点に対して開離し、
その一方、前記上部リンクが前記メインばねによる上向きの力により前記ハンドルに設けられた前記上部リンク回動軸を中心に回動すると、前記下側スプリングピンが前記フレームに形成された前記カム孔の孔縁に沿ってほぼ上昇した後、前記上部リンクが支軸に当接し、当該支軸に当接した後、前記上部リンクは前記支軸を支点として回動し、
前記ハンドルは、前記上部リンクが前記支軸を支点として回動するときに、前記ハンドル回動軸を中心に回動して前記オン位置から移動することを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。 - 前記支軸は前記フレームに設けられた前記上側スプリングピンで構成され、前記上部リンクには開口部が形成され、前記支軸を構成する前記上側スプリングピンが前記開口部の内部に位置して前記上部リンクが回動した際に前記上側スプリングピンに前記開口部の孔縁が当接することを特徴とする請求項2記載の回路遮断器。
- 前記フレームに、前記上部リンクが前記支軸を支点として回動した際に、前記上部リンクが当接して前記上部リンクの回動を停止させるストッパを設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の回路遮断器。
- 前記ストッパが、前記フレームに設けられた前記ラッチ回動軸で構成されていることを特徴とする請求項4記載の回路遮断器。
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