JP2013137064A - 接続シャフト、ステアリングシャフト及び、接続シャフトの製造方法 - Google Patents

接続シャフト、ステアリングシャフト及び、接続シャフトの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連結相手シャフトとの接続部において該連結相手シャフトに対して軸方向に挿入した挿入部の挿入許容部に対する軸方向の摺動抵抗を低減して長期に亘って軸方向に滑らかにスライドすることができつつ、挿入部の周方向のクリアランスを除去することで優れた嵌合状態で挿入することができる接続シャフト、及び、該接続シャフトと上記連結相手シャフトで構成されるステアリングシャフト、並びに、接続シャフトの製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】接続相手シャフト50と軸方向に直列に接続したときの接続部分80に、該接続相手シャフト50に対して軸方向にスライド可能な嵌合状態で挿入される挿入部11を形成した接続シャフト10であって、前記挿入部11の周面11Aに、該周面11Aの厚み方向に貫通する貫通孔13を形成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、接続相手シャフトに対して軸方向に直列に接続したときの接続部分に、該接続相手シャフトに対して軸方向に挿入可能な挿入部を形成した接続シャフト、及び、接続シャフトと接続相手シャフトとのそれぞれをアッパーシャフトとロアーシャフトのいずれかとして構成した車両用のステアリングシャフト、並びに、接続シャフトの製造方法に関する。
車両の操舵機構部に備えたステアリングシャフトは、互いに直列に接続するアッパーシャフトとロアーシャフトとで構成され、アッパーシャフトの軸方くにおけるステアリングホイールと反対側の下部と、ロアーシャフトの軸方向の上部とを接続する接続部分を構成している。
アッパーシャフトとロアーシャフトとの接続部分は、該アッパーシャフトと該ロアーシャフトのうち、いずれか一方の側を筒状の挿入部で構成するとともに、上記一方の側とは他方の側を、挿入部の挿入を許容する筒状の挿入許容部で構成している。
また、挿入部の外周面には、外周スプラインを形成し、挿入許容部の内周面には、内周スプラインを形成し、挿入部を挿入許容部に挿入したとき、これら外周スプラインと内周スプラインとは、アッパーシャフトとロアーシャフトとを軸回りに互いに回転不能に係合した状態となる。
なお、外周スプラインと内周スプラインとは、例えば、いずれも軸方向に沿って直線状に形成された凹部と凸部とを周方向に交互に複数配置した構成で構成することができる。
上述した構成により、接続部分は、挿入部を挿入許容部に挿入したとき、挿入部と挿入許容部とがスプライン嵌合した構成となる。
ここで挿入部と挿入許容部とがスプライン嵌合した状態において、外周スプラインと内周スプラインと間のクリアランス(隙間)が大きな状態で遊嵌している場合には、車両走行中にステアリングホイール側にガタが伝わるおそれがあり、安定した走行に支障を来たすことや、回転方向誤差が大きくなるといった問題が生じることになる。
このため、挿入部を挿入許容部に挿入した状態において、挿入部と挿入許容部とがしっかりとスプライン嵌合していることが重要となる。
ところで、車両の操舵機構部には、運転者が車両を運転するに際して運転者の体格に応じて最適なステアリングホイールの位置を得るために、ステアリングシャフトには、アッパーシャフトとロアーシャフトとの接続部分を摺動自在に接続したテレスコピックタイプのステアリングシャフトが採用されているものがある。
上述したように、テレスコピックタイプのステアリングシャフトは、滑らかなテレスコ動作を実現するために、アッパーシャフトとロアーシャフトの接続部分には、次の2つの特性が要求される。
1つ目は、アッパーシャフトとロアーシャフトの接続部分は、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との軸方向における摺動抵抗を抑制して滑らかに伸縮するという特性である。
2つ目は、アッパーシャフトとロアーシャフトの接続部分は、上述したように、車両走行時にステアリングホイール上にガタが伝わることのない適切な嵌合具合でスプライン嵌合しているという特性である。
上述したような双方の特性を満たす嵌合状態で挿入部を挿入許容部に対してスプライン嵌合するために、従来では、接続部において挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との間に樹脂などの潤滑剤を注入し、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との間に潤滑剤を介在させた構成としていた。特許文献1における「伸縮軸」もその一つである。
特許文献1における伸縮軸は、スプライン嵌合される凸軸(挿入部)と筒軸(挿入許容部)との少なくともいずれか一方のスプライン部に対して、潤滑剤として用いられる二硫化モリブテンを含む溶剤により薄膜を形成した構成である。
これにより、接続部は、スプライン嵌合している挿入部と挿入許容部とのクリアランスを低減させるとともに、軸方向の摺動抵抗を低減させて円滑に伸縮自在な構成を実現していた。
しかし、特許文献1における伸縮軸などのように、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との間に樹脂などの潤滑剤を介在させた従来の接続部の構成の場合、接続部において挿入部を挿入許容部に挿入する際に、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との間に樹脂などの潤滑剤を注入するなどの手間を要するという課題を有していた。
また、従来の接続部のように、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との間に樹脂などの潤滑剤を介在させた構成の場合、接続部分が軸方向へ伸縮を繰り返すことにより潤滑剤により形成した薄膜が磨耗による劣化したり、剥離したりするという課題も有していた。
特開2000−9148号公報
そこでこの発明は、連結相手シャフトとの接続部分において該連結相手シャフトに対して軸方向に挿入した挿入部の挿入許容部に対する軸方向の摺動抵抗を低減して長期に亘って軸方向に滑らかにスライドすることができつつ、挿入部の周方向のクリアランスを除去することで優れた嵌合状態で挿入することができる接続シャフト、及び、該接続シャフトと上記連結相手シャフトで構成されるステアリングシャフト、並びに、接続シャフトの製造方法の提供を目的とする。
本発明は、接続相手シャフトと軸方向に直列に接続したときの接続部分に、該接続相手シャフトに対して軸方向にスライド可能な嵌合状態で挿入される挿入部を形成した接続シャフトであって、前記挿入部の周面に、該周面の厚み方向に貫通する貫通孔を形成したことを特徴とする。
上述した構成によれば、前記挿入部の周面に貫通孔を形成することにより、例えば、挿入部を形成する際に、パイプ材を所望の径に縮径したことに伴って該挿入部の内部に残留する残留応力を開放することができる。
これにより、挿入部の軸方向において、特に貫通孔を形成した部分の径を、該部分に貫通孔を形成していない場合と比較して大径とすることができる。
よって、接続シャフトは、接続相手シャフトに対して軸方向にスライド可能な嵌合状態で挿入することができつつ、且つ、挿入部を接続相手シャフトに挿入した状態において該接続相手シャフトに対しての周方向のクリアランスを解消することができ、ガタつくことなく優れた嵌合状態で挿入することができる。
前記貫通孔は、前記挿入部の周面に1箇所に限らず、前記挿入部の軸方向、及び、周方向のうち少なくともいずれかの方向において、複数箇所に亘って形成してもよい。
さらに、前記貫通孔は、例えば、軸方向よりも周方向に長い形状、周方向よりも軸方向に長い形状、或いは、螺旋状など軸方向に対して所定のリード角を有した形状、又は、円形状、楕円形状、或いは多角形状で形成するなど、挿入部の強度を確保することができる範囲であれば前記挿入部の周面に対して所望の形状、大きさで形成することができる。
また、前記貫通孔は、前記挿入部の周面における所定箇所と、該所定箇所と中心軸を隔てて対向する対向箇所に形成することが好ましい。
このように、貫通孔を前記挿入部の周面における前記所定箇所と前記対向箇所とに形成することにより、挿入部の周方向において少なくとも2つの貫通孔を離間した位置に配置することができるため、周方向全体の残留応力を効率的に開放することができ、周方向全体を確実に大径とすることができる。
またこの発明は、上述した接続シャフトを、上部にステアリングホイールが取り付けられるアッパーシャフトと、該アッパーシャフトの下部に接続するロアーシャフトとのうち、いずれか一方のシャフトで構成し、上述した接続相手シャフトを、前記アッパーシャフトと前記ロアーシャフトとのうち、前記一方のシャフトとは他方のシャフトで構成し、前記他方のシャフトにおける前記一方のシャフトとの接続部分に前記挿入部の挿入を許容する筒状の挿入許容部を構成し、前記挿入部に係合する係合部を、前記挿入許容部の内周面に形成するとともに、前記係合部に係合する被係合部を、前記一方のシャフトと前記他方のシャフトとを軸方向回りに回転不能に且つ軸方向へスライド自在に前記挿入部の外周面に形成したステアリングシャフトであることを特徴とする。
上述した構成により、本発明のステアリングシャフトは、ステアリングホイールの軸方向の位置を調節できるテレスコピックタイプのステアリングシャフトとして用いるに際して、上述したように、アッパーシャフトとロアシャフトとのうち、いずれか一方のシャフトを、前記挿入部の周面に、該周面の厚み方向に貫通する貫通孔を形成した接続シャフトで構成しているため、挿入許容部に挿入部を挿入した状態において、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との周方向のクリアランスを解消し、周方向においてガタつくことを防ぐことができる。
従って、本発明のステアリングシャフトは、テレスコピックタイプのステアリングシャフトとして滑らかなテレスコ動作を実現することができ、且つ、車両走行中にステアリングホイール側にガタが伝わることがなく、回転方向誤差のない安定、且つ快適な走行を実現するができる。
ここで、本発明のステアリングシャフトは、貫通孔を形成していない挿入部を有する接続シャフトをアッパーシャフト、又はロアシャフトとして備えた既存のステアリングシャフトにおいて、前記挿入部と前記挿入許容部との周方向のガタつきを防ぐために前記挿入部の周面に、貫通孔を追加工により形成したものも含む。
また、前記係合部は、前記一方のシャフトと前記他方のシャフトとを軸方向回りに回転不能に、且つ軸方向へスライド自在に前記被係合部に対して係合する構成であれば、その形状は限定しない。例えば、前記係合部は、前記被係合部に対して係合する係合凹部(雌スプライン部)と係合凸部(雄スプライン部)とで構成することができる。この場合、係合凹部と係合凸部とは、いずれも軸方向に沿って直線状に形成し、それぞれ前記挿入部の周方向に交互に配置した構成することができる。
前記被係合部は、前記一方のシャフトと前記他方のシャフトとを軸方向回りに回転不能に、且つ軸方向へスライド自在に前記係合部に係合される構成であれば、その形状は限定しない。例えば、前記被係合部は、前記係合部に対して係合する係合凹部(雌スプライン部)と係合凸部(雄スプライン部)とで構成することができる。この場合、係合凹部と係合凸部とは、いずれも軸方向に沿って直線状に形成し、それぞれ前記挿入部の周方向に交互に配置した構成することができる。
この発明の態様として、前記貫通孔を軸方向に長い長孔形状により形成することができる。
上述したように、挿入部の軸方向において、貫通孔を形成した部分の径を、貫通孔を形成していない場合と比較して大径とすることができる。このため、前記貫通孔を軸方向に長い長孔形状により形成することによって、周方向長さが長い同じ大きさの貫通孔と比較して挿入部の強度を確保することができるとともに、挿入部の軸方向において長孔形状をした貫通孔の長手方向の全長に亘る、挿入部の広い範囲を効率的に大径化することができる。
よって、ステアリングシャフトのアッパーシャフトとロアーシャフトとの接続部分における強度を確保しつつ、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との周方向のクリアランスを解消し、挿入部を挿入許容部に対して周方向においてガタつくことのない嵌合状態で挿入することができる。
またこの発明の態様として、前記接続部分を伸長させた状態において、前記貫通孔を前記挿入部の軸方向における、前記挿入許容部と重複する重複部分に形成することができる。
前記貫通孔を、前記接続部分を伸長させた状態において、前記挿入部の軸方向における前記重複部分に形成することで、前記挿入部を前記挿入許容部に対して軸方向にスライドさせた際において、軸方向における摺動抵抗を安定させることができ、接続部分を円滑に伸縮させることができる。
詳しくは、貫通孔を、例えば、前記接続部分を伸長させた状態において、前記挿入部の軸方向における前記挿入許容部と重複していない部分に形成した場合、挿入部の軸方向において貫通孔を形成することによって大径となった部分と、貫通孔を形成せずに大径となっていない部分との境界部分が、挿入許容部に対して挿入状態から抜出した状態、或いは、抜出した状態から挿入状態となる際に、挿入部の挿入許容部に対する軸方向の摺動抵抗が大きく変動する。
これに対して、上述したように、前記接続部分を伸長させた状態において、前記貫通孔を前記重複部分に形成することで、前記接続部分が伸縮するに伴って、挿入部の外周面と挿入許容部の内周面との摺動抵抗が変動することがないため、接続部分を円滑に伸縮させることができる。
またこの発明は、接続相手シャフトと軸方向に直列に接続したときの接続部分に、該接続相手シャフトに対して軸方向にスライド可能な接続状態で挿入される挿入部を形成した接続シャフトの製造方法であって、前記接続シャフトに加工する前のパイプ材における前記挿入部に相当する挿入部相当部分を、前記挿入許容部に挿入可能な外径となるまで縮径加工して挿入部として形成する縮径工程と、前記縮径工程によって前記挿入部の内部に残留した残留応力を開放するよう前記挿入部の周面に、該周面を厚み方向に貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程とを行うことを特徴とする。
縮径工程の後で行う貫通孔形成工程において、前記挿入部の周面に、該周面を厚み方向に貫通する貫通孔を形成することにより、前記縮径工程によって前記挿入部の内部に残留した残留応力を開放することができる。
これにより、挿入部の軸方向において貫通部を形成した部分を大径とすることができる。
従って、接続相手シャフトに対して挿入部を軸方向に円滑にスライド可能な接続状態で挿入することができつつ、且つ、挿入部を接続相手シャフトに挿入した状態において該接続相手シャフトに対しての周方向のクリアランスを解消することができ、ガタつくことなく優れた嵌合状態で挿入することができる接続シャフトを製造することができる。
この発明によれば、連結相手シャフトとの接続部分において該連結相手シャフトに対して軸方向に挿入した挿入部の挿入許容部に対する軸方向の摺動抵抗を低減して長期に亘って軸方向に滑らかにスライドすることができつつ、挿入部の周方向のクリアランスを除去することで優れた嵌合状態で挿入することができる接続シャフト、及び、該接続シャフトと上記連結相手シャフトで構成されるステアリングシャフト、並びに、接続シャフトの製造方法を提供することができる。
ステアリングシャフトの一部の構成説明図。 アッパーシャフトとロアーシャフトとの接続部分の外観図。 アッパーシャフトとロアーシャフトとの接続部分の構成説明図。 ロアーシャフトの製造方法の説明図。 ロアーシャフトを製造する様子を説明する説明図。 ロアーシャフトを製造する様子を説明する説明図。 ステアリングシャフトの作用説明図。 他の実施形態のロアーシャフトの構成説明図。 他の実施形態のロアーシャフトの構成説明図。 他の実施形態のステアリングシャフトの構成説明図。 本実施形態のステアリングシャフトを備えた操舵機構部の概略図。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
本実施形態におけるステアリングシャフト1は、図11に示すように車両の操舵機構部100に組み込まれ、図1乃至図3に示すように、いずれも円筒状のシャフト(中空パイプ)で形成したアッパーシャフト50とロアーシャフト10とで構成している。アッパーシャフト50とロアーシャフト10との接続部分には、互いに直列に接続する接続部80を構成している。
図1は、本実施形態におけるステアリングシャフト1の要部を示す外観図である。図2は、アッパーシャフト50とロアーシャフト10との接続部80の外観図であり、詳しくは、アッパーシャフト50の後述する挿入許容部51と、ロアーシャフト10の後述する挿入部11とを軸方向Xに沿って対向配置させた状態を示す外観図である。
図3は、アッパーシャフト50とロアーシャフト10との主に接続部80の構成説明図であり、詳しくは、図3(a)は、アッパーシャフト50の一部を軸方向Xに沿った断面で示した一部断面図であり、図3(b)は、ステアリングシャフト1を図3(a)に示した状態から軸方向X回りに90度回転させたときのアッパーシャフト50、及びロアーシャフト10の一部を軸方向Xに沿った断面で示した一部断面図であり、図3(c)は、接続部80が伸長状態における図3(a)に対応する主に接続部80の断面図を示している。図3(d)は、図3(a)のロアーシャフト10のA−A線断面図を示している。
図11は、本実施形態におけるステアリングシャフト1をテレスコピックタイプのステアリングシャフトとして組み込んだ操舵機構部100の概略図である。なお、図11中の符号101はステアリングホイールであり、符号102はステアリングコラムであり、符号110はジョイントである。
図11に示すように、アッパーシャフト50は、軸方向Xの上部にステアリングホイール101に取り付けるステアリングホイール取付部56を備えている。図1中、符号56aはねじ部であり、符号56bはセレーション部である。ステアリングホイール取付部56の下部には、ステアリングコラム102に、内包したステアリングシャフト1を回転自在に保持する軸受け(図示せず)を外嵌する環状凹部58を形成している。なお、アッパーシャフト50の軸方向Xにおけるセレーション部56bと環状凹部58との間には、第1テーパ部57aを形成している。
アッパーシャフト50の下部には、接続部80の一部としてロアーシャフト10と接続するための円筒状の挿入許容部51を形成している。環状凹部58と挿入許容部51との間には、上方から下方へ向けて順に第2テーパ部57b、大径部55、逆テ―パ部54を配置している。
なお、大径部55の周面には、軸方向Xに長尺なキーロック用の長孔55aを形成している。
挿入許容部51の内周面51Aiには、周方向に内周凹部52aと内周凸部52bとを周方向に沿って交互に複数配置した内周スプライン52を形成している。
内周凹部52aは、軸方向Xに沿って直線状に形成した凹部であり、内周凸部52bは、軸方向Xに沿って直線状に形成した凸部である。
一方、ロアーシャフト10は、軸方向Xの上部から下方へ挿入部11、胴部15、ヨーク接続部16をこの順で配置した構成である。
胴部15は、挿入部11よりも小径に形成し、ヨーク接続部16の下端部には、ジョイントの構成部品としてのヨーク110aが溶接により一体に接続される(図4(e)参照)。
挿入部11は、接続部80の一部として構成し、円筒状の挿入許容部51に嵌合状態で挿入可能な外径を有し、挿入部11の外周面11Aoには、周方向に外周凹部12aと外周凸部12bとを周方向に沿って交互に配設した外周スプライン12を形成している。挿入許容部51の内周スプライン52と挿入部11の外周スプライン12とは、挿入部11を挿入許容部51に挿入したとき、軸方向Xに挿脱自在に周方向に係合する。
また、挿入部11における周面11Aにおける所定部位は、該周面11Aを厚み方向に貫通する、すなわち挿入部11の外周面11Aoと内周面との間を貫通する貫通孔13を形成している。
貫通孔13は、図3(d)に示すように、挿入部11において周方向の所定部位と、該所定部位に中心軸を隔てて対向する所定の対向部位との合計2箇所にそれぞれ同一形状、大きさで形成している。
2箇所の貫通孔13は、図3(a),(b)に示すように、いずれも所定の外周凸部12b上に、軸方向Xに沿って形成し、挿入部11の軸方向Xにおける先端部分(図3(a)中の挿入部11の上部)を除いた部分から中間部にかけての部分に長尺に形成している。
すなわち、貫通孔13は、挿入部11の周方向長さよりも軸方向Xの長さが長い長孔形状に形成している。
さらに、貫通孔13は、図3(c)に示すように、接続部80が伸長した状態において、該接続部80の長さ方向の全長に亘る部分が、挿入部11の外周スプライン12における、該外周スプライン12と挿入許容部51の内周スプライン52とが軸方向Xにおいて重複する重複部分81に収まるよう、該重複部分81と軸方向Xにおいて一致する部分に形成している。
また、挿入部11は、該挿入部11を形成する過程において、後述する縮径工程を行うことによって該挿入部11の内部に残留応力が残留するが、上述したように、挿入部11の周面11Aに貫通孔13を形成することで、挿入部11の内部に残留する残留応力が開放されるため、挿入部11の軸方向Xにおける貫通孔13を形成した部分を歪開放部17に設定する(図4(e)参照)。
一方、挿入部11の軸方向Xにおける貫通孔13を形成していない部分は、後述する縮径工程を行うことによって該挿入部11の内部に残留した残留応力が開放されずに残留した状態となるため、挿入部11の軸方向Xにおける貫通孔13を形成していない部分を歪残留部18に設定する(図4(e)参照)。
続いて、アッパーシャフト50とロアーシャフト10とのうち、特に、ロアーシャフト10の製造方法について図4乃至図6を用いて以下説明する。
なお、図4は、ロアーシャフト10を製造する際の各工程と、各工程前後のロアーシャフト10の形態を模式的に示した説明図である。図5は、後述する縮径工程の様子を説明する説明図である。図6は、後述する外周スプライン形成工程の様子を示す説明図である。
図4(a)に示すように、ロアーシャフト10の中で最も大径のヨーク接続部16の径に相当する外径を有するとともに、ロアーシャフト10と軸方向Xの長さが同じ円筒状のパイプ材20を用意する。
ロアーシャフト10は、パイプ材20に対して、縮径工程、外周スプライン形成工程、切削工程、貫通孔形成工程をこの順で経ることにより製造する。
詳しくは、縮径工程では、円筒状のパイプ材20を、図5に示すような金型31,32を用いてプレス成形により縮径することで図4(b)に示すような第1中間加工物21として作製する。
金型は、固定型32と固定型32に対して上下方向に可動する可動型31とで構成し、可動型31の内部と固定型32の内部には、いずれも円柱の内部空間31A,32Aを形成しているが、可動型31の内部空間31Aは、固定型32の内部空間32Aと比較して小径に形成している。
より詳しくは、縮径工程では、下側に配置した固定型32によってパイプ材20のヨーク接続部相当部分16Tを内部空間32Aに嵌装し、その状態で可動型31を降下させることで、円筒状パイプの軸方向Xにおける固定型32に対して上方に突出した突出部分を縮径することができる。
上述した縮径工程により、パイプ材20のヨーク接続部相当部分16Tを除く部分(図4(a)中のパイプ材20の右側部分)を、挿入部11の外径に相当する外径にまで縮径した縮径部25として形成することができる。
なお、縮径工程は、上述したプレス成形による加工に限らず、例えば、押出し加工、スウェージング加工などの縮径加工であれば特に限定しないが、上述した縮径加工により、縮径部25には残留応力が残留することになる。
続いて行う外周スプライン形成工程では、第1中間加工物21に対して押出し加工工程を行うことにより、第1中間加工物21を、外周面に外周スプライン12を備えた図4(c)に示すような第2中間加工物22として形成する。
押出し加工工程では、図6(a)に示すように、第1中間加工物21の縮径部25よりも僅かに小径に形成し、縮径部25を押し出し可能なダイス孔35を内部に有したダイス34を用いる。ダイス孔35の内周面には、それぞれダイス孔35の軸方向に沿って直線状に形成した凹部35aと凸部35bとを周方向に複数配設している。凹部35aと凸部35bとは、外周スプライン12における外周凹部12aと外周凸部12bとの配列ピッチと同一のピッチで配置している。
外周スプライン形成工程では、第1中間加工物21の縮径部25を、ダイス孔35に押し込むことで縮径部25の外周面を塑性加工し、図4(c)に示す第2中間加工物22のように、該縮径部25の外周面に、外周凹部12aと外周凸部12bとを備えた外周スプライン12を形成する。
続いて行う切削工程では、第2中間加工物22を、図4(d)に示すような第3中間加工物23として加工する工程である。
詳しくは、第2中間加工物22における縮径部25の軸方向Xの基部に位置する胴部相当部分15Tの外周面を、胴部相当部分15Tに対して先端側の挿入部相当部分11Tの外径よりも小径になるよう切削して、胴部相当部分15Tを胴部15として作製する。
さらに、切削工程では、挿入部相当部分11Tの軸方向Xの先端外周部(図4(c)中の第2中間加工物22の右側)に対して面取り加工を施して、図4(d)に示すように、該先端外周部に面取り部26を形成している。
上述した切削工程により、第2中間加工物22における挿入部相当部分11Tを、挿入部11として形成することができる。
上述した切削工程により形成した第3中間加工物23は、切削工程の前に行った縮径加工によって内部に残留応力が残留した状態のままである。そこで、続いて行う貫通孔形成工程では、第3中間加工物23に残留する残留応力を開放するよう挿入部11の周面11Aに、該周面11Aを厚み方向に貫通する貫通孔13を形成する工程である。
詳しくは、第3中間加工物23の挿入部11の外周スプライン12において周方向に形成した複数の外周凸部12bのうち所定の外周凸部12bにおいて、例えば、ドリルなどの切削工具を用いて該外周凸部12bの幅よりも小径の貫通孔を穿孔する第1切削工程と、さらにその状態で軸方向Xに沿って例えば、エンドミルなどの切削工具をスライドさせる第2切削工程とを行うことで細長い長孔形状の貫通孔13を形成することができる。
以上によりロアーシャフト10を構成することができる。
なお、詳述しないが、図4(e)に示すように、貫通孔形成工程の後にヨーク接続部16に対してヨーク110aを溶接により一体に接続するなどの加工を行うとともに、外周スプライン形成工程の後に第3中間加工物23に対して浸炭窒化焼入れを施す焼入れ工程を適宜行う。
上述したステアリングシャフト1は、以下のような作用効果を奏することができる。
ロアーシャフト10は、該ロアーシャフト10に加工する前のパイプ材20に対して縮径部25を形成する縮径工程の後に、貫通孔形成工程を行うことにより製造される。
すなわち、貫通孔形成工程において、第3中間加工物23の挿入部11の周面11Aに、貫通孔13を形成することにより、挿入部11の軸方向Xにおける貫通孔13を形成した部分に、該部分の内部に残留した残留応力を開放する歪開放部17を形成することができる。
これにより、挿入部11の軸方向Xにおける歪開放部17における径を、挿入部11の軸方向Xにおいて貫通孔13を形成していない歪残留部18の径と比較して僅かに拡大することができる。
詳しくは、挿入部11の周面11Aに貫通孔13を形成していない歪残留部18においては、図7(a)中のX2部拡大図に示すように、径方向におけるガタつきの要因となるクリアランス(隙間)Δtが残留するおそれがある。加えて、図7(b)中のX3部拡大図に示すように、接続部80の周方向において、すなわち、挿入許容部51の内周スプライン52と挿入部11の外周スプライン12との間において、僅かなクリアランスΔtが残留するおそれがあり、この場合、このクリアランスによって生じる周方向のガタつきがステアリングホイール101に伝わることになる。
これに対して、挿入部11の周面11Aに貫通孔13を形成した部分に相当する歪開放部17においては、貫通孔13を形成することによって、歪が開放されることで該歪開放部17の径を僅かに拡大することができる。
これにより、歪開放部17においては、図7(a)中のX1部拡大図に示すように、接続部80の径方向における挿入許容部51の内周スプライン52と挿入部11の外周スプライン12との間のクリアランスを解消することができる。加えて、図7(c)中のX4部拡大図に示すように、接続部80の周方向において、挿入許容部51の内周スプライン52と挿入部11の外周スプライン12との間クリアランスを解消することができる。このため、ロアーシャフト10は、挿入部11を、挿入許容部51に対して軸方向Xへスライド自在に、且つ、軸方向X回りに相対回転不能に優れた嵌合状態で挿入することができる。
従って、本実施形態のステアリングシャフト1は、テレスコピックタイプのステアリングシャフトとして滑らかなテレスコ動作を実現することができ、且つ、車両走行中にステアリングホイール側にガタが伝わることがなく、回転方向誤差のない安定、且つ快適な走行を実現するができる。
さらに、本実施形態のステアリングシャフト1は、従来のステアリングシャフトのように、挿入部の外周と挿入許容部の内周のうち、いずれか一方の表面に樹脂を射出成形などによって形成し、挿入部の外周面と挿入許容部51の内周面との間に樹脂を介在させた構成と異なり、樹脂を射出成形により注入する手間を要しない。
すなわち、本実施形態のステアリングシャフト1は、前記挿入部11の周面11Aを、ドリルなどの工具を用いて穿孔するなどの簡易な切削加工によって容易に貫通孔13を形成するだけで、結果的に挿入許容部51と挿入部11との間のクリアランスを解消することができる。
さらに、本実施形態のステアリングシャフト1は、ロアーシャフト10における挿入部11の周面11Aに、前記貫通孔13を形成した構成であるため、ステアリングシャフト1の接続部80の伸縮を繰り返しても樹脂のように磨耗したり剥離したりすることがなく、長期に亘ってスムーズに伸縮させることができる。
さらにまた、上述したように、前記貫通孔13を挿入部11の周方向よりも軸方向Xに長い長孔形状により形成することにより、例えば、挿入部11において周方向の長さが長い形状で形成した貫通孔と比較して、挿入部11の強度を確保しつつ挿入部11の軸方向Xにおいて貫通孔13の長手方向の全長に亘る部分を効率的に大径化することができる。
すなわち、挿入部11の強度を確保しつつ、挿入部11の軸方向Xにおいて歪開放部17の占める部分を増やすことができる。
換言すると、前記貫通孔13を挿入部11の周方向よりも軸方向Xに長い長孔形状により形成することによって、貫通孔13の周方向の長さを短く形成できる分、挿入部11の強度を確保することができる。しかも、前記貫通孔13を挿入部11の軸方向Xにおいて長尺に形成することによって、挿入部11の軸方向の広い範囲に亘って、挿入部11の径を大きくすることができ、結果的に挿入許容部51の内周スプライン52と挿入部11の外周スプライン12との間のクリアンスを解消できるという貫通孔13を形成することによるメリットを得ることができる。
また、上述したように、図3(c)に示すように、接続部80を伸長させた状態において、貫通孔13を挿入部11の軸方向Xにおける、挿入許容部51と重複する重複部分81に形成することにより、接続部80を伸長している状態(図3(c)中の実線で示した挿入部11参照)、或いは、収縮している状態(図3(c)中の仮想線で示した挿入部11参照)に関わらず、該接続部80を伸縮させる間、貫通孔13の長さ方向全体を、常に挿入部11の軸方向Xにおいて前記重複部分81に留めておくことができる。
これにより、挿入部11を挿入許容部51に対して軸方向Xにスライドさせた際において、軸方向Xにおける摺動抵抗を安定させることができ、接続部80を円滑に伸縮させることができる。
詳しくは、挿入部11の軸方向Xにおいて貫通孔13を形成した部分(歪開放部17)と、貫通孔13を形成していない部分(歪残留部18)との境界部分83(図7(a)参照)は、貫通孔13を形成することにより大径となる部分と、貫通孔13を形成しないで大径とならない部分との境界部分に相当するため、挿入部11の軸方向Xにおいて径が変化する部分となる。
このため、仮に、接続部80が伸縮するに伴って、挿入部11の軸方向Xにおける前記境界部分83が、挿入許容部51に対して挿入状態から抜出した状態、或いは、抜出した状態から挿入状態となった際には、挿入部11の挿入許容部51に対する軸方向Xの摺動抵抗が大きく変動することになる。
これに対して、上述したように、接続部80を最大限まで伸長させた状態において、貫通孔13を挿入部11の軸方向Xにおける、挿入許容部51と重複する重複部分81に形成することにより、図3(c)に示すように、接続部80を伸縮させている間、常に、貫通孔13を形成した部分全体を、常に挿入部11の軸方向Xにおいて前記重複部分81に位置させることができる。このため、接続部80が伸縮する間、挿入部11の軸方向Xにおける前記境界部分83が、常に挿入許容部51に挿入された状態とすることができる。
従って、接続部80を伸縮する際に、挿入部11の挿入許容部51に対する摺動抵抗が変動することがないため、接続部80を円滑に伸縮させることができる。
この発明の構成と、上述した実施形態との対応において、
接続相手シャフトは、アッパーシャフト50に対応し、
接続シャフトは、ロアーシャフト10に対応し、
係合部は、外周スプライン12に対応し、
被係合部は、内周スプライン52に対応し、
接続部分は接続部80に対応するもこの発明は、上述した実施形態に限らず、その他にも様々な実施形態で形成することができる。
具体的には、本発明のステアリングシャフト1は、上述したロアーシャフト10のように、貫通孔13を外周スプライン12における外周凸部12bに形成するに限らず、図8(a),(b)に示すように、外周凹部12aに形成してもよい。
すなわち、本実施形態のロアーシャフト10Aは、貫通孔13を外周凹部12aに沿って形成している。
このように、貫通孔13を外周凹部12aに沿って形成することで、外周凹部12aにおける挿入部11の厚みは、外周凸部12bにおける挿入部11の厚みと比較して薄肉であるため、容易に貫通孔13を形成することができるというメリットを有する。
勿論、挿入部11に複数の貫通孔13を形成する場合、外周スプライン12における外周凸部12bと外周凹部12aとの双方に形成してもよく、また、貫通孔13は、外周凸部12bや外周凹部12aの幅よりも幅大に形成するなどして貫通孔13の周方向において外周凸部12bや外周凹部12a跨って形成してもよい。
また、他の実施形態におけるロアーシャフト10Bは、図9(a),(b)に示すように、貫通孔13を挿入部11の周面において軸方向Xにおいて所定間隔を隔てて外周凸部12bごとに2つ配置し、合計4つ形成している。このように、貫通孔13は、挿入部11の周面において強度を確保できる範囲で軸方向Xにおいて複数形成してもよい。
さらにまた、他のステアリングシャフト1Sとして、アッパーシャフト50S側の接続部80Sを挿入部511で形成するとともに、ロアーシャフト10側の接続部80Sを挿入許容部151として構成してもよい。すなわち、アッパーシャフト50S側に形成した挿入部11の周面511Aにおいて貫通孔13を形成している。
上述したように、本発明のロアーシャフト、アッパーシャフト、ステアリングシャフトは、上述した実施形態の構成に限定せず、また、本発明のロアーシャフトの製造方法は、上述した製造方法に限定せずに様々な製造方法で製造することができる。
例えば、外周スプライン形成工程では、上述した押出し加工に限らず、例えば、第1中間加工物21の縮径部25の外周面に形成する外周スプライン12を、転造加工など他の加工方法によって形成してもよい。
このように、転造加工によって縮径部25の外周面に外周スプライン12を形成する場合には、図6(b)に示すように、軸方向Xに沿って直線状に形成した凹部37aと凸部37bとを周方向に複数配設した外周面を有する少なくとも1本の転造ローラ37を、縮径部25の側方に並列配置する。その状態で転造ローラ37を縮径部25の外周面に押圧しながら軸回りに自転しながら公転することで、縮径部25の外周面に外周スプライン12を形成することができる。
また、貫通孔形成工程では、上述したステアリングシャフト1のように、貫通孔13を、周方向における所定箇所と、該所定箇所に中心軸を隔てて対向する対向箇所との2箇所に形成しているが、1箇所ずつ形成しても、2箇所同時に形成してもよい。
貫通孔13を本実施形態のロアーシャフト10のように、挿入部11の周方向における所定箇所と、対向箇所との2箇所に形成している場合には、第1切削工程において一気に切削工具を所定箇所と対向箇所との2箇所に貫通させて、第2切削工程においてこのように2箇所に貫通した状態の切削工具を軸方向Xにスライドさせることで、貫通孔13を2箇所同時に形成することができる。
その他にも、本実施形態のロアーシャフト10の製造方法は、貫通孔形成工程を切削工程の前に行うなどしてもよく、上述した製造方法に限定しない。
1…ステアリングシャフト
10…ロアーシャフト
11…挿入部
11A…挿入部の周面
11Ao…挿入部の外周面
11T…挿入部相当部分
12…外周スプライン
13…貫通孔
20…パイプ材
25…縮径部
50…アッパーシャフト
51…挿入許容部
51Ai…挿入許容部の内周面
52…内周スプライン
80…接続部
81…重複部分
X…軸方向

Claims (5)

  1. 接続相手シャフトと軸方向に直列に接続したときの接続部分に、該接続相手シャフトに対して軸方向にスライド可能な嵌合状態で挿入される挿入部を形成した接続シャフトであって、
    前記挿入部の周面に、該周面の厚み方向に貫通する貫通孔を形成した
    接続シャフト。
  2. 請求項1に記載の接続シャフトを、
    上部にステアリングホイールが取り付けられるアッパーシャフトと、該アッパーシャフトの下部に接続するロアーシャフトとのうち、いずれか一方のシャフトで構成し、
    請求項1に記載の接続相手シャフトを、
    前記アッパーシャフトと前記ロアーシャフトとのうち、前記一方のシャフトとは他方のシャフトで構成し、
    前記他方のシャフトにおける前記一方のシャフトとの接続部分に前記挿入部の挿入を許容する筒状の挿入許容部を構成し、
    前記挿入部に係合する係合部を、
    前記挿入許容部の内周面に形成するとともに、
    前記係合部に係合する被係合部を、
    前記一方のシャフトと前記他方のシャフトとを軸方向回りに回転不能に且つ軸方向へスライド自在に前記挿入部の外周面に形成した
    ステアリングシャフト。
  3. 前記貫通孔を軸方向に長い長孔形状により形成した
    請求項2に記載のステアリングシャフト。
  4. 前記貫通孔を前記挿入部の軸方向において前記挿入許容部と重複する重複部分に形成した
    請求項2、又は、3に記載のステアリングシャフト。
  5. 接続相手シャフトと軸方向に直列に接続したときの接続部分に、該接続相手シャフトに対して軸方向回りに回転不能であるとともに、周方向にスライド可能な接続状態で挿入される挿入部を形成した接続シャフトの製造方法であって、
    前記接続シャフトに加工する前のパイプ材における前記挿入部に相当する挿入部相当部分を、前記挿入許容部に挿入可能な外径となるまで縮径加工して縮径部として形成する縮径工程と、
    前記縮径工程によって前記挿入部の内部に残留した残留応力を開放するよう前記縮径部の周面に、該周面を厚み方向に貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程とを行う
    接続シャフトの製造方法。
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