JP2013135597A - 発電機能付き膨張機及び燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構造で発電効率を高めることのできる発電機能付き膨張機を提供する。
【解決手段】この発電機能付き膨張機8には、膨張室D内に水素が流入されることで旋回スクロール15が回転軸22を中心に回転し、旋回スクロール15の回転に基づき膨張室D内の水素を減圧膨張させる膨張部10が設けられている。また、キャン12の内部に収容されるロータ21と、キャン12の外面とケース25とにより区画形成されるステータ室Bに収容されるステータ23とを有し、回転軸22の回転に基づきロータ21が回転することで発電を行う発電部20が設けられている。ここでは、膨張室Dで減圧膨張された水素を発電部20のステータ室Bに導入する気体通路31を設ける。また、発電部20のケース25には、ステータ室B内の水素を排出する排出口25e,25fを形成する。
【選択図】図2
【解決手段】この発電機能付き膨張機8には、膨張室D内に水素が流入されることで旋回スクロール15が回転軸22を中心に回転し、旋回スクロール15の回転に基づき膨張室D内の水素を減圧膨張させる膨張部10が設けられている。また、キャン12の内部に収容されるロータ21と、キャン12の外面とケース25とにより区画形成されるステータ室Bに収容されるステータ23とを有し、回転軸22の回転に基づきロータ21が回転することで発電を行う発電部20が設けられている。ここでは、膨張室Dで減圧膨張された水素を発電部20のステータ室Bに導入する気体通路31を設ける。また、発電部20のケース25には、ステータ室B内の水素を排出する排出口25e,25fを形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、気体を減圧膨張させるとともに、その膨張エネルギを利用して発電を行う発電機能付き膨張機、及び同発電機能付き膨張機を用いた燃料電池システムに関する。
電気自動車やハイブリッド車両では、動力源もしくは補助動力源として電動モータが用いられている。また近年、このような車両に搭載されている電動モータの電力源として、燃料電池を用いるようにした、いわゆる燃料電池車も一部実用化されている。そして従来、このような燃料電池車に搭載されている燃料電池システムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムが知られている。特許文献1に記載の燃料電池システムでは、高圧水素タンクに貯蔵されている高圧の水素が膨張機を通じて減圧膨張された後、燃料電池のアノード電極に供給される。また、燃料電池のカソード電極には、エアコンプレッサを通じて圧縮された空気が供給される。そして、燃料電池では、空気に含まれる酸素と水素との化学反応を通じて電力が生成される。この燃料電池システムでは、燃料電池で生成される直流電力がトラクションインバータを介して交流電力に変換され、この変換された交流電力が電動モータに供給されることで車両が走行するようになっている。このような燃料電池車によれば、電力源となる燃料電池から排出される物質が水素と酸素との化学反応により生成される水のみとなるため、二酸化炭素を低減する上で有効となる。
一方、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、膨張機で高圧の水素を減圧膨張させる際に発生するエネルギを利用して発電機のロータを回転させるようにしている。これにより、発電機を通じて発電される電力を各種車載部品に供給することで、燃料電池車のエネルギ効率を高めることが可能となる。
ところで、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、発電機のステータを冷却するための構造が設けられていないため、発電機が駆動に伴い熱を発してその温度が上昇すると、発電効率が低下するおそれがある。一方、このような熱対策として発電機に冷却構造を設けるとなると、発電機の構造が複雑化し、コストの増大を招くおそれがある。
なおこのような課題は、電気自動車に搭載される燃料電池システムに限らず、気体を減圧膨張させるとともに、その膨張エネルギを利用して発電を行う発電機能付き膨張機に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な構造で発電効率を高めることのできる発電機能付き膨張機、及び同発電機能付き膨張機を用いた燃料電池システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸を中心に回転する回転部材と固定部材との間に形成される膨張室内に気体流路の上流側から気体が流入されることにより前記回転部材が前記回転軸を中心に回転し、同回転部材の回転に基づき前記膨張室内の気体を減圧膨張させる膨張部と、前記回転軸と一体となって回転するとともにキャンの内部に収容されるロータ、及び前記キャンの外面とその外周を覆うケースとにより区画形成されたステータ室に収容されるステータを有し、前記回転軸の回転に基づき前記ロータが回転することで発電を行う発電部と、前記膨張部で減圧膨張された気体を前記ステータ室に導入する第1の気体通路とを備え、前記ケースには、前記ステータ室内の気体を前記気体流路の下流側に排出する排出口が形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、膨張室で気体を減圧膨張させる際に膨張部の回転部材が回転軸を中心に回転すると、発電部のロータが回転するため、発電部で発電が行われる。これにより、膨張部で気体を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを利用して発電を行うことが可能となる。また、膨張部で減圧膨張されることで温度の低下した気体が第1の気体通路を通じてステータ室に導入されるため、ステータを冷却することができる。これにより、別途の冷却構造を設けることなくステータを冷却することができるため、簡素な構造で発電部の発電効率を高めることが可能となる。
そしてこの場合、請求項2に記載の発明によるように、
・前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記膨張部で減圧膨張された気体を前記第1の気体通路を通じて前記ステータ室に導入する導入口が形成されてなる、
といった構成、あるいは、請求項3に記載の発明にようるように、
・前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記排出口が形成されてなる、
といった構成を採用することが有効である。これにより、膨張部で減圧膨張された気体が第1の気体通路を通じてステータ室内に導入されたとき、ステータのコイルエンド付近を気体が流れるため、特に発熱し易いコイルエンド付近を的確に冷却することができる。よって、発電部の発電効率を更に高めることが可能となる。
・前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記膨張部で減圧膨張された気体を前記第1の気体通路を通じて前記ステータ室に導入する導入口が形成されてなる、
といった構成、あるいは、請求項3に記載の発明にようるように、
・前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記排出口が形成されてなる、
といった構成を採用することが有効である。これにより、膨張部で減圧膨張された気体が第1の気体通路を通じてステータ室内に導入されたとき、ステータのコイルエンド付近を気体が流れるため、特に発熱し易いコイルエンド付近を的確に冷却することができる。よって、発電部の発電効率を更に高めることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機において、前記ケースには、前記気体流路の上流側からの気体を前記キャンの内部に流入させる流入口が更に形成され、前記キャンの内部の気体を前記膨張室に導入する第2の気体通路を更に備えることを要旨とする。
発電機能付き膨張機として、発電部のロータがキャンの内部に収容された、いわゆるキャン構造を有している場合、ロータの回転に伴いキャンを直交する磁束が変化すると、キャンに渦電流が発生する。このような渦電流は、キャンの温度を上昇させるばかりでなく、発電部の温度を上昇させる要因となるため、発電効率の面からすると好ましくない。この点、上記構成によれば、気体流路の上流側からの気体がケースの流入口を通じてキャンの内部に流入されるため、キャンを冷却することができる。これにより、渦電流に起因するキャンの温度上昇を抑制することができるため、発電部の発電効率をより高めることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発電機能付き膨張機において、前記流入口を通じて前記キャンの内部に流入された気体の流れを前記キャンに向かう方向に指向させる気体通路を更に備えることを要旨とする。
同構成によれば、気体流路の上流側からの気体がキャンの内部に流入されると、気体通路により気体の流れがキャンに向かう方向に指向されるため、キャンの内面に沿って気体が流れる。これにより、キャンを的確に冷却することができるため、発電部の発電効率を更に高めることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発電機能付き膨張機において、前記回転軸には、前記キャンの内部に位置する部位に開口部を有するとともに、同開口部から同回転軸の内部を通じて前記回転部材まで伸びるようにして第1の通路部が形成され、前記回転部材には、前記第1の通路部と前記膨張室とを連通するとともに、同膨張室に開口する部分が前記膨張部から前記キャンに向かう方向に指向された第2の通路部が形成され、前記第2の気体通路が、前記第1及び第2の通路部からなることを要旨とする。
上述のように、キャンの内部の気体を膨張室に導入するようにした場合、減圧前の気体が存在するキャンの内圧の方が膨張室の内圧よりも大きくなる。そして、キャンの内部と膨張室の内部とにこうした差圧が生じると、回転軸には、発電部から膨張部へ向かう方向の付勢力が働くため、膨張部の回転部材が発電部から膨張部に向かう方向に押圧される。この場合、回転部材が固定部材に対して相対変位し、回転部材と固定部材との間のシール性能が低下するおそれがある。この点、上記構成によれば、キャンの内部の気体が第2の気体通路を通じて膨張室に導入される際に、気体の流れ方向が膨張部からキャンに向かう方向に指向されるため、こうした気体の流れにより、膨張部の回転部材には膨張部からキャンに向かう方向の付勢力が働く。すなわち、回転部材には、膨張部から発電部に向かう方向の付勢力が働く。これにより、上記差圧に起因して回転軸に働く付勢力を抑制することができるため、膨張部におけるシール性能の低下を抑制することができる。よって、膨張部における膨張機能を確保することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機において、前記第1の気体通路には、減圧弁が設けられてなることを要旨とする。
同構成によれば、膨張部で減圧膨張された気体を減圧弁を通じて更に減圧させることができるため、ステータ室に低圧の気体を導入することができる。これにより、ケースの素材として、より耐圧強度の低い素材を用いることが可能となるため、ケースの軽量化、並びにケースに用いられる締結部材の小型化を図ることができる。
同構成によれば、膨張部で減圧膨張された気体を減圧弁を通じて更に減圧させることができるため、ステータ室に低圧の気体を導入することができる。これにより、ケースの素材として、より耐圧強度の低い素材を用いることが可能となるため、ケースの軽量化、並びにケースに用いられる締結部材の小型化を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、高圧水素タンクに貯蔵された高圧の水素を膨張機を通じて減圧膨張させるとともに、同減圧膨張された水素を燃料電池に供給することで発電を行う燃料電池システムにおいて、前記膨張機として、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機を用いることを要旨とする。
このような高圧水素タンク方式の燃料電池システムでは、高圧水素タンクから水素が排出される際にタンク内では水素が断熱膨張するため、低温の水素が高圧水素タンクから排出されることとなる。したがって、上記システムによるように、この燃料電池システムに用いられる膨張機として請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機を用いることとすれば、低温の水素がステータ室に導入されることとなるため、ステータをより的確に冷却することができる。また、請求項4〜6のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機では、更に、低温の水素がキャンの内部に導入されることとなるため、上述した渦電流に起因するキャンの温度上昇を抑制することもできる。よって、発電部の発電効率をより高めることが可能となる。
本発明にかかる発電機能付き膨張機、及び同発電機能付き膨張機を用いた燃料電池システムによれば、簡素な構造で発電効率を高めることができるようになる。
以下、本発明にかかる発電機能付き膨張機を、燃料電池車に搭載された燃料電池システムに用いられる膨張機に適用した一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。はじめに、図1を参照して、本実施形態にかかる燃料電池システムの概要について説明する。
図1に示すように、この燃料電池システムは、電極触媒及び高分子膜からなるセルがセパレータを挟んで複数積層された構造からなる燃料電池スタック(個体高分子型燃料電池)1を備えている。燃料電池スタック1は、水素供給配管2を通じて水素が供給されるアノード電極、及び空気供給配管3を通じて空気が供給されるカソード電極を有している。燃料電池スタック1では、アノード電極に供給される水素、及びカソード電極に供給される空気に含まれる酸素とがセルを通じて化学反応をすることで直流電力が生成される。この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1で生成された直流電力がトラクションインバータ(図示略)を介して交流電力に変換され、この変換された交流電力が車両走行用の電動モータ(図示略)に供給されることで車両が走行するようになっている。
一方、空気供給配管3の途中には、その上流側に形成された開口部から取り込まれる車外の空気を圧縮するエアコンプレッサ5が設けられている。エアコンプレッサ5は、圧縮した空気を空気供給配管3を介して下流側の燃料電池スタック1に供給する。
また、水素供給配管2には、その上流側から下流側に向けて、高圧水素タンク6、流量調整バルブ7、及び発電機能付き膨張機8が順に設けられている。
このうち、発電機能付き膨張機8は、高圧水素タンク6から水素供給配管2を通じて流入される高圧の水素を膨張させることでその圧力を燃料電池スタック1に最適な圧力まで減圧させるとともに、この減圧された水素を水素供給配管2を介して燃料電池スタック1のアノード電極に供給する。また、発電機能付き膨張機8は、高圧の水素を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを回収、利用して発電も行う。発電された電力は、例えばエアコンプレッサ5に供給されることでその駆動源として利用される。
このうち、発電機能付き膨張機8は、高圧水素タンク6から水素供給配管2を通じて流入される高圧の水素を膨張させることでその圧力を燃料電池スタック1に最適な圧力まで減圧させるとともに、この減圧された水素を水素供給配管2を介して燃料電池スタック1のアノード電極に供給する。また、発電機能付き膨張機8は、高圧の水素を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを回収、利用して発電も行う。発電された電力は、例えばエアコンプレッサ5に供給されることでその駆動源として利用される。
また、この燃料電池システムでは、流量調整バルブ7を開閉させることで、高圧水素タンク6から発電機能付き膨張機8や燃料電池スタック1への水素の供給及びその遮断を切り替えることが可能となっている。
次に、図2を参照して、本実施形態にかかる発電機能付き膨張機8の構造について説明する。なお、図2では、発電機能付き膨張機8の内部における水素の流れを二点鎖線で図示している。
図2に示すように、この発電機能付き膨張機8は、高圧水素タンク6から水素供給配管2を介して供給される高圧の水素を減圧膨張する膨張部10、及び水素を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを利用して発電を行う発電部20を備えている。本実施形態では、これら膨張部10及び発電部20が一体化されている。
このうち、発電部20は、永久磁石からなるとともに回転軸22を中心に回転するロータ21、及び同ロータ21を囲むようにして配置されるとともにコイル24が巻回されたステータ23を備えている。また、発電部20は、膨張部10側が開口された有底筒状のケース25を備えており、このケース25の内部にロータ21及びステータ23が収容されている。
ここで、ケース25の膨張部10側の開口部分は、膨張部10の第1のケース11により閉塞されている。また、第1のケース11の発電部20側の側面には、ロータ21とステータ23との間を仕切る円筒状のキャン(隔壁)12が形成されている。これにより、キャン12の内面と各ケース11,25により区画形成されるロータ室Aにロータ21が収容されている。また、キャン12の外面と各ケース11,25とにより区画形成されるステータ室Bにステータ23が収容されている。
また、回転軸22の左端部は、軸受26により回転可能に支持されている。軸受26は、ケース25の側壁25aの内面に固定された円筒状の軸受ホルダ27の内部に挿入されて支持されている。なお、軸受26とケース25の側壁25aとの間には隙間Cが設けられている。また、回転軸22の右端部は、第1のケース11の中央部に形成された貫通孔11aに挿通されるとともに、同貫通孔11aに設けられた軸受28により回転可能に支持されている。そしてこのように、回転軸22の両端部が軸受26,28により回転可能に支持されることにより、ロータ21が回転軸22を中心に回転可能となっている。発電部20では、ロータ21が回転軸22を中心に回転することにより、ステータ23のコイル24に付与される磁界が変化し、この磁界変化を通じて発電が行われる。
さらに、軸受ホルダ27には、ロータ室Aと隙間Cとを連通する貫通孔27aが形成されている。また、ケース25の側壁25aには、高圧水素タンク6からの水素を水素供給配管2を介してキャン12の内部に流入させる流入口25bが形成されている。そして、流入口25bを介してキャン12の内部に流入された水素は、図中に二点鎖線で示すように、隙間Cから貫通孔27aへと流れることで、その流れ方向がキャン12に向かう方向に指向され、キャン12の内面に沿って流れる。このように、本実施形態では、流入口25bを通じてキャン12の内部に流入された水素の流れをキャン12に向かう方向に指向させる気体通路が、隙間C及び貫通孔27aにより構成されている。
また、ケース25においてステータ23の外周を囲む部分には、膨張部10で減圧膨張された水素を第1の気体通路31を通じてステータ室Bに導入する一対の導入口25c,25dが形成されている。なお、第1の気体通路31は、適宜の配管などにより構成されており、その途中には、膨張部10で減圧膨張された水素の圧力を燃料電池スタック1に供給するのに適した圧力まで更に低下させるための減圧弁30が設けられている。また、ケース25においてステータ23の外周を囲む部分には、ステータ室B内に導入された水素を水素供給配管2を通じて下流側の燃料電池スタック1に排出する排出口25e,25fが形成されている。これら導入口25c,25d及び排出口25e,25fは、ケース25においてステータ23のコイルエンド24aに対向する位置に配置されている。これにより、導入口25c,25dを介してステータ室Bに導入される水素は、ステータ23のコイルエンド24a付近を流れるようになっている。
一方、膨張部10は、いわゆるスクロール型の膨張機からなるものであって、固定側渦巻部13を有して固定スクロール(固定部材)として機能する第1のケース11、同第1のケース11に組み付けられる第2のケース14、並びに第1及び第2のケース11,14の内部に収容される旋回スクロール(回転部材)15を備えている。
このうち、旋回スクロール15は、回転軸22の右端部に固定して取り付けられており、回転軸22を中心に回転する。この旋回スクロール15には、固定側渦巻部13に噛み合わされる旋回側渦巻部15aが形成されている。そして、固定側渦巻部13と旋回側渦巻部15aとにより区画される空間により膨張室Dが形成されている。また、各渦巻部13,15aの先端部には、それらの渦巻形状に沿って溝部がそれぞれ形成されるとともに、各溝部にシール部材16,17がそれぞれ収納されている。そして、これらのシール部材16,17により、各渦巻部13,15aの先端面とそれぞれ対向する相手側のスクロール部材との間のシール性が確保されている。
また、旋回スクロール15及び回転軸22には、ロータ室A内の水素を膨張室Dに導く第2の気体通路32が形成されている。第2の気体通路32は、以下の(a1),(a2)に示す第1及び第2の通路部32a,32bから構成されている。
(a1)回転軸22に形成されて、その中央部よりも右側の部分にロータ室Aに開口する2つの開口部32c,32dを有するとともに、同開口部32c,32dから回転軸22の内部を通じて旋回スクロール15の中央部まで伸びるようにして形成される第1の通路部32a。
(b1)旋回スクロール15の右側面に形成された凹部と第2のケース14とにより区画された空間により形成される第2の通路部32b。この第2の通路部32bは、その中央部が第1の通路部32aに連通されるとともに、その両端部に、膨張室Dに開口する開口部32e,32fを有している。開口部32e,32fは、膨張部10から発電部20に向かう方向に開口するように指向されている。
これにより、ロータ室A内の水素は、図中に二点鎖線で示すように、第2の気体通路32のロータ室A側の開口部32c,32dからその内部に導入された後、開口部32e,32fを通じて膨張室D内に導入されるようになっている。
さらに、第1及び第2のケース11,14の上部には、膨張室D内の水素を第1の気体通路31に排出する排出口18が形成されている。
そして、この膨張部10では、ロータ室A内の水素が第2の気体通路32を通じて膨張室D内に導入されると、膨張室D内の圧力により旋回スクロール15が回転軸22を中心に回転する。このとき、旋回スクロール15の回転に伴い膨張室Dが変位することにより、膨張室Dに導入された水素が旋回スクロール15の径方向外周側に移動しつつ減圧膨張される。そして、膨張室Dで減圧膨張された水素は、排出口18を介して第1の気体通路31に排出される。
そして、この膨張部10では、ロータ室A内の水素が第2の気体通路32を通じて膨張室D内に導入されると、膨張室D内の圧力により旋回スクロール15が回転軸22を中心に回転する。このとき、旋回スクロール15の回転に伴い膨張室Dが変位することにより、膨張室Dに導入された水素が旋回スクロール15の径方向外周側に移動しつつ減圧膨張される。そして、膨張室Dで減圧膨張された水素は、排出口18を介して第1の気体通路31に排出される。
次に、図1及び図2を参照して、このような構成からなる発電機能付き膨張機8の動作例(作用)について説明する。
例えば、図1に示す燃料電池スタック1で電力を生成すべく、流量調整バルブ7が開けられたとする。このとき、高圧水素タンク6から水素が排出される際に、タンク内では水素が断熱膨張するため、低温の水素が水素供給配管2を介して発電機能付き膨張機8に流入される。すなわち、低温の水素が図2に示すケース25の流入口25bから隙間C、及び軸受ホルダ27の貫通孔27aを介してロータ室A内に導入される。これにより、低温の水素がキャン12の内面に沿って流れるため、キャン12が冷却される。
例えば、図1に示す燃料電池スタック1で電力を生成すべく、流量調整バルブ7が開けられたとする。このとき、高圧水素タンク6から水素が排出される際に、タンク内では水素が断熱膨張するため、低温の水素が水素供給配管2を介して発電機能付き膨張機8に流入される。すなわち、低温の水素が図2に示すケース25の流入口25bから隙間C、及び軸受ホルダ27の貫通孔27aを介してロータ室A内に導入される。これにより、低温の水素がキャン12の内面に沿って流れるため、キャン12が冷却される。
ところで、本実施形態のように、ロータ21がキャン12の内部に収容された、いわゆるキャン構造を採用するようにした場合、ロータ21の回転に伴ってキャン12を直交する磁束が変化すると、キャン12に渦電流が発生する。このような渦電流は、キャン12の温度を上昇させるばかりでなく、発電部20の温度を上昇させる要因となるため、発電効率の面からすると好ましくない。この点、本実施形態では、キャン12の内面に沿って流れる低温の水素によりキャン12を冷却することができるため、過電流に起因するキャン12の温度上昇を的確に抑制することができる。よって、発電部20の発電効率を高めることが可能となる。
そして、ロータ室A内に導入された水素は、回転軸22及び旋回スクロール15に形成された第2の気体通路32を通じて旋回スクロール15の奥側に流し込まれた後、膨張部10の膨張室D内に導入される。
ここで、ロータ室Aから膨張室Dに水素を導くようにした場合、減圧前の高圧の水素が存在するロータ室Aの内圧の方が膨張室Dの内圧よりも大きくなる。そして、ロータ室Aと膨張室Dとにこのような差圧が生じると、回転軸22には、発電部20から膨張部10に向かう方向の付勢力が働くため、旋回スクロール15が発電部20から膨張部10に向かう方向に押圧される。この場合、旋回スクロール15が第1のケース11に対して相対変位し、シール部材16,17によるシール機能が低下するおそれがある。この点、本実施形態では、ロータ室A内の水素が第2の気体通路32を通じて膨張室Dに導かれる際に、同気体通路32内の水素は、膨張室D内に導入される際に、その流れ方向が膨張部10から発電部20に向かう方向に指向される。そして、こうした水素の流れにより、旋回スクロール15には膨張部10から発電部20に向かう方向の付勢力が働く。これにより、上記差圧に起因して回転軸22に働く付勢力を抑制することができるため、シール部材16,17によるシール機能の低下を抑制することができる。よって、膨張部10における膨張機能を的確に確保することが可能となる。
また、膨張室Dに高圧の水素が導入されることにより旋回スクロール15が回転軸22を中心に回転すると、膨張室D内で水素が減圧膨張される。この際、回転軸22の回転に基づきロータ21が回転することで、発電部20では発電が行われる。これにより、膨張部10で水素を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを利用して発電を行うことが可能となる。また、膨張室Dで減圧膨張された水素は、第1及び第2のケース11,14の上部に形成された排出口18から第1の気体通路31を通じて減圧弁30に導入されることで、燃料電池スタック1に適した圧力まで更に減圧される。そして、減圧弁30で減圧されて低温となった水素は、第1の気体通路31を通じてケース25の導入口25c,25dからステータ室B内に導入されるため、ステータ23を冷却することができる。このような構成によれば、別途の冷却構造を設けることなくステータ23を冷却することができるため、簡素な構造で発電部20の発電効率を高めることが可能となる。また、本実施形態では、低温の水素がケース25の導入口25c,25dを介してステータ23のコイルエンド24a付近を流れるため、特に発熱し易いコイルエンド24a付近を的確に冷却することができる。よって、発電部20の発電効率を更に高めることが可能となる。さらに、減圧弁30を通じて減圧した水素をステータ室Bに導入することとすれば、ケース25の素材として、より耐圧強度の低い素材を用いることが可能となる。よって、ケース25の軽量化、並びにケース25に用いられる締結部材の小型化を図ることができる。
また、ステータ室B内の水素は、ケース25の排出口25e,25fから水素供給配管2を通じて下流側の燃料電池スタック1に供給されることとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる発電機能付き膨張機及び燃料電池システムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる発電機能付き膨張機及び燃料電池システムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)膨張部10では、膨張室Dへの水素の流入に基づき旋回スクロール15を回転軸22を中心に回転させ、膨張室D内の水素を減圧膨張させることとした。また、発電部20では、回転軸22の回転に基づきロータ21を回転させることで発電を行うこととした。そして、発電機能付き膨張機8には、膨張部10で減圧膨張された水素を発電部20のステータ室Bに導入する第1の気体通路31を設けることとした。さらに、ケース25には、ステータ室B内の水素を水素供給配管2に排出する排出口25e,25fを形成することとした。これにより、膨張部10で水素を減圧膨張させる際に発生する膨張エネルギを利用して発電を行うことが可能となる。また、別途の冷却構造を設けることなくステータ23を冷却することができるため、簡素な構造で発電部20の発電効率を高めることが可能となる。
(2)ケース25には、ステータ23のコイルエンド24aに対応する位置に、膨張部10で減圧膨張された水素を第1の気体通路31を通じてステータ室Bに導入する導入口25c,25dを形成することとした。また、ケース25には、ステータ23のコイルエンド24aに対応する位置に、ステータ室B内の水素を水素供給配管2に排出する排出口25e,25fを形成することとした。これにより、特に発熱し易いステータ23のコイルエンド24a付近を的確に冷却することができるため、発電部20の発電効率を更に高めることが可能となる。
(3)ケース25には、高圧水素タンク6からの水素をキャン12の内部に流入させる流入口25bを形成することとした。また、回転軸22及び旋回スクロール15には、キャン12の内部の水素を膨張室Dに導入する第2の気体通路32を形成することとした。これにより、キャン12を冷却することができるため、渦電流に起因するキャン12の温度上昇を抑制することができ、ひいては発電部20の発電効率を高めることが可能となる。
(4)ケース25及び軸受ホルダ27には、流入口25bを通じてキャン12の内部に流入される水素の流れをキャン12に向かう方向に指向させる気体通路を形成することとした。これにより、キャン12を的確に冷却することができるため、発電部20の発電効率を更に高めることが可能となる。
(5)回転軸22及び旋回スクロール15には、上記(a1)及び(a2)に示した第1及び第2の通路部32a,32bを形成することとした。そして、これら第1及び第2の通路部32a,32bにより、キャン12の内部の水素を膨張室Dに導入する第2の気体通路32を構成することとした。これにより、膨張部10におけるシール性能の低下を抑制することができるため、その膨張機能を確保することができるようになる。
(6)第1の気体通路31の途中に減圧弁30を設けることとした。これにより、ケース25の素材として、より耐圧強度の低い素材を用いることが可能となるため、ケース25の軽量化、並びにケース25に用いられる締結部材の小型化を図ることができる。
(7)高圧水素タンク6に貯蔵された水素を発電機能付き膨張機8に導入することとした。これにより、ステータ23やキャン12を的確に冷却することができるため、発電部20の発電効率をより高めることが可能となる。
(8)膨張部10及び発電部20を一体化することとした。これにより、発電機能付き膨張機8の全体としての小型化を図ることが可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ケース25の流入口25bを通じてキャン12の内部に流入される水素の流れをキャン12に向かう方向に指向させる気体通路をケース25及び軸受ホルダ27に形成することとしたが、この気体通路は省略することが可能である。要は、高圧水素タンク6からの水素をキャン12の内部に流入させる流入口25bがケース25に形成されていればよい。
・上記実施形態では、高圧水素タンク6からの水素をロータ室Aに流入させた後、同ロータ室Aから膨張室Dへと流すこととしたが、これに代えて、高圧水素タンク6からの水素を膨張室Dに直接流入させてもよい。具体的には、図3に示すように、第2のケース14に固定側渦巻部19を形成する。また、第1及び第2のケース11,14の内部には、固定側渦巻部19に噛み合わせるようにして旋回スクロール15を配置する。さらに、膨張部10の第2のケース14には、高圧水素タンク6からの水素を水素供給配管2を介して膨張室Dに導入させる流入口14aを形成する。このような構成であっても、膨張部10及び減圧弁30を通じて減圧された低温の水素をステータ室Bに導入することができるため、ステータ23を冷却することができる。よって、発電部20の発電効率を高めることが可能である。
・上記実施形態では、ロータ室A内の水素を膨張室Dに導く第2の気体通路32を旋回スクロール15及び回転軸22に形成することとした。これに代えて、例えば図4に示すように、第1のケース11に、ロータ室A内の水素を膨張室Dに導く第2の気体通路33を形成してもよい。このような構成であっても、ケース25の流入口25bを介してキャン12の内部に流入される水素によりキャン12を冷却することができるため、渦電流に起因するキャン12の温度上昇を抑制することができる。よって、発電部20の発電効率を高めることが可能である。
・上記実施形態では、第1の気体通路31の途中に減圧弁30を設けることとした。これに代えて、図5に示すように、発電機能付き膨張機8と燃料電池スタック1とを接続する水素供給配管2の途中に減圧弁30を設けてもよい。このような構成であっても、膨張部10を通じて減圧された低温の水素をステータ室Bに導入することができるため、ステータ23を冷却することができる。よって、発電部20の発電効率を高めることが可能である。
・ケース25に形成された導入口25c,25d及び排出口25e,25fの位置は適宜変更可能である。
・膨張部10あるいは発電部20に減圧弁30を一体的に設けてもよい。これにより、発電機能付き膨張機8の全体としての小型化を図ることが可能となる。
・膨張部10あるいは発電部20に減圧弁30を一体的に設けてもよい。これにより、発電機能付き膨張機8の全体としての小型化を図ることが可能となる。
・上記実施形態では、発電機能付き膨張機8に減圧弁30を設けることとしたが、膨張部10において水素の圧力を燃料電池スタック1に供給するのに適した圧力まで低下させることが可能な場合には、減圧弁30を省略してもよい。
・膨張部10及び発電部20を別々に設けてもよい。要は、膨張部及び発電部を備える発電機能付き膨張機であれば、本発明を適用することは可能である。
・上記実施形態では、本発明にかかる発電機能付き膨張機を、スクロール型の膨張機に適用することとしたが、例えばツース型の膨張機や、ベーン型の膨張機など、容積型の各種膨張機に適用することが可能である。
・上記実施形態では、本発明にかかる発電機能付き膨張機を、スクロール型の膨張機に適用することとしたが、例えばツース型の膨張機や、ベーン型の膨張機など、容積型の各種膨張機に適用することが可能である。
・本発明にかかる発電機能付き膨張機に用いられる気体は、水素に限らず、例えば天然ガスなど、断熱膨張にて冷却されて且つ、電池や内燃機関のエネルギー源として用いられる気体であればよい。
・上記実施形態では、本発明にかかる発電機能付き膨張機を燃料電池車に搭載される膨張機に適用することとしたが、これに代えて、例えば天然ガス車両や水素エンジン車両に搭載される膨張機に適用することも可能である。また、車両以外の機器に適用することも可能である。要は、気体を減圧膨張させるとともに、その膨張エネルギを利用して発電を行う発電機能付き膨張機であれば、本発明を適用することが可能である。
<付記>
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機において、前記膨張部及び前記発電部が一体化されていることを特徴とする発電機能付き膨張機。同構成によれば、発電機能付き膨張機全体としての小型化を図ることが可能となる。
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機において、前記膨張部及び前記発電部が一体化されていることを特徴とする発電機能付き膨張機。同構成によれば、発電機能付き膨張機全体としての小型化を図ることが可能となる。
(ロ)請求項7に記載の発電機能付き膨張機において、前記減圧弁が、前記膨張部あるいは前記発電部に一体的に設けられてなることを特徴とする発電機能付き膨張機。同構成によれば、減圧弁を設けるようにした場合であれ、発電機能付き膨張機全体としての小型化を図ることが可能となる。
A…ロータ室、B…ステータ室、C…隙間、D…膨張室、1…燃料電池スタック、2…水素供給配管、3…空気供給配管、5…エアコンプレッサ、6…高圧水素タンク、7…流量調整バルブ、8…発電機能付き膨張機、10…膨張部、11…第1のケース、11a…貫通孔、12…キャン、13,19…固定側渦巻部、14…第2のケース、14a…流入口、15…旋回スクロール、15a…旋回側渦巻部、16,17…シール部材、18…排出口、20…発電部、21…ロータ、22…回転軸、23…ステータ、24…コイル、24a…コイルエンド、25…ケース、25a…側壁、25b…流入口、25c,25d…導入口、25e,25f…排出口、26,28…軸受、27…軸受ホルダ、27a…貫通孔、30…減圧弁、31…第1の気体通路、32,33…第2の気体通路、32a…第1の通路部、32b…第2の通路部、32c〜32f…開口部。
Claims (8)
- 回転軸を中心に回転する回転部材と固定部材との間に形成される膨張室内に気体流路の上流側から気体が流入されることにより前記回転部材が前記回転軸を中心に回転し、同回転部材の回転に基づき前記膨張室内の気体を減圧膨張させる膨張部と、
前記回転軸と一体となって回転するとともにキャンの内部に収容されるロータ、及び前記キャンの外面とその外周を覆うケースとにより区画形成されたステータ室に収容されるステータを有し、前記回転軸の回転に基づき前記ロータが回転することで発電を行う発電部と、
前記膨張部で減圧膨張された気体を前記ステータ室に導入する第1の気体通路とを備え、
前記ケースには、前記ステータ室内の気体を前記気体流路の下流側に排出する排出口が形成されてなる
ことを特徴とする発電機能付き膨張機。 - 前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記膨張部で減圧膨張された気体を前記第1の気体通路を通じて前記ステータ室に導入する導入口が形成されてなる
請求項1に記載の発電機能付き膨張機。 - 前記ケースには、前記ステータのコイルエンドに対応する位置に、前記排出口が形成されてなる
請求項1又は2に記載の発電機能付き膨張機。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機において、
前記ケースには、前記気体流路の上流側からの気体を前記キャンの内部に流入させる流入口が更に形成され、
前記キャンの内部の気体を前記膨張室に導入する第2の気体通路を更に備える
ことを特徴とする発電機能付き膨張機。 - 請求項4に記載の発電機能付き膨張機において、
前記流入口を通じて前記キャンの内部に流入された気体の流れを前記キャンに向かう方向に指向させる気体通路を更に備える
ことを特徴とする発電機能付き膨張機。 - 前記回転軸には、前記キャンの内部に位置する部位に開口部を有するとともに、同開口部から同回転軸の内部を通じて前記回転部材まで伸びるようにして第1の通路部が形成され、
前記回転部材には、前記第1の通路部と前記膨張室とを連通するとともに、同膨張室に開口する部分が前記膨張部から前記キャンに向かう方向に指向された第2の通路部が形成され、
前記第2の気体通路が、前記第1及び第2の通路部からなる
請求項4又は5に記載の発電機能付き膨張機。 - 前記第1の気体通路には、減圧弁が設けられてなる
請求項1〜6のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機。 - 高圧水素タンクに貯蔵された高圧の水素を膨張機を通じて減圧膨張させるとともに、同減圧膨張された水素を燃料電池に供給することで発電を行う燃料電池システムにおいて、
前記膨張機として、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電機能付き膨張機を用いる
ことを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011286800A JP2013135597A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 発電機能付き膨張機及び燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011286800A JP2013135597A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 発電機能付き膨張機及び燃料電池システム |
Publications (1)
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JP2013135597A true JP2013135597A (ja) | 2013-07-08 |
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ID=48911937
Family Applications (1)
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JP2011286800A Pending JP2013135597A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 発電機能付き膨張機及び燃料電池システム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2013135597A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190070022A (ko) * | 2017-12-12 | 2019-06-20 | 현대자동차주식회사 | 에너지 회수를 위한 연료전지 시스템의 수소공급장치 및 그 제어방법 |
CN114243052A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-03-25 | 上海鲲华新能源科技有限公司 | 一种压缩空气储能和氢储能相结合的高效储能方法 |
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-
2011
- 2011-12-27 JP JP2011286800A patent/JP2013135597A/ja active Pending
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