JP2013133414A - 非水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全衛生性と、非吸収性基材への密着性に優れた非水性インキ組成物、および非水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】少なくとも有機溶剤と、顔料と、樹脂とからなる非水性インキ組成物において、有機溶剤として下記一般式(1)で示されるメントールエステル類を含有することを特徴とする非水性インキ組成物。一般式(1)
Figure 2013133414

(式中R1は、炭素数1〜16のアルキル基を表す。Xはメントール残基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、安全衛生性に優れ、且つ非吸収性基材等への密着性に優れた印刷インキ、特にインクジェットインキに関する。
従来、非吸収性基材を対象とした印刷方式として、軟包材用グラビア印刷、サニタリー用フレキソ印刷、金属版用シルクスクリーン印刷、屋内外広告用インクジェット印刷などが一般的に知られている。しかし、これらの印刷方式に用いられるインキ組成物は第二種有機溶剤に該当するトルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の溶剤を用いることが一般的であり、環境濃度設定、臭気等から局所排気装置の設置、又は定期健康診断等の義務が発生するなど取り扱いが難しく、より安全衛生性の高いインキが求められてきた。特にインキジェットは専用工場で印刷されるグラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷と異なり、一般オフィスなどの事務所で使用されるため、より安全性、有害性、臭気を配慮しなければならない。
安全性向上のため、軟包材グラビア印刷、サニタリー用フレキソ印刷では、環境濃度設定値が低いトルエンを使用しないノントルエンインキやアルコールを主成分とする水性インキが開発された。
一方、インキジェット印刷でも、第二種有機溶剤に非該当であるポリアルキレングリコール系溶剤、又は炭化水素系溶剤を用いたインキが開発された(特許文献1)。しかし、ポリアルキレングリコール系溶剤、又は炭化水素系溶剤からなるインキでは印刷基材表面を溶解させることができないため定着性、耐候性等が劣るなどの問題があった。
そこで、最近ではポリアルキレングリコール系溶剤と同じく第二種有機溶剤に非該当である2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンといった含窒素複素環化合物、又はラクトン系化合物を副溶剤として併用することで、定着性、耐候性等を改善した溶剤系インキが開発されてきた。(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。しかし、これらのインキは溶解性の強さから顔料の溶解やプリンターヘッド材料の腐食がみられたり、臭気が強いなどの問題点があった。
特許第3590486号公報 特開2005−60716号公報 特開2005−15672号公報 特開2005−200469号公報 特許第3692365号公報 特開2005−248006号公報
本発明は、安全衛生性と、非吸収性基材への密着性に優れた非水性インキ組成物、および非水性インクジェットインキを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の諸問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。すなわち本発明は、少なくとも有機溶剤と、顔料と、樹脂とからなる非水性インキ組成物において、有機溶剤として下記一般式(1)で示されるメントールエステル類を含有することを特徴とする非水性インキ組成物に関する。
一般式(1)
Figure 2013133414

(式中R1は、炭素数1〜16のアルキル基を表す。Xはメントール残基を表す。)
また、本発明は、一般式(1)のXがL体のメントール残基であることを特徴とする上記非水性インキ組成物
更に本発明は、有機溶剤の1気圧における沸点が150℃以上であることを特徴とする上記非水性インキ組成物に関する。
更に本発明は、有機溶剤としてアルキレングリコール系溶剤を含有することを特徴とする上記非水性インキ組成物に関する。
更に本発明は、上記非水性インキ組成物からなる非水性インクジェットインキに関する。
本発明によれば、メントールエステル類をインキ組成物中に添加することにより、非吸収基材に対する密着性に優れた非水性インキ組成物、特に非水性インクジェットインキが提供される。
以下、詳細にわたって本発明の実施形態を説明する。
本発明の有機溶剤には一般式(1)で示されるメントールエステル類を使用するのが良い。このメントールエステル類はN−メチル−2−ピロリドン等の溶剤と比較して安全衛生性が高い一方で樹脂等の溶解性が非常に高く、印刷インキ等に使用した場合、PVC等の非吸収性基材の表面を僅かに溶解し、非常に優れた密着性を発現させることができる。このメントールエステル類のインキ組成物中への添加量は1〜50重量%が良いが、好ましくは3〜30重量%が良く、更に好ましくは5〜20重量%とするのが良い。添加量が1重量%以下では、その溶解性による基材密着の効果が得られず、逆に50重量%以上では印刷機やプリンタ部材の一部を腐食し、好ましくない。
一般式(1)で表されるメントールエステル類について説明する。
一般式(1)
Figure 2013133414

一般式(1)中、R1は炭素数1〜16のアルキル基を表す。Xはメントール残基を表す。
1における炭素数1〜16のアルキル基としては、炭素数1〜16の直鎖状、分岐鎖状または単環状アルキル基が挙げられ、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中、Xはメントール残基を表す。
メントールエステルは、メントールとカルボン酸との酸触媒を用いたエステル縮合反応より合成することが可能である。
メントールは、単環性のモノテルペンで8個の光学活性体と4個の不活性体が存在するが、光学活性および光学不活性のいずれの形態のものも使用できる。このメントールにはD−またはL−メントール、ラセミ体、ジアステレオマーが包含されるが、1R、2S、5R−体のL−メントールを使用するのが好ましい。
メントールエステル類を合成する際に使用可能な酸触媒は、有機又は無機の強酸であり、特に限定されないが、鉱酸及びそれらの部分中和塩、ヘテロポリ酸、有機スルホン酸、ハロゲン化酢酸、ルイス酸、有機スルホン酸を担持した酸性ゼオライト、有機スルホン酸を担持した活性炭である。
鉱酸の具体例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。
ヘテロポリ酸の具体例としては、タングステン酸、モリブデン酸、タングストケイ酸、モリブドケイ酸、タングストリン酸、モリブドリン酸等が挙げられる。
有機スルホン酸の具体例としては、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ジメチルアンモニウムペンタフルオロベンゼンスルホナート等が挙げられる。
ハロゲン化酢酸の具体例としては、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等が挙げられる。
ルイス酸の具体例としては、フッ化ホウ素、塩化ホウ素、塩化アルミニウム、二塩化スズ、四塩化スズ等が挙げられる。
また、有機スルホン酸を担持した酸性ゼオライトの具体例としては、モルデナイト型、X型、Y型、β型、ZSM−5型等が挙げられる。
これらの酸触媒のうち、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、有機スルホン酸を担持した活性炭が好ましい。
メントールエステル類を合成する際、通常外部熱源による伝熱方法が用いられるが、より効率的に合成する加熱手段として、マイクロ波を照射して加熱する方法が好ましい。
マイクロ波としては、水の加熱に用いられる周波数である、300MHz〜3000MHzを用いることができる。マイクロ波の周波数として、好ましくは800MHz〜1000MHzである。さらに好ましくは、896±10MHz、915±25MHz、2375±50MHz、2450±50MHz、5800±75MHz、24125±125MHzであり、特に好ましくは、日本における指定周波数帯である、2450±50MHz、5800±75MHz、24125±125MHzが挙げられる。
マイクロ波発生装置は、商業用に利用されている周波数を発生させるものを使用でき、シングルモード、マルチモード、マグネトロン型、キャビティ型等の制約はない。例えば、発振周波数2450±30MHz、出力電力760Wのマイクロ波反応装置μリアクター(四国計測工業(株)社製)を用いることができる。
メントールエステル類を合成する際にマイクロ波加熱を用いる場合、マイクロ波エネルギーを吸収しない、または吸収しにくい非極性溶剤を添加しても良い。
ここで、マイクロ波エネルギーを吸収しない、または吸収しにくい溶剤としては、非特許文献(B. L. Hayes, Microwave Synthesis: Chemistry at the Speed of Light, CEM Publishing, Mattews NC, 2002.)より、マイクロ波周波数、2450MHz、25℃における各種溶剤の誘電損失(tanδ)の値から、各種溶剤に対するマイクロ波のエネルギーを吸収しやすさが規定されている。
その中において、一般的にtanδが0.1以下の溶剤がマイクロ波を吸収しない、または吸収しにくい溶剤として、以下の非特許文献(C. Oliver Kappe,Controlled Microwave Heating in Modern organicSynthesis)で記述されおり、具体的にはクロロベンゼン、クロロホルム、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
これら溶剤が好ましい理由としては、マイクロ波エネルギーを吸収しない、または、吸収しにくい非極性溶剤を用いることによって、反応基質であるメントールやカルボン酸のマイクロ波の吸収を阻害することがなく、効率的な反応となることが挙げられる。その上、エステル縮合反応では、この反応で生成される水と共沸混合物を形成する溶剤が使用され、水を共沸させて脱水を促進する有機溶剤が使用されることが望ましい。
溶剤として好ましくは、溶剤の沸点が80℃〜120℃の溶剤である。具体的にはベンゼン、トルエン、シクロヘキサンが挙げられ、さらに好ましくは、トルエン、シクロヘキサンである。
本発明におけるメントールエステル類の具体例としては、酢酸メンチル、プロピオン酸メンチル、酪酸メンチル、吉草酸メンチル、カプロン酸メンチル、エナント酸メンチル、カプリル酸メンチル、ペラルゴン酸メンチル、カプリン酸メンチル、ラウリン酸メンチル、ミリスチン酸メンチル、パルミチン酸メンチル、マルガリン酸メンチルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に本発明に使用する有機溶剤としては、一般式(1)で示されるメントールエステル類に加えて種々の有機溶剤が混合使用できる。使用可能な有機溶剤としては、乾燥性等の観点から1気圧における沸点が150℃以上であることが良く、好ましくは150℃以上、280℃以下であり、更に好ましくは沸点180℃以上、280℃以下である。沸点が150℃以下になると、乾燥速度が速く、印刷インキではハンドリングが悪くなり、インクジェットインキとしてはノズル詰まりを引き起こす。沸点が280℃以上になると乾燥速度が低下し、印刷物のブロッキング等の問題を引き起こす。
また一般式(1)で示されるメントールエステル類と混合して使用する有機溶剤の種類としては、臭気や安全衛生性の観点からアルキレングリコール系溶剤、乳酸エステル系溶剤を選択するのが良い。
乳酸エステル系溶剤には、植物由来の乳酸を使用した乳酸エステル系溶剤と合成した乳酸を使用した乳酸エステル系溶剤の2種が存在し、どちらの乳酸エステル溶剤でも使用可能だが、植物由来の乳酸を使用した乳酸エステル系溶剤のほうが環境への負荷が少なく望ましい。
アルキレングリコール系溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のグリコールジアセテート類等が挙げられる。
乳酸エステル系の具体例としては、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸ブチルエステルなどが挙げられる。
本発明に使用される顔料は、印刷インキ、塗料等に使用される種々の顔料が使用できる。このような顔料をカラーインデックスで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー15,15:1,15:3,15:4,15:6,60、ピグメントグリーン7,36、ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,149,168,177,178,179,206,207,209,242,254,255、ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185、213、ピグメントオレンジ36,43,51,55,59,61,71,74等があげられる。また、カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。顔料はインキ組成物中に0.1〜10重量%含まれることが望ましい。
本発明に使用される樹脂は、非吸収性基材への密着性をさらに向上させる効果がある。使用できる樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、塩酢ビ系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等が挙げられる。樹脂の具体例としては、荒川化学社製のスーパーエステル75、エステルガムHP、マルキッド 33、安原社製のYS ポリスター T80、三井化学社製のHiretts HRT200X、ジョンソンポリマー社製のジョンクリル586、ダウケミカルズ社製のユーカーソリューションビニル樹脂VYHD、VYHH、VMCA、VROH、VYLF−X、日信科学工業製のソルバイン樹脂CL、CNL、C5R、TA5Rを例示することができる。樹脂はインキ組成物中に0.1〜10重量%含まれることが好ましい。
本発明では、顔料の分散性およびインキ組成物の保存安定性を向上させるために分散剤を添加することができる。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等の酸性、塩基性の種々の分散剤を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
さらに、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、32000、24000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、PB822(塩基性分散剤)」等が挙げられる。分散剤はインキ中に0.1〜10重量%含まれることが好ましい。
本発明のインキ組成物は可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤等の種々の添加剤も使用することができる。
本発明で効果が確認できる非吸収性基材としては、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)シート、ポリオレフィン系シート、ガラス、金属等が挙げられ、特に好ましくはPVCシートである。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」および「%」は「重量部」および「重量%」を表す。
実施例1
[顔料分散体aの製造]
下記のような配合で顔料分散体aを作成した。この顔料分散体は有機溶剤中に顔料および分散剤を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散して作成した。
・LIONOL BLUE FG−7400G(東洋インキ製 フタロシアニン顔料)
35.0部
・アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製 塩基性顔料分散剤)
12.5部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル
52.5部
[インキ組成物Aの製造]
上記顔料分散体aを用いて、下記配合処方にてインキ組成物Aを作成した。また、使用したメントールエステル類については表1に示した通りである。
・顔料分散体A 11.5部
・ソルバインCL(日信化学製 塩酢ビ樹脂) 4.5部
・メントールエステル−1 10.0部
・テトラエチレングリコールジメチルエーテル 10.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 64.0部
表1
Figure 2013133414
実施例2〜16、比較例1、2
実施例1と同様の方法で、表1、表2、表3に記載した原材料と配合比にてインキ組成物B〜Rを実施例2〜16、比較例1〜2として作成した。
表2
Figure 2013133414
表3
Figure 2013133414
Figure 2013133414
得られたインキ組成物A〜Rを次のような方法で比較評価した。なお、評価結果については表4に示した。
[印刷安定性]
25℃環境下、ColorPainter64S(セイコーアイ・インフォテック社製、大判インクジェットプリンタ)にて、表面が無処理のポリ塩化ビニル樹脂シートに連続印刷し、ドット抜け、飛行曲がり又はインキの飛び散りの発生頻度を評価し、50時間続試験でドット抜け、飛行曲がり又はインキの飛び散りの発生が10回未満であったものを○、10回以上、20回未満であったものを△、20回以上のものを×と評価した。
[乾燥性]
25℃環境下、ColorPainter64S(セイコーアイ・インフォテック社製、大判インクジェットプリンタ)にて、表面が無処理のポリ塩化ビニル樹脂シートにベタ印刷し、40℃で乾燥するまでの時間を計測。3分以内にて乾燥するものを○、3分以上6分未満のものを△、6分以上のものを×と評価した。
[腐食性]
インキ組成物と接する印刷機の部品をそれぞれインキ組成物A〜Rに浸漬し、70℃3週間保存前後の材料の寸法と重量の変化率を評価。変化率が3%未満を◎、3%以上6%未満を○、6%以上9%未満を△、9%以上を×と評価した。
[密着性]
25℃環境下、ColorPainter64S(セイコーアイ・インフォテック社製、大判インクジェットプリンタ)にて、表面が無処理のポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷し、印刷面をラビングテスター(テスター産業製、型式AB301)にて密着性を評価。評価条件としては試験用布片(金巾3号)にて加重200g、50往復で実施し、塗布面が全く剥ぎ取られなかったものを○、一部色が落ちたものを△、剥ぎ取られ基材が見えたものを×と評価した。
表4
Figure 2013133414
インキ組成物中に有機溶剤としてメントールエステル類を使用することによって、非吸収性基材等への密着性が優れた非水性インキ組成物、特に非水性インクジェットインキとしての用途に適用可能である。

Claims (5)

  1. 少なくとも有機溶剤と、顔料と、樹脂とからなる非水性インキ組成物において、有機溶剤として下記一般式(1)で示されるメントールエステル類を含有することを特徴とする非水性インキ組成物。
    一般式(1)
    Figure 2013133414




    (式中R1は、炭素数1〜16のアルキル基を表す。Xはメントール残基を表す。)
  2. 一般式(1)のXがL体のメントール残基であることを特徴とする請求項1記載の非水性インキ組成物。
  3. 有機溶剤の1気圧における沸点が150℃以上であることを特徴とする請求項1または2記載の非水性インキ組成物。
  4. 有機溶剤としてアルキレングリコール系溶剤を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の非水性インキ組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の非水性インキ組成物からなる非水性インクジェットインキ。
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