JP2013133326A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿度環境下でも手触りが滑らかで、かつ良好な整髪性能と高湿度環境下における良好な保持性能を有する毛髪化粧料の提供。
【解決手段】成分(A)及び(B)を、成分(B)と、成分(A)中の(Ab)との質量比(B)/(Ab)が0.05〜1.50となる範囲で含有する毛髪化粧料。
(A):主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)のケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)が結合してなり、(Aa)の重量平均分子量が7,000〜200,000、(Ab)の数平均分子量が500〜4,000、質量比(Aa)/(Ab)が98/2〜83/17、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が1,000〜30,000である、オルガノポリシロキサン
(B):パンテノール
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。
髪型は、整えた後一定の時間保持することが求められるが、髪型を保持するのが困難な環境として高湿度環境が挙げられる。このため、例えば日本の夏、雨の日、人の多い室内、電車の中など、高湿度で髪型を保持するのが困難な環境下で、髪型を保持する商品や技術が求められている。また、外観としての髪型と共に、髪の手触りも問題とされることが多い。つまり、髪型を整えて保持するために髪につける整髪剤は手触りを損なうことが多い。特に高湿度環境下では、その整髪剤のついた髪の手触りが更に悪化することがある。また、髪に整髪剤をつける時の手触りも重要である。つける際の手触りが不快だと、毎日の整髪行動が重荷に感じられてしまう。
髪型を整え、その髪型を一定の時間保持するには、求める性能や求める髪型など、目的に応じて異なるタイプの毛髪化粧料が使い分けられ、大きく分けて、
1)皮膜形成樹脂の皮膜により髪型を固定する毛髪化粧料
2)粘着力により髪型を固定する毛髪化粧料
3)毛髪への水の浸透・乾燥の過程で切断・再形成される水素結合により髪を形付けする毛髪化粧料
の3通りが知られている。
1)の皮膜形成樹脂の皮膜により髪型を固定する毛髪化粧料として、エアゾール式毛髪化粧料が知られている(例えば特許文献1)。このタイプの毛髪化粧料は、一度作った髪型を丸一日維持するほどの固定力を有している。しかし、剤を塗布する際の手触りが滑らかでなく、また、いったん乾燥後も高湿度下に曝されるとべたつきが発生し、不快な手触りとなるという問題がある。
2)の粘着力により髪型を固定する毛髪化粧料として、皮膜形成樹脂と可塑剤を併用することで粘着力を得るものが知られている(例えば特許文献2、3)。このタイプの毛髪化粧料は、再整髪が可能であるものの、髪型を固定する力を高めるとべたつき、べたつきを抑えると髪型を固定する力が不十分となるという問題があった。また、このタイプの毛髪化粧料では、一度作った髪型を丸一日維持するほどの固定力まで得ることは困難である。加えて、高湿度環境下では更にべたつきが強くなり、手触りが劣るという問題がある。
一方、3)の水を利用した水素結合により髪を形付けする毛髪化粧料は、濡れた髪又は乾いた髪に適用した後に、ドライヤーで加熱しながら、又は冷風で乾かしながら整髪を行うものである。このタイプの毛髪化粧料の主目的は、クシやブラシの通りを良くすることにあり、これらの毛髪化粧料による髪の形付けは、前記1)や2)のタイプに比べてごく弱いものである。一部に皮膜形成樹脂が補助的に含まれているものも存在するが、皮膜形成樹脂が多い場合は、乾燥過程で皮膜化する際にその皮膜が手指、クシ、ブラシなどで破壊され、皮膜形成樹脂が少ない場合は、固定力自体が小さいため、いずれの場合においても作った髪型を丸一日維持するほどの固定力を得ることは困難である。また、塗布時の手触りは重く粘着感の強いものであり、高湿度下でも同様に粘着感の強い不快なべたつきが感じられる。
ところで、オルガノポリシロキサンは、多くの優れた特徴を有していることから、様々な形態のオルガノポリシロキサンが、シャンプー、ヘアコンディショナー等に手触り向上剤等として多用されている。整髪用毛髪化粧料に適用可能なオルガノポリシロキサンとしては、例えば、特許文献4に、一定の伸長率の範囲で破断又は塑性変形を生じないポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンが、毛髪セット剤として開示されている。このオルガノポリシロキサンは、従来の皮膜形成樹脂に比べ、毛髪のセット能力及びその保持性に優れ、整髪後の毛髪に柔軟でゴワつき感のない良好な手触りを付与でき、しかも洗髪により容易に洗い流すことができるという優れた性能を有する。また特許文献5に記載のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンは、優れた伸張性を有し、しかも水や低級アルコールに対する溶解性・分散性に優れており、これを含有する毛髪化粧料は、良好な手触りと、外的要因(手指を髪に通す、風、振動等)に対してもヘアスタイルが崩れない柔軟さと、自然な仕上がりが得られるものである。
しかし、特許文献4及び5に記載の発明における「手触り」とは、塗布して乾燥した後の手触りであり、剤を塗布する過程での手触りは滑らかなものではない。また、いったん乾燥したあとも、再び高湿度環境下に曝されれば、手触りは滑らかでなく、引っかかりが現れる。
特開平2-180911号公報 特開2005-68134号公報 特開2009-23963号公報 特開平07-133352号公報 特開2009-24114号公報
本発明の課題は、塗布時、塗布乾燥後、更には高湿度環境下においても手触りが滑らかで、かつ塗布乾燥後も髪のまとまりを維持できる良好な整髪性能、及び高湿度環境下においてもセットした髪のまとまりを維持できる良好な保持性能を有する毛髪化粧料を提供することにある。
本発明者らは、特定のポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンとパンテノールとを、特定条件の比率で用いることにより、上記の性能を全て満たす毛髪化粧料が得られることを見出した。
すなわち本発明は、下記成分(A)及び(B)を、成分(B)と、成分(A)中のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比(B)/(Ab)が0.05〜1.50となる範囲で含有する毛髪化粧料を提供するものである。
成分(A):主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)のケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2013133326
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)が結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)の重量平均分子量が7,000〜200,000であり、
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)の数平均分子量が500〜4,000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比(Aa)/(Ab)が98/2〜83/17であり、
隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が1,000〜30,000である、オルガノポリシロキサン
成分(B):パンテノール
本発明の毛髪化粧料は、塗布時、塗布乾燥後、更には高湿度環境下においても手触りが滑らかで、かつ塗布乾燥後も髪のまとまりを維持できる良好な整髪性能、及び高湿度環境下においてもセットした髪のまとまりを維持できる良好な保持性能を有する。
〔成分(A):オルガノポリシロキサン〕
本発明の成分(A)のオルガノポリシロキサンは、前記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して結合したものである。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントは、オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合することが可能であるが、両末端を除く1以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることが好ましく、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。
ヘテロ原子を含むアルキレン基は、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの連結基として機能する。かかるアルキレン基としては、例えば、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が例示され、中でも下記式(i)〜(viii)のいずれかで表される基が好ましく、下記式(i)〜(iii)のいずれかで表される基がより好ましい。なお、式中、An-は4級アンモニウム塩の対イオンを示し、例えば、エチル硫酸イオン、メチル硫酸イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオンが例示される。
Figure 2013133326
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN-アシルアルキレンイミン単位において、一般式(1)中、R1における炭素数1〜22のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜22の直鎖、分岐状又は環状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基等が例示される。中でも、水や低級アルコールに対する溶解性の高さの観点から、炭素数1〜10、更には炭素数1〜6、更には炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜15のアラルキル基が例示され、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、トリチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が例示される。中でも、炭素数7〜14、更には炭素数7〜10のアラルキル基が好ましい。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基が例示され、具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等が例示され、中でも、炭素数6〜12、更には炭素数6〜9のアリール基が好ましい。
これらの中でも、R1としては、炭素数1〜6、更には炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
オルガノポリシロキサンセグメント(Aa)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比(Aa)/(Ab)は、98/2〜83/17であるが、溶媒への溶解性・分散性、整髪時の形付けのしやすさ、整髪後の毛髪の手触り、整髪した髪を長時間保持するセット力をバランス良く兼ね備えることで、本発明の整髪方法に特に適したものとする観点から、好ましくは92/8〜85/15である。
なお、本明細書において、質量比(Aa)/(Ab)は、本発明のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
また、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg)(以下、「グラフト点間分子量」ということがある)は、1,000〜30,000であるが、好ましくは1,500〜28,000、より好ましくは2,000〜26,000、更に好ましくは5,000〜24,000、更により好ましくは10,000〜22,000である。
本明細書において、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点α)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点β)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのR6と、y+1個の(R2)2SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R6に結合する−W−R7をいう。
Figure 2013133326
上記一般式(2)中、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜22のアルキル基又はフェニル基を示し、R6はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、−W−R7はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R7は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。
グラフト点間分子量MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができる。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度から算出するか、又は後述するゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)測定法により測定することができるが、本発明においてはGPC測定法により測定される数平均分子量をいうものとする。成分(A)のMWoxは、セット保持力を向上させるのと同時に、乾き際のベタツキを抑える観点から、500〜4,000であるが、好ましくは800〜3,500、更に好ましくは1,000〜3,000である。
また、グラフト点間分子量MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(Csi)を用いて下記式(I)により求めることができる。
Figure 2013133326
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)は7,000〜200,000であるが、水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさの観点から、好ましくは10,000〜180,000、更に好ましくは20,000〜150,000、更に好ましくは50,000〜120,000である。MWsiは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの平均分子量は、下記測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
カラム:Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV
サンプル:50μL
成分(A)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(MWt)は、好ましくは7,000〜200,000、更に好ましくは10,000〜180,000、更に好ましくは20,000〜150,000、更に好ましくは50,000〜120,000である。これにより、毛髪へ良好な手触りを付与することができ、加えて水等の極性溶媒に対する溶解性が優れるようになる。また、セット性及びセット持続性の両スタイリング性をより一層向上させることができる。本発明において、MWtは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と、上述の質量比(Aa)/(Ab)とから求めることができる。
次に、本発明のオルガノポリシロキサンの製造方法について説明する。
本発明のオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(3)
Figure 2013133326
〔式中、R2は前記と同義であり、R3及びR4はそれぞれR2と同一の基を示すか、又は下記式(ix)〜(xiv)
Figure 2013133326
のいずれかで表される1価の基を示し、R5は上記式(ix)〜(xiv)で表される1価の基を示し、dは89〜1332の整数を示し、eは2〜77の整数を示す。〕
で表される変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(4)
Figure 2013133326
〔式中、R1及びnは前記と同義である。〕
で表される環状イミノエーテル(以下「環状イミノエーテル(4)」とする)を開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
変性オルガノポリシロキサン(3)としては、官能基当量が好ましくは1,700〜25,000、更に好ましくは1,800〜23,000、更に好ましくは5,000〜21,000であり、かつ重量平均分子量が好ましくは7,000〜200,000、更に好ましくは10,000〜180,000、更に好ましくは20,000〜150,000、更に好ましくは50,000〜120,000であるものを使用するのが望ましい。原料である変性オルガノポリシロキサン(3)の上記重量平均分子量は、前述の主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWsi)と略同一となる。
また、上記末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の分子量は、好ましくは500〜4,000であるが、好ましくは800〜3,500、更に好ましくは1,000〜3,000である。これは前述のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)と略同一となる。
この末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の分子量は、500以上とすることで、セット保持力を向上させることができ、更に4,000以下とすることで、乾き際のべたつきを抑制し、指への引っかかる感触を軽減することができる。
環状イミノエーテル(4)の開環重合には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、求電子反応性の強い化合物、例えば、ベンゼンスルホン酸アルキルエステル、p-トルエンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロ酢酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル等の強酸のアルキルエステルを使用することができ、中でも硫酸ジアルキルが好適に使用される。重合開始剤の使用量は、通常、環状イミノエーテル(4)の2〜100モルに対して、重合開始剤1モルである。
重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、N,N-ジメチルフォルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒を使用することができ、中でも酢酸エステル類が好適に使用される。溶媒の使用量は、通常、環状イミノエーテル(4)の100質量部に対して20〜2,000質量部である。
重合温度は通常30〜170℃、好ましくは40〜150℃であり、重合時間は重合温度等により一様ではないが、通常1〜60時間である。
環状イミノエーテル(4)として、例えば、2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、前記一般式(1)において、n=2のポリ(N-アシルエチレンイミン)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、上記一般式(1)において、n=3のポリ(N-アシルプロピレンイミン)が得られる。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)と、オルガノポリシロキサンセグメントとの連結方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
1)環状イミノエーテルをリビング重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)に、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンを反応させる方法
2)カルボキシ基と水酸基との縮合によるエステルの形成反応
3)カルボキシ基とアミノ基との縮合によるアミドの形成反応
4)ハロゲン化アルキル基と、1級、2級又は3級アミノ基との2級、3級又は4級アンモニウムの形成反応
5)Si−H基を有するオルガノポリシロキサンへのビニル基の付加反応
6)エポキシ基とアミノ基とのβ-ヒドロキシアミン形成反応
中でも、上記1)の方法は、下記に示す理論式(II)のように、環状イミノエーテル(4)と重合開始剤の使用量で重合度を容易に制御でき、しかも通常のラジカル重合よりも分子量分布の狭い略単分散のポリ(N-アシルアルキレンイミン)が得られる点で最も有効である。
Figure 2013133326
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、所定の分子量を有するオルガノポリシロキサンセグメントの少なくとも2つのケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介してポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが所定間隔で、かつ所定の割合で結合した特有の構造を備えている。これにより、50℃以上で適度に軟化すると共に、50℃未満、好ましくは常温付近で髪型を長時間保持するセット力を有し、良好な手触り、外力を受けても崩れない自然な仕上がりの得られる、本発明の整髪方法に使用する上で好適な物性を備えたものとなる。しかも水や低級アルコール等の極性溶媒に溶解することができる。
成分(A)のオルガノポリシロキサンの好ましい例としては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その合計含有量は、毛髪のセット性、セットの持続性、洗髪による洗浄性の観点から、毛髪化粧料の全質量基準で、好ましくは0.05〜20質量%、より好ましくは0.1〜13質量%、更に好ましくは0.2〜12質量%、更に好ましくは0.5〜9質量%、更に好ましくは1.5〜6質量%である。
〔成分(B):パンテノール〕
本発明の毛髪化粧料は、成分(B)として、パンテノールを含有する。この場合、D体でもDL体でも構わない。
成分(B)のパンテノールを、成分(A)と共に一定の比率で毛髪化粧料に配合することで、本発明の効果を発揮することができる。この場合、成分(A)と成分(B)との適正な比率は、単に両成分の質量比で規定されるものではなく、成分(B)と、成分(A)中のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比で規定されることが必要である。すなわち、成分(A)のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)に対する成分(B)の質量比(B)/(Ab)は0.05〜1.50であり、好ましくは0.08〜1.40、より好ましくは0.11〜1.30、更に好ましくは0.15〜1.25、更に好ましくは0.30〜1.10である。
成分(A)は固体状態においてオルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとが別々に1ミクロンオーダーあるいはそれよりも小さなサイズのドメインを形成した不均一なモルホロジー、いわゆるミクロ分離構造を有している。成分(A)と他の化合物とを混合して用いる場合には、オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの両方と混ざり合う場合、いずれか一方とだけ混ざり合う場合、両方ともと混ざり合わない場合が生じ、その各々の場合に応じて発現する現象が異なってくる。
また、化粧品において一般に用いられる媒体としては、水、エタノール、炭化水素、揮発性ジメチルポリシロキサンが挙げられる。水及びエタノールはオルガノポリシロキサンセグメントと混ざり合わず、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとは混ざり合うのに対して、炭化水素及び揮発性ジメチルポリシロキサンはオルガノポリシロキサンセグメントと混ざり合うが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとは混ざり合わない。このように、上記媒体は、成分(A)におけるどちらか一方のセグメントと混ざり合うのみである。このような媒体が塗布時に揮発していく過程では、媒体の揮発に伴う成分の高濃度化が進むに従って、上述のミクロ相分離に近いモルホロジーが現出することで、塗布時、乾燥過程、乾燥後、そして乾燥後の高湿度下の各過程において、このモルホロジーが性能に影響することになる。
成分(B)はオルガノポリシロキサンセグメントとは混ざり合わず、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとは混ざり合う性質を有している。成分(B)が成分(A)と混合されて固体となった場合には、成分(B)はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントと溶け合ったドメインを作って成分(A)のオルガノポリシロキサンドメインセグメントとミクロ相分離したモルホロジーを形成する。こうして形成された相分離状態と各々の相の性質とが影響し合って全体の性能が発現される。本発明では、この点に着目し、成分(B)と成分(A)中のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比を特定範囲に規定している。
本発明の毛髪化粧料における成分(B)の含有量は、毛髪のセット性及びその持続性、並びに塗布時、塗布乾燥後及び高湿度環境下での手触りを向上させる観点から、毛髪化粧料の全質量基準で、好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.05〜3質量%、更に好ましくは0.1〜2質量%である。
成分(B)のパンテノールに加え、更にパンテニルアルキルエーテルを用いても良い。このアルキル基としては、炭素数が1〜4の飽和炭化水素基が好ましく、エチル基がより好ましい。
〔低級アルコール〕
更に、本発明の毛髪化粧料は、炭素数1〜6の脂肪族アルコールを含有することができる。炭素数1〜6の脂肪族アルコールの含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜98質量%、更には0.1〜90質量%、特に0.5〜75質量%が好ましい。これによって、毛髪に対する本毛髪化粧料のなじみ性が向上し、乾燥後の手触りをいっそう滑らかにすることができる。
〔カチオン界面活性剤〕
本発明の毛髪化粧料には、更にカチオン界面活性剤を含有させることが好ましい。カチオン界面活性剤としては、次の一般式(5)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
Figure 2013133326
〔式中、R8及びR9は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示し、同時に水素原子又はベンジル基となる場合、及び、炭素数1〜3の低級アルキル基となる場合を除く。Z-はアニオンを示す。〕
ここでR8及びR9は、その一方が炭素数14〜24の直鎖又は分岐のアルキル基、特に直鎖アルキル基であるのが好ましく、また他方は炭素数1〜3の低級アルキル基、特にメチル基であるのが好ましい。アニオンZ-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
これらカチオン界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、その含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜10質量%、特に0.05〜5質量%が好ましい。これによって、成分(A)と成分(B)とによる皮膜の髪への付着が均一になることで毛髪に対する毛髪化粧料のなじみ性が向上して乾燥後の滑らかさがいっそう向上し、また乾燥後の静電気による髪の浮きを防止する上でも有効である。
〔他の界面活性剤〕
本発明の毛髪化粧料には、溶剤の可溶化、分散性等を含めた系の安定性の点から、カチオン界面活性剤以外の界面活性剤を含有させることができる。このような界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン界面活性剤のいずれをも使用できる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
両性界面活性剤としてはイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
これらカチオン界面活性剤以外の界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤の可溶化、油剤の乳化等を含めた系の安定性の点から、その含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜10質量%、特に0.05〜5質量%が好ましい。
〔セットポリマー〕
また、本発明の毛髪化粧料にセットポリマーを含有させてもよく、これによりセット保持力が更に向上し、かつ乾燥後の毛髪のすべり感触が良好になる。
セットポリマーとしては、下記1)〜10)に示すものが挙げられ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
1)ビニルピロリドン系ポリマー
・ポリビニルピロリドン
市販品として、ルビスコールK12、K30(以上BASF社製)、PVP K15、K30(以上GAF社製)等が挙げられる。
・ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体
市販品として、ルビスコールVA28、VA64、VA73(以上BASF社製)、PVP/VA E-735,S-630(以上GAF社製)等が挙げられる。
・ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体
市販品として、ルビスコールVAP343(BASF社製)等が挙げられる。
・ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体
市販品として、ルビフレックス(BASF社製)、ガフカット755N、コポリマー845、937、958(以上GAF社製)等が挙げられる。
・ビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体
市販品として、ルビフレックスVBM35(BASF社製)等が挙げられる。
・ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体
市販品として、コポリマーVC-713(GAF社製)等が挙げられる。
2)酸性ビニルエーテル系ポリマー
・メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体
市販品として、ガントレッツES-225、ES-425、SP-215(以上GAF社製)等が挙げられる。
3)酸性ポリ酢酸ビニル系ポリマー
・酢酸ビニル/クロトン酸共重合体
市販品として、レジン28-1310(ナショナル・スターチ社製)、ルビセットCA66(BASF社製)等が挙げられる。
・酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体
市販品として、レジン28-2930(ナショナル・スターチ社製)等が挙げられる。
・酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体
市販品として、ルビセットCAP(BASF社製)等が挙げられる。
4)酸性アクリル系ポリマー
・(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体
市販品として、プラスサイズL53P(互応化学(株)製)、ダイヤホールド(三菱油化(株)製)等が挙げられる。
・アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体
市販品として、ウルトラホールド8(BASF社製)、アンフォーマーV-42(ナショナル・スターチ社製)等が挙げられる。
5)両性アクリル系ポリマー
・(メタ)アクリルエチルベタイン/(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体
例えば、N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタインと、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体等が例示され、市販品としてはユカフォーマーM-75、SM(以上三菱油化(株)製)等が挙げられる。
・アクリル酸アルキルエステル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体
例えば、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー等が例示され、市販品として、アンフォーマー28-4910(ナショナル・スターチ社製)等が挙げられる。
6)塩基性アクリル系ポリマー
・アクリルアミド・アクリルエステル系共重合体
例えば、特開平2-180911号公報、特開平8-291206号公報の実施例に記載されているもの等が挙げられる。
7)セルロース誘導体
・カチオン性セルロース誘導体
市販品として、セルコートH-100、L-200(ナショナル・スターチ社製)等が挙げられる。
8)キチン・キトサン誘導体
・ヒドロキシプロピルキトサン
市販品として、キトフィルマー(一丸ファルコス社製)等が挙げられる。
9)カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキトサン、キトサンとピロリドンカルボン酸、乳酸、グリコール酸等の一価酸又はアジピン酸、コハク酸等の二価酸との塩
市販品として、カイトマーPC(ピロリドンカルボン酸塩)、カイトマーL(乳酸塩)(以上、ユニオンカーバイド社製)等が挙げられる。
10)ポリエチレングリコール
中でも、数平均分子量が1,200〜40,000のポリエチレングリコールが好ましい。市販品として、PEG-1540、PEG-20000(三洋化成社製)等が挙げられる。
上記1)〜10)に示すセットポリマーの中で、アクリル系ポリマー及びビニルピロリドン系ポリマー及びポリエチレングリコールから選ばれるセットポリマーがより好ましく、この中でもビニルピロリドン系ポリマーが更に好ましい。セットポリマーの含有量は、毛髪化粧料の全質量基準で、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%、更に好ましくは0.5〜3質量%である。
上記ビニルピロリドン系ポリマーは、N-ビニルピロリドン由来の構成単位を含むポリマーであり、当該ポリマーを含有する毛髪化粧料は、塗布時の手触りと高湿度下での手触りがごく僅かに損なわれることもあるが、塗布乾燥後の髪の手触り、乾燥後の髪のまとまり、高湿度下での髪のまとまりにおいて良好な性質を維持したままで、洗髪時の手触りを滑らかにすることができることから、総合的に見た場合の使い心地を高めることができる。
このビニルピロリドン系ポリマーを使用する場合の含有率は、成分(A)に対して1〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、8〜30質量%が更に好ましい。このビニルピロリドン系ポリマーの含有率を成分(A)に対して60質量%以下にすることで、塗布時及び高湿度下でのベタツキの発生を抑制し、また成分(A)に対して1質量%以上にすることで、洗髪時の滑らかな手触りを得ることができる。
〔コンディショニング成分〕
本発明の毛髪化粧料には、コンディショニング効果の更なる向上のため、油剤、並びに成分(A)のオルガノポリシロキサン以外のシリコーン類から選ばれるコンディショニング成分を含有させることができる。
油剤は、乾燥後の毛髪まとまり感向上のために使用される。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の高級アルコール類;ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;コレステロール、ワセリン、コレステリルイソステアレート、スフィンゴ脂質等の固体脂;その他、ホホバ油、イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらの中で、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー等の分岐炭化水素類が特に好ましい。
油剤の含有量は、まとまりの良さや、べたつき感のなさの点から、毛髪化粧料中の0.01〜20質量%が好ましく、更には0.05〜10質量%、特に0.1〜5質量%が好ましい。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が例示される。中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンが好ましい。
ジメチルポリシロキサンは、毛髪に良好な潤滑性を付与することができ、ポリエーテル変性シリコーンは、毛髪に滑らかさを付与することができ、アミノ変性シリコーンは、毛髪にしっとり感を付与することができる。本発明においては、求める性能に応じて、各種のシリコーン類を単独で又は2種以上を使用することができる。ジメチルポリシロキサンとしては、求める感触に応じて5mm2/s程度の粘度のものから、エマルションとして供給される場合が多い1,000万mm2/s程度の粘度のものまで使用できるが、5,000〜1,000万mm2/s、特に5万〜1,000万mm2/sのものが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンは、ポリオキシアルキレン基を有するシリコーン類であればよく、ポリオキシアルキレン基を構成する基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基を挙げることができる。より具体的には、例えば、KF-6015、KF-945A、KF-6005、KF-6009、KF-6013、KF-6019、KF-6029、KF-6017、KF-6043、KF-353A、KF-354A、KF-355A(以上、信越化学工業社)、FZ-2404、SS-2805、FZ-2411、FZ-2412、SH3771M、SH3772M、SH3773M、SH3775M、SH3749、SS-280Xシリーズ、BY22-008M、BY11-030、BY25-337(以上、東レ・ダウコーニング社)等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンとしては、平均分子量が約3,000〜10万の、アモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国、Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されているものが好ましい。市販品としては、SM 8704C(東レ・ダウコーニング社)、DC 929(ダウ・コーニング社)、KT 1989(GE東芝シリコーン社)、8500 Conditioning Agent、DOW CORNING TORAY SS-3588、DOW CORNING TORAY SILSTYLE 104(東レ・ダウコーニング社)等が挙げられる。
シリコーン類の含有量は、指通り性や、べたつき感のなさの点から、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜20質量%が好ましく、更には0.05〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
〔有機カルボン酸又はその塩〕
本発明の毛髪化粧料は、更に、炭素数2〜8の有機カルボン酸又はその塩を含有してもよい。炭素数2〜8の有機カルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、レブリン酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。なかでもα-ヒドロキシ酸が好ましく、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、特にリンゴ酸、乳酸、クエン酸が好ましい。また、これらの塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン化合物等との塩が挙げられる。有機酸又はその塩は2種以上を併用することもできる。
これら有機カルボン酸又はその塩は2種以上を併用してもよく、また、少なくともリンゴ酸又はその塩を使用することが好ましい。有機カルボン酸又はその塩の含有量は、毛髪の内部改質(空洞補修など)効果、ハリ・コシ向上効果、毛髪へのまとまり性の付与効果の観点から、遊離酸換算量として、本発明の毛髪化粧料中の0.001〜10質量%が好ましく、更には0.005〜5質量%、特に0.01〜3質量%が好ましい。
〔有機溶剤〕
本発明の毛髪化粧料は、更に、芳香族アルコール、N-アルキルピロリドン、アルキレンカーボネート、ポリプロピレングリコール、ラクトン及び環状ケトンからなる群より選ばれる有機溶剤を含有してもよい。
これら有機溶剤としては、次のi)〜v)から選ばれるものが挙げられる。
i)一般式(6)で表される芳香族アルコール
Figure 2013133326
〔式中、R10は基R11−Ph−R12−(R11;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R12;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、c、d及びeは0〜5の整数を示す。ただし、c=d=0であるときは、Zは水酸基であり、またR10は基R11−Ph−ではない。〕
ii)窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基が結合したN-アルキルピロリドン又はN-アルキルピロリドン
iii)炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
iv)数平均分子量100〜1,000のポリプロピレングリコール
v)一般式(7)、(8)又は(9)で表されるラクトン又は環状ケトン
Figure 2013133326
〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R13及びR14は相異なる置換基を示し、f及びgは0又は1を示す。〕
これら有機溶剤のうち、i)としては、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等が挙げられる。ii)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。iii)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。iv)の数平均分子量100〜1,000のポリプロピレングリコールとしては、数平均分子量100〜500のもの、特に重合度2〜5のものが好ましい。v)において、一般式(7)〜(9)中のR18及びR19としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(7)〜(9)の水溶性を増大させたい場合には、R13又はR14としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。v)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。v)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
特に好ましい有機溶剤として、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、プロピレンカーボネート及びポリプロピレングリコール(数平均分子量300〜500、特に400)が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;キレート剤;ソルビトール、保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、粘土鉱物等の粘度調整剤;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤;植物エキス類;パール化剤;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
〔pH〕
本発明の毛髪化粧料は、水で20質量倍に希釈したときの25℃におけるpHが、2.5〜8.0であるのが好ましく、更にはpH2.5〜7.5、特にpH3.0〜7.0が好ましい。
本発明の毛髪化粧料の形態は、液状、ゲル状、泡状、ペースト状、乳液状等、適宜選択できるが、溶剤として、水又は低級アルコールを用いた液状のものが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、髪に適用後、洗い流さずに使用するタイプのものが好ましく、ヘアスタイリング剤、ヘアコンディショニング剤等として用いるのが好ましい。剤型としては、ポンプスプレー、エアゾールスプレー、ポンプフォーム、エアゾールフォーム、ジェル、ローション、クリーム等が挙げられる。
〔毛髪処理方法〕
本発明の毛髪化粧料は、毛髪に適用後、洗い流すことなく、送風により、又は自然乾燥により仕上げることにより、所望の整髪効果を得ることができる。ここで、毛髪化粧料適用後の毛髪の乾燥に際しては、そのまま放置してもよいが、送風乾燥することにより整髪効果を得ることができる。ここで、「洗い流さない」とは、毛髪に適用後、乾燥し、整髪するまで、毛髪化粧料を毛髪から洗い流さないことをいう。
更に、毛髪化粧料を毛髪に塗布後、加温することにより、本発明の効果をより高めることができる。加温には、ドライヤー、ヒーター、コテ、アイロン等を使用することができる。ドライヤー、ヒーター等を使用する場合、温度としては60℃〜150℃、特に70℃〜120℃が好ましい。加温時間は10秒〜30分、更には20秒〜20分、特に30秒〜10分が好ましい。コテ、アイロン等を使用する場合、温度としては80℃〜250℃、特に100℃〜230℃が好ましい。加温時間は0.5秒〜3分、更には1秒〜2分、特に2秒〜30秒が好ましい。また、毛髪化粧料を適用した後、加熱・加温するまでの時間は、1時間以内、更には45分以内、特に30分以内が好ましい。
合成例1:オルガノポリシロキサン1
硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)と2-エチル-2-オキサゾリン12.9g(0.13モル)を脱水した酢酸エチル28gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、2,700であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100,000、アミン当量20,000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を無色固体(108g、収率95%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は88質量%、重量平均分子量は114,000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果によると、アミノ基は残存していなかった。
合成例2:オルガノポリシロキサン2
硫酸ジエチル0.6g(0.004モル)と2-エチル-2-オキサゾリン3.6g(0.04モル)を脱水した酢酸エチル9gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性のポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量を、GPCにより測定すると、1,200であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100,000、アミン当量20,000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(95g、収率95%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は96質量%であり、重量平均分子量は104,000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果によると、約20モル%のアミノ基が残存していた。
比較合成例1:比較オルガノポリシロキサン1
硫酸ジエチル6.17g(0.04モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.7g(0.35モル)を脱水した酢酸エチル83gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1,000であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量30,000、アミン当量2,000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状半固体(141g、収率97%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は42,000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果によると、約20モル%のアミノ基が残存していた。
合成例1〜2および比較合成例1で得られたオルガノポリシロキサン1〜2の詳細について、表1にまとめて示す。
Figure 2013133326
実施例1〜23・比較例1〜10
表1〜3に示す毛髪化粧料を調製し、下記方法に従ってその評価を行った。この結果を各表中に併せて示す。なお、環境を明記していない部分については、室温(25℃)、相対湿度40%の環境で操作を行うものとする。
●毛髪処理条件
長さ30cm、重さ6gのバージン毛(ヘアカラー、ブリーチ等の化学処理を行っていない日本人女性毛、完全な直毛ではなくうねりのあるくせ毛である)の毛束を3つ準備して評価に用いた。
この毛束を下記シャンプーで十分に洗浄し、水道水で濯ぎ、タオルで拭いた後、ブラシで直線状にときながらヘアドライヤーで乾かし、吊して30分間放置した。
この毛束に霧吹きで水0.6gを塗布して湿らせたところに、手に取った0.2gの各サンプルを塗り延ばして、毛束を真っ直ぐにするように整えた。そして25℃、40%RHの環境下で2時間吊して乾燥させた。乾燥後、25℃、90%RHの環境下に移して、10分後に手で触って改めて毛束を真っ直ぐにする動作を行った。この一連の動作の後に、再び下記シャンプーで毛束を洗浄した。
この一連の処理において、次なる基準で手触りや髪の状態を評価した。評価は専門パネラー3人で行った。3人全員で3つの毛束すべてをひとつずつ評価し、3つの毛束の評価結果をもって総合的に3人の相談によって、各サンプルの評価結果を決めた。
使用したシャンプーの組成
(質量%)
25%ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 62.00
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.10
安息香酸ナトリウム 0.50
オキシベンゾン 0.03
リン酸(75%水溶液) 0.10
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.80
赤色106号 0.00012
香料 0.26
精製水 バランス
<評価基準>
・塗布時の手触り
サンプルを塗り伸ばす工程において、手触りを評価した。
A:髪の上で手の滑りが良く、うねった毛をまとめるための髪を引っ張る力も適度に掛けやすい。
B:髪の上で手がやや引っかかるが、不快なほどの抵抗ではなく、うねった毛をまとめるための髪を引っ張る力も適度に掛けやすい。
C:髪の上で手が引っかかるために、うねった毛をまとめる動作が行い難い。
D:髪の上で手の引っかかりがひどく、べたつきが不快で、うねった毛をまとめる動作がうまく行えない。
・塗布して乾燥後の手触り
3時間乾燥後に、毛束を手で触って手触りを評価した。
A:滑りが良い。
B:やや引っ掛かりがある。
C:ややべたつきがあって、手が滑り難い。
D:べたついて不快である。
・乾燥後の髪のまとまり
3時間乾燥後に、髪のまとまりを目視で評価した。
A:髪の流れが揃っており、髪の流れから毛の先が飛び出すことがなく、きれいにまとまっている。
B:髪の流れは揃っているが、毛の先が所々飛び出しているものの、全体としてはきれいにまとまっている。
C:髪の流れが揃っていない部分が所々にあり、毛の飛び出しも所々にあって、全体としてややまとまりに欠けて見える。
D:髪の流れが揃っておらず、毛の先の飛び出しも多く、全体として髪がまとまっておらず、毛束がだらしなく膨らんで見える。
・乾燥後、高湿度下での手触り
3時間乾燥した毛束を、高湿度(25℃、90%RH)の環境下に2時間放置して、その環境下で毛束を触って手触りを評価した。
A:滑りが良く、手触りが良い。
B:わずかに引っかかりを感じるが不快なほどではなく、しっとりつるつるとして手触りが良い。
C:やや引っかかりがあり、ややべたつきがあってあまり手触りが良くない。
D:引っかかりが強く、べたつきがあって、不快な手触りである。
・乾燥後、高湿度下での髪のまとまり
A:髪の流れが揃っており、髪の流れから毛の先が飛び出すことがなく、きれいにまとまっている。
B:髪の流れは揃っているが、毛の先が所々飛び出しているものの、全体としてはきれいにまとまっている。
C:髪の流れが揃っていない部分が所々にあり、毛の飛び出しも所々にあって、全体としてややまとまりに欠けて見える。
D:髪の流れが揃っておらず、毛の先の飛び出しも多く、全体として髪がまとまっておらず、毛束がだらしなく膨らんで見える。
・洗髪時の滑らかさ
A:シャンプーを付けて毛束をもみ洗いし、水道水で濯ぐ過程の全てにおいて、柔らかく滑らかな指通りが感じられる。
B:シャンプーを付けて毛束をもみ洗いする過程では、柔らかく滑らかな指通りが感じられ、水道水で濯ぐ過程では、やや指通りに抵抗が感じられものの、洗い難いほどではなく難なく洗浄を終えられる。
C:シャンプーを付けて毛束をもみ洗いし、水道水で濯ぐ過程の全てにおいて、僅かな抵抗が感じられるが、洗い難いほどではなく難なく洗浄を終えられる。
D:シャンプーを付けて毛束をもみ洗いし、水道水で濯ぐ過程の全てにおいて、抵抗が感じられ、洗い難さが感じられる。
Figure 2013133326
Figure 2013133326
Figure 2013133326
Figure 2013133326

Claims (5)

  1. 下記成分(A)及び(B)を、成分(B)と、成分(A)中のポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比(B)/(Ab)が0.05〜1.50となる範囲で含有する毛髪化粧料。
    成分(A):主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)のケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
    Figure 2013133326
    (式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3を示す。)
    で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)が結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
    主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)の重量平均分子量が7,000〜200,000であり、
    ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)の数平均分子量が500〜4,000であり、
    主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(Aa)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(Ab)との質量比(Aa)/(Ab)が98/2〜83/17であり、
    隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が1,000〜30,000である、オルガノポリシロキサン
    成分(B):パンテノール
  2. 成分(A)を0.05〜20質量%含有する請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. 成分(B)を0.01〜5質量%含有する請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
  4. 成分(A)におけるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントがヘテロ原子を含むアルキレン基を介して結合するケイ素原子の1以上が、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの両末端以外のケイ素原子である請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  5. 一般式(1)中のR1が、炭素数1〜3のアルキル基である請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015209406A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 花王株式会社 整髪用化粧料
JP2015209407A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 花王株式会社 整髪用化粧料
JP2017186287A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 花王株式会社 毛髪化粧料組成物

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