JP2013133067A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車に搭載されたエンジンラジエータおよびHVラジエータを利用して、モータ用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御できる車両用冷却装置を提供する。
【解決手段】この車両用冷却装置1は、モータ5から流出する冷却オイルが循環するオイル循環経路13aであって、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク15c1を経由すると共にHVラジエータ11aのタンク15c2を経由してモータ5に戻る第1オイル循環経路13a1と、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク15c1を経由すると共にHVラジエータ11aを経由せずにモータ5に戻る第2オイル循環経路13a2とを有するオイル循環経路13aと、オイル循環経路13aを第1オイル循環経路13a1または第2オイル循環経路13a2に切り替えるための切替弁13bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関と電動機とを動力源とするハイブリッド車に搭載された車両用冷却装置に関する。
内燃機関の一例であるエンジンと電動機の一例であるモータとを動力源とするハイブリッド車(以後、HVとも呼ぶ)では、エンジンを冷却水を用いて冷却するエンジンラジエータと、モータを制御するHV機器(所謂PCU:パワーコントロールユニット)を冷却水を用いて冷却するHVラジエータとが備えられている(特許文献1〜3)。
なお、特許文献1には、エンジンラジエータとHVラジエータとを一体的に構成すると共に、それら各ラジエータ毎に冷却水循環経路と電動ポンプとを備えることで、エンジンおよびHV機器の各々の冷却性能を両立させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、エンジンラジエータとHVラジエータとを一体的に構成すると共に、それらの比率を変更する可動弁を備えることで、エンジンラジエータとHVラジエータの各々の冷却能力を調整することができる技術が開示されている。
また、特許文献3には、エンジン冷却水(エンジンを冷却するために使用する冷却水)用の冷却水循環経路と、HV冷却水(HV機器を冷却するために使用する冷却水)用の冷却水循環経路とを備え、エンジンの冷却箇所のうちHV機器と同様に低温冷媒での冷却が望まれる箇所については、HV冷却水用の冷却水循環経路に含める技術が開示されている。
他方、ハイブリッド車では、モータの冷却方法として冷却オイルを用いる方法が採用されるので、その冷却オイルを冷却する必要がある。
前記冷却オイルの冷却方法として、エンジンラジエータおよびHVラジエータの各々のタンク(ラジエータのコアで冷却された冷却水が一時的に貯水されるタンク)内の冷却水を利用する方法が提案されている。
具体的には、エンジンラジエータのタンク内の冷却水だけを利用する方法(第1提案例)、HVラジエータのタンク内の冷却水だけを利用する方法(第2提案例)、および、エンジンラジエータおよびHVラジエータの両方のタンク内の冷却水を利用する方法(第3提案例)が提案されている。
特開平10−266855号公報 特開2007−216791号公報 特開2006−258069号公報
しかしながら、上記の第1から第3提案例ではそれぞれ、冷却オイルの温度を所望の温度に制御することが困難であるという欠点がある。以下、その説明を行う。
第1提案例では、EV走行(即ちモータだけを用いた走行)中は、エンジンが停止されると共に、エンジン冷却水を循環させるための電動ポンプが停止されてエンジンラジエータの冷却水冷却機能が停止する。そのため、EV走行中は、エンジンラジエータのタンク内の冷却水だけを利用して冷却オイルを冷却することが困難になるという欠点がある。
なお、この場合は、当該電動ポンプを作動させれば、エンジンラジエータのタンク内の冷却水だけを利用して冷却オイルを冷却することができる。しかし、当該電動ポンプの作動によって消費電力が増加するので、EV走行距離が低下するという新たな欠点が発生する。
また、第2提案例では、一般にHVラジエータの放熱容量はそれほど大きくないので、HV走行(即ちエンジンとモータとを用いた走行)中に冷却オイルの温度が所定温度以上になると、HVラジエータのタンク内の冷却水だけでは、冷却オイルを十分に冷却できなくなるという欠点がある。
更に、第2提案例では、HV走行中は、放熱容量の小さいHVラジエータに、HV機器からの熱量とモータ用の冷却オイルからの熱量とが放熱されるので、HV冷却水の温度が上昇してHV機器の負荷率制限(HV機器の温度が所定温度以上になるとHV機器の出力を制限すること)の発生頻度が高くなって、ハイブリッド車の走行性能に影響を与えるという欠点もある。
また、第3提案例では、エンジンラジエータおよびHVラジエータの両方のタンク内の冷却水を利用するので、冷却水の温度が低い場合は、冷却オイルを冷却し過ぎる場合があるという欠点がある。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、内燃機関および電動機とを動力源とする車両に搭載された内燃機関用ラジエータおよびHV用ラジエータを利用して、電動機用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御できる車両用冷却装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用冷却装置は、内燃機関および電動機と、前記電動機を制御する制御機器と、前記内燃機関から流出する第1冷却水を冷却するコア、および、該コアで冷却された前記第1冷却水を一時的に貯水するタンクを有する第1ラジエータと、前記制御機器から流出する第2冷却水を冷却するコア、および、該コアで冷却された前記第2冷却水を一時的に貯水するタンクとを有する第2ラジエータと、前記第1ラジエータと前記内燃機関との間で前記第1冷却水を循環させる第1冷却水循環経路と、前記第2ラジエータと前記制御機器との間で前記第2冷却水を循環させる第2冷却水循環経路と、前記第1冷却水循環経路に沿って前記第1冷却水を循環させる第1電動ポンプと、前記第2冷却水循環経路に沿って前記第2冷却水を循環させる第2電動ポンプと、を備えた車両用冷却装置において、前記電動機から流出する冷却オイルが循環するオイル循環経路であって、前記電動機から前記第1ラジエータの前記タンクを経由すると共に前記第2ラジエータの前記タンクを経由して前記電動機に戻る第1オイル循環経路と、前記電動機から前記第1ラジエータの前記タンクを経由すると共に前記第2ラジエータを経由せずに前記電動機に戻る第2オイル循環経路とを有するオイル循環経路と、前記オイル循環経路に配設されて、前記オイル循環経路を前記第1オイル循環経路または前記第2オイル循環経路に切り替えるための切替弁と、を備えるものである。
上記の構成によれば、オイル循環経路は、電動機から第1ラジエータのタンクを経由すると共に第2ラジエータのタンクを経由して電動機に戻る第1オイル循環経路と、電動機から第1ラジエータのタンクを経由すると共に第2ラジエータを経由せずに電動機に戻る第2オイル循環経路とを有し、切替弁によって、オイル循環経路を第1オイル循環経路または第2オイル循環経路に切り替えることができる。
これにより、オイル循環経路が第1オイル循環経路に切り替えられると、第1ラジエータおよび第2ラジエータの両方のタンク内の冷却水を利用して冷却オイルを冷却することができ、他方、オイル循環経路が第2オイル循環経路に切り替えられると、第1ラジエータのタンク内の冷却水だけを利用して冷却オイルを冷却することができる。即ち、オイル循環経路が第1オイル循環経路または第2オイル循環経路に切り替えられることで、冷却オイルの温度を制御することができる。
よって、内燃機関および電動機とを動力源とする車両に搭載された内燃機関用ラジエータおよび電動機を制御する制御機器用ラジエータを利用して、電動機用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御することができる。
本発明の車両用冷却装置によれば、内燃機関および電動機とを動力源とする車両に搭載された内燃機関用ラジエータおよび電動機を制御する制御機器用ラジエータを利用して、電動機用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用冷却装置の構成概略図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用冷却装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る車両用冷却装置の構成概略図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用冷却装置の動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
<構成説明>
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用冷却装置の構成概略図である。
この実施形態に係る車両用冷却装置は、内燃機関と電動機とを動力源とするハイブリッド車(以後、HVとも呼ぶ)に搭載され、内燃機関およびHV機器を冷却すると共にそれらを冷却する冷却系統を利用して電動機を冷却するものである。
より詳細には、この車両用冷却装置1は、図1に示すように、内燃機関の一例であるエンジン3と、電動機の一例であるモータ5と、モータ5を制御するHV機器(所謂PCU:パワーコントロールユニット)(制御機器)7と、エンジン3を冷却するエンジン用冷却系統9と、HV機器7を冷却するHV機器用冷却系統11と、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11を利用してモータ5を冷却するモータ用冷却系統13と、モータ5中の冷却オイルの温度を検出する温度検出部14と、当該ハイブリッド車の走行モード(HV走行またはEV走行)に基づいて各冷却系統9,11を制御すると共に温度検出部14の検出結果および各冷却系統9,11の作動状況(作動または停止)に基づいてモータ用冷却系統13を制御する制御部16とを備えている。
なお、HV走行とは、エンジン3とモータ5を用いた走行であり、EV走行とは、エンジン3を用いずにモータ5だけを用いた走行である。
ここでは、制御部16は、HV機器7に含まれるが、HV機器7に含まれなくてもよい。また、モータ5は、例えば、当該ハイブリッド車のトランスアクスル17内に搭載される。
エンジン用冷却系統9は、エンジン3から流出するエンジン冷却水(第1冷却水)を冷却するエンジンラジエータ(第1ラジエータ)9aと、エンジン3とエンジンラジエータ9aとの間でエンジン冷却水を循環させるエンジン冷却水循環経路9b(第1冷却水循環経路)9bと、エンジン冷却水循環経路9bに沿ってエンジン冷却水を循環させる電動ポンプ(第1電動ポンプ)9cと、エンジン冷却水循環経路9b中のエンジン冷却水を補充・充填するエンジンリザーブタンク(以後、エンジンR/Tと呼ぶ)9dとを備えている。図1の矢印Y1は、エンジン冷却水の流れを示している。
また、HV機器用冷却系統11は、HV機器7から流出するHV冷却水(第2冷却水)を冷却するHVラジエータ(第2ラジエータ)11aと、HV機器7とHVラジエータ11aとの間でHV冷却水を循環させるHV冷却水循環経路11bと、HV冷却水循環経路11bに沿ってHV冷却水を循環させる電動ポンプ(第2電動ポンプ)11cと、HV冷却水循環経路11b中のHV冷却水を補充・充填するHVリザーブタンク(以後、HVR/Tと呼ぶ)11dとを備えている。図1の矢印Y2は、HV冷却水の流れを示している。
エンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aは、例えば、多機能ラジエータ15によって一体的に構成される。
この多機能ラジエータ15は、コア15aと、コア15aの両側に配設された第1タンク15bおよび第2タンク15cとを備えている。コア15aは、冷却水を冷却するものである。第1タンク15bは、エンジン3および制御機器7からの冷却水を一時的に貯水してコア15aに供給するものである。第2タンク15cは、コア15aで冷却された冷却水を一時的に貯水してエンジン3および制御機器7に供給するものである。
コア15aは、略直方体状に形成されており、その一端面15a10から冷却水(エンジン冷却水およびHV冷却水)が流入してその反対側の他端面15a11から冷却水が流出する。
コア15aは、エンジンラジエータ9aのコアとして機能する部分(以後、第1コアと呼ぶ)15a1と、HVラジエータ11aのコアとして機能する部分(以後、第2コアと呼ぶ)15a2とが別々に形成されて構成される。ここでは、コア15aの例えば上部が第1コア15a1として構成され、コア15aの例えば下部が第2コア15a2として構成される。
第1タンク15bは、略直方体状に形成されており、コア15aの一端面15a10において、第1コア15a1および第2コア15a2の両方に亘って配置すると共に第1コア15a1および第2コア15a2の両方に連通するように、配設される。第2タンク15cは、略直方体状に形成されており、コア15aの他端面15a11において、第1コア15a1および第2コア15a2の両方に亘って配置すると共に第1コア15a1および第2コア15a2の両方に連通するように、配設される。
第1タンク15bの上部(第1コア15a1に対応する部分)15b1には、エンジン冷却水流入口15b3が配設され、第1タンク15bの下部(第2コア15a2に対応する部分)15b2には、HV冷却水流入口15b4が配設される。また、第2タンク15cの上部(第1コア15a1に対応する部分)15c1には、エンジン冷却水流出口15c3が配設され、第2タンク15cの下部(第2コア15a2に対応する部分)15c2には、HV冷却水流出口15c4が配設される。
この多機能ラジエータ15では、第1コア(コア)15a1と、第1タンク15bの上部15b1と、第2タンク15cの上部(タンク)15c1とによってエンジンラジエータ9aが構成される。また、第2コア(コア)15a2と、第1タンク15bの下部15b2と、第2タンク15cの下部(タンク)15c2とによってHVラジエータ11aが構成される。
なお、この多機能ラジエータ15では、第1タンク15bおよび第2タンク15cは、エンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aで共有されるが、第1タンク15bおよび第2タンク15cを、エンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11a毎に個別に設けてもよい。即ち、例えば、第1タンク15bの上部15b1と下部15b2との間に仕切りを設けて、上部15b1および下部15b2を個別のタンクとして構成してもよく、また、第2タンク15cの上部15c1と下部15c2との間に仕切りを設けて、上部15c1および下部15c2を個別のタンクとして構成してもよい。
エンジン冷却水循環経路9bは、エンジン3の冷却水流出口3aとエンジンラジエータ9aのエンジン冷却水流入口15b3とを接続すると共に、エンジンラジエータ9aのエンジン冷却水流出口15c3とエンジン3の冷却水流入口3bとを接続するように配設される。
また、このエンジン冷却水循環経路9bには、例えばエンジン3の冷却水流出口3aの下流側に電動ポンプ9cが配設されると共に、例えばエンジンラジエータ9aの冷却水流入口15b3の上流側にエンジンR/T9dが配設される。
このエンジン用冷却系統9の構成では、電動ポンプ9cが作動することで、エンジン用冷却系統9が作動する。即ち、エンジン3内のエンジン冷却水が、エンジン冷却水循環経路9bに沿って順に電動ポンプ9c、エンジンR/T9d、第1タンク15bの上部15b1、第1コア15a1および第2タンク15cの上部15c1およびエンジン3を経由して循環する。これにより、エンジン3内のエンジン冷却水が第1コア15a1で冷却され、このエンジン冷却水によってエンジン3が冷却される。
なお、後述のように、第2タンク15cの上部15c1内には、モータ用冷却系統13の後述のオイル循環経路13aの第1配管部分13a2が配置される。よって、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9aの第1コア15a1によってエンジン冷却水が冷却されるので、第1配管部分13a2を流れる冷却オイルは、エンジンラジエータ9aの第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジン冷却水は循環しないので(従ってエンジン冷却水は冷却されないので)、第1配管部分13a2を流れる冷却オイルは、第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却されない。この事から、エンジンラジエータ9aは、エンジン冷却水を冷却する機能を有すると共に、第1配管部分13a2を流れる冷却オイルを冷却する機能(オイルクーラ機能)を有すると言える。
HV冷却水循環経路11bは、HV機器7の冷却水流出口7aとHVラジエータ11aのHV冷却水流入口15b4とを接続すると共に、HVラジエータ11aのHV冷却水流出口15c4とHV機器7の冷却水流入口7bとを接続するように配設される。
また、このHV冷却水循環経路9bには、例えばHV機器7の冷却水流出口7aの下流側に電動ポンプ11cが配設されると共に、例えばHVラジエータ11aのHV冷却水流入口15b4の上流側にHVR/T11dが配設される。
このHV用冷却系統11の構成では、電動ポンプ11cが作動することで、HV用冷却系統11が作動する。即ち、HV機器7内のHV冷却水が、HV冷却水循環経路11bに沿って順に電動ポンプ11c、HVR/T11d、第1タンク15bの下部15b2、第2コア15a2、第2タンク15cの下部15c2およびHV機器7を経由して循環する。これにより、HV機器7内のHV冷却水が第2コア15a2で冷却され、このHV冷却水によってHV機器7が冷却される。
なお、後述のように、第2タンク15cの下部15c2内には、モータ用冷却系統13の後述のオイル循環経路13aの第2配管部分13a3が配置される。よって、HV機器用冷却系統11の作動中は、HVラジエータ11aの第2コア15a2によってHV冷却水が冷却されるので、第2配管部分13a3を流れる冷却オイルは、HVラジエータ11aの第2タンク15cの下部15c2内のHV冷却水によって冷却される。他方、HV機器用冷却系統11の停止中は、HV冷却水は循環しないので(従ってHV冷却水は冷却されないので)、第2配管部分13a3を流れる冷却オイルは、第2タンク15cの下部15c2内のHV冷却水によって冷却されない。この事から、HVラジエータ11aは、HV冷却水を冷却する機能を有すると共に、第2配管部分13a3を流れる冷却オイルを冷却する機能(オイルクーラ機能)を有すると言える。
モータ用冷却系統13は、各冷却系統9,11を利用してモータ5に流れる冷却オイルを冷却するものである。モータ用冷却系統13は、モータ5とエンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aとの間で冷却オイルを循環させるオイル循環経路13aと、オイル循環経路13aに配設された切替弁13bと、オイル循環経路13aに配設された電動ポンプ13cとを備えている。図1の矢印Y3は、冷却オイルの流れを示している。
オイル循環経路13aは、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク(即ち第2タンク15cの上部15c1)を経由すると共にHVラジエータ11aのタンク(即ち第2タンク15cの下部15c2)を経由してモータ5に戻る第1オイル循環経路13a1と、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク(即ち第2タンク15cの上部15c1)を経由すると共にHVラジエータ11aを経由せずにモータ5に戻る第2オイル循環経路13a2とを有する。
より詳細には、オイル循環経路13aは、多機能ラジエータ15の第2タンク15b内に亘って配置された第1配管13a1を有する。この第1配管13a1は、第2タンク15cの上部15c1内に配置された第1配管部分13a2と、第2タンク15cの下部15c2内に配置されて第1配管部分13a2と連通した第2配管部分13a3と、第1配管部分13a2と第2配管部分13a3との連通部分付近から分岐した第3配管部分13a4とを有する。
そして、第1配管部分13a2の一端口13a5は、第2タンク15cの上部15c1の上部から外部に引き出され、第2配管部分13a3の一端口13a6は、第2タンク15cの下部15c2の下部から外部に引き出され、第3配管部分13a4の一端口13a7は、第2タンク15cの上部15c1の下部から外部に引き出される。
また、オイル循環経路13aは、第1配管13a1の一端口13a6とオイル循環経路13aの分岐点13dとを接続する第2配管13eと、第1配管13a1の一端口13a7と分岐点13dとを接続する第3配管13fと、分岐点13dとトランスアクスル17内のモータ5のオイル流入口5aとを接続する第4配管13gと、第1配管13a1の一端口13a5とモータ5のオイル流出口5bとを接続する第5配管13hとを有する。
即ち、このオイル循環経路13aでは、第5配管13h、第1配管部分13a2、第2配管部分13a3、第2配管13eおよび第4配管13gの順に辿った経路によって第1オイル循環経路13a1が構成される。また、第5配管13h、第1配管部分13a2、第3配管部分13a4、第3配管13fおよび第4配管13gの順に辿った経路によって第2オイル循環経路13a2が構成される。
切替弁13bは、第2配管13eに配設された第1切替弁13b1と、第3配管13fに配設された第2切替弁13b2とからなる。
電動ポンプ13cは、オイル循環経路13aにおいて例えば一端口13a5とモータ5との間(例えばモータ5の下流側付近)に配設される。
このモータ用冷却系統13の構成では、第1切替弁13b1が開弁し且つ第2切替弁13b2が閉弁すると、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1に切り替わり、他方、第1切替弁13b1が閉弁し且つ第2切替弁13b2が開弁すると、オイル循環経路13aが第2オイル循環経路13a2に切り替わる。
そして、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1に切り替えられた状態で、電動ポンプ13cが作動すると、モータ5内の冷却オイルが第1オイル循環経路13a1を循環する(即ち、順に第5配管13h、第1配管部分13a2、第2配管部分13a3、第2配管13eおよび第4配管13gおよびモータ5を経由して循環する)。
その際、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9aの前記オイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管部分13a2を流れるときに、第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジンラジエータ9aの前記オイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管部分13a2を流れても、第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却されない。
また、その際、HV機器用冷却系統11の作動中は、HVラジエータ11aの前記オイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第2配管部分13a3を流れるときに、第2タンク15cの下部15c2内のHV冷却水によって冷却される。他方、HV機器用冷却系統11の停止中は、HVラジエータ11aの前記オイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第2配管部分13a3を流れても、第2タンク15cの下部15c2内のHV冷却水によって冷却されない。
そして、このように、エンジン用冷却系統9とHV機器用冷却系統11との少なくとも一方によって冷却オイルが冷却されると、その冷却オイルによってモータ5が冷却される。
他方、オイル循環経路13aが第2オイル循環経路13a2に切り替えられた状態で、電動ポンプ13cが作動すると、モータ5内の冷却オイルが第2オイル循環経路13a2を循環する(即ち、順に第5配管13h、第1配管部分13a2、第3配管部分13a4、第3配管13f、第4配管13gおよびモータ5を経由して循環する)。
その際、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9aの前記オイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管部分13a2を流れるときに、第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジンラジエータ9aの前記オイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管部分13a2を流れても、第2タンク15cの上部15c1内のエンジン冷却水によって冷却されない。
そして、このようにエンジン用冷却系統9によって冷却オイルが冷却されると、その冷却オイルによってモータ5が冷却される。
温度検出部14は、例えば、オイル循環経路13aにおけるモータ5の下流側に配設され、モータ5から流出する冷却オイルの温度(即ちモータ5中の冷却オイルの温度)を検出する。
制御部16は、当該ハイブリッド車がHV走行状態であるかまたはEV走行状態であるかに基づいて、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11の各々の作動/停止を制御する。また、制御部16は、温度検出部14の検出結果および各冷却系統9,11の作動/停止に基づいて、モータ用冷却系統13の作動/停止(即ち、電動ポンプ13cの作動/停止)を制御すると共にオイル循環経路13aの切替(即ち、各切替弁13b1,13b2の開閉)を制御する。なお、これらの制御の詳細は、後述の<動作説明>で行う。
なお、制御部16は、例えば、エンジン3を制御する所定の制御部(図示省略)からの信号に基づいて、エンジン3の作動状況(作動/停止)を検出し、また、HV機器7からの所定の信号に基づいて、モータ5の作動状況(作動/停止)を検出する。そして、制御部16は、例えば、エンジン3およびモータ5が作動する場合は、HV走行と判断し、エンジン3は作動せずにモータ5だけが作動する場合は、EV走行と判断する。
<動作説明>
図2に基づいて、この車両用冷却装置1の動作を説明する。図2は、この車両用冷却装置1の動作を説明するフローチャートである。
ステップS1では、制御部16によって、当該ハイブリッド車がHV走行状態であるか、または、EV走行状態であるかが判断される。その判断の結果、当該ハイブリッド車がHV走行状態である場合は、処理がステップS2に進み、他方、当該ハイブリッド車がEV走行状態である場合は、処理がステップS6に進む。
ステップS2では、制御部16によって、各電動ポンプ9c,11cが作動される(即ち、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11が作動される)。この電動ポンプ9cの作動によって、エンジン3内のエンジン冷却水がエンジン冷却水循環経路9bを循環してエンジンラジエータ9aで冷却され、そのエンジン冷却水によって、エンジン3が冷却されると共に第1配管部分13a2内の冷却オイルが冷却される(即ち、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能が作動する)。また、この電動ポンプ11cの作動によって、HV機器7内のHV冷却水がHV冷却水循環経路11bを循環してHVラジエータ11aで冷却され、そのHV冷却水によって、HV機器7が冷却されると共に第2配管部分13a3内の冷却オイルが冷却される(即ち、HVラジエータ11aのオイルクーラ機能が作動する)。そして、処理がステップS3に進む。
ステップS3では、制御部16によって、温度検出部14の検出結果が所定温度α以上である否かが判断される。そして、その判断の結果、温度検出部14の検出結果が所定温度α未満である場合は、処理がステップS4に進み、他方、温度検出部14の検出結果が所定温度α以上である場合は、処理がステップS5に進む。
ステップS4では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ちモータ用冷却系統13が作動される)と共に、オイル循環経路13aが第2オイル循環経路13a2に切り替えられる(即ち、第1切替弁13b1が閉弁され且つ第2切替弁13b2が開弁される)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第2オイル循環経路13a2を循環してHVラジエータ11aを経由せずにエンジンラジエータ9aのタンク15c1だけを経由して、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップS1に戻る。
ステップS5では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ち、モータ用冷却系統13が作動される)と共に、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1に切り替えられる(即ち、第1切替弁13b1が開弁され且つ第2切替弁13b2が閉弁される)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第1オイル循環経路13a1を循環してエンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aの両方のタンク15c1,15c2を経由することで、それらのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップS1に戻る。
ステップS6では(即ちEV走行状態の場合は)、制御部16によって、電動ポンプ9cは停止され且つ電動ポンプ11cは作動される(即ち、エンジン用冷却系統9は停止され且つHV機器用冷却系統11は作動される)。この電動ポンプ11cの作動によって、HV機器7内のHV冷却水がHV冷却水循環経路11bを循環してHVラジエータ11aで冷却され、そのHV冷却水によって、HV機器7が冷却されると共に第2配管部分13a3内の冷却オイルが冷却される(即ち、HVラジエータ11aのオイルクーラ機能が作動する)。そして、処理がステップS7に進む。
なお、ステップS6では、電動ポンプ9cは停止されるので、エンジン3内のエンジン冷却水は循環されず(従ってエンジン冷却水は冷却されず)、且つ、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能も停止される。
ステップS7では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ち、モータ用冷却系統13が作動される)と共に、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1に切り替えられる(即ち、第1切替弁13b1が開弁され且つ第2切替弁13b2が閉弁される)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第1オイル循環経路13a1を循環してエンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aの両方のタンク15c1,15c2を経由して、HVラジエータ11aのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップS1に戻る。
なお、ステップS7では、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能は停止しているので、モータ5内の冷却オイルは、エンジンラジエータ9aのタンク15c1内のエンジン冷却水によって冷却されない。
このように、HV走行状態では、エンジン3の作動に伴ってエンジン用冷却系統9が作動するので、ステップS4およびS5のように動作することで、下記の効果が得られる。即ち、エンジン冷却水は例えば40〜100L/minと流量が多いので、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α未満である場合は、ステップS4のように、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能だけでモータ5内の冷却オイルを冷却することで、エンジンラジエータ9aによるエンジン冷却水の冷却機能に影響を殆ど与えることなく、モータ5内の冷却オイルを所望の温度に冷却できる(これにより、冷却オイルを冷却し過ぎることも防止できる)。
これにより、HVラジエータ11aの冷却機能を、オイルクーラ機能でなくHV冷却水の冷却機能に集中させることができ、HV機器7の負荷率制限(HV機器7の温度が所定温度以上になるとHV機器7の出力を制限すること)の発生頻度を低く抑えることができる。
そして、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α以上になると、ステップS5のように、エンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aの両方のオイルクーラ機能を用いてモータ5内の冷却オイルを冷却する。これにより、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α以上になっても、モータ5内の冷却オイルを所望の温度に冷却できる。
また、EV走行状態では、エンジン3の停止に伴ってエンジン用冷却系統9は停止するが、HVラジエータ11aは、HV機器7の冷却のために常時作動する。そのため、ステップS7のように、オイル循環経路13aを第1オイル循環経路13a1に切り替えることで、モータ5内の冷却オイルを、HVラジエータ11aのオイルクーラ機能によって冷却できる。
その際、EV走行状態では、エンジン3の停止によって、エンジンルーム内の雰囲気温度は比較的低い温度になる。そのため、HV機器7がエンジンルーム内に配置される場合は、HV機器7は、エンジンルーム内の空気中に放熱し易くなって、ある程度冷却される。そのため、HVラジエータ11aによるHV冷却水の冷却機能がHVラジエータ11aのオイルクーラ機能の作動によって低下しても、HVラジエータ11aによってHV機器7を十分に冷却でき、これにより、HV機器7の負荷率制限に至ることを防止できる。
なお、EV走行状態において、電動ポンプ9cを作動させることで、エンジンラジエータ9aのオイルクーラ機能も使用して、モータ5内の冷却オイルを冷却することも可能である。しかし、その場合は、電動ポンプ9cの消費電力の分だけ、EV走行距離が低下して、当該ハイブリッド車の燃費が低下する。
<主要な効果>
以上のように構成された車両用冷却装置1によれば、オイル循環経路13aは、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク15c1を経由すると共にHVラジエータ11aのタンク15c2を経由してモータ5に戻る第1オイル循環経路13a1と、モータ5からエンジンラジエータ9aのタンク15c1を経由すると共にHVラジエータ11aを経由せずにモータ5に戻る第2オイル循環経路13a2とを有し、切替弁13bによって、オイル循環経路13aを第1オイル循環経路13a1または第2オイル循環経路13a2に切り替えることができる。
これにより、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1に切り替えられると、エンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aの両方のタンク15c1,15c2内の冷却水を利用して冷却オイルを冷却でき、他方、オイル循環経路13aが第2オイル循環経路13a2に切り替えられると、エンジンラジエータ9aのタンク15c1内の冷却水だけを利用して冷却オイルを冷却できる。即ち、オイル循環経路13aが第1オイル循環経路13a1または第2オイル循環経路13a2に切り替えられることで、冷却オイルの温度を制御できる。
よって、エンジン3およびモータ5とを動力源とする車両に搭載されたエンジンラジエータ9aおよびHVラジエータ11aを利用して、モータ5用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御することができる。
≪第2実施形態≫
第1実施形態では、エンジンラジエータとHVラジエータとが互いに上下に並べられて配置される場合で説明したが、この実施形態では、エンジンラジエータとHVラジエータとが互いに前後に並べられて配置される。以下では、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる構成要素を中心に説明する。
<構成説明>
図3は、本発明の第2実施形態に係る車両用冷却装置の構成概略図である。
この実施形態に係る車両用冷却装置1Bは、第1実施形態の場合と同様に、図3に示すように、内燃機関の一例であるエンジン3と、電動機の一例であるモータ5と、モータ5を制御するHV機器(所謂PCU:パワーコントロールユニット)(制御機器)7と、エンジン3を冷却するエンジン用冷却系統9と、HV機器7を冷却するHV機器用冷却系統11と、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11を利用してモータ5を冷却するモータ用冷却系統13Bと、モータ5中の冷却オイルの温度を検出する温度検出部14と、当該ハイブリッド車の走行状況(HV走行またはEV走行)に基づいて各冷却系統9,11を制御すると共に温度検出部14の検出結果および各冷却系統9,11の作動状況(作動または停止)に基づいてモータ用冷却系統13Bを制御する制御部16とを備えている。
エンジン用冷却系統9は、第1実施形態の場合と同様に、エンジン3から流出するエンジン冷却水(第1冷却水)を冷却するエンジンラジエータ(第1ラジエータ)9eと、エンジン3とエンジンラジエータ9eとの間でエンジン冷却水を循環させるエンジン冷却水循環経路9b(第1冷却水循環経路)9bと、エンジン冷却水循環経路9bに沿ってエンジン冷却水を循環させる電動ポンプ(第1電動ポンプ)9cと、エンジン冷却水循環経路9b中のエンジン冷却水を補充・充填するエンジンリザーブタンク(以後、エンジンR/Tと呼ぶ)9dとを備えている。図3の矢印Y1は、エンジン冷却水の流れを示している。
また、HV機器用冷却系統11は、第1実施形態の場合と同様に、HV機器7から流出するHV冷却水(第2冷却水)を冷却するHVラジエータ(第2ラジエータ)11eと、HV機器7とHVラジエータ11eとの間でHV冷却水を循環させるHV冷却水循環経路11bと、HV冷却水循環経路11bに沿ってHV冷却水を循環させる電動ポンプ(第2電動ポンプ)11cと、HV冷却水循環経路11b中のHV冷却水を補充・充填するHVR/T11dとを備えている。図3の矢印Y2は、HV冷却水の流れを示している。
この車両用冷却装置1Bでは、上述のように、エンジンラジエータ9eとHVラジエータ11eは、互いに前後に並べて配置される。
エンジンラジエータ9eは、コア9e1と、コア9e1の両側に配設された第1タンク9e2および第2タンク(タンク)9e3とを備えている。コア9e1は、エンジン3から流出するエンジン冷却水を冷却するものである。第1タンク9e2は、エンジン3からのエンジン冷却水を一時的に貯水してコア9e1に供給するものである。第2タンク9e3は、コア9e1で冷却されたエンジン冷却水を一時的に貯水してエンジン3に供給するものである。
コア9e1は、略直方体状に形成され、その一側面9e4からエンジン冷却水が流入してその反対側の他端面9e5からエンジン冷却水が流出する。第1タンク9e2は、略直方体状に形成されており、コア9e1の一端面9e4において、コア9e1に連通するように配設される。第2タンク9e3は、略直方体状に形成されており、コア9e1の他端面9e5において、コア9e1に連通するように配設される。第1タンク9e2には、エンジン冷却水流入口9e6が配設され、第2タンク9e3には、エンジン冷却水流出口9e7が配設される。
エンジン冷却水流入口9e6には、第1実施形態の場合と同様に、エンジン3の冷却水流出口3aからのエンジン冷却水循環経路9bが接続される。このエンジン冷却水循環経路9bには、第1実施形態の場合と同様に、電動ポンプ9cおよびエンジンR/T9dが配設される。また、エンジン冷却水流出口9e7には、第1実施形態の場合と同様に、エンジン3の冷却水流入口3bからのエンジン冷却水循環経路9bが接続される。
このエンジン用冷却系統9の構成では、電動ポンプ9cが作動することで、エンジン用冷却系統9が作動する。即ち、エンジン3内のエンジン冷却水が、エンジン冷却水循環経路9bに沿って順に電動ポンプ9c、エンジンR/T9d、第1タンク9e2、コア9e1および第2タンク9e3およびエンジン3を経由して循環する。これにより、エンジン3内のエンジン冷却水がコア9e1で冷却され、このエンジン冷却水によってエンジン3が冷却される。
なお、後述のように、第2タンク9e3内には、モータ用冷却系統13Bの後述のオイル循環経路13jの第1配管13j3が配置される。よって、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9eのコア9e3によってエンジン冷却水が冷却されるので、第1配管13j3を流れる冷却オイルは、エンジンラジエータ9eの第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジン冷却水は循環しないので(従ってエンジン冷却水は冷却されないので)、第1配管13j3を流れる冷却オイルは、第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却されない。この事から、エンジンラジエータ9eは、エンジン冷却水を冷却する機能を有すると共に、第1配管13j3を流れる冷却オイルを冷却する機能(オイルクーラ機能)を有すると言える。
HVラジエータ11eは、コア11e1と、コア11e1の両側に配設された第1タンク11e2および第2タンク11e3とを備えている。コア11e1は、HV機器7から流出するHV冷却水を冷却するものである。第1タンク11e2は、HV機器7からのHV冷却水を一時的に貯水してコア11e1に供給するものである。第2タンク11e3は、コア11e1で冷却されたHV冷却水を一時的に貯水してHV機器7に供給するものである。
コア11e1は、略直方体状に形成され、その一側面11e4からHV冷却水が流入してその反対側の他端面11e5からHV冷却水が流出する。第1タンク11e2は、略直方体状に形成されており、コア11e1の一端面11e4において、コア11e1に連通するように配設される。第2タンク11e3は、略直方体状に形成されており、コア11e1の他端面11e5において、コア11e1に連通するように配設される。第1タンク11e2には、HV冷却水流入口11e6が配設され、第2タンク11e3には、HV冷却水流出口11e7が配設される。
第1タンク11e2のHV冷却水流入口11e6には、第1実施形態の場合と同様に、HV機器7の冷却水流出口7aからのHV冷却水循環経路11bが接続される。このHV冷却水循環経路11bには、第1実施形態の場合と同様に、電動ポンプ11cおよびHVR/T11dが配設される。また、第2タンク11e3のHV冷却水流出口11e7には、第1実施形態の場合と同様に、HV機器7の冷却水流入口7bからのHV冷却水循環経路11bが接続される。
このHV用冷却系統11の構成では、電動ポンプ11cが作動することで、HV用冷却系統11が作動する。即ち、HV機器7内のHV冷却水が、HV冷却水循環経路11bに沿って順に電動ポンプ11c、HVR/T11d、第1タンク11e2、コア11e1、第2タンク11e3およびHV機器7を経由して循環する。これにより、HV機器7内のHV冷却水がコア11e1で冷却され、このHV冷却水によってHV機器7が冷却される。
なお、後述のように、第2タンク11e3内には、モータ用冷却系統13Bの後述のオイル循環経路13Jの第6配管13j10が配置される。よって、HV機器用冷却系統11の作動中は、HVラジエータ11eのコア11e1によってHV冷却水が冷却されるので、第6配管13j10を流れる冷却オイルは、HVラジエータ11eの第2タンク11e3内のHV冷却水によって冷却される。他方、HV機器用冷却系統11の停止中は、HV冷却水は循環しないので(従ってHV冷却水は冷却されないので)、第6配管13j10を流れる冷却オイルは、第2タンク11e3内のHV冷却水によって冷却されない。この事から、HVラジエータ11eは、HV冷却水を冷却する機能を有すると共に、第6配管13j10を流れる冷却オイルを冷却する機能(オイルクーラ機能)を有すると言える。
モータ用冷却系統13Bは、第1実施形態の場合と同様に、冷却オイルを用いてモータ5を冷却するものである。モータ用冷却系統13Bは、モータ5とエンジンラジエータ9eおよびHVラジエータ11eとの間で冷却オイルを循環させるオイル循環経路13jと、オイル循環経路13eに配設された3方切替弁(切替弁)13kと、オイル循環経路13eに配設された電動ポンプ13cとを備えている。図3の矢印Y3は、冷却オイルの流れを示している。
オイル循環経路13jは、モータ5からエンジンラジエータ9eの第2タンク9e3を経由すると共にHVラジエータ11eの第2タンク11e3を経由してモータ5に戻る第1オイル循環経路13j1と、モータ5からエンジンラジエータ9eの第2タンク9e3を経由すると共にHVラジエータ11eを経由せずにモータ5に戻る第2オイル循環経路13j2とを有する。
より詳細には、オイル循環経路13jは、エンジンラジエータ9eの第2タンク9e3内に配置された第1配管13j3と、第1配管13j3の一端口13j4とオイル循環経路13jの分岐点13m(3方切替弁13kの配置箇所)とを接続する第2配管13j5と、オイル循環経路13jの分岐点13mと分岐点13nとを接続する第3配管13j6と、分岐点13nとモータ5のオイル流入口5aとを接続する第4配管13j7と、モータ5のオイル流出口5bと第1配管13j3の他端口13j8を接続する第5配管13j9とを備える。
また、オイル循環経路13jは、更に、HVラジエータ11eの第2タンク11e3内に配置された第6配管13j10と、第6配管13j10の一端口13j11とオイル循環経路13jの分岐点13mとを接続する第7配管13j12と、第6配管13j10の他端口13j13とオイル循環経路13jの分岐点13nとを接続する第8配管13j14とを備える。
即ち、このオイル循環経路13jでは、第5配管13j9、第1配管13j3、第2配管13j5、第7配管13j12、第6配管13j10、第8配管13j14および第4配管13j7の順に辿った経路によって、第1オイル循環経路13j1が構成される。また、第5配管13j9、第1配管13j3、第2配管13j5、第3配管13j6および第4配管13j7の順に辿った経路によって、第2オイル循環経路13j2が構成される。
3方切替弁13kは、オイル循環経路13jの分岐点13mに配設される。3方切替弁13kは、第2配管13j5の連通先を第3配管13j6または第7配管13j12に切り替える。即ち、3方切替弁13kは、第2配管13j5と第7配管13j12とを連通させずに第2配管13j5と第3配管13j6とを連通させ、または、第2配管13j5と第3配管13j6とを連通させずに第2配管13j5と第7配管13j12とを連通させる。
電動ポンプ13cは、オイル循環経路13jにおいて例えば一端口13j11とモータ5との間(例えばモータ5の下流側付近)に配設される。
このモータ用冷却系統13Bの構成では、3方切替弁13kが第2配管13j5と第7配管13j12とを連通させるように切り替えられると、オイル循環経路13jが第1オイル循環経路13j1に切り替わり、他方、3方切替弁13kが第2配管13j5と第3配管13j6とを連通させるように切り替えられると、オイル循環経路13jが第2オイル循環経路13j2に切り替わる。
そして、オイル循環経路13jが第1オイル循環経路13j1に切り替えられた状態で、電動ポンプ13cが作動すると、モータ5内の冷却オイルが第1オイル循環経路13j1を循環する(即ち、順に第5配管13j9,第1配管13j3,第2配管13j5,第7配管13j12,第6配管13j10,第8配管13j14および第4配管13j7およびモータ5を経由して循環する)。
その際、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管13j3を流れるときに、第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管13j3を流れても、第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却されない。
同様に、HV機器用冷却系統11の作動中は、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第6配管13j10を流れるときに、第2タンク11e3内のHV冷却水によって冷却される。他方、HV機器用冷却系統11の停止中は、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第6配管13j10を流れても、第2タンク11e3内のHV冷却水によって冷却されない。
そして、このように、エンジン用冷却系統9とHV機器用冷却系統11との少なくとも一方によって冷却オイルが冷却されると、その冷却オイルによってモータ5が冷却される。
他方、オイル循環経路13jが第2オイル循環経路13j2に切り替えられた状態で、電動ポンプ13cが作動すると、モータ5内の冷却オイルが第2オイル循環経路13j2を循環する(即ち、順に第5配管13j9,第1配管13j3,第2配管13j5,第3配管13j6,第4配管13j7およびモータ5を経由して循環する)。
その際、エンジン用冷却系統9の作動中は、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能が作動するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管13j3を流れるときに、第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却される。他方、エンジン用冷却系統9の停止中は、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能が停止するので、モータ5内の冷却オイルは、第1配管13j3を流れても、第2タンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却されない。
このようにエンジン用冷却系統9によって冷却オイルが冷却されると、その冷却オイルによってモータ5が冷却される。
温度検出部14は、例えば、オイル循環経路13jにおけるモータ5の下流側に配設され、モータ5から流出する冷却オイルの温度(即ちモータ5中の冷却オイルの温度)を検出する。
制御部16は、当該ハイブリッド車がHV走行状態であるかまたはEV走行状態であるかに基づいて、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11の作動/停止を制御する。また、制御部16は、温度検出部14の検出結果および各冷却系統9,11の作動/停止に基づいて、モータ用冷却系統13Bの作動/停止(即ち、電動ポンプ13cの作動/停止)を制御すると共にオイル循環経路13jの切替(即ち、3方切替弁13kの切り替え)を制御する。なお、これらの制御の詳細は、後述の<動作説明>で行う。
<動作説明>
図4に基づいて、この車両用冷却装置1Bの動作を説明する。図4は、この車両用冷却装置1Bの動作を説明するフローチャートである。
ステップT1では、制御部16によって、当該ハイブリッド車がHV走行状態であるか、または、EV走行状態であるかが判断される。そして、当該ハイブリッド車がHV走行状態である場合は、処理がステップT2に進み、当該ハイブリッド車がEV走行状態である場合は、処理がステップT6に進む。
ステップT2では、制御部16によって、各電動ポンプ9c,11cが作動される(即ち、エンジン用冷却系統9およびHV機器用冷却系統11が作動される)。この電動ポンプ9cの作動によって、エンジン3内のエンジン冷却水がエンジン冷却水循環経路9bを循環してエンジンラジエータ9eで冷却され、そのエンジン冷却水によって、エンジン3が冷却されると共に第1配管13j3内の冷却オイルが冷却される(即ち、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能が作動する)。また、この電動ポンプ11cの作動によって、HV機器7内のHV冷却水がHV冷却水循環経路11bを循環してHVラジエータ11eで冷却され、そのHV冷却水によって、HV機器7が冷却されると共に第6配管13j10内の冷却オイルが冷却される(即ち、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能が作動する)。そして、処理がステップT3に進む。
ステップT3では、制御部16によって、温度検出部14の検出結果が所定温度α以上である否かが判断される。そして、その判断の結果、温度検出部14の検出結果が所定温度α未満である場合は、処理がステップT4に進み、他方、温度検出部14の検出結果が所定温度α以上である場合は、処理がステップT5に進む。
ステップT4では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ちモータ用冷却系統13Bが作動される)と共に、オイル循環経路13jが第2オイル循環経路13j2に切り替えられる(即ち、第2配管13j5と第3配管13j6とが連通するように3方切替弁13kが切り替えられる)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第2オイル循環経路13j2を循環してHVラジエータ11eを経由せずにエンジンラジエータ9eの第2タンク9e3だけを経由して、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップT1に戻る。
ステップT5では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ち、モータ用冷却系統13Bが作動される)と共に、オイル循環経路13jが第1オイル循環経路13j1に切り替えられる(即ち、第2配管13j5と第7配管13j12とが連通するように3方切替弁13kが切り替えられる)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第1オイル循環経路13j1を循環してエンジンラジエータ9eおよびHVラジエータ11eの両方の第2タンク9e3,11e3を経由することで、それらのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップT1に戻る。
ステップT6では(即ちEV走行状態の場合は)、制御部16によって、電動ポンプ9cは停止され且つ電動ポンプ11cは作動される(即ち、エンジン用冷却系統9は停止され且つHV機器用冷却系統11は作動される)。この電動ポンプ11cの作動によって、HV機器7内のHV冷却水がHV冷却水循環経路11bを循環してHVラジエータ11eで冷却され、そのHV冷却水によって、HV機器7が冷却されると共に第6配管13j10内の冷却オイルが冷却される(即ち、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能が作動する)。そして、処理がステップT7に進む。
なお、ステップT6では、電動ポンプ9cは停止されるので、エンジン3内のエンジン冷却水は循環されず(従ってエンジン冷却水は冷却されず)、且つ、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能も停止される。
ステップT7では、制御部16によって、電動ポンプ13cが作動される(即ち、モータ用冷却系統13Bが作動される)と共に、オイル循環経路13jが第1オイル循環経路13j1に切り替えられる(即ち、第2配管13j5と第7配管13j12とが連通するように3方切替弁13kが切り替えられる)。これにより、モータ5内の冷却オイルが、第1オイル循環経路13j1を循環してエンジンラジエータ9eおよびHVラジエータ11eの両方の第2タンク9e3,11e3を経由して、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能によって冷却される。そして、その冷却された冷却オイルによってモータ5が冷却される。そして、処理がステップT1に戻る。
なお、ステップT7では、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能は停止しているので、モータ5内の冷却オイルは、エンジンラジエータ9eのタンク9e3内のエンジン冷却水によって冷却されない。
このように、HV走行状態では、エンジン3の作動に伴ってエンジン用冷却系統9が作動するので、ステップT4およびT5のように動作することで、第1実施形態の場合と同様に、下記の効果が得られる。即ち、エンジン冷却水は例えば40〜100L/minと流量が多いので、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α未満である場合は、ステップT4のように、エンジンラジエータ9eのオイルクーラ機能だけでモータ5内の冷却オイルを冷却することで、エンジンラジエータ9eによるエンジン冷却水の冷却機能に影響を殆ど与えることなく、モータ5内の冷却オイルを所望の温度に冷却できる(これにより、冷却オイルを冷却し過ぎることも防止できる)。
これにより、HVラジエータ11eの冷却機能を、オイルクーラ機能でなくHV冷却水の冷却機能に集中させることができ、HV機器7の負荷率制限の発生頻度を低く抑えることができる。
そして、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α以上になると、ステップT5のように、エンジンラジエータ9eおよびHVラジエータ11eの両方のオイルクーラ機能を用いてモータ5内の冷却オイルを冷却する。これにより、モータ5内の冷却オイルの温度が所定温度α以上になっても、モータ5内の冷却オイルを所望の温度に冷却できる。
また、EV走行状態では、エンジン3の停止に伴ってエンジン用冷却系統9は停止するが、HVラジエータ11eは、HV機器7の冷却のために常時作動する。そのため、ステップT7のように、オイル循環経路13jを第1オイル循環経路13ajに切り替えることで、モータ5内の冷却オイルを、HVラジエータ11eのオイルクーラ機能によって冷却できる。
その際、EV走行状態では、エンジン3の停止によって、エンジンルーム内の雰囲気温度は比較的低い温度になる。そのため、HV機器7がエンジンルーム内に配置される場合は、HV機器7は、エンジンルーム内の空気中に放熱し易くなって、ある程度冷却される。そのため、HVラジエータ11eによるHV冷却水の冷却機能がHVラジエータ11eのオイルクーラ機能の作動によって低下しても、HVラジエータ11eによってHV機器7を十分に冷却でき、これにより、HV機器7の負荷率制限に至ることを防止できる。
<主要な効果>
以上のように構成された車両用冷却装置1Bによれば、第1実施形態の場合と同様に、オイル循環経路13jは、モータ5からエンジンラジエータ9eの第2タンク9e3を経由すると共にHVラジエータ11eの第2タンク11e3を経由してモータ5に戻る第1オイル循環経路13j1と、モータ5からエンジンラジエータ9eの第2タンク9e3を経由すると共にHVラジエータ11eを経由せずにモータ5に戻る第2オイル循環経路13j2とを有し、3方切替弁13kによって、オイル循環経路13jを第1オイル循環経路13j1または第2オイル循環経路13j2に切り替えることができる。
これにより、第1実施形態の場合と同様に、エンジン3およびモータ5とを動力源とする車両に搭載されたエンジンラジエータ9eおよびHVラジエータ11eを利用して、モータ5用の冷却オイルの温度を所望の温度に制御することができる。
≪付帯事項≫
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
また、第1および第2実施形態を組み合わせた発明についても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
本発明は、内燃機関と電動機とを動力源とするハイブリッド車に搭載して、電動機用の冷却オイルを冷却する車両用冷却装置として使用するのに適している。
1,1B 車両用冷却装置
3 エンジン(内燃機関)
5 モータ(電動機)
9a,9e エンジンラジエータ(第1ラジエータ)
9b エンジン冷却水循環経路(第1冷却水循環経路)
9c 電動ポンプ(第1電動ポンプ)
9e1 コア
9e3 第2タンク(タンク)
11a,11e HVラジエータ(第2ラジエータ)
11b HV冷却水循環経路(第2冷却水循環経路)
11c 電動ポンプ(第2電動ポンプ)
11e1 コア
11e3 第2タンク(タンク)
13a,13j オイル循環経路
13a1,13j1 第1オイル循環経路
13a2,13j2 第2オイル循環経路
13b 切替弁
13k 三方切替弁(切替弁)
15a1 第1コア(コア)
15a2 第2コア(コア)
15c1 第2タンクの第1コアに対応する部分(タンク)
15c2 第2タンクの第2コアに対応する部分(タンク)

Claims (1)

  1. 内燃機関および電動機と、
    前記電動機を制御する制御機器と、
    前記内燃機関から流出する第1冷却水を冷却するコア、および、該コアで冷却された前記第1冷却水を一時的に貯水するタンクを有する第1ラジエータと、
    前記制御機器から流出する第2冷却水を冷却するコア、および、該コアで冷却された前記第2冷却水を一時的に貯水するタンクとを有する第2ラジエータと、
    前記第1ラジエータと前記内燃機関との間で前記第1冷却水を循環させる第1冷却水循環経路と、
    前記第2ラジエータと前記制御機器との間で前記第2冷却水を循環させる第2冷却水循環経路と、
    前記第1冷却水循環経路に沿って前記第1冷却水を循環させる第1電動ポンプと、
    前記第2冷却水循環経路に沿って前記第2冷却水を循環させる第2電動ポンプと、
    を備えた車両用冷却装置において、
    前記電動機から流出する冷却オイルが循環するオイル循環経路であって、前記電動機から前記第1ラジエータの前記タンクを経由すると共に前記第2ラジエータの前記タンクを経由して前記電動機に戻る第1オイル循環経路と、前記電動機から前記第1ラジエータの前記タンクを経由すると共に前記第2ラジエータを経由せずに前記電動機に戻る第2オイル循環経路とを有するオイル循環経路と、
    前記オイル循環経路に配設されて、前記オイル循環経路を前記第1オイル循環経路または前記第2オイル循環経路に切り替えるための切替弁と、
    を備えることを特徴とする車両用冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110077211A (zh) * 2018-01-25 2019-08-02 丰田自动车株式会社 电动车辆

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