JP2013132377A - シリンジポンプ - Google Patents

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瞬 鉢村
Masaru Nakanishi
勝 中西
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Abstract

【課題】収容量の小さいシリンジのシリンジ本体を固定する場合に、医療従事者が、シリンジの目盛を目視で直接確認することができるシリンジポンプを提供する。
【解決手段】シリンジポンプは、シリンジ400のシリンジ本体401を設定するシリンジ載置部6と、このシリンジ載置部6に設定されたシリンジ本体401を固定するクランプ部材5を備え、このクランプ部材5は、シリンジ載置部6に設定されたシリンジ本体401の薬液の目盛410を表出させるための目盛確認用の逃げ形成部910を有している。
【選択図】図9

Description

本発明は、シリンジを装着してこのシリンジ内の薬液を患者へ送液するためのシリンジポンプに関する。
シリンジポンプは、例えば集中治療室(ICU)等で使用されて、患者に対して抗がん剤、麻酔剤、化学療法剤、輸血等、栄養剤等の薬液の送液処置を、高い精度で比較的長時間行うことに用いられている。シリンジポンプの薬液の流量制御は、他の輸液ポンプに比較して精密で優れている。
すなわち、薬液を充填したシリンジ本体は、シリンジポンプに対してクランプ部材を用いてシリンジポンプの筐体に対して動かないようにセットされ、シリンジポンプは、シリンジ押子を押圧してシリンジ本体内の薬液を正確に患者側に送液するようになっている。
シリンジポンプを使用する治療室や手術室では、異なる収容量を有する複数種類のシリンジが予め用意されている。医療従事者は、これらのシリンジから必要とする収容量のシリンジを選択して、選択された収容量のシリンジを、上述したシリンジポンプに対して装着する。
シリンジがシリンジポンプに装着される場合には、シリンジ本体の外周面がシリンジポンプの凹部の内面に密着されるとともに、シリンジの本体フランジがシリンジポンプのはめ込み部分に対してはめ込まれることで、本体フランジが把持できる。そして、クランプ部材を操作してクランプ部材でシリンジ本体が固定され、モータを駆動することで、シリンジ押子押圧部材がシリンジ押子の押子フランジをシリンジ本体に向けて少しずつ押して、シリンジ本体内の薬液を、チューブを通じて患者に送液することができるようになっている(特許文献1を参照)。
特開2010−88564号公報
上述したシリンジポンプでは、シリンジ本体の外周面がシリンジポンプの凹部の内面に密着され、しかもシリンジの本体フランジがシリンジポンプのはめ込み部分に対してはめ込まれて把持された状態で、クランプ部材を用いてシリンジポンプに対してシリンジ本体をクランプして、シリンジ本体が動かないように固定する必要がある。
ところが、収容量の小さいシリンジは、収容量の大きいシリンジに比べて、シリンジ本体の全長が短いことから、薬液の目盛がシリンジ本体のほぼ全長に渡って本体フランジの付近(シリンジ本体の端部)まで形成されている。このため、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体が、クランプ部材を用いて固定されると、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体に描かれている薬液の目盛の一部分がクランプ部材により覆われてしまう。薬液の目盛がこのクランプ部材により隠れてしまうと、クランプ部材が邪魔になって、医療従事者はこの薬液の目盛を目視で直接確認できなくなり、患者に対して薬液を供給する作業に支障が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体を固定する場合に、医療従事者が、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジを使用でき、シリンジの目盛を目視で直接確認することができるシリンジポンプを提供することを目的とする。
本発明のシリンジポンプは、薬液の目盛を有するシリンジを装着して前記薬液を患者に送液するシリンジポンプであって、前記シリンジのシリンジ本体を設定するシリンジ載置部と、前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体を固定するクランプ部材とを備え、前記クランプ部材は、前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体の前記薬液の目盛を表出させるための目盛確認用の逃げ形成部を有していることを特徴とする。
上記構成によれば、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体を固定する場合に、医療従事者が、シリンジの目盛を目視で直接確認することができる。すなわち、収容量の小さいシリンジは、収容量の大きいシリンジに比べて、シリンジ本体の全長が短いために、薬液の目盛がシリンジ本体のほぼ全長に渡って設けられているために、薬液の目盛の一部分がクランプ部材により覆われてしまうことがある。しかし、クランプ部材は目盛確認用の逃げ形成部を有していることから、医療従事者は、クランプ部材により邪魔されずに、この目盛確認用の逃げ形成部を通じて、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体の薬液の目盛を、目視で直接確認することができる。
好ましくは、前記クランプ部材には、前記目盛確認用の逃げ形成部とは対向する反対側の部分に、寸法増加部分が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、クランプ部材において、目盛確認用の逃げ形成部を形成しているにも関わらず、クランプ部材を把持して操作し易いようなクランプ部材の幅寸法を確保することができ、クランプ部材を把持して操作する際の操作性を改善できる。
好ましくは、前記クランプ部材は、端面部と、前記端面部から前記クランプ部材を進退操作する方向に沿って延長して形成されている把持部とを有し、前記目盛確認用の逃げ形成部は、前記把持部の一方の側面を形成し、前記寸法増加部分は、前記把持部の前記一方の側面とは反対側の前記把持部の他方の側面を形成していることを特徴とする。
上記構成によれば、寸法増加部分を設けることでクランプ部材の幅を操作に好ましい幅に設定できるので、医療従事者は、把持部の一方の側面と他方の側面を把持して操作する際の操作性を良くすることができる。
好ましくは、前記クランプ部材を保持して前記シリンジポンプの本体に対して進退および回転可能に支持されている支持軸と、前記支持軸を通して、前記支持軸と前記シリンジポンプの本体との間における液密状態を保持する液密状態保持部材と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、薬液や水分が支持軸を通じてシリンジポンプの本体の内部に侵入するのを阻止して、薬液がシリンジポンプの内部で固着するのを防ぐことができる。
好ましくは、前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体のシリンジ押子を押して前記シリンジ本体内の前記薬液を押し出すシリンジ押子駆動部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、クランプ部材により固定されたシリンジのシリンジ押子は、シリンジ押子駆動部により押すことで、シリンジ本体内の薬液を押し出すことができる。
好ましくは、前記シリンジポンプの本体の上部分には、情報を表示する表示部と、操作ボタンを有する操作パネル部が配置され、前記シリンジポンプの本体の下部分には、前記シリンジ載置部と前記シリンジ押子駆動部が配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、医療従事者は、本体の上部分の表示部の情報を確認しながら、シリ
ンジからの薬液の送液作業を行うことができる。そして、医療従事者は、本体の上部分の
表示部の情報を確認しながら、操作パネル部の操作ボタンを操作することができる。
本発明は、収容量の小さいシリンジのシリンジ本体を固定する場合に、使用されうる2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジの目盛を医療従事者が、目視で直接確認することができるシリンジポンプを提供することができる。
本発明のシリンジポンプの実施形態を示す斜視図。 図1に示すシリンジポンプをW方向から見た斜視図。 複数種類の大きさのシリンジの例を示す斜視図。 シリンジポンプにおける電気な構成例を示す図。 図2に示すシリンジ載置部とシリンジ押子駆動部の一部分を示す斜視図。 図5に示すシリンジ載置部とシリンジ押子駆動部の一部分を、E方向から拡大した斜視図。 図7(A)は、クランプ部材の付近を示す斜視図であり、図7(B)は、このクランプ部材の付近を別の角度から示す斜視図。 クランプ部材と支持軸を示す斜視図。 シリンジ本体が装着されてシリンジ本体がクランプ部材により固定された状態を示す正面図。 クランプ部材と支持軸を示す断面図。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明のシリンジポンプの実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すシリンジポンプをW方向から見た斜視図である。
図1と図2に示すシリンジポンプ1は、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジを使用でき、例えば集中治療室等で使用され、患者に対して、抗がん剤、麻酔剤、化学療法剤、輸血等、栄養剤等の薬液の微量注入処置を、高い精度で比較的長時間行うことに用いられる薬液注入ポンプである。
図1と図2に示すように、シリンジポンプ1は、例えば薬液を充填したシリンジ200のシリンジ本体(シリンジ外筒)201を、クランプ部材5を用いて動かないようにセットすることができる。図2に示すシリンジ押子駆動部7のモータ133が、図2では図示していない送りネジを回転することで、シリンジ押子駆動部7のシリンジ押子押圧部材10は、シリンジ200のシリンジ押子202をシリンジ本体201に対してT方向に押圧して、シリンジ本体201内の薬液を、図2に示すようにチューブ203と留置針204を介して、患者Pに対して正確に送液する。このシリンジ押子押圧部材10は、スライダあるいはシリンジ押子押圧ユニットともいう。
図2に示すように、シリンジポンプ1は、筐体2を有し、この筐体2は耐薬品性を有する成型樹脂材料により一体成型されており、フロントカバー2Fとリアカバー2Rを接合して組み立てることにより、液密性能を有する箱体として構成されている。これにより、後で説明するように、仮に薬液や水分等がかかってもシリンジポンプ1の内部に侵入するのを防ぐことができる防沫および防滴(防水)処理構造を有している。筐体2は、シリンジポンプ1の本体である。
まず、シリンジポンプ1の筐体2に配置された各要素について説明する。
図1と図2に示すように、シリンジポンプ1は、筐体2と取手2Tを有している。筐体2の上部分2Aには、表示部3と、操作パネル部4が配置されている。筐体2の下部分2Bには、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7が配置されている。これにより、医療従事者は、筐体2の上部分2Aの表示部3にカラー表示される情報内容を目視で確認しながら、シリンジ200からの薬液の送液作業を行うことができる。そして、医療従事者は、筐体2の表示部3にカラー表示される情報内容を確認しながら、操作パネル部4の操作ボタンを操作することができる。
図1と図2に示す表示部3は、カラーグラフィック表示することができるカラー液晶表示装置(LCD)である。この表示部3は、筐体2の上部分2Aの左上位置であって、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の上側に配置されている。操作パネル部4は、筐体2の上部分2Aにおいて表示部3の右側に配置され、操作パネル部4には、操作ボタンとしては、図示例では、パイロットランプ4A、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、メニュー選択ボタン4E等が配置されている。
図2に示す筐体2の上部分2Aは、筐体2の上半分の部分である。筐体2の下部分2Bは、筐体2の下半分の部分である。
図1と図2に示す例では、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7は、X方向に沿って並べて配置されている。シリンジ載置部6は、複数種類の収容量の異なるシリンジの中から、例えばシリンジ200を選択して着脱可能にはめ込んで装着することができる。
図1と図2に示すシリンジ載置部6は、シリンジ本体201を収容する収容部8を有している。このシリンジ載置部6の付近には、クランプ部材5と、シリンジ200の本体フランジ209をはめ込んで把持するための本体フランジ押さえ部材500が配置されている。収容部8は、凹型のシリンジ本体保持部8Dを有している。収容部8の左側の端部の壁部分には、チューブ203を着脱可能に挟み込むためのチューブ固定部9が形成されている。このチューブ固定部9は、図2に示すようにチューブ203の一部を挟み込んで固定する溝部分である。
図1と図2において、医療従事者が、クランプ部材5を操作してシリンジ200をシリンジ載置部6から取り外す際には、例えばクランプ部材5を図1と図2では図示しないスプリングの力に抗してY1方向(手前方向)に引っ張って、しかもR1方向に90度回すことで、クランプ部材5はシリンジ本体201の外周面から離れる。これにより、シリンジ本体201は、クランプ部材5による固定を解除して、収容部8のシリンジ本体保持部8Dから取り出すとともに、チューブ203はチューブ固定部9内から取り外すことができる。
また、このクランプ部材5を操作してシリンジ200をシリンジ載置部6の収容部8に収容して取り付ける際には、クランプ部材5を図1と図2では図示しないスプリングの力に抗してY1方向に引っ張ってR2方向に90度回して、スプリングの力によりY2方向に戻すことで、シリンジ本体201は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容するとともに、チューブ203をチューブ固定部9内にはめ込んだ状態で、クランプ部材5により固定することができる。クランプ部材5とその周辺部分の好ましい構造例は、後で説明する。
図1と図2に示すように、シリンジ本体201が収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して装着されると、シリンジ押子202がシリンジ押子駆動部7内に配置される。このシリンジ押子駆動部7は、シリンジ押子押圧部材10を有している。制御部からの指令によりモータ133が駆動すると、このシリンジ押子押圧部材10は、シリンジ押子202の押子フランジ205を、シリンジ本体201に対して相対的にT方向に沿って少しずつ押す。これにより、シリンジ本体201内の薬液は、チューブ203と留置針204を通じて、患者Pに対して高い精度で比較的長時間かけて送液することができる。なお、図1と図2におけるX方向、Y方向、Z方向は互いに直交しており、Z方向は上下方向である。
図3は、上述した複数種類の大きさのシリンジの例を示す斜視図である。
図1と図2では、最も薬液の収容量が大きいシリンジ200が固定されている例を示している。図3(A)に示す最も薬液の収容量が大きいシリンジ200は、シリンジ本体201と、シリンジ押子202を有しており、シリンジ本体201は本体フランジ209を有し、シリンジ押子202は押子フランジ205を有している。シリンジ本体201には、薬液の目盛210が形成されている。シリンジ本体201の出口部211には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(B)に示す薬液の収容量が中くらいのシリンジ300は、シリンジ本体(シリンジ外筒)301と、シリンジ押子302を有しており、シリンジ本体301は本体フランジ309を有し、シリンジ押子302は押子フランジ305を有している。シリンジ本体301には、薬液の目盛310が形成されている。シリンジ本体301の出口部311には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(C)に示す最も薬液の収容量が小さいシリンジ400は、シリンジ本体(シリンジ外筒)401と、シリンジ押子402を有しており、シリンジ本体401は本体フランジ409を有し、シリンジ押子402は押子フランジ405を有している。シリンジ本体401には、薬液の目盛410が形成されている。シリンジ本体401の出口部411には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(A)に示すシリンジ200は、例えば薬液の収容量が10mLであり、図3(B)に示すシリンジ300は、例えば薬液の収容量が5mLであり、図3(C)に示すシリンジ400は、例えば薬液の収容量が2.5mLである。
図3に示すように、シリンジ200,300,400の各シリンジ本体201,301,401は、それぞれ大きさが異なり、シリンジ本体の収容量が大きくなるにしたがって、本体フランジ209,309,409のサイズが大きくなっている。シリンジ300,400の各シリンジ本体301,401は、図1と図2に示すシリンジ200と同様にして、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して固定することができる。しかし、図3では、3種類のシリンジを図示しているが、これに限らず、シリンジが収容できる薬液の収容量は、2.5mLから50mL、例えば20mL、30mL、50mL等であっても良い。シリンジポンプ1に対して設定できるシリンジの収容量は、任意に選択できる。
例えば、薬液収容量が2.5mLのように小さいシリンジ400のシリンジ本体401の全長は、収容量の大きいシリンジ200,300のシリンジ本体201,301の全長に比べて短い。このように、シリンジ本体の全長の関係から、薬液収容量が2.5mLのように小さいシリンジ本体401では、薬液の目盛410が、シリンジ本体401のほぼ全長に渡って本体フランジ409の付近(シリンジ本体401の端部付近)まで形成されている。
次に、図4を参照して、図1と図2に示すシリンジポンプ1における電気な構成例を説明する。
図4において、シリンジポンプ1は、全体的な動作の制御を行う制御部(コンピュータ)100を有している。この制御部100は、例えばワンチップのマイクロコンピュータであり、ROM(読み出し専用メモリ)101,RAM(ランダムアクセスメモリ)102、不揮発性メモリ103、そしてクロック104を有する。クロック104は、所定の操作により現在時刻の修正ができ、現在時刻の取得や、所定の送液作業の経過時間の計測、送液の速度制御の基準時間の計測等ができる。
図4に示す制御部100は、電源スイッチボタン4Sと、スイッチ111が接続されている。スイッチ111は、電源コンバータ部112と例えばリチウムイオン電池のような充電池113を切り換えることで、電源コンバータ部112と充電池113のいずれかから制御部100に電源供給する。電源コンバータ部112は、コンセント114を介して商用交流電源115に接続されている。
図4において、収容部8内には、例えば一対の検出スイッチ120,121が配置されている。検出スイッチ120,121は、シリンジ200のシリンジ本体201が、収容部8内に正しく配置されているかどうかを検知して、制御部100に通知する。ただし、この検出スイッチ120,121の設定は省略することができる。
図4に示すクランプセンサとしてのポテンションメータ122は、クランプ部材5に連結されている。このポテンションメータ122は、シリンジ本体201(301,401)をクランプ部材5によりクランプした状態で、クランプ部材5がY2方向に関して移動する際のクランプ部材5の移動量を検出することで、どの収容量のシリンジ本体201(301,401)がクランプ部材5によりクランプされているかどうかを、制御部100に検出信号を送って通知する。制御部100は、このポテンションメータ122からの検出信号によりクランプ部材5のY方向に関する移動量を得て、例えば図3に示す複数種類のシリンジ本体201,301,401の内のどのシリンジが装着されているかを判別することができる。
図4に示すシリンジ押子駆動部7のモータ133は、制御部100の指令によりモータドライバ134により駆動されると、送りネジ135を回転させてシリンジ押子押圧部材10をT方向に移動させる。これにより、シリンジ押子押圧部材10は、シリンジ押子202をT方向に押圧して、図2に示すシリンジ本体201内の薬液を、チューブ203を通じて患者Pに対して留置針204を介して正確に送液する。
図4において、表示部ドライバ130は、制御部100の指令により表示部3を駆動して、各種情報や報知内容等を表示するようになっている。スピーカ131は、制御部100の指令により各種の報知内容を音声により告知することができる。
制御部100は、通信ポート140を通じて、例えばデスクトップコンピュータのようなコンピュータ141に対して双方向に通信可能である。このコンピュータ141は、薬液データベース(DB)150に接続されており、薬液データベース150に格納されている薬液情報MFは、コンピュータ141を介して、制御部100に取得して、制御部100の不揮発性メモリ103に記憶させることができる。制御部100は、記憶した薬液情報MFを基にして、表示部3には薬液情報MF等を表示することができる。
図4において、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、メニュー選択ボタン4Eは、制御部100に電気的に接続されている。
この他に、制御部100には、本体フランジ209が、本体フランジ押さえ部材500(図5から図8を参照)により把持されたことを検出するための検出器としてのフォトカプラセンサ250が、電気的に接続されている。このフォトカプラセンサ250は、発光素子251と、この発光素子251からの光を受光する受光素子252を有している。
次に、図5と図6を参照して、シリンジ載置部6の詳しい構造を説明する。
図5は、図2に示すシリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の一部分を示す斜視図である。図6は、図5に示すシリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の一部分を、E方向から拡大した斜視図である。
図5に示すシリンジ載置部6は、シリンジ本体201を収容する収容部8と、クランプ部材5と、例えばシリンジ200の本体フランジ209(図3を参照)をはめ込んで押さえて把持するための本体フランジ押さえ部材500と、本体フランジ検出部600を有している。
図1と図2に示すように、一例として、シリンジ200のシリンジ本体201がシリンジ載置部6に設定され、シリンジ200のシリンジ本体201が、クランプ部材5を用いて固定されている。図5と図6に示すように、シリンジ載置部6の収容部8は、シリンジ本体201の一部分もしくは全部を収容することができる凹部であり、収容部8の軸方向はX方向に沿っている。シリンジ本体201の外周面の一部分が収容部8のシリンジ本体保持部8Dの内面に対して密接され、シリンジ本体201の外周面の残り部分は、外側に露出されている。
図5と図6に示すように、本体フランジ押さえ部材500と本体フランジ検出部600は、本体フランジの把持検出部650を構成している。本体フランジの把持検出部650は、本体フランジ押さえ部材500が一例としてシリンジ200の本体フランジ209をはめ込んで把持したことを、確認するために設けられている。本体フランジ検出部600は、図4に示すフォトカプラセンサ250を有している。
図5と図6を参照して、本体フランジ押さえ部材500の構造を説明する。
図5と図6に示す本体フランジ押さえ部材500は、弾性変形可能な材料で形成されており、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対してほぼ平行に配置されている。この本体フランジ押さえ部材500は、ほぼY方向とZ方向で形成される面に配置されている。
本体フランジ押さえ部材500の先端部501は、2つの導入部502,503と、これらの導入部502,503の間に形成されている凹部504を有している。
図6に示すように、これらの導入部502,503の内面は、好ましくは先細りになるように傾斜面になっている。これにより、医療従事者は、例えば図2に示すシリンジ200の本体フランジ209を、図6に示す2つの導入部502,503を用いて、本体フランジ押さえ部材500の内面とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に、Y2方向に沿って容易に挿入することができる。本体フランジ押さえ部材500は、弾性力を発生させる弾性変形可能な金属製板バネ部材(不図示)と、先端部501を含み本体フランジ209を押圧する押圧部で形成されており、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して、傾き角は本体フランジ209が装着されていない状態で約103°になるように金属製板バネ部材で付勢されて配置されている。その押圧力は、2.5mL,5mL,10mL,20mL,30mL,50mLシリンジのいずれにおいても100mmHg(重力落差で1.36m)の陰圧で動かない程度の大きさの力である。この本体フランジ押さえ部材500は、ほぼY方向とZ方向で形成される面に配置されている。
次に、図5と図6に示す覆い部材としてのブーツ800の形状例について説明する。
このブーツ800は、図4に示す送りネジ135等の機械要素の周囲を覆っており、伸縮可能な部材である。図5に示すように、ブーツ800は、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vと、シリンジ押子押圧部材10のカバー部材80の間に配置されている。ブーツ800は、図4に示す送りネジ135等の機械要素を覆うために防沫構造になっている。これにより、例えばシリンジ本体201内の薬液がこぼれたり、上方に配置されている点滴液がこぼれ落ちたり、周辺で用いる消毒液等が飛散しても、送りネジ135等の機械要素に対して付着するのを防ぐことができる。
ブーツ800は、伸縮可能な例えばゴムやプラスチックにより作られており、シリンジ押子押圧部材10がX1方向とX2方向に移動するのに伴って、伸張と収縮ができる。図6に例示するように、ブーツ800は、例えば複数の第1凸部分811,812,813,814等と、第1凸部分よりは直径の小さい複数の第2凸部分821と、左右の連結部分830を有している。これにより、シリンジ押子押圧部材10が左側に移動されてブーツ800が収縮されると、第2凸部分821がより直径の大きい第1凸部分の間に入り込むので、収縮した状態の長さを小さくできる。このため、同じ直径の凸部分を配列する場合に比べて、シリンジ押子押圧部材10は、ブーツ800に邪魔されずにより左側に移動することができ、シリンジ押子押圧部材10の移動量を増加できる。
次に、図1と図2に示すクランプ部材5の好ましい形状例を説明する。
図7(A)は、クランプ部材5の付近を示す斜視図であり、図7(B)は、このクランプ部材5の付近を別の角度から示す斜視図である。図8は、クランプ部材5と支持軸900を示す斜視図である。図9は、例えば収容量の小さいシリンジ400のシリンジ本体401がシリンジ載置部6の収容部8内に装着されて、シリンジ本体401がクランプ部材5により固定された状態を示す正面図である。
図7から図9に示すクランプ部材5は、例えばプラスチックにより形成されている。図1に示す筐体2は、例えば目に優しい色であるクリーム色である。クランプ部材5の色は、好ましくは他の部分とは色で識別するために緑系の色になっている。これにより、医療従事者は、クランプ部材5の存在を認識し易く、クランプ部材5の操作によりシリンジ本体401を固定することを忘れないようすることができる。
クランプ部材5は、その構造について工夫と特徴を有している。クランプ部材5は、図8に示すように、支持軸900の一端部側に固定されている。この支持軸900は、クランプ部材5を保持しており、支持軸900は、シリンジポンプ1の筐体2(本体)に対してY1方向とY2方向に沿って進退、およびR1方向とR2方向に回転可能に支持されている金属製の丸棒である。
図10に示すように、支持軸900の一端部側の固定用円盤部909は、例えばクランプ部材5の穴部分5Hに対して圧入あるいは接着剤により固定されている。支持軸900の他端部は、図4に示すポテンションメータ122に連結されている。
図7と図8に示すように、クランプ部材5は、端面部5Fと把持部5Gを有している。端面部5Fは、医療従事者に対面する面であり、主部5Kと延長部5Lを有している。端面部5Fは、図8に示すように主部5Kと延長部5LにかけてY2方向に向けて徐々に曲がってゆく緩やかな曲面に形成されている。図9に示すように、主部5Kの横幅5Rは、延長部5Lの横幅5Vよりも大きくなっている。
図7と図8に示すように、把持部5Gは、端面部5FからY2方向に沿って延長して形成されている。図9に示すように、この把持部5Gは、側面5C、5D、5E、5M、5Nを有している。この把持部5GがY2方向に長くなるように形成されているので、医療従事者がクランプ部材5を把持して操作する際に、確実に把持できるとともに操作が容易になる。
左側の側面5Cと側面5Eは、段差部分を形成しており、右側の側面5Dとはほぼ平行である。下側の側面5Mと上側の側面5Nは、ほぼ平行である。主部5Kと延長部5Lの縁部分5P1から縁部分5P5は、側面5C、5D、5E、5M、5Nに比べて、側方に僅か(1〜2mm程度)に突出している。これにより、図7と図9に示すように、例えば親指F1と人差し指F2を、側面5Eと側面5Dにそれぞれ当てて把持部5Gを指で掴むことにより、医療従事者は、クランプ部材5をY1方向、Y2方向に直線移動操作したり、R1方向やR2方向に回転移動操作することができる。
図9に示すように、側面5Eが側面5Cに比べてX1方向に後退して形成され、しかも縁部分5P2は縁部分5P1よりもX1方向に後退して形成されている。これにより、例えば図3に示すような収容量の小さなシリンジ400が、図9に示すように、収容部8のシリンジ本体保持部8Dに設定された場合に、シリンジ本体401の薬液の目盛410がクランプ部材により隠れてしまって医療従事者が目盛410を目視で確認できなくなってしまうことを未然に防止できる。すなわち、側面部5Eが側面部5Cに比べてX1方向に後退して形成され、しかも縁部分5P2は縁部分5P1よりもX1方向に後退して形成されていることにより、クランプ部材5には収容量の小さいシリンジ400を用いた場合でも、クランプ部材5が目盛410を覆ってしまわないようにするために、クランプ部材5には目盛確認用の逃げ形成部910が形成されている。このため、収容量の小さいシリンジ400のシリンジ本体401を固定する場合に、医療従事者が、シリンジ400の目盛410を目視で直接確認することができる
また、図9に示すように、縁部分5P1と支持軸900の回転中心CLPとの間隔は、距離5P6で示し、この回転中心CLPと縁部分5P4との間隔は、同じ距離5P6と距離5P7を加えたもので示している。
支持軸900の回転中心CLPから見てクランプ部材5の左側の部分には、縁部分5P2を縁部分5P1よりもへこませた目盛確認用の逃げ形成部910を設けていることから、クランプ部材5の寸法減少部分920が形成されている。しかし、支持軸900の回転中心CLPから見てクランプ部材5の右側の部分には、必要に応じて、距離5P7の分だけ寸法増加部分930が形成されている。
これにより、クランプ部材5において、目盛確認用の逃げ形成部910を形成しているにも関わらず、クランプ部材5の横幅5Vは、クランプ部材5を指で直線移動操作と回転操作するのに好ましくは寸法として確保することができる。すなわち、クランプ部材5において、目盛確認用の逃げ形成部910を形成しているにも関わらず、クランプ部材5を把持して操作し易いようなクランプ部材5の幅寸法(横幅5V)を確保することができ、クランプ部材5の操作性を改善できる。
図9に示すように、医療従事者が例えば親指F1と人差し指F2を、側面5Eと側面5Dにそれぞれ当てて把持部5Gを指で掴む際に、医療従事者はクランプ部材5を掴みやすくなり、Y1方向、Y2方向に直線移動操作したり、R1方向やR2方向に回転操作する動作を容易にできるメリットがある。
図8に示すように、クランプ部材5の把持部5Gの内側部分には、図9に示すようにして例えばシリンジ400を挟んで保持するための凹部5Tが形成されている。この凹部5Tが形成されていることにより、クランプ部材5は、例えばシリンジ400のシリンジ本体401の外周面の一部分を、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの内面に対して密接して保持することができる。凹部5Tは、図3に示すシリンジ本体201やシリンジ本体301にも対応して密接して保持できる。
図8に示すように、クランプ部材5の支持軸900は、シリンジ載置部6の収容部8の前面の下部8Xの挿入穴部940に対して挿入されている。図10(A)は、このクランプ部材5と収容部8の前面の下部8Xの構造例を、回転中心CLPに沿って示す断面図である。
図10(A)に示すように、把持部5Gの下部は、外側筒部5Zを有している。一方、収容部8の前面の下部8Xには、内側筒部8Yが回転中心CLPに沿って突出して形成されている。この内側筒部8Yには、外側筒部5Z内に、上下方向(Y1,Y2方向)及び円周方向に摺動可能に嵌め込まれる。これにより、クランプ部材5は、回転中心CLPを中心として回転可能である。しかも、外側筒部5Zが内側筒部8Yに沿って案内できるので、クランプ部材5がY1方向とY2方向に沿って安定して直線移動させることができることと併せて薬液が挿入穴部940に侵入することを防止している。
支持軸900の一端部901には、固定用円盤部909が設けられている。固定用円盤部909は、クランプ部材5の内底部5Qに対して例えば圧入や接着材により固定されている。
図10(A)に示すように、支持軸900の他端部902側には、ポテンションメータ122が接続されている。支持軸900の途中の部分は、収容部8の前面の下部8Xに設けられた軸受部8Jを通っている。軸受部8Jには、液密状態を保持するための液密状態保持部材としてのシール用のO−リング908が配置されている。スプリング907は、クランプ部材5と支持軸900を一体的にY2方向に引き戻してシリンジ本体を固定するための付勢力を与える付勢手段である。クランプ部材5は、このスプリング907の発揮する力により、例えばシリンジ本体401を押し付けて固定することができる。
支持軸900の途中の部分が軸受部8Jの液密シール用のO−リング908に通っていることにより、クランプ部材5をR1方向とR2方向に回転操作したり、Y1方向とY2方向に直線移動操作しても、薬液や水分等が支持軸900を通じて軸受部8Jから筐体2の収容部8内に侵入しないようにする。これにより、薬液が筐体2の内部で固着するのを防ぐことができ、防沫対策を施すことができる。
なお、図10(B)に示すように、液密シール用のO−リング908を配置するのに加えて、さらに液密シール用の別のゴムカバー928を、例えば軸受部8Jに追加的に配置させても良い。このゴムカバー928は例えばリング状であり、支持軸900が通っている。ゴムカバー928は、薬液や水分等が軸受部8Jから収容部8内に侵入して固着するのを防ぐことができ、防沫対策を施すことができる。
次に、本発明の実施形態のシリンジポンプ1の使用例を説明する。
医療従事者は、図3に示す複数種類のシリンジ200,300,400の中から、例えば最も収容量の小さいシリンジ400を選択して、図9に例示するように、シリンジ400をシリンジポンプ1のシリンジ載置部6に対して固定する場合を、以下に説明する。
シリンジ本体401は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容するとともに、図2に示すようにしてチューブ203をチューブ固定部9内にはめ込んだ状態で、シリンジ本体401をシリンジ本体保持部8D内にクランプ5を用いて固定する。これにより、シリンジ本体401は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に確実に固定できる。
しかも、図9に示すように、本体シリンジ409の一部分は、右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500の間に挟まれた状態で、本体フランジ押さえ部材500が弾性変形する際の反発力により、平坦な右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500との間に挟まれて把持される。これにより、シリンジ400は、本体フランジ409を用いて確実に位置決めして把持することができる。図9に示すように、シリンジ本体401がシリンジ載置部6の収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して装着されると、シリンジ押子402がシリンジ押子駆動部7内に配置される。図4に示す制御部100からの指令によりモータ133が駆動すると、このシリンジ押子押圧部材10は、図9に示すシリンジ押子402の押子フランジ405を、シリンジ本体401に対して相対的にT方向に沿って少しずつ押す。これにより、シリンジ本体401内の薬液は、図2に示すチューブ203と留置針204を通じて、患者Pに対して高い精度で比較的長時間かけて送液することができる。
ところで、クランプ部材5は、図7から図10に示す構造を有しているので、次のような特徴がある。
図9に示すように、シリンジ400を固定する場合には、図7と図9に示すように例えば親指F1と人差し指F2を、クランプ部材5の側面5Eと側面5Dにそれぞれ当てて把持部5Gを指で掴むことにより、医療従事者が、クランプ部材5をY1方向に引き出して、しかもR1方向に回転操作できる。すなわち、医療従事者が、クランプ部材5を操作してシリンジ本体401を収容部8のシリンジ本体保持部8D内に固定する際には、クランプ部材5を図10(A)に示すスプリング907の力に抗してY1方向(手前方向)に引っ張って、しかもクランプ部材5をR1方向に90度回すことで、クランプ部材5は収容部8のシリンジ本体保持部8D側から離れる。
このため、シリンジ本体401は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に容易に装着できる。シリンジ本体401は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に装着後、医療従事者が、クランプ部材5をR2方向に回転操作してスプリング907の力を用いてY2方向に押し込むと、クランプ部材5は、シリンジ本体401を、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に、スプリング907の力を用いて確実に固定できる。
一方、医療従事者が図9に示すシリンジ本体401を収容部8のシリンジ本体保持部8Dから取り外す場合には、図7と図9に示すように例えば親指F1と人差し指F2を、クランプ部材5の側面5Eと側面5Dにそれぞれ当てて把持部5Gを指で掴むことにより、クランプ部材5をY1方向に引き出して、しかもR1方向に回転操作する。すなわち、医療従事者が、クランプ部材5を操作してシリンジ本体401を収容部8のシリンジ本体保持部8D内から取り外す際には、クランプ部材5を図10に示すスプリング907の力に抗してY1方向(手前方向)に引っ張って、しかもクランプ部材5をR1方向に90度回すことで、クランプ部材5はシリンジ本体保持部8Dから離れる。このため、シリンジ本体401は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内から容易に取り外すことができる。
図9に示すように、側面部5Eが側面部5Cに比べてX1方向に後退して形成され、しかも縁部分5P2は縁部分5P1よりもX1方向に後退することで、目盛確認用の逃げ形成部910が形成されている。図3に示す薬液収容量が2.5mLのように小さいシリンジ400は、収容量の大きいシリンジ200,300に比べて、シリンジ本体401の全長が短いことから、薬液の目盛410がシリンジ本体401の本体フランジ409の付近までほぼ全長に渡って設けられている。
しかし、図9に示すように、クランプ部材5は、薬液の目盛410側に目盛確認用の逃げ形成部910を有していることから、医療従事者は、この目盛確認用の逃げ形成部910を通じて、収容量の小さいシリンジ400のシリンジ本体401に設けられている薬液の目盛410を、目視で直接確認することができる。
これにより、シリンジ本体401の薬液の目盛410がクランプ部材5により隠れてしまって医療従事者が目盛410を目視で確認できなくなってしまうことを未然に防止でき、薬液の供給作業に支障をきたすことが無くなる。
また、図9に示すように、支持軸900の回転中心CLPから見てクランプ部材5の左側の部分には、目盛確認用の逃げ形成部910が形成されているので、クランプ部材5の左側には寸法減少部分920がある。しかし、支持軸900の回転中心CLPから見てクランプ部材5の右側の部分には、距離5P7の分だけ寸法増加部分930が形成されている。
これにより、クランプ部材5では、目盛確認用の逃げ形成部910を形成しているにも関わらず、クランプ部材5の横幅5Vは、直線移動操作と回転操作を行うのに好ましい任意の寸法を確保することができる。このため、図9に示すように例えば親指F1と人差し指F2を、側面5Eと側面5Dにそれぞれ当てて把持部5Gを指で掴む際に、医療従事者がクランプ部材5を掴んで操作し易いクランプ部材5の横幅5Vを確保できる。従って、医療従事者は、クランプ部材5をY1方向、Y2方向に直線移動操作したり、R1方向やR2方向に回転操作することを容易に行え、クランプ部材の操作性を改善できる。
図8に示すように、クランプ部材5の把持部5Gの内側には、図9に示すようにして例えばシリンジ本体401を挟んで保持するための凹部5Tが形成されている。この凹部5Tが形成されていることにより、クランプ部材5の凹部5Tはシリンジ本体401の外周面に密接できるので、例えばシリンジ400をシリンジ本体401の外周面の一部分が収容部8のシリンジ本体保持部8Dの内面に対して密接して保持できる。図10(A)に示すように、支持軸900の途中の部分は、液密シール用のO−リング908を通っていることにより、クランプ部材5をR1方向とR2方向に回転操作したり、Y1方向とY2方向に直線移動操作しても、薬液や水分等が軸受部8Jから収容部8内に侵入するのを防ぐ。このため、筐体2の内部での薬液の固着するのを防ぐことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、クランプ部材5の形状は、図示例に限らず、図9に示す寸法増加部分930は、必要に応じて設定するのを省略できる。クランプ部材5は、プラスチック製であっても、金属製であっても良い。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
1・・・シリンジポンプ、2・・・筐体(本体)、5・・・クランプ部材、5F・・・端面部、5G・・・把持部、5E・・・把持部の一方の側面、5D・・・把持部の他方の側面、6・・・シリンジ載置部、8・・・収容部、8D・・・シリンジ本体保持部、8J・・・O−リング、400・・・シリンジ、401・・・シリンジ本体部、402・・・シリンジ押子、409・・・本体フランジ、410・・・薬液の目盛、900・・・支持軸、907・・・スプリング、908・・・O−リング(液密状態保持部材)、910・・・目盛確認用の逃げ形成部、920・・・寸法減少部分、930・・・寸法増加部分、CLP・・・回転中心

Claims (6)

  1. 薬液の目盛を有するシリンジを装着して前記薬液を患者に送液するシリンジポンプであって、
    前記シリンジのシリンジ本体を設定するシリンジ載置部と、
    前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体を固定するクランプ部材と、を備え、
    前記クランプ部材は、前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体の前記薬液の目盛を表出させるための目盛確認用の逃げ形成部を有していることを特徴とするシリンジポンプ。
  2. 前記クランプ部材には、前記目盛確認用の逃げ形成部とは対向する反対側の部分に、寸法増加部分が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
  3. 前記クランプ部材は、端面部と、前記端面部から前記クランプ部材を進退操作する方向に沿って延長して形成されている把持部とを有し、前記目盛確認用の逃げ形成部は、前記把持部の一方の側面を形成し、前記寸法増加部分は、前記把持部の前記一方の側面とは反対側の前記把持部の他方の側面を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンジポンプ。
  4. 前記クランプ部材を保持して前記シリンジポンプの本体に対して進退および回転可能に支持されている支持軸と、前記支持軸を通して、前記支持軸と前記シリンジポンプの本体との間における液密状態を保持する液密状態保持部材とを有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジポンプ。
  5. 前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体のシリンジ押子を押して前記シリンジ本体内の前記薬液を押し出すシリンジ押子駆動部を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のシリンジポンプ。
  6. 前記シリンジポンプの本体の上部分には、情報を表示する表示部と、操作ボタンを有する操作パネル部が配置され、前記シリンジポンプの本体の下部分には、前記シリンジ載置部と前記シリンジ押子駆動部が配置されていることを特徴とする請求項5に記載のシリンジポンプ。
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