JP2013131673A - 電子機器およびプリンター - Google Patents

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Abstract

【課題】安価かつ簡易な構造でハーネスに重畳するコモンモードノイズの放射を抑制する電子機器を提供する。
【解決手段】プリンター10は、ヘッド40に実装される基板とプリンター10のメインボード20をフラットケーブル30により遊架接続され、プリンター10のグランド電位に設定された筺体15に対し、フラットケーブル30は筺体15に切欠き部60を設けて筺体15と接触しない状態で遊架されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器およびプリンターに関する。
プリンターにおける印字ヘッド及びスキャナーにおける画像読み取りヘッドは、それぞれのヘッドが移動しながら印字及び画像読み込みを行う。こういった電子機器には、それぞれのヘッドを動作・制御する回路が基板(ドーターボード)上に実装され、該ドーターボードにはそれぞれの電子機器のメイン基板(メインボード)とハーネス等で接続され、該ハーネス(リボンケーブル、フレキシブルフラットケーブル<FFC>といった配線部材)のフレキシビリティーにより前記ヘッドの可動領域が確保されると共にボード間の電気的接続を可能にしている。
しかしながら、こういったハーネスの使用にはコモンモードノイズ放射の増大という課題がある。ここでコモンモードノイズについて説明する。一般的に、電力又は電気信号は、一対の導電ラインにより伝送線路を形成して伝送され、電子機器ではその一対の導電ラインの一方を筺体のグランド(GND)と同レベルの電位に設定している。この時、一対の伝送路の導電ライン間ではそれぞれ相反する方向に(反平行に)電流が流れるため、それぞれの導電ラインにより形成される磁界で相殺されることから、伝送線路の外界への磁界は形成されない。従って、外界に放射ノイズの影響を与えることはない。(この伝送形式はノーマルモードと呼ばれる。)
一方、一対の導電ラインに対して同一方向(同位相)で流れる電流が存在し、この電流は空間の浮遊容量等によりノイズ源に戻ると解釈されている。(この伝送形式はコモンモードと呼ばれる。)。このようなコモンモードにおけるノイズ(コモンモードノイズ)は、空間等の容量を介してノイズ源に戻るレベルであれば、その電流量は極めて小さいため一般的なEMC(Electro Magnetic Compatibility)の問題とはならない。ところが、共振等により空間との結合が起きた場合、空間にノイズのエネルギーが流出していくため、ノイズ電流は増大する。この結果、規制されたノイズ放射レベル以下に抑制できないことでEMCの問題が生じる。
例えば、メインボードとドーターボード間を配線部材で接続した場合、各ボードにおけるコネクター部の配線パターンや、使用されている配線部材の伝送インピーダンスと信号のインピーダンスの不整合などにより、信号ラインとGNDラインとでコモンモードが形成される。また、配線部材では、信号ラインとGNDラインに加えて、電源ラインにコモンモードノイズがGND−電源間のバイパスコンデンサーを介して流れ込み、信号ライン、電源ラインおよびGNDラインを含め配線部材を構成する多くのラインに同位相のノイズが重畳される場合がある。
更に、配線部材の長さが重畳したノイズの実効波長に対して、1/4波長、または1/2波長に近づいた場合、配線部材の長さ方向でノイズ(高周波)電流の共振が起こり、空間と結合してノイズが外界に放出される。この時、ノイズ源からは次々と放射する高周波電流が配線部材の各ラインに同位相で供給されてくるため、機器のノイズ規制の規制値を超過したレベルのノイズを放射することになる。
このようなコモンモードノイズの対策では、電源ライン又は信号ラインとGNDラインに同位相のノイズが重畳されているため、回路部品である抵抗、コイルおよびコンデンサーの挿入といった対策で効果を得るのは難しく、下記特許文献1及び特許文献2に示すように、配線部材を筺体グランドに押し付けたり、下記特許文献3に示すように、配線部材にコモンモードチョークやフェライトコアを挿入し、コモンモードノイズの伝送を阻止したり、空間への放射を抑制させたりした。
特開2007−311709号公報 特開2007−307724号公報 特開2006−191006号公報
しかしながら、これらの構造は、配線部材の近傍に筺体グランドが存在することが前提であり、製品設計の自由度という面で大きな制約となる。また、ヘッドを可動状態にする必要があることから、ヘッドを動作・制御するドーターボードも可動状態となる。そのため、ドーターボードの回路を構成するグランド電極もノイズの放射を回避するために電子機器の筺体(金属板等:フレームグランドとなる)に接地することが好ましいが、可動状態にするために、高周波帯における安定的な固定された接地をとることは困難となる。
更に、可動部の搭載されたドーターボードに対するハーネスによる接続は、特許文献1のように可動部の無い電子機器の場合と異なり、電子機器の筺体にハーネスを押し付けた形に固定することができず、基本的に中空に浮かせた状態であった。従って、ハーネスの一部を固定して遊架した状態とし、且つ、放射ノイズを低減させるために、特許文献1の考え方に則って前記した固定の仕方は、電子機器の筺体にハーネスを直接固定する方法がとられていた。
しかしながら、この状態ではヘッドの移動に伴い、ハーネスの筺体とはそれらの接触する面積に変動を生じ、ヘッドの位置により放射ノイズが変動するという現象が起き、ヘッドの位置により放射ノイズのレベルが増大してEMCの問題を起こしていた。
一方、フェライトコアなどの対策は、効果を十分に得るためにフェライトコアの体積を大きくする必要があり、また製品筺体内ではフェライトコアを固定するための部材を用意して装着する必要がある。更に、フェライトコアにハーネスを巻きつける等の手作業も必要となるため、組み立て時に多くの手間とコストを要した。
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、安価かつ簡易な構造でハーネスに重畳するコモンモードノイズの放射を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる電子機器は、可動部に実装される基板と電子機器の主たる基板をハーネスにより遊架接続され、前記電子機器のグランド電位に設定された筺体に対し、前記ハーネスは前記筺体に切欠き部を設けて前記筺体と接触しない状態で遊架させたことを特徴とする。
このような構成によれば、ハーネスと電子機器の筺体との接触及び接近を生じさせることがなくなり、コモンモードのノイズ電流が低下し、放射ノイズを低減することができると共に、可動部の回路基板に接続したハーネスにおいては、可動部の移動に伴うハーネスの姿勢や形状が変動しても、可動部の移動に伴う放射ノイズの変動を低減することができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる電子機器において、前記筺体の前記切欠き部には樹脂材料からなる固定部材が前記切欠き部を穴塞の形態で装着され、前記固定部材により前記ハーネスの一部が固定され、前記ハーネス全体として遊架されていることを特徴とする。
このような構成によれば、コモンモードノイズの高周波電流に対してハーネスと筺体の距離を大きく取れ、ハーネスにおける高周波帯の伝送インピーダンスを高くできるので、コモンモードノイズの高周波電流を低減することができ、これにより放射ノイズを低減することができる。更に、筺体に形成した欠き部による筺体自体の物理的強度の低下を防止することができる。
[適用例3]
上記適用例にかかる電子機器において、前記固定部材により一部が固定された前記ハーネスは、前記固定された箇所の取り出し部より前記固定部材表面で前記筺体の面に対して略水平となる角度で前記ハーネスが引き出される構成であることを特徴とする。
このような構成によれば、ハーネス自身が持つ弾力性を利用してハーネスと筺体との距離を大きくすることができる。
[適用例4]
本適用例にかかるプリンターは、上記に記載の電子機器を備えていることを特徴とする。
上述の電子機器をプリンターに適用することで、プリンターの印字部となるプリンターヘッドの往復移動におけるノイズ対策において効果的な対策ができる。
[適用例5]
本適用例にかかる電子機器は、導電性を有する筺体と、往復移動する移動体と、一方が前記筺体の側で固定されると共に、他方が前記移動体に接続され、前記移動体の往復移動に伴って様体が変化するハーネスと、を備え、前記筺体は、様体が変化する前記ハーネスとの接触を回避するための切欠き部を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、ハーネスと電子機器の筺体に接近して接触することがなくなるため、コモンモードのノイズ電流が低下し、放射ノイズを低減することができると共に、移動体に接続したハーネスにおいては、移動体の往復移動に伴うハーネスの様体が変化しても、移動体の移動に伴う放射ノイズの変動を低減することができる。
本発明の実施形態に係る電子機器としてのプリンターの外観を示す図。 (A)は移動体が一方の側に移動した状態を示し、(B)は移動体が他方の側に移動した状態を示す図。 (A)はシミュレーションモデルを説明する斜視図を示し、(B)はシミュレーションモデルを説明する平面図を示す。 シミュレーションモデルのシミュレーション空間を示す図。 シミュレーションモデルにおける高周波電流の変化を示す図。 シミュレーションモデルにおける放射電磁界郷土の変化を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、電子機器の1つであるプリンター10の外観を示した図である。本実施形態では、プリンター10はインク滴を吐出することにより、画像を用紙12に転写するインクジェット方式を想定するが、この方式には限定されない。
プリンター10は、製品外装部13の内部に金属製の筺体15を有する。この筺体15は、導電性を有する1枚の金属を片仮名の「コ」の字形状に折り返した様体であり、筺体15の一方の側(「コ」の字の外側)には、プリンター10を制御する電子回路を実装したメインボード20が取り付けられている。また、筺体15の他方の側(「コ」の字の内側)には、直線軸に案内されて往復移動しつつ、インク滴を用紙12へ吐出する移動体であるヘッド40が筺体15に保護されるような様体で取り付けられている。また、プリンター10を正面から見て、筺体15の略中心部から左方に向かって、長方形状に開口した切欠き部60が形成されている。
メインボード20とヘッド40は、ハーネスの1つであるフラットケーブル30で電気的に接続されている。このフラットケーブル30は、複数の細いケーブルが平面状に束ねられて帯状に形成されており、平面方向の曲げに対してフレキシビリティーを有する。従って、フラットケーブル30は、ヘッド40の往復移動に伴って様体が変化しつつも、メインボード20とヘッド40の電気的な接続を維持する。
更に、筺体15には、いずれも図示を略すが、用紙12を移送するモーターや、ヘッド40を往復移動させるモーター等も取り付けられており、筺体15は安定して印刷するための構造材として機能すると共に、電気的には電源及び信号のグランド電位として(フレームグランド或いは筺体グランドと呼ばれる)プリンター10の電気特性における特にノイズ及びESD(静電気対策)に関する安定化を図っている。
筺体15による筺体グランドは、信号を処理するためのIC等が実装されたメインボード20内のグランド電位の電極と直流的に接続された同電位の状態である。しかしながら、高周波帯においては電位分布を持つことにより、筺体グランドとメインボード20のグランド電極21(図3)の間に高周波電位差を持つようになり、これがコモンモードノイズを生じる原因となる。殊に、前述したコモンモードノイズがフラットケーブル30の電源ライン、或いは信号ラインとそれらのグランドラインとにコモンモードノイズが重畳すると、フラットケーブル30がアンテナとなって、コモンモードノイズを空間に放射することになり、不要輻射関するEMCの問題を生じる。
ヘッド40は、メインボード20とフラットケーブル30により電気的に接続され、メインボード20から電力及び制御信号が供給されている。従って、ヘッド40が用紙12の横方向に往復移動してフラットケーブル30と筺体15との位置関係(接触状態または距離)が変化することにより、ノイズの放射形態及び放射量のレベルが変動するという特徴がある。
ここで、図2(A)および(B)は、プリンター10を上方から見た概略平面図である。図2(A)および(B)に示すように、筺体15のヘッド40側の略中央部には、樹脂材料等からなる固定部(固定部材)50が設けられている。
固定部50は、フラットケーブル30の貫通状態を支持する支持部、および、フラットケーブル30が固定部50側へ当接状態となるために支持する支持部として機能し、メインボード20からヘッド40に至るフラットケーブル30を挟持している。この結果、フラットケーブル30の一方は、筺体15の側で固定され、ヘッド40が図2(A)の位置と図2(B)の位置を往復移動する場合、ヘッド40の移動に伴ってフラットケーブル30の様体が変化する。この際、筺体15に長方形状の切欠き部60が設けられているため、フラットケーブル30が筺体15に接触または接近することを回避できる。
本実施形態では、フラットケーブル30が筺体15に接触または接近することを確実に回避すべく、固定部50は当接部(スペーサー)53を有している。この当接部53は筺体15の切欠き部60に嵌合され、切欠きにより生じる開口を塞ぐ様体となっている。
この結果、図2(A)では、フラットケーブル30は、固定部50から当接部53に沿って遊架され、フラットケーブル30と筺体15との接触や、所定距離以下の接近が回避される。また、図2(B)では、フラットケーブル30は、固定部50を起点として自身の弾力性により筺体15のある側とは反対側へ反った姿勢となるため、筺体15との距離が離れた状態となる。
このように、フラットケーブル30は支持部52から当接部53沿って、即ち筺体15の面方向に対して略水平に引き出されていることにより、ヘッド40が図2(A)の状態から図2(B)の状態に遷移する場合、フラットケーブル30は自身の弾力性によって、筺体15のある側とは反対側へ反った姿勢を維持することができる。
更に、筺体15の切欠き部60に設けられた固定部50は、筺体15に強固に勘合されていることが好ましく、切欠き部60の形成により機械強度が低下する筺体15を補強する機能もある。特に筺体15は、通常、ヘッド40の横方向の移動のための軌道を設ける設計を取っており、材料としても1mm程度の鋼板を使用し、軌道の形状の安定化を図っているが、切欠き部60の形成により筺体15の上下方向での弓なり変形が生じる場合があるため、これを防止する目的で固定部50が設けられることが好ましい。
また、固定部50の装着により筺体15における、プリンター10の駆動系のモーターの振動に対しても安定化させることができる。尚、樹脂材料は特に限定はないがポリエチレン樹脂等であって、切欠き部60を塞ぐ方向の厚さは、筺体15の厚さ以上であり、3〜5mm程度の厚さに設定されることが好ましい。
以上の構成により、フラットケーブル30は安定的グランド電位となる筺体15に所定の距離以下に近づくことは無くなるため、フラットケーブル30に流れ込むコモンモードノイズの高周波電流が低減し、フラットケーブル30からの放射ノイズのレベルが低減する。
尚、筺体15の切欠き部60の大きさ及び形状は、フラットケーブル30の長手方向側部が接触しない程度の大きさ及び形状であれば限定されない。従って、筺体15とフラットケーブル30の長手方向側部が接触することなく距離が十分とれる場合は本発明の切欠き部60を設定する必要はない。
更に、樹脂材料からなる固定部50が穴塞挿入される際は、切欠き部60の形状は固定部50がない時に比べ小さく設定でき、筺体15の機械的強度を保持する上で好ましい。その際には固定部50の穴塞方向の厚みは、3〜5mm程度が好ましい。
次に、フラットケーブル30と筺体15との接触あるいは接近を回避することで、コモンモードノイズの高周波電流がフラットケーブル30に流れ込む現象を回避できることについて説明する。
先ず、ヘッド40が可動部となるため、ヘッド40に実装される回路基板の接地はヘッド40から筺体15へ直接行なうことができず、フラットケーブル30のグランドラインを経由してメインボード20のグランド電極21(図3)を介して筺体15のグランド電位をとることになる。従って、ヘッド40は、メインボード20から見ると先端が開放状態の導電ライン31(図3)のようになっており、これが状況によってはホイップアンテナのように振舞って放射ノイズを放射すると共に、ヘッド40が移動しているときは、該ホイップアンテナが水平方向に波打ち運動している状況になる。
しかしながら、先端が開放された導電ライン31では、先端部のインピーダンスが極めて高くなるため、その長さがコモンモードノイズの実効波長の1/4程度となる場合を除くと、該導電ラインへの高周波電流の流れ込みが阻止され、即ち放射ノイズのレベルは大きくならない。
従って、フラットケーブル30は先端開放のインピーダンスが維持される姿勢で保持されることが好ましい。しかしながら、一般的に推奨されている筺体グランドとなる筺体15にフラットケーブル30の一部を接触固定した遊架実装する構成にする場合、筺体15がグランド電位であるために、上述の先端が開放された導電ライン31にとって、高周波帯のインピーダンスを低くすることになり、高周波電流が流れやすい特性に変化させる。その結果、フラットケーブル30へコモンモードノイズとなる高周波電流が流れ込みやすくなり、フラットケーブル30からの放射ノイズが増大して、EMCの問題となるレベルとなる。この放射ノイズの増大は実機の測定においても確認されている。
その状況を電磁界シミュレーションにおいて検証したので説明する。図3はシミュレーションモデルを説明した図であって、(A)は斜視図であり、(B)は上方から見た図である。
シミュレーションモデルとして採用したフラットケーブル30は、コモンモードの高周波電流を流れることを前提に、断面0.5×0.5mmの単線の導電ライン31(全長33mm)とした。メインボード20は単体のグランド電極21として140×60×0.05mmの形状とし、筺体15に直流的に接続させている。筺体15はメインボード20が搭載された側において380×60×1mmの形状とし、略中央に30×15mmの切欠き部70を形成する。導電ライン31は切欠き部70を通過し、一部に筺体15に接近する区間55(区間長さ:25mm)を経て筺体15を離れ、先端が開放された状態となっている。
ノイズ源となる信号源はメインボード20となるグランド電極21と導電ライン31の間に挿入され、信号源の一方の極は導電ライン31と接続し、信号源の他方の極はメインボードとなるグランド電極21と接続している。潜在的にノイズ源が電子部品を搭載したメインボード20内にあることは明らかであるが、その位置についてフラットケーブル30とメインボード20の接続部と仮定した。
図4は、シミュレーションモデル90のシミュレーション空間80を示した図であり、シミュレーション空間80の6個の面の境界条件は全て電磁波吸収壁として計算を行なっている。
このシミュレーションの検討では、上述したフラットケーブル30となる導電ライン31がグランド電位となる筺体15に接近する区間55において、導電ライン31と筺体15の間の距離を変化させたときの導電ライン31に流れ込む高周波電流の変化及びシミュレーションモデル90からの放射電界強度の変化の状況を調べた。
図5は、区間55付近における高周波電流(150MHzでの最大値)の変化の状況を導電ライン31と筺体15の距離を0.1mmとしたときを基準として示した。この図5に示すように、区間55における導電ライン31と筺体15との間の距離が大きくなるに従い、高周波電流は低下する状況が確認できる。このことは、即ち、フラットケーブル30に流れるコモンモードノイズの高周波電流は、フラットケーブル30を筺体15から離すことで、コモンモードノイズの高周波電流が減少することを示している。
更に、図6は、その時のシミュレーションモデル90からの放射電磁界強度(150MHzでの最大値)の変化を示す。図6では区間55における導電ライン31と筺体15との間の距離が0.1mmとしたときを基準として放射電界強度の変化の状況を示している。この図6より明らかなように、区間55における導電ライン31と筺体15との間の距離が大きくなるに従い、放射電界強度は低下することが確認できる。このことは、即ち、フラットケーブル30を筺体15から離した方が、放射電界強度を低下させることができることを示している。
以上の検討の結果から、本実施形態によるフラットケーブル30を筺体15から安定的に離す構造にすることにより、フラットケーブル30からのコモンモードノイズの放射電磁界のレベルをヘッド40の移動に関わらず抑制することができる。
10…プリンター、12…用紙、13…製品外装部、15…筺体、20…メインボード、21…グランド電極、30…フラットケーブル、31…導電ライン、40…ヘッド、50…固定部、53…当接部、55…区間、60…切欠き部、70…切欠き部、80…シミュレーション空間、90…シミュレーションモデル。

Claims (5)

  1. 可動部に実装される基板と電子機器の主たる基板をハーネスにより遊架接続され、前記電子機器のグランド電位に設定された筺体に対し、前記ハーネスは前記筺体に切欠き部を設けて前記筺体と接触しない状態で遊架させたことを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記筺体の前記切欠き部には樹脂材料からなる固定部材が前記切欠き部を穴塞の形態で装着され、前記固定部材により前記ハーネスの一部が固定され、前記ハーネス全体として遊架されていることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1乃至2のいずれかに記載の電子機器において、
    前記固定部材により一部が固定された前記ハーネスは、前記固定された箇所の取り出し部より前記固定部材表面で前記筺体の面に対して略水平となる角度で前記ハーネスが引き出される構成であることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器を備えていることを特徴とするプリンター。
  5. 導電性を有する筺体と、
    往復移動する移動体と、
    一方が前記筺体の側で固定されると共に、他方が前記移動体に接続され、前記移動体の往復移動に伴って様体が変化するハーネスと、を備え、
    前記筺体は、様体が変化する前記ハーネスとの接触を回避するための切欠き部を備えることを特徴とする電子機器。
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