JP2013129472A - 乗客コンベア、および、その制動監視装置、制動監視方法 - Google Patents

乗客コンベア、および、その制動監視装置、制動監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乗客コンベアの走行速度を微分して求める減速度に基づいて制動力の判定を行うことにより、作業が容易でかつ精度高く制動力の判定を行う。
【解決手段】乗客コンベアに設けられた制動手段の制動力を確認するための乗客コンベアの制動監視装置であって、乗客コンベアの停止装置からの停止信号を受信する停止信号受信手段71と、乗客コンベアの速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信手段72と、停止信号を受信したときに、検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算手段73と、減速度演算手段73が演算した減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較する比較手段74と、比較手段74の比較結果に基づいて、減速度が判定範囲内であれば、制動手段の制動力を正常と判定し、一方、減速度が判定範囲外であれば、制動手段の制動力を異常と判定する判定手段75とを備えている。
【選択図】図5

Description

この発明は乗客コンベア、および、その制動監視装置、制動監視方法に関し、特に、エスカレータや電動道路(動く歩道(トラベーター(登録商標))やオートスロープ)などの乗客コンベアの制動を監視する乗客コンベア、および、その制動監視装置、制動監視方法に関する。
一般に、乗客コンベアにおいては、運転/停止を切り替えるスイッチ手段としての停止装置(キースイッチ)が操作されて、電源が切られた時、あるいは、安全装置が作動した時に、乗客コンベアの走行を機械的に制動し停止させるための機械的制動手段(ブレーキ)が設けられている。機械的制動手段は、定期検査を行って、その制動力を定期的に確認しておく必要がある。なお、従来、定期検査は、乗客コンベアの利用時間帯に、乗客コンベアの利用を一時的に停止して行うのが一般的である。
例えば、従来の定期検査の作業としては、保守作業員が、乗客コンベアの踏段の1つにしるしを付け、当該しるしの付いた踏段が欄干の所定位置と一致したときに、停止装置(キースイッチ)を操作して、接触器接点をOFFにして、乗客コンベアの駆動電源を遮断し、乗客コンベアの運転を停止させる。乗客コンベアが完全に停止した後に、上記所定位置と当該しるしの付いた踏段が実際に停止した位置との間のずれ寸法を、乗客コンベアの停止距離として測定し、制動力を確認している。一般的に、乗客コンベアは停止させる際に、踏段上に乗客がいることを想定して、急停止させずに、緩やかに停止させるように構成されているため、停止するまでの停止距離が設けられている。
なお、定期検査作業を、保守作業員(人)ではなく、電気的な確認手段を用いて行う場合もある。その場合においても、乗客コンベアが停止するまでに必要とした停止距離を測定し、それにより制動力を確認している。
例えば特許文献1に、従来の乗客コンベアの制動距離診断装置についての記載がある。特許文献1では、踏段の動きに連動した部分にエスカレータの制動開始から踏段が停止するまでに移動した停止距離を検出する移動距離検出装置と、検出された移動距離を判定値と比較して停止距離を診断する診断部とを設けて、従来の準備作業を不要とし、計測者による個人差の発生を防止している。
特開2000−7268号公報
このように、従来の機械的制動手段の制動力の確認に関しては、人か電気的かの確認手段によらず、停止距離により制動力の確認を行っている。しかしながら、乗客コンベアの運転速度により停止距離が変わるため、運転速度別に停止距離の判定値を管理するか、あるいは、停止距離の判定時に予め設定した規定の運転速度に乗客コンベアを設定する必要があり、作業が煩雑になるという問題点があった。
また、停止装置(キースイッチ)の操作が開始されてから、実際に制動力が発揮されるまでに、反応遅れ時間を含むが、その時間が構成機器(接触器、回路構成、ブレーキの性能)によりばらつくため、停止距離によって制動力の確認を行う従来の場合、測定精度があまり良くないという問題点もあった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、乗客コンベアの走行速度を微分して求める減速度に基づいて制動力の判定を行うことにより、作業が容易で、かつ、精度高く、制動力の判定を行うことが可能な、乗客コンベア、および、その制動監視装置、制動監視方法を得ることを目的としている。
この発明は、乗客コンベアに設けられた制動手段の制動力を確認するための乗客コンベアの制動監視装置であって、前記乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信手段と、前記制動手段による制動時の前記検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算手段と、前記減速度演算手段が演算した前記減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較し、前記減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記減速度が判定範囲内であれば、前記制動手段の制動力を正常と判定し、一方、前記減速度が判定範囲外であれば、前記制動手段の制動力を異常と判定する判定手段とを備えた乗客コンベアの制動監視装置である。
この発明は、乗客コンベアに設けられた制動手段の制動力を確認するための乗客コンベアの制動監視装置であって、前記乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信手段と、前記制動手段による制動時の前記検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算手段と、前記減速度演算手段が演算した前記減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較し、前記減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記減速度が判定範囲内であれば、前記制動手段の制動力を正常と判定し、一方、前記減速度が判定範囲外であれば、前記制動手段の制動力を異常と判定する判定手段とを備えた乗客コンベアの制動監視装置であるので、乗客コンベアの走行速度を微分して求める減速度に基づいて制動力の判定を行うことにより、作業が容易で、かつ、精度高く、制動力の判定を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置を適用する乗客コンベアの制御回路の一例を示した構成図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置を適用する乗客コンベアの制御回路の他の例を示した構成図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置の動作を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置の構成を説明するブロック図である。
実施の形態1.
図1および図2に、この発明に係る乗客コンベアの制動監視装置を適用する乗客コンベアの制御回路の構成例を示す。図1および図2の制御回路は、エスカレータだけでなく、動く歩道(トラベーター(登録商標))やオートスロープなどの電動道路にも用いることができ、すべてのタイプの乗客コンベアに適用可能である。なお、乗客コンベアとは、駆動電源1と誘導電動機3とからなる駆動手段と、駆動手段により駆動される無端状に連結されて循環移動する複数の踏段と、当該踏段の両側に固設された安全ガードとしての欄干と、駆動手段により踏段と同期して駆動され、欄干に案内されて移動する移動手摺と、駆動電源1に接続され、電源遮断時に、乗客コンベアを制動する機械的制動手段としての制動装置5と、乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器6と、乗客コンベアの動作の制御を行う制御装置7などから構成されるものである。この発明に係る乗客コンベアの制動監視装置は、図1および図2に以外の、すべてのタイプの乗客コンベアの制御回路に適用可能である。なお、図1がインバータ装置がない一般的な場合の構成で、図2がインバータ装置がある場合の構成である。
まず、図1の制御回路について説明する。図1において、1は乗客コンベアを走行させるための駆動電源である。駆動電源1は三相交流電源などから構成される。駆動電源1は、接触器接点2を介して、誘導電動機3(モータ)に接続されている。接触器接点2がON状態のときには、駆動電源1から誘導電動機3へ電力が供給され、誘導電動機3が回転することで、乗客コンベアが走行する。一方、接触器接点2がOFF状態のときには、駆動電源1からの誘導電動機3への電力供給が遮断される。また、駆動電源1には、接触器接点4を介して、機械的制動手段としての制動装置5(ブレーキ)が接続されている。制動装置5は、接触器接点4がOFFされ、駆動電源1からの電源が断たれたときに、ばね力などの機械的な力により、ブレーキをかけ、乗客コンベアを停止させるものである。一方、接触器接点4がONの間は、制動装置5は動作しない。
また、誘導電動機3には、乗客コンベアの運転速度を検出するための速度検出器6が設けられており、速度検出器6から出力される速度検出信号(検出速度)は、制御装置7に入力される。また、複数の安全装置8a,8b,8cおよび接触器コイル9が直列に接続され、安全装置8a,8b,8cからの動作信号が、接触器コイル9に直接入力される。制御装置7は、接触器コイル9の遮断により、安全装置8a,8b,8cのうちの少なくとも1つが動作したことを検知する。安全装置8a,8b,8cは、乗客コンベア設備の複数の所定箇所にそれぞれ設けられ、例えば、欄干下部のスカートガードと踏段との間に物が挟まったときや、手摺が収容されるインレット部分に誤って物が引き込まれたとき、あるいは、乗客コンベアの速度が定格速度に比べて異常に速く又は異常に遅くなった場合などに動作する。また、近年においては、非常停止用に乗客が操作できる非常停止スイッチが例えば手摺付近の欄干内などに設けられている乗客コンベアも多い。ここでは、非常停止スイッチも安全装置の一種として考え、安全装置8a,8b,8cに含むものとする。また、制御装置7には、乗客コンベアの運転を停止させるための停止装置10(キースイッチ)が接続されている。停止装置10は、通常操作において、乗客コンベアの運転/停止を切り替えるためのスイッチであり、ビルや駅等の施設の管理者の所定の係員、および、乗客コンベアの管理会社の保守作業員が、停止装置10の操作を行うための専用鍵(専用キー)を備えており、当該係員や保守作業員が専用キーにより停止装置10を操作した場合に、運転信号/停止信号が制御装置7に入力され、乗客コンベアの運転/停止が行われるように構成されている。
図1のようにインバータがない一般的な場合、係員または保守作業員等により、停止装置10(キースイッチ)が停止側に操作された場合、停止装置10からの停止信号が制御装置7に入力され、制御装置7により、接触器コイル9がOFFされ、接触器接点2,4が遮断されることにより、誘導電動機3および制動装置5の電源供給が絶たれる。これにより、誘導電動機3の回転が減速・停止し、かつ、機械的制動手段としての制動装置5が機能して、乗客コンベアは停止する。
一方、何らかの要因で安全装置8a,8b,8cの少なくともいずれか1つが動作した場合は、安全装置8a,8b,8cの動作信号により、直接、接触器コイル9がOFFされ、接触器接点2,4が遮断されることにより、誘導電動機3および制動装置5の電源供給が絶たれる。これにより、誘導電動機3の回転が減速・停止し、かつ、機械的制動手段としての制動装置5が機能して、乗客コンベアは停止する。
このように、図1のようにインバータがない一般的な場合には、停止装置10(キースイッチ)が操作されたときと、安全装置8a,8b,8cが動作したときの、いずれの場合においても、機械的制動手段としての制動装置5が働いて、乗客コンベアは停止する。
次に、図2の制御回路について説明する。図1と図2との主な違いは、図2においてはインバータ装置11が設けられている点である。図2において、駆動電源1は、接触器接点2およびインバータ装置11を介して、誘導電動機3(モータ)に接続されている。接触器接点2がON状態のときには、駆動電源1から、接触器接点2およびインバータ11を介して、誘導電動機3へ電力が供給され、誘導電動機3が回転することで、乗客コンベアが走行する。なお、このとき、図2の制御回路においては、制御装置7からインバータ装置11へ走行指令および停止指令などの指令信号12が出力される。インバータ装置11は、指令信号12に基づき、誘導電動機3の電圧・周波数を可変させ、走行制御または停止制御を行う。このように、インバータ装置11は、誘導電動機3を駆動させて乗客コンベアの走行制御を行うとともに、電気的制動手段としても動作する。また、駆動電源1には、接触器接点4を介して、機械的制動手段としての制動装置5(ブレーキ)が接続されている。また、誘導電動機3には、乗客コンベアの運転速度を検出するための速度検出器6が設けられており、速度検出器6から出力される速度検出信号(検出速度)は、制御装置7に入力される。また、複数の安全装置8a,8b,8cが直列に接続され、安全装置8a,8b,8cからの動作信号が、制御装置7に入力される。また、制御装置7には、停止装置10(キースイッチ)が接続されており、停止装置10が操作された場合に、運転信号/停止信号が制御装置7に入力される。さらに、制御装置7には、接触器コイル9が接続されている。
図2のようにインバータ装置11がある制御回路において、係員または保守作業員等により、停止装置10(キースイッチ)が停止側に操作された場合、電気的制御手段であるインバータ装置11による電気式停止も構成上可能であるが、本実施の形態においては、機械的制動手段である制動装置5の制動力の確認を行うため、停止装置10(キースイッチ)が停止側に操作された場合には、制動装置5による機械式停止を行うこととする。従って、停止装置10からの停止信号が制御装置7に入力された場合、それにより、制御装置7が接触器コイル9をOFFすることで、接触器接点2,4が遮断され、それにより、誘導電動機3および制動装置5の電源供給が絶たれ、誘導電動機3が停止動作を開始し始めて、減速・停止するとともに、制動装置5が動作し、乗客コンベアが停止する。
一方、何らかの要因で安全装置8a,8b,8cの少なくともいずれか1つが動作した場合は、インバータ装置11による電気式停止とする。従って、安全装置8a,8b,8cの少なくともいずれか1つが動作した場合、安全装置8a,8b,8cからの動作信号が、制御装置7に入力される。それにより、制御装置7からインバータ装置11に停止指令12が出され、インバータ装置11が誘導電動機3の電圧・周波数を可変させ、制御停止を行う。
なお、制御停止を行わない場合は、インバータ装置11があっても、図1と同様な回路の場合もある。
次に、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置の動作について、図3〜図5を用いて説明する。この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、図1または図2の構成の乗客コンベアの制御回路において用いられる。
この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、図5に示すように、制御装置7内に設けられている。図5においては、制御装置7の構成として、乗客コンベアの制動監視装置の構成部分のみを図示しており、制御装置7に設けられている他の構成については図示を省略している。図5に示すように、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、停止装置10からの停止信号を受信する停止信号受信手段71と、速度検出器6からの検出速度を受信する検出速度受信手段72と、停止信号を受信したときに、検出速度の値を微分して減速度を演算する減速度演算手段73と、求めた減速度と予め設定された所定の減速度判定範囲とを比較し、減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較手段74と、比較手段74の比較結果に基づいて、制動装置5の制動力の正常/異常を判定する判定手段75とから構成されている。判定手段75は、比較手段74による比較の結果、減速度が判定範囲内であれば、制動装置5の制動力を正常と判定し、一方、減速度が判定範囲外であれば、制動装置5の制動力を異常と判定するものである。
また、図5では図示を省略しているが、図2のインバータ装置11が設けられている制御回路に、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置を適用する場合は、制御装置7が、安全装置8a,8b,8cの少なくとも1つからの動作信号を受信する動作信号受信手段と、当該動作信号受信時に、電気的制動手段としてのインバータ装置11の制動力を異常と判定した場合に、乗客コンベアの制動を、インバータ装置11による制動から、機械的制動手段である制動装置5による制動に切り替える制動切替手段とが設けられている。なお、電気的制動手段としてのインバータ装置11の制動力の確認も、制動装置5の場合と同様に、減速度演算手段73で減速度を検出速度から求め、比較手段74で減速度と減速度判定範囲とを比較し、判定手段75で当該比較結果に基づいて、制動力の正常/異常を判定する。
次に、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置の動作について図3〜図5により説明する。図3に示すように、乗客コンベアは、通常運転時には、速度指令に基づいて、一定速度で走行している(図3の時刻0から時刻t1の区間)。このとき、時刻t1で、制御装置7は、停止信号受信手段71により、停止装置10からの停止信号を受信したとする。すると、まず、ステップS1で、制御装置7は、乗客コンベアの停止動作を行うことを認識し、接触器コイル9をOFFし、接触器接点2,4により、誘導電動機3および制動装置5の駆動電源1からの電源供給を停止する。また、それと同時に、速度検出器6からの検出速度を検出速度受信手段72により受信し、ステップS2で、減速度演算手段73により、検出速度を微分することで、検出速度の減速度を演算する。制動装置5が正常に動作していれば、減速度は、図3に示すように、時刻t1以降において、負の値で、かつ、減速度判定範囲内となり、その後、乗客コンベアが完全に停止する時刻t2までの間、そのままの一定値となる。一方、制動装置5に異常が発生していれば、減速度判定範囲外となり、また、一定値とならない可能性も予想される。
次に、ステップS3で、比較手段74により、ステップS2で求めた減速度の値と、予め設定された減速度判定範囲とを比較する。なお、判定の基準となる減速度判定範囲は、通常の制動距離確認に使用される乗客無の停止距離相当の減速度の範囲に設定する。次に、ステップS4で、判定手段75により、ステップS3の比較結果に基づき、制動装置5の正常/異常を判定する。すなわち、比較手段74による比較の結果、図3に示すように、減速度が減速度判定範囲内であれば、制動装置5の制動力を正常と判定し、一方、減速度が減速度判定範囲外であれば、制動装置5の制動力を異常と判定し、判定結果を出力する。制御装置7は、判定手段75による当該判定結果を受けて、もし、減速度が減速度判定範囲を外れて異常と判定された場合には、制動装置5の制動力の不足が疑われるため、乗客コンベアのそれ以降の運転を禁止し、制動装置5の修理または交換を行う。一方、減速度が減速度判定範囲内であれば、制動装置5の制動力が正常と認識し、判定結果を、日時情報や乗客コンベアの固有識別番号などと共に記憶装置(図示省略)に記録する。
次に、図1のインバータ装置がない場合と、図2のインバータ装置11がある場合に分けて、説明する。
図1に示すように、インバータ装置がない場合、安全装置8a,8b,8cの動作時には、乗客コンベアの踏段上に乗客がいる可能性があり、その負荷により制動装置5の制動力もばらつくため、図3〜図5に示すこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置による監視は行わない。すなわち、停止装置10による停止操作時のみ、図3〜図5に示した上記の動作で、制動装置5の制動力の監視を行う。すなわち、停止装置10からの停止信号が制御装置7に入力されたときに、図3〜図5に示すように、検出速度を微分して減速度を求め、減速度と減速度判定範囲との比較を行うことにより、制動装置5の制動力の正常/異常を判定する。判定の結果、もし、減速度が減速度判定範囲を外れて異常と判定された場合には、制動装置5の制御能力の不足が疑われるため、それ以降の運転を禁止する。一方、判定の結果、もし、減速度が減速度判定範囲内で正常と判定された場合には、制動装置5の制御能力は問題ないため、特に何もせず、判定結果を記録する。
図2に示すように、インバータ装置11がある場合、安全装置8a,8b,8cの動作時には、乗客の有無によらず、インバータ装置11による一定に制御された減速度であるため、基準となる減速度判定範囲を、予め、制御装置7もしくはインバータ装置11に既定した減速度に設定しておき、図3〜図5に示した上記の動作で、検出速度から減速度を求めて、減速度判定範囲との比較判定で、インバータ装置11の制動力の監視を行うことで、インバータ装置11もしくは停止信号の経路の確認が行える。もし、減速度が減速度判定範囲を外れて、インバータ装置11が異常と判定された場合には、制御装置7の制御により、接触器コイル9をOFFにして、電気的制動手段であるインバータ装置11による停止動作を中止し、機械的制動手段である制動装置5による停止動作に切替えることで、インバータ装置11の異常時でも停止距離を守ることが可能である。
なお、図2のように、インバータ装置11がある場合でも、制動装置5の制動力の確認のため、停止装置10による停止動作時は、インバータ装置11による電気式停止とせずに、機械的制動手段である制動装置5による機械式停止とする。従って、インバータ装置なしの場合と同様に、停止装置10からの停止信号が制御装置7に入力されたときに、図3〜図5に示すように、検出速度から減速度を求め、減速度と減速度判定範囲との比較を行うことにより、制動装置5の制動力の正常/異常を判定する。判定の結果、もし、減速度が減速度判定範囲を外れて異常と判定された場合には、制動装置5の制御能力の不足が疑われるため、それ以降の運転を禁止する。一方、判定の結果、もし、減速度が減速度判定範囲内で正常と判定された場合には、制動装置5の制御能力は問題ないため、特に何もせず、判定結果を記録する。
以上により、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、従来のように停止距離に基づく制動力の確認ではなく、検出速度より減速度を演算し、減速度が基準となる減速度判定範囲内か否かで、制動力の確認を行うようにしたので、運転速度別に判定値を管理する必要がなく、また、制動力確認時に規定の運転速度に設定する必要もないので、判定値の設定および管理作業や、制動力確認の演算処理が容易で、かつ、精度高く、制動装置5の異常を判定することができる。
また、インバータ装置を備えた従来の制御回路の場合、減速時に検出速度を監視することでインバータ装置の故障を検出していたが、その監視を目標速度との差分で行うため、停止指令が出されてからインバータが減速を開始するまでの応答に遅れがあることから、指令値と帰還値がずれることで、帰還値と判定値の差が小さくなり、誤検出する可能性があったが、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、制動装置5の制動力確認時は、図2に示すようなインバータ装置が設けられている制御回路においても、インバータ装置による電気式停止ではなく、制動装置5による機械式停止とし、かつ、検出速度ではなく、減速度で判定するようにしたので、応答遅れによる誤検出が発生することもなく、確実に、精度高く、制動装置5の異常判定を行うことができる。
さらに、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの制動監視装置は、停止装置10の操作が行われたときに制動装置5の制動力の確認を行う構成としたので、乗客コンベアが設置されている施設の閉鎖時間等に、係員が乗客コンベアの電源を切ると、毎日その時刻に、自動的に、制動装置5の制動力の確認が行われることになるので、通常は保守作業員によって月一回程度で行われる停止距離(=制動装置5)の確認を、少なくとも、1日1回行うことになるので、異常が起こった場合の早期発見が可能である。また、従来は、定期検査時には、乗客コンベアの利用を一時停止させて行わなければならないため、その間は乗客が利用出来ず、乗客に迷惑がかかるという問題点もあったが、この発明によれば、乗客コンベアの利用時間帯に利用を一時停止することなく、通常の閉鎖時間に制動装置5の制動力の確認を毎日行うことができるので、乗客に不便をかけることもなく、効率化および利便性にも優れている。さらに、上記の従来の定期検査では、保守作業員が踏段にしるしを付けるなどの準備が必要で、作業効率が悪く、乗客コンベアの一時停止時間が長くなる等の問題点もあったが、この発明では、そのような準備も不要である。
1 駆動電源、2 接触器接点、3 誘導電動機、4 接触器接点、5 制動装置(ブレーキ)、6 速度検出器、7 制御装置、8a,8b,8c 安全装置、9 接触器コイル、10 停止装置、11 インバータ装置、12 指令信号、71 停止信号受信手段、72 検出速度受信手段、73 減速度演算手段、74 比較手段、75 判定手段。

Claims (5)

  1. 乗客コンベアに設けられた制動手段の制動力を確認するための乗客コンベアの制動監視装置であって、
    前記乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信手段と、
    前記制動手段による制動時の前記検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算手段と、
    前記減速度演算手段が演算した前記減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較し、前記減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記減速度が判定範囲内であれば、前記制動手段の制動力を正常と判定し、一方、前記減速度が判定範囲外であれば、前記制動手段の制動力を異常と判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする乗客コンベアの制動監視装置。
  2. 前記乗客コンベアは、前記乗客コンベアの運転/停止を切り替える停止装置を備えるとともに、前記制動手段として、前記乗客コンベアを機械的に制動する機械的制動手段を備え、
    前記停止装置によって前記乗客コンベアが停止されるときに、前記乗客コンベアの走行は前記機械的制動手段によって制動されるものであって、
    前記乗客コンベアの制動監視装置は、
    前記停止装置からの停止信号を受信する停止信号受信手段を備え、
    前記停止信号受信手段が前記停止信号を受信したときに、前記減速度演算手段、前記比較手段、および、前記判定手段の処理を行って、前記制動手段として、前記機械的制動手段の制動力の正常/異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの制動監視装置。
  3. 前記乗客コンベアは、前記乗客コンベアの異常発生時に動作する安全装置を備えるとともに、前記制動手段として、前記乗客コンベアを電気的に制動する電気的制動手段をさらに備え、
    前記安全装置によって前記乗客コンベアが停止されるときに、前記乗客コンベアの走行は前記電気的制動手段によって制動されるものであって、
    前記乗客コンベアの制動監視装置は、
    前記安全装置からの動作信号を受信する動作信号受信手段を備え、
    前記動作信号受信手段が前記動作信号を受信したときに、前記減速度演算手段、前記比較手段、および、前記判定手段の処理を行って、前記制動手段として、前記電気的制動手段の制動力の正常/異常を判定し、
    前記電気的制動手段の制動力を異常と判定した場合は、前記乗客コンベアの走行の制動を、前記電気的制動手段による制動から、前記機械的制動手段による制動に切り替える
    ことを特徴とする請求項2に記載の乗客コンベアの制動監視装置。
  4. 乗客コンベアに設けられた制動手段の制動力を確認するための乗客コンベアの制動監視方法であって、
    前記乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信ステップと、
    前記制動手段による制動時の前記検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算ステップと、
    前記減速度演算ステップが演算した前記減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較し、前記減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記減速度が判定範囲内であれば、前記機械的制動手段の制動力を正常と判定し、一方、前記減速度が判定範囲外であれば、前記機械的制動手段の制動力を異常と判定する判定ステップと
    を備えたことを特徴とする乗客コンベアの制動監視方法。
  5. 駆動電源と誘導電動機とを備えた駆動手段と、
    前記駆動手段により駆動される無端状に連結されて循環移動する複数の踏段と、
    前記駆動電源に接続され、電源遮断時に、前記乗客コンベアを制動する制動手段と、
    前記乗客コンベアの走行速度を検出する速度検出器と、
    前記乗客コンベアの動作の制御を行う制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記速度検出器からの検出速度を受信する検出速度受信手段と、
    前記制動手段による制動時の前記検出速度を微分して減速度を演算する減速度演算手段と、
    前記減速度演算手段が演算した前記減速度と予め設定された減速度判定範囲とを比較し、前記減速度が当該判定範囲内か否かを判定する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記減速度が判定範囲内であれば、前記制動手段の制動力を正常と判定し、一方、前記減速度が判定範囲外であれば、前記制動手段の制動力を異常と判定する判定手段と
    を備えている
    ことを特徴とする乗客コンベア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7238953B1 (ja) 2021-12-20 2023-03-14 フジテック株式会社 エスカレーター

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