JP2012006759A - エレベータの戸開走行防止装置の点検方法ならびにエレベータ監視装置 - Google Patents

エレベータの戸開走行防止装置の点検方法ならびにエレベータ監視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エレベータの戸開走行防止装置の点検が容易かつ正確に行える点検方法ならびにエレベータ監視装置を提供する。
【解決手段】戸開走行防止装置20を点検する際には、エレベータ監視装置21の指令で運転制御装置15を制御することによって、この運転制御装置15が、かごドアおよび乗場ドアが閉じているときに乗りかご4を戸開許容ゾーン外へ走行させて停止させたうえで、かごドアを開け、その状態で乗りかご4に走行を命じるようにしておく。そして、運転制御装置15からエレベータ監視装置21へ供給されるかご動作信号25に基づき、該監視装置21の異常検出部214によって戸開走行防止装置20の故障の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベータの戸開走行防止装置の点検方法と、該戸開走行防止装置の点検作業に用いられるエレベータ監視装置とに関する。
2008年9月に建築基準法施行令が改正され、エレベータに戸開走行防止装置を設置することが義務付けられた。戸開走行防止装置は、エレベータのかごドアや乗場ドアが開いたまま乗りかごが走行することを防止して安全性を高めるための装置であり、機械室等に設置される。そして、かごドアや乗場ドアが開いていることが検出され、かつ、昇降路内の戸開許容ゾーンを外れた位置で乗りかごの走行が検出されたときに、戸開走行防止装置が巻上機の電動機への給電を遮断したり制動装置を作動させることによって、乗りかごが非常停止されるようになっている。ただし、戸開許容ゾーン内で乗りかごの走行が検出されたときには、戸開走行防止装置が乗りかごを非常停止させることはない。この種の戸開走行防止装置に関する従来技術は、例えば特許文献1〜3に開示されている。
ところで、戸開走行防止装置は定期的に点検して正常に動作することを確認しておく必要がある。従来、戸開走行防止装置を点検する際には、乗りかごを戸開許容ゾーンから外れた位置に停止させたうえで、いずれかの階床の乗場ドアを開けたときに、戸開走行防止装置に設けられた電磁接触器の電磁石が消磁するか否かを確認していた。すなわち、戸開走行防止装置は、その電磁接触器の電磁石が消磁すると、巻上機の電動機や制動装置に対する電力供給が遮断できるように設計されているため、点検時に該電磁石が消磁すれば、戸開走行状態が発生したときに乗りかごは非常停止されることになる。
特開2009−154988号公報 特開2008−280104号公報 特開2007−55691号公報
前述したように、従来行われている戸開走行防止装置の点検方法では、戸開走行状態を発生させたうえで、戸開走行防止装置の電磁接触器の消磁の有無を検出することによって故障の有無を判定している。しかしながら、戸開走行防止装置の故障個所によっては、消磁しているにも拘らず正常に動作しないことがある。例えば、戸開走行防止装置の電磁接触器に接点溶着が発生すると、電磁接触器が消磁しても接点が開かないというオン故障が発生する。それゆえ、従来の点検方法では、戸開走行防止装置が故障しているか否かを十分な確度で検出できないという問題があった。また、前述したように従来は、戸開走行防止装置の点検時に乗りかごを戸開許容ゾーンから外れた位置に停止させた状態で乗場ドアを開けるため、安全確保に万全の配慮が必要で作業効率が悪いという問題もあった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エレベータの戸開走行防止装置の点検が容易かつ正確に行える点検方法ならびにエレベータ監視装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、かごドアまたは乗場ドアが開いたまま乗りかごが戸開許容ゾーン外を走行する戸開走行状態が発生したときに、前記乗りかごを駆動制御する運転制御装置の制御信号に拘らず、戸開走行防止装置によって前記乗りかごが停止するように設計されたエレベータシステムにおける戸開走行防止装置の点検方法において、エレベータ監視装置の指令で前記運転制御装置を制御することによって、この運転制御装置が、前記かごドアおよび前記乗場ドアが閉じているときに前記乗りかごを前記戸開許容ゾーン外へ走行させて停止させたうえで、前記かごドアを開け、この状態で前記乗りかごに走行を命じるようにしておき、かつ、こうして戸開走行を命じられた前記乗りかごの運転状況に基づいて前記戸開走行防止装置の故障の有無を判定するようにした。
このように戸開走行防止装置の点検時に、各階床の乗場ドアを閉じたまま、エレベータ監視装置からの指令によって運転制御装置が乗りかごに戸開走行を命じるようにしてあれば、この状態で乗りかごの走行が検出されなければ戸開走行防止装置が正常に動作したものと判定でき、乗りかごの走行が検出されたときには戸開走行防止装置が故障しているものと判定できる。そのため、この点検方法は、電磁接触器の電磁石の消磁の有無に基づく点検方法に比べて、戸開走行防止装置の故障の有無を正確に判定できる。また、この点検方法は、戸開走行防止装置の構成に何ら変更を加える必要がなく、かつ戸開走行防止装置の動作を直接確認する必要もないため、点検作業を容易に行うことができる。また、この点検方法は、各階床の乗場ドアを閉じたままエレベータ監視装置によって戸開走行防止装置が点検できるため、点検作業が安全に行える。
上記の戸開走行防止装置の点検方法において、運転制御装置が、乗りかごの運転状況を示すかご動作信号をエレベータ監視装置へ発信するようにしてあると、戸開走行を命じられた乗りかごが走行したか否かをエレベータ監視装置で判定できるようになるため、作業効率が向上する。この場合において、乗場ドアを開けて乗りかごを戸開許容ゾーン外へ走行させる保守運転を併せて行えば、かごドアが開いた状態での戸開走行だけでなく、乗場ドアが開いた状態での戸開走行についても、戸開走行防止装置が正常に動作するか否かを確認できるため、一層正確な点検作業が行える。
また、上記の戸開走行防止装置の点検方法において、点検作業者が所持する保守装置の操作によって、エレベータ監視装置から運転制御装置へ点検用の指令が出力されるようにしてあると、点検作業が一層容易に行える。
また、上記の目的を達成するために、本発明は、かごドアまたは乗場ドアが開いたまま乗りかごが戸開許容ゾーン外を走行する戸開走行状態が発生したときに、前記乗りかごを駆動制御する運転制御装置の制御信号に拘らず、戸開走行防止装置によって前記乗りかごが停止するように設計されたエレベータシステムに配備されて、前記乗りかごの運転状況が監視可能なエレベータ監視装置において、前記乗りかごを運転するための運転指令を前記運転制御装置に出力可能な保守運転指令作成手段と、前記かごドアを開くためのドア開指令を前記運転制御装置に出力可能なドア開指令作成手段とを備え、前記戸開許容ゾーン外に位置させた前記乗りかごの前記かごドアを、前記ドア開指令によって開けた状態で、前記運転指令を出力して前記乗りかごに走行を命じることによって、前記戸開走行防止装置の故障の有無を判定するように構成した。
このように構成されたエレベータ監視装置は、戸開走行防止装置の点検時に、戸開許容ゾーン外に位置させた乗りかごのかごドアを開くドア開指令をドア開指令作成手段から出力させることができると共に、この乗りかごに走行を命じる運転指令を保守運転指令作成手段から出力させることができるため、各階床の乗場ドアを閉じたまま、エレベータ監視装置の指令によって乗りかごに戸開走行を命じることができる。そして、この状態で乗りかごの走行が検出されなければ、戸開走行防止装置が正常に動作したものと判定でき、乗りかごの走行が検出されたときには、戸開走行防止装置が故障しているものと判定できるため、戸開走行防止装置の電磁石の消磁の有無に基づく点検結果と比べて、戸開走行防止装置の故障の有無を正確に判定できる。また、点検時に戸開走行防止装置の構成に何ら変更を加える必要がなく、かつ戸開走行防止装置の動作を直接確認する必要もないため、点検作業を容易に行うことができる。しかも、各階床の乗場ドアを閉じたままエレベータ監視装置によって戸開走行防止装置が点検できるため、点検作業が安全に行える。
上記の構成のエレベータ監視装置において、運転制御装置から供給される乗りかごの運転状況を示すかご動作信号に基づいて、戸開走行防止装置の故障の有無を判定する異常検出手段をさらに備えていると、戸開走行を命じられた乗りかごが走行したか否かをエレベータ監視装置で判定できるようになるため、戸開走行防止装置を点検する際の作業効率が向上する。
また、上記の構成のエレベータ監視装置において、保守運転指令作成手段の出力する運転指令が、かごドアおよび乗場ドアを閉じた状態で乗りかごを戸開許容ゾーン外へ走行させて停止させる第1の運転指令と、ドア開指令によってかごドアが開けられた乗りかごに走行を命じる第2の運転指令とを含んでいると、戸開走行状態を発生させる指令(第2の運転指令)だけでなく、その準備段階として乗りかごを戸開許容ゾーン外に移動させる指令(第1の運転指令)も、エレベータ監視装置の保守運転指令作成手段から出力させることができるため、戸開走行防止装置を点検する際の作業効率が向上する。
また、上記の構成のエレベータ監視装置において、点検作業者が所持する保守装置の操作によって、運転指令とドア開指令とが運転制御装置へ出力されるようにしてあると、戸開走行防止装置の点検作業が一層容易に行える。この場合において、異常検出手段が判定の結果を保守装置へ出力可能であり、該判定結果が該保守装置の表示部に表示されるようにしてあると、点検作業者は保守装置を操作してからその表示部を見るだけで戸開走行防止装置が点検できることになるため、点検作業を極めて効率良く行うことができる。
本発明によるエレベータの戸開走行防止装置の点検方法は、各階床の乗場ドアを閉じたまま、エレベータ監視装置からの指令によって運転制御装置が乗りかごに戸開走行を命じるようにしてあるため、この状態で乗りかごが走行したか否かを検出することによって、戸開走行防止装置の故障の有無を正確に判定することができる。また、この点検方法は、戸開走行防止装置の構成に何ら変更を加える必要がなく、かつ戸開走行防止装置の動作を直接確認する必要もないため、点検作業を容易に行うことができる。また、この点検方法は、各階床の乗場ドアを閉じたままエレベータ監視装置によって戸開走行防止装置が点検できるため、点検作業が安全に行える。
また、本発明のエレベータ監視装置によれば、戸開走行防止装置の点検時に、戸開許容ゾーン外に位置させた乗りかごのかごドアを開くドア開指令、ならびに戸開許容ゾーン外でかごドアが開いている乗りかごに走行を命じる運転指令が、ドア開指令作成手段と保守運転指令作成手段からそれぞれ出力できるため、各階床の乗場ドアを閉じたまま、エレベータ監視装置の指令によって乗りかごに戸開走行を命じることができる。それゆえ、この状態で乗りかごが走行したか否かを検出することによって、戸開走行防止装置の故障の有無を正確に判定することができる。また、点検時に戸開走行防止装置の構成に何ら変更を加える必要がなく、かつ戸開走行防止装置の動作を直接確認する必要もないため、点検作業を容易に行うことができる。しかも、各階床の乗場ドアを閉じたままエレベータ監視装置によって戸開走行防止装置が点検できるため、点検作業が安全に行える。
本発明の実施形態例に係るエレベータシステムの全体構成を示すブロック図である。 同実施形態例に係る戸開走行防止装置の点検作業手順を示すフローチャートである。 同実施形態例に係るエレベータ監視装置および戸開走行防止装置の構成を概念的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態例について図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1を用いて本実施形態例に係るエレベータシステムの全体について説明する。このエレベータシステムにおいては、乗りかご4と釣り合いおもり1が主ロープ2を介して連結されている。この主ロープ2は、乗りかご4の駆動装置である巻上機の綱車3と方向転換プーリ49とに巻き掛けられているため、乗りかご4と釣り合いおもり1は昇降路内でつるべ状に吊持されている。巻上機は綱車3を回転駆動するための電動機10を備えており、綱車3が回転駆動されると主ロープ2が駆動されるため、乗りかご4と釣り合いおもり1は昇降路内を上下逆向きに走行する。電動機10は、電源13に接続されたインバータ9を介して運転制御装置15に駆動制御される。つまり、運転制御装置15からインバータ9にモータ駆動制御信号18が出力されて、電動機10の起動や停止、回転速度等が制御されるようになっている。また、電動機10には乗りかご4を制動するための制動装置8が付設されており、この制動装置8は、電源50に接続されたブレーキ制御装置51を介して運転制御装置15に駆動制御される。つまり、運転制御装置15からブレーキ制御装置51にブレーキ制御信号19が出力されて、制動装置8が制動状態や開放状態に制御される。なお、乗りかご4の運転状況は運転制御装置15等を介してエレベータ監視装置21によって監視できるようになっている。
運転制御装置15の入力部16には、乗場や位置検出装置やドアスイッチ等から発信される各種の信号が入力される。例えば、乗場のボタン操作によって発信される乗場呼び信号や、乗りかご4内のボタン操作によって発信されるかご呼び信号や、かごドアスイッチ6ならびに乗場ドアスイッチ7によって発信されるかごドアならびに乗場ドアの開閉状態を示す信号や、乗りかご4が戸開許容ゾーン内に位置するか否かを検出する許容ゾーン内かご検出装置14によって発信される検出信号等が入力部16に入力される。なお、戸開許容ゾーンとは、乗りかご4の戸開走行(かごドアや乗場ドアが開いた状態での走行)が許容される範囲のことである。入力部16が受信した各種の信号は、運転制御プログラム17に基づいて信号処理部(例えばマイクロコンピュータ)で処理されて、上記のモータ駆動制御信号18やブレーキ制御信号19が作成されるようになっている。
乗りかご4が着床して停止しているときに、運転制御装置15はドア制御装置30に対してドア制御信号40を出力可能である。ドア制御装置30は、ドア制御信号40を受信すると、ドア駆動用モータMを駆動制御してかごドアに開動作や閉動作を行わせる。乗場ドアは係合装置を介してかごドアと係合しており、ドア駆動用モータMが駆動されると、かごドアに同期して乗場ドアが開閉される。なお、ドア制御装置30やドア駆動用モータMは乗りかご4の上部に搭載されている。
また、このエレベータシステムには、かごドアまたは乗場ドアが開いたまま乗りかご4が走行する戸開走行状態が発生したときに、この乗りかご4の走行を停止させるための戸開走行防止装置20が備えられている。戸開走行防止装置20には電磁接触器Sが設けられており、この電磁接触器Sの電磁石の接点11,12を開閉させることによってインバータ9やブレーキ制御装置51への電力供給路が開閉されるようになっている。つまり、電動機10を駆動するインバータ9とその電源13との間に電磁接触器Sの接点12が介設されていると共に、制動装置8を駆動するブレーキ制御装置51とその電源50との間に電磁接触器Sの接点11が介設されている。そのため、電磁接触器Sの電磁石が消磁して接点11,12が開くと、インバータ9および電動機10やブレーキ制御装置51および制動装置8への電力供給が遮断される。
次に、戸開走行防止装置20の構成および動作について詳しく説明する。図1において、許容ゾーン内かご検出装置14によって乗りかご4が戸開許容ゾーン内には位置しないことが検出され、かつ、かごドアスイッチ6や乗場ドアスイッチ7によってかごドアや乗場ドアが開いていることが検出された場合、戸開走行防止装置20は電磁接触器Sの電磁石が消磁するように構成されている。電磁接触器Sの電磁石が消磁すると接点11,12が開くので、電源13から電動機10への電力供給が遮断されると共に、電源50から制動装置8への電力供給が遮断される。その結果、電動機10が回転停止状態になると共に制動装置8が制動状態になり、乗りかご4の走行が停止される。
なお、戸開許容ゾーンは、乗りかご4が正常に着床した状態(図1参照)を基準として、着床階の床面5から上方および下方へ乗りかご4の位置がずれていても安全性が保てると判断できる該位置ずれの許容範囲として設定される。また、戸開走行防止装置20は、運転制御装置15が出力する制御信号に拘らず、乗りかご4を停止させることができる。したがって、運転制御装置15に異常が発生した場合にも、戸開走行状態発生時には戸開走行防止装置20によって乗りかご4を停止させることができて安全である。
この戸開走行防止装置20の点検作業は、図2のフローチャートに示すような手順で行われる。すなわち、点検時には、まず、点検作業者が保守装置22をエレベータ監視装置21に接続する(ステップS1)。なお、保守装置22としては、点検作業者が所持する携帯端末装置等が好適である。また、このとき、乗りかご4は任意の階床に着床させる等して戸開許容ゾーン内に停止させておき、かごドアおよび各階床の乗場ドアは閉じたままにしておく。かごドアおよび各乗場ドアが閉じていれば、かごドアスイッチ6および各乗場ドアスイッチ7から発信されるドア閉検出信号が戸開走行防止装置20に入力されるので、戸開走行防止装置20の制御部201の制御によって電磁接触器Sの電磁石はコイル通電状態に設定され、よって接点11,12は閉じている。
以下、点検作業手順の一例について説明すると、点検作業者はまず保守装置22を操作して保守信号26(点検開始信号)を発信することにより、エレベータ監視装置21から運転制御装置15へ向けて運転指令23(保守運転指令)を出力させる。この運転指令23を入力部16が受信すると、運転制御装置15は、インバータ9に所定のモータ駆動制御信号18を発信すると共に、ブレーキ制御装置51にブレーキ制御信号19を発信する。これらの制御信号18,19によって、インバータ9は電動機10を保守運転モードで回転駆動し、ブレーキ制御装置51は制動装置8の制動状態を解除して開放状態に設定するので、乗りかご4は通常運転時よりも低速で昇降路内を走行する。そして、低速で走行する乗りかご4が戸開許容ゾーン外まで移動したなら、保守装置22を操作して保守信号26(かご停止信号)を発信することにより、エレベータ監視装置21から運転制御装置15へ向けて運転指令23(かご停止指令)を出力させる。この運転指令23を入力部16が受信すると、運転制御装置15は、モータ駆動制御信号18を停止信号に設定すると共に、ブレーキ制御信号19を制動信号に設定する。これにより、インバータ9は電動機10を停止させ、ブレーキ制御装置51は制動装置8を開放状態から制動状態にする。したがって、乗りかご4は戸開許容ゾーンを外れた位置に停止する(ステップS2)。
なお、ステップS2において乗りかご4が戸開許容ゾーン外まで移動したことを検出するためには、例えば、許容ゾーン内かご検出装置14の発信する検出信号に基づいて、乗りかご4が戸開許容ゾーン外に到達しているか否かという情報を、エレベータ監視装置21が保守装置22に表示させるように設定しておけばよい。このようにしておくと、乗りかご4を戸開許容ゾーン外に停止させる作業を容易かつ的確に行うことができる。あるいは、運転制御プログラム17によって、ステップS2で乗りかご4が戸開許容ゾーン外まで移動したときに、許容ゾーン内かご検出装置14の検出信号に基づいて運転制御装置15が、モータ駆動制御信号18とブレーキ制御信号19をそれぞれ停止信号と制動信号に切り替えるように予め設定しておいてもよく、この場合は、保守装置22を操作しなくても乗りかご4を戸開許容ゾーン外に停止させることができる。
こうして乗りかご4を戸開許容ゾーン外に停止させたなら、点検作業者が保守装置22を操作して保守信号26(ドア開信号)を発信することにより、エレベータ監視装置21から運転制御装置15へ向けてドア開指令24を出力させる。ドア開指令24を入力部16が受信すると、運転制御装置15は、ドア制御装置30にドア制御信号40を発信して、かごドアが所定量だけ開くようにドア制御装置30を制御する。つまり、運転制御装置15からのドア制御信号40によって、ドア制御装置30は、かごドアが所定量だけ開いて停止するようにドア駆動用モータMを駆動制御する。これにより、戸開許容ゾーン外に位置する乗りかご4のかごドアが開けられるため、乗りかご4は戸開走行時と同じような状態に設定される(ステップS3)。
この後、点検作業者が保守装置22を操作して保守信号26(走行指令信号)を発信することにより、エレベータ監視装置21から運転制御装置15へ向けて運転指令23(戸開走行指令)を出力させる。この運転指令23を入力部16が受信すると、運転制御装置15は、電動機10を回転駆動するためのモータ駆動制御信号18をインバータ9に発信すると共に、制動装置8を制動状態から開放状態へ移行させるためのブレーキ制御信号19をブレーキ制御装置51に発信する。したがって、乗りかご4は戸開走行が命じられた状態になる(ステップS4)。
ステップS4において、戸開走行防止装置20が正常であれば、電磁接触器Sの電磁石が消磁して接点11,12が開くため、電動機10が停止して制動装置8が制動状態になる。それゆえ、運転制御装置15からの制御信号に拘らず、乗りかご4は走行せずに停止したままとなる。しかるに、戸開走行防止装置20が故障していると、戸開走行状態が発生しても電磁石が消磁しなかったり、あるいは消磁しても接点溶着によって接点11,12が開かないことがある。その場合、運転制御装置15から走行を命じられている乗りかご4は戸開走行することになる。
したがって、次なるステップ5で、エレベータ監視装置21は、乗りかご4の動作状態を示すかご動作信号25を運転制御装置15から取り込み、このかご動作信号25に基づいて戸開走行防止装置20の故障の有無を判定する。すなわち、このステップS5においては、戸開走行を命じたときに乗りかご4の走行が検出されたか否かを、エレベータ監視装置21の異常検出部(図3参照)にて判定し、乗りかご4の走行が検出されない場合は、戸開走行防止装置20が正常であることを保守装置22に表示させる(ステップS6−1)。また、ステップS5で乗りかご4の走行が検出された場合は、戸開走行防止装置20が故障していることを警告マーク等のアラームによって保守装置22に表示させる(ステップS6−2)。なお、ステップS5で乗りかご4の走行を検出したときには、この乗りかご4が速やかに停止するようにエレベータ監視装置21あるいは運転制御装置15の制御プログラムを設定しておくことが好ましい。
なお、上記の作業手順では、ステップS2,S3,S4のそれぞれにおいて、保守装置22を操作して保守信号26をエレベータ監視装置21に発信しているが、後述するように、ステップS2以降の各ステップがエレベータ監視装置21の指令で自動的に実行されるようにしてもよい。
図3はエレベータ監視装置21や戸開走行防止装置20や許容ゾーン内かご検出装置14等の構成を概念的に示したものである。この図3を参照しつつ、本実施形態例に係る戸開走行防止装置20の点検方法についてさらに詳しく説明する。
許容ゾーン内かご検出装置14は、乗りかご4に取り付けた光電センサ等の位置センサ52,53と、昇降路内に取り付けた検出板54とを備えており、乗りかご4が戸開許容ゾーン内に位置するとき、位置センサ52,53は共に検出板54を検出してそれぞれ位置検出信号56,57を出力する。これらの位置検出信号56,57が出力されると、検出用リレーDZ1,DZ2の各コイルがそれぞれ通電されるため、戸開走行防止装置20の制御部201において、検出用リレーDZ1の接点28が閉じると共に検出用リレーDZ2の接点29が閉じる。しかるに、乗りかご4の位置が戸開許容ゾーンから外れると、位置センサ52,53の少なくとも一方は検出板54を検出しないため、検出用リレーDZ1,DZ2の少なくとも一方のコイルには通電されない。
戸開走行防止装置20の制御部201においては、許容ゾーン内かご検出装置14から位置検出信号56,57が出力されるとそれぞれ閉じる検出用リレーDZ1,DZ2の接点28,29が直列に接続されている。また、かごドアスイッチ6と、各階床の乗場ドアスイッチ7(最下階乗場ドアスイッチ71や最上階乗場ドアスイッチ72を含む)とが直列に接続されている。そして、前者の直列接続部と後者の直列接続部とが並列に接続されて、この並列接続部の一端が信号作成部55に接続されて他端が電磁接触器Sに接続されている。つまり、前者と後者の直列接続部の少なくとも一方が遮断されていなければ、電磁接触器Sは信号作成部55から制御信号が与えられるため電磁石のコイルに通電されるが、前者と後者の直列接続部が両方とも遮断されると電磁接触器Sの電磁石はコイルに通電されなくなる。
エレベータの通常運転時において、乗りかご4が戸開許容ゾーン内に位置しているときには、検出用リレーDZ1,DZ2の接点28,29を含む直列接続部が遮断されていないため、戸開走行防止装置20の電磁接触器Sは電磁石のコイルに通電されている。つまり、図1において、電磁接触器Sの電磁石の接点11,12は閉じており、電動機10および制動装置8への電力供給は遮断されていないため、運転制御装置15からの制御信号によってインバータ9やブレーキ制御装置51が制御されて乗りかご4は通常運転される。また、乗りかご4の位置が戸開許容ゾーンを外れている場合でも、かごドアと各階床の乗場ドアがすべて閉扉状態のときには、かごドアスイッチ6および各階床の乗場ドアスイッチ7を含む直列接続部が遮断されていないため、戸開走行防止装置20の電磁接触器Sは電磁石のコイルに通電されており、よって乗りかご4は通常運転されて昇降路内を走行できる。
しかるに、乗りかご4が戸開許容ゾーンを外れた位置にあるときに、かごドアまたはいずれかの階床の乗場ドアが開くと、信号作成部55と電磁接触器Sとの導通が遮断されるため、電磁接触器Sは制御信号が与えられず電磁石が消磁する。その結果、電磁接触器Sの電磁石の接点11,12が開いて、電動機10および制動装置8への電力供給が遮断されるため、運転制御装置15から制御信号が与えられても電動機10は回転駆動されず制動装置8は制動状態となる。したがって、戸開走行した乗りかご4は非常停止される。例えば、着床してかごドアや乗場ドアが開いているときに乗りかご4が動き出すと戸開走行状態となるが、戸開走行防止装置20によって乗りかご4はすぐに停止されるため、エレベータ利用者の安全が確保できる。
したがって、戸開走行防止装置20は定期的に点検して正常に動作することを確認しておく必要がある。本実施形態例に係る戸開走行防止装置20の点検方法では、前述したように、各階床の乗場ドアが閉じているときに、エレベータ監視装置21からの指令によって、運転制御装置15が、乗りかご4を戸開許容ゾーンを外れた位置に停止させたうえでかごドアを開き、その状態で乗りかご4に走行を命じるようにしてある。そして、エレベータ監視装置21が運転制御装置15から供給されるかご動作信号25に基づき、戸開走行を命じられた乗りかご4が走行したか否かを検出し、戸開走行が検出されなければ戸開走行防止装置20が正常に動作したものと判定し、戸開走行が検出されたときには戸開走行防止装置20が故障しているものと判定する。
次に、図3を参照しつつ、エレベータ監視装置21の指令によって戸開走行防止装置20の点検作業がほぼ自動的に行えるようにした点検作業例について説明する。この場合も、戸開走行防止装置20の点検作業を行うにあたって、まず乗りかご4は任意の階床に着床させておき、かごドアおよび各階床の乗場ドアもすべて閉じた状態にしておく。したがって、このとき戸開走行防止装置20の制御部201においては検出用リレーDZ1,DZ2の接点28,29が閉じており、かごドアスイッチ6および各乗場ドアスイッチ7もすべて閉じている。よって電磁接触器Sには信号作成部55から制御信号が与えられて電磁石がコイル通電状態になっており、該電磁石の接点11,12は閉じている。それゆえ、運転制御装置15の制御信号に基づいて電動機10および制動装置8を駆動制御して乗りかご4を走行させることができる。
そして、点検作業員がエレベータ監視装置21に接続した保守装置22を操作して、保守信号26を該監視装置21の処理装置211に発信すると、保守信号26を受信した処理装置211は、記憶装置215に格納されているコンピュータプログラムに従って戸開走行防止装置20の点検処理を開始する。すなわち、処理装置211は、まず、保守運転指令作成部212から運転制御装置15へ向けて運転指令23(第1の運転指令)を発信する。この運転指令23を受信すると、運転制御装置15は、運転制御プログラム17に従って、インバータ9に所定のモータ駆動制御信号18を発信すると共に、ブレーキ制御装置51にブレーキ制御信号19を発信する。これにより、インバータ9が電動機10を保守運転モードで回転駆動し、かつブレーキ制御装置51が制動装置8を開放状態に設定するため、乗りかご4は通常運転時よりも低速で昇降路内を走行する。
こうして低速で走行する乗りかご4が戸開許容ゾーン外まで移動すると、許容ゾーン内かご検出装置14は位置センサ52,53の少なくとも一方が検出板54を検出しなくなるため、位置検出信号56,57の少なくとも一方は出力されなくなる。それゆえ、これらの位置検出信号56,57が供給される運転制御装置15は、乗りかご4が戸開許容ゾーン外まで移動したことを検出することができ、検出した時点で乗りかご4を停止させるための制御信号18,19を発信する。インバータ9とブレーキ制御装置51は、それぞれ制御信号18,19によって電動機10の回転を停止して制動装置8を制動状態に設定するため、乗りかご4は戸開許容ゾーンを外れた位置で停止する。ただし、この状態で、戸開走行防止装置20は、検出用リレーDZ1,DZ2の接点28,29を含む直列接続部は遮断されているものの、かごドアスイッチ6および各階床の乗場ドアスイッチ7を含む直列接続部は遮断されていないため、電磁接触器Sの電磁石がコイル通電状態になっており接点11,12は閉じている。
また、エレベータ監視装置21の処理装置211においては、運転制御装置15から発信されるかご動作信号25によって乗りかご4が停止したことを検出すると、ドア開指令作成部213から運転制御装置15へ向けてドア開指令24を発信する。このドア開指令24を受信すると、運転制御装置15は、かごドアを開けるためのドア制御信号40をドア制御装置30へ向けて発信し、このドア制御信号40を受信したドア制御装置30がドア駆動用モータMを駆動してかごドアを開ける。ただし、運転制御装置15の運転制御プログラム17は、戸開許容ゾーン外でかごドアが開いたことをかごドアスイッチ6からの信号によって検出すると、開扉動作を停止させるためのドア制御信号40を出力するように設定されているため、かごドアが所定量開くとドア制御装置30がドア駆動用モータMの駆動を停止させる。したがって、乗りかご4は、かごドアが開けられたまま戸開許容ゾーン外に停止した状態になる。それゆえ、この状態で、戸開走行防止装置20が正常であれば、検出用リレーDZ1,DZ2の接点28,29を含む直列接続部だけでなく、かごドアスイッチ6を含む直列接続部も遮断されるはずであり、よって電磁接触器Sの電磁石が消磁して接点11,12は開くはずである。
こうして戸開許容ゾーン外に位置する乗りかご4のかごドアを開けると、エレベータ監視装置21の処理装置211は、運転制御装置15から発信されるドア動作信号35によってかごドアが開いたことを検出する。処理装置211は、かごドアが開けられたことを検出すると、保守運転指令作成部212から運転制御装置15へ向けて運転指令23(第2の運転指令)を発信する。この運転指令23を受信すると、運転制御装置15は、乗りかご4を低速で走行させるための制御信号18,19をインバータ9とブレーキ制御装置51に発信する。つまり、運転制御装置15が、電動機10を保守運転モードで回転駆動させるためのモータ駆動制御信号18をインバータ9に発信し、かつ制動装置8を開放状態に設定するためのブレーキ制御信号19をブレーキ制御装置51に発信するため、乗りかご4は戸開走行を命じられることになる。ただし、運転制御装置15の運転制御プログラム17を、戸開走行防止装置20の点検時に戸開許容ゾーン外でかごドアが開くと乗りかご4を低速で走行させるための制御信号18,19が発信されるように予め設定しておいてもよく、こうするとエレベータ監視装置21は第2の運転指令を発信する必要がなくなる。
こうして乗りかご4に戸開走行を命じた後、エレベータ監視装置21は、処理装置211の異常検出部214において、乗りかご4の動作状態を示すかご動作信号25を運転制御装置15から取り込み、このかご動作信号25に基づいて戸開走行防止装置20の故障の有無を判定する。すなわち、異常検出部214は、戸開走行を命じたにも拘らず乗りかご4の走行が検出されない場合は、戸開走行防止装置20が正常に動作したものと判定し、戸開走行を命じたときに乗りかご4の走行が検出された場合は、戸開走行防止装置20が故障しているものと判定する。異常検出部214はこの判定結果を表示指令27として保守装置22へ発信するため、保守装置22の表示部221に戸開走行防止装置20の故障の有無が表示される。なお、戸開走行防止装置20が故障していると判定された場合は、前述したように保守装置22の表示部221に警告マーク等を表示させることが好ましい。また、戸開走行防止装置20が故障しており、戸開走行を命じた乗りかご4が走行してしまったときには、前述したように乗りかご4が速やかに停止するようにエレベータ監視装置21あるいは運転制御装置15の制御プログラムを設定しておくことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態例にあっては、戸開走行防止装置20の点検時に、各階床の乗場ドアを閉じたまま、エレベータ監視装置21からの指令によって運転制御装置15が乗りかご4に戸開走行を命じるようにしてあるため、この状態で乗りかごの走行が検出されなければ戸開走行防止装置20が正常に動作したものと判定でき、乗りかご4の走行が検出されたときには戸開走行防止装置20が故障しているものと判定できる。それゆえ、このようにして戸開走行防止装置20の点検作業を行えば、電磁接触器Sの電磁石の消磁の有無に基づく点検結果と比べて、戸開走行防止装置20の故障の有無を正確に判定できる。また、本実施形態例では、点検時に戸開走行防止装置20の構成に何ら変更を加える必要がなく、かつ、戸開走行防止装置20の動作を直接確認する必要もないため、点検作業を容易に行うことができる。しかも、各階床の乗場ドアを閉じたままエレベータ監視装置21によって戸開走行防止装置20が点検できるため、点検作業を安全に行うことができる。
また、本実施形態例にあっては、運転制御装置15が、乗りかご4の運転状況を示すかご動作信号25をエレベータ監視装置21へ発信し、このかご動作信号25に基づいて異常検出部214が、戸開走行を命じられた乗りかご4が走行したか否かを判定するため、乗りかご4の戸開走行の有無を点検作業者が目視等で確認しなくても正確な点検を行うことができ、作業効率が良好である。ただし、点検作業者が乗りかご4の走行状態を目視や走行音等によって確認してもよく、その場合、エレベータ監視装置21から異常検出部214を省略することも可能である。
また、本実施形態例にあっては、点検作業者が所持する保守装置22の操作によって、戸開走行防止装置20の点検に必要な指令がエレベータ監視装置21から運転制御装置15へ出力されるようにしてあり、しかも、異常検出部214による判定結果が保守装置22の表示部221に表示されるようにしてある。そのため、点検作業者は保守装置22を操作してからその表示部221を見るだけで戸開走行防止装置20が点検できることになり、点検作業を極めて効率良く行うことができる。
また、上記の実施形態例では、かごドアを開けた状態で乗りかご4に戸開走行を命じることによって戸開走行防止装置20の故障の有無を判定しているが、点検作業者が乗場ドアを開けて乗りかご4を戸開許容ゾーン外へ走行させる保守運転も併せて行えば、乗場ドアが開いた状態での戸開走行についても戸開走行防止装置20が正常に動作するか否かを確認できるため、一層正確な点検作業が行える。この場合、戸開許容ゾーン内でかごドアと乗場ドアとの係合が解除されたら乗りかご4を一旦停止させ、かごドアを閉じてから再び乗りかご4を走行させて戸開許容ゾーン外まで移動させることが好ましい。
なお、以上説明した実施形態例に限らず、本発明の技術的思想の範囲内において他の種々の実施形態が可能であることは言うまでもない。例えば、図3において、各接点28,29や各ドアスイッチ6,7等を信号源の代わりに電磁接触器Sのコイル用電源に接続すれば、これらの接点やスイッチを介して該コイルに直接通電する回路構成の戸開走行防止装置20が得られるが、その場合も本発明は容易に適用できる。また、図1における制動装置8として、電動機10の駆動を停止させる電磁ブレーキのほか、主ロープ2を把持して駆動停止させる非常用ブレーキ等、乗りかご4を制動するための各種の制動装置を適用することができる。さらに、エレベータシステムが設置されている場所から地理的に離れた場所に在る監視センタ等からエレベータ監視装置21を遠隔操作して戸開走行防止装置20の点検を行い、点検結果を通信回線を介して該監視センタで受信するようにしてよい。
1 釣り合いおもり
2 主ロープ
3 綱車
4 乗りかご
5 着床階の床面
6 かごドアスイッチ
7 乗場ドアスイッチ
8 制動装置
9 インバータ
10 電動機(駆動装置)
11,12 (電磁接触器の)接点
13,50 電源
14 許容ゾーン内かご検出装置
15 運転制御装置
16 入力部
17 運転制御プログラム
18 モータ駆動制御信号
19 ブレーキ制御信号
20 戸開走行防止装置
21 エレベータ監視装置
22 保守装置
23 運転指令
24 ドア開指令
25 かご動作信号
26 保守信号
27 表示指令
28,29 (検出用リレーの)接点
30 ドア制御装置
35 ドア動作信号(かご動作信号)
40 ドア制御信号
49 方向転換プーリ
51 ブレーキ制御装置
52,53 位置センサ
54 検出板
55 信号作成部
56,57 位置検出信号
211 (エレベータ監視装置の)処理装置
212 保守運転指令作成部
213 ドア開指令作成部
214 異常検出部
221 表示部
S 電磁接触器

Claims (9)

  1. かごドアまたは乗場ドアが開いたまま乗りかごが戸開許容ゾーン外を走行する戸開走行状態が発生したときに、前記乗りかごを駆動制御する運転制御装置の制御信号に拘らず、戸開走行防止装置によって前記乗りかごが停止するように設計されたエレベータシステムにおける戸開走行防止装置の点検方法において、
    エレベータ監視装置の指令で前記運転制御装置を制御することによって、この運転制御装置が、前記かごドアおよび前記乗場ドアが閉じているときに前記乗りかごを前記戸開許容ゾーン外へ走行させて停止させたうえで、前記かごドアを開け、この状態で前記乗りかごに走行を命じるようにしておき、かつ、こうして戸開走行を命じられた前記乗りかごの運転状況に基づいて前記戸開走行防止装置の故障の有無を判定するようにしたことを特徴とする戸開走行防止装置の点検方法。
  2. 請求項1の記載において、前記運転制御装置が、前記乗りかごの運転状況を示すかご動作信号を前記エレベータ監視装置へ発信するようにしてあることを特徴とする戸開走行防止装置の点検方法。
  3. 請求項2の記載において、前記乗場ドアを開けて前記乗りかごを前記戸開許容ゾーン外へ走行させる保守運転を併せて行うことを特徴とする戸開走行防止装置の点検方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、点検作業者が所持する保守装置の操作によって、前記エレベータ監視装置から前記運転制御装置へ前記指令が出力されるようにしてあることを特徴とする戸開走行防止装置の点検方法。
  5. かごドアまたは乗場ドアが開いたまま乗りかごが戸開許容ゾーン外を走行する戸開走行状態が発生したときに、前記乗りかごを駆動制御する運転制御装置の制御信号に拘らず、戸開走行防止装置によって前記乗りかごが停止するように設計されたエレベータシステムに配備されて、前記乗りかごの運転状況が監視可能なエレベータ監視装置において、
    前記乗りかごを運転するための運転指令を前記運転制御装置に出力可能な保守運転指令作成手段と、前記かごドアを開くためのドア開指令を前記運転制御装置に出力可能なドア開指令作成手段とを備え、前記戸開許容ゾーン外に位置させた前記乗りかごの前記かごドアを、前記ドア開指令によって開けた状態で、前記運転指令を出力して前記乗りかごに走行を命じることによって、前記戸開走行防止装置の故障の有無を判定するように構成したことを特徴とするエレベータ監視装置。
  6. 請求項5の記載において、前記運転制御装置から供給される前記乗りかごの運転状況を示すかご動作信号に基づいて、前記戸開走行防止装置の故障の有無を判定する異常検出手段をさらに備えていることを特徴とするエレベータ監視装置。
  7. 請求項6の記載において、前記保守運転指令作成手段の出力する運転指令が、前記かごドアおよび前記乗場ドアを閉じた状態で前記乗りかごを前記戸開許容ゾーン外へ走行させて停止させる第1の運転指令と、前記ドア開指令によって前記かごドアが開けられた前記乗りかごに走行を命じる第2の運転指令とを含んでいることを特徴とするエレベータ監視装置。
  8. 請求項6または7の記載において、点検作業者が所持する保守装置の操作によって、前記運転指令と前記ドア開指令とが前記運転制御装置へ出力されるようにしてあることを特徴とするエレベータ監視装置。
  9. 請求項8の記載において、前記異常検出手段が前記判定の結果を前記保守装置へ出力可能であり、該判定結果が該保守装置の表示部に表示されるようにしてあることを特徴とするエレベータ監視装置。
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