JP2013128469A - 植付作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリケースの一端側にのみ植付アームを設け、他端側にバランスウエイトを設けた植付作業機において、ロータリケース及び植付アームを安定して高速回転駆動させることができる植付作業機を提供することを課題としている。
【解決手段】プランタケース66にロータリケース67を回転自在に軸支し、該ロータリケース67の一端側に、苗台18から苗を掻取って圃場に植付ける植付アーム69を設け、ロータリケース回転中の植付アーム69の姿勢を制御する不等速ギヤ列72をロータリケース67内に設け、ロータリケース67の植付アーム69と反対側の端部にバランスウエイト76を設けた移植機において、バランスウエイト76の作用を補助するようにロータリケース67内の不等速ギヤ列72に制動力を作用させるブレーキ機構73を設けた。
【選択図】図5
【解決手段】プランタケース66にロータリケース67を回転自在に軸支し、該ロータリケース67の一端側に、苗台18から苗を掻取って圃場に植付ける植付アーム69を設け、ロータリケース回転中の植付アーム69の姿勢を制御する不等速ギヤ列72をロータリケース67内に設け、ロータリケース67の植付アーム69と反対側の端部にバランスウエイト76を設けた移植機において、バランスウエイト76の作用を補助するようにロータリケース67内の不等速ギヤ列72に制動力を作用させるブレーキ機構73を設けた。
【選択図】図5
Description
この発明は、ロータリケースの一端側にのみ植付アームを備えた植付作業機に関する。
プランタケースにロータリケースを回転自在に軸支し、該ロータリケースの一端側に、苗台から苗を掻取って圃場に植付ける植付アームを設け、ロータリケース回転中の植付アームの姿勢を制御する不等速ギヤ列をロータリケース内に設け、ロータリケースの植付アームと反対側の端部に植付アームに換えてバランスウエイトを設けた特許文献1に記載の植付作業機が従来公知となっている。
また、プランタケースに回転可能に軸支された駆動アームに設けたクランク式の苗植付具により植付作業を行う特許文献2に記載の植付作業機も従来公知となっている。
上記特許文献1の移植機は、ロータリケースの一端側にのみに植付アームが設けられているため、ロータリケースの両端側に植付アームを設けたものに比べて、株間を広げて、苗を圃場に植付けることが可能になる一方で、ロータリケースの植付アームと反対側の端部に設けたバランスウエイトのみではロータリケース及び植付アームの作動中のガタを抑制しきれず、該ロータリケースをスムーズに回転駆動させることができない場合がある。
また、上記特許文献2に記載のクランク式の植付作業機は、苗の植付株間を広げることができる一方で、ロータリケースの両端に植付アームを備えたロータリ式の植付作業機と比較して高速で回転駆動させることが困難な場合があり、植付作業のスピードに問題があった。
本発明は、ロータリケースの一端側にのみ植付アームを設け、他端側にバランスウエイトを設けた植付作業機において、ロータリケース及び植付アームを安定して高速回転駆動させることができる植付作業機を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明は、第1に、プランタケース66にロータリケース67を回転自在に軸支し、該ロータリケース67の一端側に、苗台18から苗を掻取って圃場に植付ける植付アーム69を設け、ロータリケース回転中の植付アーム69の姿勢を制御する不等速ギヤ列72をロータリケース67内に設け、ロータリケース67の植付アーム69と反対側の端部にバランスウエイト76を設けた移植機において、バランスウエイト76の作用を補助するようにロータリケース67内の不等速ギヤ列72に制動力を作用させるブレーキ機構73を設けたことを特徴としている。
第2に、ロータリケース67のバランスウエイト76側端部に、前記ブレーキ機構73を配置したことを特徴としている。
第3に、前記バランスウエイト76とブレーキ機構73とを一体的に設けたことを特徴としている。
ロータリケースの一端側にのみ植付アームを設け、該ロータリケースの他端側にバランスウエイトを設けて回転駆動時のがたを抑制するにあたり、前記ブレーキ機構により不等速ギヤ列に適宜制動力を作用させることにより、ロータリケースを、高速でもより安定して回転駆動させることができるとともに、バランスウエイトをよりコンパクトに形成できる。
また、ロータリケースのバランスウエイト側端部に、前記ブレーキ機構を配置すれば、ブレーキ機構の重量によりロータリケースの重量バランスが改善するため、ロータリケースのがたを効率良く抑えることができる。
なお、前記バランスウエイトとブレーキ機構とを一体的に設けたことにより、バランスウエイト及びブレーキ機構を、より省スペースで設けることができるとともに、低コスト化できる。
以下、図示する例に基づき、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の植付作業機を適用した乗用田植機の側面図である。本乗用田植機は、左右一対の前輪1及び後輪2によって支持された走行機体3と、走行機体3の後方に配置された植付作業機4と、後輪2の後方に配置されて植付作業機4の前方で圃場の整地を行う整地作業機6とを備え、植付作業機4は、昇降リンク7を介して走行機体3側に昇降自在に連結されている。
図1は、本発明の植付作業機を適用した乗用田植機の側面図である。本乗用田植機は、左右一対の前輪1及び後輪2によって支持された走行機体3と、走行機体3の後方に配置された植付作業機4と、後輪2の後方に配置されて植付作業機4の前方で圃場の整地を行う整地作業機6とを備え、植付作業機4は、昇降リンク7を介して走行機体3側に昇降自在に連結されている。
前記走行機体3の前側のエンジン24を囲繞するボンネット8の後方にはオペレータが乗込む操縦部9が設置され、この操縦部9におけるオペレータが着座する座席11の前方には、ステアリングハンドル12と、前後進操作を行う走行レバー13と、マット苗を前方側から後方の植付作業機4側へ搬送する予備苗搬送装置14が設けられている。
前記植付作業機4は、主フレームをなす左右方向の角柱状部材である横フレーム16と、横フレーム16の真後ろ側から前方に向って上方に急傾斜するように突設される縦フレーム17と、該縦フレーム17の背面側に設けた苗を載置する苗載台18(苗台)と、苗載台18の下方側に左右方向に複数並列して設置される植付部19と、フロート21とを備えている。
該苗載台18は、苗載台18の下部側に位置する横フレーム16に対して上下位置調整可能に支持されている。フロート21は、前後方向に形成され、左右方向に複数並列配置されており、横フレーム16に対して上下位置調整可能に支持されている。ちなみに、フロート21を圃場面に設置させて植付部19による植付作業を行うため、フロート21の上下位置を調整することによって植付深さが調整可能に構成されている。また、前記植付部19は、苗載台18に載せられた苗を掻き取って圃場へ植付ける植付作業を行うように構成されている。詳細は後述する。
なお、前記整地作業機6は、角柱状の整地ロータ22を備えており、本乗用田植機は、植付作業時の機体旋回等により荒れた圃場を、前記整地作業機によって整地し、植付作業機を用いて整地後の圃場に苗を植付けることができる。
次に、図2及び図3に基づき本乗用田植機の動力伝動構成について説明する。
図2は、本乗用田植機の動力伝動系統図であり、図3は、疎植用変速装置の伝動構成を示した拡大図である。エンジン24の出力軸26には第1プーリ27と第2プーリ28とが設けられており、第1プーリ27から伝動した動力は第1受動プーリ29を介して油圧式無段階変速装置31に入力され、第2プーリ28から伝動した動力は第2受動プーリ32を介して植付作業機4の油圧昇降や、パワーステアリング等の油圧機器を作動させる油圧ポンプ33を駆動させる。
図2は、本乗用田植機の動力伝動系統図であり、図3は、疎植用変速装置の伝動構成を示した拡大図である。エンジン24の出力軸26には第1プーリ27と第2プーリ28とが設けられており、第1プーリ27から伝動した動力は第1受動プーリ29を介して油圧式無段階変速装置31に入力され、第2プーリ28から伝動した動力は第2受動プーリ32を介して植付作業機4の油圧昇降や、パワーステアリング等の油圧機器を作動させる油圧ポンプ33を駆動させる。
前記無段階変速装置31で変速されて入力軸34に入力された動力は、主クラッチ36を介して前記入力軸34に対して回転自在に軸支された第1筒軸37に伝動される。該第1筒軸37には、走行動力へ分岐する走行分岐ギヤ38aと、作業機動力へ分岐する作業機分岐ギヤ38bとにより動力分岐部38が構成されている。
前記走行分岐ギヤ38aから伝動された走行動力は、減速ギヤ39aを介して第1走行伝動軸41に伝動され、該第1走行伝動軸41に伝動された動力は、走行変速装置42によって高速又は低速に変速されて第2走行伝動軸43に伝動される。
該走行変速装置42は、第1走行伝動軸41と一体回動する小径の低速ギヤ42a及び大径の高速ギヤ42bと、第2走行伝動軸43と一体回動し、低速ギヤ42a及び高速ギヤ42bと選択的に噛合する大径ギヤ42c1及び小径ギヤ42c2を備え、第1走行伝動軸の軸方向に一体的にスライド移動するスライドギヤ42cと、から構成されており、操縦部9側に設けた図示しない副変速レバーを操作することにより第2走行伝動軸43側のスライドギヤ42cを軸方向にスライド移動させ、噛合させるギヤを変更することにより、走行変速させることができる。
具体的に説明すると、第1走行伝動軸41側の低速ギヤ42aと第2走行伝動軸43側の大径ギヤ42c1とを噛合させることにより、植付作業に適した低速走行に設定できる一方で、第1走行伝動軸41側の高速ギヤ42bと第2走行伝動軸43側の小径ギヤ42c2とを噛合させることにより、路上走行に適した高速走行に設定できる。なお、副変速レバーにより、スライドギヤ42cの大径ギヤ42c1及び小径ギヤ42c2の何れもが、第1走行伝動軸側のギヤ42a,42bと噛合わない状態に操作されると、これより下流側に動力が伝動されないため、前輪1及び後輪2は駆動しないニュートラル状態となる。
第2走行伝動軸43に変速伝動された動力は、差動装置44を介して前輪1を差動駆動させる動力と、ベベルギヤ対46及び伝動軸47を介して走行機体3の後方側へ伝動されて後輪2を駆動させる動力とに分配される。伝動軸47により走行機体3の後方側に伝動された動力は、左右のサイドクラッチ49,49及びサイドブレーキ51,51を介して後輪2を駆動させる。
なお、前記伝動軸47には、前記整地作業機6側に動力を分配する整地分岐ギヤ52が設けられており、整地伝動軸53を介して整地作業機6を駆動させることができる。
前記作業機分岐ギヤ38bから伝動された作業機動力は、減速ギヤ39bを介して第1植付伝動軸56に伝動され、該第1植付伝動軸56に伝動された動力は、植付変速装置57を介して適宜変速されて第1植付伝動軸56と隣接する第2植付伝動軸58に伝動される。該第2植付伝動軸58に伝動された動力は、トルクリミッタ54を介して疎植用変速装置59へ伝動されて変速され、該疎植用変速装置59で変速された動力は、植付クラッチ55を介して植付PTO軸61へと伝動される。
前記植付変速装置57は、第1植付伝動軸56と一体回転する大径ギヤ57a及び小径ギヤ57bと、第2植付伝動軸58と一体回転する大きさの異なる三つのギヤ57c1,57c2,57c3を備え、第2植付伝動軸58の軸方向にスライド可能なスライドギヤ57cとから構成されており、図示しない株間設定レバーを操作することによりスライドギヤ57cをスライド移動させて、噛合させるギヤ57c1,57c2,57c3を変更することにより、変速操作を行っている。
具体的には、図2及び図3において、スライドギヤ57cの左側のギヤを転位ギヤ57c1で構成し、第1植付伝動軸56の大径ギヤ57aと、スライドギヤ57cの転位ギヤである中ギヤ57c1又は真ん中の小ギヤ57c2との噛合を選択することにより、植付作業機4側へ伝動する動力を中速又は高速に切換えをすることができる。また、スライドギヤ57cを摺動操作することで、第1植付伝動軸56の小径ギヤ57bと、スライドギヤの大ギヤ57c3とを噛合させることにより、植付作業機4側へ伝動する動力を低速に切換えることができる。すなわち、第1植付伝動軸56に伝動された動力を、植付変速装置57を介して低速・中速・高速の3段階で変速してトルクリミッタ54側へ伝動して植付部19の駆動速度を変更することにより、株間の距離を調整することができる。
前記トルクリミッタ54は、第2植付伝動軸58に外装される第2筒軸62が設けられている。該第2筒軸62は、トルクリミッタ54を介して第2植付伝動軸58と一体回動するが、第2植付伝動軸58と第2筒軸62との間に所定値よりも大きなトルクが生じた場合には、第2筒軸62を第2植付伝動軸58に対して滑らせて植付作業機4側へ想定以上の大きなトルクが伝わらないように構成されている。また、第2筒軸62に伝動された動力は、第2筒軸62に設けた伝動ギヤ63を介して疎植用変速装置59側へと伝動される。
前記疎植用変速装置59は、前記伝動ギヤ63と噛合する減速ギヤ59aと、該減速ギヤ59aと一体回動するとともに第1植付伝動軸56に遊転自在に外装された第3筒軸59bと、該第3筒軸59bに遊転自在に取付けられた第1偏心ギヤ59cと、該第3筒軸59bに対して軸方向に進退可能に形成された切換ギヤ59dと、第1偏心ギヤ59cと噛合する第2偏心ギヤ59e及び切換ギヤ59dと噛合する等速ギヤ59fと一体回動するとともに、前記第2筒軸62に遊転自在に外装される筒状の第4筒軸59gとを備えて構成されている。該疎植用変速装置59は、図示しない切換装置により、作業機側のロータリケースを等速回転させる通常植付モードと、ロータリケースを不等速回転させる疎植モードとに切換操作できる。なお、第1偏心ギヤと第2偏心ギヤとの噛合による変速比は、1:1となるように構成されている。
具体的には、図2及び図3に示されるように、第3筒軸59bと一体回動する切換ギヤ59dが等速ギヤ59fに噛合する場合には、疎植用変速装置59に伝動された動力は、等速ギヤ59fを介して等速回転する動力が第4筒軸59gへ伝動される通常モードとなる。その一方で、切換ギヤ59dが第3筒軸59b上で進退操作されて切換ギヤ59dと等速ギヤ59fとの噛合が解除されるとともに、切換ギヤ59dが第1偏心ギヤ59cと連結されることにより、切換ギヤ59dに伝動された動力が、第1偏心ギヤ59cと第2偏心ギヤ59eを介して不等速変速されて第4筒軸59gへと伝動される疎植モードになる。
該疎植用変速装置59で変速された動力は、ベベルギヤ対64を介して前記植付クラッチ55側へと伝動され、該植付クラッチ55が接続操作されている場合には、植付PTO軸61へと動力伝動され、植付クラッチ55が切断操作されている場合には、植付作業機4側へ動力が伝動されず、植付作業機4が駆動しない構成となる。そして、該植付PTO軸61に伝動された動力は、植付分配軸65を介して左右方向に複数配置した各植付部19へ動力が分配され、該植付分配軸65に伝動された動力によって各植付部19が駆動する。
次に、図4乃至図6に基づき植付部の構成について説明する。
図4は、植付部の構成を示す要部平面図であり、図5は、ロータリケースの内部構成を示す要部側面図であり、図6は、植付爪の植付軌跡を示した参考図である。図より、前記植付部19は、前記植付分配軸65から伝動された動力が入力されて植付伝動軸68に動力を出力するプランタケース66と、該プランタケース66の左右に一対設けられて植付伝動軸68に入力された動力により回転駆動するロータリケース67と、該ロータリケース67の一端側に回動自在に軸支されるとともに苗載台18に載置したマット苗を掻き取って圃場へ植付け作業を行う植付爪71が取付けられた植付アーム69とを備えている。
図4は、植付部の構成を示す要部平面図であり、図5は、ロータリケースの内部構成を示す要部側面図であり、図6は、植付爪の植付軌跡を示した参考図である。図より、前記植付部19は、前記植付分配軸65から伝動された動力が入力されて植付伝動軸68に動力を出力するプランタケース66と、該プランタケース66の左右に一対設けられて植付伝動軸68に入力された動力により回転駆動するロータリケース67と、該ロータリケース67の一端側に回動自在に軸支されるとともに苗載台18に載置したマット苗を掻き取って圃場へ植付け作業を行う植付爪71が取付けられた植付アーム69とを備えている。
前記ロータリケース67は、図5に示されるように、ロータリケース67内の長手方向に沿って配置されて植付アーム69を駆動させる不等速ギヤ列72と、該不等速ギヤ列72に制動力を作用させるブレーキ機構73と、該ブレーキ機構73により作用させる制動力の大きさを調整できる調整機構74と、ロータリケース67の植付アーム69と反対側の端部に設けられたバランスウエイト76とを備えている。また、該ロータリケース67は、前記植付伝動軸68と一体的に回転駆動するように連結されているため、植付伝動軸68の駆動に伴ってロータリケース67が回転するように構成されている。
前記不等速ギヤ列72は、ロータリケース67の回転軸でもある植付伝動軸68を回転自在に軸支するとともに、ロータリケース67側に配置される太陽ギヤ77と、該太陽ギヤ77と噛合する中間ギヤ78と、該中間ギヤ78と噛合する遊星ギヤ79とを直線状に配置することにより構成されている。
該太陽ギヤ77は、プランタケース66側に設けた爪部66aと係合する固定爪77aにより、回転しないようにプランタケース66側に取付けられている。また、遊星ギヤ79は、植付アーム69と一体回動するアーム支持軸70がスプライン結合されており、遊星ギヤ79が自転することにより、植付アーム69がロータリケース67に対して回転駆動するように構成されている。
なお、該ロータリケース67は、前記疎植用変速装置により、通常モードに操作されている場合には、ロータリケース67が等速回転する一方で、疎植モードに操作された場合には、ロータリケース67が不等速回転し、植付アーム69の移動軌跡がより疎植に適したものになる。
前記バランスウエイト76は、ロータリケース67の植付アーム69が軸支される側と反対側の端部を肉厚に形成するか、重りを取付けることにより設けられている(図示する例では肉厚形成)。これにより、ロータリケース67の一端側にのみ植付アーム69が軸支されたことによる、一方側に偏った重量バランスを解消し、ロータリケース67の回転に伴う振動を抑えることができる。なお、該バランスウエイト76には、以下説明するブレーキ機構73及び調整機構74が設けられている。
前記ブレーキ機構73は、ロータリケース67内であって前記植付伝動軸68と一体的に回転するように設けたカム部材81と、該カム部材81と接触することによる摩擦力によりブレーキ(制動力)を作用させるブレーキ体82と、該ブレーキ体82をカム部材81側に押付けるスプリング83とから構成されており、該ブレーキ体82は、バランスウエイト76側から不等速ギヤ72が並列される直線上に沿ってカム部材81側に押付けるように配置されている。これにより、該カム部材81が回転駆動することにより、所定のタイミングでカム部材81とブレーキ体82との接触が強くなるため、不等速ギヤ列に作用させる制動力に強弱をつけることができる。
前記調整機構74は、ロータリケース67のバランスウエイト76側端部に設けたボルト84・ナット86と、ロータリケース67内の前記スプリング83の一端側を係止する係止板87とを備えており、ロータリケース67のバランスウエイト76側端部からロータリケース67内側へ向けて挿通されるボルト84の挿通位置を調整することにより、係止板87の位置が調整可能に構成されている。
これにより、ロータリケース67の端部に設けたボルト84をよりロータリケース67内部側へ挿通させると、ブレーキ機構73のスプリング83が係止される係止板87が太陽ギヤ77側へと移動することにより、スプリング83が圧縮されて係止板87に作用する付勢力が強くなる。すなわち、ブレーキ体82がより強い付勢力でカム部材81側に押され、不等速ギヤ列72に作用する制動力もより強くなる。
前記植付アーム69は、苗載台18に載置されたマット苗を掻き取る植付爪71と、該植付爪71に沿って進退作動可能に取付けられたフォーク75と、該フォーク75と連結されるロッド80とを備えている。該ロッド80は、常時後退側に付勢されており、植付アーム69内の図示しないカム部材によって植付爪71が植付位置に達したタイミングでロッド80が押出し操作され、これに伴ってフォークから苗を圃場へ押出すように構成されている。
上述の構成により、植付伝動軸68の駆動に伴ってロータリケース67が回転すると、これに伴って、中間ギヤ78が回転しない太陽ギヤ77の周囲を公転しながら自転するとともに、中間ギヤ78に噛合する遊星ギヤ79が逆回りに自転しつつ太陽ギヤ77の周囲を公転する。これにより、植付アーム69の姿勢は、ロータリケース67が回転しても常に前方側を向くように制御されている。
また、この不等速ギヤ列72を構成する、太陽ギヤ77、中間ギヤ78及び遊星ギヤ79の何れのギヤも偏心ギヤで形成されており、植付爪71が苗載台18から苗を掻き取った後に、前方に膨らむ円弧を描きながら圃場の植付位置に到達し、その後は直線状に上昇する半月状の静止軌跡を描くように設定される(図6参照)。なお、各ギヤ77,78,79は、植付アーム69へ不等速回転を伝動する楕円ギヤや非円形ギヤであっても良い。
また、ロータリケース67は、植付伝動軸から不等速ギヤ列72を介した一端側に植付アーム69が設けられる一方で、ロータリケース67の他端側には、バランスウエイト76が設けられるとともに、該バランスウエイト76にブレーキ機構73及び調整機構74を一体的に形成することにより、効率良くロータリケース67の偏心を緩和することができるため、バランスウエイト76を必要以上に大きく形成する必要がなく、ロータリケース67全体をよりコンパクトに形成できる。
上述のブレーキ機構73による制動力は、不等速ギヤ列72の直線方向に沿って作用させることにより、制動力を不等速ギヤ列72に安定して作用させることができる。さらに、カム部材81の形状を調整し、常に所定以上の制動力を不等速ギヤ列72に作用させることにより、不等速ギヤ列72のギヤ77,78,79間同士の隙間を密着(バックラッシュを吸収)させることができるため、ロータリケース67及び植付アーム69のガタつきを抑制してスムーズに回転駆動させることができる。
また、前記カム部材81は、図6に示されるように、植付爪71の移動軌跡中において、苗載台18から苗を掻き取る直前位置と、圃場へ苗を植付ける直前位置とで制動力が最大となるように構成される。すなわち、植付アーム69に最も慣性の働くタイミングで不等速ギヤ列72に作用させる制動力を最大にすることにより、不等速回転する植付アーム69のガタつきを抑制し、より安定して植付アーム69及びロータリケース67を回転駆動させることができる。
また、前記調整機構74は、ロータリケース67端部の外方に突出するボルト84の挿通位置を不等速ギヤ列72の直線方向に沿って進退させることにより、係止板87を介して不等速ギヤ列72に作用する制動力の強さを調整できるため、不等速ギヤ列72に作用させる制動力の大きさが予測し易く、不等速ギヤ列72に対して容易に所望の制動力を作用させることができる。
次に、本発明の別実施例について、上述の点と異なる点を説明する。
前記ブレーキ機構73は、所定のタイミングで制動力を作用させるカム部材81に変えて、円形状の抵抗部材(図示しない)としても良い。この場合は、太陽ギヤ77に常に一定の制動力を作用させることにより、直線状に並列配置された不等速ギヤ列72を密着させてのギヤ間に生じる隙間(バックラッシュ)を吸収して植付アーム69及びロータリケース67の駆動する際のガタつきを解消できるため、ロータリケース67及び植付アーム69をスムーズに回転駆動させることができる。
前記ブレーキ機構73は、所定のタイミングで制動力を作用させるカム部材81に変えて、円形状の抵抗部材(図示しない)としても良い。この場合は、太陽ギヤ77に常に一定の制動力を作用させることにより、直線状に並列配置された不等速ギヤ列72を密着させてのギヤ間に生じる隙間(バックラッシュ)を吸収して植付アーム69及びロータリケース67の駆動する際のガタつきを解消できるため、ロータリケース67及び植付アーム69をスムーズに回転駆動させることができる。
なお、上記構成により抵抗部材を用いた場合は、前記ブレーキ機構73とは別途に、植付爪71の植付軌跡において、苗載台18から苗を掻き取る直前位置と、圃場へ苗を植付ける直前位置のタイミングで不等速ギヤ列72に制動力を作用させる図示しない第2ブレーキ機構をロータリケース67内に別途設けることにより、各ブレーキ機構の役割分担が明確になるため、不等速ギヤ列72に作用させる制動力の調整が容易になる。
18 苗載台(苗台)
66 プランタケース
67 ロータリケース
69 植付アーム
72 不等速ギヤ列
73 ブレーキ機構
76 バランスウエイト
66 プランタケース
67 ロータリケース
69 植付アーム
72 不等速ギヤ列
73 ブレーキ機構
76 バランスウエイト
Claims (3)
- プランタケース(66)にロータリケース(67)を回転自在に軸支し、該ロータリケース(67)の一端側に、苗台(18)から苗を掻取って圃場に植付ける植付アーム(69)を設け、ロータリケース回転中の植付アーム(69)の姿勢を制御する不等速ギヤ列(72)をロータリケース(67)内に設け、ロータリケース(67)の植付アーム(69)と反対側の端部にバランスウエイト(76)を設けた移植機において、バランスウエイト(76)の作用を補助するようにロータリケース(67)内の不等速ギヤ列(72)に制動力を作用させるブレーキ機構(73)を設けた植付作業機。
- ロータリケース(67)のバランスウエイト(76)側端部に、前記ブレーキ機構(73)を配置した請求項1に記載の植付作業機。
- 前記バランスウエイト(76)とブレーキ機構(73)とを一体的に設けた請求項2に記載の植付作業機。
Priority Applications (1)
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JP2011281997A JP2013128469A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 植付作業機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011281997A JP2013128469A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 植付作業機 |
Publications (1)
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Family
ID=48906605
Family Applications (1)
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JP2011281997A Pending JP2013128469A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 植付作業機 |
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JP (1) | JP2013128469A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111853162A (zh) * | 2020-06-15 | 2020-10-30 | 江苏大学 | 二自由度不等速轮系移栽机构及方法 |
-
2011
- 2011-12-22 JP JP2011281997A patent/JP2013128469A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111853162A (zh) * | 2020-06-15 | 2020-10-30 | 江苏大学 | 二自由度不等速轮系移栽机构及方法 |
CN111853162B (zh) * | 2020-06-15 | 2024-03-19 | 江苏大学 | 二自由度不等速轮系移栽机构及方法 |
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