JP2013128022A - 高周波トランス、高周波部品および通信端末装置 - Google Patents

高周波トランス、高周波部品および通信端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート多層プロセスで形成でき、且つ結合係数の高い高周波トランスおよびそれを備えた高周波部品および通信端末装置を構成する。
【解決手段】入出力ポートP1−P2間に電流が流れると、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aおよび第3コイル導体パターンL1cにより生じる磁束が二次コイルの第2コイル導体パターンL2bに鎖交する。また、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bにより生じる磁束が二次コイルの第1コイル導体パターンL2aおよび第3コイル導体パターンL2cに鎖交する。トランスに電流が流れたとき、コイル導体パターンL1a,L2b,L2c内に生じる磁界の向き(磁界A)が共通となるように、かつ、コイル導体パターンL2a,L1b,L2c内に生じる磁界の向き(磁界B:ただし、磁界Aと磁界Bは逆向き)が共通となるように、巻回されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、コイル素子同士が高い結合度で結合された高周波トランス、それを備えた高周波部品および通信端末装置に関する。
典型的な高周波トランスは、金属線である一次コイルや二次コイルをフェライトや磁性金属からなる磁性体コアに巻き付けることによって形成されるが、このような構造は製法上の理由や構造上の理由から小型化が困難であった。
これに対し、たとえば特許文献1、特許文献2に記載されているように、セラミックシートを積層してなる積層体に銀や銅等の導体パターンを印刷することによって形成した一次コイルと二次コイルを内蔵した積層型の高周波トランスが知られている。このような積層型の高周波トランスは、導体パターンを印刷したグリーンシートを積層し、その積層体を同時焼成するという、いわゆるシート多層プロセスで製造できるため、製造が容易であり、小型化も可能である。
図13は特許文献2に示されている積層トランス1の透視斜視図である。図13に表れているように、積層トランス1は積層体2と第1〜第4外部電極3−1〜3−4を備えている。具体的には、絶縁体6の所定層に一次コイル4と二次コイル5とがパターン形成されていて、積層体2の端面に第1〜第4外部電極3−1〜3−4が形成されている。
特開2002−057042号公報 国際公開2008/105213号
前記シート多層プロセスの一つの欠点は利用可能な材料に制約があることである。すなわち、飽和磁束密度や透磁率の高い磁性体材料をグリーンシート化し、これを導体パターン材料と同時焼成することは容易ではない。そのため、飽和磁束密度や透磁率の高い磁性体材料を用いることができず、結合係数の高い低損失な高周波トランスを得ることは難しい。
本発明は、シート多層プロセスで形成でき、且つ結合係数の高い高周波トランス、それを備えた高周波部品および通信端末装置を提供することを目的としている。
本発明の高周波トランスは、
複数の基材層を積層してなる積層体と、
前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
を有し、
前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)と、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)とを備え、
前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)に隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L2a,L2c)と、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)に隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L2b)とを備え、
前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されていることを特徴としている。
本発明の高周波部品は高周波トランスを備え、
前記高周波トランスは、
複数の基材層を積層してなる積層体と、
前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
を有し、
前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)と、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)とを備え、
前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)に隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L2a,L2c)と、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)に隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L2b)とを備え、
前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されていることを特徴としている。
本発明の通信端末装置は通信信号の伝送部に高周波トランスを備え、
前記高周波トランスは、
複数の基材層を積層してなる積層体と、
前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
を有し、
前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)と、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)とを備え、
前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L1a,L1c)に隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン(L2a,L2c)と、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L1b)に隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターン(L2b)とを備え、
前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されていることを特徴としている。
本発明の高周波トランスでは、上記のような構造を有しているため、飽和磁束密度や透磁率の大きな材料を用いなくても、漏れ磁界が少なく、一次コイルと二次コイルとの結合係数の高い高周波トランス、それを備えた高周波部品および通信端末装置を実現できる。
図1は第1の実施形態の高周波トランス201の分解斜視図である。 図2(A)は第1の実施形態の高周波トランス201をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。 図3(A)および図3(B)は第1の実施形態の高周波トランスの一次コイルおよび二次コイルに流れる電流の向き、ならびに一次コイルおよび二次コイルのコイル開口(コイル軸)を通る磁束の向きを示す図である。 図4は第2の実施形態の高周波トランス202の分解斜視図である。 図5(A)は第2の実施形態の高周波トランス202をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。図5(B)は高周波トランス202の断面図である。 図6(A)および図6(B)は第2の実施形態の高周波トランス202の一次コイルおよび二次コイルに流れる電流の向き、ならびに一次コイルおよび二次コイルのコイル開口(コイル軸)を通る磁束の向きを示す図である。 図7(A)は第3の実施形態の高周波トランス203の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。図7(B)は高周波トランス203の断面図である。 図8(A)は第4の実施形態の高周波トランス204の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。図8(B)は高周波トランス204の断面図である。 図9は第5の実施形態の高周波トランス205の分解斜視図である。 図10(A)は高周波トランス205の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。図10(B)は比較例としての高周波トランス(第1の実施形態で示した高周波トランス201)の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。 図11は第6の実施形態の高周波トランス206の分解斜視図である。 図12はアンテナおよびアンテナフロントエンドモジュールの回路図である。 図13は特許文献2に示されている積層トランス1の透視斜視図である。
《第1の実施形態》
第1の実施形態の積層型トランスは、通信端末装置等における高周波回路に利用される積層型トランスであって、プリント配線板等の表面に実装可能なチップ型部品として構成されている。
図1は第1の実施形態の高周波トランス201の分解斜視図である。図2(A)は第1の実施形態の高周波トランス201をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。図2(B)は高周波トランス201の断面図である。但し、ハッチングは省略している。
高周波トランス201は、基材層S1〜S8を含む複数の基材層を積層してなる積層素体10と、この積層素体10に形成された複数の導体パターンによって一次コイルおよび二次コイルが構成されている。
図1に示すように、基材層S1〜S8に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S3には導体パターン111〜113,211〜213が形成されている。基材層S4,S5には導体パターン121,122,221,222が形成されている。基材層S6〜S8には導体パターン131〜133,231〜233が形成されている。
図1中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
導体パターン111〜113とそれらを接続するビアホール導体によって一次コイルの第1コイル導体パターンL1aが構成されている。また、導体パターン121,122とそれらを接続するビアホール導体によって一次コイルの第2コイル導体パターンL1bが構成されている。また、導体パターン131〜133とそれらを接続するビアホール導体によって一次コイルの第3コイル導体パターンL1cが構成されている。また、導体パターン211〜213とそれらを接続するビアホール導体によって二次コイルの第1コイル導体パターンL2aが構成されている。また、導体パターン221,222とそれらを接続するビアホール導体によって二次コイルの第2コイル導体パターンL2bが構成されている。また、導体パターン231〜233とそれらを接続するビアホール導体によって二次コイルの第3コイル導体パターンL2cが構成されている。
上記コイル導体パターンL1a,L1cは「一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン」、コイル導体パターンL1bは「一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン」に相当する。また、上記コイル導体パターンL2a,L2cは「二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン」、コイル導体パターンL2bは「二次コイルの偶数番目のコイル導体パターン」に相当する。
図1において、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aの端部はポートP1、一次コイルの第3コイル導体パターンL1cの端部はポートP2として用いられる。また、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aの端部はポートP3、二次コイルの第3コイル導体パターンL2cの端部はポートP4として用いられる。
図2(A)に表れているように、積層素体10の外面には入出力ポートP1,P2,P3,P4としての外部電極が形成されている。
図2(B)に表れているように、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aおよび第3コイル導体パターンL1cは第1軸AX1をコイル開口に含み、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bは第1軸AX1に平行な第2軸AX2をコイル開口に含む。また、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aおよび第3コイル導体パターンL2cは第2軸AX2をコイル開口に含み、二次コイルの第2コイル導体パターンL2bは第1軸AX1をコイル開口に含む。
この第1の実施形態では、コイル導体パターンL1a,L2b,L1cは、各コイル導体パターンの巻回軸が第1軸AX1と重なるように配置されていて、コイル導体パターンL2a,L1b,L2cは、各コイル導体パターンの巻回軸が第2軸AX2と重なるように配置されている。なお、第1軸AX1と第2軸AX2は、互いに隣接する、平行に延びる仮想直線である。ただし、第1軸AX1と第2軸AX2は厳密に平行である必要は無く略平行であってもよい。
また、第1軸AX1方向において、コイル導体パターンL2bは、コイル導体パターンL1aとコイル導体パターンL1cとの間に配置されていて、第2軸AX2方向において、コイル導体パターンL1bはコイル導体パターンL2aとコイル導体パターンL2cとの間に配置されている。すなわち、第1軸AX1では、コイル導体パターンL1aの一方側のコイル開口面(下面)がコイル導体パターンL2bの一方側のコイル開口面(上面)に対面していて、コイル導体パターンL2bの他方側のコイル開口面(下面)がコイル導体パターンL1cの一方側のコイル開口面(上面)に対面している。同様に、第2軸AX2では、コイル導体パターンL2aの一方側のコイル開口面(下面)がコイル導体パターンL1bの一方側のコイル開口面(上面)に対面しており、コイル導体パターンL1bの他方側のコイル開口面(下面)がコイル導体パターンL2cの一方側のコイル開口面(上面)に対面している。
基材層用の材料としては、HF帯用の高周波トランスを形成する場合は渦電流損失が相対的に小さいので、磁気エネルギーの閉じ込め性の点で、磁性体材料(透磁率の高い誘電体材料)を用いることができるが、例えばUHF帯用の高周波トランスを形成する場合は、高周波数領域での渦電流損失を抑えるために、電気絶縁抵抗の高い誘電体材料を用いることが好ましい。フェライトに代表される磁性体は透磁率に周波数特性を持っているため、利用周波数帯が高くなるにつれ、損失が大きくなってしまうが、誘電体は周波数特性が比較的少ないため、広い周波数帯で損失の小さい積層型高周波トランスを実現できる。
そして、本発明によれば、後述のとおり、複数のコイル素子にて構成された閉磁路を利用するため、必ずしも磁性体基材を用いることなく、誘電体素体を用いて周波数特性の小さな高周波トランスを実現できる。基材層は低温焼成セラミックス(LTCC[Low Temperature Co-fired Ceramics])のような誘電体セラミック層であってもよいし、ポリイミドのような熱可塑性樹脂材料あるいはエポキシのような熱硬化性樹脂材料からなる樹脂層であってもよい。すなわち、積層体はセラミック積層体であってもよいし、樹脂積層体であってもよい。
また、各コイル素子、各コイル素子を接続する配線、各コイル素子と外部端子を接続する配線等は、銅や銀等の比抵抗の小さな金属を主成分とする金属材料を用いることが好ましい。
図3(A)および図3(B)は第1の実施形態の高周波トランスの一次コイルおよび二次コイルに流れる電流の向き、ならびに一次コイルおよび二次コイルのコイル開口(コイル軸)を通る磁束の向きを示す図である。
図3(A)に示すように、入出力ポートP1−P2間に電流が流れると、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aおよび第3コイル導体パターンL1cにより生じる磁束が二次コイルの第2コイル導体パターンL2bに鎖交する。また、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bにより生じる磁束が二次コイルの第1コイル導体パターンL2aおよび第3コイル導体パターンL2cに鎖交する。
図1に示したコイル導体パターンの例では、入出力ポートP1から入出力ポートP2方向へ電流が流れているときは、コイル導体パターンL1aには反時計回りの電流、コイル導体パターンL1bには時計回りの電流、コイル導体パターンL1cには反時計回りの電流がそれぞれ流れ、この電流の誘導電流が、コイル導体パターンL2aには時計回りに、コイル導体パターンL2bには反時計回りに、コイル導体パターンL2cには時計回りに、それぞれ流れる。すなわち、図3(A)に示すように、各コイル導体パターンは、このトランスに電流が流れたとき、コイル導体パターンL1a内、コイル導体パターンL2b内およびコイル導体パターンL1c内に生じる磁界の向き(磁界A)が共通となるように、かつ、コイル導体パターンL2a内、コイル導体パターンL1b内およびコイル導体パターンL2c内に生じる磁界の向き(磁界B:ただし、磁界Aと磁界Bは逆向き)が共通となるように、巻回されている。
したがって、各コイル導体パターン内に生じた磁界は、図3(B)に示すように、大きな一つの閉磁路を構成することになり、たとえ飽和磁束密度や透磁率の大きな材料を用いなくても、漏れ磁界が少なく、一次コイル−二次コイル間の結合度の高い高周波トランスが得られる。また、いわゆるシート多層プロセスを利用できるため、容易に製造でき、小型の高周波トランスが得られる。
特に、図2(B)に示したように、第1軸AX1において、コイル導体パターンL2bはコイル導体パターンL1aとコイル導体パターンL1cとの間に配置されていて、第2軸AX2において、コイル導体パターンL1bはコイル導体パターンL2aとコイル導体パターンL2cとの間に配置されているため、各軸上での一次コイルと二次コイルとの結合度が高い。また、各軸方向に隣接するコイル導体パターンのコイル開口内に生じた(コイル軸に沿った)磁界の向きは同方向にそろっているため、漏れインダクタンスは小さく有効インダクタンスが大きい。そのため、所定の相互インダクタンスを得るために要する各コイル導体パターンのトータル線長や巻回数が少なくて済み、その結果、トランス自体の小型化を図ることができる。
《第2の実施形態》
第1の実施形態では、直列接続された3つのコイル導体パターンによって一次コイルを構成し、同じく直列接続された3つのコイル導体パターンによって二次コイルを構成したが、第2の実施形態では、一次コイルおよび二次コイルがそれぞれ2つのコイル導体パターンで構成された例を示す。
図4は第2の実施形態の高周波トランス202の分解斜視図である。図5(A)は第2の実施形態の高周波トランス202をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。図5(B)は高周波トランス202の断面図である。但し、ハッチングは省略している。
高周波トランス202は、基材層S1〜S6を含む複数の基材層を積層してなる積層素体と、この積層素体に形成された複数の導体パターンによって一次コイルおよび二次コイルが構成されている。
図4に示すように、基材層S1〜S6に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S3には導体パターン111〜113,211〜213が形成されている。基材層S4〜S6には導体パターン121〜123,221〜223が形成されている。
図4中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
導体パターン111〜113とそれらを接続するビアホール導体によって一次コイルの第1コイル導体パターンL1aが構成されている。また、導体パターン121〜123とそれらを接続するビアホール導体によって一次コイルの第2コイル導体パターンL1bが構成されている。また、導体パターン211〜213とそれらを接続するビアホール導体によって二次コイルの第1コイル導体パターンL2aが構成されている。また、導体パターン221〜223とそれらを接続するビアホール導体によって二次コイルの第2コイル導体パターンL2bが構成されている。
図4において、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aの端部はポートP1、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bの端部はポートP2として用いられる。また、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aの端部はポートP3、二次コイルの第2コイル導体パターンL2bの端部はポートP4として用いられる。
図5(A)に表れているように、積層素体10の外面には入出力ポートP1,P2,P3,P4としての外部電極が形成されている。
図5(B)に表れているように、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aは第1軸AX1をコイル開口に含み、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bは第1軸AX1に平行な第2軸AX2をコイル開口に含む。また、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aは第2軸AX2をコイル開口に含み、二次コイルの第2コイル導体パターンL2bは第1軸AX1をコイル開口に含む。
この第2の実施形態では、コイル導体パターンL1a,L2bは、両コイル導体パターンの巻回軸が第1軸AX1と重なるように配置されていて、コイル導体パターンL2a,L1bは、両コイル導体パターンの巻回軸が第2軸AX2と重なるように配置されている。なお、第1軸AX1と第2軸AX2は、互いに隣接する、平行に延びる仮想直線である。ただし、第1軸AX1と第2軸AX2は厳密に平行である必要は無く略平行であってもよい。
図6(A)および図6(B)は第2の実施形態の高周波トランス202の一次コイルおよび二次コイルに流れる電流の向き、ならびに一次コイルおよび二次コイルのコイル開口(コイル軸)を通る磁束の向きを示す図である。
図6(A)に示すように、入出力ポートP1−P2間に電流が流れると、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aにより生じる磁束が二次コイルの第2コイル導体パターンL2bに鎖交する。また、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bにより生じる磁束が二次コイルの第1コイル導体パターンL2aに鎖交する。
図4に示したコイル導体パターンの例では、入出力ポートP1から入出力ポートP2方向へ電流が流れているときは、コイル導体パターンL1aには反時計回りの電流が流れ、コイル導体パターンL1bには時計回りの電流が流れ、この電流の誘導電流がコイル導体パターンL2aに時計回りに流れ、コイル導体パターンL2bに反時計回りに流れる。すなわち、図6(A)に示すように、各コイル導体パターンは、このトランスに電流が流れたとき、コイル導体パターンL1a内およびコイル導体パターンL2b内に生じる磁界の向き(磁界A)が共通となるように、かつ、コイル導体パターンL2a内およびコイル導体パターンL1b内に生じる磁界の向き(磁界B:ただし、磁界Aと磁界Bは逆向き)が共通となるように、巻回されている。
したがって、各コイル導体パターン内に生じた磁界は、図6(B)に示すように、大きな一つの閉磁路を構成することになり、たとえ飽和磁束密度や透磁率の大きな材料を用いなくても、漏れ磁界が少なく、一次コイル−二次コイル間の結合度の高い高周波トランスが得られる。また、いわゆるシート多層プロセスを利用できるため、容易に製造でき、小型の高周波トランスが得られる。
《第3の実施形態》
図7(A)は第3の実施形態の高周波トランス203の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。図7(B)は高周波トランス203の断面図である。但し、ハッチングは省略している。
図7(A)、図7(B)に表れているように、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aおよび第3コイル導体パターンL1cは第1軸AX1をコイル開口に含み、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bは第1軸AX1に平行な第2軸AX2をコイル開口に含む。また、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aおよび第3コイル導体パターンL2cは第2軸AX2をコイル開口に含み、二次コイルの第2コイル導体パターンL2bは第1軸AX1をコイル開口に含む。
ただし、一次コイルの第1コイル導体パターンL1aおよび第3コイル導体パターンL1cのコイル軸AX11と、二次コイルの第2コイル導体パターンL2bのコイル軸AX12はX軸方向およびY軸方向にともにずれている。同様に、二次コイルの第1コイル導体パターンL2aおよび第3コイル導体パターンL2cのコイル軸AX21と、一次コイルの第2コイル導体パターンL1bのコイル軸AX22はX軸方向およびY軸方向にともにずれている。
第1軸AX1と第2軸AX2は、互いに隣接する、平行に延びる仮想直線である。ただし、第1軸AX1と第2軸AX2は厳密に平行である必要は無く略平行であってもよい。
上記の構造により、一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンL1a,L1cおよび二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンL2bは、第1軸AX1方向からの平面視で大部分が重なり合わない。同様に、二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンL2a,L2cおよび一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンL1bは、第2軸AX2方向からの平面視で大部分が重なり合わない。そのため、一次コイルと二次コイルとの間に生じる浮遊容量は小さく、高周波トランスの自己共振周波数が使用周波数(キャリア周波数)帯域より充分に高くでき、使用周波数帯域において周波数特性が一定になる。すなわち、特に高周波特性に優れた高周波トランスを実現できる。
《第4の実施形態》
図8(A)は第4の実施形態の高周波トランス204の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。図8(B)は高周波トランス204の断面図である。但し、ハッチングは省略している。
図8(A)、図8(B)に表れているように、一次コイルの第1コイル導体パターンL1a、第3コイル導体パターンL1cおよび二次コイルの第2コイル導体パターンL2bのコイル軸は共通の第1軸である。同様に、二次コイルの第1コイル導体パターンL2a、第3コイル導体パターンL2cおよび一次コイルの第2コイル導体パターンL2bのコイル軸は共通の第2軸AX2である。ただし、コイル導体パターンL1a,L1cの周回サイズはコイル導体パターンL2bの周回サイズと異なる。同様に、コイル導体パターンL2a,L2cの周回サイズはコイル導体パターンL1bの周回サイズと異なる。
上記の構造により、一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンL1a,L1cおよび二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンL2bは、第1軸AX1方向からの平面視で大部分が重なり合わない。同様に、二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンL2a,L2cおよび一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンL1bは、第2軸AX2方向からの平面視で大部分が重なり合わない。そのため、第3の実施形態で示した高周波トランスと同様に、一次コイルと二次コイルとの間に生じる浮遊容量は小さく、高周波トランスの自己共振周波数が使用周波数(キャリア周波数)帯域より充分に高くでき、使用周波数帯域において周波数特性が一定になる。すなわち、特に高周波特性に優れた高周波トランスを実現できる。
《第5の実施形態》
図9は第5の実施形態の高周波トランス205の分解斜視図である。図10(A)はこの高周波トランス205の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。この高周波トランス205は、基材層S1〜S8を含む複数の基材層を積層してなる積層素体と、この積層素体に形成された複数の導体パターンによって一次コイルおよび二次コイルが構成されている。
基材層S1〜S8に形成されている導体パターン111〜113,211〜213,121,122,221,222,131〜133,231〜233および縦方向に延びるビアホール導体のトポロジーは第1の実施形態で図1に示したものと同じである。異なるのは、各コイル導体パターンのx軸方向の幅とy軸方向の幅の比である。具体的には、第1軸AX1と第2軸AX2との間隔方向を第1方向(x軸方向)とし、この第1方向に直交し且つ基材層S1〜S8の積層方向に直交する方向を第2方向(y軸方向)とすると、各コイル導体パターンは第1方向(x軸方向)の幅が第2方向(y軸方向)の幅より小さい。すなわちWx<Wyの関係にある。
図10(B)は比較例としての高周波トランス(第1の実施形態で示した高周波トランス201)の模式平面図であり、積層体内部のコイル導体パターンの位置関係を示す図である。この比較例では、各コイル導体パターンは第1方向(x軸方向)の幅と第2方向(y軸方向)の幅とがほぼ等しい。図10(A)、図10(B)に示した各コイル導体パターンの周回サイズ(図中ハッチングを施した面積)が等しく、巻回数が同じであれば、ほぼ同じインダクタンスが得られるが、図10(A)のように、Wx<Wyの関係とすれば、コイル導体パターンの形成領域の第1方向(x軸方向)の全幅Wbを小さくできる。したがって実装領域が正方形に近づき、実質的なチップサイズの小型化が図れる。また、第1軸AX1と第2軸AX2との間隔Dxが小さくなるので、第1方向(x軸方向)に通る磁束の経路が短縮化され、一次コイルと二次コイルとの結合係数が高まる。図10(B)に示した例(第1の実施形態)では一次コイルと二次コイルとの結合係数が0.6〜0.7であるのに対し、図10(A)に示した例では一次コイルと二次コイルとの結合係数は0.8〜0.9である。
《第6の実施形態》
これまでに示した各実施形態では一次コイルを構成するコイル導体パターンと二次コイルを構成するコイル導体パターンが点対称(面内で180°の回転対称)形であり、一次コイルと二次コイルの巻回数を同じにしたが、点対称形である必要はないし、巻回数比は必要に応じて適宜定めればよい。第6の実施形態ではその一例を示す。
図11は第6の実施形態の高周波トランス206の分解斜視図である。この高周波トランス206は、基材層S1〜S8を含む複数の基材層を積層してなる積層素体と、この積層素体に形成された複数の導体パターンによって一次コイルおよび二次コイルが構成されている。
図11に示すように、基材層S1〜S8に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S3には導体パターン111〜113,213が形成されている。基材層S4,S5には導体パターン121,122,222が形成されている。基材層S6〜S8には導体パターン131〜133,231が形成されている。
図1中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
第5の実施形態で図9に示した高周波トランス205と比較すると、高周波トランス206は、高周波トランス205のコイル導体パターン211,212,221,232,233が無い。一次コイルと二次コイルの巻回数はおよそ5.3:1である。その他の構成は第5の実施形態で示したものと同じである。
《第7の実施形態》
第7の実施形態ではこれまでに示した高周波トランスを備えるアンテナフロントエンドモジュールおよびそれを備えた通信端末装置について示す。
図12は通信端末装置のアンテナおよびこのアンテナに接続されたアンテナフロントエンドモジュールの回路図である。図12において、高周波トランス206および整合回路11でアンテナフロントエンドモジュールが構成されている。高周波トランス206は第6の実施形態で示した高周波トランス206であるが、図12では単純なトランスの記号で表している。この高周波トランス206の一次コイルに整合回路11が接続され、二次コイルにアンテナ12が接続されている。高周波トランス206の一次コイルと二次コイルとの巻回数比は5.3:1である。アンテナのインピーダンスは例えば5Ωであり、高周波トランス206によって30Ωにインピーダンス変換(5Ω×5.3≒30Ω)される。整合回路11はシャント接続されたインダクタLとシリーズ接続されたCとで構成され、この整合回路11は特性インピーダンス30Ωの伝送線路と50Ωの伝送線路とのインピーダンスマッチングをはかる。
したがって、高周波トランス206および整合回路11で構成されるアンテナフロントエンドモジュールは、5Ω程度の低いインピーダンスのアンテナ12を50Ω系の通常の伝送線路に整合させることができる。
このように、本発明の高周波トランスは高周波帯(例えば100MHz〜8GHz)のインピーダンス変換回路に用いることができる。
携帯端末などの小型の通信端末装置においては、アンテナの小型化にともない、アンテナのインピーダンスが低くならざるを得ないが、上記アンテナフロントエンドモジュールを通信端末装置に設けることによって、高周波回路とアンテナとの整合をとることができ、低反射で高効率なアンテナ回路が構成できる。
《他の実施形態》
以上、本発明を具体的な実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
図1に示した第1の実施形態では、一次コイルを、直列接続された3つのコイル導体パターンで構成し、二次コイルも、直列接続された3つのコイル導体パターンで構成した例を示したが、直列接続された4つ以上のコイル導体パターンで一次コイルおよび二次コイルを構成してもよい。
また、1つのコイル導体パターンの巻回数についても各実施形態に示したものに限らない。全体の巻回数が同じであるとすると、1つのコイル導体パターンの巻回数を少なくして、奇数番目および偶数番目のコイル導体パターンの数を多くすれば漏れ磁束が少なくなるので、一次コイルと二次コイルの結合係数を増大させることができる。但し、一次コイルのコイル導体パターンと二次コイルのコイル導体パターンとの境界で生じるトータルの浮遊容量が大きくなるので、自己共振周波数が所定周波数以上になり、且つ結合係数を高くするために、1つのコイル導体パターンの巻回数および奇数番目・偶数番目のコイル導体パターンの数を定めればよい。
また、一次コイルおよび二次コイルを構成する各コイル導体パターンは、全てが積層体の内部に設けられている必要は無く、一部が積層体の表面に設けられていてもよい。
また、各コイル導体パターンは1ターンコイルを複数積層した積層コイルパターンの他、単層に複数ターンのコイル導体パターンを形成したもの、または、複数の層のそれぞれに複数ターンのコイル導体パターンを形成したものであってもよい。
AX1…第1軸
AX11,AX12…コイル軸
AX2…第2軸
AX21,AX22…コイル軸
L1a…一次コイルの第1コイル導体パターン
L1b…一次コイルの第2コイル導体パターン
L1c…一次コイルの第3コイル導体パターン
L2a…二次コイルの第1コイル導体パターン
L2b…二次コイルの第2コイル導体パターン
L2c…二次コイルの第3コイル導体パターン
P1,P2,P3,P4…入出力ポート
S1〜S8…基材層
9…プリント配線板
10…積層素体
11…整合回路
12…アンテナ
111〜113…導体パターン
121,122…導体パターン
131〜133…導体パターン
211〜213…導体パターン
221,222…導体パターン
231〜233…導体パターン
201〜206…高周波トランス

Claims (5)

  1. 複数の基材層を積層してなる積層体と、
    前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
    を有し、
    前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されている、高周波トランス。
  2. 前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンおよび前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記第1軸方向からの平面視で、少なくとも一部で重なり合わず、
    前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンおよび前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記第2軸方向からの平面視で、少なくとも一部で重なり合わない、請求項1に記載の高周波トランス。
  3. 前記第1軸と前記第2軸との間隔方向を第1方向、この第1方向に直交し且つ前記基材層の積層方向に直交する方向を第2方向とすると、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは第1方向の幅が第2方向の幅より小さい、請求項1または2に記載の高周波トランス。
  4. 高周波トランスを備えた高周波部品において、
    前記高周波トランスは、
    複数の基材層を積層してなる積層体と、
    前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
    を有し、
    前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されていることを特徴とする高周波部品。
  5. 通信信号の伝送部に高周波トランスを備えた通信端末装置において、
    前記高周波トランスは、
    複数の基材層を積層してなる積層体と、
    前記積層体に少なくとも一部が内蔵された一次コイルおよび二次コイルと、
    を有し、
    前記一次コイルは、第1軸をコイル開口に含む一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記一次コイルの第1軸に略平行な第2軸をコイル開口に含む一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記二次コイルは、前記第2軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンと、この二次コイルの奇数番目のコイル導体パターンに直列接続され、前記第1軸をコイル開口に含み、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターンに隣接配置された二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンとを備え、
    前記一次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、前記一次コイルの偶数番目のコイル導体パターン、前記二次コイルの奇数番目のコイル導体パターン、および前記二次コイルの偶数番目のコイル導体パターンは、前記一次コイルおよび二次コイルに電流が流れたとき、前記第1軸に生じる磁界と前記第2軸に生じる磁界とが逆向きになるように巻回されていることを特徴とする通信端末装置。
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