JP2013126516A - 頭部用マットおよび枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の頭部を安定的に支持しつつ寝返りを打たせることが可能な頭部用マットおよび同頭部用マットを備えた枕を提供する。
【解決手段】頭部用マット100は、2つの方形状のシート102とシート103とを互いに重ね合わせて周囲を接合することにより密閉空間104を備えた袋体101によって構成されている。密閉空間104内には、流動体105が封入されるとともに中央縦堰部111、中央横堰部112および側方堰部113からなる堰部110によってオリフィス部121,122が設けられている。オリフィス部121は、中央縦堰部111によって形成されて密閉空間104内における左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限する。オリフィス部122は、中央縦堰部111および中央横堰部112によって形成されて流動体105の量が周辺領域よりも少なく窪んだ形状の流動体疎領域Eを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、横になる使用者の頭部の下に敷いて用いる頭部用マットおよび同頭部用マットを備えた枕に関する。
従来から、密閉された袋体内に互いに連通する小空間(小室)を設けるとともに、これらの小空間内に水などの流動体を充填した枕が知られている。例えば、下記特許文献1には、密閉された袋内を使用者の身長方向に沿って所定間隔ごとに仕切ることにより使用者の仰臥状態での左右方向に延びる小空間を複数形成した枕が開示されている。この場合、袋体内に形成された各小空間は互いに連通孔によって連通しており、これらの互いに連通した各小空間内にそれぞれ水が充填されて各空間内を流動できるように構成されている。
また、下記特許文献2には、密閉された袋内を仰臥状態の使用者の左右方向に沿って所定間隔ごとに仕切ることにより同使用者の身長方向に延びる小空間を複数形成した枕が開示されている。この場合、袋体内に形成された各小空間は互いに連通孔によって連通しており、これらの互いに連通した各小空間内に空気ボール、粒子体および水がそれぞれ充填されて各空間内を移動できるように構成されている。
実開平06−24576号公報 特開2010−119415号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された枕においては、袋体内に形成された各小空間が仰臥状態にある使用者の左右方向に延びて形成されているため、使用者が寝返りを打つ際に小空間内の水が頭部の移動方向とは反対方向に急激に移動して頭部の安定性が悪くなるという問題があった。また、上記特許文献2に記載された枕においては、使用者の寝返りの際における水の急激な移動を抑えるための空気ボールの位置によって連通孔の塞ぎ具合に過不足が生じて安定して寝返りを打つことができないとともに、この空気ボールによる異物感によって使用感が阻害されるという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、使用者の頭部を安定的に支持しつつ寝返りを打たせることが可能な頭部用マットおよび同頭部用マットを備えた枕を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、横になった使用者の頭部の下に敷いて用いる頭部用マットであって、可撓性を有して互いに対向配置された2つのシート間に密閉空間を有するとともに同密閉空間内で流動する流動体を収容した袋体と、袋体における密閉空間内にて前記2つのシートを互いに繋げることにより同密閉空間内を仕切って流動体の流動を規制する堰部と、堰部を含んで形成されて密閉空間内における一方の領域から他方の領域への流動体の流動を制限するオリフィス部とを備え、オリフィス部は、密閉空間上に載置される使用者の身長方向に直交する左右方向における密閉空間の左右中央部および/または同左右中央部の周辺に形成されて左右中央部の両側の左右の領域間で流動体の流動を制限するとともに、左右中央部の領域に流動体の量が同左右中央部の周辺領域よりも少ない流動体疎領域を形成することにある。
このように構成した請求項1に係る発明の特徴によれば、頭部用マットは、頭部用マット上に仰臥した使用者の頭部の載置部分となる左右中央部および/またはその周辺にオリフィス部が設けられることにより、この左右中央部に流動体が少ない流動体疎領域が形成されるとともに、この左右中央部の両側の左右の領域間で流動体の流動が制限されている。これにより、頭部用マットは、頭部を載置する流動体疎領域が周辺領域よりも窪んで形成さるため窪みによる比較的小さな弾性力によって使用者の頭部を安定的に支持することができるとともに、使用者が寝返りを打った場合においては使用者の頭部が移動した側の領域内の流動体がオリフィス部を介してゆっくりと反対側の領域内に移動する。この結果、頭部用マットは、使用者の頭部を安定的に支持しながら寝返りを打たせることができる。
また、請求項2に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、さらに、袋体は、使用者の頚椎が載置される密閉空間上の位置に対応する密閉空間内に、同密閉空間内における他の領域よりも使用者の頚椎方向に膨らんだ頚椎支持領域を有することにある。
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、使用者の頚椎を支持する頚椎支持領域を有して構成されている。この場合、頚椎支持領域は、水などの流動体の他にビーズ、そば殻およびウレタンなどを充填して構成することができる。これにより、頭部用マットは、他の領域よりも隆起した、換言すれば、使用者の頚椎の形状に対応して隆起した頚椎支持領域によって使用者の頚椎を安定的に支持することができる。
また、請求項3に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、頚椎支持領域は、頚椎支持領域の周囲に堰部および/またはオリフィス部を設けることにより流動体の流動を制限しつつ流動体を貯留して形成したことにある。この場合、頚椎支持領域における流動体の他の領域への流出の制限とは、頚椎支持領域から流動体を一切流出させない構造および頚椎支持領域から流動体の流出を許容する構造のいずれも含むものである。
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、堰部および/またはオリフィス部によって頚椎支持領域が形成されている。これにより、頭部用マットは、頚椎支持領域からの流動体の流動量を自由に設定しつつ容易に頚椎支持領域を形成することができる。
また、請求項4に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、堰部は、左右中央部に使用者の身長方向に沿って形成された中央縦堰部を有することにある。
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、左右中央部に使用者の身長方向に沿って形成された中央縦堰部を有して構成される。これにより、袋体の密閉空間内における左右中央部(使用者の頭部が載置される部分)に対して左側領域と右側領域とが明確に仕切られるため、左側領域と右側領域との間の流動体の流通をより確実に制限することができ流通量の把握や設定が行い易くなる。
また、請求項5に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、堰部は、左右中央部に対して左右方向に沿って形成された中央横堰部を有することにある。
このように構成した請求項5に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、中央横堰部を有して構成される。この場合、中央横堰部は、密閉空間上に載置される仰臥した使用者の後頭部の左右方向に沿って延びて形成されている。すなわち、頭部用マットには使用者の後頭部が載置される位置の左右方向側に沿って中央横堰部による溝状の窪みが形成されている。これにより、頭部用マットは、使用者の寝返り時における頭部の移動を行い易くするとともに移動後における頭部を安定的に支持することができる。
また、請求項6に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、中央横堰部は、密閉空間上に載置される使用者の頭頂部側に向って凸となる円弧状に形成されていることにある。
このように構成した請求項6に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、中央横堰部が使用者の頭頂部側に向って凸となる円弧状に形成されている。すなわち、中央横堰部は、使用者の頚椎部と肩部との境界部分(所謂、首の付け根)を中心に円弧状に移動する頭部の移動軌跡に沿って形成されている。これにより、頭部用マットは、使用者の寝返り時における頭部の移動をより行い易くするとともに移動後における頭部をより安定的に支持することができる。
また、請求項7に係る本発明の他の特徴は、前記頭部用マットにおいて、袋体における密閉空間は、周縁部が円弧状に形成されており、堰部は、左右中央部の両側の2つの領域に設けられて左右中央部および/または同左右中央部の周辺に形成されたオリフィス部から噴出する流動体の流動を規制する側方堰部を有することにある。
このように構成した請求項7に係る本発明の他の特徴によれば、頭部用マットは、袋体内における密閉空間の周縁部が円弧状に形成されるとともに、同密閉空間内の左右中央部の両側の2つの領域に設けられて左右中央部および/または同左右中央部の周辺に形成されたオリフィス部から噴出する流動体の流動を規制する側方堰部を有して構成されている。これにより、頭部用マットは、使用者が頭部を載置した場合や頭部用マット上で頭部を移動させた場合に密閉空間内の流動体の流れる速さ、方向および量を側方堰部によって自由に設定することができ、使用者の好みに幅広く対応することができる。
例えば、側方堰部は、左右中央部に設けたオリフィス部から噴出する流動体を密閉空間の周縁部に沿って流動するように導くように設けることができる。これによれば、頭部用マットは、使用者が頭部を載置した場合や頭部用マット上で頭部を移動させた場合に密閉空間内を流動する流動体を密閉空間の周縁部に導くとともに同周縁に沿って流動させることができる。すなわち、頭部用マットは、頭部用マット上に頭部を載置した際、および頭部用マット上で頭部を移動させた際に密閉空間の周縁部への流動体の衝突および流動する流動体同士の衝突による反射波の発生を抑制することができる。この結果、頭部用マットは、使用者の頭部を載置した際、および頭部が移動した際における前記反射波による頭部用マット表面の揺れを抑制することができるため、使用者の使用感を向上させることができる。
また、請求項8に係る本発明の他の特徴は、横になった使用者の頭部の下に敷いて用いる枕であって、使用者の頭部が載置される部分に請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載した頭部用マットを備えることにある。
このように構成した請求項8に係る本発明の他の特徴によれば、枕は、前記頭部用マットと同様の作用効果が期待できる。
本発明に係る頭部用マットの全体構成の概略を模式的に示す平面図である。 図1に示す頭部用マットをA−A線から見た構成を模式的に示した断面図である。 図1に示す頭部用マットに使用者の頭部を載置した使用状態を説明するための平面図である。 図1に示す頭部用マットにおいて使用者が寝返りを打った使用状態を説明するための平面図である。 本発明の変形例に係る頭部用マットにおける左右中央部の構成の概略を模式的に示す破断平面図である。 本発明の他の変形例に係る頭部用マットにおける左右中央部の構成の概略を模式的に示す破断平面図である。 本発明の他の変形例に係る頭部用マットにおける左右中央部の構成の概略を模式的に示す破断平面図である。 本発明に係る頭部用マットを備えた枕の全体構成の概略を模式的に示す斜視図である。 本発明の他の変形例に係る頭部用マットの全体構成の概略を模式的に示す平面図である。 本発明の他の変形例に係る頭部用マットの全体構成の概略を模式的に示す平面図である。 本発明の他の変形例に係る頭部用マットの全体構成の概略を模式的に示す平面図である。 本発明に係る頭部用マットを備えた枕の全体構成の概略を模式的に示す斜視図である。
(頭部用マット100の構成)
以下、本発明に係る頭部用マットの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る頭部用マット100の全体構成の概略を模式的に示す平面図である。また、図2は、図1に示す頭部用マット100におけるA−A線から見た頭部用マット100の断面を模式的に示す拡大断面図である。また、図3および図4は、頭部用マット100の使用状態を説明するための平面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各図面間および各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この頭部用マット100は、使用者Uが横になる際に使用者Uの頭部Hの下に敷いて枕と伴にまたは枕の代わりとして用いるものである。この頭部用マット100を枕と伴に用いる場合、頭部用マット100は、枕の上部、下部または内部に設置されて用いられる。なお、図3および図4においては、使用者Uを二点鎖線でそれぞれ示している。また、図1,図3〜11において1点鎖線は各頭部用マット100の縦横の中心線である。
この頭部用マット100は、袋体101によって構成されている。袋体101は、2つの方形状のシート102とシート103とを互いに重ね合わせて周囲を接合することによってこれら2つのシート102とシート103との間に密閉空間104を形成して構成されている。この袋体101を構成する2つのシート102,103は、撓み変形が可能な所謂可撓性を有する合成樹脂製のシート材によってそれぞれ構成されている。本実施形態においては、2つのシート102,103は、縦が約320mm、横が約480mmおよび厚さが約0.6mmのEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂シートによって構成されている。なお、本実施形態における頭部用マット100は、図示上下方向が頭部用マット100を使用する使用者Uの身長方向であり縦方向となるとともに、図示左右方向が使用者Uの身長方向に直交する左右方向であり横方向となる。
密閉空間104は、2つのシート102とシート103との間で流動体105を液密的に保持する収容部である。この密閉空間104は、2つのシート102とシート103とがシート102,103の各外縁部102a,103aの各内側領域にて略トラック形状に沿って接合されることにより略トラック形状の周縁部104aを形成して構成されている。本実施形態においては、シート102とシート103とは、熱溶着により互いに接合されている。
密閉空間104に封入された流動体105は、袋体101上に載置される使用者Uの頭部Hを密閉空間104内で支持するための液体である。本実施形態においては、流動体105は、水によって構成されている。この場合、流動体105には、凍結防止剤(例えば、プロピレングリコールや塩化ナトリウムなど)、粘性を高める増粘剤(例えば、アルギン酸や多糖類など)、腐敗を防止する腐敗防止剤や酸化防止剤(二酸化塩素など)を適宜添加してもよい。この流動体105は、袋体101に加えられる外力によって袋体101を撓み変形させながら密閉空間104内を流動できる量だけ充填されている。なお、この流動体105は、密閉空間104内にて流動可能な液体、気体、固体(例えば、粒状物)であれば水に限定されるものではない。
この密閉空間104の外側におけるシート102,103の各外周部102a,103aは、全周に亘って熱溶着により接合されている。この場合、シート102,103の各外周部102a,103aの一部、より具体的には、シート102,103の各外周部102a,103aの図示上辺中央部には、密閉空間104内に流動体105を注入するための注水口106が形成されている。注水口106は、密閉領域104内に流動体105を注入するための開口部であり、密閉領域104内に流動体105を注入した後閉塞される。
密閉空間104内には、堰部110が形成されている。堰部110は、密閉空間104内をシート102,103間で仕切って流動体105の流れる方向を規制するための壁部であり、袋体101を構成するシート102とシート103とを熱溶着により互いに接合することにより形成されている。この堰部110は、中央縦堰部111、中央横堰部112および側方堰部113によって構成されている。
中央縦堰部111は、密閉空間104内を左側領域Eと右側領域Eとに仕切るための壁部であり、頭部用マット100の図示左右方向における中央部に縦方向に沿って複数の直線状の壁部が断続的に形成されて構成されている。本実施形態においては、中央縦堰部111は、頭部用マット100の縦方向に沿って3つ形成されている。これら3つの中央縦堰部111が形成された密閉空間104上の位置が仰臥状態にある使用者Uの頭部Hにおける左右方向の中央部が載置されることを想定している。また、これら3つの中央縦堰部111のうち図示最下位置に形成された中央縦堰部111は、頭部用マット100上に載置される使用者Uの頚椎Kに至らない範囲の長さ、換言すれば、頚椎Kより図示上方で留まる長さで形成されている。
これら3つの中央縦堰部111の各間および図示最上位置の中央縦堰部111と密閉空間104の周縁部104aとの間には、それぞれオリフィス部121がそれぞれ形成されている。オリフィス部121は、中央縦堰部111によって仕切られた左側領域Eと右側領域Eとの間で相互に流動体105を流出または流入させるための開口部である。これら3つのオリフィス部121は、左側領域Eおよび右側領域Eの一方の領域内の圧力が他方の領域内の圧力よりも高くなった際に、一方の領域から他方の領域に流動体105を噴出させることができる隙間でそれぞれ形成されている。
中央横堰部112は、密閉空間104内を上側領域Eと下側領域Eとに仕切るための壁部であり、頭部用マット100の縦方向の中央位置に対して若干上側の位置に左右方向に沿って複数の円弧状の壁部が断続的に形成されている。本実施形態においては、中央横堰部112は、頭部用マット100の左右方向に沿って4つ形成されている。この場合、中央横堰部112は、頭部用マット100上に載置される使用者Uの頭部Hにおける頭頂部側に向って4つの横堰部112が全体として凸状となる円弧状に形成されている。
また、これら4つの中央横堰部112のうち内側の2つの中央横堰部112は、中央縦堰部111を挟むように配置されるとともに、同中央縦堰部111に対して所定の隙間からなるオリフィス部122を介してそれぞれ配置されている。オリフィス部122は、2つの中央横堰部112に挟まれた領域に貯留される流動体105の貯留量を隣接する他の領域よりも少なくして袋体101の表面の一部を凹ませた流動体疎領域Eを形成するための開口部である。
流動体疎領域Eは、仰臥した使用者Uの頭部Hを支持する中心部分を想定しており、使用者Uの後頭部BHのうち頭部Hの質量が最も作用する部分を想定している。すなわち、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hの質量が最も作用する流動体疎領域Eにオリフィス部122を設けることにより隣接する他の領域よりも窪んだ形状で構成されている。なお、各図において流動体疎領域Eを破線円で示している。
また、これら2つのオリフィス部122は、上側領域Eおよび下側領域Eの一方の領域内の圧力が他方の領域内の圧力よりも高くなった際に、一方の領域から他方の領域に流動体105を噴出させることができる隙間でそれぞれ形成されている。すなわち、オリフィス部122は、前記オリフィス部121と同様に、中央横堰部112によって仕切られた上側領域Eと下側領域Eとの間で相互に流動体105を流出または流入させるための機能も有する。
側方堰部113は、中央縦堰部111に形成されたオリフィス部121から噴出した流動体105の流れの方向を緩やかに変化させることにより、密閉空間104内の流動体105の波動を抑えるための壁部である。具体的には、側方壁部113は、中央横堰部112および密閉空間104の周縁部104aをそれぞれ構成する各壁面にオリフィス部121から噴出した流動体105を斜め方向から当てるために中央縦堰部111および中央横堰部112によって仕切られた各領域内において円弧状に延びて複数形成されている。本実施形態においては、側方堰部113は、中央縦堰部111および中央横堰部112によって仕切られた4つの各領域ごとにそれぞれ2つずつ設けられている。
これら8つの側方堰部113のうち上側領域Eに設けられた4つの側方堰部113は、中央縦堰部111との間の流水路を形成する隙間がオリフィス部122の幅よりも注水口106側に向って広くなるように形成されている。また、8つの側方堰部113のうち下側領域Eに設けられた4つの側方堰部113は、左側領域Eに形成された側方堰部113と右側領域Eに形成された側方堰部113との各対向する端部同士の隙間が中央縦堰部111の図示下方に向って広くなるように形成されている。
これにより、中央縦堰部111の図示下方に形成された左側領域Eおよび右側領域Eには、中央縦堰部111、下側領域Eに設けられた4つの側方堰部113および密閉空間104の周縁部104aによって囲まれた頚椎支持領域Eが形成される。頚椎支持領域Eは、使用者Uの頚椎Kを支持するための部分であり、密閉空間104の一部が中央縦堰部111および側方堰部113で囲まれることによって流動体105が隣接する他の領域に比べて多く貯留されることにより膨らんだ状態で形成されている。なお、各図において頚椎支持領域Eを破線円で示している。
(頭部用マット100の製造方法)
次に、頭部用マット100の製造方法について説明しておく。まず、作業者は、袋体101を構成する2つのシート102,103をそれぞれ用意する。この場合、2つのシート102,103は、袋体101を構成する形状および大きさにそれぞれ形成されている。本実施形態においては、シート102,103は、前記したように、縦が約320mm、横が約480mmの方形状のEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂シートによって構成されている。
次に、作業者は、2つのシート102,103を高周波ウェルダー加工によって互いに接合する。ここで高周波ウェルダー加工とは、材料に高周波を照射して発熱させることにより溶融させて材料の切断や接合を行う加工法である。この高周波ウェルダー加工は、図示しない高周波ウェルダー加工機によって行われる。この高周波ウェルダー加工においては、作業者は、2つのシート102,103の各外周部102a,103aおよび同外周部102a,103aから内側部分をそれぞれ部分的に溶着する。具体的には、作業者は、2つのシート102,103の各外周部102a,103aおよび同外周部102a,103aの内側領域であって密閉空間104における周縁部104aの形成位置のうち、それぞれ注水口106を除く各全周について溶着する。
また、作業者は、2つのシート102,103の各外周部102a,103aの内側領域において、頭部用マット100の堰部110を形成する位置を溶着する。これにより、2つのシート102,103は、これら2つのシート102,103間に周縁部104aの一部、注水口106、堰部110およびオリフィス部121,122がそれぞれ形成されるとともに、これらが形成された内部空間が注水口106を介して外部に連通する袋状に形成される。
次に、作業者は、袋状に形成された2つのシート102,103間に流動体105を充填する。具体的には、作業者は、注水口106を介して2つのシート102,103間に流動体105を注水する。この場合、流動体105を注水する量は、頭部用マット100の仕様に応じて適宜決定されるが、少なくとも、袋体101に加えられる外力によって袋体101を撓み変形させながら密閉空間104内を流動できる量だけ充填される。また、この流動体105の注水作業においては、密閉空間104内の上側領域Eにおいて中央縦堰部111と側方堰部113の端部との間の隙間が注水口106側に向って広くなるように形成されているため、流動体105を効率良く導入することができる。
次に、作業者は、袋状の2つのシート102,103間に形成された注水口106を熱溶着用のヒータを用いて密封する。これにより、2つのシート102,103の各外周部102a,103aおよび密閉空間104の周縁部104aの各全周が完全に接合されて密閉空間104を備える袋体101、すなわち、頭部用マット100が完成する。この場合、袋体101内においては、中央縦堰部111、中央横堰部112および側方堰部113によって仕切られた各領域のうち、各堰部間が相対的に広く離れている領域ほどより多くの流動体105が偏って存在する。
具体的には、堰部110には流動体105は全く存在せず、オリフィス部121、およびオリフィス部122によって構成された流動体疎領域Eには周囲より少量の流動体105が存在し、オリフィス部121,122より幅の広い堰部110間の各領域には前記オリフィス部121,122および流動体疎領域Eよりも多量の流動体105が存在し、各堰部110によって囲まれた頸椎支持領域Eには前記堰部110間よりも多量の流動体105が存在する。これにより、頭部用マット100は、頸椎支持領域Eが最も膨らんで形成されるとともに、流動体疎領域Eおよび堰部110が形成された部分がそれぞれ周辺の領域よりも窪んで形成される。なお、シート102とシート103との接合は、高周波ウェルダー加工や溶着用のヒータ以外の熱溶着方法、例えば、超音波ウェルダー加工やインパルス熱溶着加工を用いて溶着するようにしてもよいし、熱溶着以外の方法、例えば、接着材による接着によって接合してもよい。
(頭部用マット100の作動)
次に、上記のように構成した頭部用マット100の作動について説明する。まず、使用者Uは、頭部用マット100および枕を用意する。次に、使用者Uは、横になる場所(例えば、床面上、長椅子上、座布団上または布団上など)に枕を配置するとともに、この枕の上部、下部または内部に頭部用マット100を配置する。この場合、枕に対して頭部用マット100を配置する位置は使用者Uの好みに応じた位置である。また、使用者Uの好みによっては、枕を使用せず、前記横になる場所上に直接頭部用マット100を配置するようにしてもよい。次いで、使用者Uは、前記配置した頭部用マット100上に自身の頭部Hを載置する。すなわち、使用者Uは、頭部用マット100を自身の頭部Hの下に敷いて使用する。この場合、使用者Uは、袋体101における流動体疎領域E上に自身の後頭部BHを載置するように仰臥または横臥する。
この場合、使用者Uは、頭部用マット100における流動体疎領域Eがこの流動体疎領域Eの周囲領域よりも窪んで形成されているため、頭部Hを安定した状態で載置することができる。また、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hが載置されることにより、図3に示す破線矢印に示すように、同頭部H下の流動体105がその周囲領域に流動して同頭部Hが載置された部分のシート102とシート103とが互いに密着または密着に近い状態に凹むとともに、同頭部Hの周囲領域が膨らんだ状態となる。これにより、使用者Uは、より安定した使用感を得ることができる。一方、使用者の頚椎Kは、頭部用マット100における頚椎支持領域Eがこの頚椎支持領域Eの周囲よりも膨らんで形成されているため、安定した状態で支持される。
次に、使用者Uが頭部Hを頭部用マット100上において図示左右方向に移動させた場合、例えば、仰臥状態にある使用者Uが頭部Hを図示右側に寝返りを打った場合には、図4に示す破線矢印に示すように、使用者Uの頭部Hが頭部用マット100の右側領域Eに移動するため同右側領域E内の流動体105が左側領域E側に向って流動する。この場合、頭部用マット100は、使用者Uの頭部H下に存在する右側領域E内の流動体105がオリフィス部121を介して左側領域E側に流動するため、右側領域Eがゆっくりと押し潰されて凹んでいくとともに左側領域Eがゆっくりと膨らんでいく。
これにより、使用者は、流動体105の急激な流動による頭部Hの不安定感を抑制した状態で頭部Hを移動させることができる。また、この場合、頭部用マット100は、オリフィス部121から噴出した流動体105の流れを側方堰部113によって穏やかに変化させて中央横堰部112および密閉空間104の周縁部104aの各壁面に斜め方向から当てるように導いている。これにより、中央横堰部112および密閉空間104の周縁部104aの各壁面に導かれた流動体105の反射波が中央縦堰部111側に直接反射されることが抑制されるため、使用者Uはより安定した状態で頭部Hを移動させることができる。
また、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hの移動後においては、使用者Uの頭部Hが載置された部分が押し潰されて同部分のシート102とシート103とが互いに密着または密着に近い状態となるとともに、同頭部Hの周囲の領域が膨らんだ状態となる。これにより、使用者Uは、頭部Hの安定した支持状態を維持することができる。また、さらに、頭部用マット100は、中央横堰部112が注水部106側に向って凸となる円弧状に形成されている。すなわち、中央横堰部112は、使用者Uが寝返りを打つ場合における頭部Hの移動軌跡に沿って形成されている。これにより、使用者Uは、寝返りを打って頭部Hの位置が変位した場合であっても使用者Uの頭部Hの質量が最も作用する部分下に中央横堰部112が形成されているため、同中央横堰部112による窪みおよび同窪み部分の周囲の領域の膨らみによって頭部Hが安定的に支持された状態を維持することができる。
なお、使用者Uの頚椎Kは、頚椎Kが頭部Hに対して細く形成されているため、使用者Uの頭部Hの向きが変化した場合であっても頭部用マット100における頚椎支持領域Eの押圧状態の変化が少なく仰臥状態と同様な状態で支持される。
そして、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hが移動するごとに上記作動を繰り返す。例えば、使用者Uが図示右側に寝返りを打った状態から図示左側に寝返りを打った場合においては、使用者Uの頭部Hが頭部用マット100の左側領域Eに移動するため同左側領域E内の流動体105が前記と同様にして右側領域E側に向って流動する。すなわち、頭部用マット100は、使用者Uの頭部H下に存在する左側領域E内の流動体105がオリフィス部121を介して右側領域E側に流動するため、左側領域Eがゆっくりと押し潰されて凹んでいくとともに右側領域Eがゆっくりと膨らんでいく。
一方、頭部用マット100の使用を終える場合には、使用者Uは、頭部用マット100上から頭部Hを上げて離隔させる。これにより、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hが載置されていた部分に同部分の周辺領域から流動体105が流入するため、使用前の状態に復帰する。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、頭部用マット100は、
頭部用マット100上に仰臥した使用者Uの頭部Hの載置部分となる左右中央部にオリフィス部122が設けられることにより、この左右中央部に流動体が少ない流動体疎領域Eが形成される。これにより、頭部用マット100は、頭部Hを載置する流動体疎領域Eが周辺領域よりも窪んで形成さるため窪みによる比較的小さな弾性力によって使用者Uの頭部Hを安定的に支持することができる。また、頭部用マット100は、密閉空間104内における左右中央部の両側の左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限するオリフィス部121を備えている。これにより、頭部用マット100は、使用者が寝返りを打った場合において使用者の頭部が移動した側の領域内の流動体105がオリフィス部121を介してゆっくりと反対側の領域内に移動させる。これらの結果、頭部用マット100は、使用者Uの頭部Hを安定的に支持しながら寝返りを打たせることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例において、上記実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上記実施形態においては、頭部用マット100は、密閉空間104内における左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限するためにオリフィス部121を設けるとともに、流動体疎領域Eを形成するためにオリフィス部122を設けて構成した。しかし、オリフィス部121,122は、密閉空間104内において左側領域Eと右側領域Eとの間で流動体105の流動を制限するとともに流動体疎領域Eを形成することができれば、その形成態様(位置、数、形状、大きさ)は必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、オリフィス部121,122は、図5に示すように、密閉空間内104内において図示左右方向に沿って屈曲部を有しながら略V字状に延びる堰部110を縦方向に並べて形成することもできる。すなわち、オリフィス部121は、縦方向以外の方向(例えば、図示左右方向)に延びる堰部110によっても構成することができる。また、例えば、オリフィス部121,122は、図6に示すように、円弧状に形成した中央縦堰部111を縦方向に沿って2列に並べて配置することにより形成することもできる。すなわち、オリフィス部121,122は、縦方向に延びる複数列の中央縦堰部111によって構成することもできるとともに、中央縦堰部111を含む堰部110の形成位置も厳密に左右中央部である必要はなく左右中央部の周辺領域であってもよい。
また、例えば、オリフィス部121,122は、図7に示すように、直線状および円弧状に形成された堰部110を適宜組み合わせて形成することもできる。また、オリフィス部121,122は、図8に示すように、中央横堰部112と流動体疎領域Eの周囲に流動体疎領域Eを囲むように配置した円弧状に形成した堰部110とによって形成することもできる。すなわち、密閉空間104内における左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限するためにオリフィス部121は、左右中央部の周囲に形成することもできる。なお、図5,7,8に示した各頭部用マット100におけるオリフィス部122は、密閉空間104内における左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限するためにオリフィス部121としての機能も発揮する。すなわち、オリフィス部121とオリフィス部122とは1つのオリフィス部として構成することもできる。
また、上記実施形態においては、頭部用マット100は、袋体101の密閉空間104内に中央縦堰部111、中央横堰部112および側方堰部113からなる堰部110を設けて構成した。しかし、堰部110は、密閉空間104内における左側領域Eと右側領域Eとの各領域間で流動体105の流動を制限するとともに流動体疎領域Eを形成するオリフィス部121,122を形成することができれば、その形成態様(位置、数、形状、大きさ)は必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。
また、堰部110を構成する中央横堰部112は、主として、頭部用マット100上で移動する使用者Uの頭部Hを安定的に支持するためのものであるが、使用者Uの好みによっては省略することもできる。また、この中央横堰部112は、頭部用マット100における横方向に沿って直線状に形成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、袋体101の密閉空間104内に頚椎支持領域Eが形成されて構成されている。この場合、頚椎支持領域Eは、縦堰部111、側方堰部113および密閉空間104の周縁部104aによって流動体105が隣接する他の領域に比べて多く貯留されることにより膨らんだ状態で形成されている。しかし、頚椎支持領域Eは、使用者Uの頚椎Kを支持可能な位置に支持可能な形状で構成されていれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、頚椎支持領域Eは、図9に示すように、密閉空間104内における下側領域Eに同下側領域Eの図示下方の中央領域を広く囲む円弧状の側方堰部113を設けて上記実施形態における頚椎支持領域Eよりも広範囲に形成してもよい。これによれば、頭部用マット100は、使用者Uの頚椎Kを支持する面積が増加するため、頚椎支持領域Eから使用者Uの頚椎Kへの圧迫感を抑えることができる。
また、例えば、頚椎支持領域Eは、図10に示すように、堰部110が形成された密閉空間104とは隔絶された別空間として形成することもできる。この場合、頚椎支持領域E内に流動体105を注入するための注水口106と同様の注水口107を袋体101の外周部に設けておくとよい。これによれば、使用者Uの頭部Hの移動時における頚椎支持領域E内での流動体105の流動をより抑えることができ形状を維持することができるためより安定的に使用者Uの頚椎Kを支持することができる。また、この場合、頚椎支持領域E内に充填される充填物も密閉空間104内に充填される流動体105と同一の流動物を用いてもよいが、これとは異なる液体、気体、固体からなる流動物を用いるようにしてもよい。例えば、頚椎支持領域E内に充填する充填物としては、ビーズ、そば殻、粒状物またはウレタンなどが考えられる。
また、頚椎支持領域Eは、使用者Uの好みによっては省略することもできる。具体的には、例えば、密閉空間104内における下側領域Eにおける側方堰部113を省略すればよい。これによれば、頭部用マット100の構成を簡単にすることもできる。
また、上記実施形態においては、頭部用マット100は、3つの中央縦堰部111のうちの中央の中央縦堰部111の図示左右両側にオリフィス部122をそれぞれ設けることにより流動体疎領域Eを備えて構成されている。しかし、流動体疎領域Eは、例えば、図11に示すように、2つの中央縦堰部111の間に中央横堰部112を貫通配置するとともにこの中央横堰部112に対して所定の隙間を形成することによりオリフィス部1122を形成して構成することもできる。
また、上記実施形態においては、頭部用マット100は、密閉空間104における周縁部104aを円弧状に形成するとともにこの周縁部104aに向って斜め方向から流動体105を導くように側方堰部113を設けて構成されている。しかし、密閉空間104は、流動体105を液密的に収容することができれば、必ずしも円、楕円およびトラック形状などの円形状である必要はなく、例えば、方形状や台形状に形成することもできる。
また、側方堰部113は、オリフィス部121,122から噴出する流動体105の流動を妨げたり方向を変えたりすることができるものであり、密閉空間104内における流動体105の挙動(流動体の流れる速さ、方向および量)をコントロールできるものである。したがって、側方堰部113は、密閉空間104内において希望する流動体105の挙動に応じて自由な形成態様(位置、数、形状、大きさ)で設けることができる。例えば、側方堰部113は、円弧以外の形状、例えば、直線形状(図9参照)、蛇行形状または屈曲形状などを採用することができる。
また、上記実施形態においては、頭部用マット100は、使用者Uが横になる場所に設置して使用した。しかし、頭部用マット100は、枕と一体的に構成することもできる。一般に枕は、布製の袋体の内部にビーズやそば殻などの粒状物やウレタンなどの弾性体からなる板状体を詰物として充填して構成されている。したがって、例えば、頭部用マット100は、枕を構成する袋体の表側や内側、ウレタンなどの弾性体からなる板状体の詰物の表側や裏側に縫合や接着などの方法により一体的に構成することができる。
例えば、図12は、一般的な枕201の内部に上記実施形態における頭部用マット100を固定して枕201と頭部用マット100とを一体化した頭部用マットを備えた枕200を示している。この場合、頭部用マット100は、枕200の内部に収容されているウレタン製の板状の詰物(図示せず)上に接着剤により固定されている。なお、図12においては、頭部用マット100を二点鎖線で示している。また、頭部用マット100を枕内部に収容する場合、枕を構成する袋体内の詰物の上側または下側に詰物と接合しない状態で頭部用マット100を単に配置して収納するようにしてもよい。
また、上記実施形態における頭部用マット100を構成する袋体101、シート体102,103、密閉空間104、流動体105、注水口106、堰部110、オリフィス部121,122の各形状、大きさ、数(量も含む)および材質などは、頭部用マット100の仕様や使用者Uの好みなどに応じて適宜決定されるものであり、上記実施形態に限定されるものでないことは当然である。
また、上記実施形態においては、堰部110は、袋体101を構成するシート102とシート103とを互いに接合することにより形成されている。しかし、堰部110は、収容空間104内における前記2つのシート102,103を互いに繋げることにより同密閉空間内104を仕切って流動体105の流動を規制するように構成されていれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、堰部110は、シート102とシート103との間にシート102,103と同一または異なるシート状部材または板状部材などからなる壁状に形成することもできる。この場合、オリフィス部121,122は、2つの壁状の堰部110間に形成してもよいし、1つの壁状の堰部110に貫通孔を設けて構成してもよい。
U…使用者、H…頭部、BH…後頭部、K…頚椎、
…左側領域、E…右側領域、E…上側領域、E…下側領域、E…流動体疎領域、E…頚椎支持領域、
100…頭部用マット、101…袋体、102,103…シート、102a,103a…外周部、104…密閉空間、104a…周縁部、105…流動体、106,107…注水口、
110…堰部、111…中央縦堰部、112…中央横堰部、113…側方堰部、
121,122…オリフィス部、
200…頭部用マットを備えた枕。

Claims (8)

  1. 横になった使用者の頭部の下に敷いて用いる頭部用マットであって、
    可撓性を有して互いに対向配置された2つのシート間に密閉空間を有するとともに同密閉空間内で流動する流動体を収容した袋体と、
    前記袋体における前記密閉空間内にて前記2つのシートを互いに繋げることにより同密閉空間内を仕切って前記流動体の流動を規制する堰部と、
    前記堰部を含んで形成されて前記密閉空間内における一方の領域から他方の領域への前記流動体の流動を制限するオリフィス部とを備え、
    前記オリフィス部は、
    前記密閉空間上に載置される前記使用者の身長方向に直交する左右方向における前記密閉空間の左右中央部および/または同左右中央部の周辺に形成されて前記左右中央部の両側の左右の領域間で前記流動体の流動を制限するとともに、前記左右中央部の領域に前記流動体の量が同左右中央部の周辺領域よりも少ない流動体疎領域を形成することを特徴とする頭部用マット。
  2. 請求項1に記載した頭部用マットにおいて、さらに、
    前記袋体は、
    前記使用者の頚椎が載置される前記密閉空間上の位置に対応する前記密閉空間内に、同密閉空間内における他の領域よりも前記使用者の頚椎方向に膨らんだ頚椎支持領域を有することを特徴とする頭部用マット。
  3. 請求項2に記載した頭部用マットにおいて、
    前記頚椎支持領域は、
    前記頚椎支持領域の周囲に前記堰部および/または前記オリフィス部を設けることにより前記流動体の流動を制限しつつ前記流動体を貯留して形成したことを特徴とする頭部用マット。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した頭部用マットにおいて、
    前記堰部は、
    前記左右中央部に前記使用者の身長方向に沿って形成された中央縦堰部を有することを特徴とする頭部用マット。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した頭部用マットにおいて、
    前記堰部は、
    前記左右中央部に対して前記左右方向に沿って形成された中央横堰部を有することを特徴とする頭部用マット。
  6. 請求項5に記載した頭部用マットにおいて、
    前記中央横堰部は、
    前記密閉空間上に載置される前記使用者の頭頂部側に向って凸となる円弧状に形成されていることを特徴とする頭部用マット。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した頭部用マットにおいて、
    前記袋体における前記密閉空間は、周縁部が円弧状に形成されており、
    前記堰部は、
    前記左右中央部の両側の2つの領域に設けられて前記左右中央部および/または同左右中央部の周辺に形成された前記オリフィス部から噴出する前記流動体の流動を規制する側方堰部を有することを特徴とする頭部用マット。
  8. 横になった使用者の頭部の下に敷いて用いる枕であって、
    前記使用者の頭部が載置される部分に前記請求項1ないし前記請求項7のうちのいずれか1つに記載した頭部用マットを備えることを特徴とする枕。
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