JP2013125838A - 可撓性被巻線材のための巻線装置 - Google Patents

可撓性被巻線材のための巻線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性被巻線材に精度よく線材を巻き付ける巻線装置の提供。
【解決手段】可撓性被巻線材102支持用のガイドパイプ13と、被巻線材102の一端部102aを把持する一側チャック23と、他端部102bを把持する他側チャック33と、一側チャック回転用の第1サーボモータ43と、進退する可動片54に常に第1サーボモータ43から引き離す方向に付勢して取り付けられた他側チャック回転用の第2サーボモータ53と、ガイドパイプ13の線材導入スリット15から線材102を供給する線材供給部64を備えて位置検出可能なテンションユニット63と、該ユニット63を搭載した走行体65を走行させる第3サーボモータ76付きアクチュエータ73とで構成され、各モータ43,53,76は、回転を同期制御して巻線時における伸びを抑えて巻きムラなく線材102を均等巻付けできるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、可撓性被巻線材のための巻線装置に係り、さらに詳しくは、例えば電流検出用のフレキシブルクランプオンセンサにおける空芯コイルなどとして使用される可撓性被巻線材に巻線を施す際に好適な巻線装置に関する技術である。
従来、巻線付きロッドを得るための整列巻線手法は、被巻線材としてのロッドバーをチャックした回転体を手動もしくは自動で回転させることでロッドバーを従動回転させ、該ロッドバーに手で持った線材を軸方向に逐次移動、位置決めしながら巻き付けることで行われていた。
しかし、人手に頼る上記従来手法による場合には、線材に加える張力を一定に保つことが難しいため、線材がロッドバーに対し等ピッチで巻くことができなかったり巻き付け後の巻線に重なりが生じたりして密着整列巻線が困難になる問題があった。
下記特許文献1に開示されている巻線装置は、上記問題を解決すべく提案されたものであり、整列巻線の自動化と高精度化とを実現するための機構が付与されて形成されている。
特許第3306322号公報
すなわち、上記特許文献1に開示されている巻線装置は、芯押し台とモータで回転される主軸との間に被巻線材であるロッドバーが配置され、該ロッドバーに巻き付ける線材は、ロッドバーの軸と平行にリニアモータにより駆動されるトラバースによって供給されるようになっている。
しかも、トラバース上には、線材が巻かれたリールを回転可能に保持させておくことで、線材がねじれたり、許容範囲外の角度で供給されるのを防止し、巻線時の張力変動の影響をなくすことができるものとなっている。
また、リール側から供給される線材は、これを上下から挟んで予備張力を与えた上でプーリーに数回巻き付け、ノズルから外に送り出すようになっている。そして、該ノズルから送り出された線材は、ノズルの上下に取り付けられたラインセンサの測定ラインを横切り、より高精度に等ピッチ、あるいは密着整列巻線となってロッドバーに巻き付けられた後に巻線付きロッドとして提供されることになる。
ところで、上記特許文献1の巻線装置は、シート状の相手部材に対し高精度の膜厚で均一で安定した液体塗布をする際に用いられる巻線付きロッドを製造するための技術であることから、芯材(被巻線材)としてのロッドバー自体も金属材等の硬質素材が用いられることになり、撓曲性に富む合成樹脂などの軟質芯材からなる可撓性被巻線材に対し線材を巻き付ける際に適用できる技術ではなかった。
一方、例えばフレキシブル電流センサなどに組み込む必要から軟質芯材からなる可撓性被巻線材に対し巻線を施すための従来技術としては、例えば次のような手法がある。
すなわち、チューブ状の軟質芯材からなる可撓性被巻線材は、装置本体の複数箇所にて支持された不透明なガイド筒内に挿入配置した上で、その一端側をチャックでクランプして位置固定する。
クランプ側に連結された回転軸には、モータ側から付与される回転力がギアを介して伝えられる。また、ガイド筒の長さ方向には、同じモータにより駆動されるタイミングベルトがベースを備えて配設されており、ガイド筒と平行に移動するベース側の線材供給部から供給される線材をガイド筒に設けられているスリットを介して可撓性被巻線材側に送り込んでこれに自動的に巻き付けることができるようになっている。
しかし、上記従来手法による場合には、可撓性被巻線材が片持ち状態で回転させられることになり、線材を巻き付ける際にねじれてしまったり、線材を巻く力によっては押しつぶされて巻き終わり後の可撓性被巻線材が長さ方向に伸びてしまったりする不都合があった。
また、フレキシブル電流センサに用いる場合には、可撓性被巻線材に対し線材を一定間隔で巻き付けていかなければならないにもかかわらず、線材に付与されるテンションが変化してしまったりして間隔が一定せずに巻きムラができてしまう不具合もあった。
さらには、可撓性被巻線材の1回転に対する線材供給部側の移動量は、介在させてあるギア比で決定されているため、線材の線径を変更したり、線材を巻き付ける際の間隔を変更しようとしたりするときには、ギア比の計算およびギアの取り替えなどの煩雑な作業が必要になるため、簡単には変更できない作業上の硬直性があった。
本発明は、従来技術にみられた上記課題に鑑み、可撓性被巻線材のねじれや伸びを防ぐなかで、線材の線径の変更や巻き付ける際の間隔の変更にも柔軟に対応しつつ精度よく線材を可撓性被巻線材に巻き付けることができる可撓性被巻線材のための巻線装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、所定長の可撓性被巻線材を遊挿支持すべく装置本体の基台上に固定配置されたガイドパイプと、該ガイドパイプの始端近傍に位置して前記可撓性被巻線材の一端部を把持する一側チャックと、前記ガイドパイプの終端近傍に位置して前記可撓性被巻線材の他端部を把持する他側チャックと、前記基台側に固定配置されて前記一側チャック側を回転させる第1サーボモータと、前記他側チャック側を回転させるべく、前記ガイドパイプの長さ方向に沿わせての進退を可能に前記基台上に配設された可動片に対し常に前記第1サーボモータ側から引き離す方向へと付勢して取り付けられた第2サーボモータと、前記ガイドパイプに遊挿配置された前記可撓性被巻線材に対して前記ガイドパイプがその長さ方向に備える線材導入スリットに向けて線材を供給する線材供給部を備えて該供給線材に対し所望するテンションを与えるテンションユニットと、該テンションユニットを搭載して前記ガイドパイプの長さ方向に沿っての制御された進退移動を可能に前記基台上に配設された走行体を走行させる第3サーボモータを備えるアクチュエータとで構成され、
前記第1〜第3の各サーボモータは、3軸の回転の同期制御を可能とすることで、前記ガイドパイプに遊挿配置された前記可撓性被巻線材に対し前記第2サーボモータ側が保持する前記付勢力により巻線時における伸びを抑えて巻きムラのない線材の均等巻き付けを可能としたことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記ガイドパイプは、内部透視を可能に形成するのが望ましい。また、前記可動片は、可撓性被巻線材の前記他端部を前記他側チャックに把持させる際における位置の固定を可能にして配設するのが好ましい。
請求項1に記載の発明によれば、それぞれの回転が同期制御された一側チャックと他側チャックとに可撓性被巻線材を両持ち状態で把持させることができるので、該可撓性被巻線材が比較的軟質な素材により形成されていても回転時のねじれを確実に防いでムラのない均等な巻線処理を行うことができる。
しかも、他側チャック側が一側チャック側から引き離される方向に付勢された状態にあるため、一側チャックと他側チャックとに把持させた可撓性被巻線材に対する巻線時に仮に伸びが生じても常に引っ張られた状態を維持させることができるので、伸びが原因の巻きムラの発生を効果的に阻止することができる。
さらに、アクチュエータは、第1〜第2の各サーボモータと同期制御された第3サーボモータにより駆動制御されているので、設定された駆動条件のもとでテンションユニット側を精度よく横移動させつつ可撓性被巻線材に対しより精度の高い巻線処理を施すことができる。
また、テンションユニットは、線材供給部との間に位置する線材に所望するテンションを付与することができる構造を備えているので、線材を可撓性被巻線材に巻き付ける際のテンション管理をそれだけ適切に行うことができる。
また、テンションユニットと線材供給部とは、共に走行体の移動に従動させて同時移動させることができるので、両者の離間距離を短くすることで相互間におけるテンションの変動をそれだけ少なくして線材供給部から安定したテンションのもとで線材を供給することができる。
請求項2に記載の発明によれば、テンションユニット側に検出位置検出手段を具備させてあるので、線材の巻き始め位置と巻き終わり位置とを正確に検出させてより正確な巻線処理を行わせることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、内部透視が可能なガイドパイプが用いられているので、仮にガイドパイプ内にゴミが入り込んでも直ちに目視確認してこれを除去することで、ゴミが付着した可撓性被巻線材に線材を巻き付けた際に生ずる巻線状態のばらつきを未然に防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、可撓性被巻線材の他端部を他側チャックに把持させる際にその位置を固定できるようにして可動片が配設されているので、他側チャックに対する可撓性被巻線材の他端部の把持作業をそれだけ効率よく行うことができる。
本発明の一例を示す斜視図。 図1に対応させた正面図。 図1に対応させた平面図。 本発明の全体構成例を模式的に示す説明図。
本発明に係る巻線装置は、図1〜図3からも明らかなように、可撓性被巻線材101を遊挿支持するガイドパイプ13と、該ガイドパイプ13の始端13a側に配置される一側チャック23と、ガイドパイプ13の終端13b側に配置される他側チャック33と、一側チャック23側を回転させる第1サーボモータ43と、他側チャック33側を回転させる第2サーボモータ53と、ガイドパイプ13内に支持させた可撓性被巻線材101に対し所定のテンションを与えて線材102を供給するテンションユニット63と、該テンションユニット63を搭載しての進退移動を可能に配設された走行体74を走行させるアクチュエータ73とを少なくとも装置本体11の基台12に備えて構成されている。なお、本発明に係る巻線装置を用いて可撓性被巻線材101に線径が例えば0.14〜0.3mm程度のエナメル被覆線などからなる線材102が巻き付けられたものは、例えば電流検出用のフレキシブルクランプオンセンサにおける空芯コイルなどとして使用されるものであり、この場合における芯材としての可撓性被巻線材101は、主に例えば外径が10mm前後で内径が6mm前後の適宜の長さを有するフッ素系樹脂等からなるチューブ体として形成されたものが用いられる。
ガイドパイプ13は、可撓性被巻線材101を遊挿支持し得る内径の中空部14を備え、かつ、可撓性被巻線材101の全長よりも短寸な例えば透明アクリル管などの透明管体が用いられ、その始端13aから終端13b近傍位置にまで至る長さ方向にその縦幅が線材102の線径を上回る一条の線材導入スリット15を備えて形成されている。
このようにして形成されているガイドパイプ13は、基台12上に設けられた複数の支柱16に対し、線材導入スリット15の位置がやや上向きとなって間断なく連続する配置関係を確保し得るように前端開口部17aを有するた例えばC字状の支持部17を介して各別に支持させることで、位置固定されている。
適宜の把持構造を備える一側チャック23は、遊挿支持されるべき可撓性被巻線材101にあってガイドパイプ13の始端13aから比較的長く突出している一端部101a側を把持させるべく、ガイドパイプ13の始端13a側と対向する近傍位置に配置されている。
同じく適宜の把持構造を備える他側チャック33は、遊挿支持されるべき可撓性被巻線材101にあってガイドパイプ13の終端13bから比較的短く突出している他端部101b側を把持させるべく、ガイドパイプ13の終端13b側と対向する近傍位置に配置されている。
一側チャック23側を回転させるための第1サーボモータ43は、その回転軸(図示せず)をカプラー24を介して一側チャック23側に連結させた状態のもとで、固定片44を介して基台12上に固定配置されている。
他側チャック33側を駆動回転させるための第2サーボモータ53は、基台12上にガイドパイプ13の長さ方向に沿わせての進退を可能に配設された可動片54に対し、常に第1サーボモータ43側から引き離す方向へと付勢させた状態のもとで取り付けられている。
これをより詳しく説明すれば、第2サーボモータ53は、その回転軸(図示せず)をカプラー34を介して他側チャック33側に連結させ、かつ、可動片54に取り付けられた状態のもとで基台12上に配置されている。
この場合、可動片54は、基台12上に設置されたレール55に沿っての進退移動が可能で、かつ、該可動片54にその一端部56aが連結され、他端部56bが基台12側に連結された引っ張り用コイルバネ56を介することで、常に第1サーボモータ43側から適宜の引っ張り力のもとで引き離す方向へと付勢された状態を保持して基台12上に配設されている。
しかも、可動片54は、可撓性被巻線材101の他端部101bを他側チャック33に把持させるために引っ張り用コイルバネ56の付勢力に抗して第1サーボモータ43方向へと進出させた際、その進出位置を固定具57を介して例えばネジ止めするなどして一時的に基台12側に固定させておくことができるようになっている。
テンションユニット63は、ガイドパイプ13の線材導入スリット15方向にその供給口(図示せず)を対面させた状態のもとで線材102を供給する線材供給部64を備え、かつ、該線材供給部64との間に位置する線材101に対し所望に応じたテンション(張力)を付与することができる公知の内部構造を備えて形成されている。なお、テンションユニット63側への線材102の供給は、図4に模式的に示されているようにテンションユニット63からは引き離された状態のもとで装置本体側に固定配置されている線材102が巻かれたボビン66から繰り出されることで行われるようになっている。
また、テンションユニット63は、絶対値エンコーダを利用して線材102の巻き始め位置と巻き終わり位置とを検出する位置検出手段67を備えている。この場合、位置検出手段67を構成している前記絶対値エンコーダは、そのカウンタで実際の巻き数と対応させたカウント数値を事前に予測して設定しておくことができ、実際に巻いているときにカウンタがカウントアップしていき、設定値に到達したときに指定の回数分を巻いた巻き終わり位置であると判断して装置本体11が備えるスイッチをオフとすることでその動きを停止させることができ、このようにして可撓性被巻線材101に対する線材102の巻き始めの位置と巻き終わりの位置とを自動的に検出することができるようになっている。
アクチュエータ73は、テンションユニット63を搭載した走行体65をガイドパイプ13の長さ方向に沿って制御された進退移動をさせるために基台12側に配設されている。
すなわち、アクチュエータ73は、ガイドパイプ13の長さ方向に沿わせて基台12上に角筒状を呈して固定配置されるケーシング74と、該ケーシング74内での回転を自在に軸支された図示しない雄ねじ杆と、該雄ねじ杆に螺合させた図示しないナット部とで構成されるボールねじ(図示せず)と、雄ねじ杆の始端部(図示せず)がカプラー75を介して連結される回転軸を備える第3サーボモータ76とで形成されている。
この場合、ボールねじと螺合されるナット部は、ケーシング74の上面に設けた二条のガイド溝74a,74bを介して走行体65側と連結することで、該走行体65をボールねじに付与される回転方向に応じて進退走行させることができるようになっている。
しかも、第1〜第3の各サーボモータ43,53,76は、3軸の回転の同期制御ができるようにして配設されている。具体的には、例えば図4に示すように、装置本体11が備える制御ボックス81に設けられているタッチパネル82を操作することにより、必要なパラメータを設定した上で、さらに線材101の巻速度(加速、減速)や巻方向(時計方向、反時計方向)や送り(巻数)などを設定し、コントローラ83から各サーボパック84に対応する制御信号を送ることで第1〜第3の各サーボモータ43,53,76の3軸の回転を所定のプログラムに基づいて同期制御することができるようになっている。
次に、上記構成からなる本発明の作用効果を図示例に基づいて説明すれば、巻線装置11が備えるガイドパイプ13の中空部14内に可撓性被巻線材101を遊挿配置した上で、ガイドパイプ13の始端13aから比較的長い長さで突出している一端部101aを一側チャック23により把持させる。
また、ガイドパイプ13の終端13bから比較的短い長さで突出している可撓性被巻線材101の他端部101bに対しては、引っ張り用コイルバネ56による付勢力に抗して第2サーボモータ53側を第1サーボモータ43方向へと押圧することで可動片54がレール55に沿って進出し、これにより他側カプラー34もガイドパイプ13の終端13bから比較的短い長さで突出している他端部101bを他側チャック33により把持できる適宜位置にまで移動させることができる。
このようにして他側カプラー34を適宜位置にまで移動させた後は、固定金具57を用いて可動片54を基台12側に位置固定した上で、可撓性被巻線材101の他端部101bを他側チャック33により把持させる。
かくして、ガイドパイプ13に遊挿配置した可撓性被巻線材101の一端部101aは一側チャック23に、他端部101bは他側チャック33にそれぞれ把持させた後は、固定金具57を用いた基台12側に対する可動片54の位置固定状態を解除する。
基台12側に対する可動片54の位置固定状態を解除すると、該可動片54は、第1サーボモータ43側から引っ張り用コイルバネ56が生成する適宜の引っ張り力により引き戻される方向に付勢された状態を維持し続ける結果、一側チャック23と他側チャック33とに把持されている可撓性被巻線材101も常にピンと張った状態を維持させることができることになる。
このようにしてガイドパイプ13に可撓性被巻線材101を遊挿配置した後は、ガイドパイプ13の始端13a側に位置させてあるテンションユニット63が備える線材供給部64から線材102を送り出して可撓性被巻線材101の一端部101a側に巻き付けた上で、カプラー24側に固定してある例えば十字穴付き小ネジなどの巻き付け部にその開放端部を絡めるなどして固定させる。
しかる後、装置本体11が備えるスイッチをオンとすることで、第1サーボモータ43と第2サーボモータ53と第3サーボモータ76とは、既に設定されている設定内容に基づいて同期制御された状態のもとでそれぞれが駆動を開始する。
このとき、可撓性被巻線材101の一端部101aが一側チャック23に、他端部101bが他側チャック33にそれぞれ把持されている可撓性被巻線材101は、第1サーボモータ43と第2サーボモータ53との両軸が同期制御された状態のもとでねじれを生ずることなく円滑に回転させることができる。
しかも、第1サーボモータ43と第2サーボモータ53との関係で同期制御されている第3サーボモータ76は、ボールねじを回転駆動させることでテンションユニット63を搭載する走行体65も可撓性被巻線材101の一端部101a側から他端部101b方向へと横移動(図示例では右方向から左方向に向かう横移動)させることができることになる。
したがって、回転する可撓性被巻線材101に巻き付けられている線材102は、テンションユニット63が備える線材供給部64からの供給を受けながら等速で回転している可撓性被巻線材101を横移動させつつガイドパイプ13の線材導入スリット15を経てその周囲に巻線処理を施すことができる。
また、可撓性被巻線材101は、巻線処理中に仮に伸びが生じたとしても、引っ張り用コイルバネ56が生成する適宜の引っ張り力により可動片54が引き戻される結果、その伸び分を吸収してピンと張った状態を維持させ続けることができる。
可撓性被巻線材101に対するこのような巻線処理は、位置検出手段67によりその巻き終わり位置が検出され、その信号を受けた第1サーボモータ43と第2サーボモータ53と第3サーボモータ76とがその駆動を停止することで終了する。この場合、巻き終わり位置にある線材102は、例えば適宜の樹脂系接着剤を用いて隣接する線材102側と接合することで位置固定させることができる。なお、巻き始め位置にある線材102も同様にして位置固定させることもできる。
かくして、巻き終わり位置での可撓性被巻線材101に対する線材102の固定処理を終えた後は、可撓性被巻線材101側から引き出されている線材102を切断した上で、第3サーボモータ76を逆回転させて位置検出手段67がガイドパイプ13の始端側に位置する線材102の巻き始め位置へとテンションユニット63を搭載させた走行体65を横移動(図示例では左方向から右方向に向かう横移動)させた上で、今回分の巻線処理を終了する。以後、同様の手順を踏んで個々の可撓性被巻線材101に対する巻線処理が繰り返し行われることになる。
このため、本発明によれば、それぞれの回転が同期制御された一側チャック23と他側チャック33とに可撓性被巻線材101を両持ち状態で把持させることができるので、該可撓性被巻線材101が比較的軟質な素材により形成されていても回転時のねじれを確実に防いでムラのない均等な巻線処理を行うことができる。
しかも、他側チャック33側は、引っ張り用コイルバネ56を介して一側チャック23側から常に引き離される方向に付勢された状態にあるため、一側チャック23と他側チャック33とに把持させた可撓性被巻線材101に対する巻線処理時に仮に伸びが生じても常にやや引っ張られた状態を維持させることができるので、伸びが原因の巻きムラの発生を効果的に阻止することができる。
さらに、アクチュエータ73は、第1サーボモータ43および第2サーボモータ53と同期制御された第3サーボモータ76により駆動制御されているので、例えば図4に示すように制御ボックス81に設けられているタッチパネル82を操作して必要なパラメータを設定し、さらに線材101の巻速度(加速、減速)や巻方向(時計方向、反時計方向)や送り(巻数)などを微調整可能に設定した上で、テンションユニット63側を精度よく横移動させつつ可撓性被巻線材101に対しより精度の高い巻線処理を施すことができる。
また、テンションユニット63は、線材供給部64との間に位置する線材102に対しその時々に最適な所望するテンションを付与することができる構造を備えているので、線材102を可撓性被巻線材101に巻き付ける際のテンション管理をそれだけ適切に行うことができる。
また、テンションユニット63と線材供給部64とは、共に走行体65の移動に従動させて同時移動させることができるので、両者の離間距離を短くすることで相互間におけるテンションの変動をそれだけ少なくして線材供給部64から安定したテンションのもとで線材102を可撓性被巻線材101側に供給することができる。
また、テンションユニット63側に位置検出手段67を具備させてある場合には、可撓性被巻線材101に対する線材102の巻き始め位置と巻き終わり位置とを正確に検出することができるので、それだけ巻線処理をより正確に行わせることができる。
また、内部透視が可能なガイドパイプ13が用いられている場合には、仮に該ガイドパイプ13内にゴミが入り込んだとしても直ちに目視確認してこれを除去することで、ゴミが付着した可撓性被巻線材101に線材102を巻き付けた際に生ずる巻線状態のばらつきを未然に防止することができる。
また、可撓性被巻線材101の他端部101aを他側チャック33に把持させる際にその位置を固定できるようにして可動片54が配設されている場合には、後退しようとする他側チャック33側の動きを停止させた状態のもとで該他側チャック33に対する可撓性被巻線材101の他端部101bを把持させる作業をそれだけ効率よく行うことができる。
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、可撓性被巻線材101としては、所望に応じチューブ体以外のロッド状に形成されているものを用いることもできる。また、ガイドパイプ13は、透視困難な合成樹脂素材を用いて形成することもできる。さらに、場合によっては、テンションユニット63側に位置検出手段67を具備させないでおくこともできる。
11 装置本体
12 基台
13 ガイドパイプ
13a 始端
13b 終端
14 中空部
15 線材導入スリット
16 支柱
17 支持部
17a 前端開口部
23 一側チャック
24 カプラー
33 他側チャック
34 カプラー
43 第1サーボモータ
44 固定片
53 第2サーボモータ
54 可動片
55 レール
56 引っ張り用コイルバネ
56a 一端部
56b 他端部
57 固定具
63 テンションユニット
64 線材供給部
65 走行体
66 ボビン
67 位置検出手段
73 アクチュエータ
74 ケーシング
74a,74b ガイド溝
75 カプラー
76 第3サーボモータ
81 制御ボックス
82 タッチパネル
83 コントローラ
84 サーボパック
101 可撓性被巻線材
101a 一端部
101b 他端部
102 線材

Claims (4)

  1. 所定長の可撓性被巻線材を遊挿支持すべく装置本体の基台上に固定配置されたガイドパイプと、該ガイドパイプの始端近傍に位置して前記可撓性被巻線材の一端部を把持する一側チャックと、前記ガイドパイプの終端近傍に位置して前記可撓性被巻線材の他端部を把持する他側チャックと、前記基台側に固定配置されて前記一側チャック側を回転させる第1サーボモータと、前記他側チャック側を回転させるべく、前記ガイドパイプの長さ方向に沿わせての進退を可能に前記基台上に配設された可動片に対し常に前記第1サーボモータ側から引き離す方向へと付勢して取り付けられた第2サーボモータと、前記ガイドパイプに遊挿配置された前記可撓性被巻線材に対して前記ガイドパイプがその長さ方向に備える線材導入スリットに向けて線材を供給する線材供給部を備えて供給線材に対し所望するテンションを与えるテンションユニットと、該テンションユニットを搭載して前記ガイドパイプの長さ方向に沿っての制御された進退移動を可能に前記基台上に配設された走行体を走行させる第3サーボモータを備えるアクチュエータとで構成され、
    前記第1〜第3の各サーボモータは、3軸の回転の同期制御を可能とすることで、前記ガイドパイプに遊挿配置された前記可撓性被巻線材に対し前記第2サーボモータ側が保持する前記付勢力により巻線時における伸びを抑えて巻きムラのない線材の均等巻き付けを可能としたことを特徴とする可撓性被巻線材のための巻線装置。
  2. 前記テンションユニット側には、線材の巻き始め位置と巻き終わり位置とを検出する検出位置検出手段を具備させた請求項1に記載の可撓性被巻線材のための巻線装置。
  3. 前記ガイドパイプは、内部透視を可能に形成した請求項1または2に記載の可撓性被巻線材のための巻線装置。
  4. 前記可動片は、可撓性被巻線材の前記他端部を前記他側チャックに把持させる際における位置の固定を可能にして配設した請求項1ないし3のいずれかに記載の可撓性被巻線材のための巻線装置。
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