JP2013125834A - モールド金型、半導体装置、および樹脂成形品 - Google Patents

モールド金型、半導体装置、および樹脂成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質な半導体装置を製造するためのモールド金型を提供する。
【解決手段】半導体装置を製造するために用いられるモールド金型であって、ワークを一方面側から押さえる一方金型と、ワークを他方面側から押さえる他方金型とを有し、一方金型および他方金型の少なくとも一つには、ワークを押さえる突起部、および、突起部を取り囲むように構成されたキャビティが設けられており、突起部の先端とワークとの間には、樹脂封止時にキャビティから排出された空気を閉じ込める空間が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体チップを実装して樹脂封止した半導体装置、および、半導体装置を製造するために用いられるモールド金型に関する。
従来から、半導体装置を製造するため、キャビティ(凹部)が形成されたモールド金型でリードフレームをクランプして樹脂封止(トランスファモールド)を行う技術が知られている。樹脂封止を行う前にキャビティの内部には空気が存在するが、樹脂封止時に樹脂が圧送されることでキャビティ内部は徐々に樹脂で充填される。
しかし、キャビティ内部を流れる樹脂の速さはキャビティの場所に応じて異なるため、キャビティ内部に樹脂を完全に充填しようとしても、その一部に空気が残ってしまう。このような空気をキャビティ内部から排出するため、従来のモールド金型では、キャビティの外側(ゲートと反対側の外壁)に空気の抜き孔(エアベント)を設け、この抜き孔から空気を排出するような構成を採用していた。
特許文献1には、LEDパッケージを製造するために用いられるモールド金型が開示されている。このモールド金型は、平面視において環状に形成されたキャビティに囲まれた領域(突起部)でリードフレームをクランプするように構成されている。
特開2009−206370号公報
しかしながら、キャビティの中央部にキャビティピン(突起部)を配置し、このキャビティピンでリードフレームをクランプして樹脂封止する場合、キャビティ内の空気は、キャビティの中央部、すなわちキャビティピン(突起部)の側面にまとわり付くように残る。このため、従来のように空気の抜き孔をキャビティの外側に設けても、キャビティ(突起部)の側面にまとわり付く空気を除去することは困難となる場合がある。その結果、樹脂パッケージ中に空隙(ボイド)が発生すると、半導体装置の強度や耐湿性等の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで本発明は、高品質な半導体装置を製造するためのモールド金型および高品質な半導体装置を提供する。
本発明の一側面としてのモールド金型は、半導体装置を製造するために用いられるモールド金型であって、ワークを一方面側から押さえる一方金型と、前記ワークを他方面側から押さえる他方金型とを有し、前記一方金型および前記他方金型の少なくとも一つには、前記ワークを押さえる突起部、および、該突起部を取り囲むように構成されたキャビティが設けられており、前記突起部の先端と前記ワークとの間には、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める空間が形成されている。
本発明の他の側面としての半導体装置は、リードフレームと、前記リードフレームに実装された半導体チップと、突起部および該突起部を取り囲むように構成されたキャビティを備えたモールド金型でクランプすることで、前記半導体チップを封止した樹脂とを有し、前記リードフレームは、前記モールド金型の前記突起部に対応する位置に形成されて、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める凹部と、前記樹脂封止時に前記空気が前記キャビティから前記凹部へ移動するための通路部とを有する。
本発明の他の側面としての樹脂成形品は、ワークと、突起部および該突起部を取り囲むように構成されたキャビティを備えたモールド金型でクランプすることで充填された樹脂と、を有し、前記ワークは、前記モールド金型の前記突起部に対応する位置に形成されて、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める凹部と、前記樹脂封止時に前記空気が前記キャビティから前記凹部へ移動するための通路部とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、高品質な半導体装置を製造するためのモールド金型および高品質な半導体装置を提供することができる。
本実施例における金型の概略断面図である。 本実施例における金型を用いた樹脂封止の説明図である。 本実施例におけるキャビティピンの先端の構成図である。 本実施例におけるキャビティピンとリードフレームとの組み合わせの変形例である。 本実施例におけるキャビティピンの変形例である。 本実施例における金型の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1乃至図3を参照して、本実施例における半導体装置およびその半導体装置を製造するために用いられる金型(モールド金型)について説明する。図1は、本実施例における金型の概略断面図であり、上型と下型とを用いてリードフレーム(半導体装置)をクランプした状態を示している。図2は、金型を用いた樹脂封止の説明図であり、図1中の点線150で囲まれた領域を拡大して示している。図3は、本実施例におけるキャビティピンの先端の構成図であり、図3(a)は先端の側面図、図3(b)は先端の平面図をそれぞれ示している。
図1において、リードフレーム10(ワーク)は、例えば、銅系フレーム材の表面に、ニッケル、パラジウム、銀、又は金などで構成されるメッキ層(例えばNi−Agメッキ)を形成して構成される。リードフレーム10の板厚は、例えば0.5mmであり、板厚0.2mmや0.3mm程度のリードフレームを用いてもよい。図1において、一点鎖線を挟んだ左側には右側と同様の構成が配置されることにより、一度の成形で2枚のリードフレーム10が樹脂封止される。なお図1は、個片化後に一つの半導体パッケージを構成する領域のみ示している。
リードフレーム10の上には複数の半導体チップ80が実装されている。半導体チップ80は、回路が形成された面とは反対側の面をリードフレーム10側に向けて、半田などを用いてリードフレーム10の上に電気的に接続されて固定される。また半導体チップ80は、金などから構成されるワイヤ82を用いたワイヤボンディングにより、半導体チップ80の回路と、リードフレーム10上の所定の領域とが電気的に接続される。ただし本実施例はこれに限定されるものではなく、バンプを用いたフリップチップにより半導体チップ80をリードフレーム10上に実装することもできる。この場合、ワイヤ82は不要となる。また、モールドされるワークとしては、リードフレーム10の代わりに、セラミックス基板や樹脂基板のような基板や半導体ウエハ等を用いてもよい。また、半導体チップを必ずしも封止する必要はなく、半導体パッケージにおいて光を反射するリフレクタやヒートシンクの保持する構成などにおいて補強するスティフナ等の樹脂構造体を基板等に成形する構成(樹脂成形品)にも採用することができる。
半導体チップ80を実装したリードフレーム10を、図1に示される金型を用いて樹脂封止(樹脂成形)を行い、それにより得られた樹脂成形品をダイシングして個片化することで、最終製品としての半導体パッケージ(半導体装置)が完成する。本実施例の半導体装置は、例えば半導体センサとして用いられる。ただし本実施例はこれに限定されるものではなく、LED等の他の用途に用いられる半導体装置にも適用可能である。
本実施例において、モールド金型は上金型50(一方金型)と下金型60(他方金型)を備えて構成される。上金型50は、上型インサート51を備え、上型インサート51にはキャビティピン52(突起部)が挿入されている。図1には一つのキャビティピン52のみが示されているが、実際には半導体パッケージの個数分だけの複数のキャビティピン52が上型インサート51に挿入されている。キャビティピン52は、例えば鉄やステンレス系の材料から構成されるが、これに限定されるものではない。
上型インサート51には、各々のキャビティピン52を取り囲むようにキャビティ57が形成されている。キャビティ57には、トランスファモールドによりリードフレーム10が樹脂封止される際に樹脂が充填される。この樹脂は、半導体チップ80を封止し、個片化後の半導体装置におけるパッケージを構成する。また、上型インサート51には、隣接するキャビティ57同士を連通するスルーゲート58が形成されている。ただし、スルーゲート58に代えてエアベントを設けてもよい。また、後述する構成により、平面視におけるパッケージの外周へのエアの排出手段を設けなくてもエアベント可能であり、ボイドの発生を防止することができる。
また上型インサート51には、カル55a、ランナ55b、および、ゲート56が形成されており、樹脂をキャビティ57の内部に注入するように、これらは互いに連通して設けられている。上金型50は、樹脂封止時において、半導体チップ実装領域とキャビティ57とが重なるようにリードフレーム10を上面側(一方面側)から押さえ付ける。
下金型60は、下型インサート61を備えて構成されている。下型インサート61には、上型インサート51のキャビティ57と対応する位置、すなわち、リードフレーム10を挟んでキャビティ57と対称の位置に、キャビティ67が形成されている。また、キャビティ67の中央部には、上型インサート51のキャビティピン52と対応する位置、すなわちリードフレーム10を挟んでキャビティピン52と対称の位置に、突起部62が形成されている。また下型インサート61には、隣接するキャビティ67同士を連通するスルーゲート68が形成されている。スルーゲート68は、上型インサート51のスルーゲート58と対応する位置、すなわちリードフレーム10に関してスルーゲート58と対称の位置に設けられている。下金型60は、樹脂封止時において、リードフレーム10を下面側(他方面側)から押さえ付ける。
このように本実施例のモールド金型は、上金型50と下金型60とを主体として構成されている。樹脂封止時(樹脂モールド時)には、上金型50と下金型60とでリードフレーム10をクランプし(挟み)、複数のキャビティ57、67の内部に半導体パッケージ用の樹脂を充填する。
図1において、70は、熱硬化性樹脂等をタブレット(円柱)状に成形した樹脂タブレットである。樹脂封止時には、図1に示されるように、下金型60のポット63を予熱し、その中に樹脂タブレット70を投入して溶融させる。そして、ポット63に沿って上下に摺動可能に構成されたプランジャ64をトランスファ機構(不図示)により上動させ、溶融した樹脂71を圧送する。プランジャ64によって樹脂71が圧送されることにより、溶融した樹脂71は、図1中のカル55a、ランナ55b、および、ゲート56を介して、図2(a)に示されるようにキャビティ57、67へ供給される。複数のパッケージをスルーゲート58、68を介して接続したようなマトリックスタイプの成形を行う場合、各々のキャビティ57、67は、スルーゲート58、68を介して連通しているため、樹脂71は、ゲート56に近いキャビティ57、67から、ゲート56から離れた(遠い)キャビティ57、67に向けて順次供給されていく。このようにして、樹脂タブレット70が溶融して樹脂71となり、上金型50と下金型60で形成された空間(キャビティ57、67)に注入される。
図1および図2(a)に示されるように、樹脂封止前において、キャビティ57、67の内部には空気が存在する。プランジャ64により樹脂71が圧送されてキャビティ57、67の内部は徐々に樹脂71で充填されていくため、キャビティ57、67の内部に存在する空気をキャビティ57、67から排出する必要がある。このため、キャビティ57、67の外側(外壁の一部)にエアベントを設けることで、キャビティ57、67の内部に樹脂71が充填されるにつれて、このエアベントから空気が排出される。
しかしながら、本実施例では、キャビティ57、67の中央部にてキャビティピン52(押さえ部91)および突起部62(押さえ部95)を用いてリードフレーム10をクランプした状態で樹脂封止を行う。この場合、図2(b)に示されるように、キャビティピン52および突起部62の柱状の部分によって分けられた樹脂71の流れがこれら柱状の部分の背後(同図の右側)において合流する際に、柱状の部分の近傍に空気57a、67aが残留する。具体的には、空気57a、67aは、キャビティ57、67の中央部、すなわちキャビティピン52および突起部62の側面にまとわり付くように残留する。このため、従来のように空気の抜き孔をキャビティ57、67の外側に設けても、キャビティピン52および突起部62の側面にまとわり付く空気57a、67aを効果的に除去することができない。
そこで本実施例では、キャビティピン52の先端とリードフレーム10との間に、樹脂封止時にキャビティ57から排出された空気を閉じ込める空間が形成されている。具体的には、図3(a)、(b)に示されるように、キャビティピン52の先端は、押さえ部91、凹部92(掘り込み部)、および、通路部93を備えて構成される。押さえ部91は、リードフレーム10を(上面側から)押さえる部分である。凹部92は、押さえ部91の内側に形成されて空気57aを閉じ込める領域である。通路部93は、樹脂封止時に空気57aがキャビティ57から凹部92へ(図3(b)中の矢印方向へ)移動するための通路となる。また通路部93は、キャビティピン52の周囲のうち、ゲート56とは反対側(図3(b)中の右側)に設けられている。これは、キャビティ57内の空気は、樹脂が合流する領域で発生しやすいためである。本実施例では同様に、突起部62の先端とリードフレーム10との間において、空気67aを閉じ込める空間(凹部96)が形成されている。
このように本実施例では、キャビティピン52および突起部62の先端の両方に、樹脂封止時にキャビティ57、67内の空気57a、67aを閉じ込める空間が形成されている。このため、キャビティピン52および突起部62の側面にまとわり付く空気57a、67aを効果的に除去することができる。この結果、樹脂パッケージ中に発生する空隙(ボイド)を低減して高品質な樹脂パッケージを製造することが可能となる。
このような構成を採用することで、図2(c)に示されるように、キャビティ57、67内の不要な空気57a、67aが除去され、上金型50と下金型60との間(キャビティ57、67)が樹脂71で良好に充填される。また、このような空隙(ボイド)を削減するためにキャビティ57、67内の空気を排出し樹脂を充填する減圧成形や樹脂圧力を高圧にすることも考えられるが、本実施例のように金型の形状を変更する手法と比較して高価な装置構成が必要となる。これに対し、本実施例の構成によれば、空隙(ボイド)を低減して高品質な樹脂パッケージを安価な装置構成で製造することができる。なお、樹脂タブレット70に代えて液状の熱硬化性樹脂をディスペンサ(不図示)で供給することもできる。また、粒状、顆粒状やゲル状の樹脂を用いることもできる。
樹脂71の充填後、樹脂71を硬化させるために所定時間だけ待機した後、上金型50および下金型60の型閉状態を開放する。そして、ダイシング工程により複数の樹脂パッケージ(半導体装置)に個片化される。このような構成により、樹脂パッケージ中の空隙(ボイド)を低減して高品質な半導体装置を提供することができる。
次に、図4、図5および図6を参照して、本実施例における変形例について説明する。図4(a)〜(c)は、本実施例におけるキャビティピンとリードフレームとの組み合わせの変形例である。図5(a)、(b)は、本実施例におけるキャビティピンの変形例である。図6(a)、(b)は、本実施例における金型の変形例を示す平面図である。
図4(a)の変形例において、キャビティピン52aの先端は、従来と同様の平面形状である。すなわち先端の全体は、リードフレームを押さえる押さえ部を構成する。一方、リードフレーム10aには、キャビティピン52aにより押さえられる領域の内側領域において、空気を閉じ込める凹部11(掘り込み部)が形成されている。またリードフレーム10aには、樹脂封止時に空気がキャビティから凹部11へ移動するための通路部12が形成されている。凹部11および通路部12はそれぞれ、図3を参照して説明したキャビティピン52の凹部92および通路部93と同様の形状を有する。
図4(b)の変形例において、リードフレーム10bには、図4(a)と同様の凹部11が形成されている。一方、キャビティピン52bの先端には、樹脂封止時に空気がキャビティから凹部11へ移動するための通路部93が形成されている。通路部93は、図3を参照して説明した構成と同様である。
図4(c)の変形例において、キャビティピン52cの先端には、押さえ部の内側に形成されて空気を閉じ込める凹部92が形成されている。凹部92は、図3を参照して説明した構成と同様である。一方、リードフレーム10cには、樹脂封止時に空気がキャビティから凹部92へ移動するための通路部12aが形成されている。
このように、図4(a)〜(c)に示されるキャビティピンとリードフレームとの組み合わせの各構成を採用した場合でも、本実施例の効果を同様に得ることができる。
図5(a)の変形例において、キャビティピン52dには、凹部92に閉じ込められた空気を抜くための抜き孔94が設けられている。抜き孔94の一端は凹部92に接続され、他端は空気吸引手段(不図示)に接続されている。抜き孔94を設けることにより、凹部92に閉じ込められた空気が溜まらないため、凹部92の体積よりも大きい空気体積量を吸引することができる。
図5(b)の変形例において、キャビティピン52eには、凹部92aおよび通路部93aが形成されている。凹部92aおよび通路部93aの深さ(高さ)はそれぞれ、凹部92および通路部93よりも深く(高く)、樹脂71に含まれるフィラー等の径より大きくすることで、フィラー等によって流れが塞き止められない深さとする必要がある。また好ましくは、通路部93aの幅を通路部93よりも広く構成する。本変形例の構成によれば、樹脂封止時に樹脂内部に含まれる空気を閉じ込める空間が形成されるとともに、樹脂71の一部を通路部93aを介して凹部92aの内部に閉じ込めるフローキャビティとしての機能も有することになる。
本実施例のモールド金型において、上金型50における突起部としてキャビティピン52を設け、下金型60における突起部として下型インサート61に一体的に形成された突起部62を設けている。ただし本実施例はこれに限定されるものではない。上金型50における突起部として上型インサート51に一体的に形成された突起部を設け、下金型60における突起部としてキャビティピンを設けてもよい。また、両方の突起部をキャビティピンとすることもできる。すなわち、上金型50および下金型60の突起部の少なくとも一つにキャビティピンを採用すればよい。また、両方の突起部として、それぞれのインサートに一体的に形成された突起部を採用することもできる。
また本実施例のモールド金型では、上金型50および下金型60の両方の突起部(キャビティピン52、突起部62)に空気を閉じ込める空間(凹部92、64)を形成しているが、これに限定されるものではない。このような空間は、上金型50、60の少なくとも一つの突起部に形成すればよい。また、このような突起部自体を上金型50、60の少なくとも一つに設けられるように構成してもよい。本実施例におけるモールド金型の構成は、半導体チップがリードフレームの両面にされているか、またはいずれか一方の面に実装されているかなどに応じて適宜変更される。また本実施例において、突起部の先端は図3(b)で示される平面方向から見て円形状であるが、これに限定されるものではなく、矩形状などの他の形状としてもよい。
また、図6(a)の変形例において、マップタイプのキャビティ57aに平面視円形状の突起部59aを行列状に設けることで、例えばLEDリフレクタのようなパッケージを一括して成形することができる。このような場合、突起部59aにおけるゲート56の反対側に通路部97bを設けることで、凹部98aの内部に空気を排出することができる。即ち、ゲート56とエアベント53を繋いだ線上における突起部59aの壁面付近において樹脂が合流することになるため、樹脂の合流する位置において空気を排出することができる。
図6(b)の変形例において、マップタイプのキャビティ57bに平面視矩形状の突起部59bを行列状に設けることで、例えば放熱板保持用のスティフナとして成形するようなパッケージを一括して成形することができる。このような場合において、突起部59b間の隙間が細く(狭く)なってしまうときにもゲート56とエアベント53を繋いだ線上における突起部59bの壁面付近において合流することになる。このため、ゲート56に向く側面に通路部97bを設けることによっても、凹部98bの内部に空気を円滑に排出することができる。すなわち、通路部97bの成形位置は、ゲート56に対して反対側のみではなく、樹脂が合流する位置として成形試験や流動解析により確認される樹脂の合流位置に配置することで空気を円滑に排出することができる。
本実施例では、一方金型および他方金型の少なくとも一方の突起部の先端に、樹脂封止時にキャビティ内の空気を閉じ込める空間が形成されている。このため、突起部の側面にまとわり付く空気を効果的に除去することができ、半導体パッケージ中の空隙(ボイド)の発生を抑制することが可能である。このため本実施例によれば、高品質な半導体装置を製造するためのモールド金型および高品質な半導体装置を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
10 リードフレーム
50 上金型
52 キャビティピン
57、67 キャビティ
58、68 スルーゲート
60 下金型
63 ポッド
64 プランジャ
70 樹脂タブレット
71 樹脂
80 半導体チップ
82 ワイヤ
91 押さえ部
92 凹部
93 通路部

Claims (10)

  1. 半導体装置を製造するために用いられるモールド金型であって、
    ワークを一方面側から押さえる一方金型と、
    前記ワークを他方面側から押さえる他方金型と、を有し、
    前記一方金型および前記他方金型の少なくとも一つには、前記ワークを押さえる突起部、および、該突起部を取り囲むように構成されたキャビティが設けられており、
    前記突起部の先端と前記ワークとの間には、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める空間が形成されている、ことを特徴とするモールド金型。
  2. 前記突起部は、前記一方金型および前記他方金型の少なくとも一つに設けられたキャビティピンであることを特徴とする請求項1または2に記載のモールド金型。
  3. 前記突起部は、前記一方金型および前記他方金型の少なくとも一つに一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモールド金型。
  4. 前記突起部の先端は、
    前記ワークを押さえる押さえ部と、
    前記空気が前記キャビティから前記ワークに形成された凹部へ移動するための通路部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモールド金型。
  5. 前記突起部の先端は、
    前記ワークを押さえる押さえ部と、
    前記ワークに形成された通路部を介して排出された前記空気を閉じ込めるように前記押さえ部の内側に形成された凹部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモールド金型。
  6. 前記突起部の先端は、
    前記ワークを押さえる押さえ部と、
    前記押さえ部の内側に形成されて前記空気を閉じ込める凹部と、
    前記樹脂封止時に前記空気が前記キャビティから前記凹部へ移動するための通路部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモールド金型。
  7. 前記突起部は、前記凹部に閉じ込められた前記空気を抜くための抜き孔を有することを特徴とする請求項5または6に記載のモールド金型。
  8. 前記一方金型は、樹脂を前記キャビティの内部に注入するためのゲートを備え、
    前記通路部は、前記突起部に対して前記ゲートとは反対側に設けられていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載のモールド金型。
  9. リードフレームと、
    前記リードフレームに実装された半導体チップと、
    突起部および該突起部を取り囲むように構成されたキャビティを備えたモールド金型でクランプすることで、前記半導体チップを封止した樹脂と、を有し、
    前記リードフレームは、
    前記モールド金型の前記突起部に対応する位置に形成されて、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める凹部と、
    前記樹脂封止時に前記空気が前記キャビティから前記凹部へ移動するための通路部と、を有することを特徴とする半導体装置。
  10. ワークと、
    突起部および該突起部を取り囲むように構成されたキャビティを備えたモールド金型でクランプすることで充填された樹脂と、を有し、
    前記ワークは、
    前記モールド金型の前記突起部に対応する位置に形成されて、樹脂封止時に前記キャビティから排出された空気を閉じ込める凹部と、
    前記樹脂封止時に前記空気が前記キャビティから前記凹部へ移動するための通路部と、を有することを特徴とする樹脂成形品。
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