JP2013125773A - パターン形成方法及びパターン形成装置 - Google Patents

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俊明 井上
Jun Aketo
純 明渡
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Abstract

【課題】微細なパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供する。
【解決手段】インクの液滴120を基材100に向かって順次吐出して基材100上にパターン110を形成するパターン形成方法は、基材100上の所定位置Pに向かって第1のレーザ光Lを照射して所定位置Pを加熱する第1の工程S11と、インク液滴120を所定位置Pに向かって吐出する第2の工程S13と、飛翔中のインク液滴120に向かって第2のレーザ光Lを照射してインク液滴120を加熱する第3の工程S14と、を備えており、第2のレーザ光Lのパワー密度は、第1のレーザ光Lのパワー密度に対して相対的に低く、第1のレーザ光Lの波長と第2のレーザ光Lの波長とが同一となっている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、インクの液滴を基材に向かって順次吐出して当該基材上に所定形状のパターンを形成するパターン形成方法及びパターン形成装置に関するものである。
インクジェットを用いて基板上に配線パターンを形成する際に、当該基板上において液滴が着弾する箇所をレーザ光やランプによって予め加熱することで、着弾直後の液滴を迅速に固化させる技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
国際公開第2009/072603号
しかしながら、樹脂材料等の比較的融点の低い材料で基板を構成すると、着弾した液滴が固化する温度まで基板を十分に加熱できない場合がある。そのため、液滴を迅速に乾燥させることができず、微細なパターンを形成することが困難であるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、微細なパターンを形成することが可能なパターン形成方法及びパターン形成装置を提供することである。
[1]本発明に係るパターン形成方法は、インクの液滴を基材に向かって順次吐出して前記基材上にパターンを形成するパターン形成方法であって、前記基材上の所定位置に向かって第1のレーザ光を照射して前記所定位置を加熱する第1の工程と、前記液滴を前記所定位置に向かって吐出する第2の工程と、飛翔中の前記液滴に向かって第2のレーザ光を照射して前記液滴を加熱する第3の工程と、を備えており、前記第2のレーザ光のパワー密度は、前記第1のレーザ光のパワー密度に対して相対的に低く、前記第1のレーザ光の波長と、前記第2のレーザ光の波長と、が実質的に同一であることを特徴とする。
[2]また、本発明に係るパターン形成装置は、インクの液滴を基材に向かって順次吐出して前記基材上にパターンを形成するパターン形成装置であって、前記基材上の所定位置に向かって前記液滴を吐出する液滴吐出手段と、前記液滴が前記所定位置に着弾する前に前記所定位置に向かって第1のレーザ光を照射して前記所定位置を加熱すると共に、飛翔中の前記液滴に向かって第2のレーザ光を照射して前記液滴を加熱するレーザ照射手段と、を備えており、前記第2のレーザ光のパワー密度は、前記第1のレーザ光のパワー密度に対して相対的に低く、前記第1のレーザ光の波長と、前記第2のレーザ光の波長と、が実質的に同一であることを特徴とする。
[3]上記発明において、前記レーザ照射手段は、単一のレーザ発振部と、前記レーザ発振部によって発振されたレーザ光を、前記第1のレーザ光と、前記第2のレーザ光と、に分割する光分割部と、を有してもよい。
[4]上記発明において、前記レーザ照射手段は、単一のレーザ発振部と、前記レーザ発振部から発振されたレーザ光の照射先を、前記基材上の前記所定位置と、飛翔中の前記液滴と、の間で切替可能な光学系と、を有しており、前記レーザ発振部によって発振された前記第1のレーザ光は、前記光学系を介して、前記基材上の前記所定位置に導かれ、前記レーザ発振部によって発振された前記第2のレーザ光は、前記光学系を介して、飛翔中の前記液滴に導かれてもよい。
なお、上記発明において、前記パターン形成装置は、前記基材を前記液滴吐出手段に対して相対移動させる移動手段を備えてもよい。
本発明によれば、基材上の所定位置を第1のレーザ光によって予め加熱しておくと共に、飛翔中の液滴を第2のレーザ光によって加熱するので、微細なパターンを形成することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態におけるパターン形成装置の概要を示す全体構成図である。 図2は、図1のII部の拡大図である。 図3は、第1及び第2のレーザ光の照射方向及びインク液滴の吐出方向の第1変形例を示す図である。 図4は、第1及び第2のレーザ光の照射方向及びインク液滴の吐出方向の第2変形例を示す図である。 図5(a)〜図5(c)は、図4に示す例の作用を説明する図である。 図6は、本発明の実施形態におけるパターン形成装置の他の構成を示す図である。 図7は、本発明の実施形態におけるパターン形成方法を示すフローチャートである。 図8(a)〜図8(d)は、図7の各ステップを示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態におけるパターン形成装置の概要を示す全体構成図、図2は図1のII部の拡大図である。
本実施形態におけるパターン形成装置10は、インクの液滴120を基材100に向かって順次吐出して基材100上に配線パターン110を形成する、いわゆるインクジェット方式の印刷装置である。
このパターン形成装置10は、図1に示すように、ステージ20と、インクジェットヘッド30と、レーザ照射装置40と、温度センサ50と、制御装置60と、を備えている。
ステージ20は、配線パターン110が形成される基材100を保持する保持面21を有している。この保持面21は、例えば静電チャックが設けられており、保持面21上に載置された基材100を吸着することが可能となっている。また、このステージ20は、例えば、特に図示しないボールねじ機構によって、図中のXY平面上を移動することが可能となっている。
なお、静電吸着に代えて、真空吸着や粘着等によって保持面21が基材100を保持してもよい。基材100が薄くて柔軟性に富む場合には、基材100の全面を固定することが好ましい。また、ステージ20を透明な材料で構成して、後述する第1及び第2のレーザ光L,Lを、ステージ20を介して基材100の裏面に向かって照射してもよい。
因みに、本実施形態における基材100は、ポリイミド(PI)樹脂で構成されたフィルムである。なお、基材100を構成する材料は、特にこれに限定されず、例えば、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、フェノール樹脂、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂材料を用いてもよい。
また、金属材料や半導体材料で基材100を構成してもよい。金属材料としては、例えば、アルミニウム、銅、金、半田等を例示することができる。また、半導体材料としては、例えば、シリコン、シリコンカーバイト、ガリウム砒素、ガリウムナイトライド等を例示することができる。また、例えば、アルミナ等のセラミックスや石英ガラス等で、基材100を構成してもよい。
インクジェットヘッド30は、ステージ20の保持面21に対向したノズル31を有している。特に図示しないが、このノズル31は、インクが充填された微小な圧力室に連通しており、この圧力室内に大きな圧力を発生させることで、インク液滴120をノズル31の開口32を介して基材100に向かって吐出することが可能となっている。なお、このインクジェットヘッド30の圧力発生方式としては、ピエゾ方式、バブル方式、或いは静電吸引方式のいずれを用いてもよい。
ノズル31から吐出されるインク液滴120の径は、配線パターン110の最小幅に対して0.1〜2.0倍程度であり、具体的には、10〜150[μm]、好ましくは50〜100[μm]である。また、インク液滴120を、当該液滴120の径に対して、0.25〜5.0倍の間隔で、基材100上に着弾させることで、配線パターン110が途切れてしまうのを防止することができる。
因みに、本実施形態におけるインクは、銀ナノ粒子を有機溶媒中に分散させたものである。なお、本発明におけるインクは、導電性材料、半導体材料、絶縁性材料等の機能性材料を含有していれば、特にこれに限定されない。ここで、導電性材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、及びアルミニウムの群からなる金属種群のうちの何れか一種若しくは二種以上の金属、又は、前記金属種群のうちの何れか二種以上の金属からなる合金等を例示することができる。また、前記金属種群のうちの何れか一種若しくは二種以上の金属の酸化物を含む無機物を用いてもよいし、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等の導電性ポリマーのモノマーやオリゴマーを用いてもよい。また、絶縁性材料としては、例えば、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等を例示することができる。また、半導体材料として、例えば、シリコン(Si)などの無機半導体や、ジオクチルベンゾチエノベンゾチオフェン(C8−BTBT)などの有機半導体を用いてもよい。さらに、機能性材料として、例えば、液晶パネルの配向膜やカラーフィルタ材料をインクが含有してもよいし、例えば、DNAやタンパク質等のバイオマテリアル、薬剤等をインクが含有してもよい。なお、導電性材料が金属の場合には、金属無機塩や有機金属錯体を有機溶媒中に分散させてもよい。
レーザ照射装置40は、単一のレーザ発振器41と、ビームスプリッタ42と、第1のミラー43と、第1のレンズ44と、第2のミラー45と、第3のミラー46と、第2のレンズ47と、を有している。なお、このレーザ照射装置40の光学系の構成やレイアウト等は、特にこれに限定されない。
レーザ発振器41は、例えば、532[nm]の波長のレーザ光を発振することが可能なYAGレーザ発振器である。このレーザ発振器41から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ42によって第1のレーザ光Lと第2のレーザ光Lとに分割される。
本実施形態では、単一のレーザ光をビームスプリッタ42によって分割しているので、第1のレーザ光Lの波長と第2のレーザ光Lの波長とが実質的に同一となっている。また、本実施形態では、上記の分割によって、第2のレーザ光Lのパワー密度は、第1のレーザ光Lのパワー密度の1/2〜1/20程度となる。これにより、第2のレーザ光Lの加熱によってインク液滴120が突沸してしまうのを防止することができる。
ビームスプリッタ42を通過した第1のレーザ光Lは、第1のミラー43で反射された後に、第1のレンズ44で集光されて、図2に示すように、基材100の所定位置(着弾予定位置)Pに照射される。この基材100上の所定位置Pは、基材100上において、インクジェットヘッド30から吐出されたインク液滴120が着弾する予定の位置であり、配線パターン110の描画方向においてインク液滴120が着弾する最新の着弾位置Pn−1よりも、0.1〜2[mm]程度上流側(同図における左方向)の位置である。基材100上におけるこの着弾予定位置Pは、第1のレーザ光Lの照射によって、インクの液滴120が着弾する前にあらかじめ加熱される。
一方、ビームスプリッタ42を通過した第2のレーザ光Lは、第2のミラー45で反射された後に、第3のミラー46で反射され、第2のレンズ47で集光されて、図2に示すように、基材100上におけるインク液滴120の最新の着弾位置Pn−1と、描画方向において最新着弾位置Pn−1よりも下流側(図2における右方向)の部分と、を含む領域に照射される。このため、この第2のレーザ光Lは、同図に示すように、インクジェットヘッド30のノズル31から基材100に向かって飛翔するインク液滴120の径路の一部を照射している。
なお、基材100上における第2のレーザ光Lの照射位置は、当該第2のレーザ光Lが飛翔中のインク液滴120を照射可能であれば特に限定されない。例えば、第2のレーザ光Lが、基材100上において、インク液滴120の着弾位置Pn−1のみを照射してもよいし、当該着弾位置Pn−1よりも下流側の部分のみを照射してもよい。
ここで、基材100を構成するポリイミド樹脂(例えば、東レ・デュポン株式会社製 カプトン(登録商標) 100H)は、波長が600[nm]よりも短波長側で光吸収率が急激に高くなる。また、銀インクの粒子径が5〜15[nm]の場合、波長が300〜600[nm]の帯域に、局在表面プラズモン共鳴(LSPR:Localized Surface Plasmon Resonance)に起因する吸収帯が現れる。そこで、本実施形態では、上述のように、第1及び第2のレーザ光L,Lとして、波長が532[nm]のYAGレーザを使用することで、単一のレーザ発振装置41から発振された単一波長のレーザ光によって、基材100とインク液滴120の双方を効率的に加熱することができる。なお、波長が10.5[μm]の炭酸ガスレーザを第1及び第2のレーザ光L,Lとして用いてよく、この場合には、基材100とインク液滴120を温めることができる。
なお、レーザ照射装置の光学系のレイアウトは上記に特に限定されない。図3は第1及び第2のレーザ光の照射方向及びインク液滴の吐出方向の第1変形例を示す図である。
図3に示す例では、インクジェットヘッド30がステージ20に対して傾斜して配置されており、斜めに吐出されたインク液滴120は、描画方向において配線パターン110の前方に着弾する。一方、レーザ照射装置40は、第1及び第2のレーザ光L,Lが基材100に対して鉛直方向に沿って入射するように配置されている。
このような配置を採用することで、基材100で反射した第1及び第2のレーザ光L,Lの反射光が、インクジェットヘッド30のノズル31を照射してしまうリスクを低減することができ、インクの吐出が安定し、パターン形成装置10の稼働率が向上する。
また、上記の配置では、最新着弾位置Pn−1の上方にインクジェットヘッド30等の物体が存在しないため、蒸発したインクの溶媒が速やかに拡散し、局所的に蒸気圧が高くなることがないので、配線形状(線幅や厚さ等)のばらつきを低減することができる。
なお、本例において、基材100に対する第1及び第2のレーザ光L,Lの入射角を、鉛直方向に対して2〜10度傾斜させたり、或いはレーザ発振器41に光アイソレータを設けたりしてもよい。これにより、第1及び第2のレーザ光L,Lの反射光が、レーザ発振器41に戻ってくることを防止することができ、レーザ発振器41の出力の安定化を図ることができる。
また、図4は第1及び第2のレーザ光の照射方向及びインク液滴の吐出方向の第2変形例を示す図、図5(a)〜図5(c)はその作用を説明する図である。
図4に示す例では、平面視において、第1及び第2のレーザ光L,Lが、配線パターン110の描画方向に対して実質的に直交する方向から基材100に対して入射するように、レーザ照射装置40が配置されている。
このような配置を採用することで、基材100で反射した第1及び第2のレーザ光L,Lの反射光が、インクジェットヘッド30のノズル31を照射してしまうリスクを低減することができ、インクの吐出が安定し、パターン形成装置10の稼働率が向上する。
また、基材100の厚さばらつきやステージ20の平面度等に応じて、基材100上において第1のレーザ光Lが照射される位置にもばらつきが発生する。これに対し、本例では、基材100上における第1のレーザ光Lのスポット形状が、配線パターン110の描画方向に対して実質的に直交する方向を長軸とする楕円形状となるため、上述のようなばらつきを吸収することができる。
例えば、図5(a)〜図5(c)は、基材100の厚さにばらつきが生じた場合を図示しているが、本例では、基材100の厚さtが通常の場合(t=tmid)のみならず、基材100の厚さtが厚い場合(t=tmax)や薄い場合(t=tmin)であっても、第1のレーザ光Lが、基材100上の着弾予定位置Pを常に照射することが可能となっている。
図1に戻り、温度センサ50は、例えばサーモグラフィ等から構成されており、基材100上の着弾予定位置Pの温度を非接触で計測することが可能となっている。この温度センサ50は制御装置60に接続されており、制御装置60は、温度センサ50の計測結果に基づいて、基材100上の着弾予定位置Pの温度が目標温度範囲内に内包されるように、ステージ20、インクジェットヘッド30、及びレーザ照射装置40を制御する。
制御装置60は、例えば、CPU、ROM、RAM、及び各種インタフェース等を備えたコンピュータから構成されており、基材100に形成する配線パターン110の形状(座標情報)が予め記憶されている。この制御装置60は、所定のプログラムを実行することで、基材100上に配線パターン110を形成するように、ステージ20、インクジェットヘッド30、及びレーザ照射装置40を制御する。
なお、レーザ照射装置の構成は上記に特に限定されない。図6は本発明の実施形態におけるパターン形成装置の他の構成を示す図である。
図6に示す例では、レーザ照射装置70は、単一のレーザ発振器71と、ガルバノメータ72と、レンズ73と、を備えている。本例では、インクジェットヘッド30のインクの吐出周波数に同期させて、レーザ発振器71におけるレーザ光の出力を調整すると共に、ガルバノメータ72によってそのレーザ光の照射位置を変化させる。
具体的には、インクの液滴120がインクジェットヘッド30のノズル31から吐出されて基材100に着弾するまでの間は、レーザ発振器71の出力を通常の1/10に設定すると共に、レーザ発振器71によって発振されたレーザ光をガルバノメータ72によってインク液滴120の飛翔経路に導いて、飛翔するインク液滴120を予熱する。一方、残りの時間は、レーザ発振器71を通常の出力に戻すと共に、レーザ発振器71によって発振されたレーザ光をガルバノメータ72によって基材100上の着弾予定位置Pに導いて、当該着弾予定位置Pを予熱する。
例えば、インクの吐出速度が5[m/sec]であり、吐出周波数が100[Hz]であり、ノズル31から基材100の表面までの距離が1.0[mm]である場合には、インク液滴120の吐出直後から着弾までの時間(=0.2[msec])はレーザ発振器71の出力を0.1[W]に設定することで第2のレーザ光Lを照射する。一方、残りの9.8[msec]はレーザ発振器71の出力を1.0[W]に設定することで第1のレーザ光Lを照射する。なお、こうした制御は、上述の制御装置60によって行われる。
次に、本実施形態における配線パターンの形成方法について、図7及び図8(a)〜図8(d)を参照しながら説明する。図7は本発明の実施形態におけるパターン形成方法を示すフローチャート、図8(a)〜図8(d)は図7の各ステップを示す図である。
先ず、図7のステップS11において、図8(a)に示すように、レーザ照射装置40によって基材100に向かって第1のレーザ光Lを照射することで、基材100上の着弾予定位置Pを加熱する。
次いで、図7のステップS12において、図8(b)に示すように、ステージ20を図中右側に向かって所定量移動させることで、基材100をインクジェットヘッド30に対して相対移動させて、先のステップS11で予熱された着弾予定位置Pをインクジェットヘッド30のノズル31に対向させる。
次いで、図7のステップS13において、図8(c)に示すように、インクジェットヘッド30が、基材100上の最新着弾位置Pに向かって、インクの液滴120を吐出する。
インクジェットヘッド30のノズル31から吐出されたインク液滴120は、図7のステップS14において、飛翔する間に第2のレーザ光L内を通過することで、第2のレーザ光Lによってインク液滴120が加熱される。
インクジェットヘッド30のノズル31から吐出されたインク液滴120は、第2のレーザ光L内を通過した後、図8(d)に示すように、基材100上における最新着弾位置Pに着弾する。この際、第1のレーザ光Lによって基材100が予熱されていると共に、第2のレーザ光Lによってインク液滴120も予熱されているので、基材100上への着弾直後からインクの乾燥が始まる。このため、基材100上でのインクの濡れ広がりが抑制され、所謂コーヒーステイン現象が抑制されるので、微細な配線パターンを形成することができる。
なお、図7のステップS12におけるステージ20の移動によって、基材100上における次の着弾予定位置Pn+1が第1のレーザ光Lの照射位置に移動するので、ステップS13〜S14が行われる間中、第1のレーザ光Lによって次の着弾予定位置Pn+1が予熱される。
以上に説明したステップS10の描画を繰り返すことで配線パターン110を全て描画し終えたら、図7のステップS20において、基材100をオーブンに投入して80℃でインクを乾燥させる。次いで、図7のステップS30において、当該基材100上の配線パターン110に対して、窒素雰囲気下で250℃の加熱処理を行うことでインクを焼結させる。このように配線パターン110が形成された基材100は、例えば、フレキシブルプリント配線板等として使用される。
以上のように、本実施形態では、第1のレーザ光Lによる基材100の予熱に加えて、第2のレーザ光Lによってインク液滴120を予熱するので、基材100を比較的融点の低い樹脂材料で構成した場合に、第1のレーザ光Lによる基材100の加熱を弱めても、インク液滴120の予熱によってその不足分を補うことができる。そのため、基材100上でのインクの濡れ広がりが抑制され、微細な配線パターン110を形成することが可能になると共に、第1のレーザ光Lによって基材100が損傷するのを抑制することができる。
特に、本実施形態では、第2のレーザ光Lのエネルギ密度が、第1のレーザ光Lのエネルギ密度よりも相対的に低くなっているので、インクの液滴120の溶媒の突沸を防止することができる。なお、インクの液滴120が突沸してしまうと、インク液滴120を狙い通りに基材100上に着弾させることができなくなり、微細な配線パターン110を形成することが困難となる。
また、本実施形態では、第1のレーザ光Lの波長と、第2のレーザ光Lの波長とが実質的に同一となっているので、レーザ発振器と単一にすることができ、パターン形成装置10の構成の簡素化を図ることができる。
なお、本実施形態における図7のステップS11が本発明の第1の工程の一例に相当し、本実施形態における図7のステップS13が本発明の第2の工程の一例に相当し、本実施形態における図7のステップS14が本発明の第3の工程の一例に相当する。また、本実施形態における第1のレーザ光Lが本発明の第1のレーザ光の一例に相当し、本実施形態における第2のレーザ光Lが本発明の第2のレーザ光の一例に相当する。
また、本実施形態におけるインクジェットヘッド30が本発明における液滴吐出手段の一例に相当し、本実施形態におけるレーザ照射装置40,70が本発明におけるレーザ照射手段の一例に相当し、本実施形態におけるビームスプリッタ42が本発明における光分割部の一例に相当し、本実施形態におけるガルバノメータ72及びレンズ73が本発明における光学系の一例に相当する。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、フレキシブルプリント配線板の配線パターンの形成の他、リジッドプリント配線板やフレックスリジッドプリント基板の配線パターンの形成、多層プリント配線板や部分多層プリント配線板の各層の配線パターンの形成、チップとメイン基板との間に介在するインタポーザの配線パターンの形成、DNAやタンパク質などのバイオマテリアルや薬剤を含むインクによるパターンの形成等に用いることができる。
10…パターン形成装置
20…ステージ
21…保持面
30…インクジェットヘッド
31…ノズル
40…レーザ照射装置
41…レーザ発振器
42…ビームスプリッタ
43…第1のミラー
44…第1のレンズ
45…第2のミラー
46…第3のミラー
47…第2のレンズ
50…温度センサ
60…制御装置
70…レーザ照射装置
71…レーザ発振器
72…ガルバノメータ
73…レンズ
100…基材
110…配線パターン
120…インクの液滴

Claims (4)

  1. インクの液滴を基材に向かって順次吐出して前記基材上にパターンを形成するパターン形成方法であって、
    前記基材上の所定位置に向かって第1のレーザ光を照射して前記所定位置を加熱する第1の工程と、
    前記液滴を前記所定位置に向かって吐出する第2の工程と、
    飛翔中の前記液滴に向かって第2のレーザ光を照射して前記液滴を加熱する第3の工程と、を備えており、
    前記第2のレーザ光のパワー密度は、前記第1のレーザ光のパワー密度に対して相対的に低く、
    前記第1のレーザ光の波長と、前記第2のレーザ光の波長と、が実質的に同一であることを特徴とするパターン形成方法。
  2. インクの液滴を基材に向かって順次吐出して前記基材上にパターンを形成するパターン形成装置であって、
    前記基材上の所定位置に向かって前記液滴を吐出する液滴吐出手段と、
    前記液滴が前記所定位置に着弾する前に前記所定位置に向かって第1のレーザ光を照射して前記所定位置を加熱すると共に、飛翔中の前記液滴に向かって第2のレーザ光を照射して前記液滴を加熱するレーザ照射手段と、を備えており、
    前記第2のレーザ光のパワー密度は、前記第1のレーザ光のパワー密度に対して相対的に低く、
    前記第1のレーザ光の波長と、前記第2のレーザ光の波長と、が実質的に同一であることを特徴とするパターン形成装置。
  3. 請求項2に記載のパターン形成装置であって、
    前記レーザ照射手段は、
    単一のレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部によって発振されたレーザ光を、前記第1のレーザ光と、前記第2のレーザ光と、に分割する光分割部と、を有することを特徴とするパターン形成装置。
  4. 請求項2に記載のパターン形成装置であって、
    前記レーザ照射手段は、
    単一のレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部から発振されたレーザ光の照射先を、前記基材上の前記所定位置と、飛翔中の前記液滴と、の間で切替可能な光学系と、を有しており、
    前記レーザ発振部によって発振された前記第1のレーザ光は、前記光学系を介して、前記基材上の前記所定位置に導かれ、
    前記レーザ発振部によって発振された前記第2のレーザ光は、前記光学系を介して、飛翔中の前記液滴に導かれることを特徴とするパターン形成装置。
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