JP2013125128A - レンズ駆動機構、レンズ鏡筒、及び撮像装置 - Google Patents

レンズ駆動機構、レンズ鏡筒、及び撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】オートフォーカス動作中に、マニュアルフォーカス動作の割り込み可能なレンズ駆動機構の簡素化及び低コスト化を図り、これを用いたレンズ鏡筒等の提供を目的とする。
【解決手段】この目的を達成するため、減速機構が、駆動力入力軸部に取り付けるアンギュラ軸受けとスラストころ軸受けとの組合せを含み、オートフォーカス動作時には、アンギュラ軸受けの外輪に駆動源からの駆動力が伝達され、この外輪と接続したオートフォーカス用ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期し、駆動力出力軸部を回転させレンズ駆動力を出力し、マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、スラストころ軸受けのマニュアルフォーカス用ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期して駆動力出力軸部を回転して、レンズ駆動力を出力することを特徴とするレンズ駆動機構等を採用する。
【選択図】図4

Description

本件発明は、レンズ駆動機構、レンズ鏡筒、及び撮像装置に関し、具体的には、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構、レンズ鏡筒、及び撮像装置に関する。
従来より、ビデオカメラやスチールカメラにおけるレンズ系の焦点調節において、撮影者の手動によるマニュアルフォーカス動作と、駆動源の駆動力によるオートフォーカス動作とを、カメラ又はレンズ外部に設けられた切換え操作部材を操作して切り換えるレンズ駆動機構が存在する。しかし、このようなレンズ駆動機構を備えるカメラにおいては、撮影者が、オートフォーカスでピントを合わせた後に、手動でピントを微調整したい場合に、マニュアルフォーカス動作の開始が遅れたり、また切換え操作を行うためにファインダー等の撮影像から一旦目を外さなければならず、狙ったタイミングでの撮影が困難であった。そのため、オートフォーカス動作とマニュアルフォーカス動作とを、煩わしい切換え操作を介することなく切り換えることの出来るレンズ駆動機構を備えたカメラが求められていた。
例えば、特許文献1には、2系統の入力に対して特別な切換え操作を要することなく、略連続的にフォーカスレンズといったレンズを動作させることのできるレンズ鏡筒について開示がされている。具体的には、特許文献1のレンズ鏡筒は、モータ駆動装置が、例えばオートフォーカス作動時において、モータを棒状超音波モータとしてこれを駆動すると、軸出力部材が回転し、ボール部材が摩擦回転しながら軸出力部材の周囲を公転して回転出力部材を回転させる。また、マニュアルフォーカス作動時において、外部入力部材を回転すると、同様にボール部材が摩擦回転しながら前記軸出力部材周囲を公転して回転出力部材を回転させるものである。
特許第3347344号
しかし、特許文献1に記載されたレンズ鏡筒のモータ駆動装置は、オートフォーカス動作とマニュアルフォーカス動作との切換えを行うに際して、カメラ又はレンズ外部に切換え操作部材を設けて操作する必要がないものの、マニュアルフォーカス動作による駆動力が伝達された場合に、軸出力部材が回転しないくらいの軸保持力をモータが有していなければならない(段落0022参照のこと。)。従って、特許文献1に記載されたモータ駆動装置においては、マニュアルフォーカス動作の際に、用いられるモータの出力回転軸が正逆両方向へ回転するのを規制する構造を備え、且つ当該マニュアルフォーカス動作による駆動力の伝達によって当該モータに損傷が生じない構造を備えていなければならず、構造の複雑化を招いてしまう。また、特許文献1には、モータ駆動装置に用いられるモータとして超音波モータが挙げられているが、超音波モータは構造が複雑になることに加え、コスト面においても問題がある。
本件発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能でありながらも、構造の簡素化及び低コスト化を図ることが出来るレンズ駆動機構、並びにそれを用いたレンズ鏡筒及び撮像装置を提供することを目的とする。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、上述した課題を解決するために以下のようなレンズ駆動機構、並びにそれを用いたレンズ鏡筒及び撮像装置を採用した。
本件発明に係るレンズ駆動機構: 本件発明のレンズ駆動機構は、レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容されたフォーカスレンズを光軸方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構に用いる減速機構であって、当該減速機構が、アンギュラ軸受けとスラストころ軸受けとの組合せを含み、当該アンギュラ軸受けが、その内輪の内側に駆動力出力軸部の一端側を貫入して固定し、当該スラストころ軸受けが、その回転軸上に当該駆動力出力軸部を貫入し、且つ、備わるころを回動可能に支持するリテーナを当該駆動力出力軸部に結合し、オートフォーカス動作時には、当該アンギュラ軸受けの外輪に駆動源からの駆動力が伝達され、このときに当該外輪と接続したオートフォーカス用ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期して駆動し、当該駆動力出力軸部を回転させ、当該駆動力出力軸部の他端側よりレンズ駆動力を出力し、マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受けのマニュアルフォーカス用ころ受け部に伝達され、当該ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期して当該駆動力出力軸部が回転して、当該駆動力出力軸部の他端側よりレンズ駆動力を出力することを特徴とするものである。
また、本件発明のレンズ駆動機構は、レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容されたフォーカスレンズを光軸方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構であって、当該レンズ駆動機構は、固定筒と、当該固定筒の外周に貫挿配置して自身の回転により当該レンズ保持枠を光軸方向に移動させるカム筒と、当該カム筒に対して当該駆動源からの駆動力を伝達する減速機構とを備え、当該減速機構が、駆動源からの駆動力を受けるオートフォーカス用駆動力入力部を外輪側に備え、当該外輪と玉を挟持する内輪の内側に支持軸を貫入して固定されたアンギュラ軸受けと、当該アンギュラ軸受けからの回転駆動力が伝達されるオートフォーカス用駆動力入力部が設けられる第1ころ受け部と、ころを介して、撮影者の操作による駆動力が伝達されるマニュアルフォーカス用駆動力入力部とが設けた第2ころ受け部とを備えるスラストころ軸受けと、当該スラストころ軸受けのころを安定して挟持すべく、弾性部材を介して当該第1ころ受け部側に当該第2ころ受け部を押圧すると共に、当該第2ころ受け部に対して摩擦接触した状態で配置されるスラストころ軸受け押さえ環と、当該スラストころ軸受けからの回転駆動力をカム筒へ伝達するために当該スラストころ軸受けの回転軸上に同期回転可能に固定される駆動力出力軸部とを含み、オートフォーカス動作時には、当該アンギュラ軸受けに伝達された駆動源からの駆動力が、当該スラストころ軸受けの第1ころ受け部に伝達され、このときに当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦力による結合状態が保たれて、当該駆動力出力軸部が当該スラストころ軸受けの第1ころ受け部と同期回転することによりレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行い、マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受けのマニュアルフォーカス用駆動力入力部に伝達され、このときに撮影者から伝達された駆動力により当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦力による結合状態が解かれ、当該駆動力出力軸部が当該スラストころ軸受けの第2ころ受け部と同期回転することによりレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行うことが好ましい。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、前記レンズ駆動機構は、前記駆動源がDCモータであり、前記減速機構が当該DCモータの出力回転軸にウォームギヤを固定して当該ウォームギヤとウォームホイールギヤとの噛み合わせ構造を含むことが好ましい。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、前記レンズ駆動機構において、前記アンギュラ軸受けは、その外輪に前記DCモータの出力回転軸に固定されたウォームギヤと噛み合うウォームホイールギヤを設け、前記スラストころ軸受けは、ころが3つ以上で構成されて当該ころを軸支するリテーナが前記駆動力出力軸部と結合し、前記第1ころ受け部が略円形プレート形状を呈して当該アンギュラ軸受けの外輪と結合し、前記第2ころ受け部が略円形プレートに当該駆動力出力軸部を貫挿可能な筒を結合した形状を呈して、当該円形プレート形状部分と前記スラストころ軸受け押さえ環との間にウェーブワッシャを設け、当該筒形状部の外周と当該スラストころ軸受け押さえ環とが摩擦力により結合し、当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構において設定される摩擦結合力より大きい場合に、当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との結合状態が保たれてオートフォーカス動作が正常に行われ、当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構において設定される摩擦結合力より小さい場合に、当該第2ころ受け部が回転してマニュアルフォーカス動作が正常に行われることが好ましい。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、前記スラスト軸受けは、ころの摺動面にトルクオイルが塗布されることが好ましい。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、前記レンズ駆動機構は、前記駆動力出力軸部に固定されたギヤと噛み合い光軸を中心に回転するフォーカスギヤリングと、一端側を当該フォーカスギヤリングに結合し、他端側を前記カム筒の外周に設けられた突起部に結合したアーム部材とを備え、フォーカスレンズを光軸方向にスライド移動させる際には、当該駆動力出力軸部に固定されたギヤから伝達された駆動力を当該フォーカスギヤリング及び当該アーム部材を介してカム筒を回転させてレンズ保持枠をスライド移動させることが好ましい。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、前記レンズ駆動機構は、レンズ鏡筒の外周にマニュアルフォーカス用リングと、当該マニュアルフォーカス用リングの内周に一端側を嵌合し、他端側を前記スラストころ軸受けの第2ころ受け部に設けられるマニュアルフォーカス用駆動力入力部とギヤ同士によって噛み合い結合したマニュアルフォーカス用リングギヤとを備え、撮影者によるマニュアルフォーカス動作時において、当該マニュアルフォーカス用リングを回動操作することでレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行うことが好ましい。
本件発明に係るレンズ鏡筒: 本件発明のレンズ鏡筒は、上述したレンズ駆動機構を用いたことを特徴とするものである。
本件発明に係る撮像装置: 本件発明の撮像装置は、上述したレンズ鏡筒を用いたことを特徴とするものである。
本件発明に係るレンズ駆動機構は、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能でありながらも、構造の簡素化及び低コスト化を図ることが出来る。従って、本件発明のレンズ駆動機構は、様々な種類の撮像装置に好適に用いることが出来る。
本件発明の一実施形態に係るレンズ駆動機構を示す模式断面図である。 図1に示すレンズ駆動機構におけるカム筒の展開関係図である。 図1に示すレンズ駆動機構のレンズ鏡筒内の配置を像面側より視て例示した図である。 図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸を通る面で切断して示した断面図である。 図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸に垂直で、且つころ軸を通る面の断面図である。 図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸に垂直で、且つアンギュラボール中心を通る面の断面図である。
以下、本件発明に係るレンズ駆動機構について、その実施の形態を図を用いて説明する。なお、以下に示す図においては、図の見易さを考慮し、フォーカスレンズ以外のレンズとそれに係わる部材を省略した。そして、図1は、本件発明の一実施形態に係るレンズ駆動機構を示す模式断面図である。また、図2は、図1に示すレンズ駆動機構におけるカム筒の展開関係図である。また、図3は、図1に示すレンズ駆動機構のレンズ鏡筒内の配置を像面側より視て例示した図である。また、図4は、図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸を通る面で切断して示した断面図である。また、図5は、図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸に垂直で、且つころ軸を通る面の断面図である。また、図6は、図1に示すレンズ駆動機構の出力駆動軸に垂直で、且つアンギュラボール中心を通る面の断面図である。
本件発明に係るレンズ駆動機構: 本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、レンズ保持枠7を介してレンズ鏡筒12内に収容されたフォーカスレンズLを光軸O方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源26の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能な減速機構を備えている。この減速機構は、アンギュラ軸受け21とスラストころ軸受け23との組合せを含んだものである。ここで、当該アンギュラ軸受け21は、その内輪21aの内側に駆動力出力軸部30の一端側を貫入して固定される。また、当該スラストころ軸受け23は、その回転軸上に当該駆動力出力軸部30が貫入され、且つ、備わるころ28を回動可能に支持するリテーナ29が当該駆動力出力軸部30に結合される。そして、オートフォーカス動作時には、当該アンギュラ軸受け21の外輪21bに駆動源26からの駆動力が伝達され、このときに当該外輪21bと接続したオートフォーカス用ころ受け部23aを介して回転するスラストころ軸受け23のころ28と同期して駆動し、当該駆動力出力軸部30を回転させ、当該駆動力出力軸部30の他端側よりレンズ駆動力を出力する。また、マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受け23のマニュアルフォーカス用ころ受け部23bに伝達され、当該ころ受け部23bを介して回転するスラストころ軸受け23のころ28と同期して当該駆動力出力軸部30が回転して、当該駆動力出力軸部30の他端側よりレンズ駆動力を出力することを特徴としている。
上述したように、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、レンズ保持枠7を介してレンズ鏡筒12内に収容されたフォーカスレンズLを光軸O方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源26の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構である。そして、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、固定筒5と、当該固定筒5の外周に貫挿配置して自身の回転により当該レンズ保持枠7を光軸O方向に移動させるカム筒1と、当該カム筒1に対して当該駆動源26からの駆動力を伝達する減速機構としてアンギュラ軸受け21とスラストころ軸受け23との組合せを備えることで駆動力の伝達にロスが生じにくい。以下に、本件発明に係るレンズ駆動機構Aに関して、より具体的且つ詳細に説明していく。
図1に示すように、レンズ保持枠7は、フォーカスレンズLを有するレンズ枠であり、その外周に3箇所の凸部8がそれぞれ120度等配置で設けられ、当該凸部8にカムローラ8aが挿入されて固定筒5の直進カム溝孔5aとカム筒1のカム溝孔1aとを貫通し、当該固定筒5の内径で保持される。また、当該固定筒5は、その外周に凸部6が設けられ、当該凸部6に挿入されたカムローラ6aが当該カム筒1のカム溝孔1aと係合し、当該カム筒1が当該カム溝孔1aの範囲内で光軸O方向に対して定位置回転する。そして、当該カム筒1は、外周凸部2からの回転力を受けて定位置回転すると、レンズ保持枠7の外周上の凸部8がカム溝孔1b(図3参照のこと。)に沿って移動することで、当該レンズ保持枠7が光軸O方向にスライド移動する。なお、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、レンズ鏡筒12の固定鏡筒11に固定装着される。
そして、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、備わる減速機構が、アンギュラ軸受け21と、スラストころ軸受け23と、スラストころ軸受け押さえ環32と、駆動力出力軸部30とを含んでいる。このように、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、アンギュラ軸受け21とスラストころ軸受け23とを組合せて用いることで、当該駆動力出力軸部30の軸Y方向に対する長さを短くすることが出来る。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、当該アンギュラ軸受け21の外輪21bに圧入されたウォームホイールギヤ24とDCモータ26の出力回転軸27に固定されたウォームギヤ25の噛み合いによる減速機構と、当該スラストころ軸受け23の遊星ローラ減速による減速機構を備えることで、従来のギヤ列に比べて静音性を向上させることが出来る。
ここで、本件発明に係るレンズ駆動機構Aに備わるアンギュラ軸受け21は、駆動源26からの駆動力を受けるオートフォーカス用駆動力入力部24を外輪21b側に備え、当該外輪21bとの間で玉21dを挟持する内輪21aの内側に支持軸22が貫入し固定されている。ちなみに、当該玉21dは、リテーナ21cにより等間隔に保持される(図6参照のこと。)。すなわち、本件発明のレンズ駆動機構Aに用いるアンギュラ軸受け21は、その内輪21aを固定支持軸とし、内輪21a、玉21d及び外輪21bの接点を結ぶ直線がラジアル方向に対してある角度(接触角)を持っている所謂アンギュラ玉軸受けである。よって、本件発明のアンギュラ軸受け21は、駆動源26からの駆動力が外輪21bに伝達されて、当該外輪21bが回動させられる。
また、当該スラストころ軸受け23は、当該アンギュラ軸受け21からの回転駆動力が伝達されるオートフォーカス用駆動力入力部24が設けられる第1ころ受け部23aと、ころを介して、撮影者の操作による駆動力が伝達されるマニュアルフォーカス用駆動力入力部34とが設けた第2ころ受け部23bとを備えている。ここで、当該ころ28は、スラストころ軸受け23の当該第1ころ受け部23aと当該第2ころ受け部23bとの間でリテーナ29によって円形等配置される(図5参照のこと。)。また、当該スラストころ軸受け23のスラストころ受け面23a1は、第一部材23aの回転軸に対して垂直であり、スラストころ受け面23b1は第二部材23bの回転軸に対して垂直であることで、当該ころ28がスムーズに自転することとなる。
また、当該スラストころ軸受け押さえ環32は、当該スラストころ軸受け23のころ28を安定して挟持すべく、弾性部材33を介して当該第1ころ受け部23a側に当該第2ころ受け部23bを押圧すると共に、当該第2ころ受け部23bに対して摩擦接触した状態で配置される。その結果、当該ころ28が、当該スラストころ軸受け23の第1ころ受け部23aと第2ころ受け部23bと摩擦接触し、当該ころ28の自転により第1ころ受け部23a又は第2ころ受け部23bが回動させられる。
また、本件発明の駆動力出力軸部30は、当該スラストころ軸受け23からの回転駆動力をカム筒1へ伝達するために当該スラストころ軸受け23の回転軸上に同期回転可能となるよう固定される。このとき、当該駆動力出力軸部30は、一端側を当該アンギュラ軸受け21を支持する支持軸22に貫入して回転自在に支持されることで、当該駆動力出力軸部30を安定した状態で回転させることが可能となる。
そして、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、オートフォーカス動作時において、アンギュラ軸受け21に伝達された駆動源26からの駆動力が、スラストころ軸受け23の第1ころ受け部23aに伝達され、このときに第2ころ受け部23bとスラストころ軸受け押さえ環32との摩擦力による結合状態が保たれて、駆動力出力軸部30が当該スラストころ軸受け23の第1ころ受け部23aと同期回転することによりレンズ保持枠7をスライド移動させて焦点調節を行う。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、マニュアルフォーカス動作時において、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受け23のマニュアルフォーカス用駆動力入力部34に伝達され、このときに撮影者から伝達された駆動力により当該第2ころ受け部23bと当該スラストころ軸受け押さえ環32との摩擦力による結合状態が解かれ、当該駆動力出力軸部30が当該スラストころ軸受け23の第2ころ受け部23bと同期回転することによりレンズ保持枠7をスライド移動させて焦点調節を行う。
本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、上述したように、汎用品であるアンギュラ軸受け21とスラストころ軸受け23との組合せを採用することで、メンテナンスが容易になることに加え、製品コストを低減させることが出来る。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、上述したように、スラストころ軸受け23の第2ころ受け部23bと当該スラストころ軸受け押さえ環32との摩擦力による結合状態の保持又は解消により、オートフォーカス動作時とマニュアルフォーカス動作との切り換えが行われるため、駆動源26にマニュアルフォーカス動作による駆動力がフォーカスレンズのみに伝達され、レンズ駆動を安全に行うことができる。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aによれば、過剰な負荷がかかることによりフォーカスレンズを駆動させる部品に損傷が発生したりするのを防止することができる。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、駆動源26がDCモータであり、減速機構が当該DCモータの出力回転軸27にウォームギヤ25を固定して当該ウォームギヤ25とウォームホイールギヤ24との噛み合わせ構造を含むことが好ましい。
本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、DCモータ26の出力回転軸27にウォームギヤ25を固定し、ウォームホイールギヤ24と噛み合わせた構造を採用することが出来る。本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、ウォームギヤ25とウォームホイールギヤ24とを噛み合わせた構造を採用ことで、当該ウォームギヤ25とウォームホイールギヤ24とのセルフロック条件に設定することによって、仮に当該DCモータ26の出力回転軸27の回転力に抗する力が当該ウォームホイールギヤ24に伝達されたとしても当該出力回転軸27に伝達されることがなく、当該DCモータ26の損傷を防ぐことが出来る。なお、図4には、DCモータ26が、駆動力出力軸部30の軸Yと平行なケース20のモータ取り付け面20a(図6参照のこと。)にねじ止め固定されている。また、スラストころ軸受け押さえ環32は、ケース20の取り付けねじ部20bでねじ止め装着されている。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、アンギュラ軸受け21の外輪21bにDCモータ26の出力回転軸27に固定されたウォームギヤ25と噛み合うウォームホイールギヤ24を設けた構造とすることが好ましい。このように、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、アンギュラ軸受け21の外輪21bにウォームホイールギヤ24を設けて、DCモータ26の出力回転軸27に固定されたウォームギヤ25と噛み合わせることにより、本件発明に必要なセルフロック機能を成立させると共に、大きな減速比を得ることが出来る。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aによれば、遊星ローラによる摩擦駆動を採用することで、レンズ駆動機構の小型化及び駆動時の静音化を図ることが可能になる。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aにおいて、スラストころ軸受け23は、ころ28が3つ以上で構成されて当該ころ28を軸支するリテーナ29が駆動力出力軸部30と結合する。また、本件発明のスラストころ軸受け23は、第1ころ受け部23aが略円形プレート形状を呈してアンギュラ軸受け21の外輪21bと結合する。また、本件発明のスラストころ軸受け23は、第2ころ受け部23bが略円形プレートに当該駆動力出力軸部30を貫挿可能な筒を結合した形状を呈して、当該円形プレート形状部分とスラストころ軸受け押さえ環32との間にウェーブワッシャ33を設け、第2ころ受け部23bにおけるマニュアルフォーカス用駆動力入力部側のスラストころ受け面23b1の反対面23b2を第1ころ受け部23a側に向けて押圧する。なお、図4には、当該筒形状部の外周と当該スラストころ軸受け押さえ環32(図4中32aで示した箇所)とが摩擦力により結合した構造により示されている。また図4には、当該駆動力出力軸部30が当該第2ころ受け部23bの筒状部分の内径23b3で軸受けされているのが示されており、このような構造とすることで、当該駆動力出力軸部30を安定して回動させることが出来る。
このように、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、アンギュラ軸受け21とスラストころ軸受け23との組み合わせを採用することで、当該駆動力出力軸部30の軸Y方向の長さを短くすることが出来る。また、ウェーブワッシャ33を設けることで、スラストころ軸受け23におけるころ28の転動時での接触が強くなり、当該スラストころ軸受け23における摩擦伝達駆動力を確実に伝えることが出来る。なお、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、ウェーブワッシャ33の代用として、スラストころ軸受け23を安定動作させることが出来るものであれば皿ワッシャやゴム製のOリング等も用いることが出来る。
以上に示した構造を備えることで、本件発明のレンズ駆動機構Aは、第2ころ受け部23bとスラストころ軸受け押さえ環32との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構Aにおいて設定される摩擦結合力より大きい場合に、当該第2ころ受け部23bと当該スラストころ軸受け押さえ環32との結合状態が保たれてオートフォーカス動作を正常に行うことが出来る。また、本件発明のレンズ駆動機構Aは、当該第2ころ受け部23bと当該スラストころ軸受け押さえ環32との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構Aにおいて設定される摩擦結合力より小さい場合に、当該第2ころ受け部23bが回転してマニュアルフォーカス動作が正常に行うことが出来る。このように、本件発明のレンズ駆動機構Aは、当該第2ころ受け部23bと当該スラストころ軸受け押さえ環32との間に働く摩擦力を利用して、オートフォーカス動作の最中であっても、特別な切換え操作を介在させることなく略連続的にフォーカスレンズLをマニュアルフォーカス動作させることが可能となる。また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、マニュアルフォーカス動作によって許容範囲を外れた駆動力の伝達を駆動源となるDCモータ26に伝達されない。従って、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、過大な駆動力がモータに伝達されないように専用品を別途用いる等部品数を増加させることがなく、撮像装置に用いる場合に小型軽量化を図ることができる。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、スラスト軸受け23が、ころ28の摺動面にトルクオイルが塗布されることが好ましい。
本件発明に係るレンズ駆動機構Aで用いるスラスト軸受け23は、ころ28が第1ころ受け部23aのオートフォーカス用駆動力入力部23a1と第2ころ受け部23bのマニュアルフォーカス用駆動力入力部23b1との間で摩擦接触した状態で、自転しながら駆動力出力軸部30の軸Yの周りを公転する。従って、当該スラスト軸受け23は、ころ28の摺動面にトルクオイルを塗布しなければ、温度の上昇による焼き付き等が生じることにより長期間に亘ってオートフォーカス動作及びマニュアルフォーカス動作を円滑に行うことが困難となる。なお、トルクオイルは、アンギュラ軸受け21の玉21dの摺動面にも塗布することで、転がり軸受けが機能を失わず駆動源からの駆動力をより効率良くカム筒1へ伝達することが出来ると共に、レンズ駆動機構Aの耐久性を向上させることが可能となる。また、本件発明で用いるトルクオイルは、転がり軸受けの温度、回転速度、荷重等の条件に基づき適当なものを用いることが出来る。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、駆動力出力軸部30に固定されたギヤ31と噛み合い光軸を中心に回転するフォーカスギヤリング3と、一端側を当該フォーカスギヤリング3に結合し、他端側をカム筒1の外周に設けられた突起部2に結合したアーム部材4とを備えることが出来る。そして、フォーカスレンズLを光軸O方向にスライド移動させる際には、当該駆動力出力軸部30に固定されたギヤ31から伝達された駆動力を当該フォーカスギヤリング3及び当該アーム部材4を介してカム筒1を回転させてレンズ保持枠7をスライド移動させることが好ましい。
本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、アーム部材4の形状を、用いられるレンズ鏡筒12の形状や当該レンズ鏡筒12内における各構成部品の配置等に合わせて設定可能であるため、あらゆる撮像装置に適用することが出来る。
また、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、レンズ鏡筒12の外周にマニュアルフォーカス用リング9と、当該マニュアルフォーカス用リング9の内周に一端側10aを嵌合し、他端側をスラストころ軸受け23の第2ころ受け部23bの回転軸部23b4に圧入嵌合して設けられるマニュアルフォーカス用駆動力入力部34とギヤ同士によって噛み合い結合したマニュアルフォーカス用リングギヤ10とを備えることが出来る。そして、本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、撮影者によるマニュアルフォーカス動作時において、当該マニュアルフォーカス用リング9を回動操作することでレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行うことが好ましい。
本件発明に係るレンズ駆動機構Aは、レンズ鏡筒12の外周に設けられるマニュアルフォーカス用リング9を回動するだけの簡単な操作によって、オートフォーカス動作の最中にマニュアルフォーカス動作を割り込みさせることが出来る。従って、本件発明に係るレンズ駆動機構Aによれば、マニュアルフォーカス動作の開始を素早く行え、また切換え操作を行うためにファインダー等の撮影像から目を外さずに、狙ったタイミングでの撮影が可能となる。
本件発明に係るレンズ鏡筒: 本件発明に係るレンズ鏡筒12は、上述した本件発明に係るレンズ駆動機構Aを用いたことを特徴とする。
本件発明に係るレンズ鏡筒12によれば、上述した本件発明に係るレンズ駆動機構Aを用いることで、オートフォーカス動作の最中であっても、特別な切換え操作を介在させることなく略連続的にフォーカスレンズLをマニュアルフォーカス動作可能で、且つ高品質なオートフォーカスレンズ鏡筒を安価で提供することが出来る。
本件発明に係る撮像装置: 本件発明に係る撮像装置は、上述した本件発明に係るレンズ鏡筒12を用いたことを特徴とする。
本件発明に係る撮像装置(不図示)によれば、上述した本件発明に係るレンズ鏡筒12を用いることで、小型化が可能で、レンズ移動精度に優れ、また、静音性に優れた撮像装置を提供することが可能となる。
本件発明に係るレンズ駆動機構によれば、駆動源が高価な超音波モータに限られるものでなく、比較的安価なDCモータをそのまま使用することが出来る。また、本件発明に係るレンズ駆動機構は、駆動源のモータ出力軸と減速ギヤユニット出力歯車軸とが直交して配置されるため、駆動ユニット全体を短くすることが出来、またレンズ全長の中で光軸方向に対する位置の制約が生じることもない。特に、本件発明に係るレンズ駆動機構は、アンギュラ軸受けに対して回転軸方向長さが短いスラストころ軸受けを組み合わせるため、光軸方向の全長を短くすることが可能である。以上、本件発明に係るレンズ駆動機構は、あらゆるレンズ鏡筒、及び撮像装置に好適に用いることが出来る。
1 カム筒
2 突起部
3 フォーカスギヤリング
4 アーム部材
5 固定筒
6 凸部
7 レンズ保持枠
8 凸部
9 マニュアルフォーカス用リング
10 マニュアルフォーカス用リングギヤ
11 固定鏡筒
12 レンズ鏡筒
20 ケース
20a モータ取り付け面
20b 取り付けねじ部
21 アンギュラ軸受け
21a 内輪
21b 外輪
21c リテーナ
21d 玉
22 支持軸
23 スラストころ軸受け
23a 第1ころ受け部
23a1 スラストころ受け面(オートフォーカス用駆動力入力部側)
23b 第2ころ受け部
23b1 スラストころ受け面(マニュアルフォーカス用駆動力入力部側)
23b2 スラストころ受け面23b1の反対面
23b3 筒状部分の内径
23b4 回転軸部
24 オートフォーカス用駆動力入力部(ウォームホイールギヤ)
25 ウォームギヤ
26 駆動源(DCモータ)
27 出力回転軸
28 ころ
29 リテーナ
30 駆動力出力軸部
31 ギヤ
32 スラストころ軸受け押さえ環
33 弾性部材(ウェーブワッシャ)
34 マニュアルフォーカス用駆動力入力部
A レンズ駆動機構
L フォーカスレンズ
O 光軸
Y 駆動力出力軸部30の軸

Claims (9)

  1. レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容されたフォーカスレンズを光軸方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構に用いる減速機構であって、
    当該減速機構が、アンギュラ軸受けとスラストころ軸受けとの組合せを含み、
    当該アンギュラ軸受けが、その内輪の内側に駆動力出力軸部の一端側を貫入して固定し、
    当該スラストころ軸受けが、その回転軸上に当該駆動力出力軸部を貫入し、且つ、備わるころを回動可能に支持するリテーナを当該駆動力出力軸部に結合し、
    オートフォーカス動作時には、当該アンギュラ軸受けの外輪に駆動源からの駆動力が伝達され、このときに当該外輪と接続したオートフォーカス用ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期して駆動し、当該駆動力出力軸部を回転させ、当該駆動力出力軸部の他端側よりレンズ駆動力を出力し、
    マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受けのマニュアルフォーカス用ころ受け部に伝達され、当該ころ受け部を介して回転するスラストころ軸受けのころと同期して当該駆動力出力軸部が回転して、当該駆動力出力軸部の他端側よりレンズ駆動力を出力することを特徴とするレンズ駆動機構。
  2. レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容されたフォーカスレンズを光軸方向へスライド移動させて焦点調節を行うに際し、駆動源の駆動力を用いて行うオートフォーカス動作中に、撮影者が手動で行うマニュアルフォーカス動作を割り込み可能なレンズ駆動機構であって、
    当該レンズ駆動機構は、固定筒と、当該固定筒の外周に貫挿配置して自身の回転により当該レンズ保持枠を光軸方向に移動させるカム筒と、当該カム筒に対して当該駆動源からの駆動力を伝達する減速機構とを備え、
    当該減速機構が、駆動源からの駆動力を受けるオートフォーカス用駆動力入力部を外輪側に備え、当該外輪と玉を挟持する内輪の内側に支持軸を貫入して固定されたアンギュラ軸受けと、
    当該アンギュラ軸受けからの回転駆動力が伝達されるオートフォーカス用駆動力入力部が設けられる第1ころ受け部と、ころを介して、撮影者の操作による駆動力が伝達されるマニュアルフォーカス用駆動力入力部とが設けた第2ころ受け部とを備えるスラストころ軸受けと
    当該スラストころ軸受けのころを安定して挟持すべく、弾性部材を介して当該第1ころ受け部側に当該第2ころ受け部を押圧すると共に、当該第2ころ受け部に対して摩擦接触した状態で配置されるスラストころ軸受け押さえ環と、
    当該スラストころ軸受けからの回転駆動力をカム筒へ伝達するために当該スラストころ軸受けの回転軸上に同期回転可能に固定される駆動力出力軸部とを含み、
    オートフォーカス動作時には、当該アンギュラ軸受けに伝達された駆動源からの駆動力が、当該スラストころ軸受けの第1ころ受け部に伝達され、このときに当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦力による結合状態が保たれて、当該駆動力出力軸部が当該スラストころ軸受けの第1ころ受け部と同期回転することによりレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行い、
    マニュアルフォーカス動作時には、撮影者により伝達された駆動力が、当該スラストころ軸受けのマニュアルフォーカス用駆動力入力部に伝達され、このときに撮影者から伝達された駆動力により当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦力による結合状態が解かれ、当該駆動力出力軸部が当該スラストころ軸受けの第2ころ受け部と同期回転することによりレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行う請求項1に記載のレンズ駆動機構。
  3. 前記レンズ駆動機構は、前記駆動源がDCモータであり、前記減速機構が当該DCモータの出力回転軸にウォームギヤを固定して当該ウォームギヤとウォームホイールギヤとの噛み合わせ構造を含む請求項1又は請求項2に記載のレンズ駆動機構。
  4. 前記レンズ駆動機構において、前記アンギュラ軸受けは、その外輪に前記DCモータの出力回転軸に固定されたウォームギヤと噛み合うウォームホイールギヤを設け、
    前記スラストころ軸受けは、ころが3つ以上で構成されて当該ころを軸支するリテーナが前記駆動力出力軸部と結合し、前記第1ころ受け部が略円形プレート形状を呈して当該アンギュラ軸受けの外輪と結合し、前記第2ころ受け部が略円形プレートに当該駆動力出力軸部を貫挿可能な筒を結合した形状を呈して、当該円形プレート形状部分と前記スラストころ軸受け押さえ環との間にウェーブワッシャを設け、当該筒形状部の外周と当該スラストころ軸受け押さえ環とが摩擦力により結合し、
    当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構において設定される摩擦結合力より大きい場合に、当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との結合状態が保たれてオートフォーカス動作が正常に行われ、
    当該第2ころ受け部と当該スラストころ軸受け押さえ環との摩擦結合力が当該レンズ駆動機構において設定される摩擦結合力より小さい場合に、当該第2ころ受け部が回転してマニュアルフォーカス動作が正常に行われる請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  5. 前記スラスト軸受けは、ころの摺動面にトルクオイルが塗布される請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  6. 前記レンズ駆動機構は、前記駆動力出力軸部に固定されたギヤと噛み合い光軸を中心に回転するフォーカスギヤリングと、
    一端側を当該フォーカスギヤリングに結合し、他端側を前記カム筒の外周に設けられた突起部に結合したアーム部材とを備え、
    フォーカスレンズを光軸方向にスライド移動させる際には、当該駆動力出力軸部に固定されたギヤから伝達された駆動力を当該フォーカスギヤリング及び当該アーム部材を介してカム筒を回転させてレンズ保持枠をスライド移動させる請求項1〜請求項5のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  7. 前記レンズ駆動機構は、レンズ鏡筒の外周にマニュアルフォーカス用リングと、
    当該マニュアルフォーカス用リングの内周に一端側を嵌合し、他端側を前記スラストころ軸受けの第2ころ受け部に設けられるマニュアルフォーカス用駆動力入力部とギヤ同士によって噛み合い結合したマニュアルフォーカス用リングギヤとを備え、
    撮影者によるマニュアルフォーカス動作時において、当該マニュアルフォーカス用リングを回動操作することでレンズ保持枠をスライド移動させて焦点調節を行う請求項1〜請求項6のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のレンズ駆動機構を用いたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  9. 請求項8に記載のレンズ鏡筒を用いたことを特徴とする撮像装置。
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