JP2013124874A - 回転センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ回路等の電気回路をもったケース体の交換が容易な回転センサを提供する。
【解決手段】軸受ハウジング8に嵌合される外輪12をもった自動調心軸受6と、自動調心軸受6の内輪13及び回転軸3が嵌合されるアダプタスリーブ7とを備え、環状の樹脂ケースからなるケース体2の内部に、バックマグネット23付きの磁気センサ素子24、発電回路19、20、電源回路21、送受信装置22を含む電気回路や永久磁石30を収容し、軸受ハウジング8の内周端部にケース座部36を形成し、軸受6の組み込み位置を軸方向に制限する軸受用肩部17と、ケース体2をケース座部36に嵌める挿入位置を軸方向に制限するケース用肩部37とを形成し、エンコーダ4をアダプタスリーブ7に形成し、ケース体2をケース座部36に嵌めることによって軸受箱5の内部に着脱自在に取り付けた回転センサとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、他の装置の回転軸と静止体との間に組み込まれる回転センサに関する。
従来、モータ軸、車軸、ロール軸といった回転軸の制御のために、回転速度、回転方向、回転角度の少なくとも1つを検出可能な非接触式の回転センサが利用されている。この種の回転センサとして、磁界の変化を検出するセンサ回路を備え、回転軸の一部として回転するエンコーダによって当該回転が前記磁界の変化に変換され、センサ回路が回転軸に対して静止するように配置されるものがある。
中でも、他装置への組み込みが容易な回転センサ付軸受が普及している。回転センサ付軸受は、センサ回路を外部から防護するように内包する環状のケース体が外輪に圧入嵌合等で固定され、環状のエンコーダが内輪に圧入嵌合等で固定されている。ケース体、エンコーダを環状にすることにより、嵌合構造を利用した径方向位置決めを行うと共に、適宜、他装置の回転軸を内輪に挿入可能としている。このため、その軸受を他装置の回転軸支持に用いれば回転センサを簡単に組み込むことができる。
近年、外部電源との接続を不要にするため、自己発電機能を備えた回転センサが提案されている。例えば、特許文献1に開示された回転センサ付軸受は、センサ回路、発電用のコイルをケース体の樹脂環部に装着し、センサ回路に検出用磁界を与える多極着磁のエンコーダ、コイルに発電用磁界を与える多極着磁の発電用磁石を芯金に装着し、その芯金を内輪に固定したものである。回転軸(内輪)と静止体(外輪)間の相対回転による発電用磁石の磁界の変化がコイルを貫通する磁束の変化となるので、コイルに誘導起電力が生じる。このように電磁誘導を介して回転軸の回転が電力に変換され、この発電電力がケース体に固定された所定の電源回路に入力され、電源回路がその入力から所定の出力電力を生成し、その出力電力が所定の電力消費部へ供給されるようになっている。
特開2006−226951号公報
しかしながら、特許文献1のように、外輪に対してケース体を固定するものは、樹脂環部を複数の芯金で径方向及び軸方向から覆って内包するため、樹脂環部を芯金の内側に接着したり、芯金の爪曲げで固定したりしてケース体に組み立てた後、芯金端部を外輪に圧入嵌合したり、シール溝に押し込んだりすることで固定している。このため、軸受やケース体に設けられた電気回路が万一故障したとき、ケース体を交換することができない。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、センサ回路等の電気回路をもったケース体の交換が容易な回転センサを提供することにある。
上記の課題を達成するこの発明は、磁界の変化を検出するセンサ回路が設けられた環状のケース体を備え、回転軸の一部として回転するエンコーダによって当該回転が前記磁界の変化に変換され、かつ前記ケース体が回転軸に対して静止するように配置される回転センサにおいて、軸受ハウジングに着脱される密封用のカバーをもった軸受箱を備え、前記ケース体の内部に、前記センサ回路を含む電気回路が収容されており、前記ケース体が、前記軸受ハウジング又は前記カバーの内周端部に形成されたケース座部に嵌めることによって、前記軸受箱の内部に着脱自在に取り付けられている構成を採用したものである。
すなわち、軸受箱は、使用者が適宜の支持面に軸受ハウジングを取り付け、軸受ハウジングに対し転がり軸受を利用して回転軸を支持するためのものなので、センサ回路の配置基準にすることができる。軸受箱の内部は、転がり軸受を収めるため、密封構造となっている。その軸受箱の内部に位置する軸受ハウジングの内周端部やカバーの内周端部は、軸受ハウジングの軸受座よりも軸方向外側に設けられ、かつカバーを取り外した状態で露出させられるので、環状のケース体の配置に利用することができる。すなわち、これら内周端部には、環状のケース体との嵌め合い構造を利用してケース体を着脱自在に取り付けるためのケース座部を形成することができる。センサ回路を含む電気回路がケース体の内部に収容されているので、ケース体をケース座部に着脱する際も電気回路を保護することができる。ケース座部を軸受ハウジングの内周端部に形成した場合、カバーを取り外し、ケース体を嵌めるときと逆方向にケース座部から抜けば、軸受とは無関係に、ケース体を軸受ハウジングから分離することができる。ケース座部をカバーの内周端部に形成した場合、カバーを取り外せば、やはり軸受とは無関係に、軸受ハウジングからケース体を分離することができる。いずれの場合にせよ、軸受を軸受ハウジングに残したままカバーの取り外しや、ケース体の抜き取りをするだけであり、ケース体の交換を容易に実施することができる。
前記エンコーダの仕様は、前記ケース体がケース座部に位置決めされた状態を前提に、予め回転センサの提供者側で決定することが可能である。使用者は、提供者側で決めた軸受箱基準の仕様を満足する他装置の回転軸を選び、軸受箱の内部に組み込むことができる。したがって、エンコーダを装着するための回転軸又はエンコーダが形成された回転軸(これらは使用者によって他装置の回転軸と連結される)を備えている回転センサとして提供することは必須でない。他装置の回転軸にエンコーダを装着する前提でエンコーダを適切に配置可能な回転センサを提供すれば、使用者が回転センサを適切に組み込むことが容易で、利便性に優れる。
前記の利便性を実現するため、前記軸受ハウジングに嵌合される外輪をもった自動調心軸受と、前記自動調心軸受の内輪及び前記回転軸が嵌合されるアダプタスリーブとを備え、前記軸受箱が、前記軸受ハウジングに対する前記自動調心軸受の組み込み位置を軸方向に制限する軸受用肩部と、前記ケース体を前記ケース座部に嵌める挿入位置を軸方向に制限するケース用肩部とを有し、前記エンコーダが、前記アダプタスリーブに形成されており、又は前記アダプタスリーブに装着されていることが好ましい。アダプタスリーブは、円すい状外径面とテーパ穴の内輪間の締め代により軸受内部すきまが調節可能であり、ロックナットと、座金とを用いることにより、転がり軸受を、回転軸の円筒状外径面に取り付けるためのものである。軸受ハウジングに軸受の外輪が嵌合されるので、軸受箱の軸受用肩部で軸受ハウジングに対する軸受の組み込み位置を軸方向に制限しておけば、使用者がアダプタスリーブ、軸受を用いて回転軸を軸受ハウジングに支持させる際、内輪に対するアダプタスリーブの位置は軸受内部すきまの調整範囲内に限定され、軸受箱に対する軸受、アダプタスリーブ及び回転軸の位置は軸受用肩部で限定される。したがって、エンコーダをアダプタスリーブに形成した、又はアダプタスリーブに装着した回転センサを提供すれば、軸受箱に対するエンコーダの組み込み位置を予め提供者側で決定することができる。さらに、ケース体をケース座部に嵌める際の挿入位置をケース用肩部で軸方向に制限しておけば、軸受箱に対するケース体の組み込み位置も予め提供者側で決定することができる。ケース体等の軸受箱側とアダプタスリーブ(エンコーダ、回転軸側)との間のミスアライメントは、回転検出が可能な範囲内に留めればよい。軸受として自動調心軸受を採用すれば、許容するミスアライメントを軸受の許容調心角として予め提供者側で決定することができる。したがって、使用者は、予め提供者側で軸受に規定された条件を満足するように、組み込む先とする他装置の回転軸、静止体を選択すれば、回転センサを適切に組み込むことができる。
前記ケース体が、環状のセラミックスや樹脂ケースからなることが好ましい。ケース体をセラミックスや樹脂ケースとすることで、ケース体に収容する前記電気回路とケース体外部との絶縁が容易になる。製作性、コスト、取扱い性を考慮すると樹脂ケースがより好ましい。樹脂ケースからなるケース体を採用しても、軸受箱の内部にケース体を配置すれば、軸受箱によって外部から防護することができる。
上記の構成においては、前記回転軸の回転を電力に変換する発電回路と、入力された前記電力から所定の出力電力を生成する電源回路と、外部機器との通信処理を実行する送受信装置とが、前記ケース体の内部に収容されており、前記発電回路が、円周方向の複数個所に配置されており、前記電源回路が、デジタル電源になっていることが好ましい。回転軸の回転を電力に変換する発電回路を備えたものにすれば、省電力な自己発電型回転センサを提供することができる。エネルギ変換箇所である発電回路の数を増やすと、回転センサの高機能化による消費電力の増大に対応したり、蓄電能力を増大したりすることができる。発電回路を円周方向の複数個所に配置すると、ケース体の周方向長さを活かして発電回路の数を増やすことができる。回転センサの高機能化に対応するため、電源回路をデジタル電源にすることが好ましい。デジタル電源は、デジタル信号の入出力を外部機器との間で送受信するマイクロコントローラを含み、マイクロコントローラが外部機器から送信された制御命令を実行するようになっている。送受信装置を備えているので、マクロコントローラと外部機器間の送受信が可能である。マイクロコントローラには、電源ON/OFF制御、出力電圧制御、状態監視制御等の機能を適宜に実装し、回転センサの高機能化を図ることができる。
特に、外部との通信を無線通信のみで行い、外部電源の供給が不要なものとすれば、軸受箱の内部外を貫通する配線を無くすことができる。また、軸受箱の内部に配置する全ての電気回路がケース体の内部に収容されるので、ケース体着脱時の取り扱い性も優れる。
前記のように無線通信を採用する場合、前記カバーが樹脂で形成されていることが好ましい。カバーが電波透過性をもつので、一般的な金属製の軸受ハウジングを採用することができる。
前記発電回路として、例えば、電磁誘導、圧電効果、又はゼーベック効果で起電力が生じるものを採用することができる。
上記の構成において電磁誘導を利用した発電を採用する場合、前記センサ回路が、前記磁界を発生するバックマグネットと一体化された磁気センサ素子からなり、前記エンコーダが、前記回転に伴う前記バックマグネットとの間のギャップ変化で前記磁界の変化を作り出すように設けられており、前記複数の発電回路の中に、前記バックマグネットの磁界がコイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでいることが好ましい。バックマグネットは磁気センサ素子の磁気−電気信号変換部に所定のバイアス磁界を与える永久磁石からなるので、その磁気センサ素子の近傍にコイルを配置すれば、エンコーダが作り出すバックマグネットの磁界の変化でコイルに誘導起電力を生じさせることができる。センサ回路を含む電子部品1個の実装でバックマグネットを同時に配置することができ、そのバックマグネットを発電に活用することができる。
より好ましくは、前記コイルが、前記磁気センサ素子と前記エンコーダの対向方向に沿ったコイル軸方向をもつように前記バックマグネットを取り囲み、かつ前記磁気センサ素子よりも前記エンコーダから前記対向方向に遠くなるように配置されているとよい。コイルが磁気センサ素子とエンコーダの対向方向に磁気センサ素子よりも突出せず、バックマグネットの周囲を利用したコイル収容になるので、コイルをケース体の内部でコンパクト(特に対向方向に関して)に収容することができる。
前記複数の発電回路の中に、前記磁気センサ素子から円周方向に離れたところに配置された永久磁石の磁界が第2コイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該第2コイルに誘導起電力が生じるものを含んでいると、電磁誘導を利用した発電回路を円周方向の複数個所に作ることができる。
例えば、2個以上の前記永久磁石及び前記第2コイルを備え、これら永久磁石ごとに前記第2コイルで取り囲み、これら第2コイルごとに前記電源回路と接続されているようにすれば、コイル断線に対する耐故障性に優れる。
一方、前記第2コイルを1個だけ備え、2個以上の前記永久磁石の磁界が前記第2コイルに与えられると、1個の第2コイルを電源回路に接続するだけで済ましながら、発電効果を永久磁石の複数化で大きくすることができる。
上記の構成において電磁誘導を利用した発電を採用する場合、前記磁界を発生する永久磁石が、前記ケース体に収容されており、前記エンコーダが、前記回転に伴う前記永久磁石との間のギャップ変化で前記磁界の変化を作り出すように設けられており、前記複数の発電回路の中に、前記磁界がコイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでおり、前記センサ回路が、前記誘導起電力の交流成分から回転速度成分に変換するように設けられていることも好ましい。発電回路の誘導起電力を利用して回転検出を実施するため、磁気センサ素子を省略することができる。
特に、前記自動調心軸受と、前記アダプタスリーブとを備え、前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に形成されており、前記コイルが、コイル内側に配置された前記永久磁石と、前記アダプタスリーブの外径面と、コイル外周及び永久磁石を覆うように前記ケース体に収容されたヨークとにより取り囲まれることが好ましい。コイルを永久磁石、アダプタスリーブ、ヨークにより取り囲むため、永久磁石の磁界漏洩を小さくすることができるので、前記交流成分からの回転速度検出に好適である。
上記の構成において前記ギャップ変化で磁界の変化を作り出すエンコーダを採用する場合、前記自動調心軸受と、前記アダプタスリーブとを備え、前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に形成されており、前記ギャップ変化が、前記アダプタスリーブの切割りと、この切割り幅と同じ円周方向幅かつ等配ピッチで形成された空所と、円周方向に隣接する前記空所間を仕切る外径残部とで設けられていることが好ましい。磁界の変化を作り出す上で、アダプタスリーブの切割りと空所が等価のギャップ変化箇所となるので、切割りがノイズ原因にならない。
また、上記の構成において電磁誘導を利用した発電を採用する場合、前記エンコーダが、円周方向に並ぶ多極をもった磁気環状体からなり、前記複数の発電回路の中に、前記エンコーダの前記磁界がコイルに与えられ、当該エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでいることも好ましい。円周方向に並ぶ多極をもった磁気環状体そのものの回転で前記磁界の変化を作り出すので、その磁界の変化をコイルに与え、誘導起電力を生じさせることができる。
より好ましくは、前記コイルの内側に前記磁界を誘導するヨークが、前記ケース体に収容されているとよい。エンコーダの回転中、ヨークがエンコーダの磁界をコイルに誘導するので、コイルを貫通する磁束の変化を大きくし、発電効果の向上を図ることができる。
前記磁気環状体を採用する場合、前記自動調心軸受と、前記アダプタスリーブとを備え、前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に嵌着されているゴム磁石からなることがより好ましい。ゴム磁石の締め付けを利用して、別部品のエンコーダをアダプタスリーブに一体化することができる。アダプタスリーブにエンコーダを装着されているので、軸受箱に対するエンコーダの位置を予め提供者側で限定することができる。
上記の構成において圧電効果を利用した発電を採用する場合、前記複数の発電回路の中に、前記回転軸から前記軸受箱に伝わる外力でピエゾフィルムに起電力が生じるものを含んでいるようにすればよい。回転軸の回転による振動や衝撃といった外力は、転がり軸受を介して軸受箱からケース体へ伝わる。したがって、ケース体まで伝わった外力でピエゾフィルムに起電力を生じさせることができる。
また、上記の構成において圧電効果を利用した発電を採用する場合、前記複数の発電回路の中に、前記回転軸から前記軸受箱に伝わる外力で圧電セラミックスに起電力が生じるものを含んでいるようにすれば、ケース体まで伝わった外力で圧電セラミックスに起電力を生じさせることができる。
上記の構成においてゼーベック効果を利用した発電を採用する場合、前記複数の発電回路の中に、前記回転軸の回転に伴う前記軸受箱の内部の温度上昇で熱電変換素子に起電力が生じるものを含んでいるようにすればよい。回転軸を支持する転がり軸受が回転し、軸受内部の温度上昇が生じ、軌道輪−軸受ハウジング間の伝熱、潤滑剤による排熱等により軸受箱の内部の温度が上昇する。したがって、ケース座部やケース体付近には、転がり軸受に近い程に高温になる傾向の温度勾配が発生する。この温度勾配があるため、熱電変換素子に起電力を生じさせることができる。
前記自動調心軸受を自動調心ころ軸受にすれば、自動調心玉軸受より負荷容量に優れる。
また、前記軸受箱の形式は特に限定されないが、例えば、プランマブロック軸受箱を採用することができる。
上述のように、この発明は、上記構成を採用したことにより、センサ回路等の電気回路をもったケース体の交換が容易な回転センサを提供することができる。
第1実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 (a)は図1のケース体幅中央付近での横断側面図、(b)は同(a)のアダプタスリーブの切割り付近の部分拡大図 (a)は図1の電源回路のアナログ回路要部の一例を示す回路構成図、(b)は図1の磁気センサ素子と電源回路の接続の一例を示す回路構成図 第1実施形態に係るケース体の組み立て途中を示す一部切欠き側面図 第2実施形態に係る回転センサを示す横断側面図 第3実施形態に係る回転センサを示す横断正面図 第3実施形態に係る回転センサを示す横断側面図 第4実施形態に係る回転センサを示す横断側面図 第5実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 第6実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 (a)は第7実施形態に係る回転センサの要部の横断側面図、(b)は第7実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 (a)は第8実施形態に係る回転センサの要部の横断側面図、(b)は第8実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 (a)は第9実施形態に係る回転センサの要部の横断側面図、(b)は第9実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図 (a)は第10実施形態に係る回転センサの要部の横断側面図、(b)は第10実施形態に係る回転センサを示す縦断正面図
この発明の第1実施形態に係る回転センサ(以下、単に「この回転センサ」という)を図1〜図4に基づいて説明する。図1、図2に示すように、この回転センサは、磁界の変化を検出するセンサ回路1が設けられたケース体2を備え、回転軸3の一部として回転するエンコーダ4によって当該回転が前記磁界の変化に変換され、かつケース体2が回転軸3に対して静止するように配置されるものであって、さらに軸受箱5と、軸受6と、アダプタスリーブ7とを備えているものである。
軸受箱5は、軸受ハウジング8に着脱される密封用のカバー9をもったものである。軸受ハウジング8は、使用者によって他装置の回転軸3に対して静止する機枠等の静止体(図示省略)側の支持面に取り付けられる。軸受箱5は、プランマブロック軸受箱からなる。この発明において、「プランマブロック軸受箱」とは、回転軸に平行な支持面に取り付けるためのボルト穴付きの取付座をもつ軸受ハウジングを採用したものをいう。
軸受箱5として、例えば、JIS規格のB1551:2009「転がり軸受−プランマブロック軸受箱」に従うものを用いることができる。軸受ハウジング8は、二つ割り形のものとされ、その半体同士を結合する組み立て体になっている。軸受ハウジング8は、鉄系鋳物で形成されている。カバー9は、組み立てられた軸受ハウジング8に対して軸方向片側から着脱可能になっている。カバー9を着脱可能にするための固定構造として、ねじ止めが採用されている。なお、この発明において、「軸方向」とは、軸受ハウジングの中心軸に沿った方向のことをいう。
軸受箱5の内部は、カバー9と軸受ハウジング8との間、及び軸受箱5と回転軸3との間でそれぞれ密封される。軸受ハウジング8の内周及びカバー9の口部内周に形成されたシール溝には、回転軸3との間を密封するためのシール10が装着されている。軸受6が両シール軸受になっているので、シール10としてダストシールが採用されている。軸受ハウジング8の口部及びカバー9の口部にオイルシールを設けてもよい。カバー9をシール10と一体に構成してもよい。なお、カバー9と軸受ハウジング8との間は、カバー9のシール溝に嵌めたOリング11によって密封されている。
軸受6は、軸受ハウジング8に嵌合される外輪12と、テーパ穴の内輪13とをもった自動調心ころ軸受になっている。
アダプタスリーブ7は、回転軸3の外径面に嵌合される円筒状内径面と、内輪13が嵌合される円すい状外径面とをもち、かつ小端部におねじをもつ、軸方向の切割り14の入ったスリーブからなる。アダプタスリーブ7と、ロックナット15と、座金16とを用いることにより、軸受6を、回転軸3の円筒状外径面に取り付けることができる。アダプタスリーブ7として、例えば、JIS規格のB1552:2005「転がり軸受−アダプタ,アダプタスリーブ及び取外しスリーブ」に従うものを用いることができる。また、ロックナット15、座金16として、例えば、JIS規格のB1554:2005「転がり軸受−ロックナット,座金及び止め金」に従うものを用いることができる。
軸受箱5は、軸受6の軸受ハウジング8に対する組み込み位置を軸方向に制限する軸受用肩部17を有している。軸受用肩部17は、軸受ハウジング8に形成されている。軸受用肩部17の軸方向位置を所定範囲に制限できる限り、軸受ハウジング8と別体に設けられた位置決め輪で軸受用肩部を構成することもできる。軸方向に間隔を空けて形成された両側の軸受用肩部17間の内周部分は、外輪12に嵌合する軸受座部18になっている。軸受ハウジング8の中心軸は、軸受座部18の中心軸に相当する。
軸受6をアダプタスリーブ7を介して回転軸3に取り付けた状態とし、その外輪12を二つ割りされた軸受座部18によって径方向に挟む位置で軸受ハウジング8の半体同士を結合する。このように軸受ハウジング8を組み立てると、外輪12が軸受座部18に嵌合される。なお、この発明において「径方向」とは、その中心軸に直角な方向のことをいう。
ケース体2は、環状の樹脂ケースからなる。ケース体2の内部には、センサ回路1を含む電気回路が収容されている。具体的には、センサ回路1の他に、回転軸3の回転を電力に変換する発電回路19、20と、入力された前記電力から所定の出力電力を生成する電源回路21と、外部機器(図示省略)との通信処理を実行する送受信装置22とが収容されている。
センサ回路1は、磁界を発生するバックマグネット23と一体化された磁気センサ素子24からなる。図示例のセンサ回路1は、磁気センサ素子24の封止部の正面近傍に位置する。センサ回路1は、背後に位置するバックマグネット23から与えられたバイアス磁界の変化をホール効果を利用してアナログ信号に変換する。
磁気センサ素子24は、センサ回路1の他に、アナログ信号をデジタル信号の出力信号に変換する回路が内蔵されたホールICになっている。バックマグネット23は、磁気センサ素子24の封止部背面に固着され、N極とS極とが磁気センサ素子24の正背方向に並ぶ永久磁石からなる。
磁気センサ素子24は、回路基板25に実装されている。バックマグネット23と一体化された磁気センサ素子24なので、バックマグネット23を別途配置する手間がない。
エンコーダ4は、磁気センサ素子24の封止部の正面とギャップをもって対向する。この対向方向は、径方向に設定されている。エンコーダ4は、アダプタスリーブ7に形成されている。軸受6を回転軸3に取り付ける際、内輪13に対するアダプタスリーブ7の位置の調整範囲は、ロックナット15の締め込みによる軸受内部すきまの調整範囲内に限定されるので、僅かに過ぎない。外輪12と軸受座部18間の嵌め合いの誤差や隙間は、センサ回路1とエンコーダ4間に設定するギャップよりも十分に小さいので、ケース体2及びエンコーダ4の位置関係を決定する上で無視することができる。さらに、両側の軸受用肩部17の軸方向間隔は、外輪12の軌道輪幅に対して余裕をもっているが、その余裕は、回転軸3に取り付けられたアダプタスリーブ7のエンコーダ4が回転検出の可能な軸方向領域から外れることのない大きさに設定されている。このように、軸受箱5に対するエンコーダ4の軸方向及び径方向の位置は、予め提供者側で回転検出にとって十分な範囲内となるように制限されている。
回転軸3に取り付けられたアダプタスリーブ7は、回転軸3の一部として回転する。回転軸3と一体に回転するエンコーダ4は、当該回転に伴うバックマグネット23との間のギャップ変化で前記磁界の変化を作り出す。
図2(a)、(b)に示すように、前記ギャップ変化は、切割り14と、この切割り幅W1と同じ円周方向幅かつ等配ピッチで形成された空所26と、円周方向に隣接する空所26間を仕切る外径残部27とで設けられている。なお、この発明において、「円周方向」とは、前記軸受座の中心軸回りの円周方向のことをいう。
空所26は、図示のようにアダプタスリーブ7の外径面からの凹所としてもよいし、アダプタスリーブ7を内外に貫通する孔としてもよい。外径残部27がアダプタスリーブ7の円すい状外径面と同一面を成すようにしているので、空所26を削り出し、又は穿設するだけでエンコーダ4をアダプタスリーブ7の外径面に形成することができる。
外径残部27の円周方向幅は、等配ピッチに相当する。切割り14と空所26とは、同じ円周方向幅W1にするため、任意の円周上で円周方向に対向する任意の箇所で同形状の内壁面をもつように形成することができる。加えて、切割り14と空所26とが円周方向に並ぶ間隔である等配ピッチもW1に等しいため、前記磁界の変化を作り出す上で、切割り14と空所26とが等価のギャップ変化箇所になる。すなわち、切割り14でも当該回転を磁界の変化を空所26と同じく変換することができる。したがって、切割り14は、回転検出におけるノイズ原因にならず、ひいては、切割り幅W1に対応する回転角度分解能のエンコーダ4になる。
なお、エンコーダ4は、使用者によってアダプタスリーブ7に装着される環状部品として構成することもできる。また、エンコーダ4は、使用者によって他装置の回転軸3に形成されるものでもよい。また、エンコーダ4が形成された回転軸3を備えている回転センサとして使用者側に提供し、使用者が回転軸3を他装置の回転軸(図示省略)に連結するようにしてもよい。いずれにせよ、使用者が、他装置に回転センサを組み込む際、エンコーダ4とセンサ回路1とを所定の配置にするべく、軸受箱5に対する回転軸3の位置調整が必要になるので、この回転センサのようにアダプタスリーブ7とエンコーダ4を予め一体に取り扱える状態で使用者側に提供することが好ましい。
エンコーダ4の回転中、切割り14又は空所26と、外径残部27とは、交互にセンサ回路1と最短距離を成していくので、バックマグネット23の磁界が周期的に変化させられ、回転軸3(エンコーダ4)の回転は、センサ回路1によってパルス列信号に変換される。このパルス数を計数することで回転角が計測でき、単位時間当たりのパルス数を計数すれば、回転速度を計測することができる。したがって、前記磁界の変化を検出するセンサ回路1の検出信号は、回転軸3の回転角度、回転速度のうち、少なくとも1種を求めるために利用することができる。この発明において、「回転センサ」とは、回転角度、回転速度のうち、少なくとも1種を計測するためのものをいう。なお、90°位相が異なるようにもう一つのセンサ回路を配置すれば、2つのセンサ回路から得られたA相信号、B相信号を利用して回転方向を判別することが可能である。
図2(a)に示すように、発電回路19、20は、円周方向の4個所に分散配置されている。磁気センサ素子24と同じ空間に収容する発電回路19は、バックマグネット23の磁界がコイル28に与えられ、エンコーダ4の回転によってコイル28に誘導起電力が生じるものとなっている。磁気センサ素子24のバックマグネット23を発電に活用することができ、別途、コイル28での発電用に永久磁石を配置する手間がない。
多重に巻かれたコイル28は、図1、図2(a)に示すように、バックマグネット23の周囲近傍に設けられている。バックマグネット23、磁気センサ素子24は、ケース体2に形成された支持壁部29によって前記対向方向に向くように支持されている。コイル28は、コイル軸の向きが前記対向方向に向くように支持壁部29の反バックマグネット23の壁面によって支持されている。コイル28は、磁気センサ素子24と前記エンコーダの対向方向に沿ったコイル軸方向をもつようにバックマグネット23を取り囲み、かつ磁気センサ素子24よりもエンコーダ4から前記対向方向に遠くなるように配置されている。コイル28が前記対向方向に磁気センサ素子24よりも突出せず、バックマグネット23の周囲を利用したコイル収容になるので、コイル28をケース体2の内部でコンパクト(特に対向方向に関して)に収容することができる。
磁気センサ素子24の端子部は、バックマグネット23よりも正背方向に突き出ている。回路基板25から浮いたバックマグネット23背後の空間を利用して電源回路21の一部が実装されている。コイル28の両端部は、電源回路21の入力端に接続されている。図示のようにバックマグネット23が回路基板25から浮く場合、コイル28は、バックマグネット23の周囲だけでなく、バックマグネット23と回路基板25との間の空間をも利用して収容することが可能である。エンコーダ4が回転軸3と一体回転すれば、前記のように磁気センサ素子24の付近で磁界の変化が発生するため、コイル28の内部を貫く磁束の変化が生じる。その結果、コイル28の両端には、ファラデーの電磁誘導の法則に基いた誘導起電力が生じ、この発電電力が電源回路21に入力される。すなわち、発電回路19は、コイル28の巻き線部分からなる。なお、回転検出用の磁界と発電用の磁界を共通化する目的だけなら、磁気センサ素子とバックマグネットとを別々に配置することもできる。
他の発電回路20のそれぞれは、磁気センサ素子24から円周方向に離れたところに配置された永久磁石30の磁界が第2コイル31に与えられ、エンコーダ4の回転によって当該第2コイル31に誘導起電力が生じるものとなっている。
具体的には、3個の永久磁石30及び第2コイル31を備え、これら永久磁石30ごとに第2コイル31で取り囲んでいる。第2コイル31のコイル軸の向きも、第2コイル31の内周を支持する支持壁部29によって前記対向方向に固定されている。永久磁石30は、支持壁部29の内側に嵌めて位置決めされている。エンコーダ4が作り出す永久磁石30の磁界の変化で第2コイル31の内部を貫く磁束の変化が生じ、第2コイル31の両端に誘導起電力が生じる。すなわち、発電回路20も、第2コイル31の巻き線部分からなる。第2コイル31の両端部は、発電回路20ごとに設けられた電源回路21の入力端に接続されている。他の発電回路20用の電源回路21は、対応する永久磁石30及び第2コイル31と同じ空間に収容する回路基板25に実装されている。
電源回路21は、制御器32を備えたデジタル電源になっている。図3(a)、(b)に電源回路21のアナログ回路の主要部を示す。図示のように、電源回路21の入力端には、対応するコイル28の両端部又は第2コイル31の両端部が接続され、ここから前記の誘導起電力(交流)が入力される。電源回路21は、その入力を整流回路で直流に変換し、さらに平滑回路、安定化回路を経て、所定の直流電源(+V)を生成するようになっている。なお、電源回路21は、図示例の回路構成に限定されず、例えば、三端子レギュレータを用いた安定化回路を採用することもでき、磁気センサ素子24の出力回路は、オープンコレクタ出力を例示したが、他の回路構成でもよい。
各電源回路21で生成された直流電源は、前記電源回路21内の充電部(図示省略)に蓄電される。充電部は、コンデンサ、特に、蓄電効率の高い電気二重層コンデンサ(キャパシタ)を用いることが好ましい。コンデンサに代えて二次電池を採用することもできる。
発電回路19で発電された電力は、磁気センサ素子24の駆動電力や、信号として利用することができる。発電回路20用の電源回路21から放電された電力は、電線33を介して発電回路19用の回路基板25の電源入力端に入力される。発電回路20で発電された電力は、送受信装置22、制御器32の駆動に使用することができる。
この回転センサは、複数の発電回路19、20の発電電力により、磁気センサ素子24、電源回路21及び送受信装置22を駆動することができるので、外部電源の供給が不要である。発電回路19、20の数は、消費電力、蓄電性能に応じて適宜に決定すればよく、磁気センサ素子24の検出に影響しない限り、発電回路19の数を複数にしたり、他の発電回路20の数を4個以上にしたりすることもできる。
第2コイル31ごとに電源回路21と接続されているので、ある第2コイル31が断線しても他の第2コイル31による発電電力を回転センサの運転に使用することができる。このため、耐故障性に優れる。
発電回路20用の電源回路21のいずれかが電力伝送経路から断絶したとしても、残りの電源回路21から、回転検出及び通信用の電気回路が実装された回路基板25へ電力伝送が行われるようにすることが好ましい。このため、発電回路20用の回路基板25の電源出力端は、磁気センサ素子24及び送受信装置22が実装された回路基板25の電源入力端と並列に接続するとよい。
各電源回路21内の充電部に蓄電された電源は、制御器32の制御下で放電される。この制御器32は、回路基板25に実装された単一の電子部品からなる。制御器32は、デジタル信号の入出力を外部機器との間で送受信するマイクロコントローラを含んでいる。このマイクロコントローラは、外部機器であるホストコントローラ(図示省略)から送信されたデジタル信号の制御命令を実行する。
制御器32として、外部デジタル信号制御方式、セミデジタル方式、又はフルデジタル方式のものを採用することができる。外部デジタル信号制御方式は、フィードバック(出力誤差検出、演算及びPWM発生)をアナログ回路が行い、出力電圧設定、シーケンス、状態モニタリング、相互通信をマイクロコントローラが実行するものなので、出力電圧制御、電源ON/OFF制御、故障監視といった回転センサの高機能化に対応することができる。フルデジタル方式は、マイクロコントローラがさらに前記フィードバックの全部をも演算、制御するものなので、コンパクト化に有利である。セミデジタル方式は、前記フィードバックの出力誤差検出をアナログ回路が行い、マイクロコントローラが演算及びPWM発生を実行するものである。いずれにせよ、制御器32とホストコントローラとの通信には、送受信装置22が利用される。
送受信装置22は、無線通信装置になっている。送受信装置22は、アンテナを含んだ単一の電子部品からなる。送受信装置22として、ZigBee機器、Wi−Fi機器、その他の通信規格に従う無線又は有線LAN機器、インターネット接続機器を採用することができる。ZigBee機器は、Zigbee Allianceの仕様に従った通信機器である。Wi−Fi機器は、Wi−Fi AllianceによってIEEE 802.11a/IEEE 802.11bを利用した無線機器間の相互接続性が認証された通信機器である。アンテナを軸受箱5の外部に設けることもできる。送受信装置22は、有線通信装置にすることもできる。
この回転センサは、磁気センサ素子24で検出された回転軸3の回転情報、制御器32関連の通信を含む外部との全通信を無線通信のみで行う。送受信装置22が送信した信号を受信する外部機器は、この回転センサを組み込む他装置(機器、機械、車両など)の制御部内、この制御部と軸受箱5との間の中継局として配置され、送受信装置22から受信した信号を回転軸3等の制御、回転センサや他装置の状態監視に使用することができる。
この回転センサは、外部電源が不要で、無線通信のみを行うため、外部との有線接続をもたない。すなわち、軸受箱5の内部に配置する全ての電気回路がケース体2の内部に収容されるので、他装置に回転センサを組み込むことが容易である。
カバー9は、樹脂製とされている。カバー9が電波透過性をもつので、小電力の無線通信を採用しても、金属製の軸受ハウジング8を採用することができる。アンテナの外部設置や有線通信を採用する場合、カバー9を金属で形成することもできる。
この回転センサは、例えば、鉱山などに敷設されるコンベアプーリの軸受ユニットとして利用するのに好適である。各軸受ユニット(回転センサ)から中継局へ無線で信号を送信し、その後、中継局から更に管理室まで無線などで信号を送信し、管理室にて各軸受ユニットの軸受の回転状況を確認することができる。各軸受の回転状況とは、例えば、回転速度や回転の有無である。また、各軸受ユニットからの送信は、管理室からの送信命令に基いて行うようにすることができる。これにより、簡潔的な送信となるので、各軸受ユニット内における電力の蓄積時間に十分な余裕が生じる。更に、軸受ユニットごとや軸受ごとにID番号を設定すれば、各軸受ユニット等の情報を区別することができる。また、回転の有無の検出を目的とする場合、軸受の故障により回転していなければ、自己発電が生じないため、ID番号を送信することができなくなる。これにより、軸受の回転の有無を判別することができる。
上述のように様々な回路を内部に収容するケース体2は、軸方向に二分割された凹部34、支持壁部29及び電線通路35をもち、2個の環状の射出成形部品が接合された組み立て部品となっている。このため、ケース体2は、軸受ハウジング8及びカバー9と別体に設けられている。2個の射出成形部品の接合手段として、ねじ止め、接着、スナップフィット、超音波融着等の適宜の手段を採用することができる。接合で組み立て部品となったケース体2は、図4に示すように、円周方向4等配箇所で合わさった凹部34がケース外周にのみ開放し、支持壁部29が凹部34内で突出し、電線通路35が各凹部34間に亘って円弧状に連通すると共に円周方向中間部でケース外周にのみ開放しているものとなる。
1箇所の凹部34には、磁気センサ素子24を支持壁部29の内側に挿入し、コイル28を支持壁部29と凹部34との間に挿入し、電源回路21等の電気部品が実装された回路基板25を凹部34の段部に掛けるように挿入する。その後、磁気センサ素子24の端子、コイル28の両端部を回路基板25に接続する。コイル28を回路基板25に付けた状態で凹部34に挿入するようにしてもよい。同様に、残り3箇所の凹部34には、永久磁石30、第2コイル31、回路基板25を挿入し、接続を行う。
電線33は、電力伝送線、通信伝送線を含んだケーブルになっている。周方向に隣接する両凹部34に回路基板25を挿入した状態で、電線通路35のケース外周開放口内に、電線33をU字状に曲げ、八の字状に広げた両端部から挿入し、U字曲がり部分をケース体2の直径方向に押すと、各端部が円弧状の電線通路35内を円滑に進み、凹部34内の回路基板25上に突き出る。これら各端部を回路基板25に接続すると、隣接する回路基板25間が電線33で接続される。凹部34は他の部品収容に利用してもよい。
ケース体2を形成する材料は、絶縁性、所要の耐久性に応じて適宜に選択すればよい。例えば、ガラス繊維によって強化され、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を主体とし、ポリアミドイミド樹脂(PAI)を混合させたポリマー材を採用することができる。
永久磁石30は、強力な磁界を得られる点で、希土類系のものが好ましい。
前記回路基板25への各接続は、半田付けになっている。半田付けは、環境に配慮し、鉛フリー半田を用いることが好ましい。
各凹部34、電線通路35のケース外周開放口は、所定の部品を全て組み込み後に封止材の充填や蓋の装着で閉塞する。この閉塞により、回路基板25等の最終的な固定を行うことができる。封止材として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。ケース体2のケース外周両端部を軸受箱5の内周全周に亘って密に嵌合することで異物侵入を防止する場合、回路基板25等の位置固定や外部との絶縁に支障がない限り、ケース外周開放口の閉塞を省略することもできる。
上述のように、所定の電気部品が内部に収容されたケース体2の内外周は、図1、図2(a)に示すように、回転軸3をアダプタスリーブ7、軸受6を介して軸受ハウジング8に対して支持するように組み立てた状態で、軸受ハウジング8と、アダプタスリーブ7との間の環状空間に軸方向から挿入可能な大きさになっている。
軸受箱5の内部に位置する軸受ハウジング8の内周端部には、ケース体2を嵌めるためのケース座部36が形成されている。ケース座部36は、円筒面状に形成されている。ケース座部36とケース体2の外周との嵌め合い部分における摩擦により、ケース体2が径方向及び軸方向に位置決めされている。このように、ケース体2は、ケース座部36に嵌めることによって、前記軸受箱の内部に着脱自在に取り付けられている。
ケース体2とエンコーダ4とは、軸受箱5及び軸受6に対して提供者側で決めた所定の配置にする限り、アダプタスリーブ7の内径面から径方向外方に位置する。このため、使用者は、軸受箱5の内部に配置する回転軸3部分の外径をアダプタスリーブ7の内径面以下に選択する限り、ケース体2やエンコーダ4と回転軸3との干渉を避けることができる。
軸受箱5は、ケース座部36に対するケース体2の挿入位置を軸方向に制限するためのケース用肩部37を有している。ケース用肩部37は、ケース座部36から径方向内方に突出するように軸受ハウジング8の内周に形成されている。使用者は、ケース座部36に嵌めるケース体2をケース用肩部37に突き当たるまで挿入し、カバー9を軸受ハウジング8に装着すれば、ケース体2と、回転軸3と一体化されたエンコーダ4とを、軸受箱5の内部において回転検出及び発電が可能な所定の範囲内に配置することができる。
ケース座部36の幅は、ケース体2が軸受ハウジング8の幅内に収まるまで挿入される限り、エンコーダ4とケース体2とを当該所定の範囲内に配置することできるように設定されている。仮に挿入不十分なケース体2が軸受ハウジング8の幅外に食み出ていたとしても、カバー9を軸受ハウジング8に装着すると、ケース体2がカバー9によって軸受ハウジング8の幅内に収まるように軸方向に押し込まれる。
軸受6の許容調心角内で使用される限り、ケース体2とエンコーダ4間の前記対向方向のギャップ変動は、回転検出及び発電が可能な磁界の変化が得られる範囲に留まるように設定されている。したがって、使用者は、この回転センサを他装置に組み込む際、軸受箱5の静止体への取り付け精度、回転軸3の回転精度を、軸受6の許容調心角以下となるように選択する限り、回転センサを他装置に適切に組み込むことができる。
仮にケース体2内の電気回路に故障が発生したとしても、使用者は、カバー9を取り外し、ケース体2を嵌めるときと逆方向に動かせば、軸受6を軸受ハウジング8に残したまま、ケース体2をケース座部36から軸方向に抜き取り、軸受箱5から分離することができる。ケース体2をケース座部36に抜き差しする際、硬質樹脂のケース体2の内部に電気回路が収容されているので、作業者が掴む際に電気回路を保護することができ、取り扱いが容易である。したがって、この回転センサは、ケース体2の交換を容易に実施することができ、その作業効率が高い。
また、この回転センサは、ケース体2を軸受ハウジング8から分離した後、軸受ハウジング8を分解すれば、軸受6を取り外し、軸受6を交換することもできる。
また、この回転センサは、回転検出用の磁石(バックマグネット23)、エンコーダ4を発電に利用するため、発電部をコンパクトにすることができる。
また、この回転センサは、外部電源の供給が不要なため、他装置が省電力になる。
また、この回転センサは、外部との有線接続がないため、他装置への組み込みが容易になる。
また、この回転センサは、発電回路20を設けているので、発電回路19のみで発電する場合よりも、発電電力量を増加させることができる。
この発明の第2実施形態に係る回転センサを図5に基づいて説明する。なお、以下、第1実施形態との相違点を述べる。第2実施形態は、第2コイル40を1個だけ備え、2個以上の永久磁石41の磁界が第2コイル40に与えられる点で相違している。
第2コイル40は、円周方向に沿ったコイル軸をもっている。ケース体42に組み立てる射出成形部品には、磁気センサ素子24等を収容する凹部34の円周方向両側間を巡るように溝部43と、ケース外周面のみに開放するように永久磁石41挿入用の穴部44とが形成されている。溝部43は穴部44より軸方向外側を通るように形成されている。
一対の射出成形部品を接合する前に、磁気センサ素子24、コイル28等を半田付けした回路基板25を凹部34に挿入し、第2コイル40、ターミナル45を溝部43内に装着する。その後、第2コイル40の両端部とターミナル45、電線46とターミナル45及び電源回路21の入力端とを半田付けする。その後、一対の射出成形部品を接合してケース体42とする。その後、永久磁石41を穴部44の開放口から挿入する。穴部44は凹部34と同様に封止する。
組み立てられたケース体42の内部では、円周方向にコイル軸をもった第2コイル40が、円周方向の複数個所に配置された全ての永久磁石41の傍を通るように巻回しているので、各永久磁石41の磁界が第2コイル40に与えられる。エンコーダ4の回転に伴い、複数の永久磁石41の磁界の変化が第2コイル40の各永久磁石41付近で第2コイル40を貫通する磁束の変化となり、第2コイル40の両端に誘導起電力が生じる。第2コイル40、コイル28の誘導起電力は、1箇所の電源回路21で制御される。
永久磁石41の数を多くする程、発電効果を大きくすることができる。いくら永久磁石41の数を増やしても、1個の第2コイル40を1箇所の電源回路21に接続するだけで済む。
この発明の第3実施形態に係る回転センサを図6、図7に基づいて説明する。第3実施形態は、磁気センサ素子が省略され、コイル28の内側に永久磁石30が配置され、電源回路50とセンサ回路とが統合されている点で相違している。すなわち、第3実施形態は、ACタコジェネレータを採用したものとなっている。
例えば、センサ回路51は、電源回路50の制御器からなり、コイル28の誘導起電力を交流の段階で検出し、検出した誘導起電力の交流成分から、マイクロコントローラの情報処理又はアナログ回路による演算を経て回転速度成分に変換するように設けられる。発電の交流成分から回転検出を実施するため、磁気センサ素子が省略されている。
この発明の第4実施形態に係る回転センサを図8に基づいて説明する。第4実施形態は、第3実施形態を変更したものであり、第2実施形態の第2コイル40、永久磁石41を備えている点でさらに相違している。センサ回路51は、コイル28の又は第2コイル40の交流成分のうち、比較的に安定する方を検出するように設ければよい。
この発明の第5実施形態に係る回転センサを図9に基づいて説明する。第5実施形態は、第3実施形態を変更したものであり、一体形の軸受ハウジング60を備え、カバー61の一端部が片側の軸受用肩部62となり、反対のカバー63の他端部がもう片側の軸受用肩部62となり、カバー61の内周端部にケース座部64が形成され、このケース座部64から径方向内方に突き出るケース用肩部65が形成されている点でさらに相違している。
使用者は、カバー61を取り外せば、軸受6とは無関係に、軸受ハウジング60からケース体42を分離することができ、また、ケース座部64からケース体2を分離することができる。なお、第2実施形態、第4実施形態においても、第5実施形態のようにカバー側へケース体を装着することが可能である。
この発明の第6実施形態に係る回転センサを図10に基いて説明する。第6実施形態は、第3実施形態を変更したものであり、コイル28が、コイル28の内側に配置された永久磁石30と、アダプタスリーブ7の外径面と、コイル28の外周及び永久磁石30を覆うようにケース体70に収容されたヨーク71とにより取り囲まれる点でさらに相違している。
ヨーク71は、磁性材で形成される。ヨーク71は、コイル28の外周を取り囲む筒ヨーク材72と、筒ヨーク材72のケース外周側の筒口を塞ぐ蓋ヨーク材73とが合わさった構造になっている。同等のヨーク71は、プレス加工による一体成形部品にすることもできる。
上述のように軸受箱5に対するアダプタスリーブ7、ケース体70の位置を予め提供者側で制限することができるので、ヨーク71とアダプタスリーブ7間のギャップ設定も予め提供者側で制限することができる。図中に一点鎖矢線で永久磁石30の磁束を概念的に描いた。永久磁石30の磁束がケース体70とアダプタスリーブ7の外径面との間からコイル28の外側へ漏洩することは、筒ヨーク材72でアダプタスリーブ7の外径面との間の磁気ギャップを狭めることにより防止される。アダプタスリーブ7から筒ヨーク材72内に導かれた磁束は、蓋ヨーク材73からコイル28の内側の永久磁石30まで直接に導れる。したがって、永久磁石30の磁界漏洩を小さくし、コイル28の内側を貫通する磁束を増す。このため、交流成分が顕著になり、回転速度の検出精度を得易い。
この発明の第7実施形態に係る回転センサを図11に基いて説明する。第7実施形態は、第5実施形態を変更したものであり、エンコーダ80が、円周方向に並ぶ多極をもった磁気環状体からなり、ACタコジェネレータに代えて、バックマグネットをもたない磁気センサ素子81を備え、コイル82の外側に磁気センサ素子81が配置され、コイル82の内側にエンコーダ80の磁界を誘導するヨーク83がケース体84に収容されている点でさらに相違している。
エンコーダ80は、円筒状の内外径面をもち、バインダーをエラストマー材とした磁性ゴムを形成し、その磁性ゴムを、予めアダプタスリーブ85の外径面端部に形成された嵌め合い面86の外径面寸法より僅かに小さい外径面寸法の治具に装着し、この装着状態で、円周方向にN極、S極を交互に多極着磁することで形成されたゴム磁石になっている。このように形成されたエンコーダ80を嵌め合い面86に嵌めると、エンコーダ80の締め付けにより、エンコーダ80をアダプタスリーブ85に一体化することができる。
アダプタスリーブ85の外径面には、嵌め合い面86から径方向外方に突き出た肩部87が形成されているので、肩部87に突き当たるまでエンコーダ80を嵌めるだけで、エンコーダ80を軸受箱5に対する提供者側所定の範囲内に装着することができる。
アダプタスリーブ85及びエンコーダ80が回転軸3と一体に回転すると、エンコーダ80のN極とS極とが交互に磁気センサ素子81、コイル82、図示省略の第2コイルと最短距離を成していくため、エンコーダ80の磁界全体の回転により、磁気センサ素子81等に磁界の変化を与えることができる。
コイル82は、ヨーク83の回りに巻回されている。エンコーダ80の外周面から離れた空中磁束は、ヨーク83によってコイル82の内側に誘導されるので、コイル82の内側を貫通する磁束の変化を大きくし、発電効果の向上を図ることができる。
この発明の第8実施形態に係る回転センサを図12に基いて説明する。第8実施形態は、第7実施形態を変更したものであり、磁気センサ素子81と同じ凹部34内に収容するコイルに代えて、ピエゾフィルム90からなる発電回路が採用されている点でさらに相違している。
ピエゾフィルム90は、可撓性板の板面に貼り付けられている。ピエゾフィルム90の一端部のみがケース体91に固定され、ピエゾフィルム90の自由端側に錘92が装着されている。回転軸3の回転による振動や衝撃といった外力は、軸受6を介して軸受箱5からケース体91へ伝わる。ケース体91に伝わった外力は、可撓性板ごとピエゾフィルム90を揺らし、撓ませる。この撓みに伴って加圧されたピエゾフィルム90に起電力が生じる。錘92は、その撓みを大きくし、ピエゾフィルム90の加圧を効果的に行うために設けられている。
この発明の第9実施形態に係る回転センサを図13に基いて説明する。第9実施形態は、第7実施形態を変更したものであり、磁気センサ素子81と同じ凹部34内に収容するコイルに代えて、圧電セラミックス100からなる発電回路を採用している点でさらに相違している。
圧電セラミックス100は、ケース体101に固定されている。ばね102によってケース体101に対し吊り下げられた錘103が、圧電セラミックス100の一側面に接触させられている。回転軸3から軸受箱5に伝わる外力は、ケース体101へ伝わる。ケース体101に伝わった外力は、錘103を揺らす。このため、圧電セラミックス100が錘103に加圧され、圧電セラミックス100に起電力が生じる。揺らされた錘103は、両側のばね102の反発により、圧電セラミックス100上で振動させられる。
第9実施形態や第10実施形態においては、回転軸3の振動が不安定な場合、安定した発電を得るため、少なくとも1つは、電磁誘導(コイルや第2コイル)を利用した発電回路にすることが好ましい。軸受6の軸受内部すきま調整によって軸受6の剛性を高めれば、振動の伝達ロスを低減することができる。
この発明の第10実施形態に係る回転センサを図14に基いて説明する。第10実施形態は、第7実施形態を変更したものであり、磁気センサ素子81と同じ凹部内に収容するコイルが省略され、熱電変換素子110からなる発電回路がカバー111に装着されている点でさらに相違している。
ケース座部112は、ケース体113の外周両端部を全周に亘って受けるように形成されている。カバー111の内周のうち、ケース体113内の回路基板25と径方向に対向するところに、ケース座部112から径方向外方に凹んだ素子用凹部114が形成されている。熱電変換素子110は、素子用凹部114内に装着されている。熱電変換素子110の加熱面115は、軸方向内側に向けられ、熱電変換素子110の冷却面116は軸方向外側に向けられている。
回転軸3を支持する軸受6が回転し、軸受内部の温度上昇が生じ、外輪12と軸受ハウジング60間の伝熱、潤滑剤による排熱等により軸受箱5の内部の温度が上昇する。ケース座部112やケース体113付近には、軸受6に近い程に高温になる傾向の温度勾配が発生する。したがって、軸方向内側の加熱面115は、同外側の冷却面116より高温になり、熱電変換素子110に熱起電力が生じる。
熱電変換素子110の加熱面115、冷却面116を軸方向両側に配置すれば、加熱面115、冷却面116間をカバー111の内周側で結ぶことができるので、ケース体113との電気的接続が容易である。
熱電変換素子110と電源回路21の入力端(図示省略)との接続構造は適宜に決めることができる。例えば、素子用凹部114内に装着後、組み立てられたケース体113をケース座部112に嵌めると、ケース外周面に露出している電源回路21の入力端と熱電変換素子110とが接触するような構造が挙げられる。
熱電変換素子110は、円周方向全周に亘って設けてもよいし、円周方向の複数個所に設けてもよい。
熱電変換素子110をケース体113の内部に収容してもよい。図示例では、熱電変換素子110を収容すると、カバー111の内周端部の内径が外輪12の内径より大きくなり、ケース体113の配置ができなくなるので、ケース体113の外に熱電変換素子110を配置している。
この発明は、コンベア用プランマブロック以外の産業機械、事務機、運搬機、建設機械、鉄道車両、自動車、二輪車等に組み込むことが可能である。この発明の技術的範囲は、上述の各実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載に基く技術的思想の範囲内での全ての変更を含むものである。各実施形態は、併用可能なもの同士を適宜に組合せることができ、例えば、ピエゾフィルム、圧電セラミックス、熱電変換素子といった発電回路を、バックマグネット付きの磁気センサ素子と組合せて採用することができ、また、空所や外径残部でギャップ変化を付けたエンコーダと組合せて採用するこもできる。
1、51 センサ回路
2、42、70、84、91、101、113 ケース体
3 回転軸
4、80 エンコーダ
5 軸受箱
6 軸受
7、85 アダプタスリーブ
8、60 軸受ハウジング
9、61、63、111 カバー
10 シール
11 Oリング
12 外輪
13 内輪
14 切割り
15 ロックナット
16 座金
17、62 軸受用肩部
18 軸受座部
19、20 発電回路
21、50 電源回路
22 送受信装置
23 バックマグネット
24、81 磁気センサ素子
25 回路基板
26 空所
27 外径残部
28、82 コイル
29 支持壁部
30、41 永久磁石
31、40 第2コイル
32 制御器
33、46 電線
34 凹部
35 電線通路
36、64、112 ケース座部
37、65 ケース用肩部
43 溝部
44 穴部
45 ターミナル
71、83 ヨーク
72 筒ヨーク材
73 蓋ヨーク材
86 嵌め合い面
87 肩部
90 ピエゾフィルム
92、103 錘
100 圧電セラミックス
102 ばね
110 熱電変換素子
114 素子用凹部
115 加熱面
116 冷却面
W1 切割り幅

Claims (15)

  1. 磁界の変化を検出するセンサ回路が設けられた環状のケース体を備え、
    回転軸の一部として回転するエンコーダによって当該回転が前記磁界の変化に変換され、前記ケース体が回転軸に対して静止するように配置される回転センサにおいて、
    軸受ハウジングに着脱される密封用のカバーをもった軸受箱を備え、
    前記ケース体の内部に、前記センサ回路を含む電気回路が収容されており、
    前記ケース体が、前記軸受ハウジング又は前記カバーの内周端部に形成されたケース座部に嵌めることによって、前記軸受箱の内部に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする回転センサ。
  2. 前記軸受ハウジングに嵌合される外輪をもった自動調心軸受と、前記自動調心軸受の内輪及び前記回転軸が嵌合されるアダプタスリーブとを備え、
    前記軸受箱が、前記軸受ハウジングに対する前記自動調心軸受の組み込み位置を軸方向に制限する軸受用肩部と、前記ケース体を前記ケース座部に嵌める挿入位置を軸方向に制限するケース用肩部とを有し、
    前記ケース体が、環状の樹脂ケースからなり、
    前記エンコーダが、前記アダプタスリーブに形成されており、又は前記アダプタスリーブに装着されている請求項1に記載の回転センサ。
  3. 前記回転軸の回転を電力に変換する発電回路と、入力された前記電力から所定の出力電力を生成する電源回路と、外部機器との通信処理を実行する送受信装置とが、前記ケース体の内部に収容されており、
    前記発電回路が、円周方向の複数個所に配置されており、
    前記電源回路が、デジタル電源になっており、
    前記送受信装置が、外部との通信を無線通信のみで行い、外部電源の供給が不要であり、前記カバーが樹脂で形成されている請求項2に記載の回転センサ。
  4. 前記センサ回路が、前記磁界を発生するバックマグネットと一体化された磁気センサ素子からなり、
    前記エンコーダが、前記回転に伴う前記バックマグネットとの間のギャップ変化で前記磁界の変化を作り出すように設けられており、
    前記複数の発電回路の中に、前記バックマグネットの磁界がコイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでいる請求項3に記載の回転センサ。
  5. 前記コイルが、前記磁気センサ素子と前記エンコーダの対向方向に沿ったコイル軸方向をもつように前記バックマグネットを取り囲み、かつ前記磁気センサ素子よりも前記エンコーダから前記対向方向に遠くなるように配置されている請求項4に記載の回転センサ。
  6. 前記複数の発電回路の中に、前記磁気センサ素子から円周方向に離れたところに配置された永久磁石の磁界が第2コイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該第2コイルに誘導起電力が生じるものを含んでおり、
    2個以上の前記永久磁石及び前記第2コイルを備え、これら永久磁石ごとに前記第2コイルで取り囲み、これら第2コイルごとに前記電源回路と接続されている請求項5に記載の回転センサ。
  7. 前記複数の発電回路の中に、前記磁気センサ素子から円周方向に離れたところに配置された永久磁石の磁界が第2コイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該第2コイルに誘導起電力が生じるものを含んでおり、
    前記第2コイルを1個だけ備え、2個以上の前記永久磁石の磁界が前記第2コイルに与えられる請求項5に記載の回転センサ。
  8. 前記磁界を発生する永久磁石が、前記ケース体に収容されており、
    前記エンコーダが、前記回転に伴う前記永久磁石との間のギャップ変化で前記磁界の変化を作り出すように設けられており、
    前記複数の発電回路の中に、前記磁界がコイルに与えられ、前記エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでおり、
    前記センサ回路が、前記誘導起電力の交流成分から回転速度成分に変換するように設けられている請求項3に記載の回転センサ。
  9. 前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に形成されており、
    前記コイルが、コイル内側に配置された前記永久磁石と、前記アダプタスリーブの外径面と、コイル外周及び永久磁石を覆うように前記ケース体に収容されたヨークとにより取り囲まれる請求項8に記載の回転センサ。
  10. 前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に形成されており、
    前記ギャップ変化が、前記アダプタスリーブの切割りと、この切割り幅と同じ円周方向幅かつ等配ピッチで形成された空所と、円周方向に隣接する前記空所間を仕切る外径残部とで設けられている請求項4から9のいずれか1項に記載の回転センサ。
  11. 前記エンコーダが、円周方向に並ぶ多極をもった磁気環状体からなり、
    前記複数の発電回路の中に、前記エンコーダの前記磁界がコイルに与えられ、当該エンコーダの回転によって当該コイルに誘導起電力が生じるものを含んでおり、
    前記コイルの内側に前記磁界を誘導するヨークが、前記ケース体に収容されている請求項3に記載の回転センサ。
  12. 前記エンコーダが、前記アダプタスリーブの外径面に嵌着されているゴム磁石からなる請求項11に記載の回転センサ。
  13. 前記複数の発電回路の中に、前記回転軸から前記軸受箱に伝わる外力でピエゾフィルムが起電力を生じるものを含んでいる請求項3に記載の回転センサ。
  14. 前記複数の発電回路の中に、前記回転軸から前記軸受箱に伝わる外力で圧電セラミックスに起電力が生じるものを含んでいる請求項3に記載の回転センサ。
  15. 前記複数の発電回路の中に、前記回転軸の回転に伴う前記軸受箱の内部の温度上昇で熱電変換素子に起電力が生じるものを含んでいる請求項3に記載の回転センサ。
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