JP2013124564A - 過給機用のコンプレッサハウジング - Google Patents

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智己 三好
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裕樹 松井
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Abstract

【課題】簡易な構成で滑り部材の抜け、回転の防止を図ることができる過給機用のコンプレッサハウジングを提供すること。
【解決手段】コンプレッサハウジング1において、滑り部材4は、当接面411を有する当接部41と突出部42とを備えている。突出部42の外周面には、径方向に突出してなる複数の係止爪部43が設けられている。シュラウド本体部33の被圧入部34の内周面には、挿入溝部と係止溝部36と連通溝部37とが設けられている。シュラウド本体部33の挿入溝部と係止溝部36とは、周方向の異なる位置に配置され、かつ、周方向において交互に配置されている。滑り部材4の係止爪部43の幅は、シュラウド本体部33の挿入溝部の溝幅よりも小さく、係止溝部36の溝幅よりも大きい。滑り部材4は、係止爪部43の一部をシュラウド本体部33の係止溝部36内に配置した状態で、係止溝部36に係止されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成された過給機用のコンプレッサハウジングに関する。
自動車のターボチャージャー等の過給機に用いられるコンプレッサ(圧縮機)は、複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成されていると共に、インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、インペラの外周側において周方向に形成され、インペラから吐き出された空気を導入するスクロール室と、インペラに対向するシュラウド面を形成するシュラウド部とを備えたコンプレッサハウジングを有している。
上記構成のコンプレッサにおいては、インペラの複数のブレードとコンプレッサハウジングのシュラウド面との間の隙間をできる限り小さくすることで、圧縮効率を高めることができる。ところが、この隙間を小さくすると、例えば、振動やインペラ回転軸の振れ等によってインペラのブレードがコンプレッサハウジングのシュラウド面に接触した場合に、インペラが損傷してしまうおそれがある。
そこで、従来、コンプレッサハウジングのシュラウド部におけるシュラウド面を形成する部分に樹脂等で構成された滑り部材を取り付けた構造が提案されている(特許文献1〜3等参照)。これによれば、万が一、振動やインペラ回転軸の振れ等によってインペラのブレードがコンプレッサハウジングのシュラウド面に接触しても、そのシュラウド面を形成する部分に取り付けた滑り部材が削れるだけであり、インペラのブレードとコンプレッサハウジングのシュラウド面との間の隙間は、小さいままで維持される。
特開平9−170442号公報 特開2004−162578号公報 特開2005−140001号公報
しかしながら、従来の構造では、以下のような問題点があった。
すなわち、上記特許文献1のように、滑り部材をボルトやスナップリング等を用いてシュラウド部に固定する構造とした場合には、構造自体が複雑となってしまうおそれがある。また、部品点数も多くなり、コストが高くなってしまうおそれがある。
また、上記特許文献2のように、滑り部材を嵌合、圧入等によってシュラウド部に固定する安価で簡易な固定構造とした場合には、長時間圧入応力を受けることによって滑り部材にクリープ現象による変形が生じ、滑り部材とシュラウド部との間の締め代が小さくなるという現象が生じうる。その結果、シュラウド部からの滑り部材の抜け等が生じるおそれがある。特に、コンプレッサの使用時において、滑り部材は高温に曝されることから、この現象がより顕著に表れる。
また、上記特許文献3のように、滑り部材をいわゆるスナップフィット等によってシュラウド部に固定する構造とした場合には、スナップフィット等の固定構造とは別に、滑り部材の周方向の移動を規制するための回り止め部を設ける必要がある。そのため、構造が複雑となり、コストも高くなってしまうおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、簡易な構成で滑り部材の抜け、回転の防止を図ることができる過給機用のコンプレッサハウジングを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成されていると共に、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐き出された空気を導入するスクロール室と、上記インペラに対向するシュラウド面を形成するシュラウド部とを備えた過給機用のコンプレッサハウジングにおいて、
上記シュラウド部は、上記シュラウド面を有する弾性変形可能な環状の滑り部材と、軸方向吸気側に窪んでなると共に上記滑り部材を軸方向に圧入する環状の被圧入部を設けたシュラウド本体部とからなり、
上記滑り部材は、上記シュラウド本体部に対して軸方向に当接する当接面を有する当接部と、該当接部の上記当接面から軸方向吸気側に突出してなる突出部とを備えており、
上記滑り部材の上記突出部の外周面には、径方向に突出してなる複数の係止爪部が設けられており、
上記シュラウド本体部の上記被圧入部の内周面には、軸方向に形成され、上記滑り部材の上記係止爪部を挿入する複数の挿入溝部と、軸方向に形成され、上記滑り部材の上記係止爪部を係止する複数の係止溝部と、上記挿入溝部及び上記係止溝部の軸方向吸気側の端部同士の間を周方向につなぐ複数の連通溝部とが設けられており、
上記シュラウド本体部の上記挿入溝部と上記係止溝部とは、周方向において異なる位置に交互に配置されており、
上記滑り部材の上記係止爪部の幅は、上記シュラウド本体部の上記挿入溝部の溝幅よりも小さく、上記係止溝部の溝幅よりも大きく、
上記滑り部材は、上記係止爪部の一部を上記シュラウド本体部の上記係止溝部内に配置した状態で、該係止溝部に係止されていることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジングにある(請求項1)。
上記コンプレッサハウジングにおいて、上記滑り部材の突出部の外周面には、複数の係止爪部が設けられている。また、上記シュラウド本体部の被圧入部の内周面には、複数の挿入溝部と複数の係止溝部と複数の連通溝部とが設けられている。また、上記シュラウド本体部の上記挿入溝部と上記係止溝部とは、周方向において異なる位置に交互に配置されている。
上記の構成により、滑り部材の係止爪部をシュラウド本体部の挿入溝部内に挿入した状態で、滑り部材をシュラウド本体部の被圧入部内に軸方向に圧入し、当接部の当接面をシュラウド本体部に当接させた後、滑り部材を周方向に回転させ、係止爪部をシュラウド本体部の挿入溝部から連通溝部を介して係止溝部に移動させることが可能となる。
そして、滑り部材の係止爪部は、その一部をシュラウド本体部の係止溝部内に配置した状態で、該係止溝部に係止されている。
ここで、滑り部材の係止爪部の幅は、シュラウド本体部の係止溝部の溝幅よりも大きい。そのため、滑り部材の係止爪部がシュラウド本体部の係止溝部内を軸方向に移動することができない。すなわち、滑り部材は、軸方向への移動が規制されている。これにより、シュラウド本体部の被圧入部に圧入された滑り部材の軸方向への抜けを防止することができる。
また、上述のごとく、上記滑り部材の係止爪部は、その一部がシュラウド本体部の係止溝部内に配置されている。そのため、滑り部材が周方向に移動しようとしても、係止爪部がシュラウド本体部の係止溝部の内壁面に接触する。すなわち、滑り部材は、周方向への移動が規制されている。これにより、シュラウド本体部の被圧入部に圧入された滑り部材の周方向位置を維持することができ、滑り部材の回転を防止することができる。
また、上記コンプレッサハウジングでは、滑り部材をシュラウド本体部の被圧入部内に軸方向に圧入した後、周方向に回転させ、係止爪部をシュラウド本体部の係止溝部に係止させることにより、滑り部材を固定することができる。そのため、従来のように、滑り部材を固定するための部品等を必要とせず、簡易な構成によって滑り部材の抜け、回転の防止を図ることができる。
このように、簡易な構成で滑り部材の抜け、回転の防止を図ることができる過給機用のコンプレッサハウジングを提供することができる。
実施例における、コンプレッサハウジングの構造を示す断面説明図。 実施例における、滑り部材を示す断面説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部を示す斜視図。 実施例における、シュラウドピースを軸方向吐出側から見た平面図。 図2におけるA−A線矢視断面図。 実施例における、滑り部材を組み立てる様子を示す説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部とシュラウド本体部の挿入溝部との位置関係を示す説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部の先端位置とシュラウド本体部の連通溝部の内壁面との位置関係を示す説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部がシュラウド本体部の連通溝部内を移動する様子を示す説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部とシュラウド本体部の係止溝部との位置関係を示す説明図。 実施例における、滑り部材の係止爪部をシュラウド本体部の係止溝部に係止させた状態を示す断面説明図。
上記コンプレッサハウジングにおいて、上記滑り部材の内周面は、シュラウド部のシュラウド面を形成している。そして、上記滑り部材は、インペラのブレードとシュラウド部のシュラウド面との間の隙間をできる限り小さく維持する役割を果たすものである。
例えば、振動やインペラ回転軸の振れ等によってインペラのブレードがシュラウド部のシュラウド面に接触した場合には、シュラウド部に固定されたシュラウド面を形成する上記滑り部材が削られる。そして、インペラのブレードとシュラウド部のシュラウド面との間の隙間は、依然として小さいまま維持される。
また、上記滑り部材の上記係止爪部における上記軸方向吸気側とは反対側の軸方向吐出側の先端位置は、上記シュラウド本体部の上記連通溝部の上記軸方向吐出側の内壁面よりも上記軸方向吐出側にあり、上記滑り部材の上記係止爪部の厚みは、上記シュラウド本体部の上記連通溝部の溝幅よりも小さいことが好ましい(請求項2)。
この場合には、滑り部材を周方向に回転させる際に、シュラウド本体部の連通溝部を通過する滑り部材の係止爪部を軸方向吸気側にたわませた状態とすることができる。そのため、シュラウド本体部の係止溝部において、滑り部材の係止爪部のたわみを解除し、滑り部材の係止爪部の一部をシュラウド本体部の係止溝部内に配置することが可能となる。これにより、滑り部材の係止爪部をシュラウド本体部の係止溝部に係止させることが容易となる。
なお、上記滑り部材の係止爪部の厚みとは、コンプレッサハウジングの軸方向における厚みである。
また、上記滑り部材は、樹脂からなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、滑り部材をシュラウド本体部の被圧入部内に圧入することが容易となる。また、上述したように、インペラのブレードが接触した場合に削られるようにしておく必要があるが、これを容易に実現することができる。
なお、上記滑り部材としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリイミド等の樹脂を用いることができる。また、樹脂以外にもセラミック等を用いることができる。
上記過給機用のコンプレッサハウジングにかかる実施例について、図を用いて説明する。
本例のコンプレッサハウジング1は、図1に示すごとく、複数のブレード52を有するインペラ5を収容可能に構成されていると共に、インペラ5に向けて空気A1を吸い込む吸気口11と、インペラ5の外周側において周方向に形成され、インペラ5から吐き出された空気A2を導入するスクロール室12と、インペラ5に対向するシュラウド面321を形成するシュラウド部32とを備えている。
同図に示すごとく、コンプレッサハウジング1は、自動車のターボチャージャー(過給機)に用いられるコンプレッサ(圧縮機)8の外殻を形成するものであり、スクロールピース2とシュラウドピース3とを組み合わせて構成されている。
スクロールピース2は、吸気口11を形成する筒状の吸気口形成部21と、後述するシュラウドピース3のシュラウド部32と共にスクロール室12を形成するスクロール室形成部22とを有する。本例では、スクロールピース2は、アルミニウム製のダイキャスト品により構成されている。
同図に示すごとく、シュラウドピース3は、スクロールピース2の吸気口形成部21内に圧入されると共に吸気口11と連通する吸気通路311を形成する筒状圧入部31と、インペラ5に対向するシュラウド面321及びそのシュラウド面321からスクロール室12に向かって延びるディフューザ面322を形成するシュラウド部32とを有する。シュラウド部32は、スクロールピース2のスクロース室形成部22と共にスクロール室12を形成している。
また、シュラウド部32は、シュラウド面321を有する弾性変形可能な環状の滑り部材4と、軸方向吸気側X1に窪んでなると共に滑り部材4を軸方向Xに圧入する環状の被圧入部34を設けたシュラウド本体部33とからなる。
本例では、シュラウドピース3(筒状圧入部31、シュラウド部32)における滑り部材4を除く部分は、アルミニウム製のダイキャスト品により一体的に構成されている。また、滑り部材4は、ポリイミド樹脂からなる。
図2に示すごとく、滑り部材4は、シュラウド本体部33に対して軸方向Xに当接する当接面411を有する当接部41と、当接部41の当接面411から軸方向吸気側X1に突出してなる突出部42とを備えている。
滑り部材4の突出部42の外周面422には、径方向に突出してなる2つの係止爪部43(43a、43b)が設けられている。
図3に示すごとく、係止爪部43の軸方向吐出側X2(軸方向吸気側X1とは反対側)は、一対の傾斜面432を有する山型形状を有している。この形状は、例えば、円弧状の曲面を有するものであってもよい。
また、係止爪部43の軸方向吸気側X1の端面431には、他の部分よりも厚みが小さくなるように軸方向に窪んでなる窪み部44が設けられている。
図4、図5に示すごとく、シュラウド本体部33の被圧入部34の内周面341には、滑り部材4の係止爪部43を挿入する2つの挿入溝部35(35a、35b)と、滑り部材4の係止爪部43を係止する2つの係止溝部36(36a、36b)とが設けられている。また、挿入溝部35及び係止溝部36は、軸方向Xに形成され、軸方向吐出側X2に開口している。
また、図4に示すごとく、挿入溝部35と係止溝部36とは、周方向において異なる位置に交互に配置されている。本例では、挿入溝部35と係止溝部36とが周方向において90°ずつ位置をずらして交互に配置されている。これにより、2つの挿入溝部35(35a、35b)は、対向する位置に配置されることになる。2つの係止溝部36(36a、36b)も同様である。
また、図4、図5に示すごとく、シュラウド本体部33の被圧入部34の内周面341には、挿入溝部35及び係止溝部36の軸方向吸気側X1の端部同士の間を周方向につなぐ4つの連通溝部37が設けられている。本例では、4つの連通溝部37がそれぞれ周方向に連通しており、全体として1つの環状溝部38を構成している。
また、シュラウド本体部33には、滑り部材4の当接部41の当接面411を当接させる第1被当接面331と、滑り部材4の突出部42の軸方向吸気側X1の端面420を当接させる第2被当接面332とが設けられている。
また、図3に示すごとく、滑り部材4の係止爪部43の幅E1は、シュラウド本体部33の挿入溝部35の溝幅B(図4)よりも小さく、係止溝部36の溝幅C(図4)よりも大きい。
また、滑り部材4の係止爪部43の厚みE2は、シュラウド本体部33の連通溝部37の溝幅D(図5)よりも小さい。
また、図11に示すごとく、滑り部材4の係止爪部43は、その一部をシュラウド本体部33の係止溝部36内に配置した状態で、係止溝部36に係止されている。具体的には、係止爪部43の傾斜面432を係止溝部36の内壁面361に当接させることにより、係止爪部43が係止溝部36に係止されている。
また、滑り部材4の係止爪部43における軸方向吐出側X2の先端位置E3は、シュラウド本体部33の連通溝部37の軸方向吐出側X2の内壁面372よりも軸方向吐出側X2にある。
また、図1に示すごとく、インペラ5は、シュラウドピース3のシュラウド部32の内周側に配置されており、回転軸50を中心に回転可能に取り付けられている。また、インペラ5は、ハブ51の外周面から周方向に並ぶ複数のブレード52を突出させている。複数のブレード52は、シュラウドピース3のシュラウド部32のシュラウド面321に対向して配置されている。
また、同図に示すごとく、シュラウドピース3のシュラウド部32のディフューザ面322に対向する位置には、コンプレッサハウジング1の軸方向吐出側X2を覆うと共に回転軸50を軸支する軸受ハウジング等(図示略)が配設される。この軸受ハウジング等は、シュラウド部32のディフューザ面322との間に、インペラ5から吐き出された空気A2を昇圧させるディフューザ部13を形成する。
そして、同図に示すごとく、上記構成のコンプレッサハウジング1を有するコンプレッサにおいては、インペラ5の回転により、吸気口11からシュラウドピース3の吸気通路311を介してインペラ5へと空気A1が吸い込まれる。インペラ5のブレード52によって加速され、インペラ5から吐き出された空気A2は、ディフューザ部13において昇圧され、スクロール室12に導入される。
次に、本例のコンプレッサハウジング1の組み立て方法について説明する。
本例のコンプレッサハウジング1を組み立てるに当たっては、図6に示すごとく、滑り部材4をシュラウドピース3におけるシュラウド部32のシュラウド本体部33の被圧入部34内に軸方向Xに圧入する。
具体的には、図6、図7に示すごとく、滑り部材4の係止爪部43(43a、43b)をそれぞれシュラウド本体部33の挿入溝部35(35a、35b)に挿入した状態で、滑り部材4をシュラウド本体部33の被圧入部34内に軸方向Xに圧入する。そして、滑り部材4の当接部41の当接面411をシュラウド本体部33の第1被当接面331に当接させ、突出部42の端面420をシュラウド本体部33の第2被当接面332に当接させる。
このとき、図8に示すごとく、滑り部材4の係止爪部43における軸方向吐出側X2の先端位置E3は、シュラウド本体部33の連通溝部37の軸方向吐出側X2の内壁面372よりも軸方向吐出側X2にある。
次いで、図9、図10に示すごとく、滑り部材4を周方向Y(図9)に回転させ、滑り部材4の係止爪部43(43a、43b)をそれぞれシュラウド本体部33の挿入溝部35(35a、35b)から連通溝部37(環状溝部38)を介して係止溝部36(36a、36b)に移動させる。
このとき、図9に示すごとく、シュラウド本体部33の連通溝部37(環状溝部38)を通過する滑り部材4の係止爪部43は、軸方向吸気側X1にたわんだ状態となる。
次いで、図11に示すごとく、滑り部材4の係止爪部43は、シュラウド本体部33の係止溝部36において、軸方向吸気側X1へのたわみが解除され、その一部がシュラウド本体部33の係止溝部36内に入り込んだ状態となる。そして、係止爪部43の傾斜面432が係止溝部36の内壁面361に当接することにより、係止爪部43が係止溝部36に係止される。これにより、滑り部材4をシュラウドピース3に固定する。
次いで、図1を参照のごとく、スクロールピース2に対してシュラウドピース3を組み付ける。具体的には、シュラウドピース3の筒状圧入部31をスクロールピース2の吸気口形成部21内に軸方向Xに圧入する。
以上により、図1に示すコンプレッサハウジング1を得る。
次に、本例のコンプレッサハウジング1における作用効果について説明する。
本例のコンプレッサハウジング1において、滑り部材4の突出部42の外周面422には、複数の係止爪部43が設けられている。また、シュラウド本体部33の被圧入部34の内周面341には、複数の挿入溝部35と複数の係止溝部36と複数の連通溝部37とが設けられている。また、シュラウド本体部33の挿入溝部35と係止溝部36とは、周方向において異なる位置に交互に配置されている。
上記の構成により、滑り部材4の係止爪部43をシュラウド本体部33の挿入溝部35内に挿入した状態で、滑り部材4をシュラウド本体部33の被圧入部34内に軸方向Xに圧入し、当接部41の当接面411をシュラウド本体部33に当接させた後、滑り部材4を周方向に回転させ、係止爪部43をシュラウド本体部33の挿入溝部35から連通溝部37を介して係止溝部36に移動させることが可能となる。
そして、滑り部材4の係止爪部43は、その一部をシュラウド本体部33の係止溝部36内に配置した状態で、係止溝部36に係止されている。
ここで、滑り部材4の係止爪部43の幅E1は、シュラウド本体部33の係止溝部37の溝幅Cよりも大きい。そのため、滑り部材4の係止爪部43がシュラウド本体部33の係止溝部36内を軸方向Xに移動することができない。すなわち、滑り部材4は、軸方向Xへの移動が規制されている。これにより、シュラウド本体部33の被圧入部34に圧入された滑り部材4の軸方向Xへの抜けを防止することができる。
また、上述のごとく、滑り部材4の係止爪部43は、その一部がシュラウド本体部33の係止溝部36内に配置されている。そのため、滑り部材4が周方向Y(図11)に移動しようとしても、滑り部材4の係止爪部43(傾斜面432)がシュラウド本体部33の係止溝部36の内壁面361に接触する。すなわち、滑り部材4は、周方向Y(図11)への移動が規制されている。これにより、シュラウド本体部33の被圧入部34に圧入された滑り部材4の周方向位置を維持することができ、滑り部材4の回転を防止することができる。
また、コンプレッサハウジング1では、滑り部材4をシュラウド本体部33の被圧入部34内に軸方向Xに圧入した後、周方向に回転させ、係止爪部43をシュラウド本体部33の係止溝部36に係止させることにより、滑り部材4を固定することができる。そのため、従来のように、滑り部材4を固定するための部品等を必要とせず、簡易な構成によって滑り部材4の抜け、回転の防止を図ることができる。
また、本例では、滑り部材4の係止爪部43における軸方向吐出側X2の先端位置E3は、シュラウド本体部33の連通溝部37の軸方向吐出側X2の内壁面372よりも軸方向吐出側X2にあり、滑り部材4の係止爪部43の厚みE2は、シュラウド本体部33の連通溝部37の溝幅Dよりも小さい。そのため、滑り部材4を周方向に回転させる際に、シュラウド本体部33の連通溝部37を通過する滑り部材4の係止爪部43を軸方向吸気側X1にたわませた状態とすることができる。そして、シュラウド本体部33の係止溝部36において、滑り部材4の係止爪部43のたわみを解除し、滑り部材4の係止爪部43の一部をシュラウド本体部33の係止溝部36内に配置することが可能となる。これにより、滑り部材4の係止爪部43をシュラウド本体部33の係止溝部36に係止させることが容易となる。
また、滑り部材4は、樹脂(本例ではポリイミド樹脂)からなる。そのため、滑り部材4をシュラウド本体部33の被圧入部34内に圧入することが容易となる。また、インペラ5のブレード52が接触した場合に削られるようにしておく必要があるが、これを容易に実現することができる。
このように、本例によれば、簡易な構成で滑り部材4の抜け、回転の防止を図ることができる過給機用のコンプレッサハウジング1を提供することができる。
1 コンプレッサハウジング
11 吸気口
12 スクロール室
32 シュラウド部
321 シュラウド面
33 シュラウド本体部
34 被圧入部
341 内周面(被圧入部の内周面)
35 挿入溝部
36 係止溝部
37 連通溝部
4 滑り部材
41 当接部
411 当接面
42 突出部
422 外周面(突出部の外周面)
43 係止爪部
5 インペラ
52 ブレード
X 軸方向

Claims (3)

  1. 複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成されていると共に、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐き出された空気を導入するスクロール室と、上記インペラに対向するシュラウド面を形成するシュラウド部とを備えた過給機用のコンプレッサハウジングにおいて、
    上記シュラウド部は、上記シュラウド面を有する弾性変形可能な環状の滑り部材と、軸方向吸気側に窪んでなると共に上記滑り部材を軸方向に圧入する環状の被圧入部を設けたシュラウド本体部とからなり、
    上記滑り部材は、上記シュラウド本体部に対して軸方向に当接する当接面を有する当接部と、該当接部の上記当接面から軸方向吸気側に突出してなる突出部とを備えており、
    上記滑り部材の上記突出部の外周面には、径方向に突出してなる複数の係止爪部が設けられており、
    上記シュラウド本体部の上記被圧入部の内周面には、軸方向に形成され、上記滑り部材の上記係止爪部を挿入する複数の挿入溝部と、軸方向に形成され、上記滑り部材の上記係止爪部を係止する複数の係止溝部と、上記挿入溝部及び上記係止溝部の軸方向吸気側の端部同士の間を周方向につなぐ複数の連通溝部とが設けられており、
    上記シュラウド本体部の上記挿入溝部と上記係止溝部とは、周方向において異なる位置に交互に配置されており、
    上記滑り部材の上記係止爪部の幅は、上記シュラウド本体部の上記挿入溝部の溝幅よりも小さく、上記係止溝部の溝幅よりも大きく、
    上記滑り部材は、上記係止爪部の一部を上記シュラウド本体部の上記係止溝部内に配置した状態で、該係止溝部に係止されていることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジング。
  2. 請求項1に記載のコンプレッサハウジングにおいて、上記滑り部材の上記係止爪部における上記軸方向吸気側とは反対側の軸方向吐出側の先端位置は、上記シュラウド本体部の上記連通溝部の上記軸方向吐出側の内壁面よりも上記軸方向吐出側にあり、上記滑り部材の上記係止爪部の厚みは、上記シュラウド本体部の上記連通溝部の溝幅よりも小さいことを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジング。
  3. 請求項1又は2に記載のコンプレッサハウジングにおいて、上記滑り部材は、樹脂からなることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3263911A4 (en) * 2015-02-25 2018-02-21 OTICS Corporation Compressor housing for supercharger and manufacturing method thereof

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