JP2013123278A - モータ - Google Patents

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Rei Kondo
玲 近藤
Mitsuhiro Tanaka
三博 田中
Yoshitsugu Koyama
義次 小山
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Abstract

【課題】スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置でモータを駆動する際に必要なノイズ対策部品の小型化を図れるようにする。
【解決手段】複数のティース部(43)が円環状のバックヨーク部(42)の内周に沿って設けられたステータコア(41)を設ける。導体板(47c)が第2絶縁層(47b)と第1絶縁層(47a)とに挟み込まれて形成されたシールド部(47)を、それぞれのティース部(43)の各側面に設ける。シールド部(47)を挟み込むように、ティース部(43)毎に、コイル(45)を巻回する。
【選択図】図5

Description

本発明は、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置で駆動されるモータに関するものである。
空気調和機では、電動圧縮機のモータに交流電力を供給するために、電力変換装置が用いられることが多い。この電力変換装置には、入力された直流をスイッチング素子でスイッチングして所望の交流を得るインバータ回路を用いるものがある。インバータ回路では、スイッチング素子がスイッチングを行うと、モータのコイルとステータコアで形成された浮遊容量において急峻な電圧変化が起こり、アースに高周波電流(漏れ電流)が流れる場合がある。従来の電力変換装置には、電源ラインにノイズフィルタを設けて、モータの漏れ電流を低減するようにしたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−136058号公報
しかしながら、電力変換装置の容量やノイズの周波数によっては、フィルター回路などのノイズ対策部品の大型化が必要になる。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置でモータを駆動する際に必要なノイズ対策部品の小型化を図れるようにすることを目的としている。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
複数のティース部(43)が円環状のバックヨーク部(42)の内周に沿って設けられたステータコア(41)と、
導体板(47c)が両側から絶縁層(47a,47b)で挟み込まれて形成され、それぞれのティース部(43)の各側面に設けられたシールド部(47)と、
前記シールド部(47)を挟み込むように、ティース部(43)毎に巻回されたコイル(45)と、
を備えたことを特徴とする。
この構成では、コイル(45)と導体板(47c)とを対向電極とした浮遊容量(C1)と、導体板(47c)とティース部(43)とを対向電極とした浮遊容量(C2)とが形成される。導体板(47c)を例えば配線に接続すれば、モータのコイルで急峻な電圧変化が起こった場合にステータコア(41)から漏れる電流を、導体板(47c)から分流させることができる。
また、第2の発明は、
第1の発明のモータにおいて、
それぞれのコイル(45)は、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置(10)から電力供給され、
各導体板(47c)は、前記スイッチングにともなって前記コイル(45)から該導体板(47c)へ流れる電流が、前記電力変換装置(10)に還流するように、該電力変換装置(10)に接続されることを特徴とする。
この構成では、電力変換装置(10)でスイッチングが行われると、モータのコイルで急峻な電圧変化が起こり、その電圧変化によって発生した電流は、導体板(47c)から電力変換装置(10)に還流する。
また、第3の発明は、
第2の発明のモータにおいて、
前記電力変換装置(10)は、コンバータ回路(12)、インバータ回路(14)、及びこれらの回路(12,14)を接続する直流リンク部(13)を有し、
各導体板(47c)は、前記直流リンク部(13)に接続されていることを特徴とする。
この構成では、漏れ電流は、直流リンク部(13)に還流させられる。
また、第4の発明は、
第2の発明のモータにおいて、
前記電力変換装置(10)は、コモンモードチョークコイル(CC)とYコンデンサ(Cy)を有したフィルター回路(11)を備え、
各導体板(47c)は、前記Yコンデンサ(Cy)に接続されることを特徴とする。
この構成では、漏れ電流は、フィルター回路(11)のYコンデンサ(Cy)に還流させられる。
また、第5の発明は、
第1から第4の発明の何れかのモータにおいて、
前記コイル(45)に面した絶縁層(47a)の厚さは、前記ティース部(43) に面した絶縁層(47b)の厚さよりも薄いことを特徴とする。
この構成では、コイル(45)と導体板(47c)との間で形成される浮遊容量(C1)におけるインピーダンスの方が、ティース部(43)と導体板(47c)との間で形成される浮遊容量(C2)のインピーダンスよりも大きくなる。その結果、コイル(45)側から流れ込む漏れ電流は、導体板(47c)により多く分流される。
第1の発明によれば、漏れ電流を導体板(47c)に分流させることができるので、分流した電流を、外部に漏れない部位に還流させれば、モータからの漏れ電流を低減させることが可能になる。
また、第2、第3、及び第4のそれぞれの発明では、漏れ電流が電力変換装置(10)に還流し、外部に漏れるノイズを低減させることが可能になる。
また、第5の発明によれば、漏れ電流が導体板(47c)側により多く分流されるので、より効果的にステータコア(41)からの漏れ電流を低減させることが可能になる。
図1は、本発明の実施形態1に係るモータ駆動システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態1に係るモータの構成を模式的に示す縦断面図である。 図3は、ロータコアを軸方向から見た平面図である。 図4は、モータの横断面図である。 図5は、ティース部を内周側から見た断面図である。 図6は、ステータの一部分の平面図である。 図7は、(A)は従来のモータにおいて形成される浮遊容量を説明する図であり、(B)は実施形態1のモータにおいて形成される浮遊容量を説明する図である。 図8は、(A)は実施形態1におけるコモンモードノイズの経路をモデル化した図であり、(B)は、従来のモータと電力変換装置の組み合わせにおけるコモンモードノイズの経路をモデル化した図である。 図9は、実施形態1のモータ駆動システムにおける雑音端子電圧のシミュレーション結果である。 図10は、本発明の実施形態2に係るモータ駆動システムの構成例を示すブロック図である。 図11は、本発明の実施形態3に係るモータ駆動システムの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
〈全体構成〉
以下では、本発明の実施形態として、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置と、モータとを有したモータ駆動システムの例を説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るモータ駆動システム(1)の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、モータ駆動システム(1)は、電力変換装置(10)及びモータ(20)を備えている。
〈電力変換装置(10)の構成〉
電力変換装置(10)は、図1に示すように、フィルター回路(11)、コンバータ回路(12)、直流リンク部(13)、及びインバータ回路(14)を備えている。
電力変換装置(10)では、交流電源(70)から入力された単相交流を、フィルター回路(11)を介してコンバータ回路(12)に入力している。フィルター回路(11)は、コモンモードチョークコイル(CC)とYコンデンサ(Cy)を有した、いわゆるコモンモードノイズフィルタである。Yコンデンサ(Cy)の一端は、アースに接続されている。コンバータ回路(12)は、例えばダイオードブリッジ回路で構成され、交流を整流する。直流リンク部(13)は、電解コンデンサ(13a)を備え、コンバータ回路(12)の出力を平滑化する。平滑化された直流はインバータ回路(14)に入力される。インバータ回路(14)は、ブリッジ接続された複数(この例では6つ)のスイッチング素子を備え、それらのスイッチング素子で、入力された直流をスイッチングして交流に変換している。インバータ回路(14)では、PWM制御によって、スイッチング素子の矩形波駆動が行われる。インバータ回路(14)の出力(3相の交流電力)はモータ(20)のコイル(45)に供給されている。インバータ回路(14)からモータ(20)への電力供給経路にはフェライトコア(F)が設けられている。
〈モータ(20)の構成〉
図2は、本発明の実施形態1に係るモータ(20)の構成を模式的に示す縦断面図である。モータ(20)には、電力変換装置(10)から交流電力が供給される。モータ(20)は、例えば空気調和機(図示は省略)の電動圧縮機に用いる。モータ(20)は、図2に示すように、ロータ(30)、ステータ(40)、駆動軸(50)、及びケーシング(60)を備えている。モータ(20)は、いわゆるブラシレスDCモータである。より具体的には、モータ(20)は、埋め込み磁石形モータである。以下の説明においては、軸方向とは駆動軸(50)の軸心の方向をいい、径方向とは上記軸心と直交する方向をいう。また、外周側とは上記軸心からより遠い側をいい、内周側とは上記軸心により近い側をいう。
〈ロータ(30)〉
ロータ(30)は、図2に示すように、ロータコア(31)、複数の磁石(34)(永久磁石)、及び2つの端板(35)を備え、円筒状の形態である。この例では、ロータ(30)は、4つの磁石(34)を備えた4極ロータである。
ロータコア(31)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて積層板(P)を作成し、複数の積層板(P)を軸方向に積層した積層コアである。図3は、ロータコア(31)を軸方向から見た平面図である。図3に示すように、ロータコア(31)には、磁石(34)をそれぞれ装着する、複数の磁石用スロット(32)が形成されている。それぞれの磁石用スロット(32)は、ロータコア(31)の軸心回りに90°ピッチで配置されている。それぞれの磁石用スロット(32)は、軸方向から見て概ねU字状の穴形状を有し、ロータコア(31)を軸方向に貫通している。詳しくは、図3に示すように、それぞれの磁石用スロット(32)は、ロータコア(31)の半径と直交する磁石挿入部(32a)と、該磁石挿入部(32a)から外周側に延びる2つのバリア部(32b)とで構成されている。磁石挿入部(32a)は、図3における平面視が長方形であり、該磁石挿入部(32a)に磁石(34)が挿入される。
ロータコア(31)は、磁石用スロット(32)に磁石(34)が挿入された後に、軸方向の両端面から、端板(35)がそれぞれ取り付けられ、各磁石用スロット(32)が塞がれている。端板(35)は、円板状の形態を有し、例えばステンレスなど非磁性金属で形成されている。ロータコア(31)の中心には、軸穴(33)を形成してある。この軸穴(33)には、駆動軸(50)(鉄などの金属)を例えば焼きばめによって取り付ける。
〈ステータ(40)〉
図4は、モータ(20)の横断面図である。ステータ(40)は、図4に示すように、ステータコア(41)、及びコイル(45)を備えている。
ステータコア(41)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて積層板を作成し、複数の積層板を軸方向に積層した積層コアである。ステータコア(41)は、図4に示すように、1つのバックヨーク部(42)、それぞれ複数(この例では6つ)のティース部(43)、及びツバ部(44)を備えている。
バックヨーク部(42)は、円環状をしている。バックヨーク部(42)の外周部は、ケーシング(60)の内面に固定されている。
それぞれのティース部(43)はバックヨーク部(42)と一体形成され、ステータコア(41)において径方向に伸びる直方体状の部分である。各ティース部(43)は、バックヨーク部(42)の内周に沿って等ピッチに配置されている。各ティース部(43)の間の空間が、コイル(45)が収容されるスロット(48)である。
ツバ部(44)は、それぞれのティース部(43)の内周側に連なる部分である。ツバ部(44)は、ティース部(43)よりも幅(周方向の長さ)が大きく構成されている。ツバ部(44)は、内周側の面が円筒面である。その円筒面は、ロータコア(31)の外周面(円筒面)と所定の距離(エアギャップ(G))をもって対向している。
それぞれのティース部(43)には、いわゆる集中巻方式で、コイル(45)が巻回されている。すなわち、1つのティース部(43)ごとにコイル(45)が巻回され、巻回されたコイル(45)はスロット(48)内に収容されている。図5は、ティース部(43)を内周側から見た断面図である。図5に示すように、ティース部(43)には、軸方向の両端面側から、インシュレータ(46)が設けられている。インシュレータ(46)は、例えば樹脂で構成される。また、ティース部(43)の側面にはシールド部(47)が設けられている。ここで、ティース部(43)の側面とは、ティース部(43)同士が互いに対向する面、すなわち、ティース部(43)においてスロット(48)に面した面である。そして、コイル(45)は、シールド部(47)とインシュレータ(46)で覆われたティース部(43)の外周に巻回されている。
〈シールド部(47)の構成〉
それぞれのシールド部(47)は、導体板(47c)が第1絶縁層(47a)と第2絶縁層(47b)とに挟み込まれて形成されている。ステータ(40)では、第1絶縁層(47a)がコイル(45)に面し、第2絶縁層(47b)がティース側面に面している。
導体板(47c)は、例えば銅箔で構成する。第1及び第2絶縁層(47a,47b)は、例えば樹脂で形成する。具体的には、第1及び第2絶縁層(47a,47b)には、ポリエチレンテレフタレート(PET)を採用することが考えられる。本実施形態では、第1絶縁層(47a)の厚さと、第2絶縁層(47b)の厚さは同じである。シールド部(47)は、導体板(47c)、第1及び第2絶縁層(47a,47b)をそれぞれ別個に用意して重ね合わせるようにしてもよいし、これらを一体成形してもよい。
図6は、ステータ(40)の一部分の平面図である。図6に示すように、シールド部(47)は、その断面形状が概ねC字状であり、ひとつのスロット(48)にひとつのシールド部(47)が嵌め込まれている。すなわち、各シールド部(47)の外周面は、2つのティース側面に面している。
また、モータ(20)には、導体(例えば、銅線或いは銅板)で形成された接続部(49)が設けられている。接続部(49)は、バックヨーク部(42)の外径よりも小さな外径のリング状の形態を有し、ステータコア(41)とは絶縁されている。接続部(49)とステータコア(41)の絶縁は、例えば、接続部(49)をバックヨーク部(42)から軸方向に浮かせるように、インシュレータ(46)で該接続部(49)を保持させることで実現できる。なお、図6では、インシュレータ(46)の記載を省略してある。各シールド部(47)の導体板(47c)は、配線(P1)によって接続部(49)に接続され、接続部(49)は、配線(P2)によって直流リンク部(13)の負側のノードに接続されている。配線(P2)の途中には抵抗(R)が設けられている(図1を参照)。以下では、配線(P1)、接続部(49)、抵抗(R)、及び配線(P2)で構成された電流経路をバイパス経路(P0)と呼ぶ。
〈本実施形態におけるコモンモードノイズ〉
図7は、(A)は従来のモータにおいて形成される浮遊容量を説明する図であり、(B)は実施形態1のモータ(20)において形成される浮遊容量を説明する図である。同図に示すように、従来のモータでは、コイルとステータコア(ティース)の間に、コイルと ティースとを対向電極とした浮遊容量(C0)が形成される。一方、本実施形態のモータ(20)では、コイル(45)と導体板(47c)とを対向電極として第1絶縁層(47a)を誘電体とした浮遊容量(C1)が形成されるとともに、導体板(47c)とティース部(43)とを対向電極として第2絶縁層(47b)を誘電体とした浮遊容量(C2)が形成される。モータ(20)の浮遊容量(C1,C2)は、導体板(47c)を電極として共用しているので、直列接続された2つの容量素子とみなすことができる。そのため、図1では、コイル(45)、シールド部(47)、及びティース部(43)を浮遊容量(C1,C2)でモデル化して表示してある。
図8は、(A)は実施形態1におけるコモンモードノイズの経路をモデル化した図であり、(B)は、従来のモータと電力変換装置の組み合わせにおけるコモンモードノイズの経路をモデル化した図である。図8の各モデルにおいて、LISNはノイズ測定装置であり、電力変換装置(10)への交流入力ノードと、アースとに接続されている。LISNは、所定のインピーダンスを有している。なお、図8では、交流電源や直流リンク部のラインは1本のラインで表示してある。
例えば空気調和機では、図8に示したLISNの部位における雑音端子電圧が評価され、該雑音端子電圧が所定の規制値以下となることが求められる。図8(A)に示すように、本実施形態では、浮遊容量(C1)の一端は、バイパス経路(P0)を介して直流リンク部(13)に繋がっている。そのため、インバータ回路(14)でスイッチングが行われると、スイッチングで発生した電流は、浮遊容量(C1)からバイパス経路(P0)へ流れる電流(図8(A)において実線で示した経路を流れる電流)と、2つの浮遊容量(C1,C2)を通過してアースに流れる電流(図8(A)において破線で示した経路を流れる電流)とに分流される。バイパス経路(P0)への電流は電力変換装置(10)(詳しくは直流リンク部(13))に還流し、雑音端子電圧として観測されない。すなわち、本実施形態では、機器外部(この例ではモータ駆動システム(1)の外部)へ流出する電流を低減できる。このとき、バイパス経路(P0)は高周波電流に対してインピーダンスが低いので、バイパス経路(P0)には大きな電流が流れ易いが、フェライトコア(F)及び抵抗(R)を設けて、バイパス経路(P0)へ過大な電流が流れないようにしている。
本願発明者は、本実施形態の効果をシミュレーションにより検証した。図9は、実施形態1のモータ駆動システム(1)における雑音端子電圧のシミュレーション結果である。図9では、本実施形態のモータ駆動システム(1)におけるコモンモードノイズのレベルと、従来のモータと電力変換装置の組み合わせにおけるコモンモードノイズのレベルとを図示してある。図9に示すように、本実施形態では、広い帯域で雑音端子電圧の低減効果(コモンモードノイズ低減効果)を得られた。スイッチングで発生した電流は、バイパス経路(P0)の抵抗(R)と、浮遊容量(C1,C2)とLISNのインピーダンスの直列合成インピーダンスとの比により分流されるので、バイパス経路(P0)の抵抗(R)は、ステータコア(41)、モータ(20)を収容する筐体(図示は省略)、LISNなどのコモンモードノイズの経路のインピーダンスに対して小さい値を選定することでコモンモードノイズ低減効果がより大きくなる。なお、抵抗(R)は、浮遊容量(C1)とフェライトコア(F)の直列接続による共振を減衰させる効果がある。
〈本実施形態における効果〉
以上のように本実施形態では、モータ(20)にシールド部(47)を設けて高周波電流を電力変換装置(10)に還流させることによって、機器外部へ流出するコモンモードノイズを低減させることが可能になる。これにより、ノイズ対策部品(例えばフィルター回路)を小型化、或いは削減することが可能になる。しかも、このシールド部(47)は、導体板(47c)を第1及び第2絶縁層(47a,47b)で挟み込んだ構造なので、従来からコイルとティースの間に設けられる絶縁層と概ね同じ厚さに構成でき、モータ(20)の大型化にはつながらない。
《発明の実施形態2》
図10は、本発明の実施形態2に係るモータ駆動システム(1)の構成例を示すブロック図である。この例では、直流リンク部(13)に直列接続のコンデンサ(13b,13c)を設け、これらのコンデンサ(13b,13c)の中間点にバイパス経路(P0)を接続してある。こうすることで、バイパス経路(P0)から流れ込んでくる電流は、インバータ回路(14)に還流する。したがって、本実施形態でもやはり、コモンモードノイズを低減させて、ノイズ対策部品(例えばフィルター回路)を小型化、或いは削減することが可能になる。
《発明の実施形態3》
図11は、本発明の実施形態3に係るモータ駆動システム(1)の構成例を示すブロック図である。この例では、フィルター回路(11)のYコンデンサ(Cy)は、アースに接続されるのではなく、バイパス経路(P0)に接続されている。この構成では、バイパス経路(P0)から流れ込んでくる電流は、フィルター回路(11)を介してインバータ回路(14)に還流する。本実施形態でもやはり、コモンモードノイズを低減させて、ノイズ対策部品(例えばフィルター回路)を小型化することが可能になる。
《その他の実施形態》
なお、第1及び第2絶縁層(47a,47b)の厚さは、同じにする必要はない。例えば、第1絶縁層(47a)の厚さを、前記第2絶縁層(47b)の厚さよりも薄くすると、コイル(45)と導体板(47c)との間で形成される浮遊容量(C1)におけるインピーダンスの方が、ティース部(43)と導体板(47c)との間で形成される浮遊容量(C2)のインピーダンスよりも大きくなる。その結果、コイル(45)からティース部(43)に流れる漏れ電流は、導体板(47c)側により多く分流される。すなわち、コモンモードノイズをバイパス経路(P0)に、より多く流して、機器外部に流出するコモンモードノイズをより効果的に低減することが可能になる。
また、導体板(47c)の形成に用いた銅箔は例示である。その他にも例えば、導体板(47c)は、メッシュ状に形成した導電性部材で構成するなど種々の材料を採用できる。
本発明は、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置で駆動されるモータとして有用である。
1 モータ駆動システム
10 電力変換装置
11 フィルター回路
12 コンバータ回路
13 直流リンク部
14 インバータ回路
41 ステータコア
42 バックヨーク部
43 ティース部
45 コイル
47 シールド部
47a 第1絶縁層(絶縁層)
47b 第2絶縁層(絶縁層)
47c 導体板

Claims (5)

  1. 複数のティース部(43)が円環状のバックヨーク部(42)の内周に沿って設けられたステータコア(41)と、
    導体板(47c)が両側から絶縁層(47a,47b)で挟み込まれて形成され、それぞれのティース部(43)の各側面に設けられたシールド部(47)と、
    前記シールド部(47)を挟み込むように、ティース部(43)毎に巻回されたコイル(45)と、
    を備えたことを特徴とするモータ。
  2. 請求項1のモータにおいて、
    それぞれのコイル(45)は、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置(10)から電力供給され、
    各導体板(47c)は、前記スイッチングにともなって前記コイル(45)から該導体板(47c)へ流れる電流が、前記電力変換装置(10)に還流するように、該電力変換装置(10)に接続されることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2のモータにおいて、
    前記電力変換装置(10)は、コンバータ回路(12)、インバータ回路(14)、及びこれらの回路(12,14)を接続する直流リンク部(13)を有し、
    各導体板(47c)は、前記直流リンク部(13)に接続されていることを特徴とするモータ。
  4. 請求項2のモータにおいて、
    前記電力変換装置(10)は、コモンモードチョークコイル(CC)とYコンデンサ(Cy)を有したフィルター回路(11)を備え、
    各導体板(47c)は、前記Yコンデンサ(Cy)に接続されることを特徴とするモータ。
  5. 請求項1から請求項4の何れかのモータにおいて、
    前記コイル(45)に面した絶縁層(47a)の厚さは、前記ティース部(43) に面した絶縁層(47b)の厚さよりも薄いことを特徴とするモータ。
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