JP2013122554A - 電子写真用トナーおよびその製造方法、並びに、それを用いたベルト式定着装置、画像形成装置、画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置での剥離性を向上させると共に、現像装置内で現像剤の凝集や流動性の低下を発生することなく、良好な定着性を実現でき、良好な画質が得られる電子写真用トナーを提供する。
【解決手段】トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の離型剤Aが0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の離型剤Bが1〜3μmの平均粒径で分散されており、離型剤Bの融点は、離型剤Aよりも高い。
【選択図】図1
【解決手段】トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の離型剤Aが0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の離型剤Bが1〜3μmの平均粒径で分散されており、離型剤Bの融点は、離型剤Aよりも高い。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真用トナー、及びそれを用いたベルト式定着装置、画像形成装置、並びに画像形成方法に関する。
電子写真用トナー先行技術として、例えば特許文献1,2がある。特許文献1、2ではそれぞれ、トナー中における離型剤の平均分散径を指定している。
具体的には、特許文献1には、カラートナーにおいて、離型剤として、エステル系又はオレフィン系のワックスを含有させ、かつ、これらのワックスのトナー中での平均分散径を0.1〜3μmとすることが記載されている。これにより、長期攪拌においても良好で安定した現像性を有するトナーを提供できる、とある。
また、特許文献2には、線状ポリエステル(A)と非線状ポリエステル(B)とからなる定着樹脂成分中に、融点が20〜100℃の低融点ワックス(a)と融点が110〜150℃の高融点ワックス(b)とからなる離型剤成分を、0.2μm以下の平均粒径で分散させることが記載されている。これにより、光沢度の画像を得るために、定着条件を幅広く変化させた場合にも、定着ローラへのオイル塗布量を少量とした場合やオイル塗布を全く行わない場合でも優れた定着性や耐オフセット示すトナーが得られる、とある。
しかしながら、上述のような特許文献1,2に記載されたトナーには、以下のような問題がある。つまり、特許文献1に記載されたトナーは、高温高湿下の現像装置で攪拌混合された際、現像剤の凝集と流動性の低下が起こり、定着性との両立が困難であると考えられる。
また、特許文献2に記載されたトナーは、離型剤の分散径が0.2μm以下と小さいため、高速のベルト定着において高温側での剥離不良を起こしやすいと考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、現像装置内で現像剤の凝集や流動性の低下を発生することなく、高速機に利用されるベルト式定着装置での剥離性を向上できる電子写真用トナー、及びそれを用いた画像形成装置、並びに画像形成方法を提供する。
本発明の電子写真用トナーは、上記課題を解決するために、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有する電子写真用トナーにおいて、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴としている。
本発明の電子写真用トナーによれば、細かい粒径で分散された融点の低い第1離型剤と、比較的大きな粒径で分散された融点の高い第2離型剤との作用により、現像装置内で現像剤の凝集や流動性の低下を発生することなく、しかも、低中速機だけでなく、ベルト式定着装置を用いた高速機においても、良好な剥離性を保持することが可能となる。
但し、細かい粒径で分散されている第1離型剤において、その粒径が0.1μmよりも小さくなると、トナー表面に離型剤成分が染み出しにくくなり、低中速機であっても剥離性が不十分となる。また、逆に、その粒径が1μmよりも大きくなると、現像装置内で現像剤の凝集が起こり易くなる。なお、現像剤は、一成分トナーである場合はトナーそのものであり、2成分現像剤である場合は、トナーとキャリアとからなる。
一方、大きな粒径で分散されている第2離型剤は、トナー表面に現像剤成分が染み出し易く、ベルト式定着装置を用いた高速機においても、その剥離性を改善することができる。但し、その平均粒径が1μmよりも小さくなると、染み出しが不十分となり、ベルト式定着装置を用いた高速機においての剥離性が不十分となる。
なお、大きな粒径で分散されている第2離型剤は、現像装置内で現像剤の凝集を引き起こし易いが、融点を80〜100℃の高い範囲とすることで、現像装置内で現像剤の凝集を起こりにくくできる。但し、その平均粒径が3μmよりも大きくなると、トナー表面に染み出した現像剤成分にて、2成分現像剤の場合はキャリアを汚染する恐れがある。
また、ここで、第1離型剤の融点を60〜80℃としたのは、60℃を下回ると、現像装置内でトナー凝集が起こり易くなる一方、80℃を超えると、低温側での耐オフセット性が得られなくなるためである。
また、第2離型剤の融点を80〜100℃としたのは、80℃を下回ると、粒径が1〜3μmと大きいために、現像剤が凝集しやすくなるためであり、100℃を超えると、染み出し効果が期待できず、高温側での耐オフセット性が得られなくなるためである。
本発明の電子写真用トナーにおいては、さらに、前記結着樹脂に対する相溶性が、前記第1離型剤において高く、前記第2離型剤において低い構成とすることが好ましい。
これによれば、結着樹脂に対する相溶性の観点から、離型剤の粒径を制御することができる。つまり、結着樹脂に対する相溶性が高い離型剤を第1離型剤として用いることで、結着樹脂となじませて細かく分散させることができる。一方、結着樹脂に対する相溶性が低い離型剤を第2離型剤として用いることで、結着樹脂となじみにくい分、集約させて粒径を大きくすることができる。
この場合、例えば、前記第1離型剤はエステル系離型剤、前記第2離型剤は炭化水素系離型剤とすることができる。第1離型剤、第2離型剤を、このような組み合わせとすることで、離型剤の粒径を容易に制御することができる。
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法であって、結着樹脂、着色剤、第1離型剤及び帯電制御剤をロール式混練機におけるロール先端部から供給し、第2離型剤をロール中央部から供給することを特徴としている。
これによれば、電子写真用トナーを製造する工程において、第1離型剤、第2離型剤を結着樹脂等の混練対象物に加えるタイミングを工夫することで、離型剤の粒径を制御することができる。つまり、細かい粒径で分散させる必要のある第1離型剤は、第2離型剤よりも先に加えて混練対象物と混練させることで、細かく分散させることができる。一方、より大きな粒径で分散させる必要のある第2離型剤は、第1離型剤よりも遅らせて加えて、混練対象物と混練させることで、混練させる時間を短くして、粒径を大きくすることができる。
これにより、粒径が上記のように制御された本願発明の電子写真用トナーを容易に製造することができる。
本発明の電子写真用トナーの画像形成方法は、感光体上の静電潜像をトナーで顕像化し、得られたトナー像を転写媒体に転写した後、ベルト式定着装置を用いて前記トナー像を定着する画像形成方法であって、前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴としている。
本発明の電子写真用トナーの画像形成装置は、感光体と、該感光体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写媒体に転写する転写装置と、前記転写媒体上のトナー像を定着するベルト式定着装置と、を備える画像形成装置であって、前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴としている。
本発明のベルトの定着装置は、感光体上の静電潜像をトナーで顕像化し、得られたトナー像を転写媒体に転写した後、該トナー像を転写媒体上に定着するベルト式定着装置であって、前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴としている。
また、本発明は、上記した本発明の電子写真用トナーを用いる画像形成方法、画像形成装置、およびベルト式定着装置についても、発明の範疇としている。
本発明によれば、現像装置内で現像剤の凝集や流動性の低下を発生することなく、高速機に利用されるベルト式定着装置での剥離性をも向上できる電子写真用トナー、およびその製造方法、並びにそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、ベルト式定着装置を提供することができるという効果を奏する。
〔ベルト定着装置および画像形成装置〕
図2は、本発明の実施形態である電子写真用トナー(以下、単にトナーと略記する)を用いる画像形成装置の内部構成を示す概略断面図である。図3は、図2の画像形成装置に搭載されたベルト式定着装置の模式断面図である。
図2は、本発明の実施形態である電子写真用トナー(以下、単にトナーと略記する)を用いる画像形成装置の内部構成を示す概略断面図である。図3は、図2の画像形成装置に搭載されたベルト式定着装置の模式断面図である。
画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタであり、4つの可視像形成ユニット(イエロー可視像形成ユニット110Y、マゼンタ可視像形成ユニット110M、シアン可視像形成ユニット110Cおよびブラック可視像形成ユニット110B:これらを合わせて「可視像形成ユニット110」ともいう)を記録紙搬送路に沿って配列した所謂タンデム式のプリンタである。
具体的には、可視像形成ユニット110に記録紙P(転写媒体、記録媒体)を供給する供給トレイ120と定着装置40との間に形成される記録紙Pの搬送路に沿って4つの可視像形成ユニット110が配設されている。そして、記録紙搬送手段130である無端状の搬送ベルト133によって搬送される記録紙Pに対して各可視像形成ユニット110が各色トナー像を重ねて転写し、その後、定着装置40が記録紙Pに対してトナー像を定着し、これによりフルカラー画像が形成される。
搬送ベルト133は、駆動ローラ131とアイドリングローラ132とに架けられており、所定の周速度(150〜400mm/秒程度、例えば220mm/秒)に制御されて周回する。記録紙Pは、周回している搬送ベルト130に静電吸着することによって搬送される。
各可視像形成ユニット110においては、感光体ドラム111が備えられ、この感光体ドラム111の周囲に、帯電ローラ112、露光手段(レーザ光照射手段)113、現像器114、転写ローラ115、クリーナー116が配置されている。
可視像形成ユニット110Yの現像器Yにはイエロートナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Mの現像器Mにはマゼンタトナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Cの現像器Cにはシアントナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Bの現像器Bにはブラックトナーを含む現像剤が収容されている。
なお、現像剤は、一成分現像剤、2成分現像剤のいずれであってもよい。また、一成分現像剤に含まれるトナーは、非磁性、磁性のいずれであってもよく、2成分現像剤に含まれるキャリアは、非磁性、磁性のいずれであってもよい。
そして、各可視像形成ユニット110において、記録紙P上にトナー像が転写されるが、この転写の手順は以下の通りである。まず、帯電ローラ112によって感光体ドラム111表面を一様に帯電し、その後、レーザ光照射手段113によって画像情報に応じて感光体ドラム111表面をレーザで露光して静電潜像を形成する。さらにその後、感光体ドラム111表面の静電潜像に対して現像器114によってトナーが供給される。これにより、前記静電潜像が現像(顕像化)されてトナー画像が生成される。そして、感光体ドラム111表面に生成されたトナー画像は、このトナー画像のトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された転写ローラ115によって、搬送ベルト(搬送手段)130にて搬送される記録紙Pに順次転写されるようになっている。
その後、記録紙Pは、搬送ベルト133の湾曲箇所(駆動ローラ131に巻き付いている部分)において搬送ベルト133から剥離し、定着装置40に搬送される。さらに、定着装置40において、所定の温度に加熱された定着ベルトによって記録紙Pに適度な温度と圧力とが与えられる。これにより、記録紙Pのトナーは溶解し、トナーが記録紙Pに定着し、記録紙P上に堅牢な画像が形成される。
定着装置(ベルト式定着装置)40は、図3に示すように、加熱ローラ41と、加熱ローラ41との関係で軸方向が互いに平行になるように配されている剥離ローラ42と、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられており、これらローラが回転することによって周回するように駆動する無端状の定着ベルト43と、加熱ローラ41との関係で軸方向が互いに平行になるように配されている加圧ローラ44とを備えている。なお、図3に記載されているN方向は、定着ベルト43の周回方向を示したものである。
加熱ローラ41および剥離ローラ42は、定着ベルト43の内周側の表面(以下「内周面」という)に巻き付かれるような位置に配されている。また、加圧ローラ44は、定着ベルト43を挟むように所定の荷重(50〜300N程度、例えば200N)にて加熱ローラ41に押圧されている。そして、加圧ローラ44の外周においては、加熱ローラ41に押圧されている押圧部分とこの押圧部分よりもN方向下流側の一部とが定着ベルト43の外周側の表面(以下「外周面」という)に巻き付かれている。
なお、加圧ローラ44の外周における押圧部分を「実ニップ領域」と称し、加圧ローラ44の外周において押圧部分よりも下流側にて定着ベルト43の外周面に巻き付かれている領域を「仮想ニップ領域」と称する。実ニップ領域のN方向の幅は、5〜20mm程度(例えば5mm)であり、仮想ニップ領域のN方向の幅は8〜30mm程度(例えば3mm)である。
定着装置40においては、記録紙Pが実ニップ領域と仮想ニップ領域とを順に通過することによって、記録紙P上のトナー画像が記録紙P上に定着するようになっている。なお、記録紙Pが実ニップ領域および仮想ニップ領域を通過する時、定着ベルト43の外周面は記録紙Pのトナー画像形成面に接触し、加圧ローラ44の外周は記録紙Pにおけるトナー画像形成面とは反対の面に接触する。
加熱ローラ41は、所定の温度(150〜200℃程度、例えば190℃)になるように加熱され、定着ベルト43の内周面から定着ベルト43に熱を伝導するためのものである。なお、加熱ローラ41から熱が伝導された定着ベルト43は、実ニップ領域および仮想ニップ領域を通過する記録紙Pを加熱する。
加熱ローラ41は、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅などの金属またはそれらの合金(例えば鉄)からなり、その形状は、厚み0.2〜1.0mm程度(例えば0.3mm)、直径20〜50mm程度(例えば30mm)の円筒状部材(芯金)である。円筒状芯金の外周に弾性層を形成したものを加熱ローラ41としてもよい。弾性層は、シリコーンゴムなどからなり、その厚みは0.5〜2.0mm程度(例えば5mm)である。
また、加熱ローラ41の内側には、加熱ローラ41を加熱するヒータランプ45が配置されている。ヒータランプ45は、制御回路(図示せず)によって通電されると発光し、赤外線を放射する。これにより、加熱ローラ41の内周側の面が赤外線を吸収して加熱され、加熱ローラ41全体が加熱される。
加圧ローラ44は、例えば、図3に示されるように、内側から順に芯金44a、弾性層44b、離型層44cが形成されているローラであり、直径20〜50mm程度(例えば30mm)である。また、加圧ローラ44の芯金44aの内側には加圧ローラ44を加熱するためのヒータランプ48が備えられている。芯金44aは、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅などの金属またはそれらの合金(例えば鉄)からなり、その形状は、厚み1.0〜5.0mm程度(例えば3mm)の円筒状部材である。弾性層44bは、シリコーンゴムなどからなり、その厚みは1.0〜5.0mm程度(例えば5mm)である。離型層44cは、加圧ローラ44の表層(外周の表面に露出されている層)に相当し、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFAとPTFEとの共重合体などのフッ素樹脂からなるチューブであり、その厚みは20〜100μm程度(例えば50μm)である。
剥離ローラ42は、実ニップ領域(実ニップ部)および仮想ニップ領域(仮想ニップ部)を通った記録紙Pを定着ベルト43から剥離するために備えられたローラである。つまり、定着装置40に剥離ローラ42が備えられていることによって、実ニップ領域および仮想ニップ領域よりも記録紙搬送方向下流側において定着ベルト43は記録紙搬送方向から離れるように曲げられる。このような構成によって記録紙Pは定着ベルト43から剥離するのである。
剥離ローラ42は、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅などの金属またはそれらの合金(例えば鉄)からなり、その形状は、厚み0.3〜2.0mm程度(例えば0.5mm)、直径10〜30mm程度(例えば14mm)の円筒状部材(芯金)である。
〔トナー〕
以下に、本発明の実施形態である電子写真用トナーの主な構成成分およびそれを用いたトナーの製造方法について説明する。
〔トナー〕
以下に、本発明の実施形態である電子写真用トナーの主な構成成分およびそれを用いたトナーの製造方法について説明する。
本実施の形態のトナーは、図1に示すように、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤および帯電制御剤を含むトナー母粒子30と、必要に応じてトナー母粒子30の表面に付着する外添剤とを含む。そして、特に、本実施の形態のトナーは、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の離型剤A(第1離型剤)が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の離型剤B(第2離型剤)が1〜3μmの平均粒径で分散されている。以下、分散されている状態の平均粒径を、単に分散径と記載する。
本実施の形態のトナーによれば、現像装置内で現像剤の凝集や流動性の低下を発生することなく、しかも、低中速機だけでなく、ベルト式定着装置を用いた高速機においても、良好な剥離性を保持することができる。
(トナー母粒子)
トナー母粒子は、混練粉砕法や重合法等、公知の方法によって作製できる。混練粉砕法によるトナー母粒子の作製では、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、離型剤、ならびにその他の添加剤を、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミル、Q型ミキサ等の混合機により混合する。この原料混合物を、2軸混練機、1軸混練機等の混練機により、温度100〜180℃で溶融混練し、得られた混練物を冷却固化し、固化物をジェットミルのようなエア式粉砕機により粉砕する。このようにして得られた粉砕物を、必要に応じて分級等、粒度調整し、トナー母粒子を得る。
トナー母粒子は、混練粉砕法や重合法等、公知の方法によって作製できる。混練粉砕法によるトナー母粒子の作製では、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、離型剤、ならびにその他の添加剤を、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミル、Q型ミキサ等の混合機により混合する。この原料混合物を、2軸混練機、1軸混練機等の混練機により、温度100〜180℃で溶融混練し、得られた混練物を冷却固化し、固化物をジェットミルのようなエア式粉砕機により粉砕する。このようにして得られた粉砕物を、必要に応じて分級等、粒度調整し、トナー母粒子を得る。
結着樹脂としては、公知のスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。この中でも線形又は非線形のポリエステル樹脂が特に好ましい。ポリエステル樹脂は、トナーの機械的強度(微粉が発生しにくい)、定着性(定着後に紙から剥離しにくい)、および耐ホットオフセット性を同時に向上させる点で優れている。
ポリエステル樹脂は、2価以上の多価アルコールと多塩基酸とからなる単量体組成物を重合することにより得られる。
2価のアルコールとしては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、その他を挙げることができる。
2価の多塩基酸としては、たとえばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水物や低級アルキルエステル、又はn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類を挙げることができる。
また、必要に応じて、単量体組成物中に3価以上の多価アルコールあるいは多塩基酸を添加してもよい。
3価以上の多価アルコールとしては、たとえばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
3価以上の多塩基酸としては、たとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、およびこれらの無水物等を挙げることができる。
着色剤としては、トナーに一般に用いられている公知の顔料や染料を使用できる。黒色の着色剤としては、たとえば、カーボンブラックやマグネタイト等を使用できる。
黄色の着色剤としては、C.I.ピグメント・イエロー1、C.I.ピグメント・イエロー3、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー98等のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー14、C.I.ピグメント・イエロー17等のアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー155等の縮合モノアゾ系黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー185等のその他黄色顔料、C.I.ソルベント・イエロー19、C.I.ソルベント・イエロー77、C.I.ソルベント・イエロー79、C.I.ディスパース・イエロー164等の黄色染料等を使用できる。
赤色の着色剤としては、C.I.ピグメント・レッド48、C.I.ピグメント・レッド49:1、C.I.ピグメント・レッド53:1、C.I.ピグメント・レッド57、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド81、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド5、C.I.ピグメント・レッド146、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・レッド238;C.I.ピグメント・バイオレット19等の赤色もしくは紅色顔料;C.I.ソルベント・レッド49、C.I.ソルベント・レッド52、C.I.ソルベント・レッド58、C.I.ソルベント・レッド8等の赤色系染料等を使用できる。
青色の着色剤としては、C.I.ピグメント・ブルー15:3、C.I.ピグメント・ブルー15:4等の銅フタロシアニンおよびその誘導体の青色系染顔料;C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等を使用できる。
着色剤の含有量としては、バインダー樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度であることが好ましく、より好適には2〜10重量部の範囲である。
帯電制御剤としては、公知のものが使用できる。負帯電性を付与する帯電制御剤としては、クロムアゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルトアゾ錯体染料、サリチル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ナフトール酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩等が挙げられる。
正帯電性を付与する帯電制御剤としては、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体等が挙げられる。
これらの帯電制御剤の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1重量部〜20重量部の範囲内が好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲内がより好ましい。
離型剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、フィッシャートロプシュ等の合成ワックスやパラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体等の石油系ワックスおよびその変成ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス等が挙げられる。これらの離型剤をトナー中に含有させることにより、定着ローラあるいは定着ベルトに対するトナーの離型性を高めることができ、トナー定着時の高温・低温オフセットを防止できる。
本実施の形態のトナーにおいては、融点が60〜80℃の離型剤A(第1離型剤)と、融点が80〜100℃の離型剤B(第2離型剤)とが用いられる。そして、トナー母粒子中に離型剤Aが0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、離型剤Bが1〜3μmの平均粒径で分散されている。
細かい粒径で分散されている離型剤Aにおいて、分散径を0.1以上とするのは、0.1μmよりも小さくなると、トナー表面に離型剤成分が染み出しにくくなり、低中速機であっても剥離性が不十分となるためである。また、離型剤Aの分散径を1μm以下とするのは、1μmよりも大きくなると、現像装置内で現像剤の凝集が起こり易くなるためである。
離型剤Aとしては、0.3〜0.8μmの平均粒径で分散していることがより好ましい。この範囲とすることで、低中速機における剥離性を十分確保し、かつ、現像装置内での現像剤の凝集をほぼ確実に回避できる。
また、大きな粒径で分散されている離型剤Bは、トナー表面に現像剤成分が染み出し易く、ベルト式定着装置を用いた高速機においても、その剥離性を改善することができる。しかしながら、その分散径が1μmよりも小さくなると、染み出しが不十分となり、ベルト式定着装置を用いた高速機においての剥離性が不十分となるので、分散径は1μm以上とする必要がある。
また、離型剤Bは、現像装置内で現像剤の凝集を引き起こし易いが、融点を80〜100℃の高い範囲とすることで、現像装置内で現像剤の凝集を起こりにくくできる。但し、その分散径が3μmよりも大きくなると、トナー表面に染み出した現像剤成分にて、2成分現像剤の場合はキャリアを汚染する恐れがあるので、3μm以下とする必要がある。
離型剤Bとしては、1.5〜2.5μmの平均粒径で分散していることがより好ましい。この範囲とすることで、ベルト式定着装置を用いた高速機においての剥離性を十分確保し、かつ、キャリアの汚染もほぼ確実に回避できる。
さらに、ここで、離型剤Aの融点を、60以上としたのは、60℃を下回ると、現像装置内でトナー凝集が起こり易くなるためである。80℃以下としたのは、80℃を超えると、低温側での耐オフセット性が得られなくなるためである。
また、離型剤Bの融点を、80以上としたのは、80℃を下回ると、粒径が1〜3μmと大きいために、現像剤が凝集しやすくなるためである。100℃以下としたのは、100℃を超えると、染み出し効果が期待できず、高温側での耐オフセット性が得られなくなるためである。
離型剤Aおよび離型剤Bのトナー母粒子中における分散径を上記のように制御するための一手法として、離型剤A、離型剤Bの結着樹脂に対する相溶性を利用できる。つまり、結着樹脂に対する相溶性が高い離型剤材料を離型剤Aとして用いることで、結着樹脂となじませて細かく分散させることができる。一方、結着樹脂に対する相溶性が低い離型剤材料を離型剤Bとして用いることで、結着樹脂となじみにくい分、集約させて分散径を大きくできる。
分散径を結着樹脂に対する相溶性の違いによって制御できる離型剤A、離型剤Bとしては、例えば、離型剤Aをなすエステル系離型剤と、離型剤Bをなす炭化水素系離型剤を上げることができる。
また、離型剤Aおよび離型剤Bのトナー母粒子中における分散径を上記のように制御するための別の手法として、電子写真用トナーを製造する過程において、離型剤Bを結着樹脂等の混練対象物に加えるタイミングを、離型剤Aよりも遅らせるといった手法もある。
つまり、細かい粒径で分散させる必要のある離型剤Aは、離型剤Bよりも先に加えて混練対象物と混練させることで、細かく分散させることができる。一方、より大きな粒径で分散させる必要のある離型剤Bは、離型剤Aよりも遅らせて加えて、混練対象物と混練させることで、混練させる時間を短くして、分散径を大きくすることができる。
図4、図5に、トナーの製造に使用される二軸型の混練機を示す。図4は、トナーを製造する過程での混練工程に使用される混練機の一例を示す要部の斜視図である。図5は、図4に示す混練機の要部の平面図である。
図4に示すように、混練機(オープンロール型連続混練機)10は、相対向する2本の加熱ロール3および冷却ロール4からなるオープンロール15と、原料搬送供給装置1と、副原料搬送供給装置2と、回収機構7とを備えている。
オープンロール15は、加熱ロール3と冷却ロール4との2本の円筒状のロールを、互いに平行させて近接配置され、回転可能に軸支され互いに逆方向、図に示す矢印5方向に駆動される構成となっている。
加熱ロール3および冷却ロール4のロール外周面には、原料搬送供給装置1より供給されたトナー原料混合物をロール間に巻き込んで軸方向に沿って搬送するための螺旋状の溝が形成されている。搬送方向は、原料搬送供給装置1が配設された原料供給側端部から、回収機構7が配設された混練物排出側端部への方向である。回収機構7は、オープンロール15にてトナー原料混合物が熔融混練されて排出される混練物を回収するものである。なお、参照符号6は、排出される混練物を切断するカッターである。
加熱ロール3、冷却ロール4の温度制御、並びにこれら加熱ロール3、冷却ロール4の回転速度等は、図示しない制御装置にて制御される。また、原料供給地点である原料供給側と混練物が排出される混練物排出側とで、異なる温度調整を行うこともできる。混練物吐出温度Ta、低融点の離型剤Aの融点Tm未満と必要がある。
そして、混練機10においては、オープンロール15の軸方向の途中に設けられた副原料供給装置2からも原料を投入することができるようになっている。離型剤Aについては、結着樹脂等と一緒に原料搬送供給装置1より供給し、離型剤Bについては、副原料供給装置2から投入する。これにより、離型剤Bの混練時間を短くして、分散径を大きくすることができる。
なお、混練機としては公知のものが使用され、たとえば、二軸押出し機、三本ロールおよびラボブラストミルなどの一般的な混練機が使用される。たとえば、TEM−100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM−65/87、PCM−30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸または2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機が挙げられる。これらの中でも、オープンロール方式の混練機が好ましい。トナー原料混合物は、複数の混練機を用いて溶融混練されてもよい。
離型剤Aの添加量は、結着樹脂100重量部に対して2.0重量部以上7.5重量部以下であり、離型剤Bの添加量は、結着樹脂100重量部に対して5.5重量部以上9.5重量部以下とすることが好ましい。上記範囲とすることで、離型剤Aの分散径を0.1〜1μm、離型剤Bの分散径を1〜3μmに制御し易い。ここで、より好ましくは、離型剤Aの添加量は、結着樹脂100重量部に対して3.5重量部以上6.0重量部以下であり、離型剤Bの添加量は、結着樹脂100重量部に対して6.0重量部以上8.5重量部以下とすることである。添加量をこのより好ましい範囲とすることで、離型剤A,Bの各分散径を上記したより好ましい範囲とできる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。まずは、実施例および比較例において、各物性値を測定した方法について説明する。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。まずは、実施例および比較例において、各物性値を測定した方法について説明する。
[結着樹脂の軟化点(Tm)]
流動特性評価装置(株式会社島津製作所製、フローテスター、型番:CFT−100C)を用いて、試料1gを昇温速度6℃/分で加熱しながら、荷重20kgf/cm2(9.8×105Pa)を与え、ダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料を流出させる。試料の半分量が流出したときの温度を軟化点(Tm)とする。
流動特性評価装置(株式会社島津製作所製、フローテスター、型番:CFT−100C)を用いて、試料1gを昇温速度6℃/分で加熱しながら、荷重20kgf/cm2(9.8×105Pa)を与え、ダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料を流出させる。試料の半分量が流出したときの温度を軟化点(Tm)とする。
[結着樹脂、トナー母粒子のガラス転移温度Tg]
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、(現 セイコーインスツル株式会社)製、型番:DSC220)を用いて、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じて、試料1gを昇温速度10℃/分で加熱してDSC曲線を測定する。得られたDSC曲線において、ガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、(現 セイコーインスツル株式会社)製、型番:DSC220)を用いて、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じて、試料1gを昇温速度10℃/分で加熱してDSC曲線を測定する。得られたDSC曲線において、ガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。
[離型剤の融点]
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、(現 セイコーインスツル株式会社)製、型番:DSC220)を用いて、試料1gを温度20℃から昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定する。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とする。
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、(現 セイコーインスツル株式会社)製、型番:DSC220)を用いて、試料1gを温度20℃から昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定する。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とする。
[トナー母粒子の体積平均粒径]
電解液(ベックマン・コールター株式会社製、商品名:ISOTON−II)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(アズワン株式会社製、卓上型2周波超音波洗浄器、型式:VS−D100)を用いて周波数20kHzで3分間分散処理して測定用試料を得る。得られた測定用試料を、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、型式:Multisizer3)を用いて、アパーチャ径:100μm、測定粒子数:50000カウントの条件下で測定し、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒子径を求める。
電解液(ベックマン・コールター株式会社製、商品名:ISOTON−II)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(アズワン株式会社製、卓上型2周波超音波洗浄器、型式:VS−D100)を用いて周波数20kHzで3分間分散処理して測定用試料を得る。得られた測定用試料を、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、型式:Multisizer3)を用いて、アパーチャ径:100μm、測定粒子数:50000カウントの条件下で測定し、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒子径を求める。
[トナー中の離径剤の分散径]
作成したトナーをエポキシ樹脂に包埋し、ウルトラミクロトーム(Reichert社製、商品名 : ウルトラカットN)で面出しを行い、試料を作成した。得られた試料を、走査透過電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S-4800)で観察した。この電子顕微鏡写真データから無作為に200〜300個の離型剤粒子を抽出し、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で画像解析し円相当径を求めた。
作成したトナーをエポキシ樹脂に包埋し、ウルトラミクロトーム(Reichert社製、商品名 : ウルトラカットN)で面出しを行い、試料を作成した。得られた試料を、走査透過電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S-4800)で観察した。この電子顕微鏡写真データから無作為に200〜300個の離型剤粒子を抽出し、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で画像解析し円相当径を求めた。
(実施例1)
・結着樹脂 :ポリエステル樹脂A(ガラス転移温度63℃、軟化点115℃、重量平均分子量85000(ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography)による測定)) 100重量部
・着色剤 :C.I.Pigment Blue 15:3(DIC製)
7.2重量部
・離型剤 :離型剤A(脂肪酸エステルワックス、融点67℃、日油株式会社製、商品名:WEP9) 4.2重量部
:離型剤B(フィッシャートロフィッシュ、融点91℃、日本精蝋株式会社製、商品名:FNP90) 7.2重量部
・帯電制御剤:サリチル酸系化合物(オリエント化学工業株式会社、商品名:ボントロンE84) 1.0重量部
上記の離径剤B以外のトナー原料を、ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)製、型式:FM20C)を用いて、5分間前混合した後、オープンロール型連続混練機(商品名:MOS320−1800、三井鉱山株式会社製)溶融混練した。
・結着樹脂 :ポリエステル樹脂A(ガラス転移温度63℃、軟化点115℃、重量平均分子量85000(ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography)による測定)) 100重量部
・着色剤 :C.I.Pigment Blue 15:3(DIC製)
7.2重量部
・離型剤 :離型剤A(脂肪酸エステルワックス、融点67℃、日油株式会社製、商品名:WEP9) 4.2重量部
:離型剤B(フィッシャートロフィッシュ、融点91℃、日本精蝋株式会社製、商品名:FNP90) 7.2重量部
・帯電制御剤:サリチル酸系化合物(オリエント化学工業株式会社、商品名:ボントロンE84) 1.0重量部
上記の離径剤B以外のトナー原料を、ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)製、型式:FM20C)を用いて、5分間前混合した後、オープンロール型連続混練機(商品名:MOS320−1800、三井鉱山株式会社製)溶融混練した。
第1原料供給部(図3の原料搬送供給装置1に相当)に原料を供給し、原料が押出機の第2原料供給部(図3の副原料搬送供給装置2に相当)まで巻きついたのを確認し、第2原料供給部から離型剤Bを供給した。得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルを用いて粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製、型式:IDS−2)を用いて微粉砕し、さらにエルボージェット分級機(日鉄鉱業株式会社製、型式:EJ−LABO)を用いて分級して、体積平均粒径6.7μmのトナー母粒子を得た。
(実施例2)
離型剤Aを7.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを7.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例3)
離型剤Aを2.7重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを2.7重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例4)
離型剤Bを6.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bを6.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例5)
離型剤Bを9.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bを9.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例6)
離型剤Bをエステル系(脂肪酸エステルワックス、融点82℃、日油株式会社製、商品名:WEP5)に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bをエステル系(脂肪酸エステルワックス、融点82℃、日油株式会社製、商品名:WEP5)に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例7)
離型剤Aを炭化水素系(パラフィンワックス、融点69℃、日本精蝋株式会社製、商品名:HNP11)に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを炭化水素系(パラフィンワックス、融点69℃、日本精蝋株式会社製、商品名:HNP11)に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(実施例8)
離型剤Bを他の材料と一緒に混合し、第1原料供給部から原料供給を行った以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bを他の材料と一緒に混合し、第1原料供給部から原料供給を行った以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(比較例1)
離型剤Aを1.8重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを1.8重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(比較例2)
離型剤Aを7.7重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを7.7重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(比較例3)
離型剤Bを5.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bを5.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(比較例4)
離型剤Bを10.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Bを10.0重量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、トナー母粒子を得た。
(比較例5)
離型剤Aを7.9重量部、離型剤Bを10.0重量部に変えたこと以外は実施例と同様にして、トナー母粒子を得た。
離型剤Aを7.9重量部、離型剤Bを10.0重量部に変えたこと以外は実施例と同様にして、トナー母粒子を得た。
表1に、実施例1〜8および比較例1〜5のトナーにおける、離型剤A,離型剤Bのそれぞれの添加量と分散径とを示す。
実施例1〜8および比較例1〜5において得られたトナー母粒子100重量部のそれぞれに、シランカップリング剤で疎水化処理された平均一次粒径20nmのシリカ粒子0.7重量部および酸化チタン1重量部を混合して外添トナーを得た。さらに得られた外添トナーと、体積平均粒径60μmのフェライトコアキャリアとを、2成分現像剤全量に対する外添トナーの濃度が7%になるように調整して混合し、トナー濃度7%の2成分現像剤を得た。
得られた2成分現像剤について、定着性、耐ブロッキング性を次のようにして評価した。
〔評価〕
実施例および比較例のトナーを含む2成分現像剤を用いて、以下の評価を行った。
実施例および比較例のトナーを含む2成分現像剤を用いて、以下の評価を行った。
<定着性>
市販複写機(カラー複合機、商品名:MX−5111FN、シャープ株式会社製)を改造したものを用い、実施例および比較例のトナーを含む2成分現像剤による定着画像を作成した。まず、記録媒体(転写紙)である記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)に、ベタ画像部(縦20mm、横50mmの長方形)を含むサンプル画像を未定着画像として形成した。この際、ベタ画像部のトナーの記録用紙への付着量が1.0mg/cm2となるよう調整した。次に、上記複写機の定着部を利用した外部定着器を用いて定着画像を作製した。定着プロセス速度は300mm/secとし、定着ローラの温度を130℃から5℃刻みで上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を測定し、その温度幅を定着非オフセット域とした。高温オフセットおよび低温オフセットとは、定着時に、トナーが記録用紙に定着せず、定着ベルトに付着したまま定着ベルトが一周した後に記録用紙に付着することである。
市販複写機(カラー複合機、商品名:MX−5111FN、シャープ株式会社製)を改造したものを用い、実施例および比較例のトナーを含む2成分現像剤による定着画像を作成した。まず、記録媒体(転写紙)である記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)に、ベタ画像部(縦20mm、横50mmの長方形)を含むサンプル画像を未定着画像として形成した。この際、ベタ画像部のトナーの記録用紙への付着量が1.0mg/cm2となるよう調整した。次に、上記複写機の定着部を利用した外部定着器を用いて定着画像を作製した。定着プロセス速度は300mm/secとし、定着ローラの温度を130℃から5℃刻みで上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を測定し、その温度幅を定着非オフセット域とした。高温オフセットおよび低温オフセットとは、定着時に、トナーが記録用紙に定着せず、定着ベルトに付着したまま定着ベルトが一周した後に記録用紙に付着することである。
定着性の評価基準は以下のとおりである。
◎:非常に良好。定着非オフセット域が45℃以上である。
○:良好。定着非オフセット域が40℃以上45℃未満である。
△:やや良好。定着非オフセット域が30℃以上40℃未満である。
×:不良。定着非オフセット域が30℃未満である。
◎:非常に良好。定着非オフセット域が45℃以上である。
○:良好。定着非オフセット域が40℃以上45℃未満である。
△:やや良好。定着非オフセット域が30℃以上40℃未満である。
×:不良。定着非オフセット域が30℃未満である。
<耐ブロッキング性>
市販複写機(商品名:MX−5111FN、シャープ株式会社製)に実施例および比較例のトナーをそれぞれ含む2成分現像剤を充填し、画像が感光体上に現像されないように調整した状態で、20℃の恒温下で現像機のみを2時間連続運転し、2成分現像剤の偏り、および凝集物の発生の有無を確認した。2成分現像剤の偏りは、トナーの流動性の低下に伴い現像槽中での2成分現像剤の搬送性が低下することにより、2成分現像剤の搬送軸に対して発生する。2成分現像剤の偏りによって、搬送トルクが増大すると運転に伴う発熱が増加し、2成分現像剤の一部が溶融固着することで凝集物が発生する。2成分現像剤の偏りによって、搬送トルクが増大すると運転に伴う発熱が増加し、2成分現像剤の一部が溶融固着することで凝集物が発生する。
市販複写機(商品名:MX−5111FN、シャープ株式会社製)に実施例および比較例のトナーをそれぞれ含む2成分現像剤を充填し、画像が感光体上に現像されないように調整した状態で、20℃の恒温下で現像機のみを2時間連続運転し、2成分現像剤の偏り、および凝集物の発生の有無を確認した。2成分現像剤の偏りは、トナーの流動性の低下に伴い現像槽中での2成分現像剤の搬送性が低下することにより、2成分現像剤の搬送軸に対して発生する。2成分現像剤の偏りによって、搬送トルクが増大すると運転に伴う発熱が増加し、2成分現像剤の一部が溶融固着することで凝集物が発生する。2成分現像剤の偏りによって、搬送トルクが増大すると運転に伴う発熱が増加し、2成分現像剤の一部が溶融固着することで凝集物が発生する。
耐ブロッキング性の評価基準は以下のとおりである。
○:良好 (2成分現像剤の偏りがない)
△:やや良好(2成分現像剤の偏りはあるが、凝集物の発生はない)
×:不良 (凝集物の発生がある)
<総合評価>
耐ブロッキング性および定着性の評価結果を用いて総合評価を行った。
◎:非常に良好(耐ブロッキング性の評価結果が○であり定着性の評価結果が◎である)
○:良好 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果が○である)
△:やや不良 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果の少なくとも一方が△であり
×の評価結果がない)
×:不良 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果の少なくとも一方が×である)
表2に、耐ブロッキング性および定着性の評価結果、ならびに総合評価結果を示す。
○:良好 (2成分現像剤の偏りがない)
△:やや良好(2成分現像剤の偏りはあるが、凝集物の発生はない)
×:不良 (凝集物の発生がある)
<総合評価>
耐ブロッキング性および定着性の評価結果を用いて総合評価を行った。
◎:非常に良好(耐ブロッキング性の評価結果が○であり定着性の評価結果が◎である)
○:良好 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果が○である)
△:やや不良 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果の少なくとも一方が△であり
×の評価結果がない)
×:不良 (耐ブロッキング性および定着性の評価結果の少なくとも一方が×である)
表2に、耐ブロッキング性および定着性の評価結果、ならびに総合評価結果を示す。
実施例6のトナーは、耐ブロッキング性は良好であったが、離型剤Bにエステル系のワックスを用いているため、高温側での現像剤成分の染み出し効果が不十分であり、実施例1〜5に比べて高温定着性が少し低下した。
実施例7のトナーは、定着性は良好であったが、離型剤Aに低融点の炭化水素系のワックスを用いているため、結着樹脂との相溶性が低く、離型剤Aの分散が向上せず、実施例1〜5に比べて耐ブロッキング性が少し低下した。
実施例8のトナーは、耐ブロッキング性は良好であったが、離型剤Aを第1原料供給部から投入しているので、離径剤Bの分散が向上して細かくなってしまい、定着時に離型剤成分がトナー表面に染み出しにくくなり、実施例1〜5に比べて高温定着性が少し低下した。
一方、比較例1のトナーは、定着性が低下した。これは、離型剤Aが分散径0.08μmと微分散しているため、定着時に離型剤成分がトナー表面に染み出しにくくなり、低温側の定着性が低下したと考えられる。
比較例2のトナーは耐ブロッキング性が低下した。離型剤Aが分散径1.1μmと大きくなったため、現像剤の凝集が起こりやすくなったと考えられる。
比較例3のトナーは、耐ホットオフセット性が低下した。離型剤Bが分散径0.7μmと分散が向上して分散径が小さくなったため、定着時に離型剤成分の染み出し効果が不十分となり、高温側での剥離性が悪化したと考えられる。
比較例4、5のトナーは、耐ブロッキング性が低下した。離型剤B、離型剤A(比較例5)の分散径が大きくなったため、現像剤の凝集が起こったためと考えられる。
表1および2の結果から、融点が60〜80℃の離型剤Aと、融点が80〜100℃の離型剤Bとを含み、トナー中の分散径が、離型剤Aは0.1〜1μmであり、離型剤Bは1〜3μmであるようなトナーは、定着非オフセット域、すなわち定着可能領域が45℃以上と広く、耐ブロッキング性も良好で、定着性と安定した現像性を両立したトナーであることが分かる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 混練機
30 トナー母粒子
40 ベルト式定着装置
100 画像形成装置
A 離型剤A(第1離型剤)
B 離型剤B(第2離型剤)
30 トナー母粒子
40 ベルト式定着装置
100 画像形成装置
A 離型剤A(第1離型剤)
B 離型剤B(第2離型剤)
Claims (7)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有する電子写真用トナーにおいて、
トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴とする電子写真用トナー。 - 前記結着樹脂に対する相溶性が、前記第1離型剤において高く、前記第2離型剤において低いことを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
- 前記第1離型剤はエステル系離型剤であり、前記第2離型剤は炭化水素系離型剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
- 請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法であって、
結着樹脂、着色剤、第1離型剤及び帯電制御剤をロール式混練機におけるロール先端部から供給し、第2離型剤をロール中央部から供給することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。 - 感光体上の静電潜像をトナーで顕像化し、得られたトナー像を転写媒体に転写した後、ベルト式定着装置を用いて前記トナー像を定着する画像形成方法であって、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴とする画像形成方法。 - 感光体と、
該感光体上に形成された静電潜像をトナーで顕像化してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を転写媒体に転写する転写装置と、
前記転写媒体上のトナー像を定着するベルト式定着装置と、を備える画像形成装置であって、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴とする画像形成装置。 - 感光体上の静電潜像をトナーで顕像化し、得られたトナー像を転写媒体に転写した後、該トナー像を転写媒体上に定着するベルト式定着装置であって、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤とを主成分とするトナー母粒子を有し、トナー母粒子中に、融点が60〜80℃の第1離型剤が0.1〜1μmの平均粒径で分散されると共に、融点が80〜100℃の第2離型剤が1〜3μmの平均粒径で分散され、第2離型剤の融点は、第1離型剤よりも高いことを特徴とするベルト式定着装置。
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JP2011271555A JP2013122554A (ja) | 2011-12-12 | 2011-12-12 | 電子写真用トナーおよびその製造方法、並びに、それを用いたベルト式定着装置、画像形成装置、画像形成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015025888A (ja) * | 2013-07-25 | 2015-02-05 | シャープ株式会社 | 電子写真用トナー、二成分現像剤及びそれを用いた画像形成装置 |
JP2015099301A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | 三菱化学株式会社 | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2015169899A (ja) * | 2014-03-10 | 2015-09-28 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP2017102395A (ja) * | 2015-12-04 | 2017-06-08 | キヤノン株式会社 | トナー |
-
2011
- 2011-12-12 JP JP2011271555A patent/JP2013122554A/ja active Pending
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