JP2013120841A - 保護膜形成層付ダイシングシートおよびチップの製造方法 - Google Patents

保護膜形成層付ダイシングシートおよびチップの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厚みの均一性が高く、印字精度に優れる保護膜を有する半導体チップを簡便に製造可能であり、耐熱性を備えた保護膜形成層付ダイシングシートを提供する。
【解決手段】剥離処理された基材フィルム1と、基材フィルムの内周部に形成された保護膜形成層4と、基材フィルムの外周部に形成された粘着剤層2とからなり、基材フィルムの融点が130℃を超えるか、もしくは融点を持たず、130℃で2時間加熱時における基材フィルムの熱収縮率が−1〜+1%である。
【選択図】図1

Description

本発明は、チップ裏面に保護膜を形成でき、かつチップの製造効率の向上が可能な保護膜形成層付ダイシングシートに関する。また、本発明は、保護膜形成層付ダイシングシートを用いたチップの製造方法に関する。
近年、いわゆるフェースダウン(face down)方式と呼ばれる実装法を用いた半導体装置の製造が行われている。フェースダウン方式においては、回路面上にバンプなどの電極を有する半導体チップ(以下、単に「チップ」ともいう。)が用いられ、該電極が基板と接合される。このため、チップの回路面とは反対側の面(チップ裏面)は剥き出しとなることがある。
この剥き出しとなったチップ裏面は、有機膜により保護されることがある。従来、この有機膜からなる保護膜を有するチップは、液状の樹脂をスピンコート法によりウエハ裏面に塗布し、乾燥し、硬化してウエハとともに保護膜を切断して得られる。しかしながら、このようにして形成される保護膜の厚み精度は充分でないため、製品の歩留まりが低下することがあった。
上記問題を解決するため、剥離シートと、該剥離シート上に形成された、エネルギー線硬化性成分とバインダーポリマー成分とからなる保護膜形成層を有するチップ保護用フィルムが開示されている(特許文献1)。
さらに、半導体チップが薄型化・高密度化しつつある現在においては、厳しい温度条件下に曝された場合であっても、保護膜付チップを実装した半導体装置には、さらに高い信頼性を有することが要求されている。
特開2009−138026号公報
本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載のチップ用保護フィルムは、保護膜形成層を硬化する際に収縮し、半導体ウエハが反るという問題が発生するおそれがあった。特に、極薄の半導体ウエハでは上記問題が顕著である。半導体ウエハが反ると、ウエハが破損したり、保護膜へのマーキング(印字)精度が低下するおそれがある。また、特許文献1に記載のチップ用保護フィルムでは、保護膜付チップを製造する際に、ダイシングシートに保護膜付ウエハを貼付する必要があり、製造工程が複雑であった。また、保護膜形成層を加熱により硬化する場合、ダイシングテープの基材によっては、基材に熱による残存応力が発生し、後の工程に悪影響を及ぼすことがあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、厚みの均一性が高く、印字精度に優れる保護膜を有する半導体チップを簡便に製造可能であり、耐熱性を備えた保護膜形成層付ダイシングシートを提供することを目的とする。
本発明は、以下の要旨を含む。
〔1〕剥離処理された基材フィルムと、基材フィルムの内周部に形成された保護膜形成層と、基材フィルムの外周部に形成された粘着剤層とからなり、
基材フィルムの融点が130℃を超えるか、もしくは融点を持たず、
130℃で2時間加熱時における基材フィルムの熱収縮率が−1〜+1%である保護膜形成層付ダイシングシート。
〔2〕保護膜形成層が熱硬化性である〔1〕に記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
〔3〕波長532nmおよび波長1064nmにおける基材フィルムの全光線透過率が70%以上である〔1〕または〔2〕に記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
〔4〕保護膜形成層がバインダーポリマー成分(A)及び硬化性成分(B)を含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
〔5〕保護膜形成層が着色剤(C)を含有し、
波長300〜1200nmにおける保護膜形成層の最大透過率が20%以下である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
〔6〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層を、ワークに貼付し、以下の工程(1)〜(3)を(1)、(2)、(3)の順で行うチップの製造方法;
工程(1):保護膜形成層を硬化し保護膜を得る、
工程(2):ワークと保護膜とをダイシング、
工程(3):保護膜と基材フィルムとを剥離。
〔7〕前記工程(1)の後に、さらに下記工程(4)を行う〔6〕に記載のチップの製造方法;
工程(4):保護膜にレーザー印字。
半導体チップ裏面に保護膜を形成する際に、本発明に係る保護膜形成層付ダイシングシートを用いることで、半導体ウエハにダイシングシートを貼付したまま加熱硬化を行うことができ、半導体チップ裏面に厚みの均一性が高く、印字精度に優れる保護膜を簡便に形成することができる。
本発明に係る保護膜形成層付ダイシングシートの断面図を示す。
以下、本発明について、その最良の形態も含めてさらに具体的に説明する。図1に示すように、本発明に係る保護膜形成層付ダイシングシート10は、剥離処理された基材フィルム1と、基材フィルム1の内周部に形成された保護膜形成層4と、基材フィルム1の外周部に形成された粘着剤層2とからなり、基材フィルム1の外周部において粘着剤層2を介してリングフレーム5に貼付される。
(基材フィルム)
本発明における基材フィルムは剥離処理されており、具体的には、基材フィルムの全面または基材フィルムの内周部(保護膜形成層を形成する面)が剥離処理される。
剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いて基材フィルムの表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、常温もしくは加熱硬化または電子線硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成すればよい。
また、基材フィルムは耐熱性を有し、具体的には、基材フィルムの融点は130℃を超えるか、もしくは融点を持たず、130℃で2時間加熱時における基材フィルムの熱収縮率は−1〜+1%である。基材フィルムの融点が130℃以下であったり、熱収縮率が上記範囲外であると、保護膜形成層の硬化時に基材フィルムが溶融し、基材フィルムの形状を保つことが困難になり、その後の工程を行えなくなるおそれがある。また、基材フィルムが半導体チップ製造工程中の周辺の装置と融着してしまうことがある。さらにまた、基材フィルムの溶融に起因した保護膜形成層の変形により、保護膜への印字精度が低下することがある。熱収縮率は基材フィルムの熱変形のしやすさを示す指標である。熱収縮率が−1%未満または+1%超である基材フィルムから保護膜形成層付ダイシングシートを構成し、ウエハを保持して熱硬化を行った場合には、基材フィルムの収縮により生じた残存応力が、後のダイシング工程において開放され、チップ同士の間隔が狭まることがある。このようなチップ間隔の狭小化は、チップをダイシングシートから取り上げること(ピックアップ)の妨げとなるほか、チップの整列性も悪化させたり、隣接チップとの接触によるチップ欠けを起こしたりするおそれがある。基材の熱収縮率が−1〜+1%であることにより、このようなチップ間隔の狭小化を防止できる。
基材フィルムの融点は、好ましくは140℃以上であるか、もしくは融点を持たない、より好ましくは融点が200℃以上であるか、もしくは融点を持たないものである。なお、融点を持たないとは、融点が樹脂の燃焼温度よりも高いことを指す。基材フィルムの融点や熱収縮性を上記範囲とすることで、基材フィルムの耐熱性に優れ、上述の保護膜形成層を硬化したときの基材フィルムの形状保持性がいっそう良好に保たれ、上述のチップ間隔狭小化防止の効果を得やすい。なお、130℃で2時間加熱時における基材フィルムの熱収縮率は、130℃の環境下に基材フィルムを投入する前後の基材フィルムの面積から下記式により求められる。
熱収縮率(%)={(投入前の基材フィルムの面積)−(投入後の基材フィルムの面積)}/投入前の基材フィルムの面積×100
基材フィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、アニール処理済みポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルムや、これらの2種以上の積層体などを挙げることができる。これらは一軸延伸又は二軸延伸されたものでもよい。基材フィルムは、上記物性を満たす限り、特に限定されない。
本発明における基材フィルムは剥離処理されており、具体的には、基材フィルムの全面または基材フィルムの内周部(保護膜形成層を形成する面)が剥離処理される。
基材としてポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィルムを用いる場合には、フィルムの特性次第では、剥離処理を施さなくても保護膜形成層を基材フィルムから剥離しうる場合がある。このような場合などには剥離処理されていない基材フィルムを用いてもよい。
基材フィルムの厚さは特に限定されず、好ましくは30〜300μm、より好ましくは50〜200μmである。基材フィルムの厚みを上記範囲とすることで、保護膜形成層付ダイシングシートが十分な可とう性を有するため、ワーク(例えば半導体ウエハ等)に対して良好な貼付性を示す。
波長532nmおよび波長1064nmにおける基材フィルムの全光線透過率は、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上である。波長532nmおよび波長1064nmにおける基材フィルムの全光線透過率を上記範囲とすることで、半導体ウエハに保護膜形成層付ダイシングシートを貼付した後に、レーザーマーキングを基材フィルム越しに行うことが可能になる。
基材フィルムには保護膜形成層が設けられる領域に、複数の微細な貫通孔を設けられていてもよい。貫通孔を設けることで、保護膜形成層へのレーザーマーキングを行った際に発生するガスにより生じる異物の発生を抑制できる。
(粘着剤層)
本発明における粘着剤層は、従来より公知の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。また、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。
粘着剤層は基材フィルムの外周部に形成され、後述するチップを製造する際に、基材フィルムの外周部においてリングフレームに貼付される。粘着剤層をリングフレームに貼付して、保護膜形成層の硬化工程を行うと、リングフレームを粘着剤層から外す際に、リングフレームに糊残りが発生することがある。また、保護膜形成層の硬化工程において、粘着剤層は高温にさらされて軟化し、糊残りが発生しやすくなる。そのため、上記の粘着剤の中でも、リングフレームへの糊残りの防止及び粘着剤層への耐熱性の付与という観点から、アクリル系、シリコーン系の粘着剤が好ましい。また、基材フィルムの全面をシリコーン系の剥離剤を用いて剥離処理する場合には、基材フィルムと粘着剤層との接着性の観点から、シリコーン系の粘着剤を用いることが好ましい。
また、リングフレームに貼付される粘着剤層の粘着力(貼付した後、130℃で2時間加熱を経た後におけるSUS板への粘着力)は、好ましくは15N/25mm以下、より好ましくは10N/25mm以下、特に好ましくは5N/25mm以下である。粘着剤層の粘着力を上記範囲とすることで、リングフレームへの貼付性に優れ、リングフレームへの糊残りを防止できる。
粘着剤層の厚さは特に限定されないが、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは2〜80μm、特に好ましくは3〜50μmである。
また、粘着剤層は、芯材フィルムの両面に粘着剤層を設けた両面テープからなっていてもよい。両面テープは粘着剤層/芯材フィルム/粘着剤層の構成を有し、両面テープにおける粘着剤層は特に限定されず、上記の粘着剤を用いることができる。この場合においては、基材フィルムに接する粘着剤層として、シリコーン系の粘着剤を用いることが、基材フィルムと粘着剤層との接着性の観点から好ましい。また、芯材フィルムは耐熱性を有することが好ましく、芯材フィルムとして、融点が120℃以上のフィルムを用いることが好ましい。融点が120℃未満のフィルムを芯材フィルムとして用いると、保護膜形成層の加熱硬化の際に、芯材フィルムが溶融し形状を保てなくなったり、周辺の装置と融着してしまうことがある。芯材フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム等が好ましく用いられる。
(保護膜形成層)
本発明における保護膜形成層は特に限定されず、例えば熱硬化性、熱可塑性、エネルギー線硬化性の保護膜形成層を用いることができる。これらの中でも、本発明に係る上記の基材が、耐熱性を備えており、熱硬化時の残存応力の発生を抑制できるという効果が好ましく発揮されることから、熱硬化性の保護膜形成層が好ましい。
保護膜形成層は、バインダーポリマー成分(A)及び硬化性成分(B)を含有することが好ましい。
(A)バインダーポリマー成分
保護膜形成層に十分な接着性および造膜性(シート形成性)を付与するためにバインダーポリマー成分(A)が用いられる。バインダーポリマー成分(A)としては、従来公知のアクリルポリマー、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系ポリマー等を用いることができる。
バインダーポリマー成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜120万であることがより好ましい。バインダーポリマー成分(A)の重量平均分子量が低過ぎると保護膜形成層と基材フィルムとの粘着力が高くなり、保護膜形成層の転写不良が起こることがあり、高過ぎると保護膜形成層の接着性が低下し、チップ等に転写できなくなったり、あるいは転写後にチップ等から保護膜が剥離することがある。
バインダーポリマー成分(A)として、アクリルポリマーが好ましく用いられる。アクリルポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−60〜50℃、さらに好ましくは−50〜40℃、特に好ましくは−40〜30℃の範囲にある。アクリルポリマーのガラス転移温度が低過ぎると保護膜形成層と基材フィルムとの剥離力が大きくなって保護膜形成層の転写不良が起こることがあり、高過ぎると保護膜形成層の接着性が低下し、チップ等に転写できなくなったり、あるいは転写後にチップ等から保護膜が剥離することがある。
上記アクリルポリマーを構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体が挙げられる。例えば、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、環状骨格を有する(メタ)アクリレート、具体的にはシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレートなどが挙げられる。さらに官能基を有するモノマーとして、水酸基を有するヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;その他、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アクリルポリマーは、水酸基を有しているモノマーを含有しているアクリルポリマーが、後述する硬化性成分(B)との相溶性が良いため好ましい。また、上記アクリルポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどが共重合されていてもよい。
さらに、バインダーポリマー成分(A)として、硬化後の保護膜の可とう性を保持するための熱可塑性樹脂を配合してもよい。そのような熱可塑性樹脂としては、重量平均分子量が1000〜10万のものが好ましく、3000〜8万のものがさらに好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、好ましくは−30〜120℃、さらに好ましくは−20〜120℃のものが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリスチレンなどが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。上記の熱可塑性樹脂を含有することにより、保護膜形成層の転写面に保護膜形成層が追従しボイドなどの発生を抑えることができる。
(B)硬化性成分
硬化性成分(B)は、熱硬化性成分および/またはエネルギー線硬化性成分が用いられる。
熱硬化性成分としては、熱硬化樹脂および熱硬化剤が用いられる。熱硬化樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂としては、具体的には、多官能系エポキシ樹脂や、ビフェニル化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルやその水添物、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂など、分子中に2官能以上有するエポキシ化合物が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
保護膜形成層には、バインダーポリマー成分(A)100質量部に対して、熱硬化樹脂が、好ましくは1〜1000質量部、より好ましくは10〜500質量部、特に好ましくは20〜200質量部含まれる。熱硬化樹脂の含有量が1質量部未満であると十分な接着性が得られないことがあり、1000質量部を超えると保護膜形成層と基材フィルムとの剥離力が高くなり、保護膜形成層の転写不良が起こることがある。
熱硬化剤は、熱硬化樹脂、特にエポキシ樹脂に対する硬化剤として機能する。好ましい熱硬化剤としては、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基が挙げられる。
フェノール系硬化剤の具体的な例としては、多官能系フェノール樹脂、ビフェノール、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂が挙げられる。アミン系硬化剤の具体的な例としては、DICY(ジシアンジアミド)が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
熱硬化剤の含有量は、熱硬化樹脂100質量部に対して、0.1〜500質量部であることが好ましく、1〜200質量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少ないと硬化不足で接着性が得られないことがあり、過剰であると保護膜形成層の吸湿率が高まり半導体装置の信頼性を低下させることがある。
保護膜形成層が、硬化性成分(B)として、熱硬化性成分を含有する場合、保護膜形成層は熱硬化性を有する。この場合、保護膜形成層を加熱により硬化することが可能となるが、本発明の保護膜形成層付ダイシングシートは基材フィルムが耐熱性を有しているために、保護膜形成層の熱硬化の際に基材に残存応力が発生して不具合を生じることが起こりにくい。
エネルギー線硬化性成分としては、エネルギー線重合性基を含み、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する低分子化合物(エネルギー線重合性化合物)を用いることができる。このようなエネルギー線硬化性成分として具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレートおよびイタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が挙げられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、重量平均分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。エネルギー線重合性化合物の配合量は、バインダーポリマー成分(A)100質量部に対して、好ましくは1〜1500質量部、より好ましくは10〜500質量部、特に好ましくは20〜200質量部含まれる。
また、エネルギー線硬化性成分として、バインダーポリマー成分(A)の主鎖または側鎖に、エネルギー線重合性基が結合されてなるエネルギー線硬化型重合体を用いてもよい。このようなエネルギー線硬化型重合体は、バインダーポリマー成分(A)としての機能と、硬化性成分(B)としての機能を兼ね備える。
エネルギー線硬化型重合体の主骨格は特に限定はされず、バインダーポリマー成分(A)として汎用されているアクリルポリマーであってもよく、またポリエステル、ポリエーテル等であっても良いが、合成および物性の制御が容易であることから、アクリルポリマーを主骨格とすることが特に好ましい。
エネルギー線硬化型重合体の主鎖または側鎖に結合するエネルギー線重合性基は、たとえばエネルギー線重合性の炭素−炭素二重結合を含む基であり、具体的には(メタ)アクリロイル基等を例示することができる。エネルギー線重合性基は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、ポリアルキレンオキシ基を介してエネルギー線硬化型重合体に結合していてもよい。
エネルギー線重合性基が結合されたエネルギー線硬化型重合体の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。また、エネルギー線硬化型重合体のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−60〜50℃、さらに好ましくは−50〜40℃、特に好ましくは−40〜30℃の範囲にある。
エネルギー線硬化型重合体は、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を含有するアクリルポリマーと、該官能基と反応する置換基とエネルギー線重合性炭素−炭素二重結合を1分子毎に1〜5個を有する重合性基含有化合物とを反応させて得られる。該官能基と反応する置換基としては、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基等が挙げられる。
重合性基含有化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート、グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
アクリルポリマーは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を有する(メタ)アクリルモノマーまたはその誘導体と、これと共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体とからなる共重合体であることが好ましい。
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を有する(メタ)アクリルモノマーまたはその誘導体としては、たとえば、ヒドロキシル基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;カルボキシル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸;エポキシ基を有するグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。
上記モノマーと共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;環状骨格を有する(メタ)アクリレート、具体的にはシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレートなどが挙げられる。また、上記アクリルポリマーには、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどが共重合されていてもよい。
エネルギー線硬化型重合体を使用する場合であっても、前記したエネルギー線重合性化合物を併用してもよく、またバインダーポリマー成分(A)を併用してもよい。本発明における保護膜形成層中のこれら三者の配合量の関係は、エネルギー線硬化型重合体およびバインダーポリマー成分(A)の質量の和100質量部に対して、エネルギー線重合性化合物が好ましくは1〜1500質量部、より好ましくは10〜500質量部、特に好ましくは20〜200質量部含まれる。
保護膜形成層にエネルギー線硬化性を付与することで、保護膜形成層を簡便かつ短時間で硬化でき、保護膜付チップの生産効率が向上する。従来、チップ用の保護膜は、一般にエポキシ樹脂などの熱硬化樹脂により形成されていたが、熱硬化樹脂の硬化温度は200℃を超え、また硬化時間は2時間程度を要しているため、生産効率向上の障害となっていた。しかし、エネルギー線硬化性の保護膜形成層は、エネルギー線照射により短時間で硬化するため、簡便に保護膜を形成でき、生産効率の向上に寄与しうる。
その他の成分
保護膜形成層は、上記バインダーポリマー成分(A)及び硬化性成分(B)に加えて下記成分を含むことができる。
(C)着色剤
保護膜形成層は、着色剤(C)を含有することが好ましい。保護膜形成層に着色剤を配合することで、半導体装置を機器に組み込んだ際に、周囲の装置から発生する赤外線等を遮蔽し、それらによる半導体装置の誤作動を防止することができ、また保護膜形成層を硬化して得た保護膜に、製品番号等を印字した際の文字の視認性が向上する。すなわち、保護膜を形成された半導体装置や半導体チップでは、保護膜の表面に品番等が通常レーザーマーキング法(レーザー光により保護膜表面を削り取り印字を行う方法)により印字されるが、保護膜が着色剤(C)を含有することで、保護膜のレーザー光により削り取られた部分とそうでない部分のコントラスト差が充分に得られ、視認性が向上する。着色剤(C)としては、有機または無機の顔料および染料が用いられる。これらの中でも電磁波や赤外線遮蔽性の点から黒色顔料が好ましい。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等が用いられるが、これらに限定されることはない。半導体装置の信頼性を高める観点からは、カーボンブラックが特に好ましい。着色剤(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明における保護膜形成層の高い硬化性は、可視光および/または赤外線と紫外線との両方の透過性を低下させる着色剤を用い、紫外線の透過性が低下した場合に、特に好ましく発揮される。可視光および/または赤外線と紫外線との両方の透過性を低下させる着色剤としては、上記の黒色顔料のほか、可視光および/または赤外線と紫外線との両方の波長領域で吸収性または反射性を有するものであれば特に限定されない。
着色剤(C)の配合量は、保護膜形成層を構成する全固形分100質量部に対して、好ましくは0.1〜35質量部、さらに好ましくは0.5〜25質量部、特に好ましくは1〜15質量部である。
(D)硬化促進剤
硬化促進剤(D)は、保護膜形成層の硬化速度を調整するために用いられる。硬化促進剤(D)は、特に、硬化性成分(B)において、エポキシ樹脂と熱硬化剤とを併用する場合に好ましく用いられる。
好ましい硬化促進剤としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
硬化促進剤(D)は、硬化性成分(B)100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部の量で含まれる。硬化促進剤(D)を上記範囲の量で含有することにより、高温度高湿度下に曝されても優れた接着特性を有し、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても高い信頼性を達成することができる。硬化促進剤(D)の含有量が少ないと硬化不足で十分な接着特性が得られず、過剰であると高い極性をもつ硬化促進剤は高温度高湿度下で保護膜形成層中を接着界面側に移動し、偏析することにより半導体装置の信頼性を低下させる。
(E)カップリング剤
カップリング剤(E)は、保護膜形成層のチップに対する接着性、密着性および/または保護膜の凝集性を向上させるために用いてもよい。また、カップリング剤(E)を使用することで、保護膜形成層を硬化して得られる保護膜の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上することができる。
カップリング剤(E)としては、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)などが有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。カップリング剤(E)としては、シランカップリング剤が望ましい。このようなカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
カップリング剤(E)は、バインダーポリマー成分(A)および硬化性成分(B)の合計100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部の割合で含まれる。カップリング剤(E)の含有量が0.1質量部未満だと上記の効果が得られない可能性があり、20質量部を超えるとアウトガスの原因となる可能性がある。
(F)無機充填材
無機充填材(F)を保護膜形成層に配合することにより、硬化後の保護膜における熱膨張係数を調整することが可能となり、半導体チップに対して硬化後の保護膜の熱膨張係数を最適化することで半導体装置の信頼性を向上させることができる。また、硬化後の保護膜の吸湿率を低減させることも可能となる。
好ましい無機充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられる。これらのなかでも、シリカフィラーおよびアルミナフィラーが好ましい。上記無機充填材(F)は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。無機充填材(F)の含有量は、保護膜形成層を構成する全固形分100質量部に対して、通常1〜80質量部の範囲で調整が可能である。
(G)光重合開始剤
保護膜形成層が、前述した硬化性成分(B)としてエネルギー線硬化性成分を含有する場合には、その使用に際して、紫外線等のエネルギー線を照射して、エネルギー線硬化性成分を硬化させる。この際、該組成物中に光重合開始剤(G)を含有させることで、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤(G)として具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドおよびβ−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(G)は1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤(G)の配合割合は、エネルギー線硬化性成分100質量部に対して0.1〜10質量部含まれることが好ましく、1〜5質量部含まれることがより好ましい。0.1質量部未満であると光重合の不足で満足な転写性が得られないことがあり、10質量部を超えると光重合に寄与しない残留物が生成し、保護膜形成層の硬化性が不十分となることがある。
(H)架橋剤
保護膜形成層の初期接着力および凝集力を調節するために、架橋剤を添加することもできる。架橋剤(H)としては有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物などが挙げられる。
上記有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物およびこれらの有機多価イソシアネート化合物の三量体、ならびにこれら有機多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。
有機多価イソシアネート化合物としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、トリメチロールプロパンアダクトトリレンジイソシアネートおよびリジンイソシアネートが挙げられる。
上記有機多価イミン化合物としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートおよびN,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
架橋剤(H)はバインダーポリマー成分(A)およびエネルギー線硬化型重合体の合計量100質量部に対して通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部の比率で用いられる。
(I)汎用添加剤
保護膜形成層には、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、レベリング剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、イオン捕捉剤、ゲッタリング剤、連鎖移動剤などが挙げられる。
上記のような各成分からなる保護膜形成層は、接着性と硬化性とを有し、未硬化状態ではワーク(半導体ウエハやチップ等)に押圧することで容易に接着する。そして硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い保護膜を与えることができ、接着強度にも優れ、厳しい高温度高湿度条件下においても十分な保護機能を保持し得る。なお、保護膜形成層は単層構造であってもよく、また上記成分を含む層を1層以上含む限りにおいて多層構造であってもよい。
保護膜形成層の厚さは特に限定されないが、好ましくは3〜300μm、さらに好ましくは5〜250μm、特に好ましくは7〜200μmである。
保護膜形成層における可視光線および/または赤外線と紫外線の透過性を示す尺度である、波長300〜1200nmにおける最大透過率は20%以下であることが好ましく、0〜15%であることがより好ましく、0%を超え10%以下であることがさらに好ましく、0.001〜8%であることが特に好ましい。波長300〜1200nmにおける保護膜形成層の最大透過率を上記範囲とすることで、保護膜形成層がエネルギー線硬化性成分(特に紫外線硬化性成分)を含有する場合には、保護膜形成層が着色されている場合であっても硬化性に優れる。また、可視光波長領域および/または赤外波長領域の透過性の低下が生じ、半導体装置の赤外線起因の誤作動の防止や、印字の視認性向上といった効果が得られる。波長300〜1200nmにおける保護膜形成層の最大透過率は、上記着色剤(C)により調整できる。なお、保護膜形成層の最大透過率は、UV−visスペクトル検査装置((株)島津製作所製)を用いて、硬化後の保護膜形成層(厚み25μm)の300〜1200nmでの全光線透過率を測定し、透過率の最も高い値(最大透過率)とした。
(剥離シート)
保護膜形成層付ダイシングシートには、使用に供するまでの間、表面の外部との接触を避けるための剥離シートを設けてもよい。剥離シートとしては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、これらを着色したフィルム、不透明フィルムなどを用いることができる。また、剥離シートは片面が剥離処理されていてもよい。剥離処理に用いる剥離剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤が挙げられる。
上記の剥離剤を用いて剥離シートの表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、常温もしくは加熱硬化または電子線硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成すればよい。
剥離シートの厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。また、保護膜形成層付ダイシングシートの厚みは、通常は1〜500μm、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
(保護膜形成層付ダイシングシート)
保護膜形成層付ダイシングシートの製造方法としては、次のような方法が挙げられる。まず、剥離シート上に保護膜形成層を形成する。保護膜形成層は、上記各成分を適宜の割合で、適当な溶媒中で混合してなる保護膜形成層用組成物を、適当な剥離シート上に塗布乾燥して得られる。また、剥離シート上に保護膜形成層用組成物を塗布、乾燥して成膜し、これを別の剥離シートと貼り合わせて、2枚の剥離シートに挟持された状態(剥離シート/保護膜形成層/剥離シート)としてもよい。
次に、2枚の剥離シートに挟持された状態の場合には一方の剥離シートを剥離する。そして、保護膜形成層を貼付するワーク(例えば半導体ウエハ等)と同じサイズもしくは一回り大きい円形に型抜きし、円形に型抜きされた保護膜形成層の周囲をカス取りする。次いで、円形の保護膜形成層を、別途用意した上記基材フィルムに貼付し、他方の剥離シートを剥離する。
次に、粘着剤層を準備する。粘着剤層は、通常は、基材フィルムと積層される前に打ち抜き等の加工が行われるので、その両面にはシリコーン系剥離剤等で処理が施された剥離シートが積層された形で供される。剥離シートは、粘着剤層を保護し支持性を付与する役割を担う。両面に積層される剥離シートが、軽剥離タイプ・重剥離タイプのように剥離力に差を有するように構成すれば、保護膜形成層付ダイシングシートの作成時の作業性が向上し好ましい。すなわち、剥離シートとして、軽剥離タイプの剥離シートと、重剥離タイプの剥離シートを用いて粘着剤層を挟持し、軽剥離タイプの剥離シート側から抜き型を用いて、軽剥離タイプの剥離シートと粘着剤層とを円形に打ち抜き、円形に型抜きされた軽剥離タイプの剥離シートと粘着剤層とをカス取りして開口部を形成する。次に、開口部を囲繞する粘着剤層上の軽剥離タイプの剥離シートを除去して粘着剤層を露出させる。そして、円形に型抜きされた開口部と円形の保護膜形成層とが同心円状になるように、上記で得られた保護膜形成層が積層された基材フィルムと粘着剤層の露出面とを積層して積層体とする。
その後、リングフレームに対する糊しろの外径に合わせて、開口部及び保護膜形成層と同心円状に型抜きし、型抜きされた積層体の周囲を除去する。最後に、重剥離タイプの剥離シートを剥離することで、本発明の保護膜形成層付ダイシングシートを得る。図1に示すように、本発明の保護膜形成層付ダイシングシート10は、基材フィルム1と、基材フィルム1の内周部に形成された保護膜形成層4と、基材フィルム1の外周部に形成された粘着剤層2とからなり、粘着剤層2によりリングフレーム5に貼付される。基材フィルム1の外周部に形成された環状の粘着剤層2の内径(開口部の直径)は、保護膜形成層4の外径より大きくなるように形成される。環状に形成される粘着剤層2の幅は、好ましくは0.5〜20mmである。
(チップの製造方法)
次に本発明に係る保護膜形成層付ダイシングシートの利用方法について、該シートをチップ(例えば半導体チップ等)の製造に適用した場合を例にとって説明する。
本発明に係る保護膜形成層付ダイシングシートを用いた半導体チップの製造方法は、表面に回路が形成された半導体ウエハ(ワーク)の裏面に、上記シートの保護膜形成層を貼付し、以下の工程(1)〜(3)を(1)、(2)、(3)の順で行い、裏面に保護膜を有する半導体チップを得ることを特徴としている。
工程(1):保護膜形成層を硬化し保護膜を得る、
工程(2):半導体ウエハ(ワーク)と保護膜とをダイシング、
工程(3):保護膜と基材フィルムとを剥離。
また、本発明に係る半導体チップの製造方法は、上記工程(1)〜(3)の他に、下記の工程(4)をさらに含み、上記工程(1)の後に、さらに工程(4)を行うこともできる。
工程(4):保護膜にレーザー印字。
工程(4)は、工程(1)および工程(2)の間に行うことが好ましい。硬化後の保護膜形成層(保護膜)にレーザー印字を行うことで、印字精度が優れたものとなる。一方、工程(2)の後、工程(3)の前に行った場合には、ダイシング時のチップの微小な位置ずれによって印字精度が低下することがある。また、工程(3)の後に行った場合は、個々のチップに個別にレーザー印字を行っていく必要があり、プロセスが煩雑となる。
半導体ウエハはシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。次いで、半導体ウエハの回路面の反対面(裏面)を研削する。研削法は特に限定はされず、グラインダーなどを用いた公知の手段で研削してもよい。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハの回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。ウエハの研削後の厚みは特に限定はされないが、通常は20〜500μm程度である。その後、必要に応じ、裏面研削時に生じた破砕層を除去する。破砕層の除去は、ケミカルエッチングや、プラズマエッチングなどにより行われる。
次いで、半導体ウエハの裏面に、上記保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層を貼付する。その後、工程(1)〜(3)を(1)、(2)、(3)の順で行う。以下にこのプロセスについて説明する。
まず、表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、上記保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層を貼付する。次いで、保護膜形成層を硬化し、ウエハの全面に保護膜を形成する。硬化前の保護膜形成層を半導体ウエハに貼付することにより、保護膜形成層がウエハの貼付面によくなじみ、保護膜と半導体チップの接着性が向上する。また、保護膜形成層の硬化時に、保護膜形成層付ダイシングシートの収縮変形が抑制される。保護膜形成層には、硬化性成分(B)が含まれているため、一般的には熱硬化またはエネルギー線照射により保護膜形成層を硬化する。なお、保護膜形成層に熱硬化性成分およびエネルギー線硬化性成分が配合されている場合には、保護膜形成層の硬化を、加熱とエネルギー線照射の両者で行うことができ、加熱およびエネルギー線照射による硬化を同時に行ってもよく、逐次的に行ってもよい。この結果、ウエハ裏面に硬化樹脂からなる保護膜が形成され、ウエハ単独の場合と比べて強度が向上するので、取扱い時の薄くなったウエハの破損を低減できる。また、ウエハやチップの裏面に直接保護膜用の塗布液を塗布・被膜化するコーティング法と比較して、保護膜の厚さの均一性に優れる。
保護膜形成層が熱硬化性である場合には、本発明の保護膜形成層付ダイシングシートの、熱硬化時の変形による基材フィルムの残存応力の発生が抑制され、ダイシング後のチップ間隔の狭小化防止という効果が好ましく発揮される。そのため、保護膜形成層が熱硬化性であり、保護膜形成層の熱硬化の後にダイシングおよびピックアップ(保護膜からの粘着シートの剥離)を行う製造方法、すなわち、(1)、(2)、(3)の順に工程を行う製造方法に本発明の保護膜形成層付ダイシングシートを用いることが好ましい。
次いで、硬化した保護膜形成層(保護膜)にレーザー印字することが好ましい。レーザー印字はレーザーマーキング法により行われ、レーザー光の照射により基材フィルム越しに保護膜の表面を削り取ることで保護膜に品番等をマーキングする。本発明の保護膜形成層付ダイシングシートによれば、極薄のウエハであってもウエハの反りを抑制できるため、レーザー光の焦点が正確に定まり、精度よくマーキングを行える。
次いで、半導体ウエハと保護膜形成層付ダイシングシートとの積層体(半導体ウエハと保護膜と基材フィルムとの積層体)を、ウエハ表面に形成された回路毎にダイシングする。ダイシングは、ウエハと保護膜をともに切断するように行われる。ダイシングは特に限定はされず、一例として、ウエハのダイシング時には保護膜形成層付ダイシングシートの周辺部(基材フィルムの外周部)をリングフレームにより固定した後、ダイシングブレードなどの回転丸刃を用いるなどの公知の手法によりウエハのチップ化を行う方法などが挙げられる。ダイシングによる粘着シートへの切り込み深さは、保護膜形成層を完全に切断していればよく、保護膜形成層との界面から0〜30μm以下とすることが好ましい。基材フィルムへの切り込み量を小さくすることで、ダイシングブレードの摩擦による基材フィルムの溶融や、基材フィルムにおけるバリ等の発生を抑制することができる。また、本発明における基材フィルムは、上記物性を有するため耐熱性に優れる。その結果、保護膜形成層の硬化工程において高温にさらされても変形が抑制され、基材フィルム上で保護膜付半導体ウエハのダイシングが可能となる。基材フィルムが変形すると、この変形に起因する残存応力により、チップ間隔が狭小化する傾向がある。
その後、ダイシングされた保護膜付半導体チップをコレット等の汎用手段によりピックアップすることで、保護膜と基材フィルムとを剥離する。この結果、裏面に保護膜を有する半導体チップ(保護膜付半導体チップ)が得られる。このような本発明によれば、厚みの均一性の高い保護膜を、チップ裏面に簡便に形成でき、ダイシング工程やパッケージングの後のクラックが発生しにくくなる。また、本発明によれば、保護膜が形成されたウエハをダイシングテープに貼り替えてダイシングしていた従来の工程と比較して、ダイシングテープへの貼り替えを行うことなく保護膜付チップを得ることができ、製造工程の簡略化が図れる。また、研削により脆弱化したウエハを単体で扱うことがなくなるため、ウエハ破損の危険を低減する。さらに、薄型化ウエハは保護膜の硬化収縮により反りが発生することがあるが、粘着シートを介してリングフレームに保持されているため反りも抑制することができる。そして、半導体チップをフェースダウン方式で所定の基台上に実装することで半導体装置を製造することができる。また、裏面に保護膜を有する半導体チップを、ダイパッド部または別の半導体チップなどの他の部材上(チップ搭載部上)に接着することで、半導体装置を製造することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、<チップ間隔保持性>、<波長532nm、1064nmにおける全光線透過率>、<レーザー印字評価>、及び<基材フィルムの熱収縮率>は次のように測定・評価した。また、下記の<保護膜形成層用組成物>及び<粘着剤組成物>を用いた。
<チップ間隔保持性>
保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層をシリコンウエハ(直径8インチ、厚み200μm、#2000研磨)に、粘着シートの外周部における粘着剤層をリングフレームに貼付した。次いで、130℃で2時間加熱して保護膜形成層を硬化し、保護膜付シリコンウエハを5mm×5mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングに用いたダイシングブレードの幅は、30μmである。このとき、ダイシング後の時点で隣接チップ同士の間隔をデジタル顕微鏡により計測した。計測は、縦方向に隣接するチップ(下側に隣接するチップ)および横方向に隣接するチップ(右隣のチップ)との間隔について行い、5つのチップの計測結果についての平均をとった。チップ同士の間隔が、20μm以上である場合を「A」、20μm未満となっている場合を「B」、10μm未満となっている場合を「C」と評価した。
<波長532nm、1064nmにおける全光線透過率>
UV−visスペクトル検査装置((株)島津製作所製)を用いて、保護膜形成層付ダイシングシートにおける基材フィルムの波長532nm、1064nmでの全光線透過率を測定した。
<レーザー印字評価>
チップ間隔保持性の評価と同様に、保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層のシリコンウエハへの貼付、粘着剤層のリングフレームへの貼付、保護膜形成層の加熱硬化を行った。次いで、YAGレーザーマーカー(日立建機ファインテック(株)製 LM5000、レーザー波長:532nm)を用いて、基材フィルム越しに保護膜にレーザー印字した。その後、基材フィルムを剥離し、CCDカメラにより保護膜上に印字された文字が読み取れるか否かを確認した。読み取れた場合を「A」、読み取れなかった場合を「B」と評価した。なお、文字のサイズは、横400μm、横200μmであった。
<基材フィルムの融点>
基材フィルムの融点は、JIS K7121;1987に準拠した方法にて測定した。
<基材フィルムの熱収縮率>
基材フィルムを10cm×10cmに裁断し、熱風オーブンに投入した(130℃、2時間)。その後、基材フィルムを取り出し、基材フィルムの寸法を測定し、下記式により熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)={(投入前の基材フィルムの面積)−(投入後の基材フィルムの面積)}/投入前の基材フィルムの面積×100
<保護膜形成層用組成物>
保護膜形成層を構成する各成分と配合量を下記に示す(各成分/配合量)。
(A)バインダーポリマー成分:n−ブチルアクリレート55質量部、メチルメタクリレート15質量部、グリシジルメタクリレート20質量部、及び2−ヒドロキシエチルアクリレート15質量部からなるアクリルポリマー(重量平均分子量:90万、ガラス転移温度:−28℃) /100質量部
(B)硬化性成分
(B1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180〜200g/eq)50質量部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製エピクロンHP−7200HH)50質量部、からなる熱硬化性成分/(合計100質量部)
(B2)熱活性潜在性エポキシ樹脂硬化剤(ジシアンジアミド(旭電化製 アデカハードナー3636AS)/2.8質量部
(C)着色剤:カーボンブラック/10.0質量部
(D)硬化促進剤(2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製 キュアゾール2PHZ)/2.8質量部
(E)カップリング剤:シランカップリング剤(日本ユニカー製 A−1110)/1質量部
(F)無機充填剤:シリカフィラー(溶融石英フィラー(平均粒径8μm)/300質量部
<粘着剤組成物>
東レ・ダウコーニング(株)製 シリコーンCF-2017 100質量部、及び東レ・ダウ・シリコーン(株)製 SRX212 1質量部からなるシリコーン系粘着剤
(実施例1)
保護膜形成層用組成物の上記各成分を上記配合量で配合した。また、剥離シートとして、片面に剥離処理を行ったポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製 SP−P502010、厚さ50μm)を用意した。
上記保護膜形成層用組成物のメチルエチルケトン溶液(固形濃度61重量%)を、上記剥離シートの剥離処理面上に乾燥後25μmの厚みになるように塗布、乾燥(乾燥条件:オーブンにて120℃、3分間)して、剥離シート上に保護膜形成層を形成した。この保護膜形成層に、他の剥離シートとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム(SP−PET381031、厚さ38μm)の剥離処理面を貼り合わせた。次いで、剥離シートを残して保護膜形成層および他の剥離シートのみを切断するようにシリコンウエハと同サイズ(直径8インチ)に型抜きした後、型抜きされた形状の部分を除く部分の保護膜形成層および他の剥離シートを除去し、剥離シート上に円形に型抜きされた保護膜形成層および他の剥離シートを得た。
基材フィルムとして、厚み50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製カプトン200H)を用意した。次いで、保護膜形成層上の他の剥離シートを剥離し、基材フィルムと保護膜形成層とを積層した後、剥離シートを除去した。
剥離シートとして、片面に剥離処理を行ったポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製 SP−PET38E−0010YC)、他の剥離シートとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製 SP−PET38E−0010YC)を用意した。上記粘着剤のトルエン溶液(固形濃度35重量%)を剥離シートの剥離処理面上に乾燥後5μmの厚みになるように塗布、乾燥(乾燥条件:オーブンにて120℃、3分間)した後、他の剥離シートを貼合した。次に、リングフレームの内径に合わせて他の剥離シート側から円形に型抜きし、型抜きした部分の粘着剤層および他の剥離シートの除去を行い、開口部を形成した。次に、開口部を囲繞する粘着剤層上の剥離シートを除去して粘着剤層を露出させ、開口部と保護膜形成層とが同心円状になるように、上記の基材フィルムと粘着剤層の露出面とを積層して積層体とした。
上記の積層体を、リングフレームの外径(275mm)を超えないようにリングフレームに対する糊しろの外径を直径260mmとし、このサイズで開口部および保護膜形成層と同心円状に型抜きした。その後、残った剥離シートを剥離し、保護膜形成層付ダイシングシートを得た。各評価結果を表1に示す。
(実施例2)
基材フィルムとして、厚み70μmの剥離処理が施された無延伸ポリプロピレンフィルム(サントックス株式会社製 RS82#70)を用い、剥離処理が施されていない面に保護膜形成層および粘着剤層を積層した以外は実施例1と同様にして保護膜形成層付ダイシングシートを得た。各評価結果を表1に示す。
(実施例3)
基材フィルムとして、厚み100μmのポリブチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして保護膜形成層付ダイシングシートを得た。各評価結果を表1に示す。
(比較例1)
基材フィルムとして、厚み110μmのコロナ処理済みポリエチレンフィルムを用い、コロナ処理面に保護膜形成層および粘着剤層を積層した以外は、実施例1と同様にして保護膜形成層付ダイシングシートを得た。ポリエチレンフィルムは、保護膜形成層の加熱硬化時に溶融し、チップ間隔保持性およびレーザー印字性の評価ができなかった。また、熱収縮率の測定ができなかった。各評価結果を表1に示す。
(比較例2)
基材フィルムとして、厚み75μmの剥離処理が施された無延伸ポリプロピレンフィルム(サントックス社製 RS72#75)を用い、剥離処理が施されていない面に保護膜形成層および粘着剤層を積層した以外は実施例1と同様にして保護膜形成層付ダイシングシートを得た。各評価結果を表1に示す。
(比較例3)
基材フィルムとして、厚み50μmの剥離処理が施された二軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ株式会社製 T234)を用い、剥離処理が施されていない面に保護膜形成層および粘着剤層を積層した以外は実施例1と同様にして保護膜形成層付ダイシングシートを得た。各評価結果を表1に示す。
Figure 2013120841
1 … 基材フィルム
2 … 粘着剤層
3 … 粘着シート
4 … 保護膜形成層
5 … リングフレーム
10… 保護膜形成層付ダイシングシート

Claims (7)

  1. 剥離処理された基材フィルムと、基材フィルムの内周部に形成された保護膜形成層と、基材フィルムの外周部に形成された粘着剤層とからなり、
    基材フィルムの融点が130℃を超えるか、もしくは融点を持たず、
    130℃で2時間加熱時における基材フィルムの熱収縮率が−1〜+1%である保護膜形成層付ダイシングシート。
  2. 保護膜形成層が熱硬化性である請求項1に記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
  3. 波長532nmおよび波長1064nmにおける基材フィルムの全光線透過率が70%以上である請求項1または2に記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
  4. 保護膜形成層がバインダーポリマー成分(A)及び硬化性成分(B)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
  5. 保護膜形成層が着色剤(C)を含有し、
    波長300〜1200nmにおける保護膜形成層の最大透過率が20%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシート。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の保護膜形成層付ダイシングシートの保護膜形成層を、ワークに貼付し、以下の工程(1)〜(3)を(1)、(2)、(3)の順で行うチップの製造方法;
    工程(1):保護膜形成層を硬化し保護膜を得る、
    工程(2):ワークと保護膜とをダイシング、
    工程(3):保護膜と基材フィルムとを剥離。
  7. 前記工程(1)の後に、さらに下記工程(4)を行う請求項6に記載のチップの製造方法;
    工程(4):保護膜にレーザー印字。
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