JP2013120299A - マイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】単位マイクロレンズアレイを高精度で位置合わせすることができると共に、ギャップを高精度で所定値に一致させることができ、不具合も一部の単位マイクロレンズアレイについて行うだけで補修することができるマイクロレンズアレイの製造方法を提供する。
【解決手段】単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4の側面に、ガラス用半田30−1〜30−4を超音波振動を付与しつつ加熱して、接着させておく。そして、単位マイクロレンズアレイ間の位置合わせ及びギャップ調整を行った後、側面に盛りつけられているガラス用半田30−1〜30−4を加熱して、再溶融させ、一体化して、単位マイクロレンズアレイ間を接合する。
【選択図】図1
【解決手段】単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4の側面に、ガラス用半田30−1〜30−4を超音波振動を付与しつつ加熱して、接着させておく。そして、単位マイクロレンズアレイ間の位置合わせ及びギャップ調整を行った後、側面に盛りつけられているガラス用半田30−1〜30−4を加熱して、再溶融させ、一体化して、単位マイクロレンズアレイ間を接合する。
【選択図】図1
Description
本発明は、露光装置に使用されるマイクロレンズアレイの製造方法に関し、特に、複数個の単位マイクロレンズアレイを重ね合わせて貼り合わせる方法を改良したマイクロレンズアレイの製造方法に関する。
近時、マイクロレンズアレイにより、マスクパターンを基板上に投影する露光装置が使用されるようになってきている(特許文献1)。図7はマイクロレンズアレイを使用した露光装置を示す模式図である。露光対象の基板1の上方に、基板1に露光されるパターンが形成されたマスク3が、基板1に対して適長間隔をおいて配置されている。そして、この基板1とマスク3との間に、マイクロレンズ2aを2次元的に配列したマイクロレンズアレイ2が配置されており、マスク3の上方から露光光がマスク3に対して照射され、マスク3を透過した露光光がマイクロレンズアレイ2により基板1上に投影され、マスク3に形成されたパターンが、マイクロレンズアレイ2により正立等倍像として、基板表面上のレジスト等に転写される。
図4は露光装置に使用されるマイクロレンズアレイ2を示す図、図5(a)は6角視野絞り12を示し、図5(b)は円形絞り11を示す模式図である。図4に示すように、マイクロレンズアレイ2は、例えば、4枚8レンズ構成であり、4枚の単位マイクロレンズアレイ2−1,2−2,2−3,2−4が積層された構造を有する。各単位マイクロレンズアレイ2−1乃至2−4のマイクロレンズは2個の凸レンズにより表現される光学系から構成されている。これにより、露光光は単位マイクロレンズアレイ2−2と単位マイクロレンズアレイ2−3との間で一旦収束し、更に単位マイクロレンズアレイ2−4の下方の基板上で結像する。即ち、単位マイクロレンズアレイ2−2と単位マイクロレンズアレイ2−3との間には、マスク3の倒立等倍像が結像し、基板上には、マスク3の正立等倍像が結像する。単位マイクロレンズアレイ2−2と単位マイクロレンズアレイ2−3との間には、多角視野絞り(例えば6角視野絞り12)が配置され、単位マイクロレンズアレイ2−3と単位マイクロレンズアレイ2−4との間には、円形絞り11が配置されている。円形絞り11が各マイクロレンズのNA(開口数)を規定すると共に、6角視野絞り12が結像位置に近いところで6角形に視野を絞る。これらの6角視野絞り12及び円形絞り11はマイクロレンズ毎に設けられており、各マイクロレンズについて、マイクロレンズの光透過領域を円形絞り11により円形に整形すると共に、露光光の基板上の露光領域を6角視野絞り12により6角形に整形している。6角視野絞り12は、例えば、図5に示すように、マイクロレンズのレンズ開口10の中に6角形状の開口として形成される。よって、この6角視野絞り12により、マイクロレンズアレイ2を透過した露光光は、スキャンが停止しているとすると、1個のマイクロレンズにより、基板1上で図6に示す6角形に囲まれた領域にのみ照射される。
このマイクロレンズアレイを使用した露光装置においては、基板1とマスク3とは固定されていて、マイクロレンズ2及び光源(図示せず)が一体的に同期してスキャン方向Sに移動することにより、基板1の表面の例えばレジスト膜にマスク3のパターンをスキャン露光するか、又はマイクロレンズアレイ2及び光源が固定されていて、基板1及びマスク3が一体的に同期してスキャン方向Sに移動することにより、基板1の表面のレジスト膜にマスク3のパターンをスキャン露光する。
このとき、基板1の表面においては、瞬間的に、図6に示すように各マイクロレンズの6角視野絞り12の6角形の部分に露光光が照射される。この図6に示すように、マイクロレンズは、スキャン方向Sに垂直の方向に並んで配置されており、スキャン方向Sに垂直の方向に並ぶマイクロレンズ列に関し、スキャン方向Sに隣接するマイクロレンズ列は、スキャン方向Sに垂直の方向に若干ずれて配置されている。即ち、マイクロレンズの6角視野絞り12は6角形状をなし、スキャン方向Sに垂直の方向に対し、左側の三角形部分12bと、中間の矩形部分12aと、右側の三角形部分12cとから構成されている。そして、マイクロレンズ列の左側の三角形部分12bと、スキャン方向Sに隣接するマイクロレンズ列の右側の三角形部分12cとがスキャン方向Sに関して重なるように、複数個のマイクロレンズ列がスキャン方向Sに配置されている。よって、マイクロレンズ2aはスキャン方向Sに垂直の方向については1直線上にならび、スキャン方向Sについては若干ずれて配置されている。そして、これらのマイクロレンズ列は、スキャン方向Sに関し、3列で1群となるように配置されており、4列目のマイクロレンズ列は1列目のマイクロレンズ列と同一の位置に配置されている。即ち、1列目と4列目のマイクロレンズ列は、マイクロレンズ2aのスキャン方向Sに垂直の方向の位置が同一である。
そして、マイクロレンズアレイ2及び光源と、基板1及びマスク3とが、相対的にスキャン方向Sに移動すると、基板1上においては、スキャン方向Sに垂直の方向に関して、先ず、1列目のマイクロレンズ列の6角視野絞りの右側三角形部分12cの通過を受ける領域は、その後、2列目のマイクロレンズ列の6角視野絞りの左側三角形部分12bの通過を受け、3列目のマイクロレンズ列では開口部の通過はない。一方、1列目のマイクロレンズ列の6角視野絞りの矩形部分12aの通過を受ける領域は、その後、2列目及び3列目のマイクロレンズ列では開口部の通過はない。更に、1列目のマイクロレンズ列の6角視野絞りの左側三角形部分12bの通過を受ける領域は、その後、2列目のマイクロレンズ列では開口部の通過を受けず、3列目のマイクロレンズ列の6角視野絞りの右側三角形部分12cの通過を受ける。このようにして、スキャンの際、基板1上の領域は、3列のマイクロレンズ列が通過する都度、6角視野絞り12の2個の三角形部分12b、12cの通過を受けるか、又は1個の矩形部分12aの通過を受ける。三角形部分12b、12cの開口面積は、矩形部分12aの開口面積の1/2であるから、マイクロレンズ列が3列通過する都度、スキャン方向Sに関して均一な光量の露光を受けることになる。4列目のマイクロレンズ列は、スキャン方向Sに垂直の方向に関して1列目のマイクロレンズ列と同一の位置にマイクロレンズが配置されているので、以後、3列1群となって、同一の露光が繰り返される。従って、マイクロレンズアレイ2として、スキャン方向Sについて3n(nは自然数)列のマイクロレンズ列を設け、この3n列のマイクロレンズ列をスキャンさせることにより、基板1は、そのスキャン領域の全域にて、均一な光量の均等な露光を受ける。これにより、マイクロレンズアレイ2及び光源が、基板1及びマスク3に対してスキャン方向Sに相対的に移動することにより、マスク3に形成されたパターンが基板1上に露光される。このようにして、マイクロレンズアレイ2により、マスク3のマスクパターンの正立等倍像が基板1に転写される。
上述のごとく構成されるマイクロレンズアレイは、高精細露光に使用する場合に、複数枚の単位マイクロレンズアレイ2−1,2−2,2−3,2−4を、その各マイクロレンズの光軸を誤差が数μm程度の高精度で一致させると共に、単位マイクロレンズアレイ2−1,2−2,2−3,2−4間のギャップを同様に誤差が数μm程度の高精度で所定値に一致させて貼り合わせる必要がある。しかし、この各単位マイクロレンズアレイの位置合わせ及び各単位マイクロレンズアレイ間のギャップの制御は、接着剤の硬化時の熱収縮により、高精度に所定値に一致させることができないという問題点がある。
即ち、従来、貼り付け済みの単位マイクロレンズアレイの上方に、これから貼り合わせようとする単位マイクロレンズアレイを保持部材により真空吸着して配置し、両者の縁部間に接着剤を注入し、その後、接着剤に紫外光を照射して硬化させることにより、両者を接合している。この場合に、接着剤の硬化時に、接着剤が収縮し、単位マイクロレンズアレイ間のギャップ変動が生じてしまう。また、平面視においても、接着剤の硬化時に、位置ずれが生じてしまう。更に、マイクロレンズアレイの製造後に、単位マイクロレンズアレイの平面視の位置不整合及びギャップ不良が判明した場合には、硬化した接着剤を、不具合の積層単位マイクロレンズアレイ全体を専用溶液に浸漬して融解させることにより、単位マイクロレンズアレイを再利用することとしている。この場合に、製造後のマイクロレンズアレイの全ての単位マイクロレンズアレイの接着剤を剥がすことになり、単位マイクロレンズアレイの全体を貼り合わせし直す必要がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、単位マイクロレンズアレイを高精度で位置合わせすることができると共に、ギャップを高精度で所定値に一致させることができ、不具合も一部の単位マイクロレンズアレイについて行うだけで補修することができるマイクロレンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るマイクロレンズアレイの製造方法は、複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されて構成された複数枚の単位マイクロレンズアレイを厚さ方向に積層して構成されたマイクロレンズアレイの製造方法において、
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第1のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第2のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、更に、nを整数として、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第(n−1)のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着するまで、n枚の単位マイクロレンズアレイの側面にガラス用半田を接着する工程と、
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第1のガラス用半田を加熱溶融して前記第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第2のガラス用半田を加熱溶融して前記第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、更に、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第(n−1)のガラス用半田を加熱溶融して前記第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互に接合するまで、順次n枚の単位マイクロレンズアレイを相互に接合する工程と、
を有することを特徴とする。
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第1のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第2のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、更に、nを整数として、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第(n−1)のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着するまで、n枚の単位マイクロレンズアレイの側面にガラス用半田を接着する工程と、
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第1のガラス用半田を加熱溶融して前記第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第2のガラス用半田を加熱溶融して前記第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、更に、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第(n−1)のガラス用半田を加熱溶融して前記第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互に接合するまで、順次n枚の単位マイクロレンズアレイを相互に接合する工程と、
を有することを特徴とする。
このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1乃至第(n−1)のガラス用半田は、前記第1乃至第nの単位マイクロレンズアレイの平面視で相互に異なる位置に設けられていることが好ましい。前記第1乃至第(n−1)のガラス用半田は、この順に、融点が低いことが好ましい。
本発明においては、各単位マイクロレンズアレイの側面の所定の接合予定部に、ガラス用半田を、超音波振動を付与しつつ加熱して接着しておき、2個の単位マイクロレンズアレイを、平面視で所定の位置合わせをすると共に、単位マイクロレンズアレイ間に所定のギャップが得られるように、保持し、前記接合予定部に予め接着されているガラス用半田を加熱して溶融させることにより、両単位マイクロレンズアレイ同士を接合する。このガラス用半田は金属であるので、溶融及び固化時の体積変動が、樹脂である紫外光硬化接着剤に比して極めて小さく、接合前後の位置不整合及びギャップ変動を防止することができる。また、ガラス用半田は、単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に局所的に配置することができるので、接合後にこの局所的なガラス用半田を再加熱して再溶融させることにより、不具合の単位マイクロレンズアレイのみを剥がすことができ、リペアが容易である。
また、3枚以上の単位マイクロレンズアレイを接合する際に、各単位マイクロレンズアレイ間を接合する複数個の接合予定部(ガラス用半田)を平面視で相互に異なる位置に設けることにより、リペアの際に、不具合がある単位マイクロレンズアレイ同士を接合しているガラス用半田のみを、他のガラス用半田に対する熱影響を少なくして剥がすことができる。
更に、第1乃至第(n−1)のガラス用半田の融点を、この順に低いものとすることにより、ある単位マイクロレンズアレイをその下層の単位マイクロレンズアレイ上に貼り合わせした後、両者間で、位置合わせ又はギャップの不具合があった場合に、その単位マイクロレンズアレイ間を接合しているガラス用半田を加熱して再溶融させる温度では、その単位マイクロレンズアレイより下層の既に不具合なく接合されている単位マイクロレンズアレイ間を接合しているガラス用半田は、融点が高くて溶融しない。このため、不具合を起こしている単位マイクロレンズアレイのみを確実に剥がすことができ、工程の無駄を確実に防止できる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を示す。本実施形態のマイクロレンズアレイ20は、4枚の単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4により構成されている。各単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4は、図2に示すように、ガラス基板の表面又は裏面に、複数個のマイクロレンズ21が2次元的に配置されて構成されており、これらのマイクロレンズ21の配置は図6に示す従来のマイクロレンズと同一である。但し、図2に示す単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4は、図4に示す単位マイクロレンズアレイ2−1〜2−4と異なり、ガラス基板の一方の面(表面又は裏面)にのみマイクロレンズ21が形成されているものであるが、本発明は、図4に示すようなガラス基板の表裏両面にマイクロレンズが形成された単位マイクロレンズアレイにも、同様に適用できることは勿論である。なお、単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4におけるマイクロレンズ21の形成面が表裏片面であること以外の構造については、図4に示すものと同一である。図2に示す単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4は、その4辺に沿う縁部に凸部22が形成されている。この凸部22はマイクロレンズ21が形成された基板の基準表面からの高さが、マイクロレンズ21の前記基準表面からの高さよりも高くなるように形成されている。換言すれば、単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4は、その一方の表面又は裏面に削りこんで、複数個のマイクロレンズ21を形成することにより、マイクロレンズ21を形成しない領域に凸部22が残存して、マイクロレンズ21の前記基準面からの高さよりも高い凸部22が形成される。この凸部22の上面は、保持部材(図示せず)が真空吸引により吸着して保持し、搬送するための吸着面となる。
このようなマイクロレンズアレイ20は、図2(a)に示すように、例えば、マイクロレンズ21が下面に形成された単位マイクロレンズアレイ20−1と、マイクロレンズ21が上面に形成された単位マイクロレンズアレイ20−2と、マイクロレンズ21が下面に形成された単位マイクロレンズアレイ20−3と、マイクロレンズ21が上面に形成された単位マイクロレンズアレイ20−4とがこの順に配置されて構成される。
本実施形態のマイクロレンズアレイの製造方法においては、図3に示すように、先ず、単位マイクロレンズアレイ20−1と単位マイクロレンズアレイ20−2との接合予定部に、夫々、ガラス用半田30−1を、超音波振動を付与しつつ加熱して、接着させる。また、単位マイクロレンズアレイ20−2と単位マイクロレンズアレイ20−3との接合予定部に、ガラス用半田30−2を、超音波信号を付与しつつ加熱して、接着させる。更に、単位マイクロレンズアレイ20−3と単位マイクロレンズアレイ20−4との接合予定部に、ガラス用半田30−3を、超音波振動を付与しつつ加熱して、接着させる。このように、最下層の単位マイクロレンズアレイ20−1は、一側面につき、2個のガラス用半田30−1のみ盛りつけ、その上の単位マイクロレンズアレイ20−2には、一側面につき、2組のガラス用半田30−1,30−2を盛りつける。同様に、単位マイクロレンズアレイ20−3には、一側面につき、2組のガラス用半田30−2,30−3を盛りつけ、最上層の単位マイクロレンズアレイ20−4には、一側面につき、2個のガラス用半田30−3を盛りつける。これらのガラス用半田を盛りつける側面は、通常、単位マイクロレンズアレイの幅方向の両端部の2側面であるが、4個の側面の全てにガラス用半田を配置してもよい。また、各ガラス用半田の各側面における位置は、側面の長手方向に異なる位置とすることが好ましい。従って、厚さ方向の中央側の単位マイクロレンズアレイ20−2,20−3については、一側面に4個のガラス用半田が付与される。但し、上下に隣接する単位マイクロレンズアレイ間を接合するガラス用半田は、同一の接合予定部に盛りつけられることは勿論である。これらのガラス用半田30−1〜30−3は、加熱する際、超音波振動を付与することにより、ガラス基板に付着しやすくなる。このように、接着剤に対し、加熱すると共に、超音波振動を付与する手段としては、抵抗発熱する半田ごての先端部に、超音波振動子を埋め込んだもの等を使用することができる。また、超音波振動子によりガラス用半田に超音波振動を付与しつつ、ガラス用半田をレーザ加熱する方法等も使用することができる。
そして、図1に示すように、この予め各単位マイクロレンズアレイの側面に盛りつけておいたガラス用半田を溶融させて、各単位マイクロレンズアレイを相互に接合する。例えば、3番目の単位マイクロレンズアレイ20−3と4番目(最上層)の単位マイクロレンズアレイ20−4とを接合する場合、図1(a)に示すように、単位マイクロレンズアレイ20−3は既に下層の単位マイクロレンズアレイ20−2上に接合されており、これから接合しようとする単位マイクロレンズアレイ20−4を、保持部材により真空吸着して、この保持部材を移動させて、単位マイクロレンズアレイ20−3上の所定位置に配置する。即ち、単位マイクロレンズアレイ20−4を単位マイクロレンズアレイ20−3に対して、アライメントマークを利用して、平面視で各マイクロレンズの光軸が一致するように位置合わせする。そして、保持部材の上下方向の位置を調整することにより、単位マイクロレンズアレイ20−4と単位マイクロレンズアレイ20−3との間のギャップが所定値になるように、両者間に適切な間隔をおいて、保持部材は、単位マイクロレンズアレイ20−4を保持する。その後、図1(b)に示すように、通常の加熱のみ可能な半田ごて40を使用して、単位マイクロレンズアレイ20−3の側面のガラス用半田30−3と、単位マイクロレンズアレイ20−4の側面のガラス用半田30−3とを加熱して再溶融させ、両者を融合させて、固化させることにより、単一のガラス用半田とする。図1において、単位マイクロレンズアレイ20−1と単位マイクロレンズアレイ20−2との間には、この単一のガラス用半田31−1が形成されており、単位マイクロレンズアレイ20−2と単位マイクロレンズアレイ20−3との間には、この単一のガラス用半田31−2が形成されている。このようにして、全ての単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4について、その側面のガラス用半田30−1〜30−3に熱を付与して再溶融させ、ガラス用半田を一体化させた後、固化させることにより、単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4を一体化後のガラス用半田31−1,31−2等により相互に接合する。なお、このガラス用半田30−1〜30−3を再溶融させて一体化する際に、超音波振動は付与していないので、ガラス用半田が単位マイクロレンズアレイのガラス基板間にしみこんでしまうことはなく、図2(b)、(c)に示すように、接合後のガラス用半田31−1,31−2等は、単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−3の各側面にのみ存在する。
nを整数として、単位マイクロレンズアレイの個数がn個の場合、最後のn番目の単位マイクロレンズアレイと、(n−1)番目の単位マイクロレンズアレイとに対し、それらの側面に、(n−1)番目のガラス用半田を、夫々超音波振動を付与しつつ加熱して付着させておき、n番目の単位マイクロレンズアレイと(n−1)番目の単位マイクロレンズアレイとを、相互間の平面的な位置合わせと、ギャップ設定とを行った後、(n−1)番目のガラス用半田を加熱のみで溶融させて、両単位マイクロレンズアレイを接合する。ガラス用半田を単位マイクロレンズアレイの側面に付着させる際に、超音波振動を印加するのは、ガラス用半田が単位マイクロレンズアレイのガラス基板の側面に付着しやすくなるためである。また、位置調整及びギャップ調整後のガラス用半田の溶融の際に、超音波振動を付与せずにガラス用半田の加熱のみで溶融させるのは、貼り合わせつつある単位マイクロレンズアレイに超音波振動を印加すると、既に貼り合わせ後の単位マイクロレンズアレイ間のギャップ変動又は位置変動が生じやすいからである。ガラス用半田は、最初の超音波振動の付与による単位マイクロレンズアレイの側面への接着で、十分大きな強度で接着されている。よって、位置合わせ及びギャップ調整後のガラス用半田の接合では、ガラス用半田を溶融させるだけで良い。
上述のようにして、単位マイクロレンズアレイ20−1〜20−4をガラス用半田により貼り合わせる。この場合に、ガラス用半田は、金属であるため、紫外硬化接着剤に比して、溶融・固化時の体積変動が極めて小さく、接着前後でのギャップ変動及び位置変動を十分抑制することができる。これにより、数μmオーダーでの基板間ギャップ及び位置合わせの精度を得ることができる。
一方、万が一、単位マイクロレンズアレイを貼り合わせた後に、ギャップ又は位置合わせに不具合があることが判明した場合は、その不具合がある接合部のみ加熱して、ガラス用半田を溶融させ、単位マイクロレンズアレイを分離し、再度、位置合わせ及びギャップ調整をして、再度ガラス用半田を溶融させて、一旦分離した単位マイクロレンズアレイを再度接合する。この場合に、接合部は、単位マイクロレンズアレイのガラス基板の側面における長手方向に異なる位置に設けてあるので、単位マイクロレンズアレイの分離のために、両者を接合しているガラス用半田を加熱した場合に、他の接合部のガラス用半田に熱影響を与えてしまうことが防止される。よって、正常な貼り合わせ部には影響を与えずに、不具合がある張り合わせ部のみ補修することができる。
また、ガラス用半田30−1〜30−3として、相互に融点が異なる材料を使用することが好ましい。即ち、図1に示す工程で、最初に加熱されるガラス用半田30−1が、最も融点が高く、次に加熱されるガラス用半田30−2が融点がガラス用半田30−1よりも低く、更に、最後に加熱されるガラス用半田30−3が融点が最も低いものとすることが好ましい。こうすることにより、例えば、単位マイクロレンズアレイ20−2と単位マイクロレンズアレイ20−3との間の貼り合わせで、位置合わせ又はギャップ調整に不具合があった場合、単位マイクロレンズアレイ20−2と単位マイクロレンズアレイ20−3とを接合しているガラス用半田31−2(ガラス用半田30−2を溶融一体化したもの)を加熱して溶融させ、単位マイクロレンズアレイ20−2と単位マイクロレンズアレイ20−3とを分離する必要があるが、このとき、ガラス用半田30−2の方が融点が低いので、ガラス用半田31−2の加熱に際し、既に接合されているガラス用半田31−1に熱が印加されても、このガラス用半田31−1を溶融させてしまうことがない。よって、不具合がない接合部については、再溶融させてしまうことがなく、不具合がある接合部のみ補修することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されないことは勿論である。ガラス用半田は、単位マイクロレンズアレイの幅方向に離隔する2側面に設ける場合に限らず、4辺の全側面に設けてもよい。また、補修時のことを考慮すると、上下に隣接する単位マイクロレンズアレイ同士は、一側面において、2カ所で接合されていれば強度上十分である。一側面につき1カ所であると、単位マイクロレンズアレイ間の平行度を出しにくい可能性がある。
本発明によれば、高精度のマイクロレンズアレイの製造に寄与し、マイクロレンズアレイを使用した露光装置の高機能化に寄与する。
1:基板
2:マイクロレンズアレイ
2a:マイクロレンズ
2−1,2−2,2−3,2−4,2−5,2−6,2−7,2−8:単位マイクロレンズアレイ
3:マスク
10:開口
10a:遮光膜
11:円形絞り
12:6角視野絞り
20:マイクロレンズアレイ
20−1〜20−4:単位マイクロレンズアレイ
30−1〜30−3:(接着された)ガラス用半田
31−1〜31−2:(接合された)ガラス用半田
2:マイクロレンズアレイ
2a:マイクロレンズ
2−1,2−2,2−3,2−4,2−5,2−6,2−7,2−8:単位マイクロレンズアレイ
3:マスク
10:開口
10a:遮光膜
11:円形絞り
12:6角視野絞り
20:マイクロレンズアレイ
20−1〜20−4:単位マイクロレンズアレイ
30−1〜30−3:(接着された)ガラス用半田
31−1〜31−2:(接合された)ガラス用半田
Claims (3)
- 複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されて構成された複数枚の単位マイクロレンズアレイを厚さ方向に積層して構成されたマイクロレンズアレイの製造方法において、
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第1のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第2のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着し、更に、nを整数として、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイの側面の接合予定部に、夫々、第(n−1)のガラス用半田を超音波振動を付与しつつ加熱して接着するまで、n枚の単位マイクロレンズアレイの側面にガラス用半田を接着する工程と、
第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第1のガラス用半田を加熱溶融して前記第1及び第2の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第2のガラス用半田を加熱溶融して前記第2及び第3の単位マイクロレンズアレイを相互に接合し、更に、第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互間に所定のギャップを保持して配置し、前記第(n−1)のガラス用半田を加熱溶融して前記第(n−1)及び第nの単位マイクロレンズアレイを相互に接合するまで、順次n枚の単位マイクロレンズアレイを相互に接合する工程と、
を有することを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。 - 前記第1乃至第(n−1)のガラス用半田は、前記第1乃至第nの単位マイクロレンズアレイの平面視で相互に異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
- 前記第1乃至第(n−1)のガラス用半田は、この順に、融点が低いことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
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JP2011268432A JP2013120299A (ja) | 2011-12-07 | 2011-12-07 | マイクロレンズアレイの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016186580A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | キヤノン株式会社 | レンズアレイユニット、画像形成装置及びレンズアレイユニットの製造方法 |
WO2024090306A1 (ja) * | 2022-10-24 | 2024-05-02 | Towa株式会社 | 光学部品の製造方法 |
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2011
- 2011-12-07 JP JP2011268432A patent/JP2013120299A/ja active Pending
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