JP2013120293A - スペーサー粒子、導電性スペーサー粒子及び異方性導電材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のスペーサー粒子は、重合体を構成する単量体として、1分子中に2個のビニル基を有し、これらの2個のビニル基が1〜14個の原子からなる結合鎖を介して連結されている特定2官能モノマーを含有し、該特定2官能モノマーの含有量が、重合体粒子を構成する全単量体成分中15質量%以上であり、個数平均粒子径が、0.5μm〜3.0μmである重合体粒子からなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
これらの用途においては、対向する2枚の基板間(又はパネル間)の間隙が均一であること、また、重合体粒子がこれらの基板との接触面に対して物理的損傷を与えないことが重要である。そのため、当該技術分野に用いられる重合体粒子は、圧縮荷重下における柔軟性、さらには、その圧縮が解除された際には元の形状にまで戻るような回復力を有することが求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ギャップムラがなく、安定性等のギャップ保持特性に優れるスペーサー粒子を提供することを目的とする。また本発明は、該スペーサー粒子の表面に導電性金属層を有する導電性スペーサー粒子を提供することを目的とする。さらに本発明は、該導電性スペーサー粒子とバインダーとを含有する異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明には、前記スペーサー粒子の表面に導電性金属層を有する導電性スペーサー粒子、該導電性スペーサー粒子とバインダーとを含有する異方性導電材料も含まれる。
本発明のスペーサー粒子は重合体粒子からなり、前記重合体粒子が、重合体を構成する単量体として特定2官能モノマーを含有する。そして、前記特定2官能モノマーは、1分子中に2個のビニル基を有し、これらの2個のビニル基が1〜14個の原子からなる結合鎖を介して連結されている。このような特定2官能モノマーは、1分子中に2個のビニル基を有するため、架橋構造を形成することができ、且つ、2個のビニル基間の結合鎖が1〜14個の原子からなるため、架橋点間の距離を近づけることができる。よって、特定2官能モノマーを用いることで、重合体粒子の硬度を高めることができる。
前記芳香族ジビニルとしては、o−ジビニルベンゼン〔2〕、m−ジビニルベンゼン〔3〕、p−ジビニルベンゼン〔4〕等が挙げられる。
前記アルカンジオールジ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔6〕、トリメチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔7〕、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔8〕、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート〔9〕、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート〔10〕、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート〔11〕、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート〔12〕、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート〔13〕、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート〔14〕等が挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、それぞれ「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものとする。
前記ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔9〕、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔12〕等が挙げられる。なお、亀甲括弧内の数値は、2個のビニル基間に存在する原子個数を示す。これらの特定2官能モノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に、前記特定2官能モノマーとして、2個のビニル基間に存在する原子個数が1〜6個のもの(以下、特定2官能モノマー(a)と称する場合がある。)を使用する場合、その含有量は重合体粒子を構成する全単量体中15質量%以上が好ましく、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であり、100質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。特定2官能モノマー(a)としては、芳香族ジビニル、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく、特にジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、前記特定2官能モノマーとして、2個のビニル基間に存在する原子個数が7〜14個のもの(以下、特定2官能モノマー(b)と称する場合がある。)を使用する場合、その含有量は重合体粒子を構成する全単量体中35質量%以上が好ましく、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは45質量%以上であり、80質量%以下が好ましく、より好ましくは75質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。特定2官能モノマー(b)としては、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく、特に、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートが好適である。
また、この場合、特定2官能モノマー(a)としてジビニルベンゼンを含むことが好ましい。ジビニルベンゼンの含有量は、特定2官能モノマー(a)中、50質量%以上が好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
前記非架橋性単量体としては、ビニル系非架橋性単量体が挙げられる。前記ビニル系非架橋性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロウンデシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類等の(メタ)アクリル系単量体;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等のアルキルスチレン類;p−フェニルスチレン等の芳香環含有スチレン類;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン含有スチレン類;p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシル基含有スチレン類;p−メトキシスチレン;等のスチレン系単量体;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル等の水酸基含有アリルエーテル類等が挙げられる。なお、前記非架橋性単量体として(メタ)アクリル酸を用いる場合は、部分的にアルカリ金属で中和してもよい。上述の非架橋性単量体は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、環状構造を有する非架橋性単量体は、ラジカル重合性基(好ましくは、ビニル基、(メタ)アクリロイル基)が環状構造に直接結合しているものが好ましく、ビニル基がベンゼン環に直接結合しているもの(例えば、スチレン、メチルスチレン)がより好ましい。
さらに、特定2官能モノマー、スチレン及びメチルスチレンの合計含有量を、重合体粒子を構成する全単量体中、50質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
特に、特定2官能モノマー及びスチレンの合計含有量を、重合体粒子を構成する全単量体中、50質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
この場合、特定2官能モノマー(a)と環状構造を有する非架橋性単量体との質量比(環状構造を有する非架橋性単量体/特定2官能モノマー(a))は、0超であり、2.0以下が好ましく、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.0以下である。前記質量比が上記範囲内であれば、得られる重合体粒子の初期硬度をより高めることができる。
この場合、特定2官能モノマー(b)と環状構造を有する非架橋性単量体との質量比(環状構造を有する非架橋性単量体/特定2官能モノマー(b))は、0.5以上が好ましく、より好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.8以上であり、2.5以下が好ましく、より好ましくは2以下、さらに好ましくは1.5以下である。前記質量比が上記範囲内であれば、得られる重合体粒子の初期硬度をより高めることができる。
前記他の架橋性単量体としては、ビニル系架橋性単量体が挙げられる。前記ビニル系架橋性単量体としては、例えば、1,15−ペンタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート類;ポリブタジエン、ポリイソプレン不飽和ポリエステル等が挙げられる。これらの架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、特定2官能モノマー以外の2官能の架橋性単量体の含有量は、重合体粒子を構成する全単量体中、50質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。特定2官能モノマー以外の2官能の架橋性単量体の含有量を上記範囲内とすることで、得られる重合体粒子の軟質化を抑制できる。
本発明の導電性スペーサー粒子は、上記スペーサー粒子(重合体粒子)の表面を被覆する導電性金属層を有するものである。したがって、本発明の導電性スペーサー粒子は、上述のスペーサー粒子の特性を備えたものである。本発明の導電性スペーサー粒子は、回復率に優れており、液晶表示素子用導通材料として用いれば、液晶パネル間の間隔を均一に維持できるため、液晶のムラの発生が抑制できる。また、本発明の導電性スペーサー粒子は、半導体や回路の異方導電接続用として用いれば、十分な硬度を有するため、導電性スペーサー粒子と被着体との間に存在するバインダー樹脂を排除しやすくなり、接続抵抗値をより低くすることができるとともに、回復率に優れるために接続信頼性に優れた異方導電接続が可能となる。
本発明の導電性スペーサー粒子は、上記スペーサー粒子(重合体粒子)の表面に導電性金属層を形成することにより得られる。スペーサー粒子表面に導電性金属層を被覆する方法は特に限定されず、例えば、無電解めっき、置換めっき等めっきによる方法;金属微粉を単独、又は、バインダーに混ぜ合わせて得られるペーストを重合体粒子にコーティングする方法;真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の物理的蒸着方法が挙げられる。これらの中でも、無電解めっき法は、大掛かりな装置を必要とせず、容易に導電性金属層を形成できるため好ましい。
本発明の導電性スペーサー粒子は、LCD用の液晶表示セル間の電極間接続、半導体実装回路の電極間接続、タッチパネル用等に用いられる異方性導電材料の構成材料である導電性微粒子として好適であり、本発明の導電性スペーサー粒子を用いてなる異方性導電材料もまた、本発明の好ましい実施態様の1つである。上記異方性導電材料は、本発明の導電性スペーサー粒子を用いてなるものであればその形態は特に限定されず、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インク等、様々な形態が挙げられる。すなわち、これらの異方性導電材料を相対向する基材同士や電極端子間に設けることで、電気的に接続することができる。
1−1.平均粒子径
<シード粒子、重合体粒子>
粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径を測定し、個数基準の平均粒子径、粒子径の標準偏差を求めるとともに、下記式に従って粒子径の個数基準のCV値(変動係数)を算出した。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/個数基準平均粒子径)
<導電性スペーサー粒子>
フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製、「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて、導電性微粒子3000個の粒子径(μm)を測定し、個数平均粒子径を求めた。
微小圧縮試験機(島津製作所社製、「MCT−W500」)を用いて、室温(25℃)において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(2.23mN/秒)で荷重をかけた。そして、圧縮変位が粒子径の10%となったときの荷重を測定した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。測定した圧縮荷重、粒子の圧縮変位及び粒子径から、K値を算出した。
微小圧縮試験機(島津製作所社製、「MCT−W500」)を用いて、室温(25℃)において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用い、「軟質表面検出」モードで、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(0.4462mN/秒)で最大荷重(2.452mN)まで圧縮し、そのときの変位量(μm)を測定し、これを最大変位量L1とした。
次いで、一定の除負荷速度(0.4462mN/秒)で最小荷重(0.049mN)まで荷重を減らしていったときの最大荷重から最小荷重までの間の変位量(μm)を測定し、これを回復変位量L2とした。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
圧縮変形回復率(%)=(L2/L1)×100
異方性導電フィルムを、抵抗測定用の線を有した全面アルミ蒸着ガラス基板と、20μmピッチに銅パターンを形成したポリイミドフィルム基板との間に挟みこみ、2MPa、190℃の圧着条件で熱圧着し、試験片を作製した。
そして、試験片の電極間の初期抵抗値Aを測定した。さらに、得られた試験片を85℃、85%RHの雰囲気下に500時間放置した後、上記初期抵抗値Aと同様に抵抗値Bを測定した。下記式に基づき算出した抵抗値上昇率(%)が2%以下の場合を「○」、2%を超える場合を「×」、と評価した。
抵抗値上昇率(%)=[(B−A)/A]×100
導電性接着ペースト0.1mgを、アルミニウム電極が形成された2枚のガラス基板で挟み、2MPa、190℃で熱圧着を行い、試験片(導電性接着剤硬化物からなる異方導電シートが電極間に挟まれた構造の接続構造体)を得た。
試験片において、異方導電シートが接触した側の電極表面を金属顕微鏡(倍率:1000倍)で観察し、圧痕の有無を評価した。圧痕が確認されたものを「○」、圧痕が確認されなかったものを「×」と評価した。
製造例1
乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製:「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液10部をイオン交換水300部で溶解した溶液に、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)2.0部を溶解した溶液を加え、乳化分散させて単量体成分の乳化液を調製した。得られた乳化液を、冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに入れ、イオン交換水500部を加えて希釈し、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、湿式分級を繰り返し、120℃で2時間真空乾燥させて重合体粒子No.1を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、1,9−ノナンジオールジメタクリレート100部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.2を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、DVB960(新日鐡化学社製、ジビニルベンゼン含量96質量%)100部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.3を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、DVB570(新日鐡化学社製、ジビニルベンゼン含量57質量%)100部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.4を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、トリメチロールプロパントリアクリレート25部、DVB960(新日鐡化学社製、ジビニルベンゼン含量96質量%)75部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.5を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、トリメチロールプロパントリアクリレート75部、DVB960(新日鐵化学社製、ジビニルベンゼン含量96質量%)25部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.6を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50部、DVB960(新日鐡化学社製、ジビニルベンゼン含量96質量%)50部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.7を得た。
単量体成分について、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部とスチレン50部を、エチレングリコールジメタクリレート40部、スチレン40部、t−ブチルメタクリレート20部に変更したこと以外は製造例1と同様にして、重合体粒子No.8を得た。
メチルメタクリレート(MMA)90部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)10部からなる単量体混合物を懸濁重合させた後、分級して重合体粒子No.9を得た。
メチルメタクリレート95部、エチレングリコールジメタクリレート5部からなる単量体混合物を懸濁重合させた後、分級して重合体粒子No.10を得た。
重合体粒子No.1〜10に水酸化ナトリウムによるエッチング処理を行った後、二塩化スズ溶液によるセンシタイジングを行った。さらに二塩化パラジウム溶液によるアクチベーティングを行い、パラジウム核を形成させた。次いで、パラジウム核を形成させた重合体粒子2部をイオン交換水400部に添加し、超音波分散処理を行った後、得られた樹脂粒子懸濁液を70℃の温浴で加温した。懸濁液を加温した状態で、別途70℃に加温した無電解メッキ液(日本カニゼン社製、「シューマー(登録商標) S680」)600部を加えることにより、無電解ニッケルメッキ反応を生じさせた。水素ガスの発生が終了したことを確認した後、固液分離を行い、イオン交換水、メタノールの順で洗浄し、100℃で2時間真空乾燥して、ニッケルメッキを施した粒子を得た。
次いで、得られたニッケルメッキ粒子を、シアン化金カリウムを含有する置換金メッキ液に加え、ニッケル層表面にさらに金メッキを施すことにより、導電性スペーサー粒子を得た。得られた導電性スペーサー粒子における導電性金属層の膜厚は表1に示すとおりであった。
導電性スペーサー粒子1部に、バインダー樹脂としてのエポキシ樹脂(三菱化学社製、「JER828」)100部、硬化剤(三新化学社製、「サンエイド(登録商標) SI−150」)2部及びトルエン100部を加えた。さらにφ1mmのジルコニアビーズ50部を加えて、ステンレス鋼製の2枚攪拌羽根を用いて300rpmで10分間攪拌して分散させ、導電性接着ペーストを作製した。
得られたペーストを、剥離処理を施したPETフィルム上に、バーコーターにて塗布し乾燥させることにより異方性導電フィルムを得た。
一方、重合体を構成する単量体として特定2官能モノマーを含まないスペーサー粒子(重合体粒子)No.9、10は、いずれも回復率に劣る。これらのスペーサー粒子No.9、10を芯材とする導電性スペーサー粒子No.9、10を用いた場合、得られる接続構造体は接続信頼性に劣っていた。
Claims (4)
- 重合体を構成する単量体として、1分子中に2個のビニル基を有し、これらの2個のビニル基が1〜14個の原子からなる結合鎖を介して連結されている特定2官能モノマーを含有し、該特定2官能モノマーの含有量が、重合体粒子を構成する全単量体成分中15質量%以上であり、
個数平均粒子径が、0.5μm〜3.0μmである重合体粒子からなることを特徴とするスペーサー粒子。 - 前記特定2官能モノマーが、芳香族ジビニル、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のスペーサー粒子。
- 請求項1又は2に記載のスペーサー粒子の表面に導電性金属層を有することを特徴とする導電性スペーサー粒子。
- 請求項3に記載の導電性スペーサー粒子とバインダーとを含有することを特徴とする異方性導電材料。
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