JP2013118334A - 半導体冷却器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体モジュール14と冷却モジュール16を交互に積層した半導体積層ユニット4を備えている半導体冷却器2において、積層方向に直交する方向から操作することで、半導体モジュール14と冷却モジュール16の密着力を得る。
【解決手段】 ハウジング6にハウジング傾斜面38を形成しておく。ねじこみ部材を直交方向からハウジング6にねじこみ、くさび傾斜面44をハウジング傾斜面38に押付ける。くさび部材8はハウジング6の支承面30の側に向けて押出される。くさび部材8が、板ばね10を介して半導体積層ユニット4をハウジング6の支承面30に押付けている。
【選択図】図2

Description

本明細書では、半導体冷却器を開示する。
例えば、電気自動車やハイブリッド自動車や燃料電池車は、走行用モータと、走行用モータに通電する電力を調整する半導体装置を車載している。半導体装置が動作すると発熱することから、半導体装置を冷却する必要がある。
半導体装置を使って半導体モジュールを構成する技術が知られている。その半導体モジュールを冷却するために、半導体モジュールと冷却モジュールを交互に積層して半導体積層ユニットを構成する技術も知られている。
半導体モジュールと冷却モジュールの間で効率的に熱交換するためには、半導体モジュールと冷却モジュールが十分に密着している必要性がある。そこで、半導体積層ユニットをハウジングに収容し、板ばねなどの弾性部材を用いて半導体積層ユニットを積層方向に押圧し、半導体モジュールと冷却モジュールの密着度を高めている。本明細書では、半導体積層ユニットを積層方向に押圧して半導体モジュールと冷却モジュールの密着度を高めている機器を半導体冷却器という。
特許文献1に、ねじなどの螺合部材を半導体積層ユニットの積層方向からフレームにねじ込むことによって、略円弧状に形成された板ばね部材の端部を半導体積層ユニットの側に変形させた半導体冷却器が開示されている。特許文献1に記載されている「螺合部材」と「フレーム」と「板ばね部材」は、本明細書の「押圧部材(又はねじこみ部材)」と「ハウジング」と「弾性部材」に対応する。
特開2011−103728号公報
特許文献1の技術では、螺合部材を半導体積層ユニットの積層方向からフレームにねじこむことによって、板ばね部材を変形させて板ばね部材が半導体積層ユニットを圧縮する状態を得る。この場合、半導体積層ユニットの積層方向において半導体積層ユニットに隣接する空間を、螺合部材をねじこむための作業空間に確保しておかなければならない。その作業空間に他部品を搭載することができず、空間の無駄を生じる。
本明細書では、半導体積層ユニットの積層方向からではなく、積層方向と直交する直交方向(以下、単に直交方向とも呼ぶ)から作業することで、半導体積層ユニットに積層方向の圧縮力を加えられる技術を開示する。
本明細書では、半導体モジュールを冷却する機能を備えた半導体冷却器を開示する。本明細書で開示する半導体冷却器は、半導体積層ユニットと、ハウジングと、弾性部材と、くさび部材と、押圧部材を備えている。
半導体積層ユニットは、半導体装置が組み込まれている半導体モジュールと、半導体モジュールを冷却する冷却モジュールを交互に積層したものである。本明細書では、半導体積層ユニットの積層方向における一方の端面を第1端面とし、他方の端面を第2端面とし、積層方向に直交する方向を直交方向という。
ハウジングは、半導体積層ユニットの第1端面を支承する支承面と、ハウジング傾斜面を備えている。その支承面とハウジング傾斜面の間に、半導体積層ユニットと弾性部材とくさび部材が配置されている。
くさび部材は、ハウジング傾斜面に倣うくさび傾斜面と、弾性部材を加圧する直交面を備えている。
押圧部材は、くさび部材を直交方向に押圧してハウジング傾斜面に押圧している。
上記構成を備えていると、押圧部材がくさび部材を直交方向に押圧するために、くさび部材がハウジング傾斜面に沿って摺動して弾性部材と半導体積層ユニットの側に向かって押出され、押出されたくさび部材によって弾性部材が加圧され、加圧された弾性部材によって半導体積層ユニットが積層方向に圧縮される。その結果、半導体モジュールと冷却モジュールの密着度が高まる。この構成によると、半導体積層ユニットに積層方向において隣接する空間を作業空間に確保しておく必要がない。半導体積層ユニットに積層方向において隣接する空間に他部品を搭載することが可能となる。
くさび部材を直交方向に押圧する押圧部材に、ねじこみ部材やクリップを利用することができる。例えば、直交方向からねじ込まれるねじこみ部材で、くさび部材を直交方向に押圧してハウジング傾斜面に押付けることができる。例えば、くさび部材とハウジングの両者を挟み込むクリップによって、くさび部材を直交方向に押圧してハウジング傾斜面に押付けることができる。
押圧部材に、軸部と頭部を備えているねじを用いることができる。その場合、ハウジング傾斜面は、積層方向に伸びている基準線からハウジング傾斜面に至るまでの直交方向の距離が、ハウジングの支承面に接近するほど増大する方向に傾斜させておく。また、ハウジング傾斜面に、直交方向に伸びるねじ穴を形成しておく。くさび部材には、くさび部材を直交方向に貫通するとともに、ねじの軸部が通過した状態でくさび部材が積層方向に移動することを許容する長さを持つ貫通孔を形成しておく。
ねじの軸部は、くさび部材の貫通孔を通過してハウジング傾斜面に形成されているねじ穴にねじ込まれている。そして、ねじの頭部が、くさび部材をハウジング傾斜面に押付けている。
上記の半導体冷却器では、ねじを直交方向からハウジングにねじ込んでいくと、くさび部材がハウジング傾斜面に沿ってスライドして支承面に向けて押出される。
押圧部材を、ねじとナットで構成することもできる。ハウジング傾斜面は、前述した傾斜方向と同一方向に傾斜させておく。くさび部材には、前述した貫通孔を形成しておく。押圧部材を構成するねじは、ハウジング傾斜面から直交方向に突出している。ねじは、くさび部材の貫通孔を通過しており、通過したねじにナットがねじ込まれている。ナットがねじにねじ込まれると、ナットがくさび部材を直交方向に押圧してハウジング傾斜面に押圧する。
押圧部材を、軸部と頭部を備えているねじとプレートで構成することもできる。ハウジング傾斜面は、前述した傾斜方向と同一方向に傾斜させておく。ハウジングにねじ穴を形成し、プレートに開孔を形成しておく。くさび部材に貫通孔を形成しておく必要はない。
ねじの軸部は、プレートの開孔を通過してハウジングに形成されているねじ穴にねじ込まれている。その結果、ねじの頭部が、プレートを介してくさび部材をハウジング傾斜面に押付けている。
上記の半導体冷却器では、ねじを直交方向からハウジングにねじ込んでいくと、ねじの頭部がプレートを直交方向に押圧し、そのプレートがくさび部材を直交方向に押圧し、そのくさび部材がハウジング傾斜面に押圧される。その結果、くさび部材がハウジング傾斜面に沿ってスライドして支承面に向けて押出される。
プレートを介してくさび部材をハウジング傾斜面に押圧する部材を、ハウジングから直交方向に伸びているねじとナットとプレートで構成することもできる。ナットをねじにねじ込むと、ナットがプレートを介してくさび部材を直交方向に押圧してハウジング傾斜面に押圧する。
弾性部材に板ばねを用いることができる。その板ばねは、くさび部材にむけて凸に湾曲していてもよいが、半導体積層ユニットの第2端面に向けて凸に湾曲していてもよい。第2端面に向けて凸に湾曲している場合、くさび部材で、板ばねの一端を変形させてもよいし、板ばねの両端を変形させてもよい。
くさび部材で板ばねの両端を変形させる場合には、板ばねの一対の端部に対応して一対のくさび部材を配置することができる。これに代えて、板ばねの両端に亘って伸びる単一のくさび部材を配置してもよい。
板ばねの一方の端部をくさび部材で変形させる場合、板ばねの一方の端部をハウジングに固定し、板ばねの他方の端部側にくさび部材を配置してもよい。この場合、押圧部材の配置箇所を半分に減らせるために、押圧部材に対する作業効率が向上する。
上記の半導体冷却器では、くさび部材の押出し距離を管理することが好ましい。この場合、板ばねをハウジング底面に当接させる。また、くさび部材の直交面に、板ばね側に突出する庇を形成しておく。この場合、くさび部材を直交方向に押圧すると、くさび部材は板ばねの側に向けて前進しつつハウジング底面に接近する。板ばねにくさび部材の庇が当接することによって、くさび部材のそれ以上の前進が阻止される。
くさび部材の直交面に庇を形成しておくと、板ばねが、ハウジング底面と庇の間に維持され、板ばねの位置が大きくずれることがない。板ばねが、ハウジング底面と庇の両者に当接する関係にすると、くさび部材の押出し距離が管理され、それによって弾性部材の変形量が管理され、それによって半導体積層ユニットの積層方向の圧縮力が管理される。半導体冷却器を量産する場合に、製品間で圧縮力がばらつくことを抑制できる。
本発明によれば、押圧部材でくさび部材を直交方向に押圧する力をくさび作用によって積層方向の力に転換することができる。このため、半導体積層ユニットの積層方向において半導体積層ユニットに隣接する空間を作業用に確保しておく必要がなくなり、その空間に他部品を搭載することが可能となる。無駄な空間を減らすことができる。
実施例1の半導体冷却器の平面図を表す。 実施例1の半導体冷却器の側面図を表す。 冷却モジュールと連結パイプの斜視図を表す。 (1)から(3)は、冷却モジュールが連結パイプによって連結される様子を模式的に表す。 実施例1のハウジングの斜視図を表す。 (a)から(f)は、実施例で用いる各種のくさび部材の斜視図を表す。 実施例1〜実施例13で用いる弾性部材の斜視図を表す。 冷却モジュールと連結パイプを冷却媒体が循環する様子を表す。 (a)は、くさび部材が下降する直前の様子を表し、(b)はくさび部材が下降する途中の様子を表し、(c)はくさび部材が下降した後の様子を表す。 一対の半導体モジュールが一対の冷却モジュールの間に挿入されている様子を模式的に表す。 ナットを締結中の実施例2の半導体冷却器の側面図を表す。 ねじを締結した実施例3の半導体冷却器の側面図を表す。 ナットを締結前の実施例4の半導体冷却器の側面図を表す。 ねじを締結中の実施例5の半導体冷却器の側面図を表す。 ナットを締結前の実施例6の半導体冷却器の側面図を表す。 ねじを締結中の実施例7の半導体冷却器の平面図を表す。 ナットを締結中の実施例8の半導体冷却器の平面図を表す。 ねじを締結した実施例9の半導体冷却器の平面図を表す。 ねじを締結した実施例10の半導体冷却器の平面図を表す。 くさび部材の両側からねじを締結する場合の実施例11のくさび部材近傍の拡大図を表す。 くさび部材の両側にナットを締結する場合のくさび部材近傍の拡大図を表す。 ねじを締結した実施例14の半導体冷却器の平面図を表す。 ねじを締結中の実施例16の半導体冷却器の平面図を表す。
下記に説明する実施例の特徴を整理しておく。
特徴1:ねじこみ部材は、半導体積層ユニット4の積層方向に直交する方向から、ハウジング6またはくさび部材8にねじ込まれる。
特徴2:弾性部材を付勢するために用いるくさび部材8の個数は、ハウジング6の構成によって異なる。
特徴3:ハウジングは、一体でなく、部品類を固定したものであってもよい。
図1は、実施例1の半導体冷却器2の平面図を模式的に表している。図2は、実施例1の半導体冷却器2の側面図を模式的に表している。半導体冷却器2は、半導体積層ユニット4と、ハウジング6と、板ばね10と、くさび部材8と、ねじ12を備えている。
半導体積層ユニット4は、半導体モジュール14と冷却モジュール16を交互に積層したものであり、積層方向に沿って第1端面20から第2端面18まで伸びている。半導体モジュール14を挟んで隣接する冷却モジュール16と冷却モジュール16は、2本の連結パイプ22によって連結される。連結パイプ22は、冷却媒体供給口24と冷却媒体排出口26につながっている。
図3は、冷却モジュール16と連結パイプ22の斜視図を表す。冷却モジュール16は扁平な略直方体の形状であり、一方の主面に2つの開孔を有する。各開孔には連結パイプ22が接合されている。冷却モジュール16は他方の主面にも2つの開孔を有し、これらの開孔にはゴムパッキン23がはめ込まれている。主面に直交する方向から見ると、一方の主面の開孔は、他方の主面の開孔と一致する位置に設けられている。
図4は、複数の冷却モジュール16が連結パイプ22によって連結される様子を模式的に表す。連結パイプ22が固定されている冷却モジュール16の複数個を、図4の(2)が示すように積層し、連結パイプ22の先端(冷却モジュール16に固定されていない側の先端)が、隣接する冷却モジュール16の開孔に当接するように配置する。連結パイプ22の先端はゴムパッキン23に接触する。冷却モジュール16同士を積層方向に押圧すると、連結パイプ22の先端とゴムパッキン23が密着することによって、各連結パイプ22は冷却モジュール16の開孔に密封して接続される。このとき、開孔にゴムパッキン23がはめ込まれているため、隣接する冷却モジュール16間の距離は、外部からの押圧力によってある程度変化させることができる。
図5は、実施例1のハウジング6の斜視図を表す。ハウジング6は、支承部28と、一対の第1側辺部32と、一対の第2側辺部36と、底板部42を有する。図5のx方向を積層方向といい、y方向を幅方向といい、z方向を直交方向ということにする。y方向も積層方向に直交しているが、実施例1では、z方向を直交方向という。支承部28には、半導体積層ユニット4の第1端面20と当接する支承面30が形成されている。支承部28には、連結パイプ22の冷却媒体供給口24と冷却媒体排出口26を挿通させるために積層方向に貫通した2個の貫通孔が設けられている。支承面30は、貫通孔の開口部分を除いて、第1端面20の全面を支承する。
支承部28の幅方向の両端から積層方向に沿って(図1の第1端面20から第2端面18へ向かう向きに)、側辺部が延設されている。各側辺部は、第1側辺部32と第2側辺部36を有している。第1側辺部32には、積層方向に直交する直交面が形成されており、板ばね10を支承する弾性部材支承面34となる。第2側辺部36には、支承面30に接近するほど下降する向きに傾斜しているハウジング傾斜面38と、ハウジング傾斜面38から直交方向に伸びるねじ穴40が形成されている。ハウジング傾斜面38は、積層方向に伸びている基準線Aからハウジング傾斜面38に至る直交方向の距離Bが、支承面30に接近するほど増大する方向に傾斜している。
ハウジング6の底板部42は、支承部28と、側辺部32,36の下端部に連続しており、半導体積層ユニット4の底面と当接して半導体積層ユニット4を載置する。底板部42は、後述する板ばね10の底面と圧力分散板52の底面にも当接する。ハウジング6は一体成形された部材であってもよし、複数個の部品を固定して形成したものであってもよい。
図6(a)は、実施例1のくさび部材8の斜視図を表す。くさび部材8は、略くさび形状であり、くさび傾斜面44と、直交面48と、貫通孔46と、庇50を形成している。
くさび傾斜面44は、ハウジング傾斜面38に倣って傾斜している。直交面48が支承面30に向かう姿勢でくさび傾斜面44をハウジング傾斜面38に当接させると、直交面48は、積層方向に直交する関係となっている。
貫通孔46は、くさび部材8を直交方向に貫通している。貫通孔46の幅は、ねじ12の軸部は貫通して頭部は貫通しない幅に調整されている。貫通孔46の積層方向の幅は、ねじ12の軸部の径よりも長く、ねじ12とくさび部材8は、相対的に積層方向に移動可能となっている。
庇50は、直交面48の上部から支承面30に向かって積層方向に伸びている。庇50は、板ばね10の上面に当接する。
図7は、板ばね10の斜視図である。板ばね10は、ばね弾性を備えている薄板状の金属が湾曲した形状を有する。板ばね10の幅方向の両端部(以下、単に「両端部」とも呼ぶ)は、積層方向に直交する直交面となっている。
本実施例では、ねじこみ部材として、頭部と軸部を有するねじ12を用いる。
半導体モジュール14は、インバータ回路やDC−DCコンバータ回路を構成する部品である。半導体モジュール14には、走行用モータ(図示せず)の通電電流を制御する半導体装置(図示せず)が組み込まれている。一般に、電気自動車やハイブリッド自動車や燃料電池車では、走行用モータに大きな駆動トルクを発生させる必要があるために、大きな通電電流を必要とする。従って、大電流を制御する半導体装置を組み込んでいる半導体モジュール14は高温になる。高温となった半導体モジュール14を均一に冷却するために、半導体モジュール14の両面に冷却モジュール16を密着させて冷却する。
図8は、冷却モジュール16と連結パイプ22を冷却媒体が循環する様子を模式的に表す。図示の簡単化のために、半導体モジュール14を省略している。冷却媒体供給口24から供給される冷却媒体は、連結パイプ22を流れるとともに、矢印で示すように、各冷却モジュール16にも分岐して流れる。各冷却モジュール16には等量の冷却媒体が流れ込むように構成されている。各冷却モジュール16を流れた冷却媒体は、他方の連結パイプ22に流れ込み、冷却媒体排出口26から排出される。これを繰り返すことにより冷却媒体は冷却モジュール16及び連結パイプ22を循環し、半導体モジュール14を冷却する。
次に各部材の組み付け方法を説明する。最初に、ハウジング6の底板部42上に、冷却モジュール16と半導体モジュール14を交互に配置する。その段階で、半導体積層ユニット4が組み立てられる。このとき、半導体積層ユニット4の第1端面20が支承面30に当接するように配置する。また、冷却媒体供給口24と冷却媒体排出口26が支承部28の貫通孔を挿通するように配置する。
この段階では、冷却モジュール16と半導体モジュール14が十分に密着しておらず、また、連結パイプ22の先端が、隣接する冷却モジュール16のゴムパッキン23に軽く接触している。
後記するように、この段階では半導体モジュール14を組み付けなくてもよい。工程が進んでから、冷却モジュール16と冷却モジュール16の間に半導体モジュール14を挿入してもよい。
次に、板ばね10と圧力分散板52を底板部42上に配置する。板ばね10は、板ばね10の端部が第1側辺部32と第2側辺部36の間に配されるように配置する。圧力分散板52は、板ばね10の中央部が圧力分散板52の一方の端面に当接し、圧力分散板52の他方の端面が半導体積層ユニット4の第2端面18と当接するように配置する。即ち、板ばね10が支承面30に向かって凸に湾曲するように配置する。圧力分散板52は、板ばね10の押圧力を、半導体積層ユニット4の第2端面18に分散して印加する役割を有する。
続いて、くさび部材8を、直交面48が支承面30に向き、くさび傾斜面44がハウジング傾斜面38に当接する姿勢で、第2側辺部36上に配置する。次いで、図9(a)に示すように、ねじ12の軸部を、くさび部材8の貫通孔46に直交方向から貫通させ、ねじ穴40にねじ込む。
以上の状態まで進んでから、冷却モジュール16と冷却モジュール16の間に、半導体モジュール14を挿入してもよい。
この状態で、ねじ12をねじ穴40ねじ込んでいくと、くさび部材8はねじ12の頭部によって押し下げられる。すると、図9(b)に示すように、くさび部材8はハウジング傾斜面38に沿って下降しながら支承面30に向かって押出される。くさび部材8がねじ12に対して積層方向に前進できるように、貫通孔46は積層方向に長く引き伸ばされている。
一対のくさび部材8の直交面48は板ばね10の一対の端部と当接しており、くさび部材8が支承面30に向かって押出されると、板ばね10の弾性力に抗して、板ばね10の両端部を変形させる。その結果、板ばね10は、圧力分散板52を介して、半導体積層ユニット4に積層方向の圧縮力を加える。半導体積層ユニット4に積層方向の圧縮力を加えると、連結パイプ22の先端が隣接する冷却モジュール16のゴムパッキン23に強く接触して液密状態が得られる。また冷却モジュール16と半導体モジュール14が十分に密着する。
一対のくさび部材8は、図9(c)に示すように、板ばね10の両端部が弾性部材支承面34に当接するまで前進する。即ち、板ばね10の両端部は、直交面48と弾性部材支承面34に挟持される。
板ばね10の両端部が弾性部材支承面34に当接するまで前進させると、弾性部材支承面34の位置によって板ばね10の変形量が管理される。弾性部材支承面34の位置を管理すれば、半導体積層ユニット4に加わる圧縮力を一定に管理することができる。
本実施例では、一対のくさび部材8が前進して板ばね10の両端部が弾性部材支承面34に当接した場合に、くさび部材8の庇50と板ばね10の上面との間にわずかな間隙が残る関係となっている。板ばね10は、その上下方向において、庇50とハウジング6の底板部42の間に挟まれている。庇50によって、板ばね10の上下方向の位置が規制される。
板ばね10の両端部が弾性部材支承面34に当接するのに先立って、くさび部材8の庇50が板ばね10の両端部の上面に当接する位置関係にしてもよい。その場合、庇50が板ばね10の上面に当接すると、くさび部材8はそれ以上には下降できず、前進できない。その構成によっても、板ばね10の変形量を管理して半導体積層ユニット4に加える圧縮力を一定に管理することができる。
半導体積層ユニット4に一定の圧縮力が加えられると、冷却モジュール16から伸びる連結パイプ22の先端が隣接する冷却モジュール16のゴムパッキン23に適切な荷重で押付けられ、液密が確保される。また、半導体モジュール14と冷却モジュール16が適切な荷重で密着する。半導体モジュール14は効率的に冷却される。
実施例1によると、くさび部材8を用いることによって、ねじ12を直交方向から操作することで、半導体積層ユニット4に積層方向の押圧力を加えることができる。従来は、半導体積層ユニット4に積層方向で隣接する空間を作業用に確保しなければならなかったが、本実施例によると、そのような空間は不要となる。その空間に他部品を搭載することができる。
図11は、実施例2の半導体冷却器2を側方から見た様子を模式的に表す。実施例2以降の実施例では、実施例1と同じ役割を持つ部品及び箇所には同じ符号を用いる。以下では、実施例1と異なる点について説明する。
実施例2では、ねじこみ部材がナット56で構成されており、ナット56がねじ込まれるボルト54は、ハウジング傾斜面38に固定されている。ボルト54は、ハウジング傾斜面38から直交方向に突出している。ハウジング6に、半導体積層ユニット4と板ばね10と圧力分散板52を配置するところまで実施例1と同様である。実施例2では、くさび部材8を、実施例1と同じ向きで、ボルト54が貫通孔46を通過するようにハウジング傾斜面38上に載置し、ナット56を締める。ナット56を締めると、くさび部材8が下降しながら前進し、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。実施例2の効果は実施例1と同様である。
図12は実施例3の半導体冷却器2を側方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例1と異なる点について説明する。実施例3では、ハウジング傾斜面38が、支承面30に接近するほど上昇する傾斜を有する。この場合も、積層方向に伸びている基準線Cからハウジング傾斜面38に至るまでの直交方向の距離Dが、支承面30に接近するほど増大する方向に傾斜している。ハウジング傾斜面38には、実施例1と同様に直交方向に伸びるねじ穴40が形成されている。くさび部材8は、くさび傾斜面44がハウジング傾斜面38に当接し、直交面48が支承面30に向くように配置し、ねじ12を、貫通孔46を挿通させてねじ穴40にねじ込む。ねじ12をねじこめるように、底板部42には貫通孔43が形成されている。ねじ12をねじ穴40に深くねじ込むと、くさび部材8はハウジング傾斜面38に沿って上昇しながら支承面30に向かって押出され、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。
実施例3では、くさび部材8が庇50を持たない。
上記の構成によると、ねじ12を下方から締結するため、第2側辺部36の上部にくさび部材8やねじ12が配置されることがない。結果として、半導体冷却器2をより小型化できる。その他の効果は実施例1と同様である。
図13は実施例4の半導体冷却器2を側方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例3と異なる点について説明する。本実施例では、ねじこみ部材がナット56からなり、ボルト54がハウジング傾斜面38に固定されて下方(直交方向)に突出している。実施例4では、くさび部材8を、実施例3と同じ向きで、且つボルト54が貫通孔46を挿通するように配置し、ナット56を締める。ナット56を締めると、実施例3と同様にくさび部材8が上昇しながら前進し、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。
上記の構成によると、ナット56を下方から締結するため、第2側辺部36の上部にくさび部材8やナット56が配置されることがない。結果として、半導体冷却器2をより小型化できる。その他の効果は実施例1と同様である。
図14は実施例5の半導体冷却器2を側方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例3と異なる点について説明する。実施例5では、くさび部材に貫通孔が形成されていない。代わりに、ハウジング傾斜面38に開口する貫通孔47が形成されている。貫通孔47は積層方向に長い。実施例5のくさび部材8には、図6(b)に示すように、くさび傾斜面44から鉛直下向きに伸びるねじ穴41が形成されている。
くさび部材8を実施例3と同じ向きに配置し、ねじ12を貫通孔47を通してねじ穴41にねじ込む。ねじ12をねじ込んでいくと、実施例3と同様に、くさび部材8が上昇しながら前進し、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。実施例5では、くさび部材8とともにねじ12も貫通孔47の内部を支承面30に向かって移動する。
上記の構成によると、くさび部材8がハウジング傾斜面38の下方に配置されるため、第2側辺部36の上部にはねじ12の頭部のみが配置される。結果として、半導体冷却器2をより小型化できる。その他の効果は実施例1と同様である。
図15は実施例6の半導体冷却器2を側方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例5と異なる点について説明する。本実施例では、図6(c)に示されるくさび部材8を用いる。ボルト55がくさび傾斜面44に固定されて直交方向上方に突出形成されている。本実施例では、くさび部材8を、実施例5と同じ向きで、且つボルト55が貫通孔47を挿通するようにハウジング傾斜面38の下に配置し、ナット57を締める。ナット57を締めると、実施例5と同様にくさび部材8が上昇しながら前進し、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。本実施例では、くさび部材8にボルト55が固定されているため、くさび部材8とともにボルト55も貫通孔47の内部を支承面30に向かって移動する。
上記の構成によると、くさび部材8がハウジング傾斜面38の下方に配置されるため、第2側辺部36の上部にはナット57のみが配置される。結果として、半導体冷却器2をより小型化できる。その他の効果は実施例1と同様である。
図16は、実施例7の半導体冷却器2を上方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例1と異なる点について説明する。本実施例では、ハウジング6が、第2側辺部36に代わって、傾斜部58を有する。傾斜部58は、支承部28と平行に形成されている。傾斜部58は、その立直側面にハウジング傾斜面38を有している。ハウジング傾斜面38は、傾斜部58の幅方向における両端部(以下、両端部と呼ぶ)から、支承面30に接近するほど、傾斜部58の幅方向の中央部(以下、中央部と呼ぶ)に接近する向きに傾斜している。この場合も、積層方向に伸びている基準線からハウジング傾斜面に至るまでの直交方向の距離が、支承面30に接近するほど増大する方向に傾斜している。ハウジング傾斜面38には、ハウジング傾斜面38から水平方向(直交方向)に伸びるねじ穴40が形成されている。
実施例7では、くさび部材8のくさび傾斜面44がハウジング傾斜面38に当接し、直交面48が支承面30に向くように配置する。次いで、ねじ12がくさび部材8の貫通孔46を水平方向に貫通して、ハウジング傾斜面38に形成されたねじ穴40にねじ込まれる。ねじ12をさらにねじ込んでいくと、くさび部材8がハウジング傾斜面38上を両端部から中央部に向かって水平方向にスライドしながら前進する。即ち、くさび部材8は支承面30に向かって押出され、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。ねじ12をハウジング6に締結するにあたり、積層方向を回転の軸としてハウジング6を時計回り及び反時計回りに90度回転させることにより、ねじ12を上空から締結してもよい。
本実施例の効果は実施例1と同様である。
図17は実施例8の半導体冷却器2を上方から見た様子を模式的に表す。以下では、実施例7と異なる点について説明する。本実施例では、ねじこみ部材がナット56からなり、ナットがねじ込まれるボルト54は、ハウジング傾斜面38に固定されて水平方向(直交方向)に突出形成されている。本実施例では、くさび部材8を、実施例7と同じ向きで、且つボルト54が貫通孔46を挿通するように、ハウジング傾斜面38に当接させて、ナット56を締める。ナット56を締めると、実施例7と同様に、くさび部材8がハウジング傾斜面38上を両端部から中央部に向かってスライドしながら前進し、板ばね10を付勢する。付勢された板ばね10が圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。
本実施例の効果は実施例1と同様である。
実施例1〜8では、板ばね10の両端部をくさび部材で変形させているが、板ばね10の一端をハウジング6に係止し、板ばね10の他端をくさび部材8によって変形させてもよい。図18は、実施例1の変形例であり、ハウジング6の一方の側辺部に係止溝62を形成した半導体冷却器2を上方から見た様子を模式的に表す。本実施例では、図18に示すように、一方の側辺部は第1側辺部32と第2側辺部36(または傾斜部58)に分かれておらず、側辺部の内側から切り込まれた係止溝62を有する。係止溝62の積層方向の幅は、板ばね10の厚みよりも十分に大きく、例えば2倍以上である。他方は実施例1と同様の構成となっている。
ハウジング6に半導体積層ユニット4及び板ばね10などを組付ける手順について、図18を参照して説明する。実施例1と同様の方法で冷却モジュール16を底板部42上に配置した後、板ばね10と圧力分散板52を底板部42上に配置する。このとき、板ばね10の一方の端部を前記係止溝62に遊嵌させ、他方の端部は実施例1と同様に配置する。次に、1個のくさび部材8を、第2側辺部36上(即ち、板ばね10の他方の端部が配置されている側)に配置してねじ12をねじ穴40(図示せず)にねじこみ、冷却モジュール16の間に半導体モジュール14を挿入する。続いて、ねじ12をねじ込むと、くさび部材8によって板ばね10の他方の端部が押出される。1個のくさび部材8によって付勢された板ばね10は圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を積層方向に押圧する。
実施例2〜8でも同様の構成を採用することができるが、図示は省略する。
上記の構成によると、実施例1〜8で述べた効果を有するとともに、くさび部材8の材料が実施例1〜8の半分に低減できる。また、ねじこみ部材の締結箇所が1箇所になるため、ねじこみ部材の締結作業の効率が向上する。さらに、側辺部の一方にはくさび部材8やねじこみ部材を配置しないことから、半導体冷却器2の小型化が可能になる。
実施例1〜6では、一対のくさび部材を利用しているが、図6(d)〜(f)に示すように、板ばね10の幅方向に伸びている単一のくさび部材8であってもよい。図6(d)のくさび部材は、は鉛直方向(直交方向)に貫通して積層方向に長い貫通孔46を有している。図6(e)のくさび部材は、くさび傾斜面44から鉛直下向き(直交方向)に伸びたねじ穴41を有している。図6(f)のくさび部材は、くさび傾斜面44から鉛直上向き(直交方向)に伸びるボルト55が突出形成されている。図6(d)は、実施例1〜4に用いられる。実施例3及び4については、庇50を省略できる。図6(e)は実施例5に用いられ、図6(f)は実施例6に用いられる。
図19は実施例1において、図6(d)のくさび部材8を用いた半導体冷却器2を上方から見た様子を模式的に表す。くさび部材8を第2側辺部36に配置してねじ12で締結する方法は実施例1で説明した通りである。実施例2〜6において、図6(d)〜(f)に示すくさび部材8を用いる場合の半導体冷却器2は、図示を省略する。
上記の構成によると、実施例1〜6で述べた効果を有するとともに、くさび部材8が1個であるために、一対のくさび部材8を配置する作業に比して、くさび部材8を第2側辺部36に配置する作業が容易になる。ねじこみ部材締結の作業効率が向上する。
実施例1〜4、7、8では、くさび部材8の両側からハウジング6にねじこみ部材を締結することにより、くさび部材8を支承面30に向けて押出す構成であってもよい。例えば、図20、図21に示すように、くさび部材の上部にプレート64を配置する。プレート64は2個の開孔を有する。本実施例におけるくさび部材8は、貫通孔46及びねじ穴41を有さない。
図20は実施例1におけるくさび部材8を、くさび部材8の両側からハウジング6にねじ12を締結することにより押出す様子を模式的に表す。ハウジング傾斜面38は直交方向に伸びる2個のねじ穴40を有している。2個のねじ12を、プレート64を介して2個のねじ穴40にそれぞれねじ込み、第2側辺部36(実施例7においては傾斜部58)に締結すると、プレート64がくさび傾斜面44をハウジング傾斜面38に押付けて、くさび部材8を支承面30に向けて押出す。くさび部材8によって付勢された板ばね10が、圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。なお、図示していないもう一方のくさび部材8も同様の方法で押出される。
実施例3、7のくさび部材8が、前記構成で押出される場合の半導体冷却器2は、図示を省略する。
なお、実施例1、3で用いた一対のくさび部材8を、1枚のプレート64と2本のねじ12で直交方向に押圧してもよい。この場合、1枚のプレート64の両端から2本のねじ12をハウジング6にねじ込むことによって、1枚のプレート64を介して一対のくさび部材8を支承面30に向けて押出すことができる。
図21は実施例2におけるくさび部材8を、前述のようにくさび部材8の両側に配されたボルト54にナット56を締結することにより押出す様子を模式的に表す。第2側辺部36(実施例8では傾斜部58)は、ハウジング傾斜面38から直交方向に突出したボルト54を有する。プレート64の開孔をボルト54が挿通するように配置し、ナット56を締めると、実施例1と同様にプレート64がくさび傾斜面44をハウジング傾斜面38に押付けて、くさび部材8を支承面30に向けて押出す。くさび部材8によって付勢された板ばね10が、圧力分散板52を介して半導体積層ユニット4を押圧する。なお、図示していないもう一方のくさび部材8も同様の方法で押出される。
実施例4、8のくさび部材8が、前記構成で押出される場合の半導体冷却器2は、図示を省略する。
なお、実施例2、4に関しては、上記の締結方法の他に、1枚のプレート64を用いる構成であってもよい。具体的には、各第2側辺部36は、各ハウジング傾斜面38から直交方向に突出したボルト54を1本ずつ有する。プレート64の両端の開孔をボルト54が挿通するように配置し、ナット56を締めると、上記の例と同様に、プレート64がくさび部材8を支承面30に向けて押出す。この場合の半導体冷却器2は、図示を省略する。
実施例1〜4、7、8は、実施例9と実施例11の構成を組み合わせたものであってもよい。即ち、板ばね10の一方の端部が、ハウジング6の一方の側辺部に形成された係止溝62に係止されており、他方の端部が、くさび部材8の両側からねじこみ部材を締結することで押出されるくさび部材8により付勢される構成であってもよい。
上記の構成によると、くさび部材8の材料が実施例1〜4、7、8の半分に低減できる。また、ねじこみ部材の締結箇所が実施例11における締結箇所の半分(4箇所から2箇所)になるため、実施例11に比してねじこみ部材締結の作業効率が向上する。さらに、側辺部の一方にはくさび部材8やねじこみ部材を配置しないことから、半導体冷却器2の小型化が可能になる。その他の効果は実施例1〜4、7、8と同様である。
実施例1〜4は、実施例10と実施例11の構成を組み合わせたものであってもよい。即ち、図6(d)で示すくさび部材8(但し、貫通孔46は有さない)において、くさび部材8をハウジング傾斜面38に向けて押付ける側にプレート64を配置し、くさび部材8の両側からプレート64を介してねじこみ部材を締結することにより、くさび部材8を支承面30に向けて押出す構成であってもよい。つまり、本実施例では、一対の第2側辺部36のそれぞれが、1個のねじ穴40または1本のボルト54を有する。
上記の構成によると、実施例1〜4で述べた効果を有するとともに、くさび部材8が1個であるために、一対のくさび部材8を配置する作業に比して、くさび部材8を第2側辺部36に配置する作業が容易になる。ねじこみ部材締結の作業効率が向上する。
板ばねは、支承面30に向かって凹に湾曲していてもよい。図22では、一対の第2側辺部36の代わりに、第2側辺部36と同一形状である傾斜部60を有している。傾斜部60は、一対の第2側辺部36間の中央におかれている。くさび部材8を、実施例1と同じ向きで傾斜部60のハウジング傾斜面38に配置する。ねじ12を、くさび部材8の貫通孔46を挿通してねじ穴40(図示せず)にねじ込む。ねじ12を深くねじ込むと、くさび部材8はハウジング傾斜面38に沿って下降しながら前進する。くさび部材8は、板ばね保護板53を介して、板ばね11の中央部に当接しているため、押出されたくさび部材8は板ばね11を付勢する。上記の構成によると、使用するくさび部材8は1個であるため、材料を低減できる。その他の効果は実施例1と同様である。
実施例14は、くさび部材8の両側からねじこみ部材を締結する構成であってもよい。実施例11で説明した方法でくさび部材8が支承面30に向かって押出されると、実施例14で説明した方法で板ばね11が付勢される。付勢された板ばね11は、その両端部で半導体積層ユニット4を押圧する。
本実施例の効果は実施例14と同様である。
実施例7,8は、板ばね11を用いる構成であってもよい。図23は、実施例7における板ばね10を板ばね11に変更した場合の半導体冷却器2を上方から見た様子を模式的に表す。板ばね11の両端部は、圧力分散板52を介して第2端面18に当接している。板ばね保護板53を、くさび部材8の直交面48と板ばね11の間に配置する。この場合、板ばね保護板53は、板ばね11の中央部と当接している。実施例7で説明した方法でねじこみ部材を締結すると、くさび部材8は支承面30に向かって押出される。押出されたくさび部材8は、板ばね保護板53を介して板ばね11を付勢する。付勢された板ばね11はその両端部で半導体積層ユニット4を押圧する。実施例8の板ばね10を板ばね11に変更した場合の半導体冷却器2は、図示を省略する。
本実施例の効果は実施例7,8と同様である。
実施例7,8は、実施例11と実施例16を組み合わせた構成であってもよい。即ち、板ばね10の代わりに板ばね11を用いて、且つ、くさび部材8の両側からねじこみ部材を締結してもよい。実施例11で説明した方法でくさび部材8が支承面30に向かって押出されると、実施例14で説明した方法で板ばね11が付勢される。付勢された板ばね11は、その両端部で半導体積層ユニット4を押圧する。
本実施例の効果は実施例14と同様である。
実施例1〜17は、板ばね10又は板ばね11の代わりに、コイルばねを用いる構成であってもよい。具体的には、圧力分散板52と、圧力分散板52と平行に配置されるプレートの間に、コイルばねを、コイルばねの伸縮方向が積層方向と平行になるように配置する。くさび部材8の直交面48が、プレートがコイルばねと当接する面と反対の面に当接している状態で、実施例1〜17で例示した方法でくさび部材8を支承面30に向けて押出してもよい。このとき、プレートの幅方向における両端が、板ばね10又は板ばね11の両端部に相当する。
また、コイルばねの代わりに、ゴム又はガスを封入した袋のような弾性体を用いてもよい。ガスを封入した袋を用いる場合は、くさび部材8による圧縮力により破裂しない強度を有することが好ましい。上記の各場合における半導体冷却器2は、図示を省略する。コイルばね、ゴム、又はガスを封入した袋を用いた場合の効果は、実施例1〜17と同様である。
実施例1〜18について、一対の冷却モジュール16の間に挿入する半導体モジュール14は1個とは限らない。図10に示すように、2個の半導体モジュールを挿入してもよいし、2個より多くの半導体モジュールを挿入してもよい。
実施例1〜13、及び実施例18の一部では、庇50は板ばね10の変形量を管理して、半導体積層ユニット4に加える圧縮力を一定に管理する役割を有する。しかし、庇50は、板ばね10の上方へのずれを防止する役割を有し、ねじ込み部材締結後に、庇50と板ばね10の上面との間に間隙を有する構成であってもよい。例えば、くさび部材8が板ばね10を支承面30に向けて付勢する際、板ばね10が上方に大きくずれることが考えられる。この場合に、予め庇50を、以下の条件を満たすように設ける。即ち、板ばね10がくさび部材8により付勢されて、底板部42と弾性部材支承面34に当接した状態で、庇50と板ばね10の上面との間にわずかな隙間が生じるように、庇50を設ければ、庇50により、板ばね10が上方にずれることがなくなる。これにより、板ばね10は確実に弾性部材支承面34に当接することができる。
また、板ばね10、板ばね11、圧力分散板52、板ばね保護板53は、必ずしも底板部42に当接している必要はない。また、圧力分散板52は、必ずしも必要ではない。また、庇50を持たないくさび部材8を用いてもよい。
さらに、ハウジング6の各部は、一体である必要はない。例えば、第2側辺部36が、底板部42から分離可能な部品で形成されていてもよい。この場合、独立した部品である第2側辺部36に直交方向に伸びる貫通孔を形成し、底板部42に直交方向に伸びるねじ孔を形成しておく。ねじ12がくさび部材8と第2側辺部36を貫通した状態で底板部42にねじこまれると、第2側辺部36は底板部42に固定され、くさび部材8は直交方向に押付けられる。第2側辺部36を底板部42に固定する方法は、上記に限られない。任意の固定方法を採用することができる。また、上記実施例に記載した押圧部材を利用して第2側辺部36を底板部42に固定するようにしてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:半導体冷却器
4:半導体積層ユニット
6:ハウジング
8:くさび部材
10:板ばね
14:半導体モジュール
16:冷却モジュール
30:支承面
38:ハウジング傾斜面
44:くさび傾斜面

Claims (8)

  1. 半導体積層ユニットと、ハウジングと、弾性部材と、くさび部材と、押圧部材とを備えた半導体冷却器であり、
    前記半導体積層ユニットは、半導体装置が組み込まれている半導体モジュールと、前記半導体モジュールを冷却する冷却モジュールを交互に積層したものであり、
    前記半導体積層ユニットの積層方向における一方の端面を第1端面とし、他方の端面を第2端面とし、前記積層方向に直交する方向を直交方向としたときに、
    前記ハウジングは、前記半導体積層ユニットの前記第1端面を支承する支承面と、ハウジング傾斜面を有し、
    前記支承面と前記ハウジング傾斜面の間に、前記半導体積層ユニットと前記弾性部材と前記くさび部材が配置されており、
    前記くさび部材は、前記ハウジング傾斜面に倣うくさび傾斜面と、前記弾性部材を加圧する直交面を有し、
    前記押圧部材は、前記くさび部材を前記直交方向に押圧して前記ハウジング傾斜面に押圧していることを特徴とする半導体冷却器。
  2. 前記押圧部材は、軸部と頭部を有するねじであり、
    前記ハウジング傾斜面は、前記積層方向に伸びている基準線から前記直交方向に測定した距離が前記ハウジングの前記支承面に接近するほど増大する方向に傾斜しており、
    前記ハウジング傾斜面は、前記直交方向に伸びるねじ穴を有し、
    前記くさび部材は、前記くさび部材を前記直交方向に貫通するとともに、前記ねじの軸部が通過した状態で前記くさび部材が前記積層方向に移動することを許容する貫通孔を有し、
    前記ねじの軸部が、前記くさび部材の前記貫通孔を通過して前記ハウジング傾斜面の前記ねじ穴にねじ込まれており、
    前記ねじの頭部が、前記くさび部材を前記ハウジング傾斜面に押圧していることを特徴とする請求項1に記載の半導体冷却器。
  3. 前記押圧部材は、ねじとナットで構成されており、
    前記ハウジング傾斜面は、前記積層方向に伸びている基準線から前記直交方向に測定した距離が前記ハウジングの前記支承面に接近するほど増大する方向に傾斜しており、
    前記ねじは、前記ハウジング傾斜面から前記直交方向に突出しており、
    前記くさび部材は、前記くさび部材を前記直交方向に貫通するとともに、前記くさび部材が前記積層方向に移動することを許容する長さを有する貫通孔を有し、
    前記ナットは、前記貫通孔を通過したねじにねじ込まれて、前記くさび部材を前記ハウジング傾斜面に押圧していることを特徴とする請求項1に記載の半導体冷却器。
  4. 前記押圧部材は、軸部と頭部を有するねじと、プレートで構成されており、
    前記ハウジング傾斜面は、前記積層方向に伸びている基準線から前記直交方向に測定した距離が前記ハウジングの前記支承面に接近するほど増大する方向に傾斜しており、
    前記ハウジングは、前記直交方向に伸びるねじ穴を有し、
    前記プレートは、開孔を有し、
    前記ねじの軸部が、前記プレートの開孔を通過して前記ハウジングの前記ねじ穴にねじ込まれており、
    前記ねじの頭部が、前記プレートを介して前記くさび部材を前記ハウジング傾斜面に押圧していることを特徴とする請求項1に記載の半導体冷却器。
  5. 前記押圧部材は、ねじとプレートとナットで構成されており、
    前記ハウジング傾斜面は、前記積層方向に伸びている基準線から前記直交方向に測定した距離が前記ハウジングの前記支承面に接近するほど増大する方向に傾斜しており、
    前記ねじは、前記ハウジングから前記直交方向に突出しており、
    前記プレートは、開孔を有し、
    前記ナットは、前記開孔を通過したねじにねじ込まれて、前記プレートを介して前記くさび部材を前記ハウジング傾斜面に押圧していることを特徴とする請求項1に記載の半導体冷却器。
  6. 前記弾性部材は、前記第2端面に向けて凸に湾曲した板ばねであり、
    前記板ばねの両端にくさび部材が配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかの1項に記載の半導体冷却器。
  7. 前記弾性部材は、前記第2端面に向けて凸に湾曲した板ばねであり、
    前記板ばねの一端は前記ハウジングに固定され、
    前記板ばねの他端にくさび部材が配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかの1項に記載の半導体冷却器。
  8. 前記くさび部材は、前記直交面から前記板ばね側に突出する庇を有し、
    前記ハウジングはハウジング底面を有し、
    前記板ばねが、前記ハウジング底面と前記庇の間に維持されることを特徴とする請求項6または7に記載の半導体冷却器。
JP2011266029A 2011-12-05 2011-12-05 半導体冷却器 Pending JP2013118334A (ja)

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