JP2013117814A - コイン型icタグ - Google Patents

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Shigeki Minemura
茂樹 峯村
Takamitsu Nakabayashi
貴光 中林
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Abstract

【課題】基体内にICチップとコイルアンテナを有するコイン型の非接触ICタグに関し、機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備え、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保する非接触ICタグの構成を提供する。
【解決手段】ICチップ4が搭載された主アンテナ7からなるインレット3と、そのインレット3とは電気的には接続されていない独立した共振アンテナ21,22とで構成され、共振アンテナ21,22は密巻きにした巻き線ワイヤから構成されるコイン型ICタグ1。
【選択図】図1

Description

この発明は、通信によるデータを記録したり、記録データを送信したりすることのできるICタグに関し、さらに詳しくは、例えば、パチンコ遊技場において、パチンコあるいはスロットルマシン(パチスロ)の遊技に使用されるパチンコ球やメダルのような遊技動体の払出し用媒体(貨幣の代替え)として使用可能なコイン型ICタグに関する。
従来、データを記録し、記録データの更新や送信をするICタグで円形をなしたICタグは存在するが、一般的なICタグの構造は、ICモジュールを合成樹脂材料で被覆して形成しているため、金属製のコインに比べて比較的軽量に形成される。
このような非接触ICタグは、一般にはICモジュールおよびアンテナを樹脂材料によって被覆する構成であるために、通信機能の面から寸法や重量が制約されてしまうことが避けられなかった。
一般に硬貨や遊技施設で使用されるコイン類には銅を主体として亜鉛、スズ、ニッケルなどを含む合金である黄銅、青銅、白銅、洋白、もしくはステンレスなどが用いられており、それらの比重は7.7〜9程度である。
それに対してICタグを構成する一般的な合成樹脂の比重は1前後であるから、従来の硬貨やコイン類と形状や厚さをほとんど変えずに非接触ICタグを作製すると、重量が数分の1となってしまう。
非接触ICタグは硬貨やコイン類の代替として、機械装置に投入転動させて使用する用途が想定されるが、非接触ICタグが硬貨やコイン類よりも著しく軽量である場合は、従来の硬貨等を基準にした機械装置の使用環境においては必ずしも安定した動作が得られず、そのためデータ送受信において動作不良が生じる問題を有していた。
また、軽量であるため、ICタグを硬貨(現金)の代替えとして使用したとき、現金の代替えとしての価値観が低下するという問題点も有していた。
この問題を解決するために、特許文献1では、樹脂材料として高比重の成分を含む材料を使用することによってそのような非接触ICタグの重量を増加させる方法が提案されている。
このICタグは、たとえば、図3に概要を示したようなコイン型ICタグ(110)を示し、該ICタグ(110)はICタグコア(120)と、該ICタグコア(120)を被覆した着色可能な被覆樹脂(130)により形成し、その形状は、外径が、例えば、30mmφ、厚みが、例えば、2mmに設定している。
上述のICタグコア(120)は、円盤状(板状の例)に形成した2枚の高比重樹脂材料(121),(121)と、これらの間に介装されて接合されたIC実装フィルム(122)とにより形成している。ここでは、上述のIC実装フィルム(122)の電子回路(ICなど)を実装する基材として樹脂製フィルムを用いた場合の一例を示した。
また、特許文献2でも、そのような非接触ICタグの重量を増加させる方法が提案されている。
ここで提案されている非接触ICタグではボビンの中央にICチップを設置し、周囲にコイルアンテナを巻回したRFID付き小円板を円板の中央部に挿入してなる構成が例示されている。
ボビンは樹脂からなり、円板は非磁性金属を円板状に加工したもの、もしくは金属粉末と樹脂との複合材料を射出成形もしくは圧縮成形したものである。
円盤にはスリットを入れて、コイルアンテナによる相互誘導によって円板に生じる電流を遮断してその経路を変え、非接触ICタグに送受信される信号が誘導電流によって減衰することを防ぐ処置がされている。円板を樹脂とタングステン粉末の混合体とした場合には、非接触ICタグの重量を同一形状、厚さの金属製のコイン類と同等以上とすることもできる。
しかし、非接触ICタグの場合は一般に用途による制約により外形寸法が規格として決められており、内蔵されるアンテナの断面積が一定値以下に制限されることが原因で、外部の通信手段との間での必要な通信距離を得ることが困難な場合があるという問題があった。
非接触ICタグの通信距離は通信相手の出力および感度、コイルアンテナの巻き数、コイルアンテナの断面積によって左右されるが、コイルアンテナの巻き数は使用する電磁波の周波数により決定され、また通信相手の出力や感度の向上は法制度による規制や周囲のノイズの強度による制約などから困難である。
前記特許文献2による解決方法では、非磁性金属もしくは金属粉末を含む樹脂による円板をコイルアンテナの外側に設置する必要があるので、前記コイルアンテナのループ面の面積は円板全体の面積に比べてかなり小さくなってしまい、外部の通信手段との間の送受信には通信距離の点で不利な構成である。
特許文献5で提案されている、送信受信用アンテナコイルと、ICチップから構成される非接触でデータの送受信を行うRFIDタグであって、外殻リングを具備したことを特徴とするRFIDタグや、図4にその断面を示したような、特許文献6で提案されているコインタイプICタグにおいても同様の問題点が残されている。
このコインタイプICタグは、樹脂フイルム材に情報通信用および情報記録用電子回路と相互通信用のアンテナコイルを有するユニットを形成し、樹脂成形したケースにユニットと金属板重りを装着、封止したコインタイプICタグにおいて、金属板重りの中心から外周に向けて1本以上のスリットが入っていることを特徴とするコインタイプICタグである。
図4は、コインタイプICタグの一例の断面であって、(201)はケース、(202)はふた、(205)はIC、(206)は金属板重り1または2、(207)はIC保護スペース、(208)は接着層を示す。
特許文献3の提案は、アンテナの構造を改良することによってこの通信距離の問題の解決を図ったものである。すなわち、非接触ICタグを構成する基体の内部に、円形のメインアンテナの他に2つの補助アンテナが設けられており、これら3種類のアンテナはそれぞれ閉ループを構成し、各アンテナのループ面の向きは他の2つのアンテナに対して互いに直交している。
これにより非接触ICタグがどのような向きであっても、少なくとも1つ以上のアンテナのループ面の向きが任意の方向に対して約35°以上の角度を有することになり、これによって外部の通信手段との間で、非接触ICタグの通信距離の保証値が向きに依らず向上することとなる。
しかしながら、特許文献3に示された解決方法では、非接触ICタグの重量の問題は解決することができない。
この場合は基体中に大きな金属板を埋設したり、非磁性金属粉末を基体中に高い比率で混合することにより重量の増加を図ることも考えられるが、このような金属板や非磁性金属粉末を各アンテナの周囲の近傍に配置することは電磁波の送受信の阻害要因となるので、これらの手段では解決を図ることができない。
また特許文献2にて実施されたスリットを設ける解決方法は、コイルアンテナの内部に設置された金属材料においてはほとんど有効に作用しないという性質がある。
ICタグの重量の問題と通信距離の問題を同時に解決する方法として特許文献4では次のような提案がなされている。
すなわち、上記課題を解決するために、フェライト、パーマロイといった比較的比重の大きな磁性材料を使用する。これらの磁性材料は大きな透磁率を有しているために、コアとして使用するとアンテナの感度を大きく向上させることができる。
これらの磁性材料をまず円板状に成形して磁性体コアとなし、前記磁性体コアを巻き芯として、その縁部に巻線を円周方向に密着巻きの方法によって巻回してコイルアンテナ形成する。その後に前記コイルアンテナの保護のために前記円板状の磁性材料の少なくとも縁部を樹脂材料により被覆して、コイン型の非接触ICタグを作製する。樹脂材料による被覆は前記磁性体コアの側面だけではなく、その上面や下面にも行うこともできる。
この方法によれば、ICタグの構成中に比重の大きな磁性材料を使用することによって、通信距離を劣化させる程度の少ない状態で重量増加を図ることが出来る。
ICタグに金属板を埋設したり、また、外周部に金属冠を嵌着したりして所定重量を得る提案は多くあるがそのほとんどは、ICタグには通信手段としてコイル状のアンテナを内蔵しているため、上述の金属板や金属冠が電磁波の送受信を阻害するために、これらの手段では解決することができなかった。
さらに、高比重樹脂材料や金属粉末含有樹脂材料は非常に高価であり種類も限定されるため、タグ外観の色調や形状など仕上がりの状態に制限が生じ、コストにも影響する。
金属部品を用いる場合、読み書き装置からの磁束に対して渦電流損が生じ通信性能に悪影響を与える。また、重量物となる複雑な金属部品を用意する必要があり、材料コストだけでなく工賃も増すため、ICタグのコストに影響する。
さらに、金属部品を配置するに当たり、インレット形状や、ICチップの配置などが制限される。
特開2002−7989号公報 特開2003−331250号公報 特開2002−269518号公報 特開2008−77140号公報 特開2004−185366号公報 特開2008−210095号公報
本発明は、基体内にICチップとコイルアンテナを有するコイン型の非接触ICタグに関し、従来の金属製コインのように機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えることと、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保するという2つの問題を同時に解決しうる、非接触ICタグの構成を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、ICチップが搭載された主アンテナからなるインレットと、そのインレットとは電気的には接続されていない独立した共振アンテナとで構成され、共振アンテナは密巻きにした巻き線ワイヤから構成されていることを特徴とするコイン型ICタグである。
ここで「電気的に接続されていない」とはインレットと共振アンテナとの間で電子の移動がないことを意味する。
本発明の請求項2に係る発明は、インレットと共振アンテナは樹脂材料で外装封止され、主アンテナと共振アンテナは同軸上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコイン型ICタグである。
本発明の請求項3に係る発明は、インレットおよび共振アンテナのそれぞれの単体の共振周波数は用いる読み書き装置の搬送周波数より高く調整され、主アンテナと共振アンテナとで構成される結合共振回路の共振周波数が読み書き装置の搬送周波数に合わせて調整されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコイン型ICタグである。
本発明の請求項4に係る発明は、共振アンテナは、密巻きにした巻き線ワイヤから構成され、主アンテナと共振アンテナで構成される結合共振回路の共振周波数を調整するため、複数の共振アンテナを配置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のコイン型ICタグである。
本発明の請求項5に係る発明は、結合共振回路の共振周波数を調整するためのコンデンサを接続した共振アンテナを配置することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコイン型ICタグである。
本発明に係るコイン型ICタグによれば、ICチップが搭載された主アンテナからなるインレットと、そのインレットとは電気的には接続されていない独立した共振アンテナとで構成され、共振アンテナは密巻きにした巻き線ワイヤから構成されていることによって、共振アンテナによるタグ形状の適度の拡大およびタグ重量の増加を図ることが出来、従来の金属性コインに類似した形状と重量を実現することが出来るのでコイン代替としての用途における使用に支障がないようにすることが出来る。
すなわち、該ICタグを硬貨の代替えとして、すなわち、価値媒体として使用した場合、この使用方法を硬貨と同様に投入転動させて使用すると、ICタグが軽量であるために安定した転動が得られずデータ送受信の動作不良が生じるという問題点を回避することが出来る。
さらにコインとしての重量感を持たせることが出来るので、価値媒体としての役割を充分に果たすことが出来るようになる。
この重量の増加は、ICチップが搭載された主アンテナからなるインレットとは独立した密巻きにした巻き線ワイヤから構成されている共振アンテナによってもたらされるので、機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えるという前記の効果と同時に、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保するという効果も同時に達成することが可能になった。
インレットと共振アンテナは樹脂材料で外装封止される構成であるため、ICタグの成型に汎用的な樹脂材料を使用することが出来るので、ICタグにコインに類似した重量感を与えると同時にさまざまなコインの形状や色調に仕上げることが通常の成型技術(賦型
技術)と印刷技術を用いて容易に行うことが出来る。
また、主アンテナと密巻きにした巻き線ワイヤから構成された1つあるいは複数の共振アンテナは同一平面または平行平面の同軸上に配置されているので効果的な共振とコインに類似した円盤形状を自然に達成することができる。
主アンテナと共振アンテナとで構成される結合共振回路の共振周波数を読み書き装置の搬送周波数に合わせて調整するために、インレットおよび共振アンテナのそれぞれの単体の共振周波数は用いる読み書き装置の搬送周波数より高く調整されているので周波数調整が容易である。
主アンテナも共振アンテナと同様に巻き線ワイヤで構成することも出来る。この場合には共振アンテナと主アンテナは同じ工程、同じ材料を用いて加工することが出来るのでICタグの製造にかかるコストを抑えることが可能になる。
また、巻き線ワイヤを主アンテナや共振アンテナに使用した場合には、投影面積が小さいために渦電流損を小さく抑えることが出来る。
ICタグの通信特性は、主アンテナと共振アンテナとで構成される結合共振回路の特性によって決まるため、主アンテナの形状は変えずに、共振アンテナの形状、数、配置等を変えることによってICタグの通信特性をある程度調整することが出来る。
これによって、巻き数に制限のある主アンテナのコイル巻き数を変えずに、ICチップの入力容量に合わせた制限のない共振アンテナの巻き数を増やすことによって、インレット単体よりもICタグの重量を増やす事が出来る。この結果、ICタグにコインに類似した重量感を持たせることが出来る。
また、共振アンテナにコンデンサを接続する等の方法によっても結合共振回路の特性を替えることが出来る。
以上のように、本発明のコイン型ICタグによれば、金属製コインのように機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えることと、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保するという2つの課題を解決するとともに、インレットは共通部品として準備し、共振アンテナを変更するだけで、金属対応タグなど用途に合わせた特性に容易かつ安価に調整可能な非接触ICタグの構成とすることが出来る。
本発明のコイン型ICタグの一例の構成略図(上)と断面略図(下)である。 本発明のコイン型ICタグの別の一例の構成略図(上)と断面略図(下)である。 従来のコイン型ICタグ概略図である。 従来のコイン型ICタグの概略図(上)と金属板重りの概略図(下)である。
次に、本発明の一実施形態を、必要に応じて図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るコイン型ICタグの一例の構成略図(上)と断面略図(下)である。
図1の上図に示した如く、ICタグ(1)はICチップ(4)と結合部(6)で結合された主アンテナ(7)を備えたインレット(3)の同軸上の上下の位置に2つの共振アンテナ(21)、(22)を有している配置となっている。
また、図1の下図に示した如く、ICタグ(1)は上記のインレット(3)を2つの共振アンテナ(21)、(22)で挟み、周囲を被覆樹脂(8)で覆った構成となっている。
ICチップ(4)はタグの凹凸をなくして厚みを均一にするために、インレット(3)に孔設されたIC保護スペース(5)の内部に配置されている。
さらに、ICタグ(1)は表面がコインの外観に似せて加工された着色した被覆樹脂(8)によって保護されており、共振アンテナ(2)によって増加した重量によるコインと類似した重量感とともに外観もコインと比べて違和感がないように構成されている。
図2は本発明に係るコイン型ICタグの別の一例の構成略図(上)と断面略図(下)である。
図2の上図に示した如く、ICタグ(11)はICチップ(4)と結合部(6)で結合された主アンテナ(7)を備えたインレット(3)の同軸上の外周の位置に共振アンテナ(2)を有している配置となっている。
また、図2の下図に示した如く、ICタグ(11)は上記のインレット(3)を共振アンテナ(2)でかこみ、周囲を被覆樹脂(8)で覆った構成となっている。図1の場合と同様にICチップ(4)はタグの凹凸をなくして厚みを均一にするために、インレット(3)に孔設されたIC保護スペース(5)の内部に配置されている。
さらに、ICタグ(11)は表面がコインの外観に似せて加工された着色した被覆樹脂(8)によって保護されており、共振アンテナ(2)によって増加した重量によるコインと類似した重量感とともに外観もコインと比べて違和感がないように構成されている。
このようなICタグ(1)やICタグ(11)は銅やアルミニウム等の金属導体の線を絶縁性材料で被覆した巻き線ワイヤを密巻きにした渦巻き状の送受信用の主アンテナ(7)を備えたインレット(3)を形成し、あらかじめ形成したインレット(3)の基材の中央部に、ICチップ(4)を嵌合できる形状で機械的に凹部をざぐり、そこにICチップ(4)を装填し、更に同様に巻き線ワイヤを密巻きにした渦巻状の共振アンテナ(2)もしくは共振アンテナ(21)、(22)を平行平面上の同軸の位置に重ねあわせ、熱圧着あるいは樹脂接着剤等により、貼り合せて周囲を被覆樹脂(8)で覆って基本構造を完成する。
巻き回すアンテナのターン数は主にICタグが使用する周波数により決定される。非接触ICタグに一般的に用いられる周波数である14MHzの場合には12〜13ターン、250kHz程度の場合には80〜100ターンの巻回が必要である。したがって、使用する巻き線ワイヤの直径としては好適には50μm〜150μmの被覆銅線が用いられる。
また、コイン型ICタグの重量調整に必要であれば、共振周波数を変えずに共振アンテナを構成する巻き線ワイヤの線径を太くしたり、より比重の高い金属線からなる巻き線ワイヤを用いることにより、さらに適切な範囲でICタグの重量を増加させることが出来る。
ICチップ(4)と結合部(6)で結合された主アンテナ(7)を備えたインレット(3)の基材としては、例えば、PET−G(非結晶性コポリエステル樹脂)やPVC(ポリ塩化ビニル樹脂)等絶縁性のプラスチックフィルムが用いられる。
このような絶縁性プラスチックフィルムとしては、他にも、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の樹脂材料を単独もしくは混合して用いることが出来、特に二軸延伸ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
絶縁性プラスチックフィルムの厚さは例えば、12μm〜200μm程度のものを用いることが可能である。これにより、強度等、基材としての機能を十分に発揮することが出
来る。
被覆樹脂(8)に用いる樹脂材料としては、ポリカーボネート、ABS、ポリカABS、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニルのような通常の熱可塑性樹脂から選択される。
本発明のコイン型ICタグの場合は外観がコインと類似したものになるように着色した材料で、表面に通常の印刷が可能である熱可塑性樹脂を用いた層であることが好ましい。
被覆方法としては通常の射出成型での積層でもよく、熱圧着や接着剤を用いたラミネートでもよい。
ラミネートに用いる接着層としては、例えば、EVA(エチレンビニルアセテート樹脂)系、EAA(エチレンアクリル酸共重合樹脂)系、ポリエステル系、ポリウレタン系の熱可塑性樹脂等を用いることが出来る。また、アクリル系樹脂等の一般的な粘着剤を用いることも可能である。
接着層の厚さは、必要な接着力と希望のICタグの製品重量によって適宜決めることが出来る。充分な接着力を得るためには20μm以上であることが望ましい。約70℃〜140℃程度の比較的低温度で接合することが望ましい。
以下に本発明のコイン型ICタグの実施形態の例を説明する。
<実施例1>
ICチップと結合部で結合された主アンテナとして線径0.08mmのマグネットワイヤ(巻き線ワイヤ)で作成したコイルアンテナを備えたインレットと線径0.10mmのマグネットワイヤで作成した2つの共振アンテナを用意し、インレットの同軸上の上下の位置に2つの共振アンテナを有している図1のような配置として結合共振回路を構成し、その結合共振回路の共振周波数を14.0MHzに調整して、熱圧着により貼り合せて後に周囲をコインの外観に似せて加工された着色した被覆樹脂で覆ってコイン型ICタグを作成した。
これによって、表面が被覆樹脂によって保護されており、共振アンテナの付加によって増加した重量によるコインと類似した重量感とともに外観もコインと比べて違和感がないように構成されたコイン型ICタグを得た。このコイン型ICタグの重量は0.92gであった。
<実施例2>
ICチップと結合部で結合された主アンテナとして線径0.08mmのマグネットワイヤで作成したコイルアンテナを備えたインレットと線径0.10mmのマグネットワイヤで作成した主アンテナより外径の大きい共振アンテナを用意し、インレットの同軸上の位置に共振アンテナを有している図2のような配置として結合共振回路を構成し、その結合共振回路の共振周波数を14.0MHzに調整して、熱圧着により貼り合せて後に周囲をコインの外観に似せて加工された着色した被覆樹脂で覆ってコイン型ICタグを作成した。
これによって、表面が被覆樹脂によって保護されており、共振アンテナの付加によって増加した重量によるコインと類似した重量感とともに外観もコインと比べて違和感がないように構成されたコイン型ICタグを得た。このコイン型ICタグの重量は0.62gであった。
<比較例1>
ICチップと結合部で結合された主アンテナとして線径0.08mmのマグネットワイヤで作成したコイルアンテナを備えた、実施例1で作成したものと同形状のインレットの共振周波数を14.0MHzに調整して、熱圧着により貼り合せて後に周囲をコインの外観に似せて加工された着色した被覆樹脂で覆ってコイン型ICタグを作成した。
これによって、表面が被覆樹脂によって保護されているが、コインの重量感とはかけ離れた重量感であり外観もコインと比べて薄く違和感のあるコイン型ICタグを得た。このコイン型ICタグの重量は0.12gであった。
さらに、このICタグを硬貨と同様に遊戯装置に投入転動させて使用すると、ICタグが軽量であるため、安定した転動が得られず、データ送受信の動作不良が生じる場合が見られた。
実施例1,2と比較例1で作成したコイン型ICタグについてそれぞれの通信距離を比較したところ、通信距離はほぼ同程度となっていた。
これによってこれらのコイン型ICタグはその構成の違いによる通信特性の差はなく、実施例1,2のコイン型ICタグは通信特性に影響することなく重量を増加させることが出来たことが確認された。
以上のように、本発明のコイン型ICタグによれば、外部の通信手段との間での通信距離を劣化させないで、金属製コインのように機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えるために、共振アンテナを付加することという手段を用いて課題を解決するとともに、インレットは共通部品として準備し、共振アンテナを変更するだけで、用途に合わせた特性に容易かつ安価に調整可能な非接触ICタグの構成とすることが出来た。
本発明の方法は、カジノ、ゲームセンター、パチンコ、スロットマシン等の各種遊技場においてコイン代替用途のほか、入退場用鍵媒体、電子マネー分野等の分野で利用できる。
たとえばコイン形状に加工して、カジノやゲームセンターなどの各種遊技場において、コインチップや貨幣代替などの価値媒体として利用できる。
あるいは、入退鍵や電子マネー等で使用されるキーホルダー形状などの価値媒体に加工して、手に持った際に扱い易い重量感を与えることが出来る。
また適切な重量感があることで、価値媒体としての価値観を損なわない。
1…ICタグ
11…ICタグ
2…共振アンテナ
21…共振アンテナ
22…共振アンテナ
3…インレット
4…ICチップ
5…IC保護スペース
6…結合部
7…主アンテナ
8…被覆樹脂(樹脂材料)
110…コイン型ICタグ
120…ICタグコア
121…高比重樹脂材料
122…IC実装フィルム
130…被覆樹脂
210…コイン型ICタグ
201…ケース
202…ふた
205…IC
206…金属板重り
207…IC保護スペース
208…接着層
214…スリット

Claims (5)

  1. ICチップが搭載された主アンテナからなるインレットと、そのインレットとは電気的には接続されていない独立した共振アンテナとで構成され、共振アンテナは密巻きにした巻き線ワイヤから構成されていることを特徴とするコイン型ICタグ。
  2. インレットと共振アンテナは樹脂材料で外装封止され、主アンテナと共振アンテナは同軸上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコイン型ICタグ。
  3. インレットおよび共振アンテナのそれぞれの単体の共振周波数は用いる読み書き装置の搬送周波数より高く調整され、主アンテナと共振アンテナとで構成される結合共振回路の共振周波数が読み書き装置の搬送周波数に合わせて調整されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコイン型ICタグ。
  4. 共振アンテナは、密巻きにした巻き線ワイヤから構成され、主アンテナと共振アンテナで構成される結合共振回路の共振周波数を調整するため、複数の共振アンテナを配置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のコイン型ICタグ。
  5. 結合共振回路の共振周波数を調整するためのコンデンサを接続した共振アンテナを配置することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコイン型ICタグ。
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