JP2013117488A - 放射線検出装置及び放射線検出プログラム - Google Patents

放射線検出装置及び放射線検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得する。
【解決手段】測定対象より放出された放射線を検出して、該放射線の検出結果に基づく測定データにより、前記測定対象に関する画像を生成する放射線検出装置において、前記測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する放射線検出手段と、前記放射線測定手段により得られる測定データから画像の再構成を行う画像再構成手段と、前記画像再構成手段により所定時間毎に得られる画像を用いて測定対象の位置ずれを判定する位置ずれ判定手段と、前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定された画像を除去する補正処理手段と、前記補正処理手段により得られる画像を用いて画像の積算処理を行う積算処理手段とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線検出装置及び放射線検出プログラムに係り、特に放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得するための放射線検出装置及び放射線検出プログラムに関する。
従来では、例えば放射線同位元素(以下、必要に応じて「RI(Radioactive Isotope)」と称する。)により標識した薬剤を人体等の測定対象に投与して、投与されたRIから放射されるγ線を検知・計測した結果に基づいて、人体内におけるRI分布の様子を画像化する放射線検出装置が知られている。
上述したような放射線検出装置の一例としては、例えば核医学診断装置(ECT(Emission Computed Tomography)装置)等がある。更に、核医学診断装置の一例としては、例えば画像を所定の断層像として得るために、検出器としてγカメラを用いて、これを測定対象の体軸を軸として360度回転させて撮影を行う装置、いわゆるSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置が広く知られている。なお、γカメラとは、γ線を検出して、RIの二次元分布を撮影するカメラである。
また、従来の核医学診断装置の他の例としては、PET(Positron Emission Tomography)装置がある。PET装置は、陽子(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本のγ線を検出し、複数個の検出器でγ線を同時に検出したときのみ測定対象の断層画像を再構成するように構成されている。このPET装置では、放射性薬剤を測定対象に投与した後、対象組織における薬剤蓄積の過程を経時的に測定することで、様々な生体機能の定量測定が可能である。
ここで、上述した放射線検出装置は、例えば核医学診断装置を用いて行われる核医学検査において、撮影に数分間の時間を要する。そのため、撮影により得られる画像は、測定対象の呼吸による体動の影響を受ける。特に、測定対象の胸部や腹部を撮影した場合には、呼吸による体動の影響により、画像のコントラストが著しく低下する問題があった。そこで、近年では、上述したような体動を対するデータ補正手法が存在する。
特開2008−64711号公報
しかしながら、データ補正に関する従来手法では、例えば特許文献1に示されているように特異点を抽出して補間する等の複雑な画像補正等を行うため、補正後の画像を作成するのに時間がかかってしまう。つまり、従来の補正処理では、測定後しばらく経過しないと測定データである画像が得られないため、例えばリアルタイムで腫瘍の場所等を把握することはできなかった。
また、従来では、PETの測定データをある時間(例えば、約10秒程度)で区切ったデータを用いて画像を作成しているため、時間的に飛び飛びの画像しか得られず、画像は、その期間中の積分値となっていた。したがって、このような場合には、呼吸や心臓の拍動、患者の動きが画像のボケとなり画質を劣化させてしまっていた。
なお、上述した問題に対しては、例えば人体にマーカーを装着し、光学センサ等により人体の動きを検出するという手法も考えられるが、この手法では、診断装置と光学式センサが別に設けられているため、診断装置とセンサとの同期が必要となり、また人体が動いた場合の補正精度が劣化してしまう。また、上記の処理を行うためには、光学センサ等により人体の動きを検出する別の装置を用意する必要があるため、高価になってしまう。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得するための放射線検出装置及び放射線検出プログラムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は、測定対象より放出された放射線を検出して、該放射線の検出結果に基づく測定データにより、前記測定対象に関する画像を生成する放射線検出装置において、前記測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する放射線検出手段と、前記放射線測定手段により得られる測定データから画像の再構成を行う画像再構成手段と、前記画像再構成手段により所定時間毎に得られる画像を用いて測定対象の位置ずれを判定する位置ずれ判定手段と、前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定された画像を除去する補正処理手段と、前記補正処理手段により得られる画像を用いて画像の積算処理を行う積算処理手段とを有することを特徴とする。
また本発明は、測定対象より放出された放射線を検出して、該放射線の検出結果に基づく測定データにより、前記測定対象に関する画像を生成する放射線検出プログラムにおいて、コンピュータを、前記測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する放射線検出手段、前記放射線測定手段により得られる測定データから画像の再構成を行う画像再構成手段、前記画像再構成手段により所定時間毎に得られる画像を用いて測定対象の位置ずれを判定する位置ずれ判定手段、前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定された画像を除去する補正処理手段、及び、前記補正処理手段により得られる画像を用いて画像の積算処理を行う積算処理手段として機能させる。
なお、本発明の構成要素、表現又は構成要素の任意の組み合わせを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造等に適用したものも本発明の態様として有効である。
本発明によれば、放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得することができる。
第1の実施形態における放射線検出装置の機能構成の一例を示す図である。 第1の実施形態における放射線検出処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態における放射線検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態における補正の概要を説明するための図である。 従来方式と半導体方式との差を説明するための図である。 画像エッジによる判定例を説明するための図である。 相互相関係数Rの計算結果を示す図である。 第1の実施形態における補正処理の具体例を示す図である。 除去フレームデータの利用方法を説明するための図である。 第2の実施形態における放射線検出装置の機能構成の一例を示す図である。 第2の実施形態における放射線検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態における補正処理の具体例を示す図である。
<本発明について>
本発明は、例えば人体等の測定対象(被検体)が放射線検出装置による測定データの取得中に所定量動いた場合に、そのフレームだけを除くことで、積算画像における患者の動きを補正する。また、本発明は、放射線検出装置の一例として、例えば測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する構成を有する半導体PET等を用いることにより、従来のシンチレータ方式よりも高分解能な画像が得られる。そのため、測定対象の動き補正(体動補正)を高精度に行うことができる。
また、本発明では、例えばGPU(Graphics Processing Unit)等を利用することにより、高速な処理が可能となるため、短時間(例えば、数秒未満等)で画像作成が可能となる。したがって、本発明では、例えば測定データを1秒間に1フレーム以上に分け、1フレーム毎に画像(PET画像の動画)を作成することができる。
以下に、本発明における放射線検出装置及び放射線検出プログラムを好適に実施した形態について、図面等を用いて説明する。なお、以下の説明の説明では、放射線検出装置の一例として、核医学診断装置として用いられる半導体PETを用いることとするが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えばCT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、SPECT等の各種装置においても広く適用することができる。
<放射線検出装置:機能構成例>
図1は、第1の実施形態における放射線検出装置の機能構成の一例を示す図である。図1に示す放射線検出装置1は、放射線測定手段10と、データ処理手段20と、記憶手段30と、画像表示手段40と、警告手段50とを有するよう構成されている。
上述した放射線測定手段10は、放射線検出手段11と、信号処理手段12とを有するよう構成されている。また、上述したデータ処理手段20は、画像再構成手段21と、位置ずれ判定手段22と、補正処理手段23と、積算処理手段24とを有するよう構成されている。また、記憶手段30は、初期位置画像記憶手段31と、画像記憶手段32と、フレーム数記憶手段33とを有するよう構成されている。
放射線検出手段11は、測定対象から放出されたγ線を検出し、検出したγ線を電気信号に変換する。なお、第1の実施形態における放射線検出手段11は、例えば半導体結晶のみからなる半導体検出器を用いている。具体的には、例えばシリコンやゲルマニウム等を用いることができるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。なお、具体的な放射線検出手法については、後述する。放射線検出手段11は、γ線の電気信号を信号処理手段12に出力する。
信号処理手段12は、放射線検出手段11により得られる電気信号(アナログデータ)を第1の実施形態における所定の測定、診断を行うための測定データ(デジタルデータ)に変換する。信号処理手段12は、変換された測定データをデータ処理手段20に出力する。
画像再構成手段21は、放射線測定手段10により得られる測定データを再構成し、例えば測定対象の断層画像等を生成する。また、画像再構成手段21により得られた画像は、画像記憶手段32に蓄積されてもよく、位置ずれ判定手段22に出力されてもよい。
位置ずれ判定手段22は、所定時間毎に画像再構成手段21から得られる画像を用いて測定対象の位置ずれの有無を判定する。なお、位置ずれ判定手法の具体例については、後述する。また、位置ずれ判定手段22は、位置ずれ判定された画像を判定結果と共に補正処理手段23に出力する。つまり、位置ずれ判定手段22は、例えば位置ずれ有無の判定結果の情報を各画像に対応づけて付加し、位置ずれ判定された全ての画像を補正処理手段23に出力する。なお、位置ずれ判定手段22は、上述した位置ずれ判定された全ての画像を画像記憶手段32に出力してもよい。これにより、画像記憶手段32に記憶されている各画像に対して、位置ずれの有無を容易に区別することができる。
補正処理手段23は、位置ずれ判定手段22から得られる画像及び各画像に対応する位置ずれ判定結果により、位置ずれがないと判定された画像のみを画像記憶手段32に出力する。つまり、補正処理手段23は、位置ずれがあると判定された画像は除去する。
また、補正処理手段23は、位置ずれ判定手段22により位置ずれがあると判定されて除去した画像数(フレーム数)が予め設定された閾値を超えた場合に、画像表示手段40及び警告手段50を用いてユーザ等に警告を出力する。また、補正処理手段23は、除去した画像がある場合に、その除去画像数分に対応する他の画像を積算対象に含めるため、除去画像数分の画像を増加する。
また、補正処理手段23は、除去した画像がある場合に、積算処理手段24において積算後の最終画像を出力する際、除去フレーム分の画素値を補間すると共に、画像中の放射性薬剤の量を補正してもよい。
更に、補正処理手段23は、除去した画像と、その除去した画像の前後の画像とを用いて除去した画像部分を補間してもよい。なお、補正処理手段23における具体的な処理内容については、後述する。
積算処理手段24は、画像記憶手段32から得られる位置ずれ判定手段22により位置ずれがないと判定された画像のみを用いて画像の積算を行い、1つの画像(例えば、測定対象の所定部分の断層画像等)を生成する。なお、積算される画像は、画像のフレーム数毎にフレーム数記憶手段33によりインクリメント(+1増加)され、フレーム数が例えば所定数以上になった時点で積算を終了し、それまでに積算された画像を出力する。これにより、第1の実施形態は、補正等の時間を必要とすることなく、放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得することができる。なお、積算処理手段24は、上述した補正処理手段23により補正された画像を含めて積算を行ってもよい。
また、積算処理手段24は、生成した画像を画像記憶部32に出力する。また、積算処理手段24は、生成した画像を画像表示手段40に出力することで、ユーザ等に提示することができる。
なお、上述した処理において、補正処理手段23は、画像を一旦画像記憶手段32に記憶し、積算処理手段24は画像記憶手段32から画像を読み出して積算処理を行っていたが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、補正処理手段23は、積算処理手段24に直接画像を出力することができ、また積算処理手段24は、補正処理手段23から得られる画像を用いて積算処理を行うことができる。これにより、より迅速に処理を行うことができる。
初期位置画像記憶手段31は、位置ずれ判定手段22にて画像中に含まれる人体等の測定対象の位置ずれを判定する場合に用いられる測定対象の初期位置の情報を記憶する。なお、初期位置の情報は、第1の実施形態における放射線検出処理を開始して最初に得られる画像を基準にしてもよく、またユーザ等により設定された画像を基準にしてもよく、更にユーザ等により基準となる測定対象の位置情報等を設定してもよい。
画像記憶手段32は、画像再構成手段21、位置ずれ判定手段、補正処理手段23、積算処理手段24の少なくとも1つから出力された画像等を記憶する。
フレーム数記憶手段33は、積算処理手段24により積算される画像フレーム数が所定数を超えるまでカウントする。また、フレーム数記憶手段33は、積算を開始するタイミングでフレーム数を初期値(例えば、「1」等)にする。また、フレーム数記憶手段33は、所定数自体も記憶しており、ユーザ等に必要に応じて所定数を変更することができる。
ここで、上述した初期位置画像記憶手段31、画像記憶手段32、フレーム数記憶手段33等の記憶手段30は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やRAM(Random Access Memory)等を用いることができるが、これに限定されるものではない。なお、上述の処理において、データ処理手段20、記憶手段30、画像表示手段40は、例えば汎用のPC(Personal Computer)等により一体に設けられていてもよい。
画像表示手段40は、積算処理手段24にて得られた画像(断層画像等)をディスプレイ等の画面に表示する。また、画像表示手段40は、また、第1の実施形態では、放射線検出装置1における処理で何らかのエラーが発生した場合に、そのエラー情報を表示することもできる。
警告手段50は、エラー等によりユーザに対して警告が必要であると判断した場合に、例えば所定の音声等をスピーカ等により出力したり、所定のランプ等の所定の光源を点灯又は点滅させる等の処理を行う。また、警告手段50は、処理が正常に終了した場合にも、その旨をユーザに迅速に知らせるために、上述した音声出力や点灯、点滅等の処理を行うこともできる。
なお、上述した放射線検出装置1の各機能構成による処理は、一連の処理をリアルタイムで行ってもよく、また例えば放射線測定手段10から得られた測定データから画像を再構成して記憶するまでの部分と、それ以降の部分等、所定のタイミングで処理を分け、部分毎に時間をずらして処理を行うこともできる。
<放射線検出装置1:ハードウェア構成例>
ここで、上述した放射線検出装置1は、例えば放射線測定手段10を除く各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラム(例えば、放射線検出プログラム)を生成し、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ等にその実行プログラムをインストールすることにより、本発明における放射線検出処理等を実現することができる。
ここで、第1の実施形態における放射線検出処理が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図2は、第1の実施形態における放射線検出処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
図2におけるコンピュータ本体には、入力装置61と、出力装置62と、ドライブ装置63と、補助記憶装置64と、メモリ装置65と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)66と、ネットワーク接続装置67とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置61は、ユーザ等が操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、ユーザ等からのプログラムの実行や設定条件の入力等、各種指示信号を入力する。また、入力装置61は、外部に設けられた放射線測定手段10から得られる情報を入力する機能を有していてもよい。
出力装置62は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイ等を有し、CPU66が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。出力装置62は、スピーカ等により音声を出力したり、ランプ等を点灯や点滅することでユーザに警告を行う機能を有する。
ここで、本発明においてコンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやCD−ROM等の可搬型の記録媒体68等により提供される。プログラムを記録した記録媒体68は、ドライブ装置63にセット可能であり、記録媒体68に含まれる実行プログラムが、記録媒体68からドライブ装置63を介して補助記憶装置64にインストールされる。
補助記憶装置64は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムやコンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し、必要に応じて入出力を行うことができる。
メモリ装置65は、CPU66により補助記憶装置64から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置65は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなる。
CPU66は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置65に格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、放射線検出処理における各処理を実現することができる。第1の実施形態では、CPUとGPUとを両方設けていてもよい。
第1の実施形態では、GPUを利用することにより、高速な処理が可能となるため、短時間(例えば、数秒未満等)で画像作成が可能となる。したがって、第1の実施形態では、例えば測定データを1秒間に1フレーム以上に分け、短時間にPET画像の動画等を作成することができる。
なお、プログラムの実行中に必要な各種情報等は、補助記憶装置64から取得することができ、また実行結果等を格納することもできる。
ネットワーク接続装置67は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。
上述したようなハードウェア構成により、本発明における放射線検出処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における放射線検出処理を容易に実現することができる。
<第1の実施形態における放射線検出処理手順>
次に、第1の実施形態における放射線検出処理手順について説明する。図3は、第1の実施形態における放射線検出処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図3の例では、画像表示手段40により放射線検出装置1によって、ある1つの画像を表示するまでの処理を示すものである。したがって、複数の画像を表示する場合には、図3の処理が繰り返し行われ、フレーム数記憶手段33における画像フレーム数は、その都度初期値(フレーム数=1)になるものとする。
図3の例において、放射線検出処理は、まず上述した放射線検出手段11で人体等の測定対象に投与したRIから放射される放射線(γ線)を検出し(S01)、信号処理手段12でその検出信号を測定データに変換する処理を行う(S02)。
次に、放射線検出処理は、画像再構成手段21で測定データから画像の再構成を行う(S03)。ここで、放射線検出処理は、フレーム数記憶手段33のフレーム数が1か否かを判断する(S04)。ここで、フレーム数=1であった場合(S04において、YES)、初期位置画像記憶手段31に初期位置画像を記憶する(S05)。つまり、第1の実施形態の場合には、この画像を基準にして位置ずれ判定が行われる。
また、放射線検出処理は、S04の処理において、フレーム数が1でない場合(S04において、NO)、又はS05の処理が終了した場合、既に初期位置画像記憶手段31に初期位置画像が記憶されているため、次に、位置ずれ判定手段22によって、初期位置画像とのずれがないか否かを判断する(S06)。放射線検出処理は、初期位置画像とのずれがない場合(S06において、YES)、画像記憶手段32にその画像を記憶する(S07)。
次に、放射線検出処理は、計測を終了するか否かを判断する(S08)。具体的には、フレーム数が所定数以上であるか否かであるかにより計測を終了するか否かを判断し、フレーム数が所定数以上である場合、計測を終了する。つまり、所定数とは、後段の積算画像の生成に少なくとも必要な画像数を意味する。
放射線検出処理は、S08の処理において、計測を終了しない場合(S08において、NO)、又はS06の処理において、初期位置画像とのずれがある場合(S06において、NO)、フレーム数をインクリメント(+1)し(S09)、S01に戻る。つまり、第1の実施形態では、S06の処理において、初期位置画像とのずれがある場合には、その画像を画像記憶手段32に記憶せず、除去フレームとして読み飛ばして次の画像に対する処理を行うことになる。
また、放射線検出処理は、S08の処理において、計測を終了する場合(S08において、YES)、各フレームの画像を積算し(S10)、積算した画像を画像表示手段40に表示する(S11)。なお、S11の処理においては、各フレームにおける画像をそのまま表示してもよく、また各フレームにおける画像及び積算した画像の両方を表示してもよい。
なお、第1の実施形態における放射線検出処理については、これに限定されるものではなく、例えば、ずれが連続し、所定時間内に画像記憶手段32に所定数以上を記憶できなかった場合や、所定時間内に積算した画像を生成できなかった場合等には、位置ずれが多く発生しているか、その他の何らかのエラーが発生しているものとし、その旨をユーザに知らせて警告するための音声出力やランプの点灯、点滅等を行うことができる。また、第1の実施形態では、エラー情報を画像表示手段40に表示することもできる。
上述した処理により、放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得することができる。したがって、例えば測定対象が患者である場合には、その患者の動きによる医用画像の画質劣化等を高精度かつ簡易に補正することができる。
<第1の実施形態における補正の概要>
ここで、上述した放射線検出装置1における補正の概要について図を用いて説明する。図4は、第1の実施形態における補正の概要を説明するための図である。なお、図4(a)は、従来における放射線検出器を用いた診断用の画像作成例を示し、図4(b)は、第1の実施形態における放射線検出器を用いた診断用の画像作成例を示し、図4(c)は、第1の実施形態における補正手法である画像フレームを除く例を示している。
図4(a)に示すように、従来では、ある時間(例えば、10秒程度)で区切った測定データから最終的な積算画像を作成していた。そのため、従来では、最小でも10秒フレーム間隔と画像となるため、飛び飛びの画像しか得られなかった。
一方、第1の実施形態では、位置ずれ画像のずれを補正するといった処理を行わないため、例えばGPUを利用した高速化を行うことで、より短時間(例えば、約1〜5秒程度)に積算画像の作成が可能となる。
つまり、第1の実施形態では、例えば図4(b)に示すように、短時間で画像を作成することができ、更に図4(c)に示すように、測定対象が動いた場合には、その位置ずれを検出して対象フレームを除くことにより、例えば1秒間に1フレーム以上の細かい画像を生成してPET画像の動画を生成したり、立体的な3次元画像に時間毎の画像を付加した画像等を生成することができる。なお、第1の実施形態では、位置ずれが生じた画像は、積算する画像に含めない処理を行うが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、画像の位置補正を行って積算する画像に含めてもよく、また位置ずれが生じた画像のみを用いて最終的な積算後の画像に対する評価等を行ってもよい。
<第1の実施形態における放射線検出手法>
ここで、第1の実施形態における放射線検出手法は、従来のシンチレータ方式ではなく、半導体方式の放射線検出手段11を用いて放射線検出を行っている。図5は、従来方式と半導体方式との差を説明するための図である。なお、図5(a)は、従来のシンチレータ方式の放射線検出手法を示し、図5(b)は、第1の実施形態で用いられている半導体方式の放射線検出手法を示している。
放射線検出手法は、測定対象が人体である場合、人体内に放射性薬剤を注入し、体内から発せられるγ線の位置をPETカメラ等で取得し、その取得した画像から放射性薬剤の生体内での代謝や循環を画像化することで、各種の診断等に使用することができる。
また、第1の実施形態における測定データは、例えばPETの同時計数データを用いることができる。具体的には、例えば薬剤を注入した人体(測定対象)を円筒の中に挿入し、その人体から出るγ線を、上述した円筒の相対する位置にリング状に配列されたγ線検出器を用いて電気信号により同時に検出して計数し、その結果から相対する位置にある検出器を結んだ線上の人体位置における放射性薬剤を検出する仕組みを用いている。また、リング状に配列されたγ線検出器は、円筒に沿って移動することができるため、人体全体における各部の断層画像を取得することができる。
ここで、図5(a)に示すように、シンチレータ方式の半導体検出器70は、シンチレータ71と、光電子増倍管(又はアバランシェフォトダイオード)72とを有するよう構成されている。
図5(a)に示すシンチレータ方式では、まずシンチレータ71によりγ線を光に変換し、その光を光電子増倍管72によって電気信号に変換する。ここで、変換された光は、シンチレータ71内部及びシンチレータ71から光電子増倍管72に伝達される過程で拡散するため分解能が劣化する。つまり、シンチレータ方式では、上述したように多段変換が行われるため分解能が劣化しやすい。
一方、図5(b)に示す半導体検出器80は、半導体結晶81のみで構成されている。なお、図5(b)の例では、半導体結晶の例として、CdTe(テルル化カドミウム)結晶を用いているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
図5(b)に示す半導体方式では、半導体結晶81がγ線を直接電気信号に変換(直接変換)しているため分解能の劣化がない。
また、図5(a)に示す従来のシンチレータ方式の空間分解能は、約1.5mmが限界であり、各社の市販の装置は、約2.0mm程度である。一方、図5(b)に示す半導体方式の空間分解能は、約1mm以下でもよい。これにより、第1の実施形態では、より詳細な構造等を把握することができる。
また、従来のシンチレータ方式では、上述したように拡散による分解能の劣化が発生し、また拡散は一様に起こるわけではないため、例えば位置ずれ判定を行う場合に、拡散を考慮して位置ずれの許容値を大きめに設定する必要が生じる。そのため、従来のシンチレータ方式では、小さな位置ずれが見逃され、最終的に得られる画像の精度が落ちる。
一方、第1の実施形態では、半導体検出器及び位置ずれ判定の組み合わせにより、半導体は拡散が起こらないため、位置ずれの許容値を小さめに設定することができ、最終的に得られる画像の精度を従来方式と比較して高精度にすることができる。
上述したように、第1の実施形態では、例えばPET装置等により得られる医療診断画像を取得するに対し、測定対象が動いた場合に、その画像フレームを除外して体動補正を行う。また、第1の実施形態では、高速処理を行うことにより複数の画像を短時間に作成して動画データを作成することができる。
これにより、第1の実施形態では、例えば体動補正や呼吸同期、心臓同期画像等の撮影が可能となる。また、放射線治療におけるPET画像を用いた誘導照射や画像誘導下における外科手術等も行うことができる。
<位置ずれ判定手段22における位置ずれ判定手法>
次に、上述した位置ずれ判定手段22における位置ずれ判定手法について具体的に説明する。第1の実施形態における位置ずれ判定手法としては、例えば差分による判定、画像エッジによる判定、相互相関係数による判定、及び相互情報量による判定等のうち、少なくとも1つを用いて判定することができるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
<差分による判定>
差分による判定とは、例えば測定画像(初期画像を除く画像)と初期画像との差分の値が、予め設定された閾値を超えると"位置ずれがある"と判定するものであり、例えば以下の式(1)を満たす場合等がある。
ここで、上述した式(1)において、fは画像A(例えば、測定画像)の画素kの値を示し、gは画像B(例えば、初期画像)の画素kの値を示し、fは画像Aの積算値を示し、gは画像Bの積算値を示し、Nは画像A,Bの画素数を示している。
上述した式(1)において、閾値であるDlimが、例えば1%である場合、すなわちDが1%より大きい場合、"位置ずれがある"と判定する。なお、上記の閾値(1%)は、例えば画像の内容(例えば、サイズ、解像度等)や測定対象、検出器の性能等に応じて任意に変更して設定することができる。また、数式については、上述した式(1)に限定されるものではなく、画像の差分を取得できる数式であればよい。
<画像エッジにより判定>
画像エッジによる検出とは、測定画像と初期画像とのエッジの差分が、ある閾値を超えると"位置ずれがある"と判定する。ここで、図6は、画像エッジによる判定例を説明するための図である。
画像エッジによる検出では、測定画像と初期画像とに対して所定の画像処理を行う。具体的には、図6に示すように、放射線測定手段10からの測定データから画像再構成部21により再構成された元画像(測定画像、初期画像を含む)に対して、2値化処理を行い、2値化処理された画像に含まれるエッジを検出する。
次に、その測定画像と初期画像のそれぞれのエッジ部分と比較することにより位置ずれ判定を行う。なお、初期画像に対する上述した画像処理は、1回処理が行われていれば、次に同じ処理を行う必要はない。
なお、画像エッジによる位置ずれ判定は、例えば以下の式(2)を満たす場合等に"位置ずれがある"と判定することができる。
ここで、上述した式(2)において、fは画像A(例えば、測定画像)のエッジ画像の画素kの値を示し、gは画像B(例えば、初期画像)のエッジ画像の画素kの値を示し、Nは画像A,Bの画素数を示している。
上述した式(2)において、閾値であるDlimが、例えば1%の場合、すなわちDが1%より大きい場合、"位置ずれがある"と判定する。なお、上記の閾値(1%)は、例えば画像の内容(例えば、サイズ、解像度等)や測定対象、検出器の性能等に応じて任意に変更して設定することができる。また、数式については、上述した式(2)に限定されるものではなく、画像のエッジの差分を取得できる数式であればよい。
<相互相関係数による判定>
相互相関係数による判定では、例えば測定画像と初期画像との相互相関係数を算出し、その算出値と予め設定された閾値とを比較することで、"位置ずれがある"と判定する。なお、閾値としては、例えば−1〜1までの間の値を取り、例えば所定の閾値(例えば、0.9等)以下なら"位置ずれがある"と判定する。また、閾値は、これに限定されるものではなく、例えば測定対象の種類や部位、放射線検出手段11の性能等に応じて任意に設定することができる。
なお、相互相関係数による位置ずれ判定は、例えば以下の式(3)を満たす場合等に"位置ずれがある"と判定することができる。
ここで、上述した式(3)において、fは画像A(例えば、測定画像)の画素kの値を示し、gは画像B(例えば、初期画像)の画素kの値を示し、f(エフバー)は、画像Aの平均値を示し、g(ジーバー)は、画像Bの平均値を示している。
図7は、相互相関係数Rの計算結果を示す図である。例えば、相互相関計数R=1.0の場合、測定画像は、元画像(初期画像)と同一の画像(相関あり)となる。また、例えばR=0.835の場合、測定画像は、元画像との差が生じており、R=−1.0では完全に元画像を反転させた画像(負の相関)となる。したがって、第1の実施形態では、得られた相互相関係数Rと閾値とを比較することで、"位置ずれがある"と判定することができる。なお、数式については、上述した式(3)に限定されるものではなく、相互相関係数を取得できる数式であればよい。
<相互情報量による判定>
相互情報量による判定では、例えば測定画像と初期画像の相互情報量を算出し、その算出値予め設定された閾値とを比較することで"位置ずれがある"と判定する。なお、閾値としては、例えば比率(例えば、測定画像のMI値/同じ画像のMI値等)を取り、その値が所定の閾値(例えば、0.9等)以下である場合には、"位置ずれがある"と判定する。また、閾値は、これに限定されるものではなく、例えば測定対象の種類や部位、放射線検出手段11の性能等に応じて任意に設定することができる。
なお、相互情報量による位置ずれ判定は、例えば以下の式(4)を満たす場合等に"位置ずれがある"と判定することができる。
ここで、上述した式(5)は、a,bの結合確率分布を示している。また、上述した式(6)は、aの周辺確率分布を示し、式(7)は、bの周辺確率分布を示している。また、上述した式(4)〜(7)において、aは画像A(例えば、測定画像)を示し、bは画像B(例えば、初期画像)を示し、Nは画像の画素数を示し、h(a,b)は画像のヒストグラムを示す。
したがって、第1の実施形態では、得られた相互情報量と閾値とを比較することで、"位置ずれがある"と判定することができる。なお、数式については、上述した式(4)に限定されるものではなく、相互情報量を取得できる数式であればよい。
第1の実施形態では、上述した各種の処理を行うことで、位置ずれ判定を高精度に行うことができる。なお、上述の位置ずれ判定処理(差分による判定、画像エッジによる判定、相互相関係数による判定、相互情報量による判定)は、例えば予めユーザ等が少なくとも1つを設定してもよく、また測定対象の種類や位置、放射線検出器の性能等に応じて選択的に用いてもよい。また、第1の実施形態では、上述した手法のうち、複数の手法を用いて判定を行い、その判定結果から最終的な位置ずれ判定を行ってもよい。これにより、位置ずれ判定精度を向上させることができる。
<第1の実施形態の補正処理手段23による補正処理の具体例>
次に、第1の実施形態の補正処理手段23による補正処理の具体例について図を用いて説明する。図8は、第1の実施形態における補正処理の具体例を示す図である。なお、図8(a)は、除去したフレーム数が閾値を超えた場合に警告を出す例を示し、図8(b)は、除去したフレーム数分だけ測定時間を延長する例を示している。
補正処理手段23は、図8(a)に示すように、位置ずれ判定手段22により位置ずれがあると判定されて除去したフレーム数が閾値(例えば、予め設定された全体のフレーム数の5%、又は所定のフレーム数等)を超えた場合には、画像表示手段40及び警告手段50を用いてユーザ等に警告を出力する。なお、警告の内容としては、例えばBeep音を警告手段50から出力したり、予め設定されたその旨を示す警告画面を画像表示手段40の画面に表示させる等の処理があるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
また、補正処理手段23は、図8(b)に示すように、位置ずれ判定手段22により位置ずれがあると判定されて除去したフレームがある場合、その除去フレーム数分に対応する他のフレームを積算対象に含めるため、除去フレーム数分のフレームを増加する。つまり、補正処理手段23は、位置ずれ判定手段22により位置ずれがあると判定されて除去した画像フレーム数に対応させて、積算処理手段24で画像を積算するための画像フレームの取得時間を増加させる。これにより、積算に必要な最低限のフレーム数を確保することができ、これらの画像を用いて高精度な積算画像を生成することができる。
なお、補正処理手段23は、例えば(除去フレーム/全フレーム)が設定した閾値(例えば、5%等)を超える場合に、図8(b)に示す測定延長処理を行うようにすることができる。また、延長時間は、例えば除去フレームと同一、又は除去フレームに対して所定比率のフレームが取得されるまでの時間が設定される。
<除去フレームデータの利用方法>
ここで、第1の実施形態では、上述したように、位置ずれ判定手段22により位置ずれがあると判定された画像フレームを除去しているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、除去フレームのデータを利用することもできる。以下に、その内容について具体的に説明する。
図9は、除去フレームデータの利用方法を説明するための図である。図9に示すように、補正処理手段23は、連続画像を出力する場合、除去フレーム部分を補間により作成する。また、このときの画素値は、除去フレームのデータから算出する。
ここで、第1の実施形態において、測定対象に動きがない場合には、画像の形態は除去されるフレームの前後で同じはずである。また、画像に示される放射性薬剤の量は、放射線の崩壊、生体内の代謝等により変動する。
したがって、第1の実施形態では、画像の形態は、前後のフレームから線形補間により補間することとし、更に画像の放射性薬剤の量は、除去フレームから求めて補間画像を補正する。
具体的には、図9に示すように、例えば2フレーム目の画像を補間する場合、「(1フレームと3フレームの時間差)×((1フレーム画像/1フレームと2フレームの時間差)+3フレーム画像/3フレームと2フレームの時間差))」に対して、「(除去した2フレーム画像の積算値/補間2フレーム画像の積算値)」を乗算することで、補間による2フレーム画像を生成する。
上述したように、第1の実施形態では、位置ずれ判定によりずれがあり、除去されてしまった画像を、前後の画像等から補正処理して追加することができる。
なお、上述した各補正処理は、例えば予めユーザ等が少なくとも1つを設定してもよく、また画像の内容等に応じて選択的に設定されてもよい。また複数の補正処理を組み合わせて処理を行ってもよい。
<第2の実施形態>
ここで、上述した実施形態では、除去したフレーム数が閾値を超えた場合に警告を出す例や除去したフレーム数分だけ測定時間を延長する例を示したが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば、除去フレーム分の画像に含まれる画素値を補うことで、画像中の放射性薬剤の量を補正することもできる。上述した内容については、第2の実施形態として、以下に説明する。
<第2の実施形態における放射線検出装置:機能構成例>
図10は、第2の実施形態における放射線検出装置の機能構成の一例を示す図である。なお、図10に示す放射線検出装置2において、上述した第1の実施形態における放射線検出装置1と略同様の機能を有する構成については、同様の符号を付するものとし、ここでの具体的な説明は省略する。また、放射線検出装置2のハードウェア構成についても上述した放射線検出装置1と同様の構成であるため、ここでの具体的な説明は省略する。
図10に示す放射線検出装置2は、放射線測定手段10と、データ処理手段20と、記憶手段30と、画像表示手段40と、警告手段50とを有するよう構成されている。ここで、放射線検出装置2は、第1の実施形態における放射線検出装置1と比較すると、データ処理手段20に放射性薬剤量取得手段90を有し、記憶手段30に放射性薬剤量記憶手段91を有している。
放射性薬剤量取得手段90は、位置ずれ判定手段22において位置ずれが生じていると判定された画像フレーム(いわゆる除去フレーム)に対し、そのフレームの各画素の画素値(例えば、色の種類や強さ、明るさを表す値等)を求め、求めた画素値をその地点(座標)における放射性薬剤量として取得する。また、放射性薬剤量取得手段90は、取得した各フレームにおける放射性薬剤量を放射性薬剤量記憶手段91に記憶する。
放射性薬剤量記憶手段91は、放射性薬剤量取得手段90から得られる除去フレームの放射性薬剤量を蓄積する。また、放射性薬剤量記憶手段91は、補正処理手段23からの放射性薬剤量の取得要求に対し、対応するデータを読み出し、補正処理手段23に出力する。
ここで、第2の実施形態における補正処理手段23は、上述した第1の実施形態における補正処理の他に、上述した除去フレームの放射性薬剤量(画素値)を用いて、位置ずれの生じていない画像に対する放射性薬剤の量を補正することもできる。なお、上述した補正処理の具体例については、後述する。
<第2の実施形態における放射線検出処理手順>
次に、第2の実施形態における放射線検出処理手順について説明する。図11は、第2の実施形態における放射線検出処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図11の例では、上述した第1の実施形態における放射線検出処理手順と略同様の処理を行うステップについては、同一のステップ番号を付するものとし、ここでの具体的な説明は省略する。つまり、以下の説明では、第2の実施形態において、上述した第1の実施形態における放射線検出処理手順と異なる処理手順を主に説明する。
第2の実施形態における放射線検出処理手順において、位置ずれ判定手段22は、初期位置画像とのずれがないか否かを判断し(S06)、初期位置画像とのずれがある場合(S06において、NO)、放射性薬剤量取得手段90により、除去フレームとなる画像フレームの各画素値から放射性薬剤量を取得する(S21)。また、放射性薬剤量取得手段90は、放射性薬剤量記憶手段91に取得した放射性薬剤量を記憶する(S22)。その後、放射線検出処理は、フレーム数をインクリメント(+1)し(S09)、S01に戻る。
また、放射線検出処理は、S08の処理において、計測を終了する場合(S08において、YES)、各フレームの画像を積算し(S10)、積算した画像に対し、上述した放射性薬剤量記憶手段91により記憶された放射性薬剤量に基づいて得られる補正係数を用いて補正を行う(S23)。その後、放射線検出処理は、補正された最終出力画像を画像表示手段40に表示する(S24)。なお、S24の処理においては、各フレームにおける画像をそのまま表示してもよく、また各フレームにおける画像及び最終出力画像の両方を表示してもよい。
<第2の実施形態の補正処理手段23による補正処理の具体例>
次に、第2の実施形態の補正処理手段23による補正処理の具体例について図を用いて説明する。図12は、第2の実施形態における補正処理の具体例を示す図である。なお、図12は、除去フレーム分の画像に含まれる画素値を補うことで、画像中の放射性薬剤の量を補正する例を示している。
また、補正処理手段23は、位置ずれ判定手段22により位置ずれと判定されて除去したフレームがある場合には、積算後の最終画像を出力する際、除去フレーム分の画素値を補間すると共に、画像中の放射性薬剤の量を補正する。
ここで、PET画像は、放射性薬剤の量を表している。そのため、位置ずれがあると判定された画像フレームをただ除くだけではPET画像の定量性が確保できない可能性がある。これは、放射性薬剤の量が減ったように見えるからである。そこで、第2の実施形態では、積算した出力画像に、予め設定された補正係数をかけることで除いた画像フレーム分の放射性薬剤の量を補間することで画像を補正し、補正された最終出力画像を表示する。
具体的には、補正処理手段23は、図12に示すように、積算した出力画像に対して、予め設定された補正係数を乗算することで、除去フレームを用いた出力画像の補正を行う。なお、補正係数としては、例えば(除去フレーム画像+出力画像の積算値)から出力画像の積算値を除算することで、補正係数を設定することができる。
なお、除去フレーム画像とは、例えば上述した放射性薬剤量記憶手段91に記憶された放射性薬剤量を示すがこれに限定されるものではない。また、出力画像の積算値とは、例えば積算された画像の各画素値等を意味し、その各画素値は放射性薬剤量を示す。また、除去フレーム画像を用いた補正係数の設定手法については、これに限定されるものではない。
上述した処理により、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができ、更に放射線検出から得られる画像をより高精度に取得することができる。したがって、例えば測定対象が患者である場合には、その患者の動きによる医用画像の画質劣化等をより高精度に補正することができる。なお、上述した各実施形態は、適宜組み合わせて実施することもできる。
上述したように本発明によれば、放射線検出から得られる画像を高精度かつ簡易に取得することができる。なお、本発明は、例えばPET、SPECT等の測定に時間のかかる核医学診断装置に適用することができるが、これに限定されるものではなく、例えばCTやMRIにおいても、患者等の測定対象の動きが悪影響を与えるような場合(例えば、時間のかかる条件での測定)等に適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1,2 放射線検出装置
10 放射線測定手段
11 放射線検出手段
12 信号処理手段
20 データ処理手段
21 画像再構成手段
22 位置ずれ判定手段
23 補正処理手段
24 積算処理手段
30 記憶手段
31 初期位置画像記憶手段
32 画像記憶手段
33 フレーム数記憶手段
40 画像表示手段
50 警告手段
61 入力装置
62 出力装置
63 ドライブ装置
64 補助記憶装置
65 メモリ装置
66 CPU
67 ネットワーク接続装置
68 記録媒体
70,80 半導体検出器
71 シンチレータ
72 光電子増倍管
81 半導体結晶
90 放射性薬剤取得手段
91 放射性薬剤記憶手段

Claims (12)

  1. 測定対象より放出された放射線を検出して、該放射線の検出結果に基づく測定データにより、前記測定対象に関する画像を生成する放射線検出装置において、
    前記測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する放射線検出手段と、
    前記放射線測定手段により得られる測定データから画像の再構成を行う画像再構成手段と、
    前記画像再構成手段により所定時間毎に得られる画像を用いて測定対象の位置ずれを判定する位置ずれ判定手段と、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定された画像を除去する補正処理手段と、
    前記補正処理手段により得られる画像を用いて画像の積算処理を行う積算処理手段とを有することを特徴とする放射線検出装置。
  2. 前記位置ずれ判定手段は、
    前記画像再構成手段から得られる複数の画像を用いた差分による判定、画像エッジによる判定、相互相関係数による判定、及び相互情報量による判定のうち、少なくとも1つを用いて位置ずれ判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像数が予め設定された閾値を超えた場合に、所定の警告を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線検出装置。
  4. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像数に対応させて前記積算処理手段において画像を積算するための画像取得時間を増加させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線検出装置。
  5. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像がある場合に、 前記除去画像の前後の画像を用いて前記除去画像を補間することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線検出装置。
  6. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像がある場合に、前記積算処理手段により得られる画像に、予め設定された補正係数を用いて除去した画像を補間することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の放射線検出装置。
  7. 測定対象より放出された放射線を検出して、該放射線の検出結果に基づく測定データにより、前記測定対象に関する画像を生成する放射線検出プログラムにおいて、
    コンピュータを、
    前記測定対象から放出された放射線を半導体検出器により検出する放射線検出手段、
    前記放射線測定手段により得られる測定データから画像の再構成を行う画像再構成手段、
    前記画像再構成手段により所定時間毎に得られる画像を用いて測定対象の位置ずれを判定する位置ずれ判定手段、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定された画像を除去する補正処理手段、及び、
    前記補正処理手段により得られる画像を用いて画像の積算処理を行う積算処理手段として機能させるための放射線検出プログラム。
  8. 前記位置ずれ判定手段は、
    前記画像再構成手段から得られる複数の画像を用いた差分による判定、画像エッジによる判定、相互相関係数による判定、及び相互情報量による判定のうち、少なくとも1つを用いて位置ずれ判定を行うことを特徴とする請求項7に記載の放射線検出プログラム。
  9. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像数が予め設定された閾値を超えた場合に、所定の警告を出力することを特徴とする請求項7又は8に記載の放射線検出プログラム。
  10. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像数に対応させて前記積算処理手段において画像を積算するための画像取得時間を増加させることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の放射線検出プログラム。
  11. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像がある場合に、前記除去画像の前後の画像を用いて前記除去画像を補間することを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の放射線検出プログラム。
  12. 前記補正処理手段は、
    前記位置ずれ判定手段により位置ずれがあると判定されて除去した画像がある場合に、前記積算処理手段により得られる画像に、予め設定された補正係数を用いて除去した画像を補間することを特徴とする請求項7乃至11の何れか1項に記載の放射線検出プログラム。
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