JP4997575B2 - 減弱係数マップ作成装置、減弱係数マップ作成方法およびプログラム - Google Patents

減弱係数マップ作成装置、減弱係数マップ作成方法およびプログラム Download PDF

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本発明は、陽電子放出型断層撮像(以下、「PET」と称す)画像及び単光子放出型断層撮像(以下、「SPECT」と称す)画像の減弱補正に用いる減弱係数マップの作成装置および方法と当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
PET画像およびSPECT画像に代表される核医学画像は、心臓疾患や癌をはじめとする種々の疾患の診断に有効である。これらの画像は、特定の放射性同位元素でラベルされた薬剤(以下、「放射性医薬品」と称す)を投与し、該薬剤より直接的または間接的に放出されたγ線を専用のカメラによって検出し、再構築することによって得られる。核医学画像は、疾患に対する特異度や感度が高いという優れた性質を有しているばかりでなく、病変部の機能に関する情報を得ることができるという他の診断画像にはない特徴を有している。
例えば、PET検査に用いられる放射性医薬品の一つである[18F]2−フルオロ−2−デオキシ−D−グルコースは、糖代謝の盛んな部位に集積する性質がある。この薬剤を被験者に投与してPET画像を得ることにより、糖代謝が盛んな腫瘍を特異的に検出することが可能となる。
上述したように、核医学画像は被験者に投与された放射性医薬品から直接的または間接的に放出されたγ線を検出することにより得られる。γ線は生体内において減弱を受けるので、検出されたγ線のカウントは体表からの深さに応じて減弱されたものとなる。従って、検出されたγ線カウントを用いて核医学画像を正確に再構築するためには、生体におけるγ線の減弱を考慮した減弱補正を行う必要がある。
減弱補正には、減弱係数マップを用いることが好ましい。これまでに、種々の減弱係数マップの作成法が考案され、減弱補正に用いられている(非特許文献1)。減弱係数マップ作成法は、主として、透過型CTのデータから求めた減弱係数分布を用いる方法と、核医学画像の投影画像データないしは再構成画像から求めた減弱係数分布を用いる方法に大別される。
透過型CTを用いた方法には、外部線源を用いたトラッスミッションスキャンによる方法と、X線CT画像に基づく減弱係数マップを用いる方法とがある。前者は、被験者を挟んで検出器に対向して設置された外部線源より放出されるγ線をカメラで検出し、そのデータから求めた減弱係数分布を用いる方法である(非特許文献2)。この方法は、X線CT装置を有さない施設においても容易に実施できるといった利点があるが、外部線源が必要であり、また、外部線源による被験者の被ばく増大、検査の長時間化といった欠点がある。
X線CT画像に基づく減弱係数マップを用いる方法では、被験者のX線CT画像を撮像し、そのCT値より線減弱係数を見積もって減弱係数マップを求める。この方法によれば、外部線源を用いる必要がなく、被験者のX線CT画像データから直接的に減弱係数分布を求めることが可能である。しかし、被験者のX線CT画像データが必要なため、X線CT装置を有していない施設では実施することができない。また、SPECT画像とX線CT画像の正確な位置合せが困難であることやX線による被曝の問題点がある。
これに対し、核医学画像の投影データないしは再構成画像から手動によって減弱係数マップを求める方法は、外部線源やX線CT装置が必要ない。このような核医学画像データに基づく減弱係数マップの作成法として、生体を均一な吸収体とみなした上で、閾値法等によって求めた体輪郭画像に水の吸収係数を当てはめる方法が用いられている。
求めた減弱係数マップは、Sorensonによる方法やChangによる方法に応用されている。Sorensonによる方法では、体内を均一な吸収体と仮定し、対向する投影データの幾何平均をとり、体厚と減弱係数による補正値を乗算し、画像の再構成を行う(非特許文献3)。また、Changによる方法では、体輪郭と減弱係数から求めた補正値を、再構成後の断層像に対して掛け合わせた後(一次補正)、逐次近似的に補正を行う(非特許文献4、非特許文献5)。Sorensonによる方法やChangによる方法は何れも優れた方法であるが、減弱係数マップの質が補正結果に大きく影響する。
楠岡英雄、西村恒彦 監修、藤林靖久、田口正俊、天野昌治 共著、「核医学イメージング」初版、コロナ社、2001年2月18日発行、p.82-86 Murase, K. et al., "Improvement of brain single photon emission tomography(SPET) using transmission data acquisition in a four-head SPET scanner.", Eur. J. Nucl. Med., (1993), 20, p.32-38 Sorenson, J. A., "Quantitative measurement of radioactivity in vivo by whole-body counting.", Instrumentation Nuclear Medicine, (1974), 2, p.311-348 Chang, L. T., "A method for attenuation correction in radionuclide tomography.", IEEE Trans. Nucl. Sci., (1978), 25, p.638-643 Chang, L. T., "Attenuation and incomplete projection in SPECT.", IEEE Trans. Nucl. Sci., (1979), 26, p.2780-2789
上記した減弱係数マップの作成方法のうち、核医学画像の投影データないしは再構成画像から手動によって減弱係数マップを求める方法は、外部線源やX線CT装置を有していなくても減弱係数マップを作成できることから、多くの施設で利用されていた。この方法は、生体を均一な吸収体とみなして、減弱係数マップを計算するが、実際には生体は均一な吸収体ではないため、必ずしも正確な減弱係数マップを生成することはできなかった。正確な減弱補正を行うには、生体の不均一性をも考慮した減弱係数マップを用いることが望まれている。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、核医学画像データのみを用いて、生体内における不均一性を考慮した減弱係数マップを作成する装置及び方法と当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することを目的とする。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、核医学画像データから減弱係数マップを作成する装置であって、頭蓋骨のモデル画像を記憶したモデル画像記憶部と、核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求める輪郭算出部と、前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求める被験者頭蓋骨画像算出部と、前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成する減弱係数設定部とを備える。
頭蓋骨のモデル画像をあらかじめ準備しておき、頭蓋骨のモデル画像を被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭に一致するように変形することにより、被験者の頭蓋骨の画像を精度良く求めることができる。そして、求めた被験者の頭蓋骨の画像を用いて、頭蓋骨の部分に骨に対応する減弱係数を設定することにより、生体の不均一性を考慮して適切な減弱係数マップを生成できる。なお、従来は、核医学画像データのみからは被験者の頭蓋骨の画像を得ることはできなかったので、核医学画像データのみを用いる場合には、生体を均一な吸収体をみなして減弱係数マップを作成せざるを得なかった。「核医学画像データ」としては、投影画像データを用いてもよいし、投影画像データを再構成して得られた再構成画像データを用いてもよい。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、前記モデル画像の頭蓋骨の内側の領域にある第1の特定点から頭蓋骨の内輪郭までの径を前記第1の特定点の全方位について求めると共に、被験者の脳実質の領域にある第2の特定点から前記脳実質の輪郭までの径を前記第2の特定点の全方位について求め、各方位についてモデル画像における径と被験者における径の比を求め、求めた比を各方位の変換パラメータとする変換パラメータ算出部を備え、前記被験者頭蓋骨画像算出部は、前記第1の特定点の各方位に対応する前記変換パラメータを用いて、前記モデル画像を前記各方位に拡大または縮小することにより、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭を被験者の脳実質の輪郭に一致させるように前記モデル画像を変形してもよい。
このように第1の特定点からモデル画像の頭蓋骨の内輪郭までの径と、第2の特定点から被験者の脳実質の輪郭までの径の比を用いてモデル画像を変形することにより、各方位につき適切な割合でモデル画像を変形して、被験者の頭蓋骨の画像を求めることができる。なお、「特定点」としては、モデルの頭蓋骨の内側の領域または被験者の脳実質の重心を用いてもよいし、モデルの頭蓋骨または被験者の脳実質の頭の前後方向の最長径を有する軸と、左右方向の最長径を有する軸との交点を用いてもよい。また、これらに限らず、適切な点を特定点として用いることができる。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、前記モデル画像の頭蓋骨の内側の領域にある第1の特定点から頭蓋骨の外輪郭までの径を前記第1の特定点の全方位について求めると共に、被験者の脳実質の領域にある第2の特定点から前記頭皮の輪郭までの径を前記第2の特定点の全方位について求め、各方位についてモデル画像における径と被験者における径の比を求め、求めた比を各方位の変換パラメータとする変換パラメータ算出部を備え、前記被験者頭蓋骨画像算出部は、前記第1の特定点の各方位に対応する前記変換パラメータを用いて、前記モデル画像を前記各方位に拡大または縮小することにより、前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭を被験者の頭皮の輪郭に一致させるように前記モデル画像を変形してもよい。
このように第1の特定点からモデル画像の頭蓋骨の外輪郭までの径と、第2の特定点から被験者の頭皮の輪郭までの径の比を用いてモデル画像を変形することにより、各方位につき適切な割合でモデル画像を変形して、被験者の頭蓋骨の画像を求めることができる。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、性別または年齢に関連付けて骨の減弱係数の値を記憶した減弱係数記憶部を備え、前記減弱係数設定部は、前記減弱係数記憶部から被験者の性別または年齢に対応する骨の減弱係数を読み出し、読み出した減弱係数を頭蓋骨の領域に設定してもよい。
本発明者らは、骨の減弱係数は性別または年齢によって異なることを見出した。この知見に基づいてなされた本発明の構成により、性別または年齢をも考慮した減弱係数マップを作成することができる。
本発明の減弱係数マップ作成装置において、前記輪郭算出部は、投影画像データに基づいて、被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求めてもよい。
本発明の画像処理装置は、被験者の投影画像データを取得する投影画像データ取得部と、前記投影画像データから再構成画像を生成する再構成画像生成部と、上記の減弱係数マップ作成装置と、前記減弱係数マップ作成装置にて作成された減弱係数マップを用いて再構成画像を補正する減弱補正部とを備える。
この構成により、生体の不均一性を考慮した減弱係数マップを用いて減弱補正を行うことにより、γ線の減弱の影響を適切に排除した再構成画像を生成することができる。なお、再構成画像を生成する際に減弱補正を行う場合には、減弱補正部は、再構成画像生成部に含まれていてもよい。
本発明の減弱係数マップ作成方法は、核医学画像データから減弱係数マップを作成する方法であって、核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求めるステップと、モデル画像記憶部から頭蓋骨のモデル画像を読み出すステップと、前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求めるステップと、前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成するステップとを備える。
この構成により、本発明の減弱係数マップ作成装置と同様に、生体の不均一性を考慮した適切な減弱係数マップを生成できる。なお、本発明の減弱係数マップ作成装置の各種の構成を本発明の減弱係数マップ作成方法に適用することも可能である。
本発明のプログラムは、核医学画像データから減弱係数マップを作成するためのプログラムであって、コンピュータに、核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求めるステップと、モデル画像記憶部から頭蓋骨のモデル画像を読み出すステップと、前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求めるステップと、前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成するステップとを実行させる。
この構成により、本発明の減弱係数マップ作成装置と同様に、生体の不均一性を考慮した適切な減弱係数マップを生成できる。なお、本発明の減弱係数マップ作成装置の各種の構成を本発明のプログラムに適用することも可能である。
本発明は、頭蓋骨のモデル画像と被験者の核医学画像から求めた被験者の頭蓋骨の画像を用いて、頭蓋骨の部分には骨に対応する減弱係数を設定することにより、生体の不均一性を考慮した適切な減弱係数マップを生成できるという効果を有する。
以下、本発明の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を有する画像処理装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態の画像処理装置10の構成を示す図である。画像処理装置10は、核医学画像診断装置40から入力される被験者の頭部の投影画像データを用いて再構成画像を生成し、出力する。
画像処理装置10は、核医学画像診断装置40から投影画像データの入力を受け付ける投影画像データ入力部12と、投影画像データを用いて再構成画像を構成する画像再構成部14と、再構成された画像に対して減弱補正を行う減弱補正部16と、減弱補正された再構成画像を出力する画像出力部18とを備えている。本実施の形態では、再構成画像に対して減弱補正を行うChang法により減弱補正を行うので、減弱補正部16は、画像再構成部14の後段に配置されている。画像再構成のOS−EM法の式中に減弱の影響を加味し、画像再構成と同時に減弱補正を行うOS−EM組込み法により減弱補正を行う場合には、減弱補正部16を画像再構成部14の中に組み込む。
画像処理装置10は、減弱補正部16にて用いる減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成装置20を有している。減弱係数マップ作成装置20は、脳実質輪郭算出部22と、変換パラメータ算出部24と、被験者頭蓋骨画像算出部26と、減弱係数設定部28と、モデル画像データ記憶部30と、減弱係数データ記憶部32とを有している。
脳実質輪郭算出部22は、被験者の頭部の投影画像データから脳実質の輪郭を算出する機能を有する。本実施の形態の画像処理装置10は、例えば、Tc-99m HMPAO、Tc-99mECD、及びI-123 IMPを初めとする脳血流診断剤のように脳実質からγ線を発生させる放射性医薬品を用いることを想定している。投影画像データは、脳実質からのγ線を検出して生成されるので、脳実質輪郭算出部22は、被験者の投影画像データから脳実質輪郭を算出することができる。例えば、検査時にまだ十分血管内に存在して頭皮からγ線を発生させる、Tc-99m脳血流製剤(例えば、Tc-99m HMPAO、Tc-99m ECD)などの放射性医薬品を使用する場合には、後述するように、脳実質輪郭算出部22に代えて頭皮輪郭算出部を用いて、頭皮の輪郭を算出する。
脳実質輪郭算出部22は、公知の方法によって投影画像データから脳実質の輪郭を算出する。例えば、本出願人らが出願した特開2007−248121号公報に記載された方法を用いることができる。
変換パラメータ算出部24は、モデル画像を変換して被験者の頭蓋骨画像を算出するための変換パラメータを算出する機能を有する。変換パラメータ算出部24は、被験者の脳実質の輪郭のデータとモデル画像データ記憶部30に記憶されたモデル画像とを用いて、変換パラメータの算出を行う。モデル画像データ記憶部30には、モデル画像は、平均的な人の頭蓋骨の画像をモデル画像データとして記憶している。モデル画像データは、どのようにして取得したデータであってもよく、例えば、X線CT画像データでもよいし、MRI画像データでもよい、デジタルファントムでもよい。
図2(a)は、変換パラメータ算出部24にて変換パラメータを求める方法を説明するための図である。図2(a)では、説明の便宜上、モデル画像の頭蓋骨50の内側の輪郭(本書において「内輪郭」という)52で構成される領域の重心56と、被験者の脳実質60の輪郭62で構成される領域の重心56とが一致し(図では重なっているので、同じ参照番号を付している)、かつ、頭部の向きが一致するように両画像を重ねて示している。実際には、変換パラメータ算出部24は、両画像を重ねなくても変換パラメータを算出する処理を行うことができる。なお、ここで用いるモデル画像データは、被験者の投影画像データと同じスライスのモデル画像データである。
モデル画像の頭蓋骨50は厚さを有しており、これにより、頭蓋骨の内輪郭52と頭蓋骨の外側の輪郭(本書において「外輪郭」という)54が規定される。変換パラメータ算出部24は、モデル画像の頭蓋骨50の重心56から頭蓋骨の内輪郭52までの径D1をその重心56の全方位(例えば、1度ごとに360方向)について求める。また、変換パラメータ算出部24は、脳実質60の重心56から脳実質の輪郭62までの径D2をその重心の全方位について求める。次に、各方位について、モデル画像における径D1と被験者の画像における径D2との比D2/D1を求め、この比を各方位の変換パラメータとする。この変換パラメータは、モデル画像の頭蓋骨50の内輪郭52を被験者の脳実質の輪郭62に一致させるためのパラメータである。
被験者頭蓋骨画像算出部26は、変換パラメータを用いてモデル画像を変形して被験者の頭蓋骨の画像を算出する機能を有する。図2(b)は、変形後のモデル画像の例を示す図である。被験者頭蓋骨画像算出部26は、図2(b)に示すように、モデル画像の頭蓋骨50aの内輪郭52aと被験者の脳実質の輪郭62とが一致するように、モデル画像を変形する。以下、被験者頭蓋骨画像算出部26の処理について、図2(a)および図2(b)を参照して具体的に説明する。
被験者頭蓋骨画像算出部26は、モデル画像データ記憶部30から、被験者の投影画像データと同じスライスのモデル画像データを読み出す。これは、変換パラメータを求めるために用いたモデル画像データと同じモデル画像データである。次に、モデル画像の頭蓋骨50の重心56から各方位に伸びる領域の画像データに変換パラメータを乗じ、当該方向に画像を拡大または縮小し、モデル画像の頭蓋骨50の内輪郭52を被験者の脳実質の輪郭62に一致させ、被験者の頭蓋骨50aの画像を得る(図2(b)参照)。
頭蓋骨50aは、モデル画像の全体に変換パラメータが乗じられることによって求められるので、内輪郭52aが脳実質60に一致するだけでなく、被験者の脳実質60の形状を反映した形状となる。人の頭蓋骨の厚さは頭の大きさに依存するので、このように変換パラメータを用いてモデル画像の頭蓋骨50を変形することにより、被験者の頭蓋骨画像50aを適切に求めることができる。
図3は、減弱係数データ記憶部32に記憶された骨の減弱係数データの例を示す図である。減弱係数データ記憶部32は、骨の減弱係数データを性別、年齢ごとに記憶している。減弱係数データは、性別および年齢ごとの平均CT値を用いて求めることができる。
減弱係数設定部28は、減弱係数データ記憶部32から被験者の性別、年齢に対応する減弱係数データを読み出して、骨に対応する減弱係数を決定する。減弱係数設定部28は、被験者の頭蓋骨画像のデータにおいて、頭蓋骨の領域50aに骨に対応する減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質60に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成する。減弱係数設定部28は、作成した減弱係数マップを減弱補正部16に入力する。
上記した減弱係数マップ作成装置20の各構成は、減弱係数マップ作成用のプログラムをコンピュータにより実行することによって実現される。
図4は、減弱係数マップ作成プログラム70の構成を示す図である。減弱係数マップ作成プログラム70は、脳実質輪郭算出モジュール72と、変換パラメータ算出モジュール74と、被験者頭蓋骨画像算出モジュール76と、減弱係数設定モジュール78とを有している。脳実質輪郭算出モジュール72をコンピュータにて実行することにより、図1に示す減弱係数マップ作成装置20の脳実質輪郭算出部22の機能が実現される。同様に、変換パラメータ算出モジュール74、被験者頭蓋骨画像算出モジュール76、減弱係数設定モジュール78のそれぞれをコンピュータにて実行することにより、図1に示す減弱係数マップ作成装置20の変換パラメータ算出部24、被験者頭蓋骨画像算出部26、減弱係数設定部28が実現される。
図5は、本実施の形態の画像処理装置10の動作を示す図、図6は、減弱係数マップ作成装置20の動作を示す図である。以下、図5および図6を参照して、本実施の形態の画像処理装置10および減弱係数マップ作成装置20の動作について説明する。
図5に示すように、まず、核医学画像診断装置40にて、放射性医薬品を投与した被験者を撮像する(S10)。核医学画像診断装置40は、被験者を撮像して得られた投影画像データを画像処理装置10に入力する。画像処理装置10は、核医学画像診断装置40から入力された投影画像データを取得すると(S12)、投影画像データを画像再構成部14および減弱係数マップ作成装置20に入力する。減弱係数マップ作成装置20は、被験者の投影画像データを用いて、減弱補正を行うための減弱係数マップを作成し(S14)、画像再構成部14は投影画像データを用いて再構成画像を生成する(S16)。
図6を参照して、減弱係数マップ作成について詳細に説明する。減弱係数マップ作成装置20は、被験者の投影画像データから脳実質の輪郭を算出する(S30)。本実施の形態では、脳実質輪郭算出部22は、特開2007−248121号公報に記載された方法を用いて、脳実質の輪郭を算出する。
次に、変換パラメータ算出部24は、モデル画像データ記憶部30から、脳実質の輪郭を算出した投影画像と同じスライスの頭蓋骨のモデル画像を読み出す(S32)。続いて、変換パラメータ算出部24は、モデル画像の頭蓋骨の重心と被験者の脳実質の重心を算出し(S34)、モデル画像の頭蓋骨の重心から頭蓋骨の内輪郭までの径と、脳実質の重心から輪郭までの径の比をとって変換パラメータを求める(S36)。
次に、被験者頭蓋骨画像算出部26は、変換パラメータを用いてモデル画像を変形し、被験者の頭蓋骨の画像を算出する(S38)。減弱係数設定部28は、被験者の性別、年齢に対応する骨の減弱係数データを減弱係数データ記憶部32から読み出し、被験者の頭蓋骨の画像の骨の部分に設定する。また、減弱係数設定部28は、被験者の頭蓋骨の内側の部分に脳実質に対応する減弱係数を設定する(S40)。以上により、減弱係数マップが作成される。減弱係数マップ作成装置20は、作成した減弱係数マップを減弱補正部16に入力する。
図5に戻って、画像処理装置10の動作について説明する。画像処理装置10は、画像再構成部14にて再構成した画像を減弱補正部16に入力する。減弱補正部16は、再構成後の画像に対し、減弱係数マップ作成装置20にて作成された減弱係数マップを用いて、減弱補正を行う(S18)。減弱補正部16は、減弱補正後の再構成画像を画像出力部18に入力する。画像出力部18は、減弱補正部16より入力された再構成画像を出力する(S20)。以上、本実施の形態の画像処理装置10および減弱係数マップ作成装置20の構成および動作について説明した。
本実施の形態の減弱係数マップ作成装置20は、被験者の脳実質の輪郭に一致するようにモデル画像を変形することにより、X線CT装置や外部線源を用いない簡易な構成により、被験者の頭蓋骨の画像を求めることができる。
また、本実施の形態の減弱係数マップ作成装置20は、被験者の頭蓋骨の画像のうち骨の部分に、骨に対応する減弱係数を設定しているので、生体の不均一性を考慮して減弱係数マップを作成することができる。また、骨に対応する減弱係数として、被験者の性別および年齢に対応した減弱係数を用いるので、適切な減弱係数マップを生成できる。
本実施の形態の画像処理装置10は、生体の不均一性を考慮して作成された減弱係数マップを用いて減弱補正を行うので、γ線の減弱による影響を低減した再構成画像を得ることができる。
以上、本発明の減弱係数マップ作成装置およびこれを用いた画像処理装置について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記した実施の形態では、脳実質輪郭算出部22が被験者の投影画像データを用いて脳実質の輪郭を求める例について説明したが、画像再構成部14にて再構成された再構成画像のデータを用いて、脳実質の輪郭を求めてもよい。
上記した実施の形態では、モデル画像および被験者の画像において、脳実質(頭蓋骨の内側)の領域の重心を用いて変換パラメータを求める例について説明したが、必ずしも脳実質の重心を用いる必要はなく、脳実質の領域にある特定点を用いて変換パラメータを求めてもよい。特定点としては、例えば、前後方向における脳実質の最長径を有する軸と、左右方向における脳実質の最長径を有する軸との交点を用いてもよい。また、最長径の軸の中央を特定点としてもよい。また、ユーザが目視により特定点を決定してもよい。
上記した実施の形態では、モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が脳実質の輪郭に一致するようにモデル画像を変形する例について説明したが、モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が頭皮の輪郭に一致するようにモデル画像を変形してもよい。放射性医薬品の種類によっては頭皮からのγ線を検出した投影画像データが得られる場合があるが、このような場合には頭皮の輪郭を用いてモデル画像の処理を行う。
図7は、頭皮の輪郭を用いて減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成装置34を有する画像処理装置10の構成を示す図である。図7に示す減弱係数マップ作成装置34の基本的な構成は、上記した実施の形態の減弱係数マップ作成装置20の構成と同じであるが、脳実質輪郭算出部22に代えて頭皮輪郭算出部36を備えている点が異なる。頭皮輪郭算出部36は、投影画像データから頭皮の輪郭を算出する機能を有する。なお、頭皮には厚みがあるので厳密には頭皮にも外側の輪郭と内側の輪郭とが存在するが、実際には、外側の輪郭と内側の輪郭とを区別できるほどの精度で核医学画像を撮影することはできないので、頭皮輪郭算出部36は、外側の輪郭と内側の輪郭を区別せずに頭皮自体を輪郭として求める。
図8(a)は変換パラメータ算出部24にて変換パラメータを求める方法を説明するための図、図8(b)は変形後のモデル画像の例を示す図である。変換パラメータ算出部24は、図8(a)に示すように、モデル画像の頭蓋骨50の重心56から頭蓋骨50の外側の輪郭54までの径D3と、頭皮64で画定される被験者の頭の重心56から頭皮の輪郭64までの径D4の比を変換パラメータとして求める。そして、被験者頭蓋骨画像算出部26は、変換パラメータを用いて、図8(b)に示すように、モデル画像の頭蓋骨54の外側の輪郭が頭皮の輪郭64に一致するようにモデル画像を変形する。被験者の頭蓋骨50aの画像を求めた後に、減弱係数設定部28にて減弱係数を設定する処理は、上記した実施の形態と同じである。
(実施例1)デジタル脳ファントムを用いた実験例
(デジタル脳ファントムの作成)
コンピュータ上に成人の脳実質、頭皮、頭蓋骨により構成される、頭部を模した三次元の仮想脳(マトリックスサイズ128×128、スライス数85、ピクセルサイズ1.75mm×1.75mm、スライス厚1.75mm)を作成した。脳実質及び頭皮の減弱係数は0.150/cmとし、骨の減弱係数は0.317/cm(40歳女性を仮定した値)とした。この仮想脳に対し、骨:白質:灰白質に0:1:3の割合で123I標識製剤を分布させ、デジタル脳ファントムとした(図9参照)。
(参照画像の作成)
上記デジタル脳ファントムを用い、コンピュータ空間上で、組織による減弱並びに散乱の影響を全く考慮せずに投影データを収集し、画像再構成を行って断層画像を得た(図10)。この画像を、減弱並びに散乱の影響を全く受けていない理想的条件における画像として、下記シミュレーションにおける参照画像として用いた。
(減弱係数マップの作成)
上記で作成した仮想脳において、脳実質及び頭皮の減弱係数を0.150/cmとした上で、骨の減弱係数を0.150/cm(軟部組織と同じ値、即ち、骨を考慮しない場合に相当)、0.227/cm(80歳代女性を仮定した値)、0.317/cm(40歳代女性を仮定した値)とした各減弱係数マップを作成し、それぞれ減弱係数マップ1、減弱係数マップ2、及び減弱係数マップ3とした。
(種々の条件下の再構成画像によるシミュレーション)
上記デジタル脳ファントムを用い、コンピュータ空間上にて、減弱及び散乱を考慮して投影データを収集した。収集した投影データを用い、減弱補正を行わずに再構成を行った画像(参考画像1、図11参照)、減弱係数マップ1を用いた減弱補正を行って再構成した画像(参考画像2、図12参照)、減弱係数マップ2を用いた減弱補正を行って再構成した画像(参考画像3、図13参照)、及び、減弱係数マップ3を用いた減弱補正を行って再構成した画像(参考画像4、図14参照)をそれぞれ作成した。作成した各参考画像につき、下記式(1)を用いて参照画像との誤差を計算した。
結果を、表1に示す。
この表に示すように、減弱補正を行うことにより、行わない場合と比較して、飛躍的に誤差が減少していた(参考画像1(図11参照)、参考画像2(図12参照))。骨を考慮した減弱係数マップを用いて減弱補正を行うことにより、参照画像との誤差が有意に減少することが確認された(参考画像3(図13参照))。また、骨の減弱係数につき、性別並びに年齢を考慮することにより、より誤差が減少することが確認された(参考画像4(図14参照))。
(実施例2)臨床データを用いた画像再構成例
本発明に係る減弱係数マップの効果を確認するため、下記の検証を行った。
(減弱係数マップの作成)
臨床データとして、59歳女性の頭部の投影データ(使用した放射性医薬品:123I-IMP)を用いた。この投影データを用いて減弱補正を行わずに画像再構成を行い、各スライスにつき特開2007−248121号公報記載の方法に従って、脳実質の輪郭を抽出した(図15参照)。
別に、予め取得しておいたモデルX線CT画像(39歳男性由来、図16参照)につき、頭蓋内側の輪郭を抽出した(図17参照)。
上記で抽出した被験者の脳実質輪郭とモデルX線CT画像における頭蓋内側輪郭につき、実質的に同一のスライスに相当する画像同士を重心が一致するように重ね合わせた(図18参照)。重心から各輪郭までの距離を1°毎に測定し、下記式(2)に従って1°毎に変換パラメータを求めた。
モデルCT画像における上記重心から頭蓋内側、頭蓋外側、頭皮までの距離のそれぞれに対し、対応する上記変換パラメータを1°毎に乗じ、モデルCT画像を変形させて被験者脳の形状に合わせた(図19参照)。この変換後のモデルCT画像につき、脳実質及び頭皮の減弱係数を0.150/cmを当てはめ、骨の減弱係数を0.150/cm(軟部組織と同じ値、即ち、骨を考慮しない場合に相当)、0.299/cm(50歳代女性を仮定した値)、0.317/cm(40歳代女性を仮定した値)とした各減弱係数マップを作成し、それぞれ減弱係数マップ4、減弱係数マップ5、及び減弱係数マップ6とした。
(再構成画像の作成及び比較)
前記投影データにつき、減弱補正を行わずに再構成を行った画像(図20参照、比較例1)、減弱係数マップ4を用いた減弱補正を行って再構成した画像(図21参照、比較例2)、減弱係数マップ5を用いた減弱補正を行って再構成した画像(図22、実施例1)、及び減弱係数マップ6を用いた減弱補正を行って再構成した画像(図23、実施例2)を、それぞれ作成した。
図20と図21〜図23との比較から視覚的にも明らかなように、減弱補正を行うことによって、再構成画像の画質が明らかに向上していた。
各比較例及び実施例2に係る画像につき、下記式(3)を用いて、実施例1に係る画像(シミュレーションにより得られた投影データに対し、年齢に即した骨の吸収係数を考慮した減弱補正を行った参考画像4(図14参照))との誤差を計算した。
次に、実施例1に係る画像との誤差を求めた結果を、表2に示す。
この表に示すように、骨を考慮した減弱補正を行うことにより再構成画像の精度が向上することが、臨床データを用いた検証によっても確認された。比較例2に係る画像(骨を考慮しない減弱係数マップを用いた減弱補正を行って再構成した画像)と参考画像4との間には、依然として15.5%程度の誤差がある。これに対し、年齢に即した吸収係数を用いることによって、参考画像4との誤差は2.30%まで低減しており、より正確な再構成画像を得ることができることが示唆された(実施例2参照)。
本発明は、生体の不均一性を考慮して適切な減弱係数マップを生成できるという効果を有し、PET画像及びSPECT画像の減弱補正に有用である。
実施の形態の画像処理装置の構成を示す図である。 (a)変換パラメータを求める方法を説明するための図である。(b)変形後のモデル画像の例を示す図である。 減弱係数データ記憶部に記憶された減弱係数データの例を示す図である。 実施の形態の減弱係数マップ作成プログラムの構成を示す図である。 実施の形態の画像処理装置の動作を示す図である。 実施の形態の減弱係数マップ作成装置の動作を示す図である。 変形例に係る画像処理装置の構成を示す図である。 (a)変換パラメータを求める方法を説明するための図である。(b)変形後のモデル画像の例を示す図である。 実施例で用いたデジタル脳ファントムを示す図である。 減弱および散乱の影響を全く受けていない理想的条件における画像を示す図である。 減弱補正を行わずに再構成を行った画像を示す図である。 減弱係数マップ1を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。 減弱係数マップ2を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。 減弱係数マップ3を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。 減弱補正を行わずに画像再構成を行い、各スライスにつき公知の方法に従って抽出した脳実質の輪郭を示す図である。 予め取得しておいたモデルX線CT画像を示す図である。 モデルX線CT画像から抽出した頭蓋内側の輪郭を示す図である。 被験者の脳実質輪郭とモデルX線CT画像における頭蓋内側輪郭を重心が重なるように合わせた図である。 モデルCT画像を変形させて被験者脳の形状に合わせた図である。 減弱補正を行わずに再構成を行った画像を示す図である。 減弱係数マップ4を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。 減弱係数マップ5を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。 減弱係数マップ6を用いた減弱補正を行って再構成した画像を示す図である。
符号の説明
10 画像処理装置
12 投影画像データ入力部
14 画像再構成部
16 減弱補正部
18 画像出力部
20 減弱係数マップ作成装置
22 脳実質輪郭算出部
24 変換パラメータ算出部
26 被験者頭蓋骨画像算出部
28 減弱係数設定部
30 モデル画像データ記憶部
32 減弱係数データ記憶部
34 減弱係数マップ作成装置
36 頭皮輪郭算出部
40 核医学画像診断装置

Claims (8)

  1. 核医学画像データから減弱係数マップを作成する装置であって、
    頭蓋骨のモデル画像を記憶したモデル画像記憶部と、
    核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求める輪郭算出部と、
    前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求める被験者頭蓋骨画像算出部と、
    前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成する減弱係数設定部と、
    を備えた減弱係数マップ作成装置。
  2. 前記モデル画像の頭蓋骨の内側の領域にある第1の特定点から頭蓋骨の内輪郭までの径を前記第1の特定点の全方位について求めると共に、被験者の脳実質の領域にある第2の特定点から前記脳実質の輪郭までの径を前記第2の特定点の全方位について求め、各方位についてモデル画像における径と被験者における径の比を求め、求めた比を各方位の変換パラメータとする変換パラメータ算出部を備え、
    前記被験者頭蓋骨画像算出部は、前記第1の特定点の各方位に対応する前記変換パラメータを用いて、前記モデル画像を前記各方位に拡大または縮小することにより、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭を被験者の脳実質の輪郭に一致させるように前記モデル画像を変形する請求項1に記載の減弱係数マップ作成装置。
  3. 前記モデル画像の頭蓋骨の内側の領域にある第1の特定点から頭蓋骨の外輪郭までの径を前記第1の特定点の全方位について求めると共に、被験者の脳実質の領域にある第2の特定点から前記頭皮の輪郭までの径を前記第2の特定点の全方位について求め、各方位についてモデル画像における径と被験者における径の比を求め、求めた比を各方位の変換パラメータとする変換パラメータ算出部を備え、
    前記被験者頭蓋骨画像算出部は、前記第1の特定点の各方位に対応する前記変換パラメータを用いて、前記モデル画像を前記各方位に拡大または縮小することにより、前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭を被験者の頭皮の輪郭に一致させるように前記モデル画像を変形する請求項1に記載の減弱係数マップ作成装置。
  4. 性別または年齢に関連付けて骨の減弱係数の値を記憶した減弱係数記憶部を備え、
    前記減弱係数設定部は、前記減弱係数記憶部から被験者の性別または年齢に対応する骨の減弱係数を読み出し、読み出した減弱係数を頭蓋骨の領域に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の減弱係数マップ作成装置。
  5. 前記輪郭算出部は、投影画像データに基づいて、被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求める請求項1〜4のいずれかに記載の減弱係数マップ作成装置。
  6. 被験者の投影画像データを取得する投影画像データ取得部と、
    前記投影画像データから再構成画像を生成する再構成画像生成部と、
    請求項1〜5のいずれかに記載の減弱係数マップ作成装置と、
    前記減弱係数マップ作成装置にて作成された減弱係数マップを用いて再構成画像の減弱補正を行う減弱補正部と、
    を備える画像処理装置。
  7. 核医学画像データから減弱係数マップを作成する方法であって、
    核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求めるステップと、
    モデル画像記憶部から頭蓋骨のモデル画像を読み出すステップと、
    前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求めるステップと、
    前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成するステップと、
    を備えた減弱係数マップ作成方法。
  8. 核医学画像データから減弱係数マップを作成するためのプログラムであって、コンピュータに、
    核医学画像データから被験者の脳実質の輪郭または頭皮の輪郭を求めるステップと、
    モデル画像記憶部から頭蓋骨のモデル画像を読み出すステップと、
    前記モデル画像を、前記モデル画像の頭蓋骨の内輪郭が被験者の脳実質の輪郭に一致するように、あるいは前記モデル画像の頭蓋骨の外輪郭が被験者の頭皮の輪郭に一致するように変形し、被験者の頭蓋骨の画像を求めるステップと、
    前記被験者の頭蓋骨の画像に基づいて、頭蓋骨の領域に骨に対応した減弱係数を設定し、頭蓋骨の内側の領域に脳実質に対応した減弱係数を設定することにより、減弱係数マップを作成するステップと、
    を実行させるプログラム。
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