JP2013117285A - 巻回状ガスケットおよび巻回状ガスケットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジ等への取り付け作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得る巻回状ガスケットを提供するとともに、該巻回状ガスケットを簡便に製造する方法を提供する。
【解決手段】
紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回してなる巻回状本体部を有することを特徴とする巻回状ガスケットと、巻回状本体部を有する巻回状ガスケットの製造方法であって、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成することを特徴とする巻回状ガスケットの製造方法である。
【選択図】図5

Description

本発明は、巻回状ガスケットおよび巻回状ガスケットの製造方法に関する。
一般にガスケットは、フッ素樹脂、無機充填材、ゴム、金属等を使用してリング状またはシート状に加工してなるものであり、例えば高温高圧の機器や配管の継手部に使用され、水、油、蒸気、ガス等の流体をシールする目的で使用されている(例えば、特許文献1(特開2008―7607号公報)参照)。
また、高温高圧状態にある機器や各種配管の継手部等に使用されるガスケットとしては、通常、その主表面側から見た形状が環形状(ドーナツ形状)を成す環状ガスケットが使用されている。環状ガスケットのサイズも使用する機器や配管のサイズに応じて種々のものが使用されており、比較的大口径のガスケットも使用されるようになっている。
特開2008―7607号公報
しかしながら、上記環状ガスケットが使用される機器としては、例えば多管式熱交換器があり、この多管式熱交換器においては、配管内に長尺状のチューブ等が配設されている場合があり、該チューブが配設された配管の継手部に使用される環状ガスケットを交換する場合には、配管内のチューブを一旦引き抜いた後、継手部に環状ガスケットを差し込む必要があることから、交換作業に時間を要し、チューブ等を引き抜くための作業スペースを確保する必要がある等、時間的、労力的または費用的に多大な負担を要していた。
また、環状ガスケットのうち、特に大口径の環状ガスケットの設置に際しては、例えば円管状の熱交換器の頂部までフランジを持ち上げ、環状ガスケットの中空部に円管状熱交換器の頂部を嵌め込んだ上で、熱交換器底部に設けられたフランジまで押し下げる必要があるため、一般に取り扱いに手間がかかり、ガスケットが反れたり捻じれたりして、破損、変形を生じる場合がある。
このような状況下、本発明は、フランジ等への取り付けまたは取り外し作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得るシール性に優れた巻回状ガスケットを提供するとともに、該巻回状ガスケットを簡便に製造する方法を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決すべく、本発明者がさらに鋭意検討を行ったところ、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回してなる巻回状本体部を有する巻回状ガスケットにより、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回してなる巻回状本体部を有することを特徴とする巻回状ガスケット、
(2)前記巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有し、前記外周補強リングは、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けてなるものである上記(1)に記載の巻回状ガスケット、
(3)前記外周補強リングが相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を嵌合してなるものである上記(2)に記載の巻回状ガスケット、
(4)前記巻回状本体部の内周側に設けられた内周補強リングをさらに有し、該内周補強リングは、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けてなるものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の巻回状ガスケット、
(5)巻回状本体部を有する巻回状ガスケットの製造方法であって、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成することを特徴とする巻回状ガスケットの製造方法、
(6)巻回状本体部を有するとともに該巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有する巻回状ガスケットの製造方法であって、
紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成した後、
前記巻回状本体部の外周側に、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けて外周補強リングを形成する
上記(5)に記載の巻回状ガスケットの製造方法
を提供するものである。
本発明によれば、フランジ等への取り付け作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得るシール性に優れた巻回状ガスケットを提供するとともに、該巻回状ガスケットを簡便に製造する方法を提供することができる。
本発明の巻回状ガスケットの一例を示す図である。 本発明の巻回状ガスケットの一例を示す図である。 本発明の巻回状ガスケットの一例を示す図である。 本発明の巻回状ガスケットの一例を示す図である。 本発明の巻回状ガスケットの一例を示す図である。 本発明の実施例で使用した一対のフランジの説明図である。 本発明の実施例で使用した一対のフランジの締め付け状態を示す断面図である。 本発明の実施例で得られた巻回状ガスケットのシール性評価装置の概要説明図である。
本発明の巻回状ガスケットは、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回してなる巻回状本体部を有することを特徴とするものである。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、紐状または板状の弾性シール部材としては、ガスケットとして使用されたときに弾性変形、シール性および耐熱性を発揮し得るものであれば特に制限されない。
なお、本発明の巻回状ガスケットにおいて、「紐状」の弾性シール部材とは、繊維の集合体からなるものを意味し、通常は繊維が編組されてなるものを意味するものとする。また、本発明の巻回状ガスケットにおいて、「板状」の弾性シール部材とは、上記紐状物の構成素材以外の素材からなるテープ形状を有するものを意味するものとする。
紐状の弾性シール部材としては、耐熱性繊維を編組したものを挙げることができ、具体的には、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭素繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維等の耐熱性繊維を編組したものを挙げることができる。
このような紐状の弾性シール部材としては、市販品を使用することもでき、例えば汎用パッキンとして市販されている、ニチアス(株)製TOMBO No.9040、No.9040−W、No.9040−WR、No.9039、No.9038、No.9034、No.9077、No.9077−L、No.2280−S、No.2940、No.1120等を挙げることができる。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、紐状の弾性シール部材としては、断面が四角形、多角形、丸形、楕円、V字形等種々の形状を有するものを挙げることができ、断面の厚み(断面における最大幅)が0.1〜55.0mmであるものが好ましく、0.1〜10.0mmであるものがより好ましく、0.1〜5.0mmであるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、紐状の弾性シール部材としては、耐熱温度が−250〜816℃であるものが好ましく、−100〜400℃であるものがより好ましく、−100〜260℃であるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、紐状のシール部材としては、最大使用圧力が0.0〜50.0MPaであるものが好ましく、0.0〜20.0MPaであるものがより好ましく、0.0〜5.0MPaであるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、板状の弾性シール部材としては、ジョイントシート、ゴムシート、樹脂シート等をテープ状に切断してなるものを挙げることができ、具体的には、ニチアス(株)製TOMBO No.1995、No.9007、No.1200、No1120等をテープ状に切断してなるものを挙げることができる。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、板状の弾性シール部材としては、幅(テープ状物の幅)が0.1〜55.0mmであるものが好ましく、0.1〜10.0mmであるものがより好ましく、0.1〜5.0mmであるものがさらに好ましい。また、板状の弾性シール部材としては、厚み(テープ状物の厚み)が0.1〜55.0mmであるものが好ましく、0.1〜10.0mmであるものがより好ましく、0.1〜5.0mmであるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、板状の弾性シール部材は、通常断面が四角形状であるが、多角形状、丸形状、楕円形状のものでもよく、断面が四角形状の弾性シール部材を加工した断面がV字形状のものであってもよい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、板状の弾性シール部材としては、耐熱温度が−250〜816℃であるものが好ましく、−100〜400℃であるものがより好ましく、−100〜260℃であるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、板状のシール部材としては、最大使用圧力が0.0〜50.0MPaであるものが好ましく、0.0〜20.0MPaであるものがより好ましく、0.0〜5.0MPaであるものがさらに好ましい。
本発明の巻回状ガスケットは、紐状または板状の弾性シール部材を複数巻回してなる巻回状本体部を有するものである。
例えば、図1に示すように、紐状または板状の弾性シール部材Pを複数(図1に示す例では4回)巻回してなる巻回状本体部を有する巻回状ガスケットを挙げることができる。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、紐状または板状の弾性シール部材の巻回数は2以上であり、3以上が好ましく、5以上がより好ましい。巻回数の上限は特に制限されず、巻回状本体部のサイズ等に応じて任意に選択される。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、巻回された紐状または板状の弾性シール部材の一方の端部は、他方の端部と接着剤等により固定されていることが好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、巻回状本体部の内径や外径も特に制限されず、シール対象となるフランジ等の内径や外径等に応じて適宜選択することができる。
本発明の出願前においては、例えば紐状の弾性シール部材をパッキンとして使用することが知られていたが、紐状の弾性シール部材をパッキンとして使用する際は、水系または油系の流体あるいは有機溶剤等の漏洩を抑制するために一重巻きして使用されており、弾性シール部材が複数回巻回して使用されることはなかった。
これに対して、本発明者等は、弾性シール部材を複数回巻回して巻回状本体部を成すことにより、フランジ等への取り付け作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得る全く新規な巻回状ガスケットを提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明の巻回状ガスケットは、上記巻回状本体部の内周側に設けられた内周補強リングをさらに有し、該内周補強リングは、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けてなるものであることが好ましい。
本発明の巻回状ガスケットは、内周補強リングを有することにより、締付圧力によって巻回状本体部が内周側へ変形することを抑制して、巻回状本体部を好適にセンタリングすることができる。
本発明の外周補強リングにおいて、内周補強リングとしては、金属板製、樹脂板製、セラミック板製のものを挙げることができ、金属板製のものが好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、内周補強リングの内径や外径も特に制限されず、ガスケットを施工する配管等の径に応じて適宜決定すればよい。また、内周補強リングの厚みは、巻回状本体部の厚みに応じて適宜決定すればよい。
内周補強リングの厚みが小さすぎると、内周補強リングが巻回状本体部から外れ易くなり、また、内周補強リングの厚みが大き過ぎて巻回状本体部の厚みに近くなると、適切な圧縮量が確保できず、シール性能が低下し易くなる。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、上記内周補強リングは、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けてなるものであり、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を嵌合してなるものであることが好ましい。
このような内周補強リングとしては、例えば、図2(a)に示すように、円弧状に分割された内周補強リング部材M、Mを挙げることができる。
図2(a)において、一方の内周補強リング部材Mの端部は、他方の内周補強リング部材Mの端部と嵌合し得るように、一方の端部が雄型状、他方の端部が雌型状に加工されてなるものであり、一方の内周補強リングの端部を他方の内周補強リングの端部に嵌合することにより、図2(b)に示すように、巻回状本体部1の内周側に内周補強リング2を成す。
図2に示す内周補強リング2は、2つの内周補強リング部材M、Mを組み付けてなるものであるが、内周補強リングを構成する内周補強リング部材の数は特に制限されず、2〜4個であることが適当である。
本発明の巻回状ガスケットは、前記巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有し、前記外周補強リングは、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けてなるものであることが好ましい。
本発明の巻回状ガスケットは、外周補強リングを有することにより、締付圧力によって巻回状本体部が外周側へ変形することを抑制して、巻回状本体部を好適にセンタリングすることができる。
本発明の外周補強リングにおいて、外周補強リングとしては、金属板製、樹脂板製、セラミック板製のものを挙げることができ、金属板製のものが好ましい。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、外周補強リングの内径や外径も特に制限されず、巻回状本体部の外径や外周補強リングを設けるフランジ等の外径に対応して適宜決定すればよい。
また、外周補強リングの厚みも、巻回状本体部の厚みに応じて適宜決定すればよい。
外周補強リングの厚みが小さすぎると、外周補強リングが巻回状本体部から外れ易くなり、また、外周補強リングの厚みが大き過ぎて巻回状本体部の厚みに近くなると、適切な圧縮量が確保できず、シール性能が低下し易くなる。
本発明の巻回状ガスケットにおいて、上記外周補強リングは、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けてなるものであり、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を嵌合してなるものであることが好ましい。
このような内周補強リングとしては、例えば、図3(b)に示すように、円弧状に分割された外周補強リング部材m、mを嵌合してなるものを挙げることができる。
図3(b)において、一方の外周補強リング部材mの端部は、他方の外周補強リング部材mの端部と嵌合し得るように、一方の端部が雄型状、他方の端部が雌型状に加工されてなるものであり、一方の外周補強リングの端部を他方の外周補強リングの端部に嵌合することにより、図3(b)に示すように、巻回状本体部1の外周側に外周補強リング3を成す。
図3に示す外周補強リング3は、2つの円弧状外周補強リング部材m、mを組み付けてなるものであるが、本発明の巻回状ガスケットにおいて、外周補強リングを構成する外周補強リング部材の数は特に制限されず、
2〜4個であることが適当である。
本発明の巻回状ガスケットは、図4や図5に示すように、巻回状本体部1の内周側に内周補強リング2が設けられ、巻回状本体部1の外周側に外周補強リング3が設けられてなるものであってもよく、このように内周補強リングと外周補強リングが設けられてなるものであることにより、巻回状本体部1の締付圧力による変形を効果的に抑制し、巻回状本体部1を好適にセンタリングすることができる。
本発明の巻回状ガスケットは、内周補強リングまたは外周補強リングのいずれか一方または両方を有するものであることが好ましいが、フランジ等への取り付けまたは取り外しを簡便に行うという観点からは、外周補強リングのみを有するものがより好ましい。
本発明の巻回状ガスケットは、以下に詳述する本発明の巻回状ガスケットの製造方法により好適に製造することができる。
本発明によれば、巻回状本体部の構成部材が紐状または板状の弾性部材であり、内周補強リングや外周補強リングも相互に着脱可能な複数のリング部材からなるものであることから、施工現場において特別な工具を用いることなく、フランジ内孔等の施工箇所に構造物が存在する場合であっても該構造物を移動させることなくシール性の高いガスケットを簡便に形成することができる。
このため、本発明によれば、フランジ等への取り付けまたは取り外し作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得るシール性の高い巻回状ガスケットを提供することができる。
次に、本発明の巻回状ガスケットの製造方法について説明する。
本発明の巻回状ガスケットの製造方法は、巻回状本体部を有する巻回状ガスケットの製造方法であって、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成することを特徴とするものである。
本発明の製造方法は、上述した本発明の巻回状ガスケットを製造する方法に相当する。
従って、本発明の製造方法において、巻回状本体部を構成する紐状または板状の弾性シール部材の詳細は、上述した内容と同様である。また、本発明の製造方法において、得られる巻回状ガスケットが内周補強リングや外周補強リングを有してもよいことや、内周補強リングや外周補強リングの詳細も、上述した内容と同様である。
本発明の製造方法においては、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成することを特徴とするものである。
例えば、フランジ等の接合面において、フランジの内周に沿うように紐状または板状の弾性シール部材を一周巻き付けた後、そのまま連続して複数回渦まき状に巻き付けることにより、フランジの内周部から外周部方向に巻回状本体部を形成することができる。
上記渦巻状本体部において、紐状または板状の弾性シール部材のフランジの内周側端部は、フランジの内周に一周巻き付けた後または渦巻状に所望回数巻き付けた後に接着剤で固定することが好ましく、紐状または板状の弾性シール部材のフランジの外周側端部も、渦巻状に所望回数巻き付けた後に接着剤で固定することが好ましい。
また、例えば図1に示すように、フランジ等の接合面において、フランジの内周に対応する長さを有する紐状の弾性シール部材Pをフランジの内径に沿うように一周巻き付けた後、適宜接着剤を用いて両端部を相互に接着し、上記一周巻き付けた弾性シール部材の外周にさらにそれぞれ所定の長さを有する弾性シール部材を一周づつ複数回繰り返し巻き付けて、巻回状本体部1を形成する。この場合、得られる巻回状本体部を一体化するために、最外周に巻き付けた弾性シール部材Pは、一週目と同様に両端部を接着固定することが好ましい。
本発明の製造方法において、巻回状本体部を有するとともに該巻回状本体部の内周側に設けられた内周補強リングをさらに有する巻回状ガスケットを製造する場合、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けて内周補強リングを形成した後、該内周補強リングの外周側に、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成する。
例えば、図2(a)に示すように、相互に脱着可能な2つの内周補強リング部材M、Mの端部を相互に嵌合することにより内周補強リング2を形成し、この内周補強リング2の内径を、フランジ等の接合面における内径に重ね合わさるように配置した後、図2(b)に示すように、この内周補強リング2の外周に、紐状の弾性シール部材Pを上記と同様の方法によって複数巻回することにより、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1を形成してなる巻回状ガスケットを得ることができる。
また、本発明の製造方法において、巻回状本体部を有するとともに該巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有する巻回状ガスケットを製造する場合、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成した後、上記巻回状本体部の外周側に、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けて外周補強リングを形成する。
例えば、図3(a)に示すように、フランジ等の接合面において、フランジの内径に対応するように、紐状の弾性シール部材を上記と同様の方法によって複数巻回して巻回状本体部1を形成した後、図3(b)に示すように、相互に脱着可能な2つの外周補強リング部材m、mの端部を相互に嵌合することにより外周補強リング3を形成することにより、巻回状本体部1の外周に外周補強リング3を形成してなる巻回状ガスケットを得ることができる。
また、本発明の製造方法において、巻回状本体部を有するとともに該巻回状本体部の内周側に設けられた内周補強リングと上記巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有する巻回状ガスケットを製造する場合、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けて内周補強リングを形成した後、該内周補強リングの外周側に、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成し、次いで、上記巻回状本体部の外周側に、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けて外周補強リングを形成する。
例えば、図4に示すように、相互に脱着可能な2つの内周補強リング部材M、Mの端部を相互に嵌合することにより、内周補強リング2を形成し、この内周補強リング2の内径が、フランジ等の接合面におけるフランジ内径に重ね合わさるように配置した後、この内周補強リング2の外周側に、上記と同様の方法によって紐状の弾性シール部材Pを複数回巻回して巻回状本体部1を形成し、該巻回状本体部1の外周側に、外周補強リング部材m、mの端部を相互に嵌合することによって外周補強リング3を形成することにより、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1を形成してなるとともに、該巻回状本体部1の外周に外周補強リング3を形成してなる巻回状ガスケットを得ることができる。
図5は、図4に示す例において、断面が四角形である紐状の弾性シール部材Pに代えて、図5に示すように断面がV字形である紐状の弾性シール部材Pを用い、上記と同様にして製造された巻回状ガスケットを示すものであり、図5に示す例においても、図4に示す例と同様に、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1を形成してなるとともに、該巻回状本体部1の外周に外周補強リング3を形成してなる巻回状ガスケットが得られる。
図1〜図5に示す例においては、紐状の弾性シール部材を用いて巻回状本体部を形成する例について説明したが、紐状の弾性シール部材に代えて板状の弾性シール部材を用いてもよい。
本発明の製造方法によれば、巻回状本体部の構成部材が紐状または板状の弾性部材であり、内周補強リングや外周補強リングも相互に着脱可能な複数のリング部材からなるものであることから、施工現場において特別な工具を用いることなく、フランジ内孔等の施工箇所に構造物が存在する場合であっても該構造物を移動させることなくシール性の高いガスケットを簡便に形成することができる。
このため、本発明によれば、フランジ等への取り付けまたは取り外し作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得るシール性の高い巻回状ガスケットを簡便に製造することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)(巻回状本体部のみからなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。図6に示す一対のフランジF、F’は、後述するシール試験用のものであって、図6(a)に示す一方のフランジFは、(本来円孔が設けられるべき)中央部cが直径182mmの円形の板材で塞がれた、外径250mmの概略円盤形状を有し、外周部に締め付け用のボルト孔を等間隔に4つ有するものである。また、図6(b)に示す他方のフランジF’も、(本来円孔が設けられるべき)中央部cが直径182mmの円形の板材で塞がれるとともに、中心にガス流通用のホースアダプターadが設けられた外径250mmの概略円盤形状を有し、外周部に締め付け用のボルト孔bを等間隔に4つ有するものである。
後述するように、図6(a)に示すフランジFと図6(b)に示すフランジF’は、円盤形状を有する接合面にガスケットを挟持した状態で締め付け、シール試験に供される。
なお、図6(a)および図6(b)において、それぞれ上側の図が主表面側から見たときの図であり、下側の図が主表面に対する垂直断面を示す図である。
図1に示すように、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキン TOMBO No.2940)を用い、図6(a)に示すフランジFの接合面において、フランジFの内径相当部分に合わせて一周巻き付けた後、上記紐状のパッキンPの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を相互に接着した。次いで、図1に示すように、上記両端部を互いに接着したグランドパッキンPの外周にさらに上記グランドパッキンPを、一周づつ計二周巻き付けた(それぞれ接着は行わず)。さらに、図1に示すように、上記三周巻き付けたグランドパッキンPの外周にさらに上記グランドパッキンPを一周巻き付けた後、パッキンの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を互いに接着することにより、巻回状本体部1からなる巻回状ガスケットを形成した。
得られた巻回状ガスケットのA−A’断面を図1の下方に示す。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられた各ボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して109N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(実施例2)(内側補強リング及び巻回状本体部からなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
図2(a)に示すように、ステンレススチール(SUS304)製の、相互に脱着可能な2つの内周補強リング部材M、Mの端部を相互に嵌合することにより、内径138mm、外径150m、厚さ2mmの内周補強リング2を形成し、この内周補強リング2の内径が、図6(a)に示すフランジFの接合面における内径相当部分に重ね合わさるように配置した。
図2(b)に示すように、この内周補強リング2の外周に、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキン TOMBO No.2940)を一周巻き付けた後、上記紐状のパッキンPの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を相互に接着するとともに内周補強リング2との接触部を接着した。次いで、図2(b)に示すように、上記両端部を互いに接着したグランドパッキンPの外周にさらに上記グランドパッキンPを、一周づつ計二周巻き付けた(それぞれ接着は行わず)。さらに、図2(b)に示すように、上記三周巻き付けたグランドパッキンPの外周にさらに上記グランドパッキンPを一周巻き付けた後、パッキンPの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を互いに接着することにより、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1を形成してなる巻回状ガスケットを作製した。
得られた巻回状ガスケットのB−B’断面を図2(b)の下方に示す。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部にそれぞれ設けられた各ボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して109N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(実施例3)(巻回状本体部及び外側補強リングからなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
図3(a)に示すように、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキンTOMBO No.2940)を用い、図6(a)に示すフランジFの接合面において、フランジFの内径相当部分に合わせて一周巻き付けた後、上記紐状のパッキンPの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を相互に接着した。次いで、図3(a)に示すように、上記両端部を互いに接着したグランドパッキンの外周にさらに上記グランドパッキンPを一周づつ計四周巻き付けることにより(それぞれ接着は行わず)、巻回状本体部1を作製した。
図3(b)に示すように、ステンレススチール(SUS304)製の、相互に脱着可能な2つの外周補強リング部材m、mの端部を相互に嵌合することにより、内径179mm、外径190m、厚さ2mmの外周補強リング3を形成し、上記巻回状本体部1と外周補強リング3の内径側壁面との接合部を接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて接着することにより、巻回状本体部1の外周に外周補強リング3を形成してなる巻回状ガスケットを作製した。
得られた巻回状ガスケットのC−C’断面を図3(b)の下方に示す。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられた各ボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して108N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(実施例4)(内側補強リング、巻回状本体部及び外側補強リングからなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
図4に示すように、ステンレススチール(SUS304)製の、相互に脱着可能な2つの内周補強リング部材M、Mの端部を相互に嵌合することにより、内径136mm、外径148m、厚さ2mmの内周補強リング2を形成し、この内周補強リング2の内径が、図6(a)に示すフランジFの接合面における内径相当部分に重ね合わさるように配置した。
図4に示すように、この内周補強リング2の外周に、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキンTOMBO No.2940)を一周巻き付けた後、上記紐状のパッキンPの両端を斜めにカットし、接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて両端部を相互に接着するとともに内周補強リング2との接触部を接着した。次いで、図4に示すように、上記両端部を互いに接着したグランドパッキンの外周に、さらに上記グランドパッキンを一周づつ計四周巻き付け、最後に巻き付けた最外周に位置するパッキンPの両端部を、内周側に隣接するパッキンPにそれぞれ接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて接着した。
次いで、図4に示すように、ステンレススチール(SUS304)製の、相互に脱着可能な2つの外周補強リング部材m、mの端部を相互に嵌合することにより、内径179mm、外径190m、厚さ2mmの外周補強リング3を形成し、上記巻回状本体部1と外周補強リング3の内径側壁面との接合部を接着剤(コニシ(株)製G17)を用いて接着することにより、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1が形成され、該巻回状本体部1の外周にさらに外周補強リング3が形成されてなる巻回状ガスケットを作製した。
得られた巻回状ガスケットのD−D’断面を図4の下方に示す。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられた各ボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して108N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(実施例5)(内側補強リング、巻回状本体部及び外側補強リングからなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
実施例4において、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキンTOMBO No.2940)を用いる代わりに、紐状の弾性シール部材として、断面がくの字形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキンTOMBO No.2940)を用いて巻回状本体部を形成した以外は、実施例4と同様にして、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1が形成され、該巻回状本体部1の外周にさらに外周補強リング3が形成されてなる巻回状ガスケットを作製した。
得られた巻回状ガスケットの上面図を図5の中央に示すとともに、得られた巻回状ガスケットのE−E’断面を図5の下方に示す。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられた各ボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して108N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(実施例6)(内側補強リング、巻回状本体部及び外側補強リングからなる巻回状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
実施例4において、紐状の弾性シール部材として、断面が四角形で厚さが約3.2mmのグラファイトファイバーを編組したグランドパッキンP(ニチアス(株)製グラファイトファイバーパッキンTOMBO No.2940)を用いる代わりに、板状の弾性シール部材として、厚さ3mm、幅3mmの断面が四角形状のジョイントシート(ニチアス(株)製クリンシルトップTOMBO No.1120、膨張黒鉛を主体としアラミド繊維で補強してなるもの)を用いて巻回状本体部を形成した以外は、実施例4と同様にして、内周補強リング2の外周に巻回状本体部1が形成され、該巻回状本体部1の外周にさらに外周補強リング3が形成されてなる巻回状ガスケットを作製した。
図7に示すように、上記接合面に巻回状ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられた各ボルト孔bにボルトを挿入して108N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(比較例1)(一体形状ガスケットの製造例)
図6に示すようなJIS 10K 125Aサイズの一対のフランジ(薄型フランジ)F、F’をシール対象とする巻回状ガスケットを作製した。
ジョイントシート(ニチアス(株)製クリンシルトップTOMBO No.1120)を、内径141mm、外径190mmのドーナツ形状に打ち抜いて、ジョイントシート製ガスケットを得た。
図7に示すように、上記接合面にジョイントシート製ガスケットGを設けた図6(a)のフランジF上に、図6(b)に示す、もう一方のフランジF’を重ね合わせ、フランジF、F’の外周部に設けられたボルト孔bを重ね合わせた状態でボルトを挿入して218N・m(面圧34.3MPa)で締め付けることにより、フランジF、F’間を封止した。
(シール性評価)
実施例1〜実施例6および比較例1で得られた巻回状ガスケットのシール性を以下のとおり評価した。
図8に示すように、ガスケットGを挟持したフランジF、F’の締め付け物を水中に静置した状態で、フランジF’に設けたホースアダプターadを通じて内圧0.98MPaでNガスボンベからNガスを供給した。ガスケットの上部にはロートrが配置されており、上記Nガスを供給しつつ10分間放置して、漏れ出した気泡量を測定した。
その結果、実施例1〜実施例6および比較例1で得られた巻回状ガスケットは、Nガスの漏洩量がいずれも0cm/分間であった。
実施例1〜実施例6で得られた巻回状ガスケットは、フランジ内孔に構造物等が存在するような場合であっても、特段の工具を使用することなく取り付け作業を簡便かつ低コストに行うことができるものであることが分かり、また、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得るものであることが分かる。
また、実施例1〜実施例6で得られた巻回状ガスケットは、比較例1で得られたジョイントシート製の一体形状を有するガスケットと同様に、高いガスシール性を発揮し得るものであることが分かる。
これに対して、比較例1で得られたジョイントシート製のガスケットは、特にフランジ内孔に構造物等が存在するような場合に、取り付け作業に手間取り、長時間を要するものであることが分かり、また、特にガスケットが大型化した場合において、取り付け時に破損や変形を生じ易いものであることが分かる。
本発明によれば、フランジ等への取り付け作業を簡便かつ低コストに行うことができ、取り付け時における破損や変形を効果的に抑制し得る巻回状ガスケットを提供するとともに、該巻回状ガスケットを簡便に製造する方法を提供することができる。
1 巻回状本体部
2 内周補強リング
3 外周補強リング
M 内周補強リング部材
m 外周補強リング部材
P グランドパッキン
c 中央部
b ボルト孔
ad ホースアダプター
F、F’フランジ
G ガスケット
r ロート

Claims (6)

  1. 紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回してなる巻回状本体部を有することを特徴とする巻回状ガスケット。
  2. 前記巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有し、前記外周補強リングは、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けてなるものである請求項1に記載の巻回状ガスケット。
  3. 前記外周補強リングが相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を嵌合してなるものである請求項2に記載の巻回状ガスケット。
  4. 前記巻回状本体部の内周側に設けられた内周補強リングをさらに有し、該内周補強リングは、相互に着脱可能な複数の内周補強用リング部材を組み付けてなるものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の巻回状ガスケット。
  5. 巻回状本体部を有する巻回状ガスケットの製造方法であって、紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成することを特徴とする巻回状ガスケットの製造方法。
  6. 巻回状本体部を有するとともに該巻回状本体部の外周側に設けられた外周補強リングをさらに有する巻回状ガスケットの製造方法であって、
    紐状または板状の弾性シール部材を環状に複数巻回して巻回状本体部を形成した後、
    前記巻回状本体部の外周側に、相互に着脱可能な複数の外周補強用リング部材を組み付けて外周補強リングを形成する
    請求項5に記載の巻回状ガスケットの製造方法。
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