JP2013116976A - 一液型湿気硬化性組成物、この組成物からなるシール材及びこのシール材を用いた太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロカプセルの破壊等、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を行わずに長期に保存でき、かつ、長期保存した後であっても深部硬化性及び硬化速度のいずれにも優れた一液型湿気硬化性組成物を提供する。
【解決手段】本発明の一液型湿気硬化性組成物は、(A)珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、下式に示すSmallの手法で計算した溶解性パラメータδ(cal/cm1/2が8.9以上10.5以下であるポリカルボン酸エステル1〜150重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含む。下式中、Gは分子引力定数、ΣGは分子中の原子と原子団のGの総和、dは密度、Mは分子量を示す。
【数1】
Figure 2013116976

【選択図】なし

Description

本発明は、一液型湿気硬化性組成物に関する。特に、分子中に架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有するポリカルボン酸エステルとを含有する一液型湿気硬化性組成物に関する。
従来より、分子中に架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体は広く知られている。例えば、有機重合体鎖の両末端にメチルジメトキシシリル基等の架橋性珪素基を有する次のような重合体が知られている。
CH(CHO)Si〜〜〜(有機重合体鎖)〜〜〜Si(OCHCH
通常、この重合体は液状であるため、基材に塗布することができ、また、隙間や型に充填することができる。上記重合体において、珪素原子は、加水分解性基であるメトキシ基に結合していることから、塗布や充填の後、放置しておけば空気中の湿気により加水分解反応及びシラノール縮合反応を経て、重合体同士がシロキサン結合により架橋し、ゴム状の硬化物を生成する。また、上記重合体は、耐熱性、耐水性、湿気遮断性、耐候性にも優れる。そのため、上記重合体は、接着剤やシーリング材に利用されており、特に建築用シーリング材として利用されている。
ところで、上記重合体は、湿気遮断性を有するため、硬化時間が長いという課題がある。特に、深さがある円筒型に充填した場合、表面だけが先に硬化し、底部が硬化するまでは非常に長い時間を要するという課題がある。
この課題を解決するため、種々の硬化性組成物が提案されている。例えば、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と、シラノール基を有する化合物又はシラノール基を有する重合体とを含むものを硬化性組成物とし、水に代えてシラノール化合物を架橋剤とすることで、深部硬化性を改善できることが提案されている(特許文献1、2参照)。また、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と、水や金属塩の水和物とを含むものを硬化性組成物とすることで、深部硬化性を改善できることが提案されている(特許文献3〜5参照)。また、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と、アミンと、カルボニル化合物とを含むものを硬化性組成物とすることで、アミンとカルボニル化合物が反応して生成する水を利用して深部硬化性を改善できることが提案されている(特許文献6参照)。
しかし、上記の硬化性組成物において、架橋性珪素基を有する有機重合体と、シラノール化合物や水とを混合すると、直ちに化学反応を開始し、硬化が始まるため、容器内に長期間保存することはできない。すなわち、上記の硬化性組成物は、一液型ではない。特に建築用を用途とする場合、一液型でないと、複数種類の原材料の計量、混合を現場で行わなければならず、作業性に劣るだけでなく、得られる組成物の品質にばらつきが生じ得るという課題がある。また、一定の混合比で原材料を混合しなければならないため、少なくとも一方の原材料が余ってしまい、原材料の無駄が生じるという課題もある。また、複数種類の原材料を混合してからその混合物が硬化するまでの時間(ポットライフ)を考慮すると、原材料の混合は少量ずつ行わなければならないという課題もある。また、作業終了後において、原材料を混合した容器を洗浄したり、複数種類の原材料が入っていた空き缶を各々廃棄したりしなければならず、混合後の容器の洗浄等、作業面での煩わしさを伴うという課題もある。
この課題に関し、反応成分の一つをマイクロカプセル化することが提案されている(特許文献7、8参照)。また、粘度が1万〜1,000万CP(センチポアズ)である一液型のシール材組成物(一液型ポリウレタン、一液型変成シリコーン又は一液型ポリイソブチレンのいずれか)に多数の独立気泡を均一に分散させることが提案されている(特許文献9参照)。また、(a)加水分解性シリル基末端を有するポリイソブチレンポリマー150重量部と、(b)水分散性に優れた炭酸カルシウム150重量部と、(c)硬化触媒2重量部と、(f)加水分解性シリル基末端を有するポリエーテル重合体50重量部と、(g)上記イソブチレンポリマーと相溶可能な可塑剤50重量部とを必須成分とした硬化性組成物は、温度23℃、湿度65%で24時間硬化させたときに1.2mmの深さまで硬化でき、封入容器の中において50℃で1週間保管できることが提案されている(特許文献10の実施例8)。さらに、接着付与剤を(e)加水分解性基をプロポキシ化したアミノシランにすると、深部硬化性が1.6mmまで向上し(同実施例7)、新たに(d)水との相溶性に優れる溶剤を加えると、深部硬化性が2.0mmに向上する(同実施例6)。
特開平2−196842号公報 特開平7−53882号公報 特開平2−185565号公報 特開平10−204303号公報 特開平11−209639号公報 特開2001−303024号公報 特開2002−309114号公報 特開2004−307723号公報 特開2001−132846号公報 特開2000−344982号公報
しかし、特許文献7及び8に記載の発明では、反応成分の一つがマイクロカプセル化されているため、硬化性組成物を硬化させる際にはマイクロカプセルを破壊しなければならない。また、特許文献9に記載の発明では、深部硬化性を高めるため、一液型のシール材組成物に多数の独立気泡を均一に分散させなければならない。つまり、特許文献7〜9に記載の発明では、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を経る必要があり、容器からの硬化性組成物を取り出す取出工程と、取り出した硬化性組成物を塗布する塗布工程とを行うだけで使用できる一液型湿気硬化性組成物の提供が求められている。
加えて、特許文献10に記載の発明によると、封入容器の中において50℃で1週間保管できることが開示されているが、さらなる保存性を有する一液型湿気硬化性組成物の提供が求められている。また、より長期に保管した後の深部硬化性及び硬化速度は不明である。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有するポリカルボン酸エステルと、(C)無機充填剤とを含有することで、マイクロカプセルの破壊等、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を行うことなく長期に保存でき、かつ、長期保存した後であっても深部硬化性及び硬化速度に優れた一液型湿気硬化性組成物を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、(A)珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、下記の(数1)に示すSmallの手法で計算した溶解性パラメータδが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステル1〜150重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含有する一液型湿気硬化性組成物である。
Figure 2013116976
(式中、Gは分子引力定数、ΣGは分子中の原子と原子団のGの総和、dは密度、Mは分子量を示す。)
(2)また、本発明は、前記架橋性珪素基が下記一般式(I)で表される、(1)に記載の組成物である。
Figure 2013116976
(式中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はR SiO−(Rは前記と同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、Rが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。nは0〜19の整数を示す。aは0〜3の整数を示し、bは0〜2の整数を示すが、aとbとの和は1以上である。なお、上記一般式(I)を構成する一般式(II)
Figure 2013116976
における全てのbが同一である必要はない。)
(3)また、本発明は、前記Xがアルコキシ基である、(2)に記載の組成物である。
(4)また、本発明は、前記Xがメトキシ基である、(3)に記載の組成物である。
(5)また、本発明は、前記飽和炭化水素系重合体がイソブチレン系重合体又は水添ポリブタジエン系重合体である、(1)から(4)のいずれか記載の組成物である。
(6)また、本発明は、前記飽和炭化水素系重合体が前記架橋性珪素基を重合体分子鎖の末端に有する、(1)から(5)のいずれか記載の組成物である。
(7)また、本発明は、前記炭素数1〜4のモノアルコールがメタノールであり、前記δが9.0(cal/cm1/2以上10.1(cal/cm1/2以下の範囲内にある、(1)から(6)のいずれか記載の組成物である。
(8)また、本発明は、前記ポリカルボン酸が脂肪族ポリカルボン酸である、(1)から(7)のいずれか記載の組成物である。
(9)また、本発明は、前記ポリカルボン酸がジカルボン酸である、(1)から(8)のいずれか記載の組成物である。
(10)また、本発明は、前記無機充填剤が炭酸カルシウムである、(1)から(9)のいずれか記載の組成物である。
(11)また、本発明は、前記炭酸カルシウムが、表面処理された炭酸カルシウムである、(10)に記載の組成物である。
(12)また、本発明は、架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体1〜30重量部をさらに含有する、(1)から(11)のいずれか記載の組成物である。
(13)また、本発明は、(1)から(12)のいずれか記載の組成物からなるシール材である。
(14)また、本発明は、(13)に記載のシール材を介して太陽電池パネルの端部と固定部材とが接着された太陽電池モジュールである。
(15)また、本発明は、(13)に記載のシール材を太陽電池パネルの端部処理剤として使用した太陽電池モジュールである。
本発明によれば、マイクロカプセルの破壊等、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を行うことなく長期に保存でき、かつ、長期保存した後であっても深部硬化性及び硬化速度に優れた一液型湿気硬化性組成物を提供できる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<一液型湿気硬化性組成物>
本発明の一液型湿気硬化性組成物は、飽和炭化水素系重合体と、ポリカルボン酸エステルと、無機充填剤とを必須成分とする。また、必須成分のほか、架橋性珪素基を有する他の有機重合体や各種添加剤を必要に応じて併用できる。以下、これらの構成要素について説明する。
[(A)飽和炭化水素系重合体]
まず、(A)成分として、珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体について説明する。架橋性珪素基の代表例としては、式(I)で表わされる基があげられる。
Figure 2013116976
(式中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はR SiO−(Rは前記と同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、Rが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2又は3を、bは0、1又は2を、それぞれ示す。またn個の式(II):
Figure 2013116976
における全てのbが同一である必要はない。nは0〜19の整数を示す。但し、a+(bの和)≧1を満足するものとする。)
該加水分解性基や水酸基は1個の珪素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、a+(bの和)は1〜5の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性珪素基中に2個以上結合する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
架橋性珪素基を形成する珪素原子は、1個以上20個以下である。
なお、式(III):
Figure 2013116976
(式中、R,X,aは前記と同じ)で表わされる架橋性珪素基が、入手が容易である点から好ましい。
上記Rの具体例としては、例えばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、R SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。これらの中では、実用的な反応速度を有している点で、メチル基が好ましい。
上記Xで示される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等があげられる。これらの中では、実用的な反応速度、貯蔵安定性が得られるという観点から、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基及びアルケニルオキシ基が好ましく、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基がさらに好ましい。加水分解性が穏やかで取扱やすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものが高い反応性有し、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基の順のように炭素数が多くなるほどに反応性が低くなる。目的や用途に応じて選択できるが通常メトキシ基やエトキシ基が使用される。
式(III)で示される架橋性珪素基の場合、硬化性を考慮するとaは2以上が好ましい。通常、aが3の場合、aが2の場合に比較し、硬化速度が大きくなる。
架橋性珪素基の具体的な例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等のトリアルコキシシリル基、−Si(OR、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基等のジアルコキシシリル基、−SiR (OR、があげられる。
ここでRはアルキル基であり、炭素数10以下のアルキル基が好ましく、メチル基やエチル基がさらに好ましい。これらの中で、メチルジメトキシシリル基は穏やかな反応性を有し、工業的に製造されている飽和炭化水素系重合体の架橋性珪素基としても使用されている。架橋性珪素基として大きい反応性を有するトリメトキシシリル基が知られており、本発明の飽和炭化水素系重合体の架橋性珪素基として使用してもよい。
架橋性珪素基は1種で使用しても良く、2種以上併用してもかまわない。架橋性珪素基は、主鎖又は側鎖あるいはいずれにも存在しうる。硬化物の引張特性等の硬化物物性が優れる点で架橋性珪素基が分子鎖末端に存在するのが好ましい。
架橋性珪素基は(A)成分の重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在するのがよい。分子中に含まれる架橋性珪素基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、また多すぎると網目構造があまりに密となるため良好な機械特性を示さなくなる。
架橋性珪素基は飽和炭化水素系重合体分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよく、両方に存在してもよい。とくに架橋性珪素基が分子鎖末端に存在する場合には、最終的に形成される硬化物に含まれる飽和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物か得られやすくなる等の点から好ましい。また、これら架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体の骨格をなす重合体は、
(1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のような炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーとして重合させる
(2)ブタジエン、イソプレン等のようなジエン系化合物を単独重合させたり、上記オレフィン系化合物とジエン系化合物とを共重合させたりしたのち水素添加する
等の方法によりうることができるが、末端に官能基を導入しやすい、分子量を制御しやすい、末端官能基の数を多くすることができる等の点から、イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体であるのが好ましい。
なお、本明細書にいう飽和炭化水素系重合体とは、芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質的に含有しない重合体を意味する概念である。
前記イソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよく、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソブチレン系重合体中の好ましくは50%(重量%、以下同様)以下、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましくは10%以下の範囲で含有してもよい。
このような単量体成分としては、例えば炭素数4〜l2のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等があげられる。このような共重合体成分の具体例としては、例えば1−ブテン、2ーブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ビネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン等があげられる。
なお、前記イソブチレンと共重合性を有する単量体としてビニルシラン類やアリルシラン類を使用すると珪素含量が増加し、シランカップリング剤として作用しうる基が多くなり、得られる組成物の接着性が向上する。
前記水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に他の単量体単位を含有させてもよい。
また本発明に用いる飽和炭化水素系重合体には、本発明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレンのようなポリエン化合物のごとき重合後2重結合の残るような単量体単位を少量、好ましくは10%以下、さらには5%以下、とくには1%以下の範囲で含有させてもよい。
前記飽和炭化水素系重合体、好ましくはイソブチレン系重合体又は水添ポリブタジエン系重合体の数平均分子量は、500〜30,000であることが好ましく、とくに1,000〜15,000であることが取扱いやすい等の点から好ましい。数平均分子量が500未満であると、硬化物の伸び特性が低下するため、好ましくない。数平均分子量が30,000を超えると、重合体が流動性を損ない、取扱いの利便性を欠く点で好ましくない。飽和炭化水素系重合体(A)は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
前記架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体のうち、分子鎖末端に架橋性珪素基を有するインブチレン系重合体は、イニファ一法と呼ばれる重合法(イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する特定の化合物を用いるカチオン重合法)で得られた末端官能型、好ましくは全末端官能型イソブチレン系重合体を用いて製造することができる。このような製造法は、例えば特開昭63−006041号公報、特開昭63−006003号公報、特開昭63−254149号公報、特開平01−038407号公報等に記載されている。
また分子鎖内部に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体は、イソブチレンを主体とするモノマー中に架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等を添加し、共重合せしめることにより製造される。
さらに分子鎖末端に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体を製造する際の重合に際して、主成分であるイソブチレンモノマー以外に架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等を共重合せしめたのち末端に架橋性珪素基を導入することにより、末端及び分子鎖内部に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体が製造される。
前記架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等の具体例としては、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等があげられる。
架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体は株式会社カネカよりエピオンの商標名で製造販売されている。
前記水添ポリブタジエン系重合体は、例えばまず末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の水酸基を−ONaや−OK等のオキシメタル基にしたのち式(IV):
Figure 2013116976
(式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、Rは−R−、
Figure 2013116976
(式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、Rは−R−、
(Rは炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基があげられる)で示される2価の有機基で、―CH―、
Figure 2013116976
(R″は炭素数1〜10の炭化水素基)より選ばれた2価の基がとくに好ましい)で示される有機ハロゲン化合物を反応させることにより、末端オレフィン基を有する水添ポリブタジエン系重合体(以下、末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体ともいう)が製造される。
末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水素化物;NaOCHのごとき金属アルコキシド;苛性ソーダ、苛性カリのごとき苛性アルカリ等と反応させる方法があげられる。
前記方法では、出発原料として使用した末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同じ分子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場合には、式(4)の有機ハロゲン化合物を反応させる前に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビス(クロロメチル)エーテル等のごとき、1分子中にハロゲン原子を2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応させれば分子量を増大させることができ、そののち式(4)で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポリブタジエン系重合体を得ることができる。
前記式(4)で示される有機ハロゲン化合物の具体例としては、例えばアリルクロライド、アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテル、l−へキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等があげられるが、それらに限定されるものではない。これらのうちでは安価で、かつ容易に反応することからアリルクロライドが好ましい。
前記末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体への架橋性珪素基の導入は、分子鎖末端に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様、例えば式(I)で表わされる基に水素原子が結合したヒドロシラン化合物、好ましくは式:
Figure 2013116976
(式中、R、X、aは前記に同じ)で示される化合物を白金系触媒を用いて付加反応をさせることにより製造される。
前記式(I)で表わされる基に水素原子が結合したヒドロシラン化合物の具体例としては、例えばトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのごときハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシランのごときアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシランのごときアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランのごときケトキシメートシラン類等があげられるがこれらに限定されるものではない。これらのうちでは、反応性が高いことからハロゲン化シラン類、アルコキシシラン類が好ましく、反応性だけでなく安全性も高いことからアルコキシシラン類がより好ましい。
[(B)ポリカルボン酸エステル]
本発明では硬化性組成物の深部硬化性を改善するため(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、下記の(数2)に示すSmallの手法で計算した溶解性パラメータδが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステルが用いられる。この化合物を使用すると硬化性組成物の深部硬化性を改善するが、硬化性組成物の貯蔵安定性を低下させない。このため、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体を含有する一成分型硬化性組成物に好適に使用することができる。
Figure 2013116976
(式中、Gは分子引力定数、ΣGは分子中の原子と原子団のGの総和、dは密度、Mは分子量を示す。)
(ポリカルボン酸)
ポリカルボン酸エステルの酸部分を構成するポリカルボン酸としてはジカルボン酸又はトリカルボン酸であることが好ましく、ジカルボン酸がさらに好ましい。ポリカルボン酸としては脂肪族ポリカルボン酸でも芳香族ポリカルボン酸でもよいが、耐候性、及び(A)成分との相溶性が良好である点で、脂肪族ポリカルボン酸が好ましく、飽和脂肪族ポリカルボン酸がより好ましい。
飽和脂肪族ポリカルボン酸の例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロフタル酸、酢酸、プロピオン酸等が挙げられるが、深部硬化性及び組成物の作業性が良好である点でアジピン酸が好適である。不飽和脂肪族ポリカルボン酸の例として、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等が挙げられる。また、芳香族ポリカルボン酸の例としては、安息香酸、けい皮酸等があげられる。
上記の酸の中でも、深部硬化性及び組成物の作業性が良好である点でアジピン酸が特に好適である。
(モノアルコール)
上記ポリカルボン酸のエステル化に用いられるアルコールは、炭素数1〜4のモノアルコールであることが好適である。炭素数が5を超えると、一液型で長期保存した場合、適切な深部硬化性が得られない可能性がある点で好ましくない。また、モノアルコールでなく、2以上のヒドロキシル基を有するアルコールであると、組成物として長期保管した後、硬化不良を起こし得る点で好ましくない。
ポリカルボン酸エステルのアルコール部分を構成する炭素数1〜4のモノアルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノールをあげることができる。これらの中では炭素数1〜3のモノアルコールが好ましく、メタノールやエタノールがさらに好ましく、メタノールが特に好ましい。
(エステル)
上記ポリカルボン酸エステルは、上記ポリカルボン酸と上記モノアルコールとの縮合反応によって得られる。ポリカルボン酸エステルは、ポリカルボン酸の完全エステル体であることが好ましい。部分エステル体は、貯蔵安定性が良くないため、好ましくない。また、部分エステル体は、保管中に組成物が増粘する傾向がある点でも好ましくない。
ポリカルボン酸エステルにおいて、上記(数2)に示すSmallの手法で計算した溶解性パラメータδは、8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあることが好ましく、9.0(cal/cm1/2以上10.1(cal/cm1/2以下の範囲内にあることがより好ましい。δが8.9未満であると、水との相溶性が劣り、深部硬化性が低下し得る点で好ましくない。δが10.5を超えると、長期保存した場合、適切な接着性が得られない可能性がある点で好ましくない。
本実施形態において、溶解性パラメータδは、Smallの手法で求めた値を用いている。Smallの手法による計算法は、芝崎一郎著,「接着百科(上)」高分子刊行会,1975年3月25日発行,31頁5行〜33頁1行に記載されており、本実施形態では、同書の記載に基づいて溶解性パラメータδを算出している。
δが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステルのうち、脂肪族カルボン酸メチルエステルの具体例として、コハク酸ジメチル(δ=10.0)、グルタル酸ジメチル(δ=9.9)、アジピン酸ジメチル(δ=9.6)、セバシン酸ジメチル(δ=9.1)が挙げられる。また、低級脂肪酸メチルエステルとして、酢酸メチル(δ=9.3)、プロピオン酸メチル(δ=9.1)が挙げられる。また、芳香族カルボン酸メチルエステルとして、安息香酸メチル(δ=10.1)、けい皮酸メチル(δ=10.0)が挙げられる。中でも、脂肪族ポリカルボン酸とメタノールとのエステルであり、かつ、分子量が小さいことから、一液型で長期保存した場合の深部硬化性が優れる点で、アジピン酸ジメチルが好適である。ポリカルボン酸エステルは、1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
一方、δが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にないポリカルボン酸エステルの例として、クエン酸トリメチル(δ=11.5)、酪酸メチル(δ=8.8)、吉草酸メチル(δ=8.6)、トリメリット酸トリメチル(δ=11.1)が挙げられる。
これら(B)成分のポリカルボン酸エステル1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。これらの中ではアジピン酸ジメチルが好ましい。(B)成分のポリカルボン酸エステルの使用量は(A)成分の重合体100重量部に対して(B)成分のポリカルボン酸エステルを1〜150重量部、好ましくは5〜100重量部、さらに好ましくは10〜75重量部の範囲で用いられる。1重量部未満であると、配合効果が得られない点、また、良好な深部硬化性が得られない点で好ましくない。また、150重量部を超えると、無溶剤一液型で長期保存した場合、適切な接着性が得られない点で好ましくない。
[(C)無機充填剤]
本発明では(C)成分として無機充填剤を使用する。無機充填剤を使用することにより(A)成分の重合体及び(B)成分の重合体を含有する一液型湿気硬化性組成物が保存中に接着性が低下することを防止する。無機充填剤としては、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック、微細炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムあるいはこれらの表面処理物等の炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミ、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、ガラスバルーン、シラスバルーン及び無機繊維等の如き充填剤が使用できる。
これら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。これらの中では炭酸カルシウムやアルミナが好ましい。特に、安価である点で炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムは平均粒径が1ミクロン以下の膠質炭酸カルシウムであっても、平均粒径が1ミクロンを超える重質炭酸カルシウムであってもよい。
また、これらの炭酸カルシウムは表面処理されていなくても、されていてもよい。表面処理された炭酸カルシウムとして、高級脂肪酸あるいはこの金属塩、エステル等の誘導体により表面処理された炭酸カルシウムがよく知られている。本発明においては高級脂肪酸あるいはこの誘導体により表面処理された炭酸カルシウムを使用することができるが、やや特殊な表面処理炭酸カルシウムであるアクリル酸及び/又はポリアクリル酸、あるいはこれらの金属塩、エステル等の誘導体により表面処理された炭酸カルシウムを使用することが好ましい。アクリル酸及び/又はポリアクリル酸あるいはこれらの誘導体で表面処理された炭酸カルシウムを使用すると、詳細な理由は不明であるが、無処理のものや高級脂肪酸誘導体で処理された炭酸カルシウムを使用する場合に比較し硬化性組成物の深部硬化性が優れた組成物を得ることができる。特に、ポリアクリル酸、あるいはこの金属塩、エステル等の誘導体により表面処理された炭酸カルシウムが好ましい。
無機充填剤の使用量は(A)成分の重合体100部に対して(C)成分の無機充填剤を1〜300部、好ましくは50〜300部、さらに好ましくは100〜200部の範囲で用いられる。特に無機充填剤を100部以上使用した場合に、組成物の保存後に接着性が低下しない効果が顕著である。1重量部未満であると、無溶剤一液型で長期保存した場合、適切な接着性が得られない点で好ましくない。また、300重量部を超えると、組成物の粘度が高くなり作業性が低下するため、好ましくない。
[他の有機重合体]
本発明の一液型湿分硬化性組成物には架橋性珪素基を有する他の有機重合体を併用してもよい。このような重合体として、(メタ)アクリル酸エステル系重合体;アジピン酸、テレフタル酸、琥珀酸等の多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコールとの縮合重合体やラクトン類の開環重合体等のポリエステル系重合体;ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン6・6、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイロン6・10、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体;ポリサルファイド系重合体;例えばビスフェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造されるポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体等が例示される。
架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体や架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体以外の重合体を併用する場合、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体と架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の合計量が架橋性珪素基を有する有機重合体全量の50重量%以上、さらには70重量%以上、特には80重量%以上が好ましい。
架橋性珪素基を有する他の有機重合体としては架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体が好ましい。ここで(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を併用すると、本発明の硬化性組成物を接着剤やシーリング材等に使用した場合、硬化物の基材に対する接着性が向上する。この接着性が向上は(C)成分の無機充填剤が存在する場合に発現し、無機充填剤が存在しない場合には架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を併用しても接着性は向上しない。
(架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体)
以下、架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を併用する場合について説明する。(メタ)アクリル酸エステル系重合体に含有される架橋性珪素基は、前述の飽和炭化水素系重合体(A)に含有される架橋性珪素基と同様の基である。
架橋性珪素基は飽和炭化水素系重合体(A)の場合と同様、(メタ)アクリル酸エステル系重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在し、(メタ)アクリル酸エステル系重合体分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよく、両方に存在してもよい。(メタ)アクリル酸エステル系重合体1分子中の架橋性珪素基の数が1個未満であると、十分な接着性を得られない可能性がある点で好ましくない。架橋性珪素基の数が5個を超えると、組成物の粘度が高くなりすぎる可能性がある点で好ましくない。また、これら架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル系重合体の骨格をなす重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と要すれば(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合性を有するその他の単量体単位とからなり、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有率が50%以上であるのが好ましく、さらに70%以上が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の割合が50%未満になると、ガラス転位温度(Tg)が下がり、耐熱性及び弾性率の低下がおこる等の傾向が生じる。
前記(メタ)アクリル酸エステル単量体単位は、式(VIII):
Figure 2013116976
(式中、Rは1価の炭素数1〜30の置換又は非置換の炭化水素基、Rは水素原子又はメチル基を示す)で表わされる単位である。
前記式(VIII)中のRである1価の炭素数1〜30の置換又は非置換の炭化水素基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルぺンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、イソオクチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、ステアリル基、アリル基等の分岐状又は非分岐状の炭素数1〜30のアルキル基やアルキレン基、ベンジル基等の炭素数1〜30の置換アルキル基、フェニル基、クロルフェニル基等の炭素数6〜30の置換又は非置換のアリール基等があげられる。
これらのうちではアルキル基が入手が容易である等の点から好ましく、とくにメチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基のような炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。
前記要すれば使用される(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合性を有する単量体の具体例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸系単量体;ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸−1,3−ブチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン等の多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含む単量体;その他γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イミノールメタクリレート、ジアリルフタレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、プロビオン酸ビニル、エチレン、プロビレン、イソブチレン等の単量体や、イソブチレンと共重合性を有するものとしてすでに記載している炭素数4〜12のオレフィン、共役ジエン、ビニルエーテル、ビニルシラン類、アリルシラン類等があげられる。
前記架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製法は、特開昭60−31556号公報、同61−34067号公報、同57−36109号公報、同57−55954号公報、同61−225205号公報等に開示されているが、該重合体のうち、分子鎖末端に架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、例えば下記の方法にて製造することができる。
すなわち、
(i)架橋性珪素基を含有するラジカル重合開始剤を使用して(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合性を有する単量体を要すれば含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(ii)架橋性珪素基を含有するラジカル重合連鎖移動剤を使用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(iii)(i)及び(ii)で用いたラジカル重合開始剤及びラジカル重合連鎖移動剤を併用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(iv)カルボキシル基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、エポキシ基等の官能基(以下、Z基という)を含むラジカル重合開始剤及び(又は)ラジカル重合連鎖移動剤を使用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させることにより、重合体分子末端にZ基を有する重合体を製造するか、さらにZ基とトリイソシアネートのような多官能性化合物とを反応させて重合体分子末端に官能基(以下、Z’基という)を有する重合体を製造するかして、該Z基又はZ’基と反応しうるイソシアネート基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、アクリル基等の官能基を有し、かつ架橋性珪素基を有するシリコン化合物を、重合体末端のZ基又はZ’基と反応させる
等の方法である。
前記架橋性珪素基を有するラジカル重合開始剤の具体例としては、例えば特開昭60−31558号公報に開示されている
Figure 2013116976
Figure 2013116976
Figure 2013116976
等のアゾ系のラジカル重合開始剤や、
Figure 2013116976
Figure 2013116976
等の過酸化物系のラジカル重合開始剤等があげられる。
前記架橋性珪素基を有するラジカル重合連鎖移動剤としては、
Figure 2013116976
Figure 2013116976
Figure 2013116976
Figure 2013116976
等があげられる。
また、分子鎖内部に架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を主体とするモノマー中に架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等を添加し、共重合せしめることにより製造される。
さらに分子鎖末端及び内部に架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、前記分子末端に架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸系重合体を製造する際に、さらに架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等を添加して共重合せしめることにより製造される。
なお、架橋性珪素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類等の具体例としては、前述した分子鎖内部に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体を製造する際に用いられるものと同様のものがあげられる。
特開2001−040037号公報、特開2003−048923号公報及び特開2003−048924号公報には架橋性珪素基を有するメルカプタン及びメタロセン化合物を使用して得られる架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体が記載されている。また、特開2005−082681号公報合成例には高温連続重合による架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体が記載されている。本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル系重合体としてこのような重合体を使用することができる。
また、特開2000−086999号公報等にあるように、架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体であって架橋性珪素基が分子鎖末端に高い割合で導入された重合体も知られている。このような重合体はリビングラジカル重合によって製造されているため、高い割合で架橋性珪素基を分子鎖末端に導入することができる。本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル系重合体としてこのような重合体を使用することができる。
本発明では以上に述べたような(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体を使用することができる。このなかで、組成物の作業性が良好である点で、架橋性珪素基を有するメルカプタン及びメタロセン化合物を使用して得られる架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体の数平均分子量は500〜100,000のものが取扱いの容易さ等の点から好ましく、1,000〜75,000がさらに好ましい。数平均分子量が500未満であると、硬化物の伸び特性が良くないため、好ましくない。数平均分子量が100,000を超えると、粘度が高く、組成物の粘度が高くなり作業性が低下するため、好ましくない。
飽和炭化水素系重合体(A)と(メタ)アクリル酸エステル系重合体との使用割合は、組成物の用途、作業性、要求される硬化物や組成物の特性、コスト等により任意の割合で用いればよいが、通常(A)成分100部(重量部、以下同様)に対して(メタ)アクリル酸エステル系重合体1〜30部の範囲で用いられる。(メタ)アクリル酸エステル系重合体の量が1重量部未満であると、十分な接着性が得られないため、好ましくない。(メタ)アクリル酸エステル系重合体の量が30重量部を超えると、粘度が高く、組成物の粘度が高くなり作業性が低下するため、好ましくない。
[硬化触媒]
本発明の一液型湿分硬化性組成物には必要に応じて硬化触媒(シラノール縮合触媒)、可塑剤、接着性付与剤、希釈剤、粘着付与剤等の各種添加剤を併用することができる。
硬化触媒としてはテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラアセチルアセトナート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジネオデカネート(ジオクチル錫ジバーサテート)、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価錫化合物、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、ジネオデカン酸錫(バーサチック酸錫)等の2価錫化合物等の有機錫化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)、ビスマス−トリス(ネオデカノエート)等のビスマス塩と有機カルボン酸又は有機アミンとの反応物等;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛等の有機鉛化合物;ナフテン酸鉄等の有機鉄化合物;有機バナジウム化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;酸性リン酸エステル化合物等が例示される。
これらの硬化触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらの硬化触媒のうち、有機金属化合物類、又は有機金属化合物類とアミン系化合物の併用系が硬化性の点から好ましい。さらには、硬化速度が速い点からジブチル錫マレエート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジオクチル錫ジネオデカネートが好ましい。また、環境問題の点からジオクチル錫化合物が好ましい。硬化触媒は架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部に対して0.5〜10重量部用いるのが好ましい。0.5重量部未満であると、十分な硬化速度が得られない点で好ましくない。10重量部を超えると、0.5〜10重量部である場合に比べて硬化速度が速くなるとはいえず、無駄な硬化触媒が生じるという点で好ましくない。
[可塑剤]
可塑剤としては、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等の如きフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等の如き脂肪族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等の如きグリコールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルの如き脂肪族エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジル等の如きエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類等のポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル類;ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のポリ(メタ)アクリル酸エステル可塑剤;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリイソブテン、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、パラフィン−ナフテン系混合炭化水素、塩素化パラフィン類等の可塑剤が単独又は2種類以上の混合物の形で使用できる。
とくに、耐候性の点から重合体主鎖内に不飽和結合を含有しないポリプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル系可塑剤、ポリ(メタ)アクリル酸エステル可塑剤、ポリイソブテン、パラフィン等が好ましい。特に、高分子可塑剤である、ポリプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル系可塑剤やポリ(メタ)アクリル酸エステル可塑剤が好ましい。また、アジピン酸ジメチルのような、多塩基酸と炭素数1〜3のアルコールとのエステル、特に多塩基酸とメタノールとのエステルを使用すると組成物の硬化時に深部硬化性が改善されるという効果がある。可塑剤を使用する場合、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部に対して1〜200重量部、さらには5〜150重量部添加することが好ましい。
[接着性付与剤]
接着性付与剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1,3−ジアミノイソプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等の塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン等のハイドロシラン類等が具体的に例示されうるが、これらに限定されるものではない。
接着性付与剤は、あまりに多く添加すると、硬化物のモジュラスが高くなり、少なすぎると接着性が低下することから、架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部に対して0.1〜15重量部添加することが好ましく、さらには0.5〜10重量部添加することが好ましい。
[粘着付与剤]
被着体へのぬれ性の改善や、はく離強度を高めるため粘着付与剤を添加してもよい。石油樹脂系、ロジン・ロジンエステル系、アクリル樹脂系、テルペン樹脂、水添テルペン樹脂やそのフェノール樹脂共重合体、フェノール・フェノールノボラック樹脂系等の粘着付与樹脂が例示されうる。
[その他の添加剤]
その他の添加剤としては、例えば、水添ヒマシ油、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウム等のタレ防止剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。さらに、必要に応じてエポキシ樹脂等の他の樹脂、エポキシ樹脂硬化剤等の硬化剤、物性調整剤、保存安定性改良剤(脱水剤)、滑剤、発泡剤等の添加剤も適宜添加することが可能である。
[用途]
本発明の一液型湿気硬化性組成物は前述のごとく保存性や作業性が良好であり、室温で空気中の水分等により硬化し、耐候性、耐水性、耐熱性、強度、伸び特性、塗装性、接着性等の良好なゴム状弾性体や硬化物を与える。それゆえ弾性を有する塗膜を与える塗料、防水剤、ポッティング材、接着剤、シール材等として好適に使用することができる。とりわけポッティング材、接着剤、シール材として有用である。
<シール材>
本発明の一液型湿気硬化性組成物は、特にシール材として好適である。
従来は、主として、ホットメルト型ブチルゴム系シール材が用いられていた。しかし、このシール材は、耐湿性はよいものの、架橋を伴わないため、直射日光が当たると温度が上昇しシールが変形するという課題があった。
この課題を解決するため、架橋性ポリイソブチレン系のシール材も提案されていたが、深部硬化が遅く、ガラス、アルミ等の被着体に対する接着性が低いという課題があった。
本発明に係る一液型湿気硬化性組成物をシール材として用いると、架橋性ポリイソブチレン系であるため、直射日光の当たる場所に設置してもシールが変形することを防止できるとともに、深部硬化性があり、ガラス、アルミ等の被着体に対する接着性も十分であるという格別の効果を奏する。
<太陽電池モジュール>
上記シール材は、太陽電池パネルの端部処理剤として使用することが好適である。その際、上記シール材は、太陽電池モジュールに対して用いることとなり、具体的には、太陽電池パネルの端部と固定部材とを固定する用途で用いることとなる。太陽電池パネルは、直射日光の当たる場所に設置されるため、シール変形の防止が求められる。太陽電池パネルのシール材は、深部硬化性も求められる。この点で、上記シール材は、太陽電池モジュールに対して用いることが好適である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
Figure 2013116976
<実施例1>
(A)架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体としてメチルジメトキシシリル基末端ポリイソブチレン(商品名「エピオンEP505S」,カネカ社製)100重量部と、(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルとしてアジピン酸ジメチル(Smallの手法で計算した溶解性パラメータδ=9.0(cal/cm1/2)50重量部と、(C)無機充填剤として重質炭酸カルシウム(商品名「ホワイトンSB赤」,平均粒径:1.8μm,白石工業社製)30重量部と、酸化防止剤としてヒンダードフェノール化合物(商品名「イルガノックス1010」,チバジャパン社製)1重量部とをダルトン型ミキサー(品川工業所社製)で混練した。その後、脱水剤としてエチルシリケート(商品名「エチルシリケート28」,コルコート社製)3重量部と、接着付与剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名「KBM−603」,信越化学工業社製)3重量部と、硬化触媒として有機錫化合物(商品名「ネオスタンU−700ES」,日東化成社製)3重量部とを添加し、混練、脱泡を行うことで、実施例1の一液型硬化性組成物を得た。
<実施例2>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルとして、上記アジピン酸ジメチルに代えてセバシン酸ジメチル(δ=9.1(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例2の組成物を得た。
<実施例3>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルとして、上記アジピン酸ジメチルに代えてアジピン酸ジブチル(δ=8.9(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例3の組成物を得た。
<比較例1>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルに代えてアジピン酸ジオクチル(δ=8.5(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例1の組成物を得た。
<実施例4>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルとして、上記アジピン酸ジメチルに代えてフタル酸ジメチル(δ=10.5(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例4の組成物を得た。
<実施例5>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルとして、上記アジピン酸ジメチルに代えてフタル酸ジブチル(δ=9.5(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例5の組成物を得た。
<比較例2>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルに代えてフタル酸ジオクチル(δ=8.9(cal/cm1/2)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例2の組成物を得た。
<比較例3>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルに代えてパラフィン系希釈剤(商品名「カクタスノルマルパラフィンN−11」,炭素数11のノルマルパラフィン,δ=7.7(cal/cm1/2,JX日鉱日石エネルギー社製)を50重量部用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例3の組成物を得た。
<貯蔵安定性の評価>
各実施例・比較例の組成物について、貯蔵安定性を評価した。まず、硬化性組成物を密閉容器(カートリッジ)内で23℃において24時間放置し、このときの硬化性組成物の粘度を測定した。この粘度を初期粘度とする。その後、硬化性組成物を、50℃に設定された乾燥機の中で2週間放置した後、液温を23℃にするため、23℃で24時間放置した。そして、このときの硬化性組成物の粘度を測定した。この粘度を貯蔵後粘度とする。粘度は、JIS K6833−1の5.4「粘度」に準拠した測定装置である東機産業社製のBHローター7番を用い、回転数は20rpmに設定した。貯蔵後粘度の初期粘度に対する比(貯蔵後粘度/初期粘度)の値を貯蔵安定性とした。結果を表2に示す。値が1.4未満を“○”とし、1.4以上を“×”とした。
<深部硬化性の評価>
各実施例・比較例の組成物について、深部硬化性を評価した。貯蔵安定性の評価で用いた貯蔵条件と同じ条件で貯蔵した硬化性組成物を、直径40mm、深さ20mmのポリエチレン製容器に充填し、表面を平滑にならした後、23℃、50%相対湿度の環境下に24時間置いた。24時間経過後、硬化した部分を取り出し、表面からの厚さをマイクロゲージで測定した。結果を表2に示す。実用上、24時間経過後の硬化した部分の厚さは1.0mm以上であることが求められる。そこで、厚さが1.0mm以上である場合を“○”とし、1.0mm未満である場合を“×”とした。
<貯蔵後の硬化速度の評価>
貯蔵後の硬化速度を評価するため、各実施例・比較例の組成物について、貯蔵後のタックフリー時間保持率を評価した。タックフリー時間はJIS A 1439 5.19により測定した。まず、製造直後と、50℃に設定された乾燥機の中で56日間保存した後との2種類の試料(組成物)をガラス板の上に載置し、泡が入らないように注意しながら、へらを用いて厚さが約3mmになるように平らにならし、試験体を作製した。作製した試験体は、23℃50%RHに置いた。エチルアルコールで清浄した指先で、試験体表面の3か所に軽く触れた。そして、平らにならしたときから、試料(組成物)が指先に付着しなくなるまでに要した時間を測定し、50℃,56日間保存後の試料で要した時間/製造直後の試料で要した時間の値を貯蔵後のタックフリー時間保持率とした。結果を表2に示す。タックフリー時間保持率が1.3未満である場合を“◎”とし、1.3以上1.6未満である場合を“○”とし、1.6以上1.9未満である場合を“△”とし、1.9以上である場合を“×”とした。
Figure 2013116976
(A)架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、Smallの手法で計算した溶解性パラメータδが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステル1〜150重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含有することで、マイクロカプセルの破壊等、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を行うことなく長期に保存でき、かつ、長期保存した後であっても深部硬化性及び硬化速度のいずれにも優れた一液型湿気硬化性組成物を提供できることが確認された(実施例1〜5)。特に、脂肪族ポリカルボン酸とメタノールとによる2以上のエステル結合を有し、溶解性パラメータδが9.0(cal/cm1/2以上10.1(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸メチルエステルを(B)成分とした場合(実施例1、2)、炭素数が多いモノアルコールを用いる場合(実施例3)に比べて貯蔵後の硬化速度に優れ、芳香族ポリカルボン酸を用いる場合(実施例4、5)に比べて接着性に優れることが確認された。
一方、エステルを構成するアルコールの炭素数が5を超えると、一液型で長期保存した場合、適切な深部硬化性が得られない可能性があることが確認された(比較例1、2)。すなわち、上記特許文献10の実施例6〜8に記載の組成物は、フタル酸ジオクチルを原料とするため、同文献に記載の組成物を同文献に記載の条件(50℃、1週間)よりも長期(50℃、2週間)に保管すると、本発明の実施例ほどの深部硬化性が得られない可能性があることが確認された。なお、上記特許文献10の他の実施例に記載の組成物は、上記(B)ポリカルボン酸エステルの骨格となるポリカルボン酸を含むものでないため、深部硬化性は1.0mm未満であり、本発明の実施例ほどではない。
また、ポリカルボン酸エステルの代わりにパラフィン系希釈剤を用いると、一液型で長期保存した場合、適切な深部硬化性が得られない可能性があることが確認された(比較例3)。
Figure 2013116976
<架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の合成>
メチルメタクリレート78重量部と、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−503」,信越化学工業社製)22重量部と、金属触媒としてのルテノセンジクロライド0.1重量部とを、溶剤である酢酸エチル40重量部とともにフラスコに入れ、窒素ガスを導入しながら80℃に加熱した。次いで、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−803」,信越化学工業社製)8重量部をフラスコ内に添加し、80℃で6時間加熱した。室温に冷却後、ベンゾキノン溶液(95%THF溶液)を20重量部添加して重合を停止した。溶剤及び未反応物を留去し、トリメトキシシリル基を有するアクリル酸エステル系重合体を得た。この重合体の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、約6000であった。
<実施例6>
上記合成で得られたアクリル酸エステル系重合体10重量部をさらに加えたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例6の組成物を得た。
<比較例4>
(B)δが8.9以上10.5以下の範囲内にある、ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとのエステルに代えて、上記アジピン酸ジオクチルを50重量部用いたこと、及び上記合成で得られたアクリル酸エステル系重合体10重量部をさらに加えたこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例4の組成物を得た。
実施例6及び比較例4の組成物についても同様に、貯蔵安定性、深部硬化性及び接着性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2013116976
(A)架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、Smallの手法で計算した溶解性パラメータδが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステル1〜150重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とに加え、さらに(D)架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体1〜30重量部を含有することで、マイクロカプセルの破壊等、通常の一液型硬化性組成物では行うことのない工程を行うことなく長期に保存でき、かつ、長期保存した後であっても深部硬化性及び接着性のいずれにも優れた一液型湿気硬化性組成物を提供できることが確認された(実施例6)。実施例1と実施例6とを対比すると、長期保存した後の接着性については、特に優れることが確認された(実施例6)。
一方、エステルを構成するアルコールの炭素数が5を超えると、(D)架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体1〜30重量部を加えても深部硬化性の改善は見られないことが確認された(比較例4)。

Claims (15)

  1. (A)珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)ポリカルボン酸と炭素数1〜4のモノアルコールとによる2以上のエステル結合を有し、下記の(数1)に示すSmallの手法で計算した溶解性パラメータδが8.9(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の範囲内にあるポリカルボン酸エステル1〜150重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含有する一液型湿気硬化性組成物。
    Figure 2013116976
    (式中、Gは分子引力定数、ΣGは分子中の原子と原子団のGの総和、dは密度、Mは分子量を示す。)
  2. 前記架橋性珪素基は、下記一般式(I)で表される、請求項1に記載の組成物。
    Figure 2013116976
    (式中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はR SiO−(Rは前記と同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、Rが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。nは0〜19の整数を示す。aは0〜3の整数を示し、bは0〜2の整数を示すが、aとbとの和は1以上である。なお、上記一般式(I)を構成する一般式(II)
    Figure 2013116976
    における全てのbが同一である必要はない。)
  3. 前記Xは、アルコキシ基である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記Xは、メトキシ基である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記飽和炭化水素系重合体は、イソブチレン系重合体又は水添ポリブタジエン系重合体である、請求項1から4のいずれか記載の組成物。
  6. 前記飽和炭化水素系重合体は、前記架橋性珪素基を重合体分子鎖の末端に有する、請求項1から5のいずれか記載の組成物。
  7. 前記炭素数1〜4のモノアルコールはメタノールであり、前記δは9.0(cal/cm1/2以上10.1(cal/cm1/2以下の範囲内にある、請求項1から6のいずれか記載の組成物。
  8. 前記ポリカルボン酸は、脂肪族ポリカルボン酸である、請求項1から7のいずれか記載の組成物。
  9. 前記ポリカルボン酸は、ジカルボン酸である、請求項1から8のいずれか記載の組成物。
  10. 前記無機充填剤は、炭酸カルシウムである、請求項1から9のいずれか記載の組成物。
  11. 前記炭酸カルシウムは、表面処理された炭酸カルシウムである、請求項10に記載の組成物。
  12. 架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体1〜30重量部をさらに含有する、請求項1から11のいずれか記載の組成物。
  13. 請求項1から12のいずれか記載の組成物からなるシール材。
  14. 請求項13に記載のシール材を介して太陽電池パネルの端部と固定部材とが接着された太陽電池モジュール。
  15. 請求項13に記載のシール材を太陽電池パネルの端部処理剤として使用した太陽電池モジュール。
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