JP2013116804A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置間の乗り継ぎにおけるワークの搬送方向の先端部分の垂下を防止し、ワークの搬送ができる。
【解決手段】搬送装置100は、複数の回転体110と、複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークWを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部112と、複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークの一部を浮上させる第1浮上部116と、を含む搬送ユニット100aが、ワークの搬送方向に離間して複数連設され、複数の搬送ユニットの連設部分に、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークを浮上させる第2浮上部118が配される。
【選択図】図1
【解決手段】搬送装置100は、複数の回転体110と、複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークWを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部112と、複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークの一部を浮上させる第1浮上部116と、を含む搬送ユニット100aが、ワークの搬送方向に離間して複数連設され、複数の搬送ユニットの連設部分に、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークを浮上させる第2浮上部118が配される。
【選択図】図1
Description
本発明は、比較的薄い板ガラス等を搬送する搬送装置に関する。
従来、板ガラス等の薄板状のワークの搬送には、例えば、ベルトコンベアが用いられている。このベルトコンベアは、長距離搬送や、搬送距離の変更に対応するため、搬送方向に複数連設して配されることがある。この場合、ベルトコンベアの連設部分にプーリが配される構造上、ベルトコンベアは搬送面の高さに対してプーリの外形に沿って凹む。つまり、ベルトコンベアの連設部分において、ベルトコンベアがワークと非接触となる隙間が生じることとなる。搬送中のワークが、この隙間を乗り越えてベルトコンベア間を乗り継ぐとき、ワークの搬送方向の先端部分が鉛直下方に湾曲し垂下してしまう。
そこで、上述した連設部分において、搬送方向の上流側のベルトコンベアの一部と下流側のベルトコンベアの一部が、互いにオーバーラップした搬送装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、気体を噴出する多孔質体を複数配した浮上テーブルを挟んで、1対のベルトコンベアを設置し、噴出する気体の圧力およびベルトコンベアによってワークを下方支持しながら搬送する搬送装置も提案されている(例えば、特許文献2)。この搬送装置では、浮上テーブルの始端または終端となる部分に配された多孔質体の気体噴出量を他よりも大きくしている。
特許文献1に記載の搬送装置であれば、搬送装置間の乗り継ぎにおいても、ワークの先端部分が垂下することはない。しかし、この搬送装置は、搬送方向に隣り合うベルトコンベアを、搬送方向に垂直なワークの幅方向の位置を異ならせて交互にオーバーラップさせて配置しなければならないため、設置やメンテナンスが煩雑となる。その上、搬送方向に垂直なワークの幅方向に、ベルトコンベアが配される位置が複数あるため、ワークのうち、ベルトコンベアと非接触な状態で搬送を完了できる面積が小さくなり、ワークに傷や汚れが生じる可能性が高まってしまう。
また、特許文献2に記載の搬送装置では、ワークのうち、搬送方向に垂直な幅方向の中央側は、鉛直下方に多孔質体が配されるが、幅方向の外側は、ベルトコンベアが位置するため鉛直下方に多孔質体が配されない。上述したように、ベルトコンベア間の乗り継ぎにおいては、ベルトコンベアも鉛直下方に離隔してしまうため、特に、搬送方向の前側や後ろ側の端部の幅方向の外側が垂下してしまう。このとき、ワークの垂下した部分が、搬送方向の下流側のベルトコンベアに衝突して傷付いてしまうおそれがある。このような搬送装置では、特に、ワークが薄くなるほど垂下し易く、傷の発生要因となる可能性が高まる。
本発明の目的は、装置間の乗り継ぎにおけるワークの搬送方向の前側や後ろ側の端部の垂下を防止し、ワークの搬送が可能な搬送装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の搬送装置は、複数の回転体と、複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部と、複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークの一部を浮上させる第1浮上部と、を含む搬送ユニットが、ワークの搬送方向に離間して複数連設され、複数の搬送ユニットの連設部分に、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークを浮上させる第2浮上部が配されたことを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の搬送装置は、複数の回転体と、複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部と、複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークの一部を浮上させる第1浮上部と、複数の搬送部の搬送方向の前方または後方の少なくとも一方に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークを浮上させる第2浮上部と、を備えたことを特徴とする。
搬送時のワークの高さより上方であり、かつ、第2浮上部と対向して配置され、第2浮上部が鉛直上方への気体の流れを生じさせるために噴出した気体を吸引する吸引部をさらに備えてもよい。
吸引部による気体の吸い込み流量は、第2浮上部による気体の噴出流量よりも大きくてもよい。
第2浮上部は、ワークの搬送方向の前側または後ろ側の端部近傍を浮上させるように、間欠的に気体を噴出させてもよい。
本発明によれば、装置間の乗り継ぎにおけるワークの搬送方向の前側や後ろ側の端部の垂下を防止し、ワークの搬送ができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本実施形態の搬送装置は、薄板状のワークを搬送するものであり、ここでは、板厚0.1mm〜0.3mm程度の可撓性を有するガラス板をワークとして搬送する搬送装置について説明する。
図1は、第1の実施形態における搬送装置の構造を説明するための説明図である。特に、図1(a)は、搬送装置100の上面図を示し、図1(b)は、搬送装置100の正面図を示し、図1(c)は、搬送装置100の側面図を示す。ただし、図1(a)では、理解を容易にするため、後述する2つの吸引部120のうち、図中右側に位置する方を省略し、図中左側に位置する方のみを示す。
図1(a)〜(c)に示すように、搬送装置100は、複数(本実施形態では2つ)の搬送ユニット100aが、ワークの搬送方向(矢印Xで示す)に離間して複数連設して構成される。ここでは、まず、搬送ユニット100aについて詳述する。
搬送ユニット100aは、回転体110と、搬送部112と、突起部114と、第1浮上部116とを含んで構成される。
回転体110は、中央に貫通孔を有する環状部材であって、搬送方向に複数(本実施形態では2つ)配置される。また、回転体110は、その回転軸が水平かつ搬送方向に垂直に複数配置され、回転体110の貫通孔には、それぞれ1本ずつシャフト110aの一端が挿通される。そして、回転体110の貫通孔の内周面と、シャフト110aの外周面とに設けられたキー溝にキーが嵌合することで、回転体110とシャフト110aが一体となって回転可能となる。
ベース102は、搬送ユニット100aの土台である。支持脚104は、このベース102に固定して立てられている。そして、支持脚104の上部には貫通孔104aが設けられている。シャフト110aは、この貫通孔104aの内周面に設けられたベアリングを介して回転自在に軸支される。
搬送方向の上流側に配された2本のシャフト110aの他端には、プーリ110bが取り付けられている。プーリ110bも回転体110と同様、中央に貫通孔が設けられ、キーおよびキー溝の嵌め合い構造によって、プーリ110bとシャフト110aが一体となって回転可能となる。
支持脚104の下部には貫通孔104bが設けられている。シャフト110cは、対向する貫通孔104bの両方に挿通され、貫通孔104bの内周面に設けられたベアリングを介して回転自在に軸支される。
シャフト110cには、プーリ110dが取り付けられている。プーリ110dも回転体110と同様、中央に貫通孔が設けられ、キーおよびキー溝の嵌め合い構造によって、プーリ110dとシャフト110cが一体となって回転可能となる。
ベルト110eは、プーリ110bとプーリ110dによって無端状に張架され、プーリ110dの回転力をプーリ110bに伝達する。
シャフト110cの一端には、軸継手110fが設けられる。軸継手110fのうち、シャフト110cの逆側には、モータ等の駆動装置110gのシャフトの一端が嵌入される。シャフト110cには、軸継手110fによって駆動装置110gの回転力が伝達される。
回転体110は、このような機構によって駆動装置110gの回転力が伝達されて回転する。ここでは、1つの駆動装置110gが回転体110を回転させる構成を例に挙げたが、例えば、複数の駆動装置110gが同期して回転体110を回転させてもよい。また、ここでは、プーリ110b、110dが、回転体110の対向方向の内側に配される構成を例に挙げたが、回転体110の対向方向の外側に配されてもよい。
搬送部112は、例えばベルトで構成され、複数の回転体110によって無端状に張架されて、回転体110の回転に伴って矢印Yの方向に回転する。図1(a)に示すように、搬送部112は、搬送方向に平行に複数(本実施形態では2つ)、対向配置される。
突起部114は、例えば樹脂等で構成され、搬送部112の表面に複数配されてワークを接触支持する。搬送部112は、矢印Yの方向に回転することで、突起部114に接触支持されたワークを矢印Xの方向に搬送する。
第1浮上部116は、例えば、圧縮空気を噴出する噴出装置等で構成され、搬送方向に平行に配置された複数の搬送部112の間のベース102の上に載置されている。第1浮上部116は、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークの一部を浮上させる。
具体的には、ワークを突起部114で接触支持した状態で、第1浮上部116が気体(圧縮空気)を噴出することで鉛直上方への気体の流れを生じさせると、第1浮上部116とワークの間の空気の圧力が高まる。ワークは、搬送中、この空気の圧力による鉛直上方への力と、突起部114の反力で支持されることとなる。
このとき、第1浮上部116は、ワークを支持する空気の圧力として、圧縮空気の噴出方向に向かう動圧よりも、ワークの下方の空間が狭いために、空気が四方に分散しようとする動きを抑制された結果生じる静圧を利用するため、少ない動力でワークを支持可能となる。
図2は、ピン付きベルトコンベアとローラコンベアとの比較を説明するための説明図である。特に、図2(a)は、ピン付きベルトコンベア(搬送部112)を用いた、搬送装置100によるワークWの搬送状態を示し、図2(b)、(c)は、ローラコンベア10を用いた搬送装置によるワークWの搬送状態を示す。
図2(b)に示すように、ローラコンベア10の鉛直上側に載置されたワークWは、ローラコンベア10の各ローラ10aの回転に伴って搬送される。このとき、ワークWが薄く剛性が低いと、ワークWの搬送方向の前側や後ろ側の端部Waは、隣接するローラ10aの間で垂下してしまう。この場合、ワークWの搬送が進むと、図2(c)に示すように、ワークWの端部Waがローラ10aの側方に衝突してしまう。この現象は、特に、ワークWが薄くなるほど顕著となる。本実施形態では、図2(a)に示すように、ワークWと搬送部112の鉛直上側部分とが一体となって搬送方向に進み、その間、ワークWと突起部114が接触状態を維持する。そのため、搬送部112は、ワークWの上述したような衝突を回避可能となる。
図3は、搬送中のワークWの形状を説明するための説明図である。図3(b)に示すように、ピン付きベルトコンベア2を用いた搬送装置1であっても、ワークWが薄くなり、その剛性が低下しすぎると、突起部3の間に位置するワークWの端部Waが垂下し、鉛直下方に湾曲してしまう。そこで、図3(a)に示すように、本実施形態の第1浮上部116は、ワークWの下方に、ワークWが水平に保たれる圧力より低い圧力を生じさせ、ワークWは、搬送方向に沿って中央部分Wbが、例えば、ワークWの幅(搬送方向に垂直な長さ)300mmに対して、厚さ方向(鉛直下方)に1mm〜2mm程度凹む。搬送ユニット100aは、ワークWの中央部分Wbを水平よりも鉛直下方に凹ませることで、ワークWの剛性を高くできる。そのため、突起部3の数を減らしたり(間隔を広げたり)、後述する搬送ユニット1aの連設部分の搬送ユニット1a間の間隔を大きく取ることが可能となる。
しかし、上述したようにワークWの中央部分Wbを鉛直下方に凹ませて剛性を高めても、ワークWの薄化が進むと、従来の搬送装置では安定した搬送が困難となるおそれがある。
図4は、従来のワークWの乗り継ぎを説明するための説明図である。特に、図4(a)は、従来の搬送装置1の上面図を示し、図4(b)は、搬送装置1の側面図を示し、図4(c)は、従来の他の搬送装置4の側面図を示す。
図4(b)に示すように、搬送装置1を構成する搬送ユニット1a間は、搬送部2の突起部3が干渉しないように離間している。つまり、搬送ユニット1aの連設部分において、搬送部2がワークWと非接触となる隙間が生じることとなる。この搬送ユニット1a間をワークWが乗り継ぐ際、ワークWの中央部分Wbを鉛直下方に凹ませて剛性を高めてあっても、ワークWの板厚が薄いと、図4(a)、(b)に示すように、ワークWの端部Waの幅方向の外側(例えば角部分)が鉛直下方に垂下してしまう。
図4(c)に示す他の搬送装置4では、搬送部5に突起部が設置されていない。搬送部5は、ワークWに接触しながらワークを搬送する。このような構成の搬送装置4であっても、搬送装置4を構成する2つの搬送ユニット4aの連設部分に回転体6が配される構造上、搬送部5は搬送面(ワークWが位置する高さを示す面)に対して回転体6の外形に沿って凹む。そのため、搬送装置1と同様、この搬送ユニット4a間をワークWが乗り継ぐ際、ワークWの中央部分Wbを鉛直下方に凹ませて剛性を高めてあっても、ワークWの端部Waの幅方向の外側が鉛直下方に垂下してしまう。
そこで、本実施形態の搬送装置100は、搬送ユニット100aの他に、図1(a)〜(c)に示すように、第2浮上部118、吸引部120を備える。
第2浮上部118は、複数の搬送ユニット100aの連設部分に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、ワークWを浮上させる。第2浮上部118は、搬送ユニット100aの間の設置面に立てられた支持台122に、搬送部112より低い位置に固設される。
吸引部120は、搬送時のワークWの高さより上方であり、かつ、第2浮上部118と対向して配置される。具体的には、吸引部120は、支持台122の上端部で、搬送部112より高い位置に固設される。そして、吸引部120は、第2浮上部118が鉛直上方への気体の流れを生じさせるために噴出した気体を吸引する。
吸引部120には、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが取り付けられており、吸引した気体のコンタミをフィルタリング可能となっている。また、吸引部120は、HEPAフィルタを取り付ける代わりに、吸引した気体を、ダクト等を通じて搬送装置100から離隔し、ワークWにコンタミの影響を与えない場所に排気してもよい。
図5は、第1の実施形態の搬送装置100におけるワークWの乗り継ぎを説明するための説明図である。特に、図5(a)は、搬送装置100の上面図を示し、図5(b)は、搬送装置100の側面図を示し、図5(c)は、搬送装置100の正面図を示す。ただし、理解を容易とするため、図5(a)では、2つの吸引部120のうち、図中下側に位置する方を省略し、図中上側に位置する方のみを示し、図5(b)では、支持台122の図示を省略する。
ワークWの搬送ユニット100a間の乗り継ぎにおいて、それぞれの搬送ユニット100aの搬送部112の間には、図5(b)に示すように、第2浮上部118による鉛直上方への気体の流れが生じている。ワークWの端部Waの幅方向の外側は、この気体の流れを受けて持ち上げられ、垂下することなく搬送方向に延在している。
このように、搬送装置100は、搬送ユニット100a間の乗り継ぎにおいて、ワークWを、端部Waの幅方向の外側を垂下させず滑らかに搬送できる。このとき、搬送部112は略直線上に配される。そのため、搬送ユニット100aを乗り継いでも、ワークWのうち、搬送部112と接触する位置がほとんど変わらないため、搬送部112と非接触な状態で搬送を完了可能な面積を大きく確保することができる。
また、第2浮上部118は、搬送部112の間に配され、気体を噴出する範囲を、ワークWのうち幅方向の外側近傍に範囲を限定することで、噴出する気体の流量を絞ることが可能となる。そのため、搬送装置100の第2浮上部118として、圧縮空気を供給する装置の代わりにファン等の簡易な送風装置を用いることも可能となり、省エネルギー化を実現できる。
さらに、第2浮上部120は、ワークWの端部Wa近傍を浮上させるように、間欠的に気体を噴出させる。すなわち、第2浮上部120は、ワークWが搬送ユニット100aの連設部分を通過する時点を含む、前後所定時間のみ気体を噴出し、それ以外のときは気体の噴出を停止する。
かかる構成により、搬送装置100は、より省エネルギー化を実現可能であると共に、ワークWの端部Waおよび端部Wa近傍以外の部分に気体が不必要に当たることを避け、ワークWをより安定して搬送できる。
また、吸引部120を備える構成により、搬送装置100は、ワークWの搬送方向の端部Waの幅方向の外側が垂下してしまう事態を安定して回避可能となる。さらに、第2浮上部118が吹き上げた空気を吸引部120が吸引することで、吹き上げられた空気に含まれるコンタミのワークWへの付着を防止すると共に、吹き上げられた空気に伴い上昇気流が周囲に広がって、付近に落ちていたコンタミが拡散してしまう事態を防止できる。
本実施形態において、吸引部120による気体の吸い込み流量は、第2浮上部118による気体の噴出流量よりも大きい。
かかる構成により、第2浮上部118が吹き上げた空気を吸引部120が吸引する可能性が高まり、搬送装置100は、コンタミの拡散をより確実に防止できる。
また、図5(c)に示すように、第2浮上部118は、ワークWの搬送方向に垂直な幅方向の端部Wcよりも、幅方向の外側に延在する。そして、吸引部120は、その吸引面120aが、搬送方向を軸に傾いて設置される。吸引面120aは、搬送装置100の側面から視認される向きに傾く。ただし、吸引面120aはワークWの上面に沿った向きとする。さらに、支持台122は、第2浮上部118および吸引部120よりも幅方向外側に配置される。
このような第2浮上部118、吸引部120、および支持台122の配置によって、第2浮上部118から噴出した気体は、図5(c)に黒塗りの矢印で示すように、ワークWの搬送方向の端部Waの幅方向の外側を巻き込み、端部Waの幅方向の外側近傍で渦流が生じやすくなる。渦流が生じることで、搬送装置100は、少ない流量の気体で効率的にワークWの端部Waの幅方向の外側を持ち上げることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の搬送装置200における第2浮上部218、吸引部220、および支持台222について説明する。第2の実施形態では、上記第1の実施形態と第2浮上部218、吸引部220、および支持台222のみが異なる。したがって、ここでは上記第1の実施形態と同じ構成については説明を省略し、構成が異なる第2浮上部218、吸引部220、および支持台222についてのみ説明する。
次に、第2の実施形態の搬送装置200における第2浮上部218、吸引部220、および支持台222について説明する。第2の実施形態では、上記第1の実施形態と第2浮上部218、吸引部220、および支持台222のみが異なる。したがって、ここでは上記第1の実施形態と同じ構成については説明を省略し、構成が異なる第2浮上部218、吸引部220、および支持台222についてのみ説明する。
図6は、第2の実施形態における搬送装置200の構造を説明するための説明図である。特に、図6(a)は、搬送装置200の上面図を示し、図6(b)は、搬送装置200の正面図を示し、図6(c)は、搬送装置200の側面図を示す。ただし、図6(a)では、理解を容易とするため、2つの吸引部220のうち、図中右側に位置する方を省略し、図中左側に位置する方のみを示す。
第1の実施形態では、複数の搬送ユニット100aの間に、第2浮上部118および吸引部120を配した。本実施形態では、搬送装置200は、図6(a)〜(c)に示すように、1の搬送ユニット200aのみで構成され、第2浮上部218、吸引部220、および支持台222は、搬送部112の搬送方向の前方または後方の少なくとも一方に配される。第2浮上部218、吸引部220、および支持台222は、その配置以外は、第2浮上部118、吸引部120および支持台122と同様の構成である。そして、第2浮上部218、吸引部220および支持台222に対して、搬送ユニット200aと逆側に他の装置が配置される。
本実施形態の搬送装置200は、他の装置から搬送装置200への乗り継ぎ、または搬送装置200から他の装置への乗り継ぎにおいて、ワークWを、搬送方向の端部Waの幅方向の外側を垂下させず滑らかに搬送できる。また、第2浮上部218は、搬送部112の前方または後方に配され、他の装置から搬送装置200への乗り継ぎ、または搬送装置200から他の装置への乗り継ぎにおけるワークWの端部Waの幅方向の外側近傍に絞って気体を噴出可能となる。そのため、搬送装置200は、第1の実施形態の搬送装置100と同様、第2浮上部218として、ファン等の簡易な送風装置を用いて省エネルギー化を実現できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した吸引部120、220に、空気を噴出する多孔質パッドを設置してもよい。かかる多孔質パッドを設置することで、吸引部120、220は、空気を吸引しすぎてワークWが吸い上げられ、吸引部120、220と接触してしまう事態を回避できる。この場合、吸引部120、220による気体の吸い込み流量は、第2浮上部118、218による気体の噴出流量と、多孔質パッドによる気体の噴出流量の和よりも大きいとよい。
本発明は、比較的薄い板ガラス等を搬送する搬送装置に利用することができる。
100、200 …搬送装置
100a、200a …搬送ユニット
110 …回転体
112 …搬送部
114 …突起部
116 …第1浮上部
118、218 …第2浮上部
120、220 …吸引部
W …ワーク
100a、200a …搬送ユニット
110 …回転体
112 …搬送部
114 …突起部
116 …第1浮上部
118、218 …第2浮上部
120、220 …吸引部
W …ワーク
Claims (5)
- 複数の回転体と、該複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部と、該複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、該ワークの一部を浮上させる第1浮上部と、を含む搬送ユニットが、該ワークの搬送方向に離間して複数連設され、
前記複数の搬送ユニットの連設部分のうち、水平かつ前記搬送方向に垂直な方向の端側に、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、前記ワークを浮上させる第2浮上部が配されたことを特徴とする搬送装置。 - 複数の回転体と、
前記複数の回転体によって無端状に張架され、可撓性を有するワークを搬送する、搬送方向に平行に対向配置された複数の搬送部と、
前記複数の搬送部の間に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、前記ワークの一部を浮上させる第1浮上部と、
前記複数の搬送部の搬送方向の前方または後方の少なくとも一方のうち、水平かつ前記搬送方向に垂直な方向の端側に配され、鉛直上方への気体の流れを生じさせ、前記ワークを浮上させる第2浮上部と、
を備えたことを特徴とする搬送装置。 - 搬送時の前記ワークの高さより上方であり、かつ、前記第2浮上部と対向して配置され、該第2浮上部が鉛直上方への気体の流れを生じさせるために噴出した気体を吸引する吸引部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の搬送装置。
- 前記吸引部による気体の吸い込み流量は、前記第2浮上部による気体の噴出流量よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。
- 前記第2浮上部は、前記ワークの搬送方向の前側または後ろ側の端部近傍を浮上させるように、間欠的に前記気体を噴出させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の搬送装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011265547A Pending JP2013116804A (ja) | 2011-12-05 | 2011-12-05 | 搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013116804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105883419A (zh) * | 2014-10-10 | 2016-08-24 | 杨德宁 | 一种分段控制的气浮装置自动化输送线及输送方法 |
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2011
- 2011-12-05 JP JP2011265547A patent/JP2013116804A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105883419A (zh) * | 2014-10-10 | 2016-08-24 | 杨德宁 | 一种分段控制的气浮装置自动化输送线及输送方法 |
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