JP2013116264A - 電子血圧計 - Google Patents

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Abstract


【課題】電子血圧計において、脈波振幅に対する補間の精度を向上させ、最高血圧・最低血圧の正しい測定結果を使用者に提供し、また測定値のばらつきを小さくすることにより、使用者の不安感を解消すること。
【解決手段】測定されたカフ圧と脈波振幅との関係において、最高血圧決定脈波振幅または最低血圧決定脈波振幅を境にして、一方の側の測定値から1または複数個を第一の測定値群として選択するとともに、他方の側の測定値から複数個を第二の測定値群として選択し、第一の測定値群のいずれか1点と、第二の測定値群のいずれか1点とを結ぶ直線の組合せのうち3本以上を複数の補間一次式として算出し、複数の補間一次式と、最高血圧決定脈波振幅または最低血圧決定脈波振幅との交点における複数のカフ圧を算出するとともに、該複数のカフ圧を平均して、最高血圧または最低血圧を決定するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子血圧計、特にノイズの影響を低減し正確な血圧値を算出する電子血圧計に関する。
血圧の測定方法としてコロトコフ法(聴診法)とオシロメトリック法が知られている。
オシロメトリック法による血圧計には、減圧する過程で測定する方式である減圧測定型血圧計、加圧する過程で測定する方式である加圧測定型血圧計がある。
減圧測定型血圧計の測定原理は、人体の上腕等に巻きつけたカフにポンプ等の加圧手段により空気を送った後に、排気により徐々に減圧し、減圧の過程でカフ内の圧力を検出して、動脈波の脈波振幅と残りの静圧を抽出し、脈波振幅の最大値に所定比率を乗じて最高血圧および最低血圧をそれぞれ決定するための脈波振幅のレベルを設定し、これによりそれぞれ脈波を特定し、特定された脈波に基づき最高血圧および最低血圧を決定する。
図9および図10はその具体的な方法を説明するための図であり、減圧測定型血圧計のカフ内の圧力の変化を示している。図9は時間(横軸)とカフ内の圧力(縦軸)の関係を示す図であり、図10は図9から抽出したカフ内の圧力(横軸)と脈波振幅(縦軸)の関係を示す図である。
上述のように、上腕等に巻きつけたカフ内の圧力を加圧して上昇させた後、徐々に排気して低下させると図9に示すようにカフ内の圧力は脈動する成分すなわち脈波を生ずる。この脈波の高さはカフ内の圧力(カフ圧)が低下するに従って増加し、最大脈波振幅Hmaxとなった後には減少する。したがって、図9のグラフで最初に検出される脈波はカフ圧が高い方の脈波であり、時間が経過するにつれて検出される脈波のカフ圧は小さくなっていく。
したがって、これをグラフ化すると図10のようになる。
同図において、最大脈波振幅Hmaxとなる前の脈波に対し、最大脈波振幅Hmaxの50%となる脈波振幅に対応するカフ圧をいわゆる「最高血圧」とし(以下、当該ポイントを「S」点と称する)、また、最大脈波振幅Hmaxとなった後の脈波に対し最大脈波振幅Hmaxの70%となる脈波振幅に対応するカフ圧をいわゆる「最低血圧」とする(以下、当該ポイントを「D」点と称する)。ただし、上記の「最高血圧」に関する「50%」あるいは「最低血圧」に対する「70%」という割合は、血圧計の設計条件などにより変わり得る。
ところで、上記のような血圧の測定方法においては、S点あるいはD点にカフ圧の測定値が存在しない場合がある。かかる場合には、測定値から直接最高血圧・最低血圧を読み取れない。
そのような問題に対応可能な先行技術として、特許文献1の電子血圧計がある。同文献では、S点またはD点に相当する点の両側直近に1ポイントずつ測定値を選択し、それら2ポイントを結ぶ1次式を算出し、その1次式とS点またはD点の脈波振幅との交点から最高血圧または最低血圧のカフ圧を読み取っている。つまり、S点またはD点を求めるにあたって、脈波振幅をいわば補間することにより、上記の問題に対応可能となっている。
特公平6−109号公報
しかしながら、測定中に測定者の身体が動いた場合や、減圧過程でカフの血管圧迫効率が変化した場合には、局所的なノイズが発生し、S点またはD点をまたぐ2ポイント自体の測定値が不正確になる場合がある。この場合当然ながら、補間された点は真値からずれ、最高血圧あるいは最低血圧の正確な算出ができなくなる可能性があった。
また、使用者が1日のうちの測定時刻などを決めて継続的に測定するような場合、上記のような原因により測定した血圧値が変動してばらつくと、使用者は血圧計に不具合があるのではないかと危惧し、不安感を抱く。
したがって、引用文献1においても、精度よく最高血圧あるいは最低血圧を算出するという点において改善の余地があった。
本発明は、以上のような背景技術に鑑みてなされたものであり、オシロメトリック法によって血圧を算出する電子血圧計において、検出された脈波振幅に対する補間の精度を向上させ、最高血圧・最低血圧の正しい測定結果を使用者に提供することができ、また、測定値のばらつきを小さくすることにより、使用者の不安感を解消することのできる電子血圧計および電子血圧計を用いた血圧の測定方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明の電子血圧計は、血管に圧力を加えるためのカフと、カフに加圧空気を供給する加圧手段と、カフの圧力を減圧する減圧手段と、カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、カフ圧検出手段の検出値に基づいて脈波振幅を検出する脈波検出手段と、カフ内の圧力と脈波振幅に基づいて血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計であって、血圧決定手段は、脈波検出手段により検出される最大の脈波振幅を抽出する最大振幅脈波検出手段と、最大脈波振幅から一定割合減じた血圧値を決定する脈波振幅レベルを算出し、脈波振幅と脈波振幅に対応するカフ圧との組である測定点を脈波振幅レベルに応じて3点以上抽出する測定点抽出手段と、3点以上の測定点から、カフ圧と脈波振幅の関係における複数の補間一次式を算出する脈波振幅一次式算出手段とを有し、複数の補間一次式と血圧決定脈波レベルに基づき、血圧値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、脈波振幅レベルに応じて3点以上の測定点を抽出して、それら測定点から複数本の補間式を算出し、該複数本の補間式と血圧決定脈波レベルから最高血圧・最低血圧を算出するようにしたので、血圧測定における局所的なノイズの影響を低減することができ、正しい測定値を得ることができる。その結果、測定ごとの血圧値のばらつきも小さくなる。
好ましくは、血圧決定手段は、複数の補間一次式のそれぞれについて脈波振幅レベルに対応するカフ圧を求め、カフ圧を平均することによって血圧値を算出する。
この場合、複数本の補間式から求めた複数の補間値を平均して最高血圧・最低血圧を算出するようにしたので、血圧測定における局所的なノイズの影響を低減することができ、正しい測定値を得ることができる。その結果、測定ごとの血圧値のばらつきも小さくなる。
また好ましくは、脈波振幅カフ圧抽出手段は、脈波振幅レベルに対し、前後に検出された測定点2点に加え、さらに2点の前後に検出された脈波振幅と脈波振幅に対応するカフ圧の測定点を抽出する。
また好ましくは、複数の補間一次式は、脈波振幅レベルに対して前に検出された測定点と後に検出された測定点とから算出する。
本発明の電子血圧計および血圧の測定方法によれば、検出された脈波振幅に対する補間の精度を向上させ、最高血圧・最低血圧の正しい測定結果を使用者に提供することができ、また、測定値のばらつきを小さくすることにより、使用者の不安感を解消することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる電子血圧計の機能ブロック図である。 図1における要部の機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態にかかる最高血圧・最低血圧算出のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態にかかる最高血圧・最低血圧算出におけるカフ圧と脈波振幅の関係を示すグラフで、選択された測定点が示されている。 本発明の第1の実施形態にかかる血圧算出におけるカフ圧と脈波振幅の関係を示すグラフで、測定点を接続する2本の近似線が示されている。 図5における要部のグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかる血圧算出におけるカフ圧と脈波振幅の関係を示すグラフで、測定点を接続する4本の近似線が示されている。 図7における要部のグラフである。 減圧測定型血圧計の時間−カフ圧の関係を説明するためのグラフである。 カフ圧−脈波振幅のグラフから、最高血圧・最低血圧を求める方法を説明するための図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の実施形態にかかる電子血圧計100の構成を説明する。
図1に示す電子血圧計100は、カフ1と、カフ圧調整手段3と、圧力信号変換手段4と、操作手段5と、制御手段6及び表示手段7を有している。
カフ1は、被験者の上腕に圧力をかけて被験者の血管を締め付けるための袋であって、チューブ2によってカフ圧調整手段3と圧力信号変換手段4に接続されている。
カフ圧調整手段3は、カフ1に空気を送り、被験者の上腕に圧力を加えるための加圧ポンプ3aと、カフ1内の空気を排出するための排気弁3bと、カフ内の空気圧を一定速度で低下させる減圧弁3cとによって構成されている。
圧力信号変換手段4は、カフ1内の圧力を検出し電気信号に変換する。加圧ポンプ3aと、排気弁3b及び圧力信号変換手段4は、それぞれ制御手段6に接続されている。また、制御手段6には操作手段5と、表示手段7と、ブザー8が接続されている。
図2に示すように、制御手段6は、図示しないCPU及びROM,RAM等の記憶手段を有するとともに、脈波検出手段61とカフ圧検出手段62及び血圧決定手段63を有している。ここで、脈波検出手段61は、圧力信号変換手段4からの圧力信号にもとづいて脈波を検出し脈波振幅の大きさを検出する。また、カフ圧検出手段62は、圧力信号変換手段4からの圧力信号にもとづいてカフ圧を検出する。さらに、血圧決定手段63は、脈波検出手段61及びカフ圧検出手段62からの信号を入力し、脈波振幅と、この脈波振幅に対応するカフ圧によって血圧を決定する。
つぎに、図1および図2を参照して、本実施形態にかかる電子血圧計100の動作を説明する。
この電子血圧計においては、操作者が、被験者の血管を締め付けることができるように被検者の上腕にカフ1を装着し、操作手段5を操作して電源を投入する。制御手段6は、電源の投入により、圧力信号変換手段4にカフ1内の圧力検出を開始させて圧力信号を出力させる。
また、制御手段6は、操作手段5により血圧測定開始が指令されると、加圧ポンプ3aを始動させてカフ1に空気を送り、ついで、カフ1内の圧力が、RAMに記憶されている加圧設定値に達すると加圧ポンプ3aを停止させ、続いて、減圧弁3cによりカフ1内の空気を徐々に排出し減圧させる。
減圧にともないカフ1内の圧力が下がり、被験者の血管がゆるめられ血液が流れ始める。
血管がゆるめられ、最高血圧に近づくと血管は振動を開始するため、脈波検出手段61は、心拍に連動して脈波振幅を検出する。脈波振幅はカフ圧の低下と共に徐々に大きくなり、カフによって圧迫されていた血管がゆるめられて本来の血液の流れに戻ったとき、脈波振幅は急速に小さくなり検出されなくなる(図4参照)。
血圧決定手段63は、本実施形態にかかる血圧の測定方法にしたがい、カフ圧の低下にともなって変化する脈波振幅と、この変化していく脈波振幅に対応するカフ圧により血圧を決定する。
(第1の実施形態)
つづけて、図2ないし図6を参照して、第1の本実施形態にかかる電子血圧計100の血圧決定手段63の詳細について説明する。
図2を参照して、血圧決定手段63は、最大振幅脈波検出手段63a、測定点抽出手段63b、脈波振幅一次式算出手段63c、血圧値算出手段63dより構成されている。
図3を併せて参照し、脈波検出手段61より脈波振幅の検出データを受け取った最大振幅脈波検出手段63aは、当該データから最大振幅脈波Hmax(mmHg)を抽出する(S302)。
ここで、Hmaxから最高血圧「SBP」(Systolic Blood Pressure)、および、最低血圧「DBP」(Diastolic Blood Pressureを算出するための比率(図10における0.5あるいは0.7に相当)を、それぞれ最高血圧決定比率α、最低血圧決定比率β、また、SBPおよびDBPを算出するための血圧を決定する脈波振幅レベルをそれぞれHs=Hmax×α、Hd=Hmax×βと定義する。α、βの具体的な値は、例えばそれぞれ0.5、0.7とすることができる
これらの変数と測定した血圧データとの関係を図示したのが図4である。同図において横軸はカフ圧Pc、縦軸は脈波振幅Hであり、点線で測定点に対する包絡線も示している。符号AないしDは、特定の測定点を示している。
図4において、SBPを例にとった場合、包絡線とH=Hsの交点に測定点があれば、その測定点のカフ圧を最高血圧SBPとするのが理想的といえるが、当該交点には測定点が存在しない。この場合、他の測定点を基に補間して求める方法が考えられ、従来は、Hsの前後の測定点Aと測定点Bとから一次式を求め、この一次式とH=Hsの直線との交点からSBPを求めていた。
しかしながら、この方法では、測定点Aあるいは測定点Bにノイズなどの外乱が重畳されると、当該交点はSBPの真値から外れた値となってしまう。図4では、例えば測定点Bが予測される包絡線から脈波振幅の小さい方向にずれた測定値となっている場合を示している。
本実施形態は、そのような問題を避けるため、カフ圧−脈波振幅の関係をプロットしたグラフにおいて、直線H=Hs(H=Hd)の直線をまたいで上下直近の1点ずつに加えて、その2点の前または後に測定された1点を選択し、上下に位置する2点および1点のそれぞれを接続する計2本の直線を求め、これらの直線とH=Hs(H=Hd)の交点を算出して、該交点から2点の最高血圧補間値(最低血圧補間値)を求め、これら補間値の平均値を最高血圧SBP(最低血圧DBP)と決定することを趣旨としている(図4、図5参照)。
ふたたび図2、図3を参照して、Hmaxを受け取った測定点抽出手段63bは、Hmaxにα、βを乗算してHs,Hdを算出する(S304)。
そして、H=HsおよびH=Hdの直線をまたいで上下直近の1点ずつに加えて、その2点の前または後に測定された1点を、補間一次式を求める測定点として抽出する(S306)。
以下の説明では最高血圧を測定する場合の、本実施形態による血圧算出方法を説明するが、最低血圧も同様の方法で算出することができる。
図4を参照して、本実施形態では、補間一次式を求める測定点として、H=Hsの上側直近にAの1点、および、下側直近にB,Dの2点を選択した場合を示している。
つづけて図2、図3および図5を参照して、脈波振幅一次式算出手段63cは、上側1点Aと、下側2点BとDを組み合わせて、補間するための補間一次式を(1)式を用いて算出する。
H=a×Pc+b ・・・ (1)
ここで、a,bは係数であり、脈波振幅一次式算出手段63cは、A、BおよびDの座標データからこの係数を求める。
補間一次式は、図5に示すように、点Aと点Bとの組合せからL1、点Aと点Dとの組合せからL2の2式を求める(S308)。
つぎに、上記2式を受け取った血圧値算出手段63dは、それぞれの式とH=Hsの交点2個を算出する(S310)。具体的には、図5において、補間直線L1およびL2に
対してH=Hsとの交点P1およびP2を算出する。
つぎに、血圧値算出手段63dは、交点P1およびP2から、それぞれの点におけるカフ圧Pcs1およびPcs2を求め、それらの平均値を最高血圧<SBP>として決定する(S312、S314)。すなわち、
<SBP>=(Pcs1+Pcs2)/2 ・・・ (2)
である。
図5において、<SBP>に対応するH=Hs上の点をP0として示しており、P0からPc軸上に下した垂線に<SBP>を示している。
ここで、図6を参照して本実施形態の電子血圧計の作用について説明する。
先述したように、本実施形態では、血圧の測定点Bが他の測定点から予測される包絡線からずれた場合を例示している。すなわち、測定点BのPcに対応する包絡線上の点はB’で、測定点Bはノイズ等の影響で、それより低い脈波振幅となっている。
この場合、最高血圧SBPの真値SBP0は、測定点B’と測定点Dを結ぶ直線と直線H=Hsとの交点に近い位置にあり、補間式を1個だけ用いる場合でも、補間式を求める測定点がB’およびDであれば問題はない。
しかしながら、測定点がBのケースでは、補間式が1個の場合、選択される測定点はAおよびBとなるから、この補間によって得られる最高血圧は交点P1からSBP1となる。この場合、測定値SBP1と真値SBP0との差は、図6に示すΔPc1となる。
一方、本実施形態により求めた最高血圧は、交点P0から得られる<SBP>であるから、測定値<SBP>と真値SBP0との差は、図6に示すΔPc2となり、原理的にΔPc2<ΔPc1である。したがって、本実施形態によれば、補間式を算出する測定点にノイズが乗るなどして本来予測される測定値からずれた場合でも、最高血圧・最低血圧の測定値をより真値に近づけることが可能となる。
つまり本実施形態では、測定点に冗長性をもたせ、ある測定点にノイズが重畳するなどして全体的な包絡線からずれた場合でも、他の包絡線に近い測定点によってそのずれを補正しているということもできる。
最低血圧<DBP>も、上述の最高血圧<SBP>と同様に補間して求めることができ、本実施形態の電子血圧計によれば、このようにして算出したより真値に近く誤差の少ない最高血圧・最低血圧を、操作手段5の操作により表示手段7に表示させるなどすることができる。
以上のように本実施形態によれば、複数の補間式から求めた複数の補間値を平均して最高血圧・最低血圧を算出するようにしたので、血圧測定における局所的なノイズの影響を低減することができ、その結果より正しい最高血圧・最低血圧の測定値を使用者に提供することが可能となる。
また、局所的なノイズの影響を低減することで、測定ごとの血圧値のばらつきが小さくなるという効果もある。この場合、血圧値のばらつきが大きいことにより、使用者が血圧計の不具合を危惧するというようなことがなくなり、使用者の血圧計に対する不安を解消することが可能となる。
(第2の実施形態)
図7および図8を用いて、本発明の第2の実施形態にかかる電子血圧計100について説明する。
本実施形態は、図4に示すカフ圧と脈波振幅の関係において、補間一次式を求める測定点としてA、B、CおよびDを選択した場合、すなわちH=Hsの上側直近にA、Cの2点、下側直近にB、Dの2点を選択した場合の実施形態である。
本実施形態の最高血圧・最低血圧算出のフローチャートは、図3において、補間一次式を求める測定点の数を3点から4点に読み替え(S306)、脈波振幅一次式数を2式から4式に読み替え(S308)たものとなる。
読み替えた図3のフローにしたがって、脈波振幅一次式算出手段63cは、A、B、CおよびDの座標データから式(1)の係数a,bを求め、図7に示すように、点Aと点Bとの組合せからL1、点Aと点Dとの組合せからL2、点Cと点Bとの組合せからL3、点Cと点Dとの組合せからL4の4式を求める(S308)。
つぎに、上記4式を受け取った血圧値算出手段63dは、それぞれの式とH=Hsの交点4個を算出する(S310)。具体的には、図7において、補間直線L1ないしL4に対してH=Hsとの交点P1ないしP4を算出する。
つぎに、血圧値算出手段63dは、交点P1ないしP4から、それぞれの点におけるカフ圧Pcs1ないしPcs4を求め、それらの平均値を最高血圧<SBP>’として決定する(S312、S314)。すなわち、
<SBP>’=(Pcs1+Pcs2+Pcs3+Pcs4)/4 ・・・ (3)
である。
図7において、<SBP>’に対応するH=Hs上の点をP0’として示しており、P0’からPc軸上に下した垂線に<SBP>’を示している。
図8は、図6と同様に、上記<SBP>’、真値SBP0、1個の補間式から求めた最高血圧SBP1の関係を示す。
図8より、<SBP>’と真値SBP0との差ΔPc2’は、SBP1と真値SBP0との差ΔPc1より小さいことが分かる。
したがって、本実施形態によっても、補間式を算出する測定点にノイズが乗るなどして本来予測される測定値からずれた場合でも、最高血圧・最低血圧の測定値をより真値に近づけることが可能となるとともに、補間一次式を第1の実施形態より多数とすることにより、測定値をより真値に近づけることが可能となる。
なお、上記実施形態においては、補間一次式を求める測定点として、血圧値を決定する脈波振幅レベルの直線H=Hs(H=Hd)の前後に測定された測定点を2点ずつの計4点を選択し、4本の直線による4個の交点から血圧値を求める場合を例示して説明したが、血圧値を決定する脈波振幅レベルの前後それぞれ2点以上の測定点を選択してもよい。
その場合、血圧値を決定する脈波振幅レベルの前に測定された測定点の選択数をM、血圧値を決定する脈波振幅レベルの後に測定された測定点の選択数をNとすると、直線の本数はM×N本となる。このようにすれば、測定値をさらに正確なものとすることができる。例えば、直線H=Hs(H=Hd)の上下直近に上に3個、下に2個選択した場合補間一次式は6本となる。
さらには、補間一次式を求める測定点の選択は、直線H=Hs(H=Hd)直近である必要もなく、あらかじめ定めた規則により直近を飛ばして選択してもよい。
また、あらかじめ定めた個数の測定点のうち、測定条件等に応じて適宜一部を選択してもよく、補間一次式は血圧値を決定する脈波振幅レベルの前に測定された測定点と後ろに測定された測定点から算出すればよい。
1 カフ
2 チューブ
3 カフ圧調整手段
3a 加圧ポンプ
3b 排気弁
3c 減圧弁
4 圧力信号変換手段
5 操作手段
6 制御手段
7 表示手段
8 ブザー
61 脈波検出手段
62 カフ圧検出手段
63 血圧決定手段
63a 最大振幅脈波検出手段
63b 測定点抽出手段
63c 脈波振幅一次式算出手段
63d 血圧値算出手段
100 電子血圧計

Claims (4)

  1. 血管に圧力を加えるためのカフと、該カフに加圧空気を供給する加圧手段と、前記カフの圧力を減圧する減圧手段と、前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、前記カフ圧検出手段の検出値に基づいて脈波振幅を検出する脈波検出手段と、前記カフ内の圧力と前記脈波振幅に基づいて血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計であって、
    前記血圧決定手段は、前記脈波検出手段により検出される最大の脈波振幅を抽出する最大振幅脈波検出手段と、前記最大脈波振幅から一定割合減じた血圧値を決定する脈波振幅レベルを算出し、前記脈波振幅と該脈波振幅に対応するカフ圧との組である測定点を前記脈波振幅レベルに応じて3点以上抽出する測定点抽出手段と、前記3点以上の測定点から、カフ圧と脈波振幅の関係における複数の補間一次式を算出する脈波振幅一次式算出手段とを有し、
    前記複数の補間一次式と前記血圧決定脈波レベルに基づき、血圧値を算出することを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記血圧決定手段は、前記複数の補間一次式のそれぞれについて前記脈波振幅レベルに対応するカフ圧を求め、該カフ圧を平均することによって血圧値を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記脈波振幅カフ圧抽出手段は、前記脈波振幅レベルに対し、前後に検出された測定点2点に加え、さらに該2点の前後に検出された脈波振幅と該脈波振幅に対応するカフ圧の測定点を抽出することを特徴とする請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記複数の補間一次式は、前記脈波振幅レベルに対して前に検出された測定点と後に検出された測定点とから算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子血圧計。
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