JP2013110658A - 圧電振動片、及び圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片、及び圧電デバイス Download PDF

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啓之 佐々木
Kenji Shimao
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Abstract

【課題】 励振電極から引き伸ばされる引出電極の形状、及び接続する側面電極の形状をCI値が低減するように形成する。
【解決手段】 圧電振動片(10)は、パッケージ内に導電性接着剤(13)を介して接合される圧電振動片である。その圧電振動片は、その両主面の中央部(15)にそれぞれ形成される励振電極(102)と、両主面に励振電極から周辺部までそれぞれ引き出される一対の引出電極(103)と、引出電極に接続し周辺部で導電性接着剤が塗布される一対の電極パッド(105)と、を有する。両主面間の厚さは、周辺部の両主面間の厚さより厚く形成されたメサ型であり、且つ引出電極及び電極パッドが形成される周辺部(106)は、中央部と同じ厚さである。電極パッドは、両主面に形成される電極パッドを接続するように両主面を結ぶ側面(104)にも形成され、両主面と側面間に不連続面が存在しない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CI(クリスタルインピーダンス)値が低く抑えられた圧電振動片、及び圧電デバイスに関する。
水晶板に励振電極、引出電極及び電極パッドが形成され、水晶板が電極パッド及び導電性接着剤を介してパッケージに接続されている水晶デバイスが知られている。このような水晶デバイスでは、励振電極から導電性接着剤までの電極の形成方法により水晶板の振動損失を表わすCI(クリスタルインピーダンス)値を低減させている。
例えば特許文献1では、励振部が周辺部よりも厚く形成されたメサ型のATカット水晶振動片において、ATカット水晶振動片の励振電極を形成する厚さと、引出電極を形成する厚さとを揃えて形成することによりCI値が低減されする旨を開示している。
特開2004−200777号公報
しかしながら、特許文献1において、メサ型のATカット水晶振動片の上面の引出電極と下面の引出電極を接続する側面電極を形成する手法について説明されていない。側面電極の形状によって、CI値は変化し、側面電極の形成方法もCI値の低減に寄与している。
そこで、本発明は、水晶板の励振電極から引き伸ばされる引出電極の形状、及び接続する側面電極の形状をCI値が低減するように形成することで、CI値を低く抑えた圧電振動片、及び圧電デバイスを提供することにある。
第1の観点の圧電振動片は、その両主面の中央部にそれぞれ形成される励振電極と、両主面に励振電極から周辺部までそれぞれ引き出される一対の引出電極と、引出電極に接続し周辺部に形成される一対の電極パッドと、を有する。中央部の両主面間の厚さは、周辺部の両主面間の厚さより厚く形成されたメサ型であり、且つ引出電極及び電極パッドが形成される周辺部は、中央部と同じ厚さである。電極パッドは、両主面に形成される電極パッドを接続するように両主面を結ぶ側面にも形成され、両主面と側面間に不連続面が存在しない。
第2の観点の圧電振動片は、第1の観点に記載の圧電振動片において、矩形形状で形成され、一対の電極パッドは、圧電振動片の一辺に配置され、一対の電極パッド間の周辺部は、切り欠かれている。
第3の観点の圧電振動片は、第1の観点又は第2の観点に記載の圧電振動片において、側面が主面に垂直方向から見て、凹凸が形成されている。
第4の観点の圧電振動片は、第1の観点において、空間を隔てて該圧電振動片を取り囲むフレームと、圧電振動片とフレームとを連結する連結部と、を有する。そして、一対の引出電極は連結部及びフレームを介して引き出され、電極パッドはフレームに形成される。
第5の観点の圧電振動片は、フレームの厚さが中央部と同じ厚さである。
第6の観点の圧電デバイスは、第1の観点から第3の観点のいずれか一項に記載の圧電振動片において、圧電振動片を載置するベース板と、ベース板に接合するリッド板と、を備える。
第7の観点の圧電デバイスは、第4の観点又は第5の観点に記載の圧電振動片において、フレームの一方の主面に接合するベース板と、フレームの他方の主面に接合するリッド板と、を備える。
本発明によれば、CI値を低く抑えた圧電振動片、及び圧電デバイスを提供することができる。
第1水晶デバイス100の分解斜視図である。 (a)は、図1のA−A断面図である。 (b)は、(a)の破線で囲まれた側面電極の近傍の拡大図である。 第1水晶デバイス100の製造を示したフローチャートである。 複数の水晶振動片10を同時に製造できる水晶ウエハ10Wの平面図である。 水晶振動片10の作製方法が示されたフローチャートである。 水晶振動片10の作製方法が示されたフローチャートである。 水晶振動片10の作製方法が示されたフローチャートである。 複数のリッド部11を同時に製造できるリッドウエハ11Wの平面図である。 複数のベース部12を同時に製造できるベースウエハ12Wの平面図である。 (a)は、側面電極104を形成する領域を櫛型状に形成した水晶振動片10の拡大斜視図である。 (b)は、側面電極104を形成する領域を鋸歯状に形成した拡大斜視図である。 水晶振動片20を用いた第2水晶デバイス200の分解斜視図である。 水晶振動片22の斜視図である。 水晶ウエハ22Wの上面図である。 水晶振動片22の作製方法が示されたフローチャートである。 水晶振動片22の作製方法が示されたフローチャートである。 水晶振動片30を用いた第3水晶デバイス300の分解斜視図である。 水晶振動フレーム40を用いた第4水晶デバイス400の分解斜視図である。 (a)は、図17のB−B断面の水晶振動フレーム40を示した図である。 (b)は、水晶振動フレーム50の図17のB−B断面に相当する断面である。
以下に、パッケージ内に圧電振動片が載置された圧電デバイスについて説明する。第1実施形態〜第4実施形態では、圧電振動片としてATカットの水晶振動片が使われている水晶デバイスについて説明する。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。このため、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、第1実施形態〜第4実施形態において水晶デバイスの長手方向をX軸方向、水晶デバイスの高さ方向をY’軸方向、X及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
(第1実施形態)
<第1水晶デバイス100の全体構成>
第1水晶デバイス100の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1水晶デバイス100の分解斜視図で、図2(a)は、図1のA−A断面図であり、図2(b)は、(a)の破線で囲まれた側面電極の近傍の拡大図である。なお、図1では、接続電極124a、124bの全体が見えるように、封止材である低融点ガラスLGが透明に描かれている。
図1及び図2に示されたように、第1水晶デバイス100は、リッド凹部111を有するリッド部11と、ベース凹部121を有するベース部12と、により形成されるパッケージ内に、平板状の水晶振動片10が載置されている。
水晶振動片10は、ATカットされた水晶ウエハにより構成され、その水晶振動片10の中央部15が上面及び下面ともに凸に形成されたメサ型の水晶振動片10である。メサ型の水晶振動片10は、周辺部16を中央部15より肉薄(Y’軸方向)に形成することで中央部15にエネルギーを集中している。
水晶振動片10の四隅には支持部101a〜101dが形成され、水晶振動片10の中央部15と同じ厚さ(Y’軸方向)に形成している。支持部101a〜101dは、水晶振動片10の固定及び電気的な接続のために形成されている。なお、水晶振動片10は、2箇所の支持部101a、101cで導電性接着材で固定され、2箇所の支持部101b、101dがあるため、ベース部12との接合の際に傾斜して接合することが少なくなる。
上面の支持部101aと水晶振動片10の中央部15とは、接続部106aを介して段差がなく平坦に形成されている。同様に下面の支持部101cと水晶振動片10の中央部15とは、接続部106b(図2(a)を参照)を介して平坦に形成されている。
以上に示された水晶振動片10の中央部15、支持部101a〜101d、及び接続部106a、106bは、ウェットエッチングにより形成される。
水晶振動片10は、中央部15の厚肉の両主面に一対の励振電極102a、102bが対向して配置されている。また、励振電極102aは、水晶振動片10の−X側の端部まで引出電極103aにより引き出され、側面電極104により水晶振動片10の底面側(−Y’側)まで伸ばされて電極パッド105aが形成されている。励振電極102bは、水晶振動片10の+X側まで引出電極103bにより引き出され電極パッド105bが形成されている。励振電極102aは厚く形成された水晶振動片10の上面の中央部15に形成され、引出電極103aは接続部106aに形成され、側面電極104及び電極パッド105aは支持部101aに形成される。また、励振電極102bは厚く形成された水晶振動片10の下面の中央部15に形成され、引出電極103bは接続部106bに形成され、電極パッド105bは支持部101cに形成される。
上面側の励振電極102a、引出電極103a及び側面の側面電極104は、一体に形成され継ぎ目のないシームレスな構造、つまり不連続面が存在しない構造となっている。また、下面側の励振電極102b、引出電極103b及び電極パッド105bは、一体に形成されてシームレスな構造となっている。また、下面側の電極を形成する際に、電極パッド105a及びX軸側及びZ’軸側の側面の側面電極104も同時に形成することで電極パッド105aから励振電極102aまでが電気的に接続される。
図2(b)で示されるように、側面電極104を形成する水晶振動片10の断面は、僅かに凸となるよう形成されている。側面電極104は、僅かに凸となった水晶振動片10にスパッタ及び真空蒸着等により電極を形成する。水晶振動片10の断面を凸に形成するため、本実施形態では、水晶振動片10の外形を形成する際に水晶振動片10の上面側からのウェットエッチングと、下面側からのウェットエッチングとが施されている。
側面電極104は、水晶振動片10を僅かに凸にすることでスパッタ及び真空蒸着等の際に電極を形成し易い。なお、側面電極104は、上面側の電極である励振電極102a及び引出電極103aを形成する際と、下面側の励振電極102b、引出電極103b、電極パッド105a及び105bを形成する際との両方で形成することで、十分な厚みをもつ側面電極104を形成することが可能となる。
さらに、側面電極104は、−X側及び+Z’側の側面に形成し、上面の引出電極103aと下面の電極パッド105aとの通電が広範囲で行うことが可能な構造となっている。
ここで、励振電極102a、102b、引出電極103a、103b、側面電極104及び電極パッド105a、105bは、例えば下地としてのクロム層Crが用いられ、クロム層Crの上面に金層Auが用いられる。また、クロム層Crの厚さは、例えば0.05μm〜0.1μmで、金層Auの厚さは、例えば0.2μm〜2μmである。
ベース部12は、ガラス又は圧電材料より構成され、上面(+Y’側の面)にベース凹部121の周囲に形成された第2端面M2を有している。また、ベース部12は、X軸方向の両端にベース貫通孔BH1(図6を参照)を形成した際のY’軸方向に伸びた4つのベースキャスタレーション122a〜122dが形成されている。ここで、ベースキャスタレーション122a及び122bが−X側に形成され、ベースキャスタレーション122c及び122dが+X側に形成されている。
また、ベースキャスタレーション122a〜122dにはベース側面電極123a〜123dがそれぞれ形成されている。また、ベース部12の第2端面M2には一対の接続電極124a、124bが形成されている。ここで、接続電極124aは、ベース側面電極123aに電気的に接続され、接続電極124bは、ベース側面電極123aとは、ベース部12の対角線方向に配置されたベース側面電極123cに電気的に接続されている。さらに、ベース部12は、実装面M3にベース側面電極123a〜123dとそれぞれ電気的に接続された外部電極125a〜125dとを有している。
第1水晶デバイス100において、水晶振動片10のX軸方向の長さがベース凹部121のX軸方向の長さより大きい。このため、水晶振動片10は、導電性接着剤13を介してベース部12に載置すると、図2(a)に示されたようにX軸方向の両端がベース部12の第2端面M2に載置される。このとき、水晶振動片10の電極パッド105a、105bがベース部12の接続電極124a、124bにそれぞれ電気的に接続される。これにより、外部電極125a、125cが導電性接着剤13を介して励振電極102a及び102bにそれぞれ電気的に接続される。水晶振動片10は、外部電極125a、125cに交番電圧(正負を交番する電位)が印加されると、厚みすべり振動する。
リッド部11は、ベース凹部121よりXZ’平面で面積が大きいリッド凹部111と、その周囲に形成された第1端面M1とを有している。なお、リッド部11の第1端面M1とベース部12の第2端面M2とが接合されて、リッド凹部111及びベース凹部121は水晶振動片10を収納するキャビティCTを形成する。また、キャビティCTは、不活性ガスで満たされたり又は真空状態に気密されたりする。
リッド部11において、リッド凹部111のX軸方向の長さが水晶振動片10のX軸方向の長さ及びベース凹部121のX軸方向の長さより大きい。また、低融点ガラスLGは、図1及び図2に示されたように、ベース部12の第2端面M2の外側(幅は、300μm程度)でリッド部11とベース部12とを接合する。
ここで、リッド部11の第1端面M1とベース部12の第2端面M2とは、例えば封止材である低融点ガラスLGによって接合される。低融点ガラスLGは、350℃〜410℃で溶融する鉛フリーのバナジウム系ガラスを含む。バナジウム系ガラスは、バインダーと溶剤とが加えられペースト状であり、溶融された後固化されることで他の部材と接着する。バナジウム系ガラスは、ガラス構造を制御することにより熱膨張係数も柔軟に制御できる。
なお、第1実施形態では、水晶振動片10がベース部12の第2端面M2に載置されているが、ベース凹部121の内部に収納されてもよい。このとき、接続電極は、ベースキャスタレーション122a、122cから第2端面M2を介してベース凹部121の底面まで伸びて形成される。また、この場合にリッド部は、リッド凹部が形成されていない平板状となってもよい。
<第1水晶デバイス100の製造方法>
図3は、第1水晶デバイス100の製造を示したフローチャートである。図3において、水晶振動片10の製造ステップS10と、リッド部11の製造ステップS11と、ベース部12の製造ステップS12とは、並行して製造することができる。また、図4は、複数の水晶振動片10を同時に製造できる水晶ウエハ10Wの平面図である。図8は、複数のリッド部11を同時に製造できるリッドウエハ11Wの平面図である。図9は、複数のベース部12を同時に製造できるベースウエハ12Wの平面図である。
ステップS10では、水晶振動片10が製造される。ステップS10は、ステップS101〜S113を含んでいる。水晶振動片10は、図4で示された均一厚さの水晶平板の水晶ウエハ10Wに数百から数千個を形成する。図4では、水晶ウエハ10Wに水晶ウエハ10WをY’軸方向に貫通する貫通溝136が形成されることにより水晶振動片10の外形が形成され、各水晶振動片10に励振電極102a等の電極が形成されている状態が示されている。各水晶振動片10は水晶ウエハ10Wと連接部107を介して連結されている。連接部107は、水晶振動片10との境界で細く形成されている。
以下、図5、図6及び図7を参照して、水晶ウエハ10Wに水晶振動片10を形成する方法を説明する。図5、図6及び図7は、水晶振動片10の作製方法が示されたフローチャートである。また図5、図6及び図7では、フローチャートの各ステップの右隣りに各ステップを説明するための水晶ウエハ10Wの概略部分断面図が示されている。この概略部分断面図は、図4のC−C断面に相当する断面図である。
図5のステップS101では、水晶ウエハ10Wが用意される。図5(a)は、ステップS101で用意された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS101で用意される水晶ウエハ10Wは、+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面が平坦に形成されている。
ステップS102では、水晶ウエハ10Wの+Y’軸側及び−Y’軸側の両面に金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。図5(b)は、金属膜141及びフォトレジスト142が形成された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。まず、ステップS101で用意された水晶ウエハ10Wに金属膜141が形成される。さらに金属膜141の表面にフォトレジスト142が形成される。金属膜141は、水晶ウエハ10Wに金属膜をスパッタリングもしくは真空蒸着などを行うことにより形成される。金属膜141は、例えば水晶ウエハ10Wに下地としてニッケル(Ni)、クロム(Cr)、チタン(Ti)又はニッケル・タングステン(NiW)等の膜を形成し、下地の上面に金(Au)及び銀(Ag)等を成膜することにより形成される。フォトレジスト142は、金属膜141の表面にスピンコートなどの手法で均一に塗布される。
ステップS103では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図5(c)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われた水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS103では、まず、水晶ウエハ10Wの+Y’軸側の面にマスク161が配置されてフォトレジスト142が露光され、フォトレジスト142が現像される。さらに、金属膜141がエッチングにより除去される。ステップS103では、水晶振動片10、貫通溝136、及び連接部107が形成される領域の+Y’軸側の面の金属膜141が除去される。
ステップS104では、水晶振動片10が形成される領域の厚さが薄くなるように水晶ウエハ10Wがエッチングされる。図5(d)は、水晶振動片10が形成される領域の厚さが薄くなるようにエッチングされた水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS104で行われるエッチングは、例えば、90℃の高温で、フッ酸とフッ化アンモニウムとが混合されたバッファードフッ酸が用いられて行われる。エッチングが高温でバッファードフッ酸が用いられて行われた場合には、水晶ウエハ10Wの表面が荒くならず、エッチピット等の発生が防がれる。ステップS102からステップS104は水晶振動片10の厚さを調整するためのステップである。そのため、水晶ウエハ10Wの厚さが水晶振動片10の厚さと同じに形成されている場合は、ステップS102からステップS104を行わなくても良い。
ステップS105では、水晶ウエハ10Wに金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。図5(e)は、金属膜141及びフォトレジスト142が形成された水晶ウエハW130の部分断面図である。ステップS105では、ステップS104で残った金属膜141及びフォトレジスト142の全てが除去され、再び水晶ウエハ10Wの+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面の全てに金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。
図6のステップS106では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図6(a)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ金属膜141が除去された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS106では、マスク162を介してフォトレジスト142の露光及び現像を行い、金属膜141を除去する。ステップS106でフォトレジスト141の露光が行われる領域は、貫通溝136が形成される領域である。
ステップS107では、水晶ウエハ10Wがエッチングされる。図6(b)は、エッチングされた水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS107では、水晶ウエハ10Wのエッチングが行われることにより貫通溝136が形成される。貫通溝136は、水晶ウエハ10Wが+Y’軸側及び−Y’軸側の両面からエッチングされることにより、図2(b)に示されるように水晶振動片10の側面が凸となるように形成される。
ステップS108では、水晶ウエハ10Wに金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。図6(c)は、金属膜141及びフォトレジスト142が形成された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS108では、図6(b)に示された水晶ウエハ10Wから全てのフォトレジスト142及び金属膜141が取り除かれた後に、水晶ウエハ10Wの全面に金属膜141とフォトレジスト142とが形成される。ステップS108で形成される金属膜141は、水晶振動片10の表裏面及び側面で不連続面が形成されず、一体的に形成される。このステップS108で形成される金属膜141は、図1に示された水晶振動片10の両面及び側面の励振電極102a、102b、引出電極103a、103b、側面電極104及び電極パッド105a、105bとなる。
ステップS109では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図6(d)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われた水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS109では、マスク163を介してフォトレジスト142を露光する。さらにフォトレジスト142を現像し、金属膜141を除去して、水晶振動片10の周辺部16(図1参照)を露出させる。
図7のステップS110では、水晶ウエハ10Wがエッチングされる。図7(a)は、周辺部16が形成された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS110では、水晶ウエハ10Wがエッチングされることにより、水晶ウエハ10Wに周辺部16が形成される。
ステップS111では、水晶ウエハ10Wにフォトレジスト141が形成される。図7(b)は、フォトレジスト141が形成された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS110の後に水晶ウエハ10Wに残ったフォトレジスト142が全て除去され、その後に水晶ウエハ10Wに再びフォトレジスト142形成される。
ステップS112では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図7(c)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われた水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS112では、マスク164を介してフォトレジスト142を露光し、さらにフォトレジスト142を現像して金属膜141を除去する。これにより、支持部101cの+Y’軸側の面、支持部101b、及び支持部101dに形成されている金属膜141が除去される。
ステップS113では、フォトレジスト142が除去される。図7(d)は、フォトレジスト142が除去された水晶ウエハ10Wの部分断面図である。ステップS113では、水晶ウエハ10W上のフォトレジスト142が全て除去される。フォトレジスト142が除去された図7(d)の水晶ウエハ10Wは、図4に示された水晶ウエハ10Wの状態である。図7(d)で示されている金属膜141は、図1に示された水晶ウエハ10W両面及び側面の励振電極102a、102b、引出電極103a、103b、側面電極104及び電極パッド105a、105bとなる。この後、各水晶振動片10は、細くなった連接部107を折り取り個片化される。
ステップS11では、リッド部11が製造される。リッド部11は、図8に示されたように、均一厚さの水晶平板のリッドウエハ11Wに数百から数千個形成を形成する。リッドウエハ11Wは、エッチング又は機械加工によりリッド凹部111が形成され、リッド凹部111の周囲には第1端面M1が形成される。
ステップS12では、ベース部12が製造される。ステップS12は、ステップS121、S122及びS123を含んでいる。ベース部12は、図9に示されるように均一厚さの水晶平板のベースウエハ12Wに数百から数千個形成される。
ステップS121において、ベースウエハ12Wにはエッチング又は機械加工によりベース凹部121が形成され、ベース凹部121の周囲には第2端面M2が形成される。同時に、各ベース部12のX軸方向の両辺にはベースウエハ12Wを貫通した角丸長方形のベース貫通孔BH1が2つずつ形成される。ここで、角丸長方形のベース貫通孔BH1が半分に分割されるとベースキャスタレーション122a〜122d(図1を参照)になる。
ステップS122において、スパッタリングまたは、真空蒸着によってベースウエハ12Wの両面にクロム層Crを下地としてその表面に金層Auが形成される。その後、エッチングされることで、図9に示されたように第2端面M2に接続電極124a、124bが形成され、同時にベース貫通孔BH1にはベース側面電極123a〜123dが形成される(図1を参照)。また、同時に、ベースウエハ12Wの底面には外部電極125a〜125dが形成される(図1を参照)。
ステップS123において、ベースウエハ12Wにはスクリーン印刷でベースウエハ12Wの第2端面M2に低融点ガラスLGが印刷される。その後、低融点ガラスLGを仮硬化する。なお、低融点ガラスLGは、ベース貫通孔BH1には形成されていない。また、本実施形態では、低融点ガラスLGがベースウエハ12Wに形成されているが、リッドウエハ11Wの第1端面M1に形成してもよい。
ステップS13では、ステップS10で製造された個々の水晶振動片10が導電性接着剤13でベースウエハ12Wに形成されたベース部12の第2端面M2に載置される。このとき、水晶振動片10の電極パッド105a、105bとベース部12の第2端面M2に形成された接続電極124a、124bとの位置が合うように水晶振動片10がベース部12の第2端面M2に載置される。ベースウエハ12Wには数百から数千個の水晶振動片10が載置される。
ステップS14では、低融点ガラスLGを加熱させリッドウエハ11Wとベースウエハ12Wとが加圧される。その後低融点ガラスLGが室温まで冷却されることにより、リッドウエハ11Wとベースウエハ12Wとが接合される。
ステップS15では、接合されたリッドウエハ11Wと、ベースウエハ12Wとが個々に切断される。切断工程では、レーザーを用いたダイシング装置、または、切断用ブレードを用いたダイシング装置などを用いて図8及び図9に示された一点鎖線のスクライブラインSLに沿って第1水晶デバイス100を単位として個片化する。これにより、数百から数千の第1水晶デバイス100が製造される。
<変形例>
本実施形態では、図2(b)で示されたように、側面電極104を形成する水晶振動片10の断面を僅かに凸に且つX軸側及びZ’軸側の側面に形成することで側面電極104の厚さ及び面積を増やした。以下は、支持部101aのX軸側及びZ’軸側の側面を、櫛型状又は鋸歯状に形成した場合を示す。
図10(a)は、側面電極104を形成する領域を櫛型状に形成した水晶振動片10の拡大斜視図であり、(b)は、側面電極104を形成する領域を鋸歯状に形成した拡大斜視図である。
図10(a)に示されるように、水晶振動片10は、支持部101aの側面に櫛状領域108を形成している。櫛状領域108は、Y’方向に四角柱状の溝を形成し、側面電極104が形成される領域を櫛状に形成している。また、図10(b)においての水晶振動片10は、支持部101aの側面に鋸歯状領域109を形成している。鋸歯状領域109は、Y’方向に三角柱状の溝を形成し、側面電極104が形成する領域を鋸歯状に形成している。
櫛状領域108及び鋸歯状領域109は、水晶振動片10の外形を形成する際のエッチングで同時に形成する。
側面電極104は、水晶振動片10の側面に形成された櫛状領域108及び鋸歯状領域109に形成する。水晶振動片10を櫛状に形成することにより側面電極104の面積は、大きくなる。また、櫛状及び鋸歯状の水晶振動片10は、スパッタ及び真空蒸着等により、金属粒子が付着し易い構造であるため、引出電極103aから側面電極104の接合点、及び側面電極104から電極パッド105aの接合点が90度に屈曲していても接合不良を発生しない。このため水晶振動片10は、CI値を低く抑えることが可能となる。
(第2実施形態)
本実施形態では、水晶振動片20を用いた第2水晶デバイス200について説明する。本実施形態の第2水晶デバイス200の構成は、第1実施形態と同様なため、以下に異なる点のみ説明し、同じ構成については、同じ符号を用いる。
図11は、第2水晶デバイス200の分解斜視図である。第2水晶デバイス200は、リッド部11と、ベース部22と、水晶振動片20とで構成されている。
水晶振動片20は、ATカットされた水晶ウエハにより構成され、その水晶振動片20の中央部25が周辺部26より厚く形成されたメサ型の水晶振動片20である。
水晶振動片20の−X側の両隅には支持部201a及び201bが形成され、水晶振動片10の中央部25と同じ厚さに形成している。支持部201a及び201bは、水晶振動片20の固定及び電気的な接続のために形成されている。
上面の支持部201aと水晶振動片20の中央部25とは、同じ厚みで形成された接続部206を介して段差ない平坦に形成されている。同様に下面の支持部201bと水晶振動片10の中央部25とは、同じ厚みで形成された接続部を介して平坦に形成されている。
以上に示された水晶振動片20の中央部25、支持部201a及び201b、及び接続部206は、ウェットエッチングにより形成される。
水晶振動片20は、中央部25の厚肉の両主面に一対の励振電極202a、202bが対向して配置されている。また、励振電極202aは、水晶振動片20の−X側の端部まで引出電極203aにより引き出されている。X軸側及びZ’軸側の側面に形成された側面電極204aは、水晶振動片20の底面側(−Y’側)の電極パッド205aまで伸ばされている。励振電極202aは、厚く形成された水晶振動片20の上面の中央部25に形成され、引出電極203aは、接続部206aに形成され、側面電極204及び電極パッド205aは、支持部201aに形成される。
同様に、励振電極202bは、水晶振動片20の−X側の端部まで引出電極203bにより引き出され電極パッド205bが形成されている。さらに、X軸側及びZ’軸側の側面に形成された側面電極204bは、上面側(+Y’側)まで伸ばされて電極パッド205bと電極パッド205cとを接続している。また、励振電極202bは、厚く形成された水晶振動片20の下面の中央部25に形成され、引出電極203bは、接続部(図示しない)に形成され、側面電極204b、電極パッド205b及び電極パッド205cは、支持部201bに形成される。
第2実施形態の水晶振動片20は、上面及び下面において電極が同じ形状をしているため、ベース部22に載置する面を選ばない。
水晶振動片20の外形の形成方法及び電極の形成方法は、第1実施形態と同様に形成する。また、側面電極204を形成する支持部201は、図10で示された方法で形成してもよい。
ベース部22は、ガラス又は圧電材料より構成され、上面(+Y’側の面)にベース凹部121の周囲に形成された第2端面M2を有している。
ベース部22は、図1で示された接続電極124bの配置が異なるだけで、その他の構成は、第1実施形態と同様である。接続電極124a及び接続電極124bには水晶振動片20の支持部201a及び201bが導電性接着剤13を介して載置される。水晶振動片20は、支持部201a及び201bの−X側だけで保持される。
<変形例>
第2水晶デバイス200は、図12に示される水晶振動片22を用いてもよい。図12は、水晶振動片22の斜視図である。水晶振動片22は、水晶振動片20と比較して、外形形状と側面電極204の配置とが変更されている。なお、その他の構成は、同じである。
水晶振動片22は、水晶振動片20の外形形状が異なる。水晶振動片22の外形形状は、支持部201aと支持部201bとの間が切り欠いて形成され、切欠部210が形成されている。切欠部210は、水晶振動片22の外形形成時と同時に形成される。
水晶振動片22の側面電極204は、切欠部210の内側面と水晶振動片22の−X側の側面に形成している。側面電極204は、配置が異なるだけで形成方法は、同じである。
図13は、水晶ウエハ22Wの上面図である。水晶振動片22は、水晶ウエハ22Wから数百から数千個を形成する。図示されるように、水晶ウエハ22Wは、水晶振動片22の切欠部210の近傍に貫通孔211を形成し、その他の端面は、図13に示された一点鎖線のスクライブラインSLで形成することで、水晶ウエハ22Wの外形形状を形成する。これにより水晶振動片22は、水晶ウエハ22Wにより多くを形成可能である。また、水晶ウエハ22Wは、スクライブラインSLがダイシング装置などにより切断される際に水晶振動片22の電極膜を損傷することがない。
以下、図14及び図15を参照して、水晶ウエハ22Wに水晶振動片22を形成する方法を説明する。図14及び図15は、水晶振動片22の作製方法が示されたフローチャートである。また図14及び図15では、フローチャートの各ステップの右隣りに各ステップを説明するための水晶ウエハ22Wの概略部分断面図が示されている。この概略部分断面図は、図13のD−D断面に相当する断面図である。
図14のステップS201では、水晶ウエハ22Wが用意される。図14(a)は、ステップS201で用意された水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS201で用意される水晶ウエハ22Wは、+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面が平坦に形成されている。
ステップS202では、水晶ウエハ22Wの+Y’軸側及び−Y’軸側の両面に金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。図14(b)は、金属膜141及びフォトレジスト142が形成された水晶ウエハ22Wの部分断面図である。まず、ステップS201で用意された水晶ウエハ22Wに金属膜141が形成される。さらに金属膜141の表面にフォトレジスト142が形成される。
ステップS203では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図14(c)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われた水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS203では、まず、水晶ウエハ22Wの+Y’軸側及び−Y’軸側の面にマスク165が配置されてフォトレジスト142が露光され、フォトレジスト142が現像される。さらに、金属膜141がエッチングにより除去される。ステップS203では、切欠部210及び貫通孔211が形成される領域の金属膜141が除去される。
ステップS204では、水晶ウエハ22Wがエッチングされる。図14(d)は、エッチングされた水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS204では、水晶ウエハ22Wのエッチングが行われることにより切欠部210及び貫通孔211が形成される。
図15のステップS205では、水晶ウエハ22Wに金属膜141及びフォトレジスト142が形成される。図15(a)は、金属膜141及びフォトレジスト142が形成された水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS205では、図14(d)に示された水晶ウエハ22Wから全てのフォトレジスト142及び金属膜141が取り除かれた後に、水晶ウエハ22Wの全面に金属膜141とフォトレジスト142とが形成される。ステップS205で形成される金属膜141は、水晶振動片22の表裏面及び側面で不連続面が形成されず、一体的に形成される。このステップS205で形成される金属膜141は、図12に示された水晶振動片22の両面及び側面の励振電極202a、202b、引出電極203a、203b、側面電極204a、204b及び電極パッド205a、205b、205cとなる。
ステップS206では、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われる。図15(b)は、フォトレジスト142の露光及び現像が行われ、金属膜141の除去が行われた水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS206は、マスク166を介してフォトレジスト142を露光する。さらにフォトレジスト142を現像し、金属膜141を除去して、水晶振動片22の周辺部26(図12参照)を露出させる。
ステップS207では、水晶ウエハ22Wがエッチングされる。図15(c)は、周辺部26が形成された水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS207では、水晶ウエハ22Wがエッチングされることにより、水晶ウエハ22Wに周辺部26が形成される。
ステップS208では、フォトレジスト142が除去される。図15(d)は、フォトレジスト142が除去された水晶ウエハ22Wの部分断面図である。ステップS208では、水晶ウエハ22W上のフォトレジスト142が全て除去される。フォトレジスト142が除去された図15(d)の水晶ウエハ22Wは、図13に示された水晶ウエハ22Wとなっている。図15(d)で示されている金属膜141は、図12に示された水晶振動片22の両面及び側面の励振電極202a、202b、引出電極203a、203b、側面電極204a、204b及び電極パッド205a、205b、205cとなる。
この後、図13に示される水晶ウエハ22WがスクライブラインSLでダイシング装置などにより切断されることにより、各水晶振動片10が個片化される。
(第3実施形態)
本実施形態では、水晶振動片30を用いた第3水晶デバイス300について説明する。本実施形態の第3水晶デバイス300の構成も第1実施形態と同様なため、以下に異なる点のみ説明し、同じ構成については同じ符号を用いる。
図16は、第3水晶デバイス300の分解斜視図である。図16に示されたように、第3水晶デバイス300は、リッド凹部111を有するリッド部11と、ベース凹部121を有するベース部12と、リッド部11及びベース部12に挟まれる矩形の水晶振動片30とを備える。
水晶振動片30は、ATカットされた水晶ウエハにより構成される。その水晶振動片30の中央部35が水晶振動部301であり、上面及び下面が周辺部36より凹に形成されたている逆メサ型の水晶振動片30である。
水晶振動片30は、水晶振動部301の周辺部36が厚みのある支持部307で形成される。上面には水晶振動部301の厚みと同じ厚さの−X側に伸びる溝部308aが形成される。同様に、下面には+X側に伸びる溝部308bが形成される。上面側の水晶振動部301と溝部308aとは、段差のない平坦に形成する。同様に、下面の水晶振動部301と溝部308bとは、段差のない平坦に形成する。
水晶振動部301、支持部307及び溝部308a、308bは、ウェットエッチングにより一体に形成される。
水晶振動片30は、水晶振動部301に一対の励振電極302a、302bが対向して配置されている。また、励振電極302aは、水晶振動片30の−X側の端部まで引出電極303aにより引き出され、側面電極304aにより水晶振動片30の底面側(−Y’側)まで伸ばされて電極パッド305aが形成されている。同様に、励振電極302bは、水晶振動片30の+X側まで引出電極303bにより引き出され電極パッド305bが形成されている。
励振電極302aは、水晶振動部301の上面に形成し、引出電極303aは、溝部308aに形成し、側面電極304及び電極パッド305aは、支持部307の−X側で+Z’側に形成する。また、励振電極302bは、水晶振動部301の下面に形成し、引出電極303bは、溝部308bに形成し、側面電極304b、電極パッド305bは、支持部307の+X側で−Z’側に形成する。
水晶振動片30の外形の形成方法及び電極の形成方法は、第1実施形態と同様に形成する。また、側面電極304を形成する支持部307は、図10で示された方法で形成してもよい。また、第3水晶デバイス300の製造方法は、第1実施形態と同様に製造される。第3水晶デバイス300の水晶振動片30は、第2実施形態で示された片持ちにしてもよい。
(第4実施形態)
本実施形態では、水晶振動フレーム40を用いた第4水晶デバイス400について説明する。本実施形態の第4水晶デバイス400の構成も第1実施形態と同様なため、以下に異なる点のみ説明し、同じ構成については、同じ符号を用いる。
図17は、第4水晶デバイス400の分解斜視図である。図17に示されたように、第4水晶デバイス400は、リッド凹部111を有するリッド部11と、ベース凹部421を有するベース部42と、リッド部11及びベース部42に挟まれる矩形の水晶振動フレーム40とを備える。
水晶振動フレーム40は、ATカットされた水晶ウエハにより構成される圧電振動フレームであり、その水晶振動フレーム40の中央部45に水晶振動片401が形成され、外周部にフレーム409が形成されている。水晶振動片401とフレーム409とは、連結部404a、404bで連結している。水晶振動片401は周辺部46より中央部45が厚いメサ型である。
水晶振動フレーム40の短辺側には水晶キャスタレーション406a〜406dを形成している。また、水晶振動片401とフレーム409との間には一対の「L」字型の2箇所の貫通開口部405が形成される。なお、本実施形態では、「L」字型の貫通開口部405が形成されているが、水晶振動片401の周辺部46と同じ厚さで、貫通開口部のない形状でもよい。水晶振動フレーム40の水晶振動片401、連結部404及びフレーム409は、ウェットエッチングにより一体に形成される。
図18(a)は、図17のB−B断面の水晶振動フレーム40を示した図である。図18(a)に示されるように、水晶振動フレーム40は、水晶振動片401、連結部404a、404b及びフレーム409が段差のない平坦に形成されている。つまり水晶振動片401、フレーム409及び連結部404は、同じ厚みで形成されている。
水晶振動フレーム40の水晶振動片401の上面には励振電極402aが形成され、−X方向に続く連結部404aの上面には引出電極403aが形成され、−Y’方向に続く水晶キャスタレーション406aに水晶側面電極407aが形成されている。同様に、水晶振動フレーム40の水晶振動片401の下面には励振電極402bが形成され、+X方向に続く連結部404bの下面には引出電極403bが形成され、+Y’方向に続く水晶キャスタレーション406cに水晶側面電極407cが形成されている。ここで、水晶側面電極407aは、水晶振動フレーム40の下面にまで伸びて電極パッド408aが形成されることが好ましい。上面側の励振電極402a、引出電極403a及び側面の水晶側面電極407cは、一体に形成され継ぎ目のないシームレスな構造、つまり不連続面が存在しない構造となっている。電極パッド408aは、後述するベース側面電極423aの接続パッド424aに確実に電気的に接続する。同様に、連結部404bの下面の引出電極403bには電極パッド408bが形成されることが好ましい。電極パッド408bは、後述するベース側面電極423cの接続パッド424bに接続される。
ベース部42は、ガラス又は圧電材料より構成され、上面(+Y’側の面)にベース凹部421が形成され、その周囲に第2端面M2を有している。また、ベース部42は、X軸方向の両辺にベース貫通孔BH1(図6を参照)を形成した際のベースキャスタレーション422a〜422dが2つずつ形成されている。さらに、ベースキャスタレーション422a〜422dにはベース側面電極423a〜423dがそれぞれ形成されている。ここで、ベース部42の−X軸方向の一辺の+Z’側に形成されたベース側面電極423aは、第2端面M2に形成された接続パッド424aを介して水晶振動フレーム40に形成された水晶側面電極407aの電極パッド408aに接続される。これにより、ベース側面電極423aは、電極パッド408及び水晶側面電極407aを介して引出電極403aに接続される。また、ベース部42の+X軸方向の他辺の−Z側に形成されたベース側面電極423cは、接続パッド424bを介して電極パッド408bに接続される。
一方、ベース部42は、その実装面M3に外部電極425a〜425dが形成されている。なお、外部電極425a、425cは、水晶振動フレーム40の引出電極403a、403bに接続したベース側面電極423a、423cにそれぞれ接続されている。
リッド部11と水晶振動フレーム40と、及び水晶振動フレーム40とベース部42とは、第1実施形態で示されたように封止材である低融点ガラスLGにより接合される。
第4水晶デバイス400の製造方法は、第1実施形態と同様に製造される。
<変形例>
第4水晶デバイス400は、水晶振動フレーム50を用いることでも同様な効果がある。図18(b)は、水晶振動フレーム50の図17のB−B断面に相当する断面である。水晶振動フレーム50は、図12の水晶振動フレーム40と外形形状が同様であり、断面形状が異なる。水晶振動フレーム50の断面形状は、水晶振動片401と連結部404とが平坦に形成され、フレーム409がそれより厚く形成されている。
水晶振動フレーム50は、フレーム409を厚く形成することで、リッド部11のリッド凹部111及びベース部42のベース凹部421を形成しなくてもよい。
水晶振動フレーム50の電極は、水晶振動フレーム40と同様な配置で形成される。なお、引出電極403aは、フレーム409で段差が生じるため、その段差にも電極を形成している。同様に引出電極403bは、フレーム409の段差に電極を形成している。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば、上記の実施形態では圧電振動片にATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカットの水晶振動片などであっても同様に適用できる。さらに圧電振動片は水晶材のみならず、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムあるいは圧電セラミックを含む圧電材に基本的に適用できる。
10、20、22、30 … 水晶振動片
10W … 水晶ウエハ
11 … リッド部 11W … リッドウエハ
12、22、42 … ベース部
12W … ベースウエハ
13 … 導電性接着剤
25W … 水晶ウエハ
40、50 … 水晶振動フレーム
100 … 第1水晶デバイス
101、201、307 … 支持部
102、202、302、402 … 励振電極
103、203、303、403 … 引出電極
104、204、304 … 側面電極
105、205、305 … 電極パッド
106、206 … 接続部
107 … 連接部
108 … 櫛状領域、 109 … 鋸歯状領域
111 … リッド凹部
121、421 … ベース凹部
122 … ベースキャスタレーション、 123 … ベース側面電極
124 … 接続電極
125、425 … 外部電極
136 … 貫通溝 141 … 金属膜
142 … フォトレジスト
161、162、163 … マスク
200 … 第2水晶デバイス
210 … 切欠部、 211 … 貫通孔
300 … 第3水晶デバイス
301 … 水晶振動部、 308 … 溝部
400 … 第4水晶デバイス
401 … 水晶振動部、 404 … 連結部、 405 … 貫通開口部
406 … 水晶キャスタレーション、 407 … 水晶側面電極
408 … 電極パッド
424 … 接続パッド 409 … フレーム
423 … ベース側面電極
Au … 金層
BH1 … ベース貫通孔
Cr … クロム層
CT … キャビティ
LG … 低融点ガラス
M1 … 第1端面、M2 … 第2端面、M3 … 実装面
SL … スクライブライン

Claims (7)

  1. 両主面の中央部にそれぞれ形成される励振電極と、
    前記両主面に前記励振電極から周辺部までそれぞれ引き出される一対の引出電極と、
    前記引出電極に接続し前記周辺部に形成される一対の電極パッドと、を有し、
    前記中央部の前記両主面間の厚さは、前記周辺部の前記両主面間の厚さより厚く形成され、且つ前記引出電極及び前記電極パッドが形成される前記周辺部は、前記中央部と同じ厚さであり、
    前記電極パッドは、前記両主面に形成される前記電極パッドを接続するように前記両主面を結ぶ側面にも形成され、前記両主面と前記側面間に不連続面が存在しないメサ型の圧電振動片。
  2. 前記圧電振動片は、矩形形状であり、
    前記一対の電極パッドは、前記圧電振動片の一辺に配置され、前記一対の電極パッド間の前記周辺部は、切り欠かれている請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記側面は、前記主面に垂直方向から見て、凹凸が形成されている請求項1又は請求項2に記載の圧電振動片。
  4. 前記圧電振動片は、空間を隔てて該圧電振動片を取り囲むフレームと、前記圧電振動片と前記フレームとを連結する連結部と、を有し、
    前記一対の引出電極は、前記連結部及び前記フレームを介して引き出され、
    前記電極パッドは前記フレームに形成される請求項1に記載の圧電振動片。
  5. 前記フレームの厚さは、前記中央部と同じ厚さである請求項4に記載の圧電振動片。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片を載置するベース板と、
    前記ベース板に接合するリッド板と、を備える圧電デバイス。
  7. 請求項4又は請求項5に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動フレームの前記フレームの一方の主面に接合するベース板と、
    前記フレームの他方の主面に接合するリッド板と、を備える圧電デバイス。
JP2011255725A 2011-11-24 2011-11-24 圧電振動片、及び圧電デバイス Pending JP2013110658A (ja)

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