JP2013109044A - プロキシミティ露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトマスク6の変形を高精度かつ短時間に測定できるプロキシミティ露光装置を提供する。
【解決手段】透明基板6bの一方の表面6cに転写パターン6aが形成されたフォトマスク6と、ガラス基板5とのギャップGを狭めるギャップ狭小手段と、透明基板6bの第1端面6eから、転写パターン6aが形成されていない側の透明基板6bの表面6dで全反射し、第1端面6eとは異なる透明基板6bの第2端面6fへ達する光路を含むレーザ光線28の光路の光路長を測定する測長手段24とを有する。レーザ光線28は、第1端面6eから透明基板6b内に入射し、透明基板6b内を、転写パターン6aが形成されていない側の透明基板6bの表面6dに向かって進行する。レーザ光線28は、透明基板6bの内部から、表面6dに、臨界角より大きな入射角で入射し、全反射する。
【選択図】図6A

Description

本発明は、フォトマスクとガラス基板とのギャップをプロキシミティギャップまで狭めて露光するプロキシミティ露光装置に関する。
プロキシミティ露光装置は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板やカラーフィルタ等の面上に、パターンを形成するために用いられている。フラットパネルディスプレイは、テレビだけでなく、携帯電話や携帯情報端末に搭載されている。携帯電話等に搭載されるフラットパネルディスプレイに用いられているガラス基板等の面上に形成されるパターンは、テレビのそれより細かくなっており、今後も一層細かくなることが予想されている。このため、精密にフォトマスクからガラス基板等へパターンを転写し形成できることが望まれている。また、携帯電話等は、1個人で複数台を所有する傾向と、新機種への買い換えの頻度が高まる傾向とが、近年、顕著となっている。このため、携帯電話等、それに搭載されるフラットパネルディスプレイ、さらには、それに用いられているパターンが形成されたガラス基板等を、大量に短期間で生産することが望まれている。
そこで、ガラス基板等へパターンを形成するプロキシミティ露光装置では、フォトマスクの変形を検出し、その検出値から露光タイミングを最適化したり(特に、特許文献1参照)、フォトマスクの変形を補正したり(特に、特許文献2参照)することが提案されている。
特開2006−93622号公報 特開2003−15310号公報
フォトマスク上のパターンをガラス基板等の上に精密に転写するためには、フォトマスクとガラス基板等とのギャップを正確に測定して、このギャップを一様な間隔にする必要があり、特許文献1では、ギャップの一様化を阻害するフォトマスクの変形を検出し測定している。特許文献1のフォトマスクの変形測定の方法であると、測定光が空気中を伝播する距離が長く、この空気の温度分布によって屈折率の分布が生じるため、測定精度を高くできないと考えられた。
また、フォトマスク上のパターンをガラス基板等の上に短時間で転写するためには、フォトマスクの変形測定の時間を短くする必要がある。特許文献2では、変形測定の度に、ギャップ検出センサがフォトマスク上に移動し退避するので、それらに時間を要し、生産を大量かつ短期間にできないと考えられた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、フォトマスクの変形を高精度かつ短時間に測定できるプロキシミティ露光装置を提供することである。
本発明は、(1)透明基板の一方の表面に転写パターンが形成されたフォトマスクと、ガラス基板とのギャップを狭めるギャップ狭小手段と、(2)前記透明基板の第1端面から、前記転写パターンが形成されていない側の前記透明基板の表面で全反射し、前記第1端面とは異なる前記透明基板の第2端面へ達する光路を含むレーザ光線の光路の光路長を測定する測長手段とを有するプロキシミティ露光装置であることを特徴としている。
本発明によれば、フォトマスクの変形を高精度かつ短時間に測定できるプロキシミティ露光装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置の斜視図である。 光路カバーの周辺を拡大し、光路カバーを透視したプロキシミティ露光装置の一部の拡大斜視図である。 マスクホルダの周辺を拡大したプロキシミティ露光装置の一部の拡大斜視図である。 フォトマスクとマスクホルダの図3におけるA−A方向の矢視断面図である。 本発明の実施形態の変形例のプロキシミティ露光装置の一部(マスクホルダの周辺)の拡大斜視図である。 変形前のフォトマスクの周辺の模式的な断面図である。 変形時のフォトマスクの周辺の模式的な断面図である。 フォトマスクの変形時におけるレーザ測長装置から出て行く光の光路(往路)を示す図3におけるA−A方向の矢視断面図である。 フォトマスクの変形時におけるレーザ測長装置に戻る光の光路(復路)を示す図3におけるA−A方向の矢視断面図である。 本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置の構成図である。 本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置を用いた露光方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置を用いた露光方法で使用するマスク変形の計測方法のフローチャートである。 光路長の変化量と、フォトマスクの変形量の関係を表すグラフ(テーブル)である。 (a)はギャップが狭まり始めてからのフォトマスクの変形量(光路長の変化量)の時間変化を表すグラフであり、(b)はギャップが狭まり始めてからのフォトマスクの変形速度(光路長の変化速度)の時間変化を表すグラフである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略している。
図1に、本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置1の斜視図を示す。プロキシミティ露光装置1では、メインテーブル2の上に、X方向の1方向に移動可能なXステージ3を設置し、Xステージ3の上に、Y方向の1方向に移動可能なYステージ4を設置することで、ガラス基板5やカラーフィルタ等をXY方向にステップ状に移動し、位置決めすることができる。ガラス基板5等は、Yステージ4の上に置かれ、Yステージ4に真空吸着され固定することができる。露光光は、ランプハウス8(光路カバー)内で生じ、ミラーハウス7(光路カバー)を通過し、フォトマスク6を透過し、ガラス基板5等に照射される。これにより、フォトマスクに描かれた転写パターンをガラス基板5等に転写することができる。
図2に、ランプハウス8とミラーハウス7の光路カバーの周辺を拡大し、ランプハウス8とミラーハウス7を透視して、それらの内部を進行する露光光9の進行経路を示す。反射ミラー11と、凹面鏡13と、フライアイレンズ15と、シャッタ16と、反射ミラー17と、ランプ18と、集光鏡19とは、露光光照射手段となり、フォトマスク6を介して、ガラス基板5に、露光光9を照射することができる。ランプ18には、高圧水銀ランプを用いることができる。これの放電発光を安定させるため、ランプ18は、軸方向が鉛直方向に一致するように設置する。ランプ18から出た露光光9は、ランプ18の周辺に設置した集光鏡19で集められる。集光鏡19は、ランプ18に接近して設置され、高温になるため、その開口を鉛直方向上向きに配置し、放熱の促進を図っている。この集光鏡19は、短波長反射、長波長透過のコールドミラーの機能を備えることが好ましい。集光鏡19で集めた露光光9は、直上に設置した反射ミラー17で、波長500nmまでを選択的に反射し、波長500nmより長波長は透過する。反射ミラー17で反射した露光光9は、フライアイレンズ15を透過し、強度分布が一様化する。露光光は、凹面鏡13で平行光になり、この平行光の露光光は、反射ミラー11で鉛直方向下向きに曲げられる。反射ミラー11の下方には、フォトマスク6と、これにプロキシミティギャップ分のギャップGだけ離してガラス基板5が配置されており、露光光9は、フォトマスク6を透過して、ガラス基板5に照射される。フォトマスク6に形成されている転写パターンは、ガラス基板5上に投影され、転写される。転写(露光)には数秒を要し、フライアイレンズ15の直前に設置したシャッタ16を開閉することでその転写時間を調整することができる。転写(露光)は、シャッタ16を開けることで、スタートすることができ、シャッタ16を閉じることで、ストップすることができる。
ガラス基板5は、Xステージ3とYステージ4によって、予め決められた移動方向に、フォトマスク6のサイズだけ移動し、繰り返し露光する。これにより、ガラス基板5の全面を露光することができる。なお、ガラス基板5の移動の際には、ガラス基板5とフォトマスク6とが干渉しないように、ガラス基板5とフォトマスク6の間のギャップGを、広くし、プロキシミティギャップより大きくしている。このため、繰り返しの露光(プロキシミティ露光)の度に、ギャップGをプロキシミティギャップまで狭める必要がある。そこで、次に、そのギャップGの調整の方法について説明する。
図3に、マスクホルダ21の周辺を拡大して示している。図1と2では、記載を省略していたが、プロキシミティ露光装置1には、マスクホルダ21が設けられている。このマスクホルダ21に、フォトマスク6は保持されている。フォトマスク6の外周部は、マスクホルダ21に固定されている。図4に示すように、フォトマスク6は、透明基板6bを有し、透明基板6bの一方の表面6cには、転写パターン6aが形成されている。透明基板6bは、露光光を板厚方向に透過させる平行平板である。この平行平板の一方の表面6cに、転写パターン6aが形成され、この平行平板の外周の端部に、第1端面6eと第2端面6fが形成されている。また、透明基板6bは、レーザ光線28も透過させることができる。
図3に示すように、マスクホルダ21には、例えば、マスクホルダ21の高さを調整する調整ネジ22と、この調整ネジ22を回すモータ23とが設けられている。モータ23は、プロキシミティ露光装置1の本体に取り付けられており、モータ23が回動すると、調整ネジ22が回転するようになっている。マスクホルダ21には、調整ネジ22が螺合するネジ孔が設けられており、調整ネジ22の回転によって、マスクホルダ21の高さを調整することができる。このマスクホルダ21の高さの調整にともなって、フォトマスク6の高さを調整することができる。そして、ガラス基板5とフォトマスク6の間のギャップGを、狭めてプロキシミティギャップに調節したり、それより大きく調整したりすることができる。このように、モータ23や調整ネジ22等は、ギャップGをプロキシミティギャップまで狭めるギャップ狭小手段(狭小手段)として機能している。マスクホルダ21は、フォトマスク6を保持しているので、ギャップ狭小手段が、ギャップGを狭めているときに、フォトマスク6は、マスクホルダ21と共に、ガラス基板5に対して相対的に動く。マスクホルダ21の裏側に、フォトマスク6が保持される。レーザ測長装置24と、プリズム25と、反射ミラー26も、マスクホルダ21の裏側に保持されている。
図3では、マスクホルダ21に3組の調整ネジ22とモータ23を設けた例を示したが、このような複数の組の調整ネジ22をそれぞれ独立に制御することで、フォトマスク6とガラス基板5の間のギャップGの広狭の調整だけでなく、両者の相手に対する傾きを調整し互いに平行にすることができる。なお、フォトマスク6とガラス基板5の間のギャップGの広狭の調整ができればよいので、図3のようにフォトマスク6(マスクホルダ21)の高さを調整するのでなく、ガラス基板5(Yステージ4)の高さを調整してもよい。
そして、プロキシミティ露光では、フォトマスク6に描かれた転写パターン6aをガラス基板5に転写するときに、両者の間のギャップGを、1mm以下となるプロキシミティギャップに調整する。また、このギャップGが、フォトマスク6の全面にわたって一様な間隔となるよう調整する。なお、プロキシミティギャップは、より細かい転写パターンを転写するために、近年、より狭くなる傾向にある。
その転写の前には、前記したように、移動においてフォトマスク6とガラス基板5とが接触しないように、ギャップGを広くしている。このギャップGを狭めると、フォトマスク6とガラス基板5の間の空気が、一時的に圧縮され、その空気がフォトマスク6に作用する圧力が増大し、フォトマスク6は、上向き凸型に変形する。この変形は、両者間の空気が移動して、その空気の圧力が低下することで減少するので、ギャップGのプロキシミティギャップが小さくなると、空気は粘性流体としての特性が顕著になり、空気は移動し難くなり、空気の圧力は低下し難くなると考えられる。しかし、大きく変形したままのフォトマスク6では、露光することができない。そこで、この変形をリアルタイムに計測し、変形が小さくなった露光開始可能な時刻を決定することは、高精度にパターニングする上でも、生産能力を高める上でも、重要である。なお、フォトマスク6は、プロキシミティギャップからギャップGを広げるときにも変形している。このときには、フォトマスク6とガラス基板5の間の空気が、一時的に減圧され、その空気がフォトマスク6に作用する圧力が減少し、フォトマスク6は、下向き凸型に変形する。この変形も、元に戻り難くなる傾向にあると考えられる。しかし、大きく変形したままで中央部がガラス基板5に近接しているフォトマスク6では、移動させることができない。そこで、この変形をリアルタイムに計測し、変形が小さくなった移動開始可能な時刻を決定することは、確実に移動させ、生産能力を高めるために重要である。ただ、このギャップGを広げるケースには、前記したギャップGを狭めるケースをそのまま利用できることが容易にわかるので、以下では、ギャップを狭めるケースについて説明している。
次に、フォトマスク6の変形の計測方法について説明する。
図4に、フォトマスク6とマスクホルダ21の図3におけるA−A方向の矢視断面図を、上下反転して示す。なお、フォトマスク6の変形の計測方法の理解を容易にするために、フォトマスク6の厚さを、実際よりも厚く表示してある。また、図4は上下反転しているので、図4においてガラス基板5はフォトマスク6の上方に位置することになるが、フォトマスク6の変形の計測方法の理解を容易にするために、その記載を省略している。また、図4のフォトマスク6の断面は、レーザ光線の光路28を明確にするため、断面を表すハッチングは施していない。図4に示すフォトマスク6は、変形していない状態を示している。
マスクホルダ21の裏側には、フォトマスク6が保持されている。マスクホルダ21の裏側には、レーザ測長装置(測長手段)24と、プリズム27と、プリズム25と、反射ミラー26とが設けられている。レーザ測長装置24から出たレーザ光線28は、プリズム27で方向が曲げられ、フォトマスク6の透明基板6bの第1端面6eからその内部に入る。レーザ光線28は、透明基板6bの内部において、転写パターン6aが描かれていない(ガラス基板5と向かい合う表面6cでない)表面6dに入射し全反射する。すなわち、この入射角は、臨界角よりも大きな角度となっている。例えば、透明基板6bが合成石英製であり、透明基板6bの屈折率が、レーザ光線28の波長について1.5であるとき、臨界角は42度となる。フォトマスク6の透明基板6bの幅が1100mmであり、厚さが11mmであり、その厚みの中央からレーザ光線28が入射し、その幅の中央で全反射する場合には、その入射角は、89.43度になり、臨界角42度より大きくなる。
全反射したレーザ光線28は、第1端面6eとは異なり第1端面6eと対向する第2端面6fから、透明基板6bを出射する。レーザ光線28は、プリズム25で方向が曲げられ、反射ミラー26で反射し、折り返す。レーザ光線28は、今までの光路を逆にたどるように進行し、プリズム25で方向が曲げられ、第2端面6fから透明基板6bに入射する。レーザ光線28は、透明基板6bの内部から、表面6dに入射し全反射する。レーザ光線28は、第1端面6eから、透明基板6bを出射する。レーザ光線28は、プリズム27で方向が曲げられ、レーザ測長装置24に入射する。レーザ測長装置24は、レーザ光線28が出てから戻るまでの光路長を、測定することができる。レーザ測長装置24は、透明基板6bの第1端面6eから、転写パターン6aが形成されていない側の透明基板6bの表面6dで全反射し、第1端面6eと対向する透明基板6bの第2端面6fへ達する光路を含むレーザ光線28の光路の光路長を測定している。また、レーザ測長装置24は、第1端面6eと第2端面6fの間を往復する光路を含むレーザ光線28の光路の光路長を測定している。
なお、レーザ測長装置24は、レーザ測長装置24とプリズム27の間のレーザ光線28の光路が、透明基板6bの第1端面6eと、マスクホルダ21の裏面との両方に平行になるように設定されている。プリズム27は、そのレーザ測長装置24とプリズム27の間の光路のレーザ光線28を受光し、プリズム27と透明基板6bの表面6dの間のレーザ光線28の光路が、表面6dに当たり表面6dに対して傾斜するように設置調整されている。
同様に、反射ミラー26は、反射ミラー26とプリズム25の間のレーザ光線28の光路が、透明基板6bの第2端面6fと、マスクホルダ21の裏面との両方に平行になるように設定されている。プリズム25は、その反射ミラー26とプリズム27の間の光路のレーザ光線28を受光し、プリズム25と透明基板6bの表面6dの間のレーザ光線28の光路が、表面6dに当たり表面6dに対して傾斜するように設置調整されている。
なお、プリズム25、27は、省いてもよく、その場合、レーザ測長装置24及び、反射ミラー26から、直接、レーザ光線28を、透明基板6bの内部に入れればよい。レーザ測長装置24は、レーザ測長装置24と透明基板6bの表面6dの間のレーザ光線28の光路が表面6dに当たり、表面6dに対して傾斜するように傾けて設置される。反射ミラー26は、反射ミラー26と透明基板6bの表面6dの間のレーザ光線28の光路が表面6dに当たり、表面6dに対して傾斜するように傾けて設置される。プリズム25、27が省ければ、プロキシミティ露光装置1を安価に構成することができる。
また、透明基板6bとプリズム27の間、又は、透明基板6bとプリズム25の間に、透明基板6bと同じ屈折率の液体や可塑性の固体を満たせば、第1端面6eと第2端面6fにおける光路を安定させることができる。
なお、レーザ測長装置24は、そのレーザ光線28の波長について特に限定するものではなく、測定結果として、これが射出するレーザ光線28を反射する反射ミラー26までの距離(光路長)を出力する機能を備えていればよい。例えば、ヘリウムネオンガスを使ったレーザ発光方式のレーザ測長装置24であれば、波長安定性が高く、精密な測定ができる。そして、例えば、レーザ光線28の波長が1.55μmであると、透明基板6b内部を透過することによるレーザ光線28の光強度の減衰が小さくなり、フォトマスク6が大型化してレーザ光線28が内部を透過する距離が長くなっても、レーザ出力を上げることなくレーザ測長装置24をそのまま用いることができる。
また、レーザ測長装置24では、直接の測定対象である反射ミラー26までの距離(光路長)を測る際に、透明基板6bが変形することによって、光路長が変化し、反射ミラー26が移動するように見える。この移動は移動速度をもつことになるので、レーザ光線28の波長が僅かに異なる図示しない参照光との干渉によって生ずる光強度の変化の周期の位相差が、前記移動速度に依存して変化することを検出して、位相差が示す速度を時間積分して光路長の変化量を求めることができる。そして、この光路長の変化量からフォトマスク6の変形量を求めることができる。前記した光路長の変化量を求める方式には、いわゆる、ヘテロダイン干渉方式を用いることができ、レーザ測長装置24には、ヘテロダイン干渉方式の測長装置を用いることができる。
なお、レーザ測長装置24とプリズム25、27と反射ミラー26の厚さは、ガラス基板5に接触しないように、フォトマスク6の厚さ以下に設定されている。ただ、レーザ測長装置24は、その厚さを満足するものばかりではないので、その場合は、図5に示すように、マスクホルダ21の表側に設置する。この場合、マスクホルダ21の端部に、プリズム29を設け、レーザ測長装置24が、マスクホルダ21の表側で出したレーザ光線28を、マスクホルダ21の裏側へ回り込ませればよい。
図6Aに、変形前のフォトマスク6の周辺の模式的な断面図を示し、図6Bに、変形時のフォトマスク6の周辺の模式的な断面図を示す。図6Aに対して、図6Bでは、ギャップGが狭まり、ガラス基板5とフォトマスク6とに挟まれて圧縮された空気によって、フォトマスク6の透明基板6bが、上方向に凸型に変形している。このことにより、表面6dでのレーザ光線28の全反射の付近を微視的に見ると、表面6dが、変化量31だけ上に上昇したことになり、光路28aへレーザ光線28がずれ、変化量31の往復分の光路長が長くなる。変化量31を、レーザ光線28の光路長の変化によって把握することができる。なお、レーザ光線28の太さ、例えば2mmに対して、レーザ光線28の元の光路から変化時の光路28aのずれ量は、略0.1mmの十分の一から数十分の一程度であり、プリズム25、27等のスケールに対して、レーザ光線28の光軸は変化の前後で殆んどぶれないとみなせ、レーザ光線28の光路は、光路28aを考慮しても安定している。
図7と図8に、上方向に凸型に変形している透明基板6bに対して、レーザ光線28の光路の往路(図7)と復路(図8)を示している。なお、図7と図8は、図4と同様に、上下を反転して記載している。図7の往路では、レーザ光線28が表面6dにおいて全反射する位置が、透明基板6bの中央より第2端面6f(プリズム25)の側にシフトしている。図8の復路では、レーザ光線28が表面6dにおいて全反射する位置が、透明基板6bの中央より第1端面6e(プリズム27)の側にシフトしている。例えば、透明基板6bが、合成石英材であり、その幅が1200mmであり、その長さが1400mmであり、その厚さが13mmであって、圧縮した空気から4kPaの圧力を受けると、その中央で0.5mm膨らんで凸面に変形する。これにより、レーザ光線28が全反射する表面6d上の位置は、変形がないときの透明基板6bの中央から、往路復路ともに100mm程度移動する。
このレーザ光線28の光路長の測定では、レーザ光線28の光路のほとんどが、フォトマスク6の透明基板6b内部を通るので、光路上の空気の温度分布に起因する屈折率の分布による光路長の誤差が生じ難く、光路長の測定精度を高めることができる。また、レーザ光線28は、透明基板6bの内部において、その表面6dに反射させているので、表面6dにゴミが付着しても、レーザ光線28に起因する散乱光を発生することはなく、ガラス基板5に塗布したレジストを変質させない。また、レーザ測長装置24や、反射ミラー26等は、透明基板6bの第1端面6eと第2端面6fの側方に設けられ、露光光9の光路上となる表面6dの上方には設けられていないので、露光光9の照射の前に、レーザ測長装置24や反射ミラー26等を退避させる必要はなく、迅速に露光をスタートさせることができる。また、露光中においても、レーザ光線28の光路長(フォトマスク6の変化量31)の測定を実施することができる。
図9に、本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置1の構成図を示す。プロキシミティ露光装置1は、レーザ光線28の光路長を測定し、光路長d1を出力するレーザ測長装置24と、露光装置本体1aと、レーザ測長装置24が測定した光路長d1に基づいて露光装置本体1aを制御する制御手段32とを有している。露光装置本体1aは、露光光9の通過をオンオフするために開閉するシャッタ16と、ギャップGを調整する調整ネジ22とモータ23とを有している。また、露光装置本体1aは、本体制御手段1bを有しており、本体制御手段1bは、シャッタ16の開閉を制御するシャッタ開閉回路37と、ギャップGの調整を制御するギャップ制御回路39とを有している。ギャップ制御回路39は、調整ネジ22に連結されたモータ23を駆動して、ギャップGを狭め、プロキシミティギャップを形成する。そして、ギャップ制御回路39は、ギャップGの狭め始めに、スタート信号d7を制御手段32に出力する。制御手段32は、スタート信号d7を入力(受信)することで、動作をスタートし、露光前から露光中における動作を実施する。一方、シャッタ開閉回路37は、シャッタ16を閉じ露光をストップさせる際に、ストップ制御信号d6を制御手段32へ送信する。制御手段32は、ストップ制御信号d6を入力(受信)することで、動作をストップし、露光前から露光中における動作を終了させる。
制御手段32は、異常判断回路38と、変形判断回路33と、速度演算回路35と、速度判断回路34と、露光開始判断回路36とを有している。
異常判断回路38は、光路長d1を入力し、露光中の光路長d1に基づいて、異常発生の有無を判定する。異常発生したと判定した場合には、露光異常信号d8を、露光装置本体1a、特に、シャッタ開閉回路37へ出力する。シャッタ開閉回路37は、シャッタ16を閉じて、露光を中止し、露光装置本体1aは、その異常の発生したガラス基板5を搬出する。
変形判断回路33は、光路長d1を入力し、露光前の光路長d1に基づいて、光路長d1(の変化量)、又は、フォトマスクの変形量が、許容値(第1許容値)以下であるか否かを判定する。許容値以下である場合は、合格信号(第1合格信号)d3を、露光開始判断回路36へ出力する。
速度演算回路35は、光路長d1を入力し、露光前の光路長d1を時間微分して、光路長d1の変化速度d2を算出する。又は、露光前の光路長d1に基づいて、露光前のフォトマスク6の変形量を算出し、そのフォトマスク6の変形量を時間微分して、フォトマスク6の変形速度d2を算出する。そして、速度演算回路35は、速度判断回路34へ、フォトマスク6の変形速度(又は、光路長d1の変化速度)d2を出力する。
速度判断回路34は、フォトマスク6の変形速度(光路長d1の変化速度)d2を、入力し、それが、フォトマスク6の変形が増大する途中である正の値(ゼロを含む)か、逆にフォトマスク6の変形が縮小する途中である負の値(ゼロを含まない)かを判定する。フォトマスク6の変形速度(光路長d1の変化速度)d2が、負の値である場合は、合格信号(第2合格信号)d4を、露光開始判断回路36へ出力する。
露光開始判断回路36は、合格信号d3とd4が、略同時に入力された場合に、露光開始信号d5を、シャッタ開閉回路37へ出力する。すなわち、同時期に計測された光路長d1に基づいて合格信号d3とd4とが出力されてきた場合に、露光開始信号d5をオンする。シャッタ開閉回路37は、露光開始信号d5を入力すると、シャッタ16(図2参照)を開け、ガラス基板5への露光がスタートする。
図10に、本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置1を用いた露光方法のフローチャートを示す。なお、この露光方法のスタートの前に、事前に、レーザ光線28の光路長(の変化量)と、フォトマスク6の変形量との関係(比例関係)を記憶するテーブルを作成する。なお、このテーブルの詳細は後記する。
この露光方法では、まず、ステップS1で、本体制御手段1bは、ガラス基板5とフォトマスク6を、プロキシミティ露光装置1における所定の場所にセッティングする。
ステップS2で、ギャップ制御回路39は、ガラス基板5とフォトマスク6の間隔(ギャップG)を広げる。
ステップS3で、本体制御手段1bは、Xステージ3(図1参照)とYステージ4を移動させ、フォトマスク6をガラス基板5に対して相対的に移動させ、位置決めする。
ステップS4で、ギャップ制御回路39は、ガラス基板5とフォトマスク6の間隔(ギャップG)を狭め、プロキシミティギャップを形成する。ギャップ制御回路39は、ガラス基板5とフォトマスク6の間隔(ギャップG)を狭めるに際し、スタート信号d7を制御手段32に出力する。なお、このギャップGの狭小化により、ガラス基板5とフォトマスク6の間の空気が圧縮され、フォトマスク6が変形する。
ステップS5で、制御手段32は、「マスク変形の計測方法」を実施する。ステップS5aで、制御手段32は、スタート信号d7を受信すると、「マスク変形の計測方法」をスタートさせる。ステップS5の「マスク変形の計測方法」については、後記で詳述するが、ステップS5aでスタートし、ステップS5bでストップするまで継続して実施されることになる。
ステップS6で、シャッタ開閉回路37は、制御手段32によるステップS5の「マスク変形の計測方法」の実施においてオンされた露光開始信号d5に基づき、シャッタ16を開き、露光をスタートさせる。シャッタ開閉回路37は、所定時間、露光を実施した後に、シャッタ16を閉じ、露光をストップさせる。シャッタ開閉回路37は、この露光のストップに伴って、ストップ制御信号d6を、制御手段32へ送信する。
ステップS7で、本体制御手段1bは、制御手段32によるステップS5の「マスク変形の計測方法」の実施においてオンされた露光異常信号d8に基づき、異常の発生したガラス基板5への露光等の処理停止とプロキシミティ露光装置1からの搬出を行う。なお、ステップS7は、本体制御手段1bが、露光中に、露光異常信号d8を受信しない場合は、省かれる。
ステップS5bで、制御手段32は、ストップ制御信号d6を受信し、ステップS5の「マスク変形の計測方法」の実施をストップする。
ステップS8で、ギャップ制御回路39は、ガラス基板5とフォトマスク6の間隔(ギャップG)を、プロキシミティギャップから広げる。
ステップS9で、本体制御手段1bは、ガラス基板5の全面が露光され、そのガラス基板5の処理が終了したか否か判定する。処理が終了していなければ(ステップS9、No)、ステップS3に戻り、処理が終了していれば(ステップS9、Yes)、ステップS10に進む。
ステップS10で、本体制御手段1bは、ガラス基板5を、プロキシミティ露光装置1から搬出する。以上で、プロキシミティ露光装置1を用いた露光方法は、終了する。
図11に、本発明の実施形態に係るプロキシミティ露光装置1を用いた露光方法で使用するステップS5の「マスク変形の計測方法」のフローチャートを示す。
ステップS11で、露光開始判断回路36は、リセットを行い、露光開始信号d5をオフにする。
ステップS12で、レーザ測長装置24がオンし、レーザ光線28が出射する。レーザ光線28は、フォトマスク6の透明基板6bの端面6eと6f間の往復と、表面6dでの全反射を伴う光路を進行する。なお、レーザ測長装置24は、以後、「マスク変形の計測方法」(S5)が終了するまで、オンし続ける。
ステップS13で、レーザ測長装置24は、レーザ光線28の光路長d1を計測する。
ステップS14で、変形判断回路33又は速度演算回路35は、図12に示すような事前に記憶しておいたテーブルを用いて、光路長d1(の変化量)を、フォトマスク6(透明基板6b)の変形量(マスク変形量)に変換する。図12に示すように、光路長d1(の変化量)は、フォトマスク6(透明基板6b)の変形量に比例し、線形性が得られている。フォトマスク6(透明基板6b)の変形量は、光路長d1(の変化量)の1次関数になり、互いに、一対一の関係になっている。これにより、光路長d1(の変化量)が、例えば、30μmのように計測できれば、フォトマスク6の変形量を、0.9mmのように決定することができる。なお、光路長d1の変化量は、フォトマスク6(透明基板6b)が変形せずに平坦になり、ガラス基板5に対して一様な間隔で配置されている状態において、零(0)としている。
このテーブルの作成方法を説明する。なお、このテーブルの作成は、「マスク変形の計測方法」(S5)の実施に先立って実施しておく。まず、光路長d1の変化量の零点(0)となる光路長d1を決定する。それには、初めに、フォトマスク6とガラス基板5の間に、厚さが均一な板を挟む。その板には、フォトマスク6よりも硬度が低く、弾性係数が単一温度で一定の値を示すような材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレンを用いることができる。その板の形状は楕円形であり、その縦軸横軸比は、フォトマスク6の縦幅と横幅の比に一致させる。その楕円形の短軸の長さは、フォトマスク6の縦幅と横幅の短い方の幅の1/5程度とする。板をフォトマスク6とガラス基板5の間に挿入する。板の下面の全面は、ガラス基板5に密着する。そして、板の上面の全面が、フォトマスク6に密着するように、マスクホルダ21の高さをモータ23と調整ネジ22とで調整する。これにより、フォトマスク6は、平坦な板に支えられ、安定して平坦に保持される。この状態で、光路長d1を計測し、この計測値を、光路長d1の変化量の零点(0)とする。
次に、その状態(板を挟んだまま)から、マスクホルダ21とガラス基板5の間隔を、一定量、例えば、10μm狭くする。フォトマスク6の周辺はマスクホルダ21によってガラス基板5に近づくが、フォトマスク6の中央は板があるのでガラス基板5との距離は変わらない。これにより、フォトマスク6は、上方に凸形状に変形し、その変形量31(図6B参照)は、例えば、10μmになる。この状態で、光路長d1を計測し、この計測値を、フォトマスクの変形量、例えば10μmにおける光路長とすることができる。さらに、この光路長を、零点における光路長から引けば、光路長の変化量を取得することができる。このように、マスクホルダ21とガラス基板5の間隔を狭めながら、光路長d1を計測することで、図12に示すようなテーブルを取得することができる。例えば、フォトマスク6が合成石英材であり、その幅が1200mmであり、その長さが1400mmであり、その厚さが13mmであって、圧縮された空気から4kPaの圧力を受けると、その変形量は0.9mmとなり、光路長d1の変化量は30μmとなる。光路長d1の変化量の30μmは、レーザ測長装置24で測定可能な値であり、図12に示すテーブルからは線形性が確認できることから、フォトマスク6の変形量を高精度に計測できると考えられる。
ステップS15で、露光開始判断回路36は、露光開始信号d5がオンになっているか否か判定する。露光開始信号d5がオンになっていれば(ステップS15、Yes)、ステップS22へ進み、露光開始信号d5がオンになっていなければ(ステップS15、No)、ステップS16に進む。ステップS11で露光開始信号d5がオフになったままであれば、ステップS16に進むことになる。
ステップS16で、速度演算回路35は、露光前の光路長d1を時間微分して、光路長d1の微分値である変化速度d2を計算する。又は、露光前の光路長d1に基づいて、露光前のフォトマスク6の変形量を算出し、そのフォトマスク6の変形量を時間微分して、フォトマスク6の変形量の微分値である変形速度d2を計算する。
図13(a)に、ギャップGが狭まり始めてからのフォトマスク6の変形量(又は、光路長d1の変化量)の時間変化を示し、図13(b)に、ギャップGが狭まり始めてからのフォトマスク6の変形速度(又は、光路長d1の変化速度)の時間変化を示す。図13(a)に示すように、フォトマスク6の変形量等は、ギャップGが狭まり始めると(時刻0から)、増加し、時刻t1において、設定値(第1設定値)41に達する。フォトマスク6の変形量等は、時刻t1以降においても、増加し、最大値を取り、減少に転じる。フォトマスク6の変形量等は、時刻t2において、設定値(第1設定値)41に等しくなり、時刻t2以降においても、減少し、零になる。フォトマスク6の変形量等は、設定値(第1設定値)41以下であれば、このとき露光されガラス基板5に転写されたパターンの歪を小さく抑えることができる。このため、露光は、時刻t1の前か、時刻t2の後に行うことが望ましい。ただ、時刻t1の前では、ギャップGがまだプロキシミティギャップになっていないので、露光は、時刻t1の前に行われることはなく、時刻t2の後に行われることになる。そして、生産能力を高めるために、露光をできるだけ早く終了させるには、時刻t2に露光をスタートさせればよいと考えられる。このために、現時刻が時刻t2であることを検出することが重要となる。ただ、図13(a)に示すように、フォトマスク6の変形量等が、設定値(第1設定値)41に等しくなるのは、時刻t1とt2であり、時刻t2のみを検出できるように、図13(b)に示すフォトマスク6の変形速度等の時間変化を利用している。図13(b)に示すように、時刻t1には、フォトマスク6の変形速度等は正の値になり、時刻t2では、負の値になる。これより、フォトマスク6の変形量等が、設定値(第1設定値)41に等しく、フォトマスク6の変形速度等が、負の値になっている現在時刻を検出すれば、その現在時刻がまさに時刻t2であり、時刻t2のみを検出できたことになる。このため、ステップS13では、時々刻々と、連続して繰り返し、光路長d1の計測を実施することになる。その繰り返し計測される光路長d1毎に、それが計測された時刻が時刻t2に相当するか検査されることになる。
そこで、まず、ステップS17で、変形判断回路33は、フォトマスク6(透明基板6b)の変形量(マスク変形量)、又は、光路長d1(の変化量)が、設定値(第1設定値)41以下であるか否か判定する。マスク変形量等が設定値(第1設定値)41以下であれば(ステップS17、Yes)、ステップS18へ進み、マスク変形量等が設定値(第1設定値)41以下でなければ(ステップS17、No)、ステップS13に戻る。
ステップS18で、変形判断回路33は、合格信号(第1合格信号)d3を、露光開始判断回路36へ送信する。
ステップS19で、速度判断回路34は、フォトマスク6の変形速度(変形量の微分値)等が、負の値であるか否か判定する。フォトマスク6の変形速度(変形量の微分値)等が負の値であれば(ステップS19、Yes)、ステップS20へ進み、フォトマスク6の変形速度(変形量の微分値)等が負の値でなければ(ステップS19、No)、ステップS13に戻る。
ステップS20で、速度判断回路34は、合格信号(第2合格信号)d4を、露光開始判断回路36へ送信する。
ステップS21で、露光開始判断回路36は、合格信号d3とd4が、略同時に入力されたので、現在時刻が、図13(a)(b)に示す時刻t2であるとして、露光開始信号d5を、オンし、シャッタ開閉回路37へ送信する。これにより、図10に示すステップS6が実施される。シャッタ開閉回路37により、シャッタ16(図2参照)が開き、ガラス基板5への露光がスタートし、ストップする。
ステップS22で、異常判断回路38は、フォトマスク6の変形量(マスク変形量)等が、設定値(第2設定値)を超えたか否か判定する。マスク変形量等が設定値(第2設定値)を超えていれば(ステップS22、Yes)、ステップS23へ進み、マスク変形量等が設定値(第2設定値)を超えていなければ(ステップS22、No)、ステップS24へ進む。このステップS22は、露光中に実施される。これは、ステップS13の光路長の計測が、露光中でも可能なことを利用している。なお、フォトマスク6の変形量等が、設定値(第2設定値)をいつ超えても検出できるように、ステップS13では、時々刻々と、連続して繰り返し、光路長d1の計測を実施することになる。その繰り返し計測される光路長d1毎に、ステップS22の判定が実施されることになる。
ステップS23で、異常判断回路38は、露光異常信号d8を、シャッタ開閉回路37等を有する本体制御手段1bへ送信する。これにより、図10に示すステップS7が実施される。本体制御手段1bにより、シャッタ16(図2参照)が閉じて露光の処理が停止し、異常の発生したガラス基板5がプロキシミティ露光装置1の外へ搬出される。
ステップS24で、制御手段32は、ストップ制御信号d6を受信したか否か判定する。ストップ制御信号d6を受信していれば(ステップS24、Yes)、この「マスク変形の計測方法」をストップし(図10のS5bのマスク変形の計測方法のストップが実施されたことになり、図10のステップS8へ進み、ストップ制御信号d6を受信していなければ(ステップS24、No)、ステップS13へ戻る。
このように、レーザ測長装置24、さらにはそのレーザ光線28は、露光の前と最中と後とで位置を変える必要がないため、その移動時間が不要であり、生産性を向上させることができる。また、露光中であっても光路長d1を計測できるので、例えば、露光中に外部からの振動によってフォトマスク6が変位して、光路長d1の変化量が予め想定した量(第2設定値)を超えたら、異常発生と判定することができる。
なお、前記した実施形態では、レーザ光線28が表面6dに入射し、全反射する例について説明したが、必ずしも全反射である必要はなく、入射したレーザ光線28の一部が反射する場合でもよい。すなわち、入射したレーザ光線28の一部しか反射しない場合でも、その反射光を使って前記光路長が測定できればよいのである。また、前記した実施形態では、レーザ光線28の光路を、対向する2面(端面)間に設定したが、これに限らない。交差する2面(端面)間、互いに隣り合う2面(端面)間に、レーザ光線28の光路を設定してもよく、すなわち、互いに異なる2面(端面)間に、レーザ光線28の光路が設定できればよい。
1 プロキシミティ露光装置
2 メインテーブル
3 Xステージ
4 Yステージ
5 ガラス基板
6 フォトマスク
6a 転写パターン
6b 透明基板
6c 表面(パターン形成側)
6d 表面(パターン非形成側)
6e 第1端面
6f 第2端面
7 ミラーハウス(光路カバー)
8 ランプハウス(光路カバー)
9 露光光
11 反射ミラー(平面鏡、露光光照射手段)
13 凹面鏡(露光光照射手段)
15 フライアイレンズ(露光光照射手段)
16 シャッタ(露光光照射手段)
17 反射ミラー(露光光照射手段)
18 ランプ(露光光照射手段)
19 集光鏡(露光光照射手段)
21 マスクホルダ
22 調整ネジ((ギャップ)狭小手段)
23 モータ((ギャップ)狭小手段)
24 レーザ測長装置(測長手段)
25 プリズム
26 反射ミラー
27 プリズム
28 光路(レーザ光線)
29 プリズム
31 フォトマスクの変形量
32 制御手段
33 変形判断回路
34 速度判断回路
35 速度演算回路
36 露光開始判断回路
37 シャッタ開閉回路
38 異常判断回路
39 ギャップ制御回路
41 設定値
G ギャップ(プロキシミティギャップ)

Claims (10)

  1. 透明基板の一方の表面に転写パターンが形成されたフォトマスクと、ガラス基板とのギャップを狭める狭小手段と、
    前記透明基板の第1端面から、前記転写パターンが形成されていない側の前記透明基板の表面で全反射し、前記第1端面とは異なる前記透明基板の第2端面へ達する光路を含むレーザ光線の光路の光路長を測定する測長手段とを有することを特徴とするプロキシミティ露光装置。
  2. 前記透明基板は、露光光を板厚方向に透過させる平行平板であり、
    前記平行平板の一方の表面に、前記転写パターンが形成され、
    前記平行平板の外周の端部に、前記第1端面と前記第2端面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
  3. 前記レーザ光線は、前記第1端面から、前記透明基板内に入射することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置。
  4. 前記レーザ光線は、前記第1端面から、前記透明基板内を、前記転写パターンが形成されていない側の前記透明基板の表面に向かって進行することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  5. 前記レーザ光線は、前記透明基板の内部から、前記転写パターンが形成されていない側の前記透明基板の表面に、臨界角より大きな入射角で入射し、全反射することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  6. 前記レーザ光線は、前記透明基板内の前記第1端面と前記第2端面の間を往復し、
    前記測長手段は、前記第1端面と前記第2端面の間を往復する光路を含む光路の光路長を測定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  7. 前記フォトマスクを保持し、前記狭小手段が前記ギャップを狭めているときに、前記フォトマスクと共に前記ガラス基板に対して相対的に動くマスクホルダを有し、
    前記測長手段は、前記マスクホルダに保持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  8. 前記フォトマスクを介して、前記ガラス基板に、露光光を照射する露光光照射手段と、
    前記狭小手段が前記ギャップを狭め始めたときから、前記測長手段が連続して繰り返し測定した前記光路長に基づいて、前記露光光照射手段による前記露光光の照射をスタートさせる制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  9. 前記光路長が、前記光路長とフォトマスクの変形量の一対一の関係に基づいて設定した設定値以下であるか、又は、
    前記関係に基づいて前記光路長から変換した前記変形量が、設定値以下であり、かつ、
    前記光路長又は前記変形量の時間微分値が負の値である場合に、
    前記露光光の照射をスタートさせることを特徴とする請求項8に記載のプロキシミティ露光装置。
  10. 前記フォトマスクを介して、前記ガラス基板に、露光光を照射する露光光照射手段と、
    前記露光光照射手段が前記ガラス基板に前記露光光を照射しているときに、前記測長手段が連続して繰り返し測定した前記光路長に基づいて、異常発生を検知する制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
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