JP2013106057A - 受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 OFDM変調方式における耐妨害、耐混信通信に対して、全サブキャリアの包絡線波形の連続点を抽出してフレームの区切りを抽出する第1の系統の構成(絶対値変換回路105、微係数算出回路106、閾値判定回路107、立ち下がり検出器108、遅延補正器109)と、シンボルの基本波成分のゼロクロス点からフレームの区切りを抽出する第2の系統の構成(BPF110、ゼロクロス検出器111、電力値処理回路112、閾値検出回路113、ゲート回路114)を備え、論理和回路115にて第2の系統でのフレームの区切りを第1の系統でのフレームの区切りで補間して、確実にフレームの区切りを変換点パルスで得る受信装置である。
【選択図】 図2
Description
OFDM信号の復調には、受信シンボルの同期、受信シンボルの集合であるフレーム同期が必要である。
特に、OFDM変調方式ではないが、スペクトラム拡散通信方式においてマッチドフィルタが用いられている。
その延長として、プリアンブル信号にユニークな符号を使用して、マッチドフィルタを使用する。
また、特定のキャリアを同期専用にした場合、その帯域に非希望波が混入すると、同様の結果となってしまう。
また、プリアンブル信号によるマッチドフィルタは、ユニークな符号を使用するため、特定の通信系(プリアンブル信号が分かっている相手)でないと使用できない。
尚、関連する先行技術として、特開2008−109450号公報「OFDM通信方式のフレーム同期方法及び受信機」(京セラ株式会社)[特許文献1]がある。
特許文献1には、OFDM通信方式のフレーム同期方法において、無線基地局から送信されるOFDMシンボル毎に含まれる自己相関要素を利用してシンボル内の相関演算を実行し、OFDMシンボル毎の同期タイミングを得て、報知チャネルが含む固有シンボルに対する相関演算を実行して報知チャネルのタイミングを得て、該相関演算で得られた相関度の最も高いタイミングに基づき報知チャネルの復号を実行することが示されている。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る受信装置は、OFDM変調方式における耐妨害、耐混信通信に対して、全サブキャリアの包絡線波形の連続点を抽出してフレームの区切りを抽出する第1の系統の構成と、シンボルの基本波成分のゼロクロス点からフレームの区切りを抽出する第2の系統の構成を備え、第2の系統でのフレームの区切りを第1の系統でのフレームの区切りで補間して、確実にフレームの区切りを変換点パルスで得るものであり、フレーム同期を安定して行うことができるものである。
本発明の実施の形態に係る受信装置について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る受信装置の全体の構成ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る受信装置(本受信装置)は、図1に示すように、結合部3と、DC除去部4と、AFC補正・直交歪補償等処理部5と、フレーム区切り抽出処理部6と、フレーム同期部7と、CP除去部8と、直並列変換部9と、FFT処理部10と、補間処理部11とを基本的に有している。
本受信装置の各部について具体的に説明する。
結合部3は、OFDMの受信信号を直交検波して得られた同相(I相)信号と直交(Q相)信号を入力し、両信号を合成してベースバンド信号に変換し、DC除去部4に出力する。
DC除去部4は、結合部3から入力した信号から直流成分(DC成分)を除去し、AFC補正・直交歪補償等処理部5とフレーム区切り抽出処理部6に出力する。
尚、フレーム区切り抽出処理部6の具体的な構成及び動作は後述する。
また、フレーム同期部7は、フレーム同期確立に基づいて直並列制御信号を直並列変換部9に出力する。
FFT処理部10は、直並列変換部9で直列・並列変換された信号をFFT(Fast Fourier Transform)処理し、補間処理部11に出力する。
補間処理部11は、FFT処理部10からの信号を入力し、補間処理を行って、OFDM信号の復調出力を得る。
次に、本受信装置の特徴的な構成について図2を参照しながら説明する。図2は、本受信装置の特徴部分の回路図である。
本受信装置の特徴部分は、図2に示すように、結合器103と、LPF(Low Pass Filter)104と、絶対値変換回路105と、微係数算出回路106と、閾値判定回路107と、立ち下がり検出器108と、遅延補正器109と、BPF(Band Pass Filter)110と、ゼロクロス検出器111と、電力値処理回路112と、閾値検出回路113と、ゲート回路114と、論理和回路115と、フレーム同期回路116とを備えている。
本受信装置の特徴部分の各部について具体的に説明する。
結合器103は、受信信号を直交検波したI相信号、Q相信号を入力し、合成してベースバンド信号に変換し、LPF104に出力する。
LPF104は、低周波帯域の信号を通過させ、絶対値変換回路105とBPF110に出力する。このLPF104のカットオフ周波数はシンボルレートより高く、OFDMのサブキャリアの内、最低の周波数より低い周波数に設定する。
LPF104を通過した信号は、全サブキャリア信号からシンボルの基本成分と全サブキャリアの包絡線の成分となる。
微係数算出回路106は、絶対値変換回路105から入力された絶対値波形から入力信号の微係数(du(t)/dt)の波形(微分波形)を形成して閾値判定回路107に出力する。
この閾値判定回路107は、変化点の小さい信号を除き、閾値を超えた、変化点の大きい信号を抽出するものである。
遅延補正器109は、BPF110〜ゲート回路114の処理時間を考慮して、立ち下がり検出器108からのパルス信号を遅延させる。
遅延補正器109における遅延により、検出信号とゲート回路114から出力される信号とが同期される。
BPF110の周波数通過帯域は、LPF104の通過帯域の中でシンボルの基本波成分を通過させる帯域であり、BPF110の中心周波数は、基本波成分の中心周波数となっている。
BPF110は、LPF104から信号を入力するようにしているが、結合器103から信号を入力するようにしてもよい。
閾値検出回路113は、電力値処理回路112から入力された電力値が特定のレベル(閾値)以上であるか否かを判定し、特定レベル以上の電力値を検出してパルスを生成し、ゲート回路114に出力する。
ゲート回路114は、BPF110を通過した信号のゼロクロス点パルスの内、電力値が小さい信号を排除し、電力値が閾値以上のゼロクロス点パルスを抽出するものである。
フレーム同期回路116は、論理和回路115からの論理和の信号を入力し、フレーム同期の処理を行う。
また、請求項における、不連続点抽出部は絶対値変換回路105、微係数算出回路106、閾値判定回路107、立ち下がり検出器108に相当している。
また、請求項における、除去部は電力値処理回路112、閾値検出回路113、ゲート回路114に、補間部は遅延補正器109、論理和回路115に相当している。
次に、図2に示した本受信装置における動作について図3〜10を参照しながら説明する。図3は、I相、Q相の合成信号を示す波形図であり、図4は、絶対値波形を示す図であり、図5は、微分波形を示す図であり、図6は、不連続点出力を示す図であり、図7は、BPF出力の波形図であり、図8は、ゲート回路通過後のゼロクロス点パルスを示す図であり、図9は、全体のタイムチャートであり、図10は、論理和回路からの出力である変換点パルスを示す図である。
本受信装置において、OFDM信号を直交復調したI相信号とQ相信号が結合器103で合成され、ベースバンド信号に変換されて出力された信号(1)が図3に示すような信号となる。
そして、LPF104で、OFDM信号のサブキャリア成分(DC成分)を除去し、CPが挿入されたシンボルの基本成分と全サブキャリアの包絡線成分を通過させて絶対値変換回路105とBPF110に出力する。
このLPF104では、OFDM信号のサブキャリア成分に含まれる妨害信号を除去している。
第1の系統における絶対値変換回路105では、LPF104からの信号を入力し、絶対値波形に変換する。絶対値変換回路105から出力される波形が図4に示す絶対値波形(5)である。
そして、微係数算出回路106は、絶対値波形(2)を入力して微分し、微分波形を閾値判定回路107に出力する。微係数算出回路106から出力される波形が図5に示す微分波形(3)である。
微分波形は、閾値判定回路107で閾値判定して閾値を超えた信号を抽出して立ち下がり検出器108に出力する。
立ち下がり検出器108では、閾値判定回路107からの信号について立ち下がり検出を行い、不連続点のパルスを出力する。立ち下がり検出器108から出力される不連続点パルスが図6に示す不連続点出力(4)である。
そして、不連続点出力は、遅延補正器109で、第2の系統の処理時間を考慮して遅延させ、ゲート回路114からの出力と同期するようタイミング調整が為される。
また、第2の系統では、LPF104からの信号をBPF110が更に帯域制限を行う。BPF110の振幅特性は、信号に含まれる基本成分を抽出するものであるから、中心周波数がシンボルレートの基本周波数である。BPF110から出力される波形が図7に示すBPF出力波形(5)である。
また、BPF110の出力波形は、電力値処理回路112に入力され、電力値が計算され、電力値が閾値検出回路113に出力される。
閾値検出回路113では、電力値の閾値判定を行い、閾値を超えた電力値の場合はHighレベルを、閾値を超えない電力値の場合にはLowレベルの信号をゲート回路114に出力する。
ゲート回路114では、閾値検出回路113からの信号がHighレベル(電力値が閾値を超えた場合)のときに、ゼロクロス検出器111からのゼロクロス点パルスを出力し、閾値検出回路113からの信号がLowレベル(電力値が閾値を超えない場合)のときに、ゼロクロス検出器111からのゼロクロス点パルスを出力しないようになっている。ゲート回路114から出力されるゼロクロス点パルスが図8に示すゲート通過後のゼロクロス点パルス(6)である。図8において、パルスが空白になっている部分は、閾値検出回路113からの信号がLowレベル(電力値が閾値を超えない場合)のときに相当する。
以上説明内容を分かり易くするために、図9の全体のタイムチャートを用いて説明する。
図9に示すように、Aの波形が絶対値波形であり、Bの波形が微分値波形であり、Cのパルスが不連続点出力であり、Dの波形がBPF出力波形であり、Eのパルスがゼロクロス点パルスである。
Eに示したゼロクロス点パルスが、ゲート回路114から出力されることになる。
図9において、遅延補正器109を介して立ち下がり検出器108から出力されるCの不連続点出力であるパルス(不連続点パルス)とゲート回路114から出力されたEのゼロクロス点パルスが論理和回路115で論理和されると、図10の変換点パルス(7)となる。
本受信装置によれば、OFDM変調方式における耐妨害、耐混信通信に対して、全サブキャリアの包絡線波形の連続点を抽出してフレームの区切りを抽出する第1の系統の構成と、シンボルの基本波成分のゼロクロス点からフレームの区切りを抽出する第2の系統の構成を備えて、第2の系統でのフレームの区切りを第1の系統でのフレームの区切りで補間して、確実にフレームの区切りを変換点パルスで得ることができるので、フレーム同期を安定して行うことができる効果がある。
また、送信/受信のシステムで、妨害・混信の状態を監視し、OFDM信号のサブキャリア等のON/OFF制御を行う場合でも、そのまま使用可能である。
Claims (3)
- フレーム同期を行う受信装置であって、
受信信号を直交検波して得られた同相信号と直交信号を合成する結合部と、
前記結合部で合成された信号から直流成分を除去する直流成分除去部と、
前記直流成分が除去された信号からシンボルの基本成分を抽出する基本成分抽出部と、
前記抽出されたシンボルの基本成分からゼロクロス点パルスを生成し、当該ゼロクロス点パルスをフレーム同期の区切りとするゼロクロス検出部とを有することを特徴とする受信装置。 - 直流成分が除去された信号から全サブキャリアの包絡線成分について波形の不連続点を抽出して不連続点パルスを生成し、当該不連続点パルスをフレーム同期の区切りとする不連続点抽出部を設けたことを特徴とする請求項1記載の受信装置。
- 抽出されたシンボルの基本成分で電力値が小さい部分のゼロクロス点パルスをマスクする除去部と、
前記マスクされたゼロクロス点パルス部分を不連続点抽出部から出力される不連続点パルスで補間してフレーム同期の区切りとする補間部とを設けたことを特徴とする請求項2記載の受信装置。
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