JP2013104659A - 液面浮遊異物検査方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】容器1内に充填された液体の液面Le又は液面Le付近に浮遊した異物を検出する検査方法において、容器1の下方に配置された照明2によって容器1内を容器底面1a側から照明することにより容器1内の液面を照明し、容器1内の液面Leの位置を囲むように容器1の外周側に配置されたコーンミラー4の逆円錐面状のミラー面4mにより、容器1内の液面Leからの光を上方に反射させ、コーンミラー4のミラー面4mで反射した反射光を容器1の上方に配置されたカメラ3により撮像する。
【選択図】図1
Description
すなわち、無色透明のガラス壜や淡い色を着色したガラス壜は、光透過率が高いので、底面照明からガラス壜の底面を透過してガラス壜内に入射した光は、ガラス壜の内面で反射を繰り返し、いろいろな方向から液面に集光される。そのため、液面全体が明るくなる。
これに対し、褐色や黒色等の濃色のガラス壜は、光透過率が低いので、底面照明からガラス壜の底面を透過してガラス壜内に入射した光は、その一部がガラス壜の内面で吸収されるので、液面には一部の光しか届かない。そのため、液面の一部しか明るくならない。
図9(a)に示すように、光透過率の高いガラス壜の場合には、液面全体が明るい画像部分になっている。この状態では、1画面において容器全体の半周部分の液面異物の検査が可能となっている。したがって、図9(a)の画像の手前側と背面側にカメラを配置することで全周の液面浮遊異物の検査が可能となる。
図9(b)に示すように、光透過率の低いガラス壜の場合には、液面の中心付近の一部分(図9(b)において両矢印の範囲)のみ明るい画像部分になっている。この状態では、液面の全周における浮遊異物の検査が困難である。液面の全周において、浮遊異物の検査を行うためには、多方向から液面を撮像することが必要であり、液面を取り囲むように多数のカメラを配置する必要がある。
本発明によれば、容器を直線搬送しながら、死角なしに容器の液面異物検査が可能となる。
本発明によれば、一方のコーンミラーに容器内の液面の半周部分からの光が入射し、他方のコーンミラーに容器内の液面の残りの半周部分からの光が入射するため、2つのコーンミラー間の間隙があっても、死角となる範囲はなくなる。
本発明の好ましい態様は、前記異物が透光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分と比べて、異物による画像部分が暗くなるか、または周囲よりさらに明るくなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記容器内の液面の位置で水平断面を仮想して容器の外周を特定し、この特定された容器の外周と前記容器の搬送方向に一致させた直線又は円弧とが交叉する前後の2点を特定したときに、前記前後の2点からの光が前記2つのコーンミラーの両端部にそれぞれ入射するように、前記2つのコーンミラー間の間隙の寸法が設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記異物が遮光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分が明るく、異物による画像部分が暗くなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記異物が透光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分と比べて、異物による画像部分が暗くなるか、または周囲よりさらに明るくなることを特徴とする。
(1)褐色や黒色等の濃色であって光透過率の低い容器に液体を充填した場合であっても、液面又は液面付近の浮遊異物を単一のカメラで検出することができる。
(2)容器の搬送を行いながら、死角なしに光透過率の低い容器の液面異物検査が可能となる。
(3)容器を回転させずに液面全周の異物検出が可能となるので、搬送装置が簡単になる。
図1は、本発明に係る液面浮遊異物検査装置の基本構成を示す模式的縦断面図である。図2は図1のII-II線矢視図である。図1に示すように、容器1は、褐色や黒色等の濃色で光透過率の低いガラス壜からなっており、容器1内には飲料等の液体Lが充填されている。容器1の下方には、容器1内を容器底面側から照明する底面照明2が配置されている。底面照明2は、容器底面よりやや大きい面積をもった円板状の照明であり、多数のLEDを配列することにより構成されている。底面照明2は、容器1に拡散光を投光し、投光された拡散光は容器1の底面を透過して容器1内に入射するようになっている。
底面照明2からの拡散光は、容器1の底面1aに入射し、底面1aを透過して容器1内に入射する。容器1内に入射した光の一部は、容器内面で反射を繰り返し、液面Leに到達する。なお、この反射の過程で、一部の光は容器1の内面で吸収される。容器1内の液面Leからの光の一部は、容器1の首部1nを透過した後に半径方向外側に進行してコーンミラー4のミラー面4mで反射し、反射光は斜め上方に進行してCCDカメラ3に入射する。この場合、容器1内の液面Leからの光は、逆円錐面状のミラー面4mの全周に入射するので、ミラー面4mには液面がリング状に光って写ることになる。
容器1内の液面付近に遮光性異物が存在する場合には、画像中では異物は明るい背景の中に暗い影となって映る。画像処理装置により、この暗い影を判別することにより、異物を検出することができる。
図3および図4は、図1および図2に示すコーンミラー4を切断して二つ割りのコーンミラー4A,4Bを作成し、この二つ割りのコーンミラー4A,4Bを使用することにより容器を直線搬送しながら液面浮遊異物の検査を行うことができる検査装置を構成した例を示す図である。図3は液面浮遊異物検査装置の基本構成を示す模式的縦断面図であり、図4は図3のIV−IV線矢視図である。
容器1の搬送中に、底面照明2からの拡散光は、容器1の底面1aに入射し、底面1aを透過して容器1内に入射する。容器1内に入射した光の一部は、容器内面で反射を繰り返し、液面Leに到達する。なお、この反射の過程で、一部の光は容器1の内面で吸収される。容器1内の液面Leからの光の一部は、容器1の首部1nを透過した後に半径方向外側に進行して二つ割りのコーンミラー4A,4Bのミラー面4mA,4mBで反射し、反射光は斜め上方に進行してCCDカメラ3に入射する。この場合、容器1内の液面Leからの光は、二つ割りのコーンミラー4A,4Bの半逆円錐面状のミラー面4mA,4mBに入射するが、コーンミラー4A,4Bの間には、間隙d1,d1が形成されてミラーのない部分があるため、死角となる範囲De,Deができてしまう。したがって、この死角となる範囲Deに浮遊異物が存在する場合には、異物は映らないので検出することはできない。
図7は、容器1内の液面Leの全周からの光をコーンミラー4A,4Bに入射させることができる構成を備えた本発明に係る液面浮遊異物検査装置を示す模式的縦断面図であり、図8は図7のVIII-VIII線矢視図である。
前記二つ割りのコーンミラー4A,4Bは、容器1の首部1nおよび肩部1sの上部を取り囲むことができる内径を有していればよいが、この内径が小径の場合、2つのコーンミラー4A,4Bを互いに接近させても、死角となる範囲ができてしまう(残ってしまう)という欠点があり、大径の場合、検査上の影響は無いが、コストおよび設置スペースにおいて不利である。例えば、容器1の首部1nの直径を概略40mmとすると、コーンミラー4A,4Bの内径(コーンミラー4A,4Bを接近させる前の)は、200mm〜250mmが好ましい。
さらに、検出対象の異物によっては、カラーCCDカメラを用いてもよい。異物が薄い黄色などの場合には、コントラストの違いでの判別が困難であるため、白黒カメラよりもカラーカメラが有効である。また、照明の色、明るさを適宜調整することなども背景と異物の間にコントラストをつけるために有効である。
また、容器を搬送する搬送機構として一対の搬送ベルトにより直線搬送する場合を例示したが、搬送機構は容器を円形軌道に沿って搬送するスターホイールであってもよい。
1a 底面
1n 首部
1s 肩部
2 底面照明
3 CCDカメラ
4,4A,AB コーンミラー
4m,4mA,4mB ミラー面
11 搬送ベルト
d1,d2 間隙
Claims (12)
- 容器内に充填された液体の液面又は液面付近に浮遊した異物を検出する検査方法において、
容器の下方に配置された照明によって容器内を容器底面側から照明することにより容器内の液面を照明し、
前記容器内の液面の位置を囲むように前記容器の外周側に配置されたコーンミラーの逆円錐面状のミラー面により、前記容器内の液面からの光を上方に反射させ、
前記コーンミラーのミラー面で反射した反射光を前記容器の上方に配置されたカメラにより撮像することを特徴とする液面浮遊異物検査方法。 - 搬送機構により搬送される容器の内部に充填された液体の液面又は液面付近に浮遊した異物を検出する検査方法において、
搬送される容器の下方に配置された照明によって容器内を容器底面側から照明することにより容器内の液面を照明し、
搬送される前記容器内の液面の位置を囲むように前記容器の外周側に配置されるとともに、互いに対向しかつ間隙をおいて配置された略半円環状の2つのコーンミラーの半逆円錐面状のミラー面により、前記容器内の液面からの光を上方に反射させ、
前記2つのコーンミラーのミラー面で反射した反射光を前記容器の上方に配置されたカメラにより撮像することを特徴とする液面浮遊異物検査方法。 - 前記2つのコーンミラー間の間隙は、搬送される前記容器の首部又は首部から肩部までが通過できる寸法に設定されていることを特徴とする請求項2記載の液体浮遊異物検査方法。
- 前記容器内の液面の位置で水平断面を仮想して容器の外周を特定し、この特定された容器の外周と前記容器の搬送方向に一致させた直線又は円弧とが交叉する前後の2点を特定したときに、前記前後の2点からの光が前記2つのコーンミラーの両端部にそれぞれ入射するように、前記2つのコーンミラー間の間隙の寸法が設定されていることを特徴とする請求項2又は3記載の液体浮遊異物検査方法。
- 前記異物が遮光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分が明るく、異物による画像部分が暗くなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液面浮遊異物検査方法。
- 前記異物が透光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分と比べて、異物による画像部分が暗くなるか、または周囲よりさらに明るくなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液面浮遊異物検査方法。
- 容器内に充填された液体の液面又は液面付近に浮遊した異物を検出する検査装置において、
容器の下方に配置され、容器内を容器底面側から照明することにより容器内の液面を照明する照明と、
前記容器内の液面の位置を囲むように前記容器の外周側に配置され、前記容器内の液面からの光を上方に反射させる逆円錐面状のミラー面を有したコーンミラーと、
前記容器の上方に配置され、前記コーンミラーのミラー面で反射した反射光を撮像するカメラとを備えたことを特徴とする液面浮遊異物検査装置。 - 搬送機構により搬送される容器の内部に充填された液体の液面又は液面付近に浮遊した異物を検出する検査装置において、
容器の下方に配置され、容器内を容器底面側から照明することにより容器内の液面を照明する照明と、
前記容器内の液面の位置を囲むように前記容器の外周側に配置されるとともに、互いに対向しかつ間隙をおいて配置され、前記容器内の液面からの光を上方に反射させる半逆円錐面状のミラー面を有する略半円環状の2つのコーンミラーと、
前記容器の上方に配置され、前記2つのコーンミラーのミラー面で反射した反射光を撮像するカメラとを備えたことを特徴とする液面浮遊異物検査装置。 - 前記2つのコーンミラー間の間隙は、搬送される前記容器の首部又は首部から肩部までが通過できる寸法に設定されていることを特徴とする請求項8記載の液体浮遊異物検査装置。
- 前記容器内の液面の位置で水平断面を仮想して容器の外周を特定し、この特定された容器の外周と前記容器の搬送方向に一致させた直線又は円弧とが交叉する前後の2点を特定したときに、前記前後の2点からの光が前記2つのコーンミラーの両端部にそれぞれ入射するように、前記2つのコーンミラー間の間隙の寸法が設定されていることを特徴とする請求項8又は9記載の液体浮遊異物検査装置。
- 前記異物が遮光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分が明るく、異物による画像部分が暗くなることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の液面浮遊異物検査装置。
- 前記異物が透光性異物である場合には、前記カメラにより得られた画像中では、反射光による画像部分と比べて、異物による画像部分が暗くなるか、または周囲よりさらに明るくなることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の液面浮遊異物検査装置。
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