JP2013102060A - 荷電粒子光学系、及びそれを用いた描画装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形が生じる部材からの所定方向の応力の静電偏向器の電極支持部などへの伝達を抑制し、複数の荷電粒子ビームの偏向ばらつき等を低減することができる荷電粒子光学系を提供する。
【解決手段】荷電粒子光学系は、熱による変形が生じる可能性がある第1の部材112と、第1の部材を通過した荷電粒子ビーム1を偏向する静電偏向器113と、を含む。静電偏向器は、第1の部材に固定された固定部7を介して第1の部材と組み立てられ、静電偏向器は、電極支持部5と、電極支持部に支持される第一の電極と2第二の電極3を有する。第一及び第二の電極間には、第1の部材を通過した荷電粒子ビーム1を偏向するための電界を発生させるギャップ11が形成されている。電極支持部5は、第1の部材112からの電界方向の変形応力の固定部7を介する電極支持部5への伝達が低減されるように、固定部7に取り付けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】荷電粒子光学系は、熱による変形が生じる可能性がある第1の部材112と、第1の部材を通過した荷電粒子ビーム1を偏向する静電偏向器113と、を含む。静電偏向器は、第1の部材に固定された固定部7を介して第1の部材と組み立てられ、静電偏向器は、電極支持部5と、電極支持部に支持される第一の電極と2第二の電極3を有する。第一及び第二の電極間には、第1の部材を通過した荷電粒子ビーム1を偏向するための電界を発生させるギャップ11が形成されている。電極支持部5は、第1の部材112からの電界方向の変形応力の固定部7を介する電極支持部5への伝達が低減されるように、固定部7に取り付けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子ビーム等の荷電粒子線を用いた装置に使用される荷電粒子光学系の技術分野に属し、特に露光装置などに用いられる荷電粒子光学系、及びそれを用いた描画装置に関する。
半導体デバイスの生産において、電子ビーム露光技術は、0.1μm以下の微細パターン露光を可能とするリソグラフィの有力候補である。こうした露光装置では、電子ビームの光学特性を制御するための電子光学素子が用いられる。このような電子光学素子の中で、電子ビームを偏向する偏向器は、電子ビームを所望の領域で走査し描画を行う素子である。特許文献1には、複数の電子ビームを電界により同時に偏向する静電偏向器が開示され、この偏向器では、2つの電極が、ギャップを隔てて噛み合った細長い櫛歯構造を有しており、櫛歯構造のギャップに生じた電界によってビーム列の偏向を行う。
一般に、電界により偏向を行う静電偏向器では、偏向を行う電界が発生する電極間ギャップの製造誤差に対する偏向感度の変化が大きい。偏向感度が変化してしまうと、電子ビームの走査振幅や、レンズと組み合わせて平行走査を行う場合の電子ビームの平行度が劣化してしまうことがある。特に、複数本の電子ビームを同時に偏向する静電偏向器では、偏向器内の電極間ギャップに分布(不均一性)が生じると、個別に複数本の電子ビームの偏向量を補正することが容易ではなくなる。従って、電極間ギャップの分布を低減することが重要な課題となる。
上記課題に鑑み、本発明の荷電粒子光学系は、荷電粒子ビームを選択的に通過させる第1の部材(ストップアパーチャアレイ、ビーム形成部材など)と、第1の部材を通過した荷電粒子ビームの進行を制御するための第2の部材(ストップアパーチャアレイ、静電レンズ、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器など)と、を含む荷電粒子光学系である。そして、第2の部材は、第1の部材に固定された固定部を介して第1の部材と組み立てられ、第1の部材からの変形応力の固定部を介する第2の部材への伝達が低減されるように、第2の部材の一部が固定部に取り付けられている。前記第2の部材が、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器であり、静電偏向器が、電極支持部と、電極支持部に支持される第一の電極と第二の電極と、を有する構成では、第一及び第二の電極間には、荷電粒子ビームを偏向するための電界を発生させるギャップが形成され、電極支持部は、前記第1の部材からの前記電界の方向の変形応力の固定部を介する前記電極支持部への伝達が低減されるように、固定部に取り付けられる。
また、上記課題に鑑み、本発明の荷電粒子描画装置は、前記荷電粒子光学系を用いた荷電粒子描画装置である。前記荷電粒子光学系は、描画パターンに応じて前記複数の荷電粒子ビームを偏向するブランカーアレイを有する。そして、前記第1の部材は、前記ブランカーアレイにより偏向された前記荷電粒子ビームを遮断し、前記ブランカーアレイにより偏向されない前記荷電粒子ビームの少なくとも一部を通過させるための開口を有するストップアパーチャアレイである。
本発明によれば、荷電粒子ビームを偏向する静電偏向器の電極支持部などの第2の部材の一部が上記の如く固定部に取り付けられるので、偏向器内の電極間ギャップの分布、光学系が利用されている間のギャップ変化などを低減することができる。荷電粒子描画装置などの装置において、複数の要素を組み立てて一体化したり、配置距離を近くしたりすることは、光学系などのスペース効率の向上、組み立て精度の向上、アライメント精度の向上などに寄与して、偏向誤差の低減などによる高性能化をもたらす。しかし、反面、荷電粒子を受けるストップアパーチャアレイ等の部材の発熱による変形応力が、近接する部材に伝達してこれを不均一に変形させるという様な問題を引き起こすことがある。本発明によれば、こうした問題を抑制して、構成の小型化と高い性能の維持とを両立させるという様な効果をもたらすことも可能である。
本発明の特徴は、荷電粒子光学系において、第2の部材が、ストップアパーチャアレイ等の第1の部材からの変形応力の固定部を介する第2の部材への伝達が低減されるように、固定部に取り付けられていることである。第2の部材の固定部への取り付けられ方としては、例えば、第2の部材と固定部との間に、前記変形応力の伝達が低減されるようにする応力抑制構造を設ける手法、固定部により第2の部材を第1の部材に対して片持ち梁構造となるように固定する手法などがある。荷電粒子ビーム(荷電粒子線ともいう)を選択的に通過させる(選択的に遮蔽する場合も含む)第1の部材としては、ストップアパーチャアレイ、ビーム形成部材などがあり、第1の部材を通過した荷電粒子ビームの進行を制御するための第2の部材としては、ストップアパーチャアレイ、静電レンズ、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器などがある。組み合わせとしては、第1の部材がストップアパーチャアレイである場合、第2の部材は、他のストップアパーチャアレイ、または、静電レンズ、または、静電偏向器とすることができる。また、第1の部材がビーム形成部材(後述のアパーチャアレイ109参照)である場合、第2の部材は、静電レンズ、または、静電偏向器とすることができる。以下の実施形態や実施例では、主に、ストップアパーチャアレイと静電偏向器の組み合わせで説明するが、第2の部材の固定部への取り付けられ方は基本的に同じである。例えば、第2の部材が、少なくとも1つの貫通孔を夫々有する複数の電極と、電極間に設けられて該電極間の間隔を規定する絶縁スペーサを有する静電レンズである場合、静電レンズの1つの電極が、第1の部材からの変形応力の固定部を介する静電レンズの1つの電極への伝達が低減されるように、固定部に取り付けられる。
以下、各種の実施形態を説明する。本発明の荷電粒子光学系の一実施形態は、複数の荷電粒子ビームを生成する光源と、その複数の荷電粒子ビームを偏向する第2の部材である静電偏向器を有している。また、本実施形態の光学系は、利用中に発熱し変形が生じる可能性がある第1の部材であるストップアパーチャアレイを含んでおり、第1の部材と静電偏向器は固定され組み立てられてユニットを構成している。静電偏向器は、ストップアパーチャアレイに固定部を介して固定される電極支持部を有している。電極支持部には、第一の電極、第二の電極が配されている。第一及び第二の電極は、複数の荷電粒子ビームを偏向するための電界を発生させるギャップを有して構成される。そして、第一及び第二の電極間に電位差を発生させることにより、発生した電界に応じて、ギャップを通過する荷電粒子ビームを偏向できる。本実施形態の静電偏向器は、ユニットを構成するストップアパーチャアレイに変形が生じても、例えば、固定部を通じて所定方向の変形応力が電極支持部へ伝達するのを防止する応力抑制構造を有する。この応力抑制構造は、偏向電界方向への変形に対応する応力の伝達を抑制するもので、第一及び第二の電極間のギャップに分布が生じるのを低減することができる。ギャップの分布が低減されると偏向電界強度の分布が低減されるため、複数の荷電粒子ビームの偏向ばらつきを低減することができる。特に、近接して多数の荷電粒子ビームを配列すると、個別に偏向量を補正するのが困難となる。そのため、このように偏向量のばらつきを低減することが望ましい。また、応力抑制構造を有することにより、変形の大きな部材とユニットを構成しても偏向量のばらつきを低減することができる。これにより、光学系における配置の自由度を増すことができる。
また、荷電粒子光学系は、同一方向へ偏向する電界を発生する静電偏向器を複数有し(例えば2つ有し)、荷電粒子ビームが順次通過するように夫々の偏向器を配置した構成とすることができる。2つの静電偏向器を用いることにより、荷電粒子ビームの並進量と角度の両方を任意に変化させる偏向が可能となる。そして、或る任意の一点を偏向中心として角度だけを変化させるような偏向を実現することができる。このとき、各静電偏向器において、ユニットへ固定される固定部が、第一及び第二の電極の領域から見て偏向電界方向について同一側に配置されている。固定部をこのように、2つの静電偏向器で同一側に形成しておけば、電極支持部内の温度分布や熱変形について2つの静電偏向器間での差を低減できる。そのため、電極間ギャップの分布も同一傾向となるため、荷電粒子ビームの各偏向器における偏向量の比をほぼ一定に保つことができる。従って、上記のように或る任意の一点を偏向中心として角度だけを変化させる偏向を行わせる場合、偏向中心の位置のずれを低減することができる。
また、荷電粒子光学系は、静電偏向器が有する応力抑制構造として、固定部と電極支持部とを分離するスリットを用いることができる。このスリットは、静電偏向器の電極支持部への偏向電界方向の応力の伝達を低減するように設けられている。具体的には、電極支持部が、固定部を片端固定点として、偏向電界方向に片持ち梁構造となるように、スリットを配することができる。片持ち梁構造により、電極支持部には、固定部からの変形応力の伝達が低減される。そして、同一ユニット内の第1の部材に大きな変形が生じてもその影響を殆ど受けない。特に変形が複雑な分布を有する場合でも、電極支持部へその変形分布が伝達するのを抑えることが可能となる。また、スリットにより、静電偏向器の外部から熱が伝達するのを低減することができる。そのため、電極支持部自体が外部からの熱で変形するのを低減することができる。また、静電偏向器の第一及び第二の電極の発熱により変形が生じる場合でも、電極間ギャップの熱変形による分布は片持ち梁の長手方向に沿った単純な形となる。そのため、偏向のために印加する電圧の調整やビーム偏向に伴って描画する描画データの補正を容易に行うことが可能となる。
スリットの別の配置として、電極支持部が第一及び第二の電極を挟んで一対の架橋部で固定部に固定されるようにできる。この場合、実質的に、一対の架橋部を結んだ線分から偏向電界方向に両側に伸びる(延在する)2個の片持ち梁構造となる。この線分は電極支持部の電界方向の長さ寸法のほぼ中央部に位置させることができる。従って、実質的な2個の片持ち梁構造もこの方向に夫々ほぼ同じ長さを有することができる。2個の片持ち梁構造とすることにより、個々の片持ち梁構造は全体の電極支持部の大きさに対して、例えば半分とできる。そのため、熱による変形が生じても、電極支持部の変形量を半分等にすることができる。こうして、電極間ギャップの位置のずれの最大量をさらに低減することができる。また、片持ち梁構造自体の剛性が高くなるため、電極支持部が自重により変形するのをさらに確実に低減することができる。
また、荷電粒子光学系は、応力抑制構造として、偏向電界方向に弾性を有するバネを用いることができる。この場合、電極支持部は、固定部へ少なくとも1箇所でこのようなバネで弾性支持される。第1の部材の変形などにより固定部に大きな変形が生じても、バネ定数に応じた変形応力しか電極支持部に伝達されないため、電極間ギャップの変形を低減することができる。更に、バネは偏向電界方向以外の方向へは剛性を有しているため、電極支持部の自重による変形や反りによる変形も同時に低減することが可能となる。また、意図しない衝撃が加わっても電極支持部が破損ないし変形するのを防ぐことができる。
また、荷電粒子光学系は、電極間ギャップに偏向電界を発生させるため、第一及び第二の電極を電源に接続し、その電源を制御する制御部を有する構成とすることができる。この制御部は、電極間ギャップの寸法の変化に対応して、偏向電界の強度が一定となるように電源の電位を制御する制御部とすることができる。これにより、荷電粒子ビームの偏向を安定化できる。
また、本発明の荷電粒子光学系を用いて、描画パターンに応じて荷電粒子により描画を行う描画装置を構成することができる。ここでは、荷電粒子光学系は、複数の荷電粒子ビームを描画パターンに応じて偏向するブランカーアレイを有している。そして、ブランカーアレイにより偏向された荷電粒子ビームを遮断し、偏向されないビームを通過させる開口を有するストップアパーチャアレイがブランカーの後段に配置される。このストップアパーチャアレイは、荷電粒子ビームを選択的に遮断するため、発熱し変形する第1の部材となる。特に、描画パターンに応じて発熱箇所と発熱量が変化する。従って、ストップアパーチャアレイ内で変形分布は一定ではなく、描画パターンに応じて推移してしまう。本発明における第2の部材である静電偏向器は、ストップアパーチャアレイの変形応力を低減する応力抑制構造などの手段を有している。そのため、静電偏向器と第1の部材とを近接して設置しても、複数の荷電粒子ビームの偏向量のばらつきを低減して描画を行うことが可能となる。そして、光学系全体のサイズを小型化できる。また、ストップアパーチャアレイでビーム径が小さくなるように光学系を構成した場合、ストップアパーチャアレイに静電偏向器を近接して設置できれば静電偏向器の電極間ギャップも小さくすることができる。そのため、静電偏向器に印加する電圧を低電圧化することができる。更に、電極間ギャップが小さくできると、電極間ギャップを配置するピッチを小さくして高密度な荷電粒子ビームアレイを同時に偏向する静電偏向器を構成することが可能となる。
また、荷電粒子光学系は、第1の部材からの偏向電界方向への変形応力の伝達を低減するように静電偏向器を固定部を介して第1の部材へ固定する構成とできる。こうした構成では、静電偏向器に特別な構造を設けずに電極間ギャップの変形を低減できる。そのため、静電偏向器の構造を簡略化することができる。例えば、固定部を介して第1の部材に対して電極支持部を偏向電界方向へ片持ち梁構造となるように固定することができる。片持ち梁構造により、電極支持部への、固定部を介する第1の部材からの変形応力の伝達が低減される。こうして、同一ユニット内の第1の部材に大きな変形が生じてもその影響を殆ど受けない。特に、第1の部材が複雑な変形分布を有する場合でも電極支持部へその変形分布が伝達するのを抑えることが可能となる。また、固定箇所が一か所になるため、静電偏向器の外部から熱が伝達するのを低減できる。そのため、電極支持部自体が外部からの熱で変形するのを低減することができる。
また、別の固定の構成として、静電偏向器の偏向電界方向について、電極支持部の両端が夫々固定部により第1の部材に対して固定された構成とすることもできる。特に、電界方向の弾性率が、両端固定部のいずれか一方が他方よりも低くなっている構成とできる。弾性率が低い固定部は実質的にバネとして電極支持部を偏向電界方向へ弾性支持することとなる。そのため、固定部に大きな変形が生じても、実質的なバネ定数に応じた変形応力しか電極支持部に伝達されないため、電極間ギャップの変形を低減することができる。更に、偏向電界方向以外の方向へは固定されているため、電極支持部の自重による変形や反りによる変形も同時に低減することが可能となる。また、意図しない衝撃が加わっても電極支持部が破損ないし変形するのを防ぐことができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図を用いて本発明の実施例1を説明する。図2は、本発明の荷電粒子光学系を用いた荷電粒子描画装置の構成を示す。ここでは、荷電粒子が電子である場合を説明する。電子源107から放射電子ビームが射出され、コリメータレンズ108によって平行ビームとなり、アパーチャアレイ109へと照射される。アパーチャアレイ109によって分割された複数の電子ビームは、レンズ制御回路105で制御される集束レンズアレイ110によって個別に集束され、ブランカーアレイ111上に結像される。ブランカーアレイ111は個別の偏向電極を持ったデバイスである。描画パターン発生回路102、ビットマップ変換回路103、ブランキング指令回路106によって生成されるブランキング信号に基づき、描画パターンに応じて個別にビームのON/OFFを行う。ビームがONの状態のときには、ブランカーアレイ111の偏向電極には電圧を印加せず、ビームがOFFの状態のときには、ブランカーアレイ111の偏向電極に電圧を印加してマルチ電子ビームを偏向する。
(実施例1)
図を用いて本発明の実施例1を説明する。図2は、本発明の荷電粒子光学系を用いた荷電粒子描画装置の構成を示す。ここでは、荷電粒子が電子である場合を説明する。電子源107から放射電子ビームが射出され、コリメータレンズ108によって平行ビームとなり、アパーチャアレイ109へと照射される。アパーチャアレイ109によって分割された複数の電子ビームは、レンズ制御回路105で制御される集束レンズアレイ110によって個別に集束され、ブランカーアレイ111上に結像される。ブランカーアレイ111は個別の偏向電極を持ったデバイスである。描画パターン発生回路102、ビットマップ変換回路103、ブランキング指令回路106によって生成されるブランキング信号に基づき、描画パターンに応じて個別にビームのON/OFFを行う。ビームがONの状態のときには、ブランカーアレイ111の偏向電極には電圧を印加せず、ビームがOFFの状態のときには、ブランカーアレイ111の偏向電極に電圧を印加してマルチ電子ビームを偏向する。
ブランカーアレイ111によって偏向されたマルチ電子ビームは、後段にある第1の部材であるストップアパーチャアレイ112によって選択的に遮断されたり通されたりする。こうして、ビームがOFFまたはONの状態となる。ストップアパーチャアレイ112を通過した電子ビームは、静電偏向器113により偏向される。偏向器113は対向電極によって形成されており、ここでは、偏向方向について2段の偏向を行うため2つの静電偏向器が配置されている。これらの静電偏向器113は偏向器制御回路104の信号に従って駆動される。最後に、対物レンズアレイ114により複数の電子ビームは、縮小されてウエハ115上に結像される。パターン描画中は、ウエハ115はステージ116によって連続的に移動する。そして、ブランカーアレイ111によって、描画パターンに応じてビームのON/OFFが個別になされる。これにより、ウエハ115面上に所望のパターンを高速に描画することができる。コントローラ101は全体の回路を制御する。
本実施例では、図2の破線Cで示したストップアパーチャアレイ112と静電偏向器113はユニットとして組み立てられて構成されている。ただし、ここでは2つの静電偏向器を用いているので、破線Cでは囲っていないが、下段の静電偏向器もユニットに組み込まれている。図1、図3に本実施例の静電偏向器113を示す。図1(a)は静電偏向器の上面図、図1(b)は図1(a)のA−A’線での断面図、図3は、図1の破線aで囲んだ箇所の拡大図である。静電偏向器113は、図1に示す通り、電極支持部5の上に第一の電極2、第二の電極3を有している。そして、電極支持部5は、固定部7に支持されている。また、応力抑制構造として、図示のようにスリット6が設けられている。スリット6は、電極支持部5が、固定部7を片端固定箇所とした片持ち梁構造となるように構成されている。この片持ち梁構造は、後述するように電子ビームを偏向する電界の向きX方向に形成されている。
第一の電極2、第二の電極3は夫々が図示のように細長い櫛歯電極4を複数本有している。そして、互いに噛み合うように対向して配置されている。第一の電極2、第二の電極3は給電パッド8A、8Bを有しており、これらを図示しない電源へ接続することにより夫々の電位を設定することができる。電極支持部5や固定部7は第一及び第二の電極とは別の電位を規定できるように構成されており、そのための給電パッド8Cを有している。第一の電極2の櫛歯電極4と第二の電極3の櫛歯電極4の間のギャップを、図1(a)の黒丸で示すように複数の電子ビーム1が紙面の法線方向に通過している。ここで、電子ビームは、第一の電極2と第二の電極3の櫛歯電極4が形成するギャップに沿ってY方向へ配列している。
電子ビームは、ギャップに発生する電界によってX方向へ偏向される。このことを図3で説明する。図3は、第一の電極2に負、第二の電極3に正の電位を印加した場合の電極とギャップに生じる電界の向きを説明する図である。図3(a)に示すように、第一及び第二の電極の櫛歯電極はギャップ11を構成している。ギャップ11にはX方向に電界が発生する。1つのギャップ11を4本の電子ビーム1が通過する。夫々のギャップ11には図3(b)に示すように同一方向の電界が生じている。そして、図示の8本全ての電子ビームについて図3(b)の破線bに示すように偏向を行うことができる。つまり、櫛歯の噛み合いで生じる隙間について、電子ビームに作用する電界の向きが同一となるように、1個おきの隙間に電子ビームを通過させることとしている。このようにして電子ビームを通過させ偏向を行う隙間を特にギャップ11と定義する。
図1に示すように、本実施例の電極支持部5は、スリット6を形成することにより、偏向を行う電界X方向について片持ち梁構造となっている。次に、図4、図5を用いてスリット6による変形応力低減の効果について説明する。まず、図4を用いて、ストップアパーチャアレイ112に変形応力分布が生じる状況を説明する。図4は、図2の破線cで示したストップアパーチャアレイ112と静電偏向器113のユニットについて説明する図である。図4(a)は、ユニットをストップアパーチャアレイ112側から見た上面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A’線での断面図である。今、説明のため、図4(b)に示すように、ストップアパーチャアレイ112によって電子ビーム1が3本通過し、2本が遮断されている場合を考える。どの電子ビームが通過または遮断されるかは描画パターンにより変化する。遮断により発熱が生じるので、破線dで示すように遮断されるビーム1が多い箇所の温度が高くなる傾向が生じる。このように温度が高い箇所は、そうでない箇所と比べ大きな伸びが生じる。従って、変形応力には、矢印e、矢印fの大きさで示すように分布が生じることとなる。図4(b)に示すように静電偏向器113の固定部はストップアパーチャアレイ112に接着面9を介して固定されている。
次に図5(a)、(b)を用いて、静電偏向器113にストップアパーチャアレイ112の変形応力がどのように伝達されるかを説明する。図5(a)は従来技術の場合、(b)は本実施例の静電偏向器の場合を示した。図5(a)に示す従来技術の静電偏向器では、破線gと破線hで囲まれた領域が図4(b)に示した接着面9である。図4(a)に示した変形応力e、fは、静電偏向器へ、まず接着面9を介して、矢印e1、f1、e3、f3のように伝達される。これらの変形応力は、同一チップ上に配置されている第一の電極2、第二の電極3にも矢印e2、f2の通り伝達される。つまり、ストップアパーチャアレイ112の変形応力が伝達されるばかりか、変形応力に分布が生じている場合もそのまま伝達される。従って、第一及び第二の電極2、3のギャップもこの方向に伸縮することとなる。このような状況では、複数の電子ビーム1は、通過するギャップ毎に偏向ばらつきが発生することとなる。
一方、図5(b)に示した本実施例の静電偏向器は、応力抑制構造としてのスリット6を有している。固定部7は破線gで囲まれた領域が図4(b)で示した接着面9となっている。従って、ストップアパーチャアレイ112の変形応力は、接着面9を介して矢印e1、f1、e3、f3のように固定部7へ伝達される。しかし、応力抑制構造6(スリット)により電極支持部5へ変形応力は殆ど伝達されない。従って、ストップアパーチャアレイ112の変形応力によって第一及び第二の電極2、3が形成するギャップが伸縮されるのを防ぐことが可能となる。また、接着面9によって固定部7へストップアパーチャアレイ112の熱は伝達される。しかし、応力抑制構造として形成されたスリット6は断熱構造として機能するため、電極支持部5への熱伝達は低減することができる。また、第一の電極2及び第二の電極3が発熱して電極支持部5が変形する場合も、応力抑制構造(スリット)6により、変形方向は片持ち梁構造の長手方向に沿った単純な分布となる。それに伴ってギャップ11の伸縮も単純な分布となる。そのため、偏向する電圧の調整や偏向に伴って描画する描画データの補正を容易に行うことが可能となる。
次に本実施例の静電偏向器の寸法例を説明する。第一及び第二の電極2、3は、ギャップ11が30μmとなるように対向配置している。夫々の電極に形成されている櫛歯電極4は幅(ギャップ11が形成されるX方向の寸法)が30μm、長さ(幅に直交するY方向)が0.5mmである。また厚さは0.1mmである。電子ビーム1はピッチ150μmで配列している。第一及び第二の電極2、3は、電極支持部5の上に、ビーム通過用の孔を持つ絶縁膜を介して配置されており、給電パッド8A、8Bに±10V程度を印加して複数の電子ビームを同時に偏向する。なお、本構成は、後述のSOI基板を用いた製造法で作製されたものとして描いているので、上記ビーム通過用の孔を持つ絶縁膜はSOI基板の埋め込み酸化膜であって、その様に描かれている。
本実施例の静電偏向器の製造方法を説明する。上記のような寸法オーダの静電偏向器は半導体製造技術を応用したMEMS(Micro−Electro−Mechanical−Systems)技術で製造することができる。まず、SOI(シリコンオンインシュレ−タ)基板をスタート基板として用いる。SOI基板の薄膜シリコン層であるデバイス層の厚さを製造する静電偏向器の第一及び第二の電極2、3の厚さ0.1mmとする。この薄膜シリコン層に、リソグラフィによりエッチングマスクを形成しシリコンの深堀ドライエッチングで櫛歯構造を形成する。エッチングはSOI基板の埋め込み酸化膜でストップする。その後、SOI基板のハンドル層に電子ビームが通過する貫通口をリソグラフィとシリコンの深堀ドライエッチングで形成し、不要な埋め込み酸化膜を除去する。
このようにして、上記寸法例のような微細な構造の静電偏向器を形成することが可能となる。また、第一及び第二の電極を形成する工程と、電子ビームが通過する貫通口を形成する工程で、電極支持部5、応力抑制構造(スリット)6、固定部7を同時に形成することができる。以上のように、製造技術としてMEMS技術を適用することで特別な工程を設けないで、応力抑制構造を形成することができる。また、微小な構造を正確に製造可能であるため、密に配列された電子ビームを偏向する偏向器を製造可能となる。
(実施例2)
図6を用いて本発明の実施例2を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例は、静電偏向器113を2つ用いて2段の偏向器を構成した点が実施例1とは異なっている。図6(a)は、図2の破線cのユニットにほぼ対応する本実施例のユニットの構成断面を示す。ストップアパーチャアレイ112の下に静電偏向器113a、113bの2つの静電偏向器が図示のように組み立てられている。
図6を用いて本発明の実施例2を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例は、静電偏向器113を2つ用いて2段の偏向器を構成した点が実施例1とは異なっている。図6(a)は、図2の破線cのユニットにほぼ対応する本実施例のユニットの構成断面を示す。ストップアパーチャアレイ112の下に静電偏向器113a、113bの2つの静電偏向器が図示のように組み立てられている。
本実施例では、静電偏向器113a、113bは図1に示すように固定部7に対して応力抑制構造6(スリット)によって片持ち梁構造を有している。2つの静電偏向器の片持ち梁構造は固定されている端が図6(a)の同一方向にくるように組み立てられている。2段の偏向を行うことにより、任意の一点を中心とした偏向を行うことが可能となる。このような偏向器の動作について次に図6(b)を用いて説明する。
図6(b)は2つの静電偏向器113a、113bのギャップ11(図3参照)とその位置関係を示している。2つの静電偏向器113a、113bに図のような光軸Oを考える。そして、2段偏向により点Pを中心として光軸から角度SAだけ偏向を行うとする。このとき、静電偏向器のギャップ11の幅を夫々G1、G2とする。また、点Pと1段目の静電偏向器113aとの距離をI1、1段目の静電偏向器の高さをT1、静電偏向器113a、113bとの距離をI2、2段目の静電偏向器113bの高さをT2とする。また、2段の静電偏向器の後段におかれる対物レンズアレイ114との距離をI3とする。そして、対物レンズアレイの焦点距離Fの位置が点Pとなるように配置されている。このとき、2つの静電偏向器113a、113bのギャップ11に印加する電位差を適切に選択すれば、図示の実線の矢印のように2回の偏向の結果、点Pを中心とした角度SAの偏向と等価な偏向を行うことが可能となる。このような偏向によって、対物レンズアレイ114を通過した後の電子ビーム1は、図示のように平行に距離Sだけビームシフトが生じる偏向を行うことが可能となる。
図6に示すように電子ビームが通過する方向をZ方向、ギャップ11の方向をX方向とし、電子ビームの加速電圧をφ、電子ビームの静電偏向器への光軸Oからの入射角をθとすると、1つの静電偏向器によって偏向される並進量pは次式で表される。
p=−(T2V/4Gφ)・(1/cosθ)2+T・tanθ (1)
p=−(T2V/4Gφ)・(1/cosθ)2+T・tanθ (1)
ここで静電偏向器の高さをT、ギャップ幅をG、ギャップ間の電位差をVとする。そして、偏向を受けない区間で電子ビームは直進することを考慮すれば、図6(b)に示す2段の静電偏向器によって達成される最終的な対物レンズアレイ114の位置での並進量と偏向角度は、式1とその傾きを順次適用することで算出することができる。本実施例では2段の静電偏向器構成の寸法値は、次のような値である。F=0.5mm、I1=0.1mm、T1=0.1mm、I2=0.15mm、T2=0.05mm、I3=0.1mm、G1=0.03mm、G2=0.03mm。このとき角度SAを4mラジアンとし、距離Sが4μm(±2μm)の偏向を行うためには、静電偏向器113a、113bに印加する最大電圧は夫々±10V、±8Vとなる。
ここで、ギャップ幅G1、G2に伸縮が生じた場合の偏向誤差について図10(a)、(b)を用いて説明する。図10(a)は、2段の静電偏向器を通過した結果、ギャップ幅G1、G2に誤差が生じていたため、射出された電子ビームの並進量と偏向角度の夫々に誤差が生じた場合を示している。矢印kは理想的に偏向が行われた場合を示している。矢印kでは、偏向中心点Pと矢印kの位置を結ぶ破線の傾きと矢印kの傾きは一致している。従って、2段の偏向の結果により点Pを中心とする偏向が行われたのと等価な偏向が実現される。そして、対物レンズアレイ114を通過した後に矢印mに示すように光軸Oに平行なビームが射出される。
一方、矢印lはギャップ幅G1、G2に誤差が生じた場合を示している。矢印lは矢印kから位置も傾きも誤差を有している。矢印lは、実質的に、偏向中心Pの位置がシフト誤差jを有して偏向されたと考えることができる。このような場合は、対物レンズアレイ114を通過した後、矢印nに示すようにビームは光軸Oから傾きを有して射出される。そのため、ウエハ115にパターンを描画する際、ビームスポットがボケたり、描画位置に誤差が生じてしまうこととなる。
本実施例の構成では、G1が0.03mmに対して0.0001mmの誤差を有するとシフト誤差は3nmとなる。また、G2については0.03mmに対して0.0001mmの誤差を有するとシフト誤差は3nmとなる。ウエハ115へのパターン描画が数十nmオーダと微小な場合は、上記のような数nmオーダのシフト誤差の影響は無視できなくなる。そこで、図10(b)を用いて、本実施例の2つの静電偏向器の片持ち梁構造が固定部に固定されている端が同一方向に来るように組み立てられている効果について説明する。固定されている端を同一方向とし、片持ち梁構造が伸縮する方向を同一とすることができると、ギャップ幅G1、G2に誤差が生じてもシフト誤差を低減することが可能となる。矢印l’は並進量と偏向角について理想的な偏向である矢印kから誤差が生じている。しかし、誤差が生じても並進量と偏向角の比率がほぼ保存されているため、矢印l’の始点から破線で伸ばしたように、シフト誤差が低減されている。このような場合、対物レンズアレイ114を通過した後のビームは矢印n’となり、位置はずれるが光軸Oにほぼ平行とすることができる。よって、ウエハ115でビームスポットのボケや描画位置誤差を低減することが可能となる。そして、G1とG2の誤差の方向が一致している場合、つまり両方とも伸びる若しくは縮む場合、上記のようにシフト誤差を低減することが可能となる。また、その量も同程度であると更にシフト誤差を低減することができる。
2つの静電偏向器の片持ち梁構造の固定されている端を図6(a)のように同一方向の側とすれば、2つの静電偏向器の電極支持部5の変形分布をほぼ同一とすることができる。そのため、電極支持部5上に形成されている複数のギャップ11全てについて、2段偏向を行う対となっているギャップ11の変形誤差の向きと量をほぼ同一とすることが可能となる。よって、シフト誤差を低減することができる。また、固定されている端を基準として片持ち梁構造は伸縮するため、2段偏向を行う対となっているギャップ11の相互の位置のずれも低減することができる。
(実施例3)
図7(a)を用いて本発明の実施例3を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例では、静電偏向器113が有する応力抑制構造が実施例1とは異なっている。図7(a)は静電偏向器113の上面図を示している。応力抑制構造として矢印kで示す方向にバネ定数を有するバネ6が配置されている。固定部7へ変形Δxが伝達されても、電極支持部5は、バネ定数kにより変形力kΔxしか受けない。バネ定数kを適切に選択することにより、電極支持部5に伝わる変形力を低減することが可能となる。
図7(a)を用いて本発明の実施例3を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例では、静電偏向器113が有する応力抑制構造が実施例1とは異なっている。図7(a)は静電偏向器113の上面図を示している。応力抑制構造として矢印kで示す方向にバネ定数を有するバネ6が配置されている。固定部7へ変形Δxが伝達されても、電極支持部5は、バネ定数kにより変形力kΔxしか受けない。バネ定数kを適切に選択することにより、電極支持部5に伝わる変形力を低減することが可能となる。
また、図示のバネ6は、矢印k方向にはやわらかいが他の方向には硬い構造を有している。従って、電極支持部5が自重や構成材料の内部応力で撓んだりするのを防ぐことができる。また、衝撃が加わって電極支持部5が大きく変位して破損するのを防ぐことが可能となる。本実施例の静電偏向器113も実施例1と同様の製造方法で製造することが可能である。
(実施例4)
図7(b)は本発明の実施例4の静電偏向器113の上面図を示している。応力抑制構造としてスリット6を有している。しかし、実施例1と異なりスリット6の配置は、破線q1、q2のように電極支持部5がx方向の中央で対向して2箇所の架橋部で固定部に固定されるようになっている。そして、実質的に、q1、q2を結ぶ線rから見て、電極支持部5はx方向に正負2方向に延びる片持ち梁構造となっている。2個の片持ち梁構造とすることにより、個々の片持ち梁構造は同じ電極支持部の大きさに対して半分とすることができる。そのため、熱による変形が生じても、電極支持部の変形量を半分にすることができる。そして、電極間ギャップ11の位置のずれの最大量を低減することができる。また、片持ち梁構造自体の剛性が高くなるため、自重により変形するのを低減することができる。本実施例の静電偏向器113も実施例1と同様の製造方法で製造することが可能である。
図7(b)は本発明の実施例4の静電偏向器113の上面図を示している。応力抑制構造としてスリット6を有している。しかし、実施例1と異なりスリット6の配置は、破線q1、q2のように電極支持部5がx方向の中央で対向して2箇所の架橋部で固定部に固定されるようになっている。そして、実質的に、q1、q2を結ぶ線rから見て、電極支持部5はx方向に正負2方向に延びる片持ち梁構造となっている。2個の片持ち梁構造とすることにより、個々の片持ち梁構造は同じ電極支持部の大きさに対して半分とすることができる。そのため、熱による変形が生じても、電極支持部の変形量を半分にすることができる。そして、電極間ギャップ11の位置のずれの最大量を低減することができる。また、片持ち梁構造自体の剛性が高くなるため、自重により変形するのを低減することができる。本実施例の静電偏向器113も実施例1と同様の製造方法で製造することが可能である。
(実施例5)
図8を用いて本発明の実施例5を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例では、静電偏向器113を取り付ける固定構造により電極支持部5の変形を低減することができる。図8(a)は本実施例の静電偏向器113の上面図である。また(b)は、(a)のA−A’線の位置における図2の破線cで示したユニット全体の断面図である。本実施例の静電偏向器は、電極支持部5の一部が固定部7となっている。固定部7は、ストップアパーチャアレイ112に固定されたスペーサ10と破線gで示す範囲を接着面9で接着する領域として定義される。そして、図8(b)に示すように、静電偏向器113a、113bとしてスペーサ10を介して2段積層されている。破線gで示す領域のみを固定部7とすることにより電極支持部5は片持ち梁構造とすることができる。従って、ストップアパーチャアレイ112からの変形の伝達を低減することができる。特に、本実施例では、特別な応力抑制構造を静電偏向器上に設ける必要がないため、構造を簡略にすることができる。また、静電偏向器のチップ面積が小さくできるため、半導体製造技術を応用して製造する場合、1ウエハからの取り個数を増やして安価に製造可能となる。
図8を用いて本発明の実施例5を説明する。実施例1と同じ機能・効果を有する箇所には同じ記号を付し説明を省略する。本実施例では、静電偏向器113を取り付ける固定構造により電極支持部5の変形を低減することができる。図8(a)は本実施例の静電偏向器113の上面図である。また(b)は、(a)のA−A’線の位置における図2の破線cで示したユニット全体の断面図である。本実施例の静電偏向器は、電極支持部5の一部が固定部7となっている。固定部7は、ストップアパーチャアレイ112に固定されたスペーサ10と破線gで示す範囲を接着面9で接着する領域として定義される。そして、図8(b)に示すように、静電偏向器113a、113bとしてスペーサ10を介して2段積層されている。破線gで示す領域のみを固定部7とすることにより電極支持部5は片持ち梁構造とすることができる。従って、ストップアパーチャアレイ112からの変形の伝達を低減することができる。特に、本実施例では、特別な応力抑制構造を静電偏向器上に設ける必要がないため、構造を簡略にすることができる。また、静電偏向器のチップ面積が小さくできるため、半導体製造技術を応用して製造する場合、1ウエハからの取り個数を増やして安価に製造可能となる。
(実施例6)
図9を用いて本発明の実施例6を説明する。図9(a)は本実施例の静電偏向器113の上面図である。また(b)は、(a)のA−A’線の位置における図2の破線cで示したユニット全体の断面図である。本実施例の静電偏向器は、電極支持部5の破線gで囲まれた2箇所が固定部7A、7Bとして、ストップアパーチャアレイ112に固定されたスペーサ10へ接着されている。特に固定部7Aの弾性率が固定部7Bの弾性率よりも低くなっている。例えば、固定部7Bはエポキシ接着剤を用い、固定部7Aには硬化後に弾性体となるシリコーン樹脂系の液化ゴムを用いることができる。
図9を用いて本発明の実施例6を説明する。図9(a)は本実施例の静電偏向器113の上面図である。また(b)は、(a)のA−A’線の位置における図2の破線cで示したユニット全体の断面図である。本実施例の静電偏向器は、電極支持部5の破線gで囲まれた2箇所が固定部7A、7Bとして、ストップアパーチャアレイ112に固定されたスペーサ10へ接着されている。特に固定部7Aの弾性率が固定部7Bの弾性率よりも低くなっている。例えば、固定部7Bはエポキシ接着剤を用い、固定部7Aには硬化後に弾性体となるシリコーン樹脂系の液化ゴムを用いることができる。
固定部7Aの弾性体により、実質的に電極支持部5は弾性支持されることとなる。そのため、ストップアパーチャアレイ112からの変形の伝達を低減することができる。固定部7Aの接着する材料を選択することにより、実質的なバネ定数に応じた低減効果を得ることができる。更に、本実施例では、電極支持部5は両端が固定されているため、電極支持部5が自重や構成材料の内部応力で撓んだりするのを防ぐことができる。また、衝撃が加わって電極支持部5が大きく変位して破損するのを防ぐことが可能となる。また、2か所の取り付け箇所は電極支持部5の両端とすることができるので、取り付け位置の調整のためのスパンを大きくとることができる。特に、電子ビームの軌道に対して垂直に設置することが可能となる。
1・・荷電粒子ビーム、2・・第一の電極、3・・第二の電極、4・・櫛歯電極、5・・電極支持部、6・・応力抑制構造(スリット)、7・・固定部、10・・スペーサ(固定部)、11・・ギャップ、112・・第1の部材(ストップアパーチャアレイ)、113・・第2の部材(静電偏向器)
Claims (16)
- 荷電粒子ビームを選択的に通過させる第1の部材と、
前記第1の部材を通過した荷電粒子ビームの進行を制御するための第2の部材と、
を含む荷電粒子光学系であって、
前記第2の部材は、前記第1の部材に固定された固定部を介して前記第1の部材と組み立てられ、
前記第1の部材からの変形応力の前記固定部を介する前記第2の部材への伝達が低減されるように、前記第2の部材の一部が前記固定部に取り付けられていることを特徴とする荷電粒子光学系。 - 前記第1の部材は、ストップアパーチャアレイであることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第2の部材は、ストップアパーチャアレイ、または、静電レンズ、または、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器であることを特徴とする請求項2に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第1の部材は、ビーム形成部材であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第2の部材は、静電レンズ、または、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器であることを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第2の部材は、荷電粒子ビームを偏向するための静電偏向器であり、
前記静電偏向器は、電極支持部と、前記電極支持部に支持される第一の電極と第二の電極と、を有し、
前記第一及び第二の電極間には、荷電粒子ビームを偏向するための電界を発生させるギャップが形成され、
前記電極支持部は、前記第1の部材からの前記電界の方向の変形応力の前記固定部を介する前記電極支持部への伝達が低減されるように、前記固定部に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2及び4の何れか1項に記載の荷電粒子光学系。 - 前記第2の部材は、少なくとも1つの貫通孔を夫々有する複数の電極と、前記電極間に設けられて該電極間の間隔を規定する絶縁スペーサと、を有する静電レンズであり、
前記静電レンズの1つの電極は、前記第1の部材からの前記変形応力の前記固定部を介する前記静電レンズの1つの電極への伝達が低減されるように、前記固定部に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2及び4の何れか1項に記載の荷電粒子光学系。 - 前記第2の部材の一部と前記固定部との間に、前記第1の部材からの前記変形応力の前記固定部を介する前記第2の部材への伝達が低減されるようにする応力抑制構造が設けられていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の荷電粒子光学系。
- 前記応力抑制構造は、前記固定部と前記第2の部材の一部とを分離するスリットであり、
前記スリットは、前記第2の部材が前記固定部に対して片持ち梁構造となるように配されることを特徴とする請求項8に記載の荷電粒子光学系。 - 前記応力抑制構造は、前記固定部と前記第2の部材の一部とを分離するスリットであり、
前記スリットは、前記第2の部材の一部が前記固定部に対して所定方向の寸法の中央部で一対の架橋部で固定されるように配されることを特徴とする請求項8に記載の荷電粒子光学系。 - 前記応力抑制構造は、所定方向に弾性を有し前記第2の部材を前記固定部へ弾性支持するバネであることを特徴とする請求項8に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第2の部材は、前記固定部により、前記第1の部材に対して所定方向へ片持ち梁構造となるように固定されていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の荷電粒子光学系。
- 前記第2の部材は、所定方向の両端が夫々前記固定部により前記第1の部材に対して固定され、
前記固定部は、いずれか一方が他方よりも前記所定方向の弾性率が低いことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の荷電粒子光学系。 - 前記静電偏向器を複数有し、
荷電粒子ビームが順次通過するように夫々の前記静電偏向器が配され、
夫々の前記静電偏向器は、前記第一及び第二の電極のある領域から見て、前記固定部が前記電界の方向について同一側にあることを特徴とする請求項6に記載の荷電粒子光学系。 - 前記第一及び第二の電極は前記電界を発生するための電位を生じる電源に接続され、
前記ギャップの寸法の変化に対応して前記電界の強度が一定となるように前記電源の電位を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項6または14に記載の荷電粒子光学系。 - 請求項1または3に記載の荷電粒子光学系を用いた荷電粒子描画装置であって、
前記荷電粒子光学系は、
描画パターンに応じて前記複数の荷電粒子ビームを偏向するブランカーアレイを有し、
前記第1の部材は、前記ブランカーアレイにより偏向された前記荷電粒子ビームを遮断し、前記ブランカーアレイにより偏向されない前記荷電粒子ビームの少なくとも一部を通過させるための開口を有するストップアパーチャアレイであることを特徴とする荷電粒子描画装置。
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