JP2013099868A - 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 - Google Patents
液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013099868A JP2013099868A JP2011243928A JP2011243928A JP2013099868A JP 2013099868 A JP2013099868 A JP 2013099868A JP 2011243928 A JP2011243928 A JP 2011243928A JP 2011243928 A JP2011243928 A JP 2011243928A JP 2013099868 A JP2013099868 A JP 2013099868A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head
- nozzle
- correction amount
- liquid
- liquid ejecting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】液滴の着弾位置ずれを抑制することができると共に製造工程を合理化した液体噴射ヘッドモジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】ノズルプレート21の一方面21aにおけるノズル22の開口及び他方面21bにおけるノズル22の開口を結んだ中心線Lと、ノズルプレート21の一方面21aに対する法線Mとが成す同芯角θを測定し、ノズル22から吐出されたインクが着弾する記録シートSとノズルプレート21との媒体距離m及び同芯角θから、ノズル22を通る法線Mが記録シートSと交わる点Oと中心線Lが記録シートSと交わる点Pとの間の距離dから補正量Dを計算し、保持部材50のヘッド10が設置される設置位置から補正量Dで補正した位置にヘッド10を位置決めして保持部材50に固定する。
【選択図】図6
【解決手段】ノズルプレート21の一方面21aにおけるノズル22の開口及び他方面21bにおけるノズル22の開口を結んだ中心線Lと、ノズルプレート21の一方面21aに対する法線Mとが成す同芯角θを測定し、ノズル22から吐出されたインクが着弾する記録シートSとノズルプレート21との媒体距離m及び同芯角θから、ノズル22を通る法線Mが記録シートSと交わる点Oと中心線Lが記録シートSと交わる点Pとの間の距離dから補正量Dを計算し、保持部材50のヘッド10が設置される設置位置から補正量Dで補正した位置にヘッド10を位置決めして保持部材50に固定する。
【選択図】図6
Description
本発明は、液体噴射ヘッドモジュールの製造方法に関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置に代表される液体噴射装置としては、複数の液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドモジュールを具備したものがある。
液体噴射ヘッドモジュールの各液体噴射ヘッドは、カートリッジやタンク等の貯留されたインクなどの液体を液滴として噴射可能であり、共通の保持部材に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
このような液体噴射ヘッドを保持部材に固定して液体噴射ヘッドモジュールを製造する際には、実際にインクを記録シート等に吐出させ、インクの着弾誤差を測定している。そして、その着弾誤差を補正するように液体噴射ヘッドの保持部材に対する位置を補正し、保持部材に固定している。
しかしながら、着弾誤差を測定するためには、そのためにインクを液体噴射ヘッドに充填し、インクの吐出を行う必要がある。このため、液体噴射ヘッドモジュールの製造後には液体噴射ヘッド内のインクを洗浄する工程が必要となってしまう。また、インクの着弾誤差を正確に測るためには、インクが着弾する記録シートを平坦に維持し、さらに、液体噴射ヘッドと記録シートとの間隔が精密になるように液体噴射ヘッド及び記録シートを配置しなければならない。このように、インクの着弾誤差を測定することにより、工程が煩雑になるという問題が生じる。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドモジュールだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドモジュールにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液滴の着弾位置ずれを抑制することができると共に製造工程を合理化した液体噴射ヘッドモジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を吐出するノズルが穿設されたノズルプレートを有する複数の液体噴射ヘッドと、複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材とを具備する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法であって、前記ノズルプレートの一方面における前記ノズルの開口及び他方面における前記ノズルの開口を結んだ中心線と、前記ノズルプレートの一方面に対する法線とが成す同芯角を測定し、前記ノズルから吐出された液体が着弾する被記録媒体と前記ノズルプレートとの媒体距離及び前記同芯角から前記ノズルを通る前記法線が前記被記録媒体と交わる点と前記中心線が前記被記録媒体と交わる点との間の距離を求め、該距離から補正量を計算し、前記保持部材の前記液体噴射ヘッドが設置される設置位置から前記補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定することを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールの製造方法にある。
かかる態様では、ノズルが同芯角を有する液体噴射ヘッドを用いた場合であっても、同芯角がゼロの液体噴射ヘッドを用いたのと同様に、着弾位置のずれがない液体の吐出を行うことができる液体噴射ヘッドモジュールを製造することができる。また、液体の着弾位置のずれを測定するために、実際に液体を被記録媒体に吐出する必要が無い。このため、液体噴射ヘッドモジュールの製造後に各液体噴射ヘッド内の液体を洗浄する工程が不要となり、製造工程を合理化することができる。また、同芯角から計算により補正量を求めるので、従来技術に比べて誤差が少ない。このため、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法によれば、液体の着弾位置のずれをより精度よく打ち消すことができる。
かかる態様では、ノズルが同芯角を有する液体噴射ヘッドを用いた場合であっても、同芯角がゼロの液体噴射ヘッドを用いたのと同様に、着弾位置のずれがない液体の吐出を行うことができる液体噴射ヘッドモジュールを製造することができる。また、液体の着弾位置のずれを測定するために、実際に液体を被記録媒体に吐出する必要が無い。このため、液体噴射ヘッドモジュールの製造後に各液体噴射ヘッド内の液体を洗浄する工程が不要となり、製造工程を合理化することができる。また、同芯角から計算により補正量を求めるので、従来技術に比べて誤差が少ない。このため、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法によれば、液体の着弾位置のずれをより精度よく打ち消すことができる。
ここで、前記媒体距離及び前記同芯角と、当該媒体距離及び当該同芯角に対応する前記補正量とを対応づけた対応表を予め計算し、前記ノズルプレートの同芯角を測定したのち、当該同芯角及び前記媒体距離に対応する前記補正量を前記対応表から得ることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドを保持部材に取り付ける際に、その都度、補正量を計算する必要がなくなる。
また、前記ノズルの開口縁部の撥水傾向差から、前記補正量を計算し、前記設置位置から前記補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定することが好ましい。これによれば、ノズルプレートの撥水性の程度に基づいて液体の着弾位置のずれを補正することができる。
また、前記保持部材の前記液体噴射ヘッドが取り付けられる保持面と、液体が吐出される被記録媒体との成す傾斜角を測定し、前記設置位置から前記傾斜角に対応して設定された補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定することが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドの保持部材に対する傾斜による液体の着弾位置のずれを補正することができる。
〈実施形態1〉
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。インクジェット式ヘッドモジュールは、液体噴射ヘッドモジュールの一例であり、単にヘッドモジュールともいう。インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、単にヘッドとも言う。また、インクジェット式記録装置は液体噴射装置の一例である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。インクジェット式ヘッドモジュールは、液体噴射ヘッドモジュールの一例であり、単にヘッドモジュールともいう。インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、単にヘッドとも言う。また、インクジェット式記録装置は液体噴射装置の一例である。
図1は、本発明の実施形態1に係るヘッドモジュールを示す斜視図であり、図2は、ヘッドモジュールの液体噴射面側の平面図であり、図3は、ヘッドモジュールの液体噴射面側とは反対側の平面図であり、図4は、ヘッドモジュールのヘッドの並設方向の断面図及びそのA−A′線の要部断面図である。なお、ヘッドの並設方向をX方向、並設方向に直交する方向をY方向としてある。
図示するように、本実施形態のヘッドモジュール1は、液体としてインクを吐出するヘッド10と、複数のヘッド10を保持する保持部材50と、を具備する。
ヘッド10は、インク滴を吐出するヘッド本体20と、ヘッド本体の一方面に設けられたノズルプレート21と、ヘッド本体20のノズルプレート21とは反対側に固定されたヘッドケース30と、ヘッドケース30のヘッド本体20が固定された面とは反対面側に固定された流路部材40と、を具備する。
ノズルプレート21には、厚さ方向に貫通したノズル22が設けられている。本実施形態では、ヘッド本体20の長手方向に沿って複数のノズル22が並設されている。この長手方向に沿う複数のノズル22をノズル列22Aと称する。各ノズルプレート21には、ノズル列22Aが2列設けられている。ノズルプレート21の材料は特に限定されないが、例えば、SUSやシリコン基板から形成することができる。
ヘッド本体20の内部には、特に図示しないが、ノズル22に連通する流路の一部を構成する圧力発生室、該圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段などが設けられている。ヘッド本体20には、圧力発生室が各ノズル22に連通するようにノズルプレート21が設けられている。圧力発生手段が圧力発生室に圧力変化を生じさせることで、圧力発生室内のインクがノズル22から吐出される。
このようなヘッド本体20の内部に設けられる圧力発生手段は、特に限定されず、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を2つの電極で挟んだ圧電アクチュエーターや、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル22からインク滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル22から液滴を吐出させるものなどを用いることができる。また、圧電アクチュエーターとしては、圧力発生室側から下電極、圧電材料及び上電極を積層して撓み変形させる撓み振動型の圧電素子や、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子などを用いることができる。
ヘッドケース30は、ヘッド本体20のノズルプレート21とは反対面側に固定されている。ヘッドケース30の内部には、流路部材40からのインクをヘッド本体20に供給又は外部に排出する流路が形成されている。
また、ヘッドケース30には、長手方向の両側面に外側に突出するフランジ状の保持部31が設けられている。この保持部31のノズルプレート21側の面が保持部材50の表面に当接する保持面32となっており、この保持面32を保持部材50に当接した状態で、ヘッド10は、保持部材50に保持される。
保持部31には、厚さ方向(ヘッド本体20、ヘッドケース30及び流路部材40の積層方向)に貫通する貫通孔33が設けられている。この貫通孔33にノズルプレート21とは反対側からねじ部材等の締結部材60を挿通し、締結部材60を保持部材50に螺合させることで、ヘッド10は保持部材50に保持される。
また、保持部31には、ヘッド10を保持部材50に位置決めする際に位置決めの基準となる位置決め穴34が設けられている。この位置決め穴34は、ノズル22に対して所定の位置に位置決めされたものであり、例えば、位置決め治具に設けられた位置決めピンを位置決め穴34に挿入することで、複数のヘッド10の相対的な位置決めを行った状態で保持部材50に固定することができる。
流路部材40は、ヘッドケース30のヘッド本体20とは反対面側に固定されて、外部からのインクをヘッドケース30を介してヘッド本体20に供給又はヘッド本体20から外部に排出するものである。
具体的には、流路部材40のヘッドケース30に固定された面とは反対側の面には、内部の流路が開口して外部の流路が接続される液体流路口41と、外部からの印刷信号等の電気信号が供給されるコネクター42と、が設けられている。
本実施形態では、液体流路口41を2つ設け、これら2つの液体流路口41の間にコネクター42が配置されるようにした。
このような流路部材40に設けられた2つの液体流路口41は、少なくとも一方が、外部からヘッド10の内部の流路に液体を供給する液体供給口として機能する。すなわち、2つの液体流路口41の内、一方の液体流路口41が、液体供給口として機能し、他方の液体流路口41が、ヘッド10の内部の液体を外部に排出する液体排出口として機能してもよい。また、2つの液体流路口41の両方が、液体供給口として機能するようにしてもよい。
上述したような構成のヘッド10は、保持部材50に複数個が保持されてヘッドモジュール1を構成する。複数のヘッド10を保持する保持部材50は、本実施形態では板状部材からなり、厚さ方向に貫通する保持孔51が設けられている。
保持孔51は、ヘッド10の保持部31よりもノズルプレート21側が挿入されるものであり、本実施形態では、4つのヘッド10のノズルプレート21側が挿入可能な大きさを有する。
また、保持孔51は、ヘッド10の保持部31よりもノズルプレート21側が挿入された際に、保持部31よりも小さな幅の開口を有する。これにより、ヘッド10のノズルプレート21側を保持孔51内に挿入した際に、ヘッド10の保持部31のノズルプレート21側の面が保持孔51の周縁部に当接されることで、挿入方向の移動が規制される。また、保持部材50には、各ヘッド10の保持孔51に対応して固定孔52が設けられている。そして、ヘッド10のノズルプレート21側を保持孔51内に挿入して、保持部31の保持面32を保持部材50の表面に当接させた状態で、保持部31の貫通孔33に締結部材60を挿入して、締結部材60を固定孔52に螺合させることで、ヘッド10を保持部材50に保持させる。
ここで、上述したような構成のヘッドモジュールの製造方法について、図5〜図9を用いて説明する。
図5は、ノズルプレート21を形成する工程を示す平面図である。図5に示すように、複数のノズルプレート21が同時に形成される共通のSUS基板23を用いる。本実施形態では、横に5列、縦に2列、合計10個のノズルプレート21を形成することができるSUS基板23を用いている。なお、横列の左からx(同図では1〜5)番目、縦列の上からy番目(同図では1〜2)のノズルプレート21を「アドレス(x、y)のノズルプレート21」とも称する。
このようなSUS基板23に、パンチ(図示せず)を用いてノズル22を形成する。パンチは、例えば、先端の断面形状が円形であり、先端に向かい直径が漸減したテーパ部とテーパ部に連続する直径が同一のストレート部から形成されている。パンチは、その先端がSUS基板23を貫通することでノズル22を形成するものである。パンチには、そのような先端がノズル列22Aを構成するノズル22の個数分だけ設けられており、一度に一列分のノズル列22Aを形成することが可能となっている。
パンチでノズル列22Aを形成した後、図5に示したSUS基板23の点線部分を切り出して各ノズルプレート21を形成する。そして、次に、ノズルプレート21のノズル22の同芯角を測定する。
図6を用いて、ノズル22の同芯角について説明する。図6(a)は、ノズルプレートの断面図であり、図6(b)は、ノズルから記録シートS(X−Y平面)を見た図であり、図6(c)はX−Z平面における同芯角を説明する図であり、図6(d)は、Y−Z平面における同芯角を説明する図である。
図6(a)に示すように、ノズル22の同芯角とは、ノズルプレート21の一方面21aにおけるノズル22の開口及び他方面21bにおけるノズル22の開口を結んだ中心線Lと、ノズルプレート21の一方面21aに垂直な法線Mとが成す角度θをいう。ノズル22の開口形状は円形であるので、中心線Lは、ノズルプレート21の一方面21a側及び他方面21b側の開口の中心同士を結んだものとなっている。
本来、パンチでノズル22を形成する際には、ノズル22の同芯角θはゼロであることが望ましい。しかしながら、パンチの形状、偏芯やSUS基板23に対するパンチの角度などにより、同芯角θがゼロにならない場合がある。この結果、ノズル22から吐出されるインクは、法線Mに沿って吐出されず、中心線Lに沿って吐出されてしまい、着弾予定位置からずれてしまうことがあり得る。
したがって、この同芯角θによる着弾位置のずれを補正するように、ヘッド10の保持部材50に固定する位置を補正する。このとき、ヘッドモジュール1におけるヘッド10の並設方向をX方向、これに直交する方向をY方向(図2参照)とする。これらのX方向及びY方向にヘッド10の位置を補正するため、同芯角θについてもX方向、Y方向の同芯角を得ておく。
具体的には、図6(b)に示すように、中心線LをX―Z平面(ZはX,Y方向に直交する方向)に射影したものをLx(線分OPx)、Y−Z平面に射影したものをLy(線分OPy)とする。そして図6(c)(d)に示すようにLx、Lyのそれぞれが法線M(Z軸)と成す角度をそれぞれ同芯角θx、θyとする。
なお、同芯角θ(θx、θy)自体は、例えば、測定サンプルの断面をカットして同芯角を測定する方法や、ノズルの穴を表裏から同時に測定し、表裏での穴中心のズレ量を算出し、このズレ量とノズルプレートの厚みから同芯角θを算出することにより得ることができる。
そして、ノズルプレート21の各ノズル22について同芯角θを得た後は、それらを平均し、その値を同芯角θとして用いる。もちろん、全てのノズル22の同芯角θを平均したものではなく、いくつかのノズル22をサンプリングし、それらのノズル22の同芯角θを平均したものを同芯角θとして用いてもよい。
一方、上述した同芯角θと、ノズルプレート21とインクが着弾する記録シートS(被記録媒体)との媒体距離mとから、次のように、インクの着弾位置の補正量が求まる。
図6(a)(b)に示すように、ノズル22を通る法線Mと記録シートSとの交わる点をOとする。この法線Mのノズルプレート21と記録シートSとの間の媒体距離をmとする。
同芯角θを有するノズル22から吐出されるインクは、中心線Lに沿って着弾する。この着弾位置は、中心線Lと記録シートSとが交わる点Pである。点Oと点Pとの距離をdとする。また、図6(c)に示すように、中心線Lxと記録シートSとが交わる点をPx(点PのX方向成分)とし、点Pxと点Oとの距離をdxとする。同様に、図6(d)に示すように、中心線Lyと記録シートSとが交わる点をPy(点PのY方向成分)とし、点Pyと点Oとの距離をdyとする。
同芯角θのノズル22からは、本来、垂直に記録シートSに着弾するインクの着弾位置Oから離れた点Pに着弾する。このときの点Oと点Pの距離d、すなわち、インクの着弾位置のずれ量dは、m×tanθで求めることができる。また、このずれ量dのX方向成分及びY方向成分、すなわち、ずれ量dxはm×tanθx、ずれ量dyはm×tanθyで求めることができる。
このずれ量dを打ち消すように、ヘッド10をX−Y平面で移動させれば、本来ヘッド10が吐出すべきであった点Oにインクが着弾することになる。すなわち、同芯角θによるインクの着弾ずれを、ヘッド10のノズル22のX−Y平面における吐出位置を調整することで、打ち消すことができる。
例えば、X方向へのインクの着弾位置のずれ量であるdxが+1μmであれば、その符号を反転した−1μmだけヘッド10をX方向に移動させる。これにより、同芯角θによるインクの着弾位置のずれ量dが打ち消され、本来着弾させるべき位置(点O)にインクを着弾させることができる。このようなずれ量dの符号を反転させた量を補正量Dとする。補正量DのX方向成分は、ずれ量dxの符号を反転させた量であり、Dxと表す。補正量DのY方向成分はずれ量dyの符号を反転させた量であり、Dyと表す。
上述したアドレス、同芯角θ、補正量Dのような情報のうち、アドレスについては、図7に示すように、例えば、二次元バーコード70として各ヘッド10に記録する。この二次元バーコード70を読み取ることで、そのヘッド10のノズルプレート21のアドレスを得ることができる。
一方、別途コンピューター等の記憶装置などにアドレス、同芯角θ及び補正量Dの対応表を記録しておく。すなわち、アドレスを検索キーとすれば、コンピューターからそれらに対応する同芯角θ及び補正量D(補正量Dx、Dy)が対応表から得られるようになっている。
このように、同芯角θに対する補正量Dを予め計算して対応表としておくことで、後述するヘッド10の保持部材50への取付時に、その都度、補正量Dを計算する必要がなくなる。
次に、上述したような情報を用いて、ヘッド10を保持部材50に位置決めし、固定する。
まず、特に図示しないが、一番目のヘッド10に付された二次元バーコード70(図7参照)を読み取り、そのヘッド10のノズルプレート21のアドレスを得る。そして、そのアドレスに対応する補正量D(Dx、Dy)をコンピューター等の記憶装置から取得する。
図8及び図9は、ヘッドモジュールを製造する工程を示す平面図である。図8(a)に示すように、一番目のヘッド10を保持部材50に位置決めする。このとき、保持部材50のヘッド10が設置される設置位置から補正量Dだけ補正した位置にヘッド10を位置決めする。
ここで、保持部材50の設置位置とは、各ヘッド10のノズル22の同芯角θがゼロであるとして、各ノズル22同士の相対位置が所定の配置となるように設定された位置である。本実施形態では、図2に示すように、各ノズルプレート21のノズル列22A同士が等間隔で配置され、ノズル列22Aの上端と下端のノズル22がY方向で同じ位置となるように設置位置が設定されている。
したがって、同芯角θがゼロであれば、保持部材50の設置位置に配置された各ヘッド10からそのまま垂直に記録シートにインクが着弾する。しかしながら、同芯角θがゼロでなければ、各ヘッド10から垂直には記録シートにインクが着弾しないので、その分、ヘッド10を設置位置から補正量Dだけずらして保持部材50に位置決めする。
具体的には、図8(b)に示すように、一番目のヘッド10(外形のみ記載してある)について、その設置位置(同図には点線で示してある)から、二次元バーコード70を介して得た補正量D(補正量Dx、Dy)だけずらして位置決めし、固定する。
例えば、位置決め穴34に位置決めピン(図示せず)を挿通して、ヘッド10を保持部材50の設置位置の近傍に仮位置決めする。そして、マイクロメーターヘッドなどでX方向及びY方向に補正量Dx及びDyだけヘッド10の位置を微調整して位置決めする。そして、設置位置から補正量Dx及びDyずらした位置で、締結部材60でヘッド10を保持部材50に固定する。
仮に、補正量Dxが+1μmであれば(インクとしては−1μmだけX方向にずれて着弾する)、設置位置から+1μmだけヘッド10を移動させる。
なお、ヘッド10が記録シートに対して移動する方向がX方向であるとき、微調整する方向はY方向だけでもよい。X方向のインクの着弾位置のずれは、ヘッド10からインクを吐出するタイミングを調整することで補正することができるからである。
このように一番目のヘッド10を位置決めした後、図9に示すように、一番目のヘッド10(外形のみ記載してある)のノズル列22Aを基準として、二番目以降の4つのヘッド10を保持部材50に取り付ける。取り付けは、一番目のヘッド10の右隣に二番目以降のヘッド10を順次配置し、固定することにより行う。
具体的には、一番目のヘッド10及び二番目以降のヘッド10のノズル22をCCDカメラ等の撮像手段(図示せず)を用いて観察しながら、二番目以降のヘッド10の各ノズル列22Aが所定の配置、例えば、一番目のヘッド10のノズル列22Aと所定の間隔を空けて平行となり、かつ各ノズル列22Aを構成するノズル22のY軸方向における位置が同じとなるように、二番目以降のヘッド10の位置を規定する。
一方、二番目のヘッド10に対応する補正量Dx、Dyを二次元バーコード70を介して予め取得しておく。そして、一番目のヘッド10を基準として二番目のヘッド10の位置決めした状態から、その補正量Dx、Dyだけ二番目のヘッド10を微調整する。つまり一番目のヘッド10を基準に所定位置に配置した二番目のヘッド10を、補正量Dx、Dyだけ微調整する。
ただし、二番目以降のヘッド10は一番目のヘッド10を基準としている。このため、二番目のヘッド10は、本来の設置位置から、既に一番目のヘッド10の微調整に要した補正量Dx、Dyだけずれている。したがって、二番目のヘッド10の補正量Dx、Dyで微調整する際には、一番目のヘッドの補正量Dx、Dyを差し引かなければならない。
例えば、一番目のヘッド10の補正量Dxが+1μmであり、二番目のヘッド10の補正量Dxが+2μmであるとする。この場合、二番目のヘッド10を一番目のヘッド10を基準に位置合わせした時点で、一番目のヘッド10の補正量Dxの分だけ、すなわち+1μmだけ設置位置からX方向にずれている。したがって、二番目のヘッド10は、X方向にさらに+1μmだけ微調整すればよい。これにより二番目のヘッド10は、X方向に合計+2μmだけ設置位置からずれることになり、二番目のヘッド10の同芯角θによるインクの着弾位置のずれが打ち消される。
以降、三番目〜四番目のヘッド10についても、二番目のヘッド10と同様に保持部材50に位置決めし、補正量Dx、Dyだけ微調整し、固定することで、本実施形態に係るヘッドモジュール1が製造される。
以上に説明したように、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法では、ノズルプレート21の同芯角θを測定することで、当該ノズルプレート21を有するヘッド10から吐出されるインクの着弾位置のずれを打ち消すための補正量Dを計算により求める。
そして、各ヘッド10を保持部材50に位置決めする際に、保持部材50の各ヘッド10が設置される設置位置からそのヘッド10の補正量Dで補正した位置にヘッド10を位置決めして固定する。
これにより、ノズルの同芯角θにより生じるインクの着弾位置のずれを打ち消すことができる。すなわち、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法によれば、ノズルが同芯角を有するヘッド10を用いた場合であっても、同芯角θがゼロのヘッド10を用いた場合と同様に、着弾位置のずれがないインクの吐出を行うことができるヘッドモジュール1を製造することができる。
また、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法では、インクの着弾位置のずれを測定するために、実際にインクを記録シート(被記録媒体)に吐出する必要が無い。このため、ヘッドモジュール1の製造後に各ヘッド10内のインクを洗浄する工程が不要となり、製造工程を合理化することができる。
従来技術では、インクの着弾位置のずれを正確に測るために、インクが着弾する記録シートを平坦に維持し、さらに、ヘッド10と記録シートとの間隔が精密になるようにヘッド10及び記録シートを配置する必要があった。このため、記録シートの平坦さの程度や、ヘッド10と記録シートとの間隔のばらつき具合により、補正量の誤差が生じやすい。
しかし、本発明では同芯角θから計算により補正量Dを求めるので、従来技術に比べて誤差が少ない。このため、本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法によれば、同芯角θから求めた補正量Dを用いて、インクの着弾位置のずれをより精度よく打ち消すことができる。
〈実施形態2〉
実施形態1では、インクの吐出する方向に影響を与える要因の一つとして、同芯角を用いた。しかしながら、他の要因としてノズルプレート21の表面のインクに対する撥水性を用いることができる。
実施形態1では、インクの吐出する方向に影響を与える要因の一つとして、同芯角を用いた。しかしながら、他の要因としてノズルプレート21の表面のインクに対する撥水性を用いることができる。
図10は、撥水処理されたノズルプレートのインクの吐出方向を示す側面図である。
ノズルプレート21の一方面21a(インクが吐出する側の面。以下、液体噴射面21aともいう。)には、撥水処理により、撥水膜25が形成されている。
ノズルプレート21の一方面21a(インクが吐出する側の面。以下、液体噴射面21aともいう。)には、撥水処理により、撥水膜25が形成されている。
撥水膜25は、インクに対して撥水性を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。
フッ素系高分子を含む金属膜からなる撥水膜25は、例えば、ノズルプレート21の液体噴射面21aに直接、共析メッキを施すことにより形成することができる。
また、撥水膜25として金属アルコキシドの分子膜を用いる場合には、例えば、ノズルプレート21側にプラズマ重合膜からなる下地膜を設けることで、分子膜からなる撥水膜25とノズルプレート21との密着性を向上することができる。
なお、プラズマ重合膜からなる下地膜は、例えば、シリコーンをアルゴンプラズマガスにより重合させて形成することができる。また、金属アルコキシドの分子膜からなる撥水膜25は、例えば、アルコキシラン等のシランカップリング剤をシンナー等の溶媒と混合して金属アルコキシド溶液を形成し、この金属アルコキシド溶液にノズルプレート21を浸漬することで、金属アルコキシドの重合した分子膜を形成することができる。
このような撥水膜25がノズルプレート21のノズル22を除いた液体噴射面21aの全面に形成されている。
しかしながら、ノズル22の開口縁部で一部撥水膜25が欠けていたり、不均一な膜厚で撥水膜25が形成されている場合がある。この場合、ノズル22の開口縁部で撥水性の高い部分と低い部分とが現れるなど、撥水性が不均一となる。
ノズル22から吐出されるインクは、撥水性が低い側に引っ張られ、曲がって吐出する。したがって、ノズル22の開口縁部の撥水性が均一であればノズル22を通る法線Mと記録シートSとの交点Oにインクが着弾するはずであるが、実際には、記録シートS上の点Pに着弾する。点Oと点Pとの距離(着弾位置のずれ量)をdとする。
このような撥水性の程度と、その程度に基づくインクの着弾位置のずれ量dとの関係を、予め得ておく。具体的には、撥水性はノズルとインクとの接触角で表されるので、接触角の差と、距離dにおける着弾ズレ量の相関を予め実験によって求めておく。そして、SUS基板23(図5参照)に撥水膜25を形成し、ノズル22を設け、SUS基板23を分割してノズルプレート21を形成する際に、ノズル22の開口縁部の撥水性の程度として接触角を測定する。この測定した撥水性の程度から、インクの着弾位置のずれ量dを計算し、その符号を反転した補正量Dを求める。
一方、実施形態1と同様に、ノズルプレート21のアドレスを二次元バーコード70としてヘッド10に付しておく。そして、そのアドレスと補正量Dとの対応表をコンピューター等の記憶装置に記録しておく。
以下、実施形態1と同様にして、ヘッド10の二次元バーコード70を介してそのヘッド10の補正量Dを得て、保持部材50の設置位置から補正量だけ位置を微調整してヘッド10を位置決めし、固定することでヘッドモジュール1が製造される。
本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法では、撥水性の程度によるインクの着弾ずれを補正する補正量Dを計算により求め、その補正量Dを用いて各ヘッド10を保持部材50に位置決めし、固定する。本製造方法によれば、ノズルプレート21の撥水性の程度に基づいてインクの着弾位置のずれを補正することができる。
また、本実施形態に係る製造方法において、実施形態1で説明した同芯角θによるインクの着弾ずれに関する補正量Dを併用してもよい。すなわち、同芯角θに対応する補正量Dと、撥水性の程度に対応する補正量Dとを個別に求め、それらを足し合わせたものを用いて、各ヘッド10を保持部材50の設置位置から微調整する。
これにより、同芯角と撥水性の程度の双方によるインクの着弾ずれを補正し、着弾位置のずれがより小さいインクの吐出を行うことができるヘッドモジュール1を製造することができる。
〈実施形態3〉
本実施形態では、インクの吐出する方向に影響を与える要因の一つとして、ヘッド10の保持部材50に対する傾斜角を考慮したヘッドモジュール1の製造方法について説明する。
本実施形態では、インクの吐出する方向に影響を与える要因の一つとして、ヘッド10の保持部材50に対する傾斜角を考慮したヘッドモジュール1の製造方法について説明する。
図11(a)は、ヘッドモジュールの断面図、図11(b)は、インクの吐出方向を示す側面図である。
図11(a)に示すように、保持部材50のヘッド10が接触する保持面53に、ヘッド10の保持面32が接合されている。この保持部材50の保持面53を含む平面をAとする。平面Aは、記録シートS(X−Y平面)に平行であるとする。
また、ノズルプレート21の一方面21a(液体噴射面21a)を含む平面をBとする。平面Bと保持面32は平行であるとする。
図11(b)に示すように、保持面32が傾斜していたり、不均一な厚さであるために、保持部材50の保持面53に対して傾いてヘッド10が取り付けられたとする。この場合、平面Bは記録シートSに対して平行ではなく、傾斜角φで交わることとなる。したがって、ノズル22からは、本来、垂直に記録シートSに着弾するインクの着弾位置Oから離れた点Pに着弾する。このときの点Pと点Oとの距離(着弾位置のずれ量)をdとする。また、ノズル22を通り、記録シートSに垂直な法線Mにおける、ノズルプレート21と記録シートSとの間の媒体距離をmとすると、ずれ量dは、m×tanφである。このずれ量dの符号を反転したものが補正量Dとなる。
各ヘッド10を製造した際に、保持面32の傾斜の程度等を測定し、保持部材50に取り付けた際の傾斜角φを予め得ておく。そして、この傾斜角φに対応する補正量Dを予め得ておく。
一方、実施形態1と同様に、ヘッド10の製造番号など、ヘッド10を特定する記号を二次元バーコード70としてヘッド10に付しておく。そして、その製造番号と補正量Dとの対応表をコンピューター等の記憶装置に記録しておく。
以下、実施形態1と同様にして、ヘッド10の二次元バーコード70を介してそのヘッド10の補正量Dを得て、保持部材50の設置位置から補正量Dだけ位置を微調整してヘッド10を位置決めし、固定することでヘッドモジュール1が製造される。
本実施形態に係るヘッドモジュールの製造方法では、ヘッド10が保持部材50の保持面53に対して傾いて取り付けられることによるインクの着弾ずれを補正する補正量Dを計算により求め、その補正量Dを用いて各ヘッド10を保持部材50に位置決めし、固定する。本製造方法によれば、ヘッド10の保持部材50に対する傾斜によるインクの着弾ずれを補正することができる。
また、本実施形態に係る製造方法において、実施形態1及び実施形態2で説明した同芯角θ及び撥水性の程度によるインクの着弾ずれに関する補正量Dを併用しても良い。すなわち、同芯角θに対応する補正量Dと、撥水性の程度に対応する補正量Dと、本実施形態に係る補正量Dとを個別に求め、それらを足し合わせたものを用いて、各ヘッド10を保持部材50の設置位置から微調整する。
これにより、同芯角θ、撥水性の程度、ヘッド10の保持部材50に対する傾斜角φのそれぞれによるインクの着弾ずれを補正し、着弾位置のずれがより小さいインクの吐出を行うことができるヘッドモジュール1を製造することができる。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、全てのノズルプレート21について同芯角θを測定し、それに対応する補正量Dを求めたが、このような態様に限定されない。例えば、同じパンチで形成したノズル列22Aは、いずれも同じ同芯角θであるということにすれば、補正量Dも同じとなる。
したがって、同じパンチで製造された複数のノズルプレート21のうち1つについて、同芯角θを測定すればよい。そして、ヘッド10には、同じパンチで製造されたことを表す記号を二次元バーコード70として付しておけばよい。これにより、ヘッド10の二次元バーコード70を読み取ることで、或るパンチで製造されたことが特定され、そのパンチで製造されたノズル22の同芯角θ及びこれに対応する補正量Dを特定することが可能となる。このようにすることで、同じパンチで製造された複数のノズルプレート21の全てについて同芯角θを測定する手間を省略できる。
また、ヘッド10にノズルプレート21のアドレスを付す手段として、二次元バーコード70を採用したがこれに限定されない。一次元のバーコードでもよい。いずれにせよ、アドレスを特定できるものであれば、表現形式は任意の記号、図形等でよい。また、ノズルプレート21を特定するために、ノズルプレート21のアドレスを用いたが、これに限定されない。例えば、製品のロット番号などを用いることができる。
保持部材50に各ヘッド10を取り付ける際に、撮像手段を用いて位置決めを行ったが、このような態様に限定されず、各ヘッド10を保持部材50の設置位置に配置できる方法であればよい。
また、本実施形態に係るヘッドモジュール1は、該ヘッドモジュール1が固定されて、被記録媒体を搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン型のインクジェット式記録装置に適用することができる。また、ヘッドモジュール1がキャリッジに搭載されて主走査方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型のインクジェット式記録装置に適用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドモジュール全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を有する液体噴射ヘッドモジュールにも適用することができる。
1 ヘッドモジュール(液体噴射ヘッドモジュール)、 10 ヘッド(液体噴射ヘッド)、 20 ヘッド本体、 21 ノズルプレート、 22 ノズル、 25 撥水膜、 32 保持面、 40 流路部材、 50 保持部材、 53 保持面、 60 締結部材、 70 二次元バーコード
Claims (4)
- 液体を吐出するノズルが穿設されたノズルプレートを有する複数の液体噴射ヘッドと、複数の前記液体噴射ヘッドを保持する保持部材とを具備する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法であって、
前記ノズルプレートの一方面における前記ノズルの開口及び他方面における前記ノズルの開口を結んだ中心線と、前記ノズルプレートの一方面に対する法線とが成す同芯角を測定し、
前記ノズルから吐出された液体が着弾する被記録媒体と前記ノズルプレートとの媒体距離及び前記同芯角から前記ノズルを通る前記法線が前記被記録媒体と交わる点と前記中心線が前記被記録媒体と交わる点との間の距離を求め、該距離から補正量を計算し、
前記保持部材の前記液体噴射ヘッドが設置される設置位置から前記補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定する
ことを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。 - 請求項1に記載する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法において、
前記媒体距離及び前記同芯角と、当該媒体距離及び当該同芯角に対応する前記補正量とを対応づけた対応表を予め計算し、
前記ノズルプレートの同芯角を測定したのち、当該同芯角及び前記媒体距離に対応する前記補正量を前記対応表から得る
ことを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法において、
前記ノズルの開口縁部の撥水傾向差から、前記補正量を計算し、
前記設置位置から前記補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定する
ことを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドモジュールの製造方法において、
前記保持部材の前記液体噴射ヘッドが取り付けられる保持面と、液体が吐出される被記録媒体との成す傾斜角を測定し、
前記設置位置から前記傾斜角に対応して設定された補正量で補正した位置に前記液体噴射ヘッドを位置決めして前記保持部材に固定する
ことを特徴とする液体噴射ヘッドモジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011243928A JP2013099868A (ja) | 2011-11-07 | 2011-11-07 | 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011243928A JP2013099868A (ja) | 2011-11-07 | 2011-11-07 | 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013099868A true JP2013099868A (ja) | 2013-05-23 |
Family
ID=48621027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011243928A Pending JP2013099868A (ja) | 2011-11-07 | 2011-11-07 | 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013099868A (ja) |
-
2011
- 2011-11-07 JP JP2011243928A patent/JP2013099868A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8262197B2 (en) | Manufacturing method for liquid ejecting head unit, and liquid ejecting apparatus | |
US8235501B2 (en) | Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus | |
JP5464356B2 (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP5708904B2 (ja) | 液体噴射ヘッドユニット及びその製造方法並びに液体噴射装置 | |
US9090069B2 (en) | Liquid ejecting head, liquid ejecting head unit, and liquid ejecting apparatus | |
JP5311024B2 (ja) | 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及びそれらの製造方法並びに液体噴射装置 | |
JP2010201790A (ja) | 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 | |
US9855751B2 (en) | Method for manufacturing liquid ejecting head | |
JP2008273185A (ja) | 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法 | |
JP5556457B2 (ja) | 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置 | |
JP3905893B2 (ja) | インクジェット吐出装置、ライン型インクジェットノズルの位置調整方法、インクジェットノズルユニットの位置調整方法、及び、配向膜形成装置 | |
US8191991B2 (en) | Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus | |
JP5614082B2 (ja) | 液体噴射ヘッドユニットの位置決め機構、液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法 | |
JP2013099868A (ja) | 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 | |
JP2013039762A (ja) | 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置、および、液体噴射ヘッドユニットの製造方法 | |
JP6119173B2 (ja) | 液体噴射ヘッドモジュール及び液体噴射装置 | |
US20100060680A1 (en) | Method of printing line by using inkjet apparatus | |
JP5821547B2 (ja) | 液体噴射ヘッドモジュールの製造方法及び液体噴射ヘッドモジュール並びに液体噴射装置 | |
JP2016185709A (ja) | 液体噴射ヘッドモジュール及び液体噴射装置 | |
JP2010042625A (ja) | 液体噴射ヘッドモジュール、及び、液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 | |
JP2010069628A (ja) | 液体噴射ヘッドの取り付け方法 | |
JP2010069651A (ja) | 液体噴射ヘッドの取り付け調整装置、及び、液体噴射ヘッドの取り付け調整方法 | |
JP2011031566A (ja) | 液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射ヘッド並びに液体噴射装置 | |
JP2010030069A (ja) | 液体噴射ヘッドモジュール、及び、液体噴射ヘッドモジュールの製造方法 | |
JP2008246799A (ja) | 液体噴射装置 |