JP2013095081A - 記録物および記録装置 - Google Patents
記録物および記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013095081A JP2013095081A JP2011240924A JP2011240924A JP2013095081A JP 2013095081 A JP2013095081 A JP 2013095081A JP 2011240924 A JP2011240924 A JP 2011240924A JP 2011240924 A JP2011240924 A JP 2011240924A JP 2013095081 A JP2013095081 A JP 2013095081A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- silver
- layer
- recorded matter
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】被記録媒体の少なくとも一方の被記録面に画像が形成された記録物であって、前記被記録媒体は塩素または塩素化合物を含有し、前記画像は、前記被記録面に銀顔料層、前記銀顔料層の表面に樹脂層が形成され 、前記銀顔料層の膜厚が50nm以上、280nm以下であり、前記樹脂層の膜厚が40nm以上、450nm以下である記録物。
【選択図】図1
Description
図1は、第1実施形態として、光輝性を有する記録物の画像形成部の断面を模式図的に示す拡大図である。図1(a)に示すように記録物100は、被記録媒体10と、被記録媒体10の被記録面10aの表面に形成された銀もしくは銀化合物を含む光輝性を有する銀顔料層20と、銀顔料層20の表面に形成された樹脂層30と、により構成される。また、図1(b)に示す記録物200は、被記録媒体10と、被記録媒体10の被記録面10aの表面に形成された銀もしくは銀化合物を含む光輝性を有する銀顔料層20と、銀顔料層20の表面に形成された樹脂層30と、樹脂層30の表面に形成された着色層40と、により構成される。すなわち記録物200は記録物100の樹脂層30の表面に着色層40が形成された構成となっている。
被記録媒体10としては、普通紙、インク受容層を有する専用紙、画像記録面がプラスチック、セラミックス、金属、およびこれらの複合材で構成された基材、などが上げられるが、これらの中でも、インク受容層が形成された被記録媒体が好ましい。インク受容層としては空隙層と膨潤層とが挙げられる。空隙層とは、樹脂の割合が3割未満であり、シリカ、アルミナ等の無機粒子で主に構成され、無機粒子間または無機粒子に設けられた孔の空隙に溶媒が浸透するよう構成された層のことを示す。また、膨潤層とは、層を構成する成分のうち7割以上樹脂であり、樹脂層がインクの溶媒により膨潤し、それによって開いた孔に溶媒が浸透するよう構成されている層のことを示す。なお、インク受容層を有する被記録媒体には、数%以下の塩素(Cl)を含有しているものが存在している。
本実施形態に係る記録物100,200では光沢度(光輝性)の高さと、溶媒に用いる水や各種有機溶剤との反応性が低い、銀粒子を含有した光輝性顔料を用いて銀顔料層20を形成する。以下、銀顔料層20を形成する銀顔料を含有する第1インク組成物としての光輝性インクを説明する。
本実施形態に係る記録物100,200には、銀粒子を含む光輝性インクを用いて形成される。光輝性インクが、銀粒子を含むことにより、優れた金属光沢を有する画像を形成することができる。特に、所定の条件を満足するワックスとともに銀粒子を含むことにより、優れた金属光沢を有する画像を形成することができる。また、銀は、各種金属の中でも、可視光の反射率がもっとも高い金属であるため、他色のインクと重ね合わせることにより、金色、銅色等の様々な金属色を表現することができる。光輝性インクに含有される銀粒子の平均粒子径は、3nm以上100nm以下であるのが好ましく、15nm以上65nm以下であるのがより好ましい。これにより、銀インクを用いて形成される画像の光沢感(光輝性)および耐擦性を特に優れたものとすることができる。また、インクジェット方式によるインクの吐出安定性(着弾位置精度、吐出量の安定性等)を特に優れたものとすることができ、長期間にわたって所望の画質の画像をより確実に形成することができる。なお、本明細書では、「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒子径のことを指すものとする。平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会社製)を用いることができる。
銀の比重は10.49g/cm3と高いため、銀粒子の粒径が100nm以上になると、インク中での銀粒子の沈降が顕著になる。一方、銀粒子を100nm以下の粒径とすると、ブラウン運動の増加により、インク中での沈降は低減されるが、表面の活性度が上がるため、粒子の接触によって容易に凝集体を形成するため、形成された凝集体としての沈降が発生する。従って、凝集体の形成を抑制するために銀粒子の表面に分散剤が付与されている事が好ましい。
本実施形態に係る光輝性インクは、樹脂を含有していても良く、これを含有することで定着性や耐擦過性が向上する。樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ロジン系樹脂、フルオレン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明にかかる光輝性インクは、水を50質量%以上含む水系インクであっても、水の含有量が50質量%未満である非水系インクであってもよい。被記録媒体上で溶媒が速やかに減少することで銀顔料の定着性が向上することから、水を50質量%以上含む水系インクが、より好ましい。インク中に含有される水は、主に銀粒子および樹脂エマルジョンを分散させる分散媒として機能する。インクに水を含有させることにより、銀粒子等の分散安定性等を優れたものとすることができ、また、後述するような記録装置としての液滴吐出装置のノズル付近でのインクの分散媒の蒸発などによる乾燥を防止しつつ、インクが付与される被記録媒体上での乾燥を速やかに行うことができるため、所望の画像の高速記録を、長期間にわたって好適に行うことができる。インク中に水を含有させる場合には、その水の含有率は、特に限定されないが、20質量%以上80質量%以下であるのが好ましく、50質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。
本実施形態に係る光輝性インクは、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは、本実施形態に係るインクをインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクによる目詰まりを防止することができる。
本実施形態に係る光輝性インクは、グリコールエーテルを含有することが好ましい。グリコールエーテルを含有することにより、被記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
本実施形態に係る光輝性インクは、界面活性剤を含有していても良い。界面活性剤の種類としては特に限定されないが、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、被記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
本実施形態に係る光輝性インクは、上記以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、pH調整剤、浸透剤、有機バインダー、尿素系化合物、糖類、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤、パラフィン等の光輝層スリップ性付与剤等が挙げられる。
上述の[1]〜[8]で示した成分を適宜含有する光輝性インクの、表面張力をS(mN/m)、粘度をV(Pa・s)とした場合、表面張力は、20≦S≦40であり、かつ粘度が、1.5≦V≦10で有ることが好ましい。また、表面張力が、25≦S≦35であり、かつ粘度が、2.5≦V≦8で有ることがさらに好ましい。これにより、光輝性インクを用いて形成される画像の光輝性(光沢感)および耐擦過性を特に優れたものとすることができる。また、インクジェット方式によるインクの吐出安定性(着弾位置精度、吐出量の安定性等)を特に優れたものとすることができ、長期間にわたって所望の画質が維持できる画像をより確実に形成することができる。
本実施形態に係る樹脂層30を形成する第2インク組成物としての樹脂層インクは、色材を実質的に含有せず、樹脂を含有するインクである。樹脂層インクは水系のインク(水分含有量が50%以上)、非水系(水分含有量が50%未満)のインクのいずれであってもよい。なお、「色材を実質的に含有せず」とは、例えばインク中の色材の含有量が0.5質量%未満であること、より好ましくは0.1質量%未満であること、一層好ましくは0.01質量%未満、最も好ましくは0.005質量%未満であることをいう。また、「色材」とは着色を目的として用いられる顔料および染料のことをいう。
本実施形態に係る樹脂層インクは、上述の光輝性インクに含有される樹脂と同様の樹脂を含有していてもよい。なかでも、ポリウレタン、およびフルオレン系樹脂は、耐光性の観点でより好ましく、ポリウレタンは、保護用インク付着後の光沢感の観点で最も好ましい。樹脂層インクに樹脂成分を含有させることで、光輝性画像に優れた耐光性を付与することができる。樹脂は、樹脂層インク中に、固形分換算で0.1質量%以上30質量%以下の範囲で含まれることが好ましく、0.5質量%以上15質量%以下の範囲で含まれることがより好ましい。
本実施形態に係る樹脂層インクは、上述の光輝性インクに含有される多価アルコールと同様の多価アルコールを含有していてもよい。多価アルコールは、本実施形態に係る樹脂層インクをインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクによる目詰まりを防止することができるため、多価アルコールを含有することが好ましい。
本実施形態に係る樹脂層インクは、上述の光輝性インクに含有されるグリコールエーテルと同様のグリコールエーテルを含有していてもよい。グリコールエーテルを含有することにより、被記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。インク中におけるグリコールエーテルの含有率は、特に限定されないが、0.2質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上10質量%以下であるのがより好ましい。
本実施形態に係る樹脂層インクは、特に種類は限定されないが、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤等の界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤、ポリシロキサン系界面活性剤の代表例は、光輝性インクに含有される界面活性剤と同様である。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、被記録媒体の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。インク中における上記界面活性剤の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上5.0質量%以下であるのが好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であるのがより好ましい。
本実施形態に係る樹脂層インクは、上述以外の成分として、その他の成分を含むものであってもよい。その他の成分としては、例えば、pH調整剤、浸透剤、有機バインダー、尿素系化合物、糖類、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤、パラフィン等のスリップ性付与剤等が挙げられる。
本実施形態に係る記録物200における着色層40を形成する着色層インクは、色材が含有されたインクである。着色層インクは、水分含有量が50質量%以上の水系のインクで、または水分含有量が50質量%未満の非水系のインクであってもよい。
本実施形態に係る着色層インクは、上述の光輝性インクに含有される樹脂と同様の樹脂を含有していてもよい。樹脂成分が含有されたカラーインクを用いることで、強固な耐擦過性を得ることができる。樹脂は、カラーインク中に、固形分換算で4質量%以上50質量%以下の範囲で含まれることが好ましく、6質量%以上25質量%以下の範囲で含まれることがより好ましい。
[2−1]顔料
本実施形態に係る着色層インクに使用可能な顔料としては、特に限定はないが、無機顔料や有機顔料が挙げられる。無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。た、有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。以下、顔料の一例を挙げる。
染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料等の通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。以下、染料の一例を挙げる。
本発明のカラーインクは、上述の光輝性インクに含有される多価アルコールと同様の多価アルコールを含有していてもよい。本実施形態に係る着色層インクに多価アルコールを含有させることにより、インクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクによる目詰まりを防止することができるので、多価アルコールを含有することが好ましい。
本発明のカラーインクは、上述の光輝性インクに含有されるグリコールエーテルと同様のグリコールエーテルを含有していてもよい。グリコールエーテルを含有することにより、被記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めて着色層インクの浸透性を高めることができる。着色層インク中におけるグリコールエーテルの含有率は、特に限定されないが、0.2質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上10質量%以下であるのがより好ましい。
本実施形態に係る着色層インクに含有される界面活性剤は、特に種類は限定されないが、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリシロキサン系界面活性剤等の界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤、ポリシロキサン系界面活性剤の代表例は光輝性インクに含有される界面活性剤と同様である。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、被記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。着色層インク中における上記界面活性剤の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上5.0質量%以下であるのが好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であるのがより好ましい。
本発明に係るカラーインクは、上記以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、pH調整剤、浸透剤、有機バインダー、尿素系化合物、糖類、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤等が上げられる。
50nm≦tA≦280nm
40nm≦tP≦450nm
500nm≦tC≦5500nm
であることが好ましい。
80nm≦tA≦220nm
80nm≦tP≦400nm
600nm≦tC≦5000nm
の条件で記録画像が形成されることがなお好ましい。
tA:tP=1:9〜tA:tP=7:1
tA:tC=1:11〜tA:tC=7:12
tA+tP+tC≦5500nm
図3は、第2実施形態として第1実施形態に係る記録物100および記録物200を形成する記録装置の一例として、インクジェット式プリンターの概略構成を示す斜視図である。
ポリビニルピロリドン(PVP、重量平均分子量10000)を70℃の条件下で15時間加熱して、その後室温で冷却をした。そのPVP1000gを、エチレングリコール溶液500mlに添加してPVP溶液を調整した。別の容器にエチレングリコールを500ml入れ、硝酸銀128gを加えて電磁攪拌器で十分に攪拌をして硝酸銀溶液を調整した。PVP溶液を120℃の条件下でオーバーヘッドミキサーを用いて攪拌しつつ、硝酸銀溶液を添加して約80分間加熱して反応を進行させた。そして、その後室温で冷却をさせた。得られた溶液を遠心分離機で2200rpmの条件下で10分間遠心分離を行った。その後、分離が出来た銀粒子を取り出して、余分なPVPを除去するためエタノール溶液500mlに添加した。そして、さらに遠心分離を行い、銀粒子を取り出した。さらに、取り出した銀粒子を真空乾燥機で35℃、1.3Paの条件下で乾燥させ所定の銀粒子を得た。なお、銀顔料を含む光輝性インク組成物の調整にあたって、銀粒子を予め水で分散させた銀粒子分散液を用いた。具体的には、上述の方法によって得られた銀粒子を純水に3時間攪拌して再分散させ、固形分率20%に調整した銀粒子水分散液とした。
図4の樹脂層インク配合に示すように、1,2−ヘキサンジオールが8質量%、トリメチロールプロパンが25質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)が0.5質量%、pH調整剤(トリエタノールアミン)が0.3質量%、パラフィン系ワックス(ビックケミージャパン社製AQUACER(R)539)を0.1質量%、ウレタン樹脂エマルジョン(三井化学社製 W6061)が1.5質量%、水が残分となるように調整をした。
着色層インクとして、マゼンダインク1(セイコーエプソン株式会社製 ICM37)と、図5の配合表に示すように調整した以下の着色層インクを用いた。
1,2−ヘキサンジオールが6.0質量%、トリメチロールプロパンが25質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)が1.0質量%、pH調整剤(トリエタノールアミン)が1.0質量%、C.I.ピグメントヴァイオレット19が4.0質量%、ウレタン樹脂エマルジョン(三井化学社製 W6061)が3.0質量%、水が残分となるように調整をした。
1,2−ヘキサンジオールが6.0質量%、トリメチロールプロパンが25質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)が1.0質量%、pH調整剤(トリエタノールアミン)が1.0質量%、C.I.ピグメントブルー15:3が4.0質量%、ウレタン樹脂エマルジョン(三井化学社製 W6061)が3.0質量%、水が残分となるように調整をした。
1,2−ヘキサンジオールが6.0質量%、トリメチロールプロパンが25質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)が1.0質量%、pH調整剤(トリエタノールアミン)が1.0質量%、C.I.ピグメントイエロー74が4.0質量%、ウレタン樹脂エマルジョン(三井化学社製 W6061)が3.0質量%、水が残分となるように調整をした。
インクジェットプリンター(「PX−G930」セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジに上述の光輝性インク、樹脂層インク、着色層インクを充填し、塩素を含有する市販の光沢紙(セイコーエプソン株式会社製 写真用紙<光沢>)をインクジェットプリンターにセットし、以下の実施例および比較例、さらに参考例の記録物を形成した。
図6に示すように、光沢紙上に上述の光輝性インク、樹脂層インク、およびマゼンダ1インクを用いて着色層インクの順に所定の記録画像を形成させるようにインクを吐出させた。記録画像における光輝性インクによって形成される銀顔料層の厚さ、樹脂層の厚さ、着色層の厚さは、図4に示す実施例1〜3、比較例1〜6の通りの記録物を作成した。
図6に示すように、光沢紙上に光輝性インク、樹脂層インクの順に所定画像を形成させるようにインクを吐出させた。記録画像における光輝性インクによって形成される銀顔料層の厚さ、樹脂層の厚さは、図4に示す実施例4、比較例8の通りの記録物を作成した。
図7に示すように、光沢紙上に光輝性インク、樹脂層インク、着色層インクの順に所定画像を形成させるようにインクを吐出させた。着色層は、図5に示すマゼンダ2インク、シアンインク、イエローインクを用いた。記録画像における光輝性インクによって形成される銀顔料層の厚さ、樹脂層の厚さ、着色層の厚さは、図7に示す実施例5〜7の通りの記録物を作成した。
図6に示すように、光沢紙上に上述の光輝性インク、樹脂層インク、およびマゼンダ1インクを用いて着色層インクの順に所定画像を形成させるようにインクを吐出させた。記録画像における光輝性インクによって形成される銀顔料層の厚さ、樹脂層の厚さ、着色層の厚さは、図4に示す参考例1,2の通りの記録物を作成した。
記録物の初期光沢は、「MULTI GLOSS 268型光沢計」(商品名、コニカミノルタ社製)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。
A :光沢値が200以上
B :光沢値が150以上200%未満
C :光沢値が100以上150%未満
D :光沢値が100未満
これらの結果を、図6に示した。
色度計「SPECTROLINO」(Gretag Macbeth社製)を用い、以下のように判定した。
判定A:彩度 C*7以上(色鮮やか)
判定B:彩度 C*3.5以上7未満(色味がある)
判定C:彩度 C*1以上3.5未満(色味がほとんど無い)
銀顔料層によるメタリック感(金属光沢感)の判定は以下の通りとした。
判定A:明らかな金属光沢感有り
判定B:金属光沢有り
判定C:わずかに金属光沢有り
判定D:金属光沢無し
耐光性試験は、JEITA CP−3901法によるキセノン耐光性試験機を用いて行った。20年相当の曝露を行った後、以下の判定を行った。
判定A:変色無し
判定B:わずかな変色有り
判定C:変色有り
「印刷後の溢れ」とは、インクが所定画像の形成領域からはみ出てしまう状態をいう。したがって、溢れの無い記録物は「○」、溢れの認められる記録物は「×」と判定した。
図6および図7の示す表における総合判定は、上述の評価項目において何れも下記の評価結果である場合に「○」とし、評価項目のいずれかが下記評価結果で無い場合を「×」とした。
初期光沢評価:AまたはB
彩度:AまたはB
メタリック感:AまたはB
耐光性:A
印刷後の溢れ:溢れ無し「○」
Claims (9)
- 被記録媒体の少なくとも一方の被記録面に画像が形成された記録物であって、
前記被記録媒体は塩素または塩素化合物を含有し、
前記画像は、前記被記録面に銀顔料層、前記銀顔料層の表面に樹脂層が形成され 、
前記銀顔料層の膜厚が50nm以上、280nm以下であり、
前記樹脂層の膜厚が40nm以上、450nm以下である、
ことを特徴とする記録物。 - 前記樹脂層の表面に着色層が形成され、
前記着色層の膜厚が500nm以上、5500nm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録物。 - 前記銀顔料層は、水および銀を含む第1インク組成物により形成される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の記録物。 - 前記樹脂層は、樹脂を0.1質量%以上含み、色材を実質的に含まない第2インク組成物により形成される、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の記録物。 - 前記第2インク組成物の前記樹脂は 、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フルオレン樹脂、パラフィンワックスのいずれか1種以上である、
ことを特徴とする請求項4に記載の記録物。 - 前記着色層は、色材として少なくともキナクリドン系色材または銅フタロシアニン系色材を含有する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の記録物。 - 前記銀顔料層と前記樹脂層との膜厚比は1:9〜7:1 である、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の記録物。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の記録物を形成する記録装置。
- インクジェット記録手段を備える、ことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011240924A JP5891712B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 記録物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011240924A JP5891712B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 記録物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016026643A Division JP6164314B2 (ja) | 2016-02-16 | 2016-02-16 | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013095081A true JP2013095081A (ja) | 2013-05-20 |
JP5891712B2 JP5891712B2 (ja) | 2016-03-23 |
Family
ID=48617536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011240924A Active JP5891712B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 記録物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5891712B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015193126A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | ブラザー工業株式会社 | 記録方法、インクセット及びインクジェット記録装置 |
JP2016175298A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法及びインクセット |
US9862848B2 (en) | 2014-03-31 | 2018-01-09 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink set |
JP2018034500A (ja) * | 2016-08-24 | 2018-03-08 | 株式会社リコー | 印刷物、印刷方法、および印刷装置 |
JP2018075828A (ja) * | 2016-11-02 | 2018-05-17 | 株式会社リコー | 印刷物、印刷装置、印刷方法、及び印刷媒体とインクのセット |
US10293627B2 (en) | 2016-08-24 | 2019-05-21 | Ricoh Company, Ltd. | Printed matter, printing method, and printing device |
JP2020183486A (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | 凸版印刷株式会社 | メタリックインク及び被印刷物 |
JP2021011083A (ja) * | 2019-07-09 | 2021-02-04 | キヤノン株式会社 | 記録装置および記録方法 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003266610A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-09-24 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧シート及び化粧材 |
JP2005103958A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録方法 |
WO2006112031A1 (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | General Technology Company Limited | インク組成物とそれを用いる印刷方法 |
JP2008066568A (ja) * | 2006-09-08 | 2008-03-21 | Konica Minolta Holdings Inc | 電磁波シールド及び電磁波シールドの製造方法 |
JP2008524395A (ja) * | 2004-12-16 | 2008-07-10 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 銀含有インクジェットインキ |
JP2009172972A (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録方法及び記録物 |
JP2009209304A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法及び記録物 |
JP2010018651A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Seiko Epson Corp | インクセット、インクジェット記録方法およびその記録物、並びにインクジェット記録装置 |
JP2010052208A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Seiko Epson Corp | 印刷装置と印刷方法 |
-
2011
- 2011-11-02 JP JP2011240924A patent/JP5891712B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003266610A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-09-24 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧シート及び化粧材 |
JP2005103958A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録方法 |
JP2008524395A (ja) * | 2004-12-16 | 2008-07-10 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 銀含有インクジェットインキ |
WO2006112031A1 (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | General Technology Company Limited | インク組成物とそれを用いる印刷方法 |
JP2008066568A (ja) * | 2006-09-08 | 2008-03-21 | Konica Minolta Holdings Inc | 電磁波シールド及び電磁波シールドの製造方法 |
JP2009172972A (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録方法及び記録物 |
JP2009209304A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法及び記録物 |
JP2010018651A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Seiko Epson Corp | インクセット、インクジェット記録方法およびその記録物、並びにインクジェット記録装置 |
JP2010052208A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Seiko Epson Corp | 印刷装置と印刷方法 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015193126A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | ブラザー工業株式会社 | 記録方法、インクセット及びインクジェット記録装置 |
US9862848B2 (en) | 2014-03-31 | 2018-01-09 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink set |
JP2016175298A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法及びインクセット |
JP2018034500A (ja) * | 2016-08-24 | 2018-03-08 | 株式会社リコー | 印刷物、印刷方法、および印刷装置 |
US10293627B2 (en) | 2016-08-24 | 2019-05-21 | Ricoh Company, Ltd. | Printed matter, printing method, and printing device |
JP2018075828A (ja) * | 2016-11-02 | 2018-05-17 | 株式会社リコー | 印刷物、印刷装置、印刷方法、及び印刷媒体とインクのセット |
JP2020183486A (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | 凸版印刷株式会社 | メタリックインク及び被印刷物 |
JP7383904B2 (ja) | 2019-05-08 | 2023-11-21 | Toppanホールディングス株式会社 | メタリックインク及び被印刷物 |
JP2021011083A (ja) * | 2019-07-09 | 2021-02-04 | キヤノン株式会社 | 記録装置および記録方法 |
JP7321804B2 (ja) | 2019-07-09 | 2023-08-07 | キヤノン株式会社 | 記録装置および記録方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5891712B2 (ja) | 2016-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5874186B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5891712B2 (ja) | 記録物 | |
EP1767596B1 (en) | Cyan ink, ink set, set of ink and reactive liquid, and image forming method | |
JP5747611B2 (ja) | インクジェット記録方法および記録物 | |
JP5685915B2 (ja) | インクジェット記録方法、および記録物 | |
EP1762598B1 (en) | Aqueous ink, aqueous ink set, ink cartridge, inkjet recorder, inkjet recording method, and image forming method | |
US7276110B2 (en) | Cyan ink and ink set | |
US8746867B2 (en) | Ink jet recording method, ink jet recording apparatus, and recorded material | |
JP5625607B2 (ja) | インク組成物および印刷物 | |
US9187662B2 (en) | Ink, ink cartridge and ink jet recording method | |
EP2354196B1 (en) | Water-based ink for ink jet recording | |
JP2014062229A (ja) | インクジェット記録用イエローインク組成物、記録方法及び記録物 | |
JP2015101634A (ja) | インクジェット記録用インク組成物 | |
JP6164314B2 (ja) | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 | |
EP4067085A1 (en) | Aqueous ink composition, inkset, printed matter, and method for manufacturing printed matter | |
JP5729019B2 (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 | |
WO2006090825A1 (ja) | インク組成物 | |
JP2006089559A (ja) | インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 | |
JP2012131881A (ja) | インク組成物および印刷物 | |
EP4067084A1 (en) | Water-based ink composition, printed object, and method for manufacturing printed object | |
JPH05155006A (ja) | カラー画像形成方法 | |
JP2023141054A (ja) | インク、インクセット、インクと前処理液のセット、インク吐出方法、及びインク吐出装置 | |
JP2009234236A (ja) | 反応液、反応液とインクとのセット、画像記録方法、及び画像記録装置 | |
JP2006263940A (ja) | 画像記録方法及びインクジェット記録装置 | |
JP2006160780A (ja) | インクセット及び画像記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141009 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20150107 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150716 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150925 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160208 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5891712 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |