JP2013089983A - 無線リレー局のアンテナ制御方法、無線リレー局 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態に従った無線リレー局のアンテナ制御方法は、無線リレー局の位置情報を取得し、取得された位置情報および無線リレー局の記憶部に記憶されている複数の基地局の位置情報に基づいて、無線リレー局の接続候補の基地局を選択し、選択された接続候補の基地局と無線リレー局との間の伝送路の電波伝搬環境データに基づいて、接続候補の基地局の中から無線リレー局の接続基地局を選択し、無線リレー局が有する電気的に指向性を変更可能なアンテナの指向性を、選択された接続基地局の方向に制御する。
【選択図】図5
Description
例えば、The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.(IEEE)802.16ワーキンググループでは、無線基地局(Base Band Station、BS)に複数の移動局(Mobile Station、MS)が接続可能な1対多接続(Point-to-Multipoint、P−MP)型の通信方式が規定されている。具体的には、主に固定通信用途向けの規格であるIEEE802.16d(IEEE802.16-2004)と、移動通信用途向けの規格であるIEEE802.16e(IEEE802.16e-2005)とが規定されている。なお、IEEE802.16dおよびIEEE802.16eの物理層には、複数の仕様が規格されており、Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)およびOrthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)などの技術が主に使用される。
しかしながら、移動局と無線基地局との間の無線伝送路の特性は、地形や街並みの影響を受けて劣化し得る。このため、例えば、移動局と無線基地局との間の無線伝送路上にビル等の障害物が存在する場合には、移動局と無線基地局との間の通信を可能にするために、障害物を迂回した無線伝送路を構築する必要がある。
移動局と無線基地局との間の無線通信は、無線リレー局を介して行なわれる。すなわち、無線リレー局は、無線基地局から受信したデータを再構築し、再構築したデータを移動局へ送信する。また、無線リレー局は、移動局から受信したデータを再構築し、再構築したデータを無線基地局へ送信する。
図1は、実施形態に従った無線リレー局のハードウェア構成図である。
図1に示すように、無線リレー局100には、基地局側送受信制御装置110、基地局側送受信処理装置120、アダプティブアレーアンテナ制御装置130、およびアダプティブアレーアンテナ140が含まれる。また、無線リレー局100には、移動局側送受信制御装置150、移動局側送受信処理装置160、アンテナ170、取得部の一例であるGPS信号受信装置180、およびGPS信号受信アンテナ190が含まれる。
移動局側送受信制御装置150は、移動局側送受信処理装置160を制御する。
アダプティブアレーアンテナ制御装置130は、アダプティブアレーアンテナ140のビーム幅、ビーム方向、およびヌル点等の指向性を制御する。
図3に示すように、アダプティブアレーアンテナ140を構成するアンテナ素子141−1〜141−nは、対応する振幅調整器142−1〜142−nおよび可変位相器143−1〜143−nとそれぞれ接続される。振幅調整器142−1〜142−nおよび可変位相器143−1〜143−nを経たアンテナ素子141−1〜141−nからの各受信信号は、加算器144により加算されて出力される。
すなわち、無線リレー局100と接続する無線基地局として選択されなかった他の無線基地局方向に、アダプティブアレーアンテナ140のヌル点が形成される。また、アダプティブアレーアンテナ140をスキャンさせて干渉波および妨害波が検知された場合には、干渉波方向および妨害波方向にもヌル点が形成される。
すなわち、無線基地局からの受信信号は、アダプティブアレーアンテナ140、アダプティブアレーアンテナ制御装置130、受信部122、送信部161、およびアンテナ170を経て、移動局へ送信される。無線基地局からの受信信号、受信周波数、および受信タイミングは、基地局側送受信制御装置110により制御される。移動局への送信信号、送信周波数、および送信タイミングは、移動局側送受制御装置150により制御される。
図4は、実施形態に従った無線リレー局の主ビーム幅決定フロー図である。
主ビーム幅は、アンテナの主ビームのピーク方向の電力から3デシベル(dB)低下する点の間の角度である。アダプティブアレーアンテナでは、主ビーム幅を変更することが可能である。そこで、実施形態では、主ビーム幅を調整する際に、アダプティブアレーアンテナ140の主ビーム幅の初期値(例えば10度)を設定する。また、主ビーム幅を減算するステップ角度を設定する。そして、主ビーム幅を初期値から減算して調整する際に許容される主ビーム幅の最小値を設定する。
ステップS201では、プロセッサ111は、メモリ112に予め記憶された1つ以上の無線基地局の位置情報および無線リレー局100の位置情報に基づいて、無線リレー局100の接続候補の無線基地局として1つ以上の無線基地局を選択する。例えば、プロセッサ111は、無線リレー局100との間の距離が短い順に、3つ無線基地局を接続候補の無線基地局として選択する。
ステップS208では、プロセッサ111は、メモリ112に記録された電波伝搬環境データを参照して、最も高い受信レベルの方向に位置する無線基地局を無線リレー局100と接続する最適な無線基地局として選択する。
ステップS301では、微調整角度および微調整角度範囲を設定する。微調整角度範囲とは、図5のステップS208で選択された最適無線基地局が位置する方向を中心としてプラス方向またはマイナス方向の微調整を行なう角度を指す。また、微調整角度とは、主ビームの方向を変更するステップ角度を指す。
ステップS309での判定の結果、ステップS308で記録された受信レベルが設定値として記録された受信レベル以下である場合(ステップS309で“NO”)、ステップS313の処理に進む。
ステップS311での判定の結果、最適無線基地局方向からマイナス方向の微調整角度範囲を測定していない場合(ステップS311で“NO”)、ステップS312の処理に進む。ステップS312では、プロセッサ111からの指示に基づいて、アダプティブアレーアンテナ制御装置130によって、現在設定されている主ビーム方向から更に微調整角度分マイナス方向に主ビームが形成される。そして、ステップS307の処理に戻り、処理が続行される。
ステップS313では、アダプティブアレーアンテナ制御装置130によって、最適無線基地局方向から微調整角度分プラス方向にアダプティブアレーアンテナ140の主ビームが形成される。
ステップS316での判定の結果、ステップS315で記録された受信レベルが設定値として記録された受信レベル以下である場合(ステップS316で“NO”)、ステップS320の処理に進む。
ステップS318での判定の結果、最適無線基地局方向からプラス方向の微調整角度範囲を測定していない場合(ステップS318で“NO”)、ステップS319の処理に進む。ステップS319では、アダプティブアレーアンテナ制御装置130によって、現在設定されている主ビーム方向から更に微調整角度分プラス方向に主ビームが形成される。そして、ステップS314の処理に戻り、処理が続行される。
ステップS320では、プロセッサ111からの指示に基づいて、アダプティブアレーアンテナ制御装置130によって、アダプティブアレーアンテナ130の主ビームが、メモリ112に設定値として記録された主ビームの方向に形成される。
すなわち、無線リレー局100は、移動局から送信されたデータをアンテナ170を介して受信する。無線リレー局100は、受信部162、送信部121、およびアダプティブアレーアンテナ140を介して、自局100と接続された最適な無線基地局へ移動局からの受信データを送信する。
無線リレー局100と無線基地局との間の伝送路の電波伝搬環境は、障害物となる新たな建物が建設される等の要因よって、無線リレー局100の運用開始後においても変化し得る。
ステップS404では、プロセッサ111は、ステップS401で設定される全方向の受信レベルが測定されたか否かを判定する。
ステップS405では、メモリ112に格納されている前回の定期測定時の受信レベルと、今回の定期測定時の受信レベルとが、プロセッサ111により比較される。定期測定が初めて実施される場合には、無線リレー局100の設置時に測定された受信レベルが前回の定期測定時の受信レベルの代わりに用いられる。
無線リレー局100の運用開始後に、最適無線基地局から信号を受信ができない等の所定の閾値以上の受信品質劣化が受信部122により検出された場合には、定期時期を待たずにアダプティブアレーアンテナ140の制御を実行する。この場合、図4〜図6を示して前述したアダプティブアレーアンテナ140の制御方法により、無線リレー局100と接続する最適な無線基地局が再選択され、アダプティブアレーアンテナ140の指向性が再制御される。この場合、図4のステップS102では、無線リレー局100から最短距離の無線基地局方向に代わって、無線リレー局100から2番目に近い無線基地局方向にアダプティブアレーアンテナの主ビームが設定される。
また、実施形態に従えば、無線リレー局100の運用開始後においても、妨害波および干渉波に対する耐性を維持し、良好な受信品質を維持することができる。
(付記1)
無線リレー局のアンテナ制御方法であって、
無線リレー局の位置情報を取得し、
取得された前記位置情報および前記無線リレー局の記憶部に記憶されている複数の基地局の位置情報に基づいて、前記無線リレー局の接続候補の基地局を選択し、
選択された前記接続候補の基地局と前記無線リレー局との間の伝送路の電波伝搬環境データに基づいて、前記接続候補の基地局の中から前記無線リレー局の接続基地局を選択し、
前記無線リレー局が有する電気的に指向性が変更可能なアンテナの指向性を、選択された前記接続基地局の方向に制御する
ことを特徴とするアンテナ制御方法。
(付記2)
選択されていない前記接続候補の基地局の方向に、前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、付記1に記載のアンテナ制御方法。
(付記3)
通信を実施していない時に、前記アンテナをスキャンして電波伝搬環境データを取得し、取得された前記電波伝搬環境データから妨害波を検知した場合には、前記妨害波を検知した方向に前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、付記2に記載のアンテナ制御方法。
(付記4)
前記アンテナを定期的にスキャンして電波伝播特性データを取得し,取得された前記電波伝搬環境データに基づいて前記アンテナの指向特性を変更することを特徴とする、付記1に記載のアンテナ制御方法。
(付記5)
前記無線リレー局の位置情報は、GPS信号を用いて取得することを特徴とする、付記1に記載のアンテナ制御方法。
(付記6)
指向性を電気的に変更可能なアンテナと、
無線リレー局の位置情報を取得する取得部と、
複数の基地局の位置情報を記憶する記憶部と、
前記無線リレー局と前記無線リレー局の接続候補の基地局との間の伝送路の電波伝搬環境データを前記アンテナを介して受信する受信部と、
前記取得部により取得された前記無線リレー局の位置情報および前記記憶部により記憶された前記複数の基地局の位置情報に基づいて、前記接続候補の基地局を選択し、前記受信部により取得された前記電波伝搬環境データに基づいて、前記接続候補の基地局の中から前記無線リレー局の接続基地局を選択し、前記アンテナの指向性を前記接続基地局の方向に制御する処理部と
を含むことを特徴とする無線リレー局。
(付記7)
前記処理部は、選択されていない基地局の方向に、前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、付記6に記載の無線リレー局。
(付記8)
前記処理部は、通信を実施していない時に、前記アンテナをスキャンして取得された電波伝搬環境データから妨害波を検知した場合には、前記妨害波を検知した方向に前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、付記7に記載の無線リレー局。
(付記9)
前記処理部は、前記アンテナを定期的にスキャンして取得された電波伝播特性データに基づいて前記アンテナの指向特性を変更することを特徴とする、付記6に記載の無線リレー局。
(付記10)
前記取得部は、無線リレー局の位置情報は、GPS信号を用いて取得することを特徴とする、付記6に記載の無線リレー局。
110 基地局側送受信制御装置
111 プロセッサ
112 メモリ
120 基地局側送受信処理装置
121 送信部
122 受信部
130 アダプティブアレーアンテナ制御装置
140 アダプティブアレーアンテナ
141−1〜141−n アンテナ素子
142−1〜142−n 振幅調整器
143−1〜143−n 可変位相器
144 加算器
150 移動局側送受信制御装置
160 移動局側送受信処理装置
161 送信部
162 受信部
170 アンテナ
180 GPS信号受信装置
190 GPS受信アンテナ
Claims (6)
- 無線リレー局のアンテナ制御方法であって、
無線リレー局の位置情報を取得し、
取得された前記位置情報および前記無線リレー局の記憶部に記憶されている複数の基地局の位置情報に基づいて、前記無線リレー局の接続候補の基地局を選択し、
選択された前記接続候補の基地局と前記無線リレー局との間の伝送路の電波伝搬環境データに基づいて、前記接続候補の基地局の中から前記無線リレー局の接続基地局を選択し、
前記無線リレー局が有する電気的に指向性を変更可能なアンテナの指向性を、選択された前記接続基地局の方向に制御する
ことを特徴とするアンテナ制御方法。 - 選択されていない前記接続候補の基地局の方向に、前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ制御方法。
- 通信を実施していない時に、前記アンテナをスキャンして電波伝搬環境データを取得し、取得された前記電波伝搬環境データから妨害波を検知した場合には、前記妨害波を検知した方向に前記アンテナのヌル点を形成することを特徴とする、請求項2に記載のアンテナ制御方法。
- 前記アンテナを定期的にスキャンして電波伝播特性データを取得し,取得された前記電波伝搬環境データに基づいて前記アンテナの指向特性を変更することを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ制御方法。
- 前記無線リレー局の位置情報は、GPS信号を用いて取得することを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ制御方法。
- 指向性を電気的に変更可能なアンテナと、
無線リレー局の位置情報を取得する取得部と、
複数の基地局の位置情報を記憶する記憶部と、
前記無線リレー局と前記無線リレー局の接続候補の基地局との間の伝送路の電波伝搬環境データを前記アンテナを介して受信する受信部と、
前記取得部により取得された前記無線リレー局の位置情報および前記記憶部により記憶された前記複数の基地局の位置情報に基づいて、前記接続候補の基地局を選択し、前記受信部により取得された前記電波伝搬環境データに基づいて、前記接続候補の基地局の中から前記無線リレー局の接続基地局を選択し、前記アンテナの指向性を前記接続基地局の方向に制御する処理部と
を含むことを特徴とする無線リレー局。
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