JP2013088096A - 直接接触式復水器 - Google Patents
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Abstract
【課題】タービン排気の圧力損失の増加を抑制し、ガス冷却部からの不凝縮ガスに随伴する水滴の排出を防止することができる直接接触式復水器を提供する。
【解決手段】実施形態の直接接触式復水器10は、タービン排気を導入するタービン排気導入口21と、噴射ノズル32から冷却水を噴射してタービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部30と、凝縮部30に連通し、凝縮部30を通過したタービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却するガス冷却部50とを備える。凝縮部30のノズル配管間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部40と、回収部40に連通し、回収された冷却水および凝縮水からなる混合水をガス冷却部50の出口の上方に導く混合水流路60と、混合水をガス冷却部50の出口の上方から落下させる混合水落下部70とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態の直接接触式復水器10は、タービン排気を導入するタービン排気導入口21と、噴射ノズル32から冷却水を噴射してタービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部30と、凝縮部30に連通し、凝縮部30を通過したタービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却するガス冷却部50とを備える。凝縮部30のノズル配管間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部40と、回収部40に連通し、回収された冷却水および凝縮水からなる混合水をガス冷却部50の出口の上方に導く混合水流路60と、混合水をガス冷却部50の出口の上方から落下させる混合水落下部70とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、直接接触式復水器に関する。
地熱エネルギは、環境に与える影響の少ない再生可能エネルギの一つとして注目されている。地熱発電においては、蒸気タービンから排出された蒸気が凝縮した復水を再び使用する必要がないため、構造が簡単で熱交換にも有利な直接接触式復水器が用いられることが多い。
地熱発電に使用される蒸気タービンからのタービン排気は、水蒸気に不凝縮ガスが含まれた混合ガスである。直接接触式復水器では、蒸気タービンからのタービン排気に冷却水を直接接触させて、タービン排気に含まれる水蒸気が凝縮される。この直接接触式復水器は、トレー式とスプレー式とに主に分類される。
スプレー式の直接接触式復水器は、タービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部と、タービン排気に含まれる不凝縮ガスを冷却するガス冷却部とを備えている。ガス冷却部の出口は、例えば真空ポンプなどに連通されている。
凝縮部に流入したタービン排気は、噴射ノズルから噴射された水滴と接触し、水蒸気の殆どが凝縮され、凝縮水となる。そして、ガス冷却部に流入したタービン排気の残部である不凝縮ガスは、噴射ノズルから噴射された水滴と接触して冷却され、真空ポンプ側に排出される。なお、凝縮部で凝縮されなかった水蒸気は、ガス冷却部において凝縮されて凝縮水となる。
上記した従来の直接接触式復水器のガス冷却部では、凝縮部と比べて、タービン排気に含まれる不凝縮ガスの割合が増加するため、噴射ノズルから噴射された水滴とタービン排気の水蒸気との伝熱性能が低下する。そのため、ガス冷却部における噴射ノズルから噴射された水滴は、凝縮部における水滴よりも粒径を小さくし、伝熱面積を増加させ、伝熱性能の低下を抑制することがある。
しかしながら、ガス冷却部における水滴の粒径を小さくすると、水滴の一部が、不凝縮ガスとともに真空ポンプ側に排出されることがある。真空ポンプに水滴が流入することで、例えば、真空ポンプ内においてエロージョンが生じることある。
このような水滴の真空ポンプ側への流出を抑制するために、ガス冷却部の流路に、バッフル板や波板を配置して流れを屈曲させ、タービン排気との接触面積を増加させて、水滴を除去する方法などがある。しかしながら、このような方法では、ガス冷却部における圧力損失が増加するため、復水器の真空度が低下し、蒸気タービンの出力が低下する。
本発明が解決しようとする課題は、タービン排気の圧力損失の増加を抑制し、ガス冷却部からの不凝縮ガスに随伴する水滴の排出を防止することができる直接接触式復水器を提供することにある。
実施形態の直接接触式復水器は、蒸気タービンからのタービン排気を導入するタービン排気導入口と、複数のノズル配管にそれぞれ備えられた噴射ノズルから冷却水を噴射して、前記タービン排気導入口から導入されたタービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部と、前記凝縮部に連通し、噴射ノズルから冷却水を噴射して、前記凝縮部を通過したタービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却するガス冷却部とを備える。
さらに、直接接触式復水器は、前記凝縮部のノズル配管間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部と、前記回収部に連通し、前記回収部で回収された、冷却水および凝縮水からなる混合水を前記ガス冷却部の出口の上方に導く混合水流路と、前記ガス冷却部の出口の上方に導かれた混合水を前記ガス冷却部の出口の上方から落下させる混合水落下部とを備える。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10の縦断面を示す図である。図2は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10に備えられる回収部40を上方から見たときの平面図である。図3は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10の混合水流路60および混合水落下部70の構成を説明するための図であり、図1のA−A断面を示す図である。なお、図1においては、水室22は断面で示していない。
図1は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10の縦断面を示す図である。図2は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10に備えられる回収部40を上方から見たときの平面図である。図3は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10の混合水流路60および混合水落下部70の構成を説明するための図であり、図1のA−A断面を示す図である。なお、図1においては、水室22は断面で示していない。
図1に示すように、直接接触式復水器10は、本体胴容器20と、この本体胴容器20に隣接して備えられ不凝縮ガスを排出する不凝縮ガス排出管90とを備えている。
本体胴容器20には、蒸気タービン(図示しない)からのタービン排気を内部に導入するタービン排気導入口21が形成されている。なお、蒸気タービンとしては、例えば、地熱発電用の軸流排気型の蒸気タービンなどが挙げられる。
本体胴容器20内には、タービン排気導入口21から導入されたタービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部30と、この凝縮部30の下部において連通し、凝縮部30を通過した、タービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却するガス冷却部50とが備えられている。
また、本体胴容器20の底部には、凝縮水や冷却水を貯めるホットウェル24が設けられている。なお、ホットウェル24の下部には、貯水を排出する排出管(図示しない)が設けられ、ホットウェル24内の水量がほぼ一定となるように、排出管から貯水を排出している。
凝縮部30には、タービン排気を導入する水平方向に延設された複数のノズル配管31が設けられている。ノズル配管31のタービン排気導入口21側の端部は閉塞されており、ノズル配管31の、例えば下面には、冷却水を噴射するための噴射ノズル32が設けられている。各ノズル配管31に備えられる噴射ノズル32は、1つまたは複数設けられ、噴射ノズル32の配置位置は、特に限定されるものではなく、適宜仕様に応じて最適な位置に設定される。
ノズル配管31は、タービン排気の流入方向に対して垂直かつ水平な方向である本体胴容器20の幅方向(図1では紙面に垂直な方向)、換言すれば凝縮部30の幅方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、ノズル配管列を構成している。さらに、このノズル配管列は、本体胴容器20の幅方向に垂直な上下方向に所定の間隔をあけて複数段設けられている。ノズル配管31の配置構成は、適宜仕様に応じて最適な配置構成に設定される。
ノズル配管31の他端側は、水室22に接続されている。水室22には、図示しない冷却水タンクから冷却水が供給され、各ノズル配管31に冷却水を供給する。冷却水は、例えば、冷却水タンクとの圧力ヘッド差を利用して、各ノズル配管31に供給され、噴射ノズル32から噴射される。
このような凝縮部30では、噴射ノズル32から噴射された冷却水(水滴)によって、タービン排気導入口21から導入されたタービン排気に含まれる水蒸気が凝縮される。
ガス冷却部50には、本体胴容器20の幅方向、換言すればガス冷却部50の幅方向に延設された複数のノズル配管51が設けられている。ノズル配管51は、上下方向に複数段備えられ、各ノズル配管51の例えば下面には、冷却水を噴射するための噴射ノズル52が設けられている。噴射ノズル52は、1つまたは複数設けられ、噴射ノズル52の配置位置は、特に限定されるものではなく、適宜仕様に応じて最適な位置に設定される。
ノズル配管51の少なくとも一端は、水室22に接続されている。例えば、ノズル配管51の少なくとも一端のみが水室22に接続される場合、他端は閉塞される。この場合においても、冷却水は、例えば、冷却水タンクとの圧力ヘッド差を利用して、各ノズル配管51に供給され、噴射ノズル52から噴射される。
このようなガス冷却部50では、噴射ノズル52から冷却水(水滴)を噴射して、凝縮部30を通過した、タービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却する。なお、不凝縮ガスとしては、例えば、二酸化炭素(CO2)や硫化水素(H2S)などが挙げられる。
なお、ガス冷却部50は、凝縮部30における最下段のノズル配管列よりも下方で凝縮部30と連通するように構成されることが好ましい。
上記した凝縮部30には、ノズル配管31間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部40が備えられている。図1では、上方から2段目のノズル配管列と3段目のノズル配管列との間に回収部40を備えた一例を示している。なお、回収部40を備える位置はこれに限られるものではなく、他のノズル配管列間に備えられてもよい。
回収部40は、上方から落下する冷却水および凝縮水が落下しないように、図1および図2に示すように、タービン排気導入口21側およびこれに対向する側には、垂直に立設された垂直壁41、42を備えている。また、回収部40の両側部は、図2に示すように、凝縮部30の幅方向にそれぞれ対向する本体側壁23によって下方への流出が防止されている。すなわち、回収部40は、例えば平板からなる底部43と、垂直壁41、42と、本体側壁23によって構成され、冷却水および凝縮水を回収可能な構造となっている。
垂直壁42と水室22との間の一部には、下方に貫通する開口44が形成させている。この開口44を介して、回収部40上を流れたタービン排気が下方に導かれる。
また、回収部40の、例えば、垂直壁42側で、かつ本体側壁23側には、回収部40で回収された冷却水および凝縮水からなる混合水を、ガス冷却部50の出口の上方に導く混合水流路60の入口開口61がそれぞれ形成されている。入口開口61は、底部43に形成された開口で構成され、この入口開口61から混合水流路60がガス冷却部50の出口の上方まで形成されている。
ここで、底部43上の混合水が入口開口61にスムーズに導かれるように、例えば、底部43を、垂直壁42側に若干下方傾斜させて設置することが好ましい。
混合水流路60は、例えば配管で構成され、入口開口61から本体側壁23の内壁面に、例えば接触させ、かつ内壁面に沿って下方に延設される。下方に延設された混合水流路60は、屈曲され、ガス冷却部50の出口の上方まで延設されている。ここで、図3に示すガス冷却部50の上部における混合水流路60は、若干下方傾斜するように構成されている。
ここで、図1では、混合水流路60が水室22に面して形成された一例を示しているが、この場合、混合水流路60を流れる混合水から水室22側に熱が伝わるのを抑制することが好ましい。例えば、混合水流路60と水室22との間に、グラスウールなどの熱伝導率が低い材料で構成された断熱材を介在させることが好ましい。これによって、冷却水の温度が上昇することによる直接接触式復水器10の性能の低下を抑制することができる。
混合水流路60の下流側の端部には、ガス冷却部50の出口の上方に導かれた混合水をガス冷却部50の出口の上方から落下させる混合水落下部70が備えられている。この混合水落下部70は、図3に示すように、本体側壁23間に亘って設けられている。
混合水落下部70は、例えば、図3に示すように、本体側壁23間に亘って設けられた配管で構成され、その両端は、それぞれ混合水流路60の下流側の端部に連通されている。混合水落下部70の底部には、複数の貫通孔71が形成されている。混合水流路60の下流側の端部に導かれた混合水は、混合水落下部70に流入し、貫通孔71を介して下方に落下する。落下する混合水は、例えば、水柱から水滴に変化しながら落下する。そして、ガス冷却部50の出口において、水柱や水滴から構成されるウォータカーテンを形成して、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスや不凝縮ガスに随伴する水滴と接触する。なお、上記したようにウォータカーテンは、水柱や水滴から構成されているため、不凝縮ガスが通過する際、圧力損失は増加しない。
ここで、混合水落下部70において、混合水を下方に落下せるための開口の形状は、これに限られるものではない。混合水落下部70の底部に、例えば、本体胴容器20の幅方向に、1つまたは複数のスリットを形成してもよい。また、混合水落下部70の底部を多孔質部材で構成してもよい。
図4は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10における、他の構成の混合水落下部70の構成を説明するための図であり、図1のA−A断面に相当する断面を示す図である。図5は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10における、他の構成の混合水落下部70をガス冷却部50の出口側から見たときの平面図である。図6〜図9は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10における、他の構成の混合水落下部70において、混合水を落下させる開口の他の形状を示す図であり、ガス冷却部50の出口側から見たときの平面図である。
混合水落下部70は、図4に示すように、混合水流路60を構成する配管と同じ配管を本体側壁23間に亘って設け、その両端は、それぞれ混合水流路60の下流側の端部に連通されている。なお、ここでは、配管として、例えば、断面が矩形の配管を使用することが好ましい。断面が矩形の配管を使用することで、ガス冷却部50の幅方向に亘って垂直に立設された堰状壁として機能する側壁72が得られる。
混合水落下部70の、ガス冷却部50の出口側の壁を構成する側壁72の上端縁には、図5に示すように、ガス冷却部50の幅方向に、スリット状の開口73が形成されている。
ここで、側壁72の開口73の形状は、これに限られるものではない。例えば、図6または図7に示すように、側壁72の上端縁に、所定の間隔をあけて、ガス冷却部50の幅方向に、矩形の複数の開口73または三角形(上端縁側が底辺)の複数の開口73を形成してもよい。
また、図8に示すように、例えば、側壁72の下端縁に、ガス冷却部50の幅方向に、スリット状の開口73を形成してもよい。さらに、図8に示すように、例えば、側壁72の中央に、所定の間隔をあけて、ガス冷却部50の幅方向に、円形の複数の開口73を形成してもよい。
混合水流路60の下流側の端部に導かれた混合水は、混合水落下部70に流入し、上記した開口73を介して下方に落下する。そして、ガス冷却部50の出口において、水柱や水滴から構成されるウォータカーテンを形成して、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスや不凝縮ガスに随伴する水滴と接触する。
不凝縮ガス排出管90は、ガス冷却部50に連通するように設けられ、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガス排出する通路である。不凝縮ガス排出管90の出口は、図示しないエジェクタポンプや真空ポンプに連通されている。そのため、直接接触式復水器10内は、大気圧よりも圧力が低い真空状態に維持されている。
次に、直接接触式復水器10の作用について説明する。
タービン排気を導入する前に、不凝縮ガス排出管90の出口に連通するエジェクタポンプや真空ポンプによって、直接接触式復水器10の圧力を大気圧よりも低い真空状態とする。
続いて、図示しない冷却水タンクから冷却水を圧力ヘッド差を利用して、各ノズル配管31、51に供給し、噴射ノズル32、52から冷却水を噴射する。噴射ノズル32、52から噴射された冷却水は、水滴の状態で凝縮部30内またはガス冷却部50内に広がりながら落下する。
蒸気タービンからのタービン排気は、タービン排気導入口21から直接接触式復水器10内へ導入され、凝縮部30へ導かれる。凝縮部30へ導かれたタービン排気に含まれる水蒸気は、冷却水の水滴と気液接触することで冷却され、凝縮して凝縮水となり落下する。
回収部40の上方に備えられた噴射ノズル32から噴射された冷却水および回収部40の上方で凝縮した凝縮水は、その大部分が回収部40上に落下する。回収部40に回収された、冷却水および凝縮水からなる混合水は、入口開口61から混合水流路60に導かれ、ガス冷却部50の出口の上方の混合水落下部70に導かれる。
一方、回収部40の下方に備えられた噴射ノズル32から噴射された冷却水および回収部40の下方で凝縮した凝縮水は、ホットウェル24に落下する。
凝縮部30で凝縮が進行されたタービン排気は、ガス冷却部50に流れ込む。ここで、回収部40上を流れたタービン排気は、開口44を介して下方に導かれ、ガス冷却部50に流れ込む。
ガス冷却部50に流入したタービン排気(不凝縮ガス)は、例えば、噴射ノズル52から噴射された冷却水と接触することにより冷却される。そして、冷却されたタービン排気(不凝縮ガス)や不凝縮ガスに随伴する水滴は、ガス冷却部50の出口において、混合水落下部70から落下する混合水と接触する。この際、不凝縮ガスに随伴する水滴を除去する。なお、ここでは、随伴する水滴の除去を目的とするため、混合水の温度の影響はほとんどない。
混合水落下部70を通過した不凝縮ガスは、エジェクタポンプや真空ポンプによって引かれることにより、不凝縮ガス排出管90を通り出口から排出される。
上記したように、第1の実施の形態の直接接触式復水器10によれば、混合水落下部70から混合水を落下させて、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスに随伴する水滴を除去することができる。これにより、不凝縮ガス排出管90を通り出口から排出されるのは、不凝縮ガスのみとなるため、水滴が真空ポンプ内などに流入することで生じるエロージョンの発生を防止することができる。
また、混合水落下部70から混合水は、噴射ノズル32から噴射された冷却水およびタービン排気に含まれる水蒸気が凝縮した凝縮水から構成されるため、混合水落下部70から落下させる水に水室22の水を直接使用する必要がない。そのため、噴射ノズル32、52から噴射される水室22の冷却水の水量を維持でき、直接接触式復水器10の性能の低下を防止できる。
また、不凝縮ガスの流れの方向を変えることなく、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスに随伴する水滴を除去することができるため、不凝縮ガスの流れにおける圧力損失の増加を抑制することができる。そのため、直接接触式復水器10の真空度が維持され、蒸気タービンの出力の低下を防止することができる。
ここで、直接接触式復水器10における混合水流路60の構成は、上記した構成に限られるものではない。図10は、第1の実施の形態の他の構成の直接接触式復水器10の縦断面を示す図である。図11は、第1の実施の形態の他の構成の直接接触式復水器10に備えられる回収部40を上方から見たときの平面図である。なお、図10においては、水室22は断面で示していない。
図10および図11に示すように、混合水流路60の入口開口61は、例えば、回収部40の底部43の本体側壁23に沿う方向にそれぞれ3箇所ずつ備えられてもよい。なお、入口開口61の個数は、これに限られるものではない。
混合水流路60は、各入口開口61から下方に向かって本体側壁23の内壁面に、例えば接触させ、かつ内壁面に沿って延設されている。そして、最下段のノズル配管列よりも下方まで延設された混合水流路60は、ガス冷却部50側に向かって屈曲し、若干下方傾斜するように延設されている。なお、凝縮部30における混合水流路60は、水室22に面していない。
各入口開口61から流入した混合水は、混合水流路60を通り、混合水落下部70に導かれる。混合水落下部70に導かれた混合水は、上述したとおり下方に落下する。
ここで、混合水流路60において、水室22に面する部分には、例えば、グラスウールなどの熱伝導率が低い材料で構成された断熱材を介在させることができる。
このように、混合水流路60と水室22との接触部分をできる限り少なくすることで、混合水流路60を流れる混合水から水室22側に熱が伝わるのを抑制することができる。これによって、冷却水の温度が上昇することによる直接接触式復水器10の性能の低下を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
図12は、第2の実施の形態の直接接触式復水器11の縦断面を示す図である。図13は、第2の実施の形態の直接接触式復水器11に備えられる回収部40を上方から見たときの平面図である。なお、図12においては、水室22は断面で示していない。また、図12では、各噴射ノズル32、52から冷却水を噴射したときの図を示している。また、第1の実施の形態の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明は、省略または簡略する。
図12は、第2の実施の形態の直接接触式復水器11の縦断面を示す図である。図13は、第2の実施の形態の直接接触式復水器11に備えられる回収部40を上方から見たときの平面図である。なお、図12においては、水室22は断面で示していない。また、図12では、各噴射ノズル32、52から冷却水を噴射したときの図を示している。また、第1の実施の形態の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明は、省略または簡略する。
第2の実施の形態の直接接触式復水器11の構成は、第1の実施の形態の直接接触式復水器10と、混合水流路の構成以外は基本的に同じであるため、ここでは、異なる構成である混合水流路の構成について主に説明する。
図12に示すように、凝縮部30には、ノズル配管31間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部40が備えられている。図12では、上方から2段目のノズル配管列と3段目のノズル配管列との間に回収部40を備えた一例を示している。なお、回収部40を備える位置はこれに限られるものではなく、他のノズル配管列間に備えられてもよい。
また、図13に示すように、回収部40の底部43と本体側壁23との間には、それぞれ隙間101が形成され、底部43上の混合水がこの隙間101から本体側壁23の表面上を下方に流れ落ちる。この隙間101は、混合水流路100の入口開口として機能し、混合水が流れ落ちる本体側壁23の表面は、混合水流路100の一部として機能する。図12には、本体側壁23の表面に接触しつつ下方に流れ落ちる混合水Wを示している。
混合水流路100は、最下段のノズル配管列よりも下方まで、本体側壁23の表面に接触しつつ流れ落ちた混合水Wを回収し、混合水落下部70まで混合水Wを導く流路100aを備えている。この流路100aは、本体側壁23の表面に側面の一方を接触させて備えられ、上方が開口された配管で構成されている。また、流路100aにおいて、混合水落下部70と連通する一端とは異なる側の他端は、閉塞されている。さらに、流路100aは、混合水落下部70側に向かって若干下方傾斜するように延設されている。
隙間101から流入した混合水Wは、本体側壁23の表面に接触しつつ下方に流れ落ち、流路100aの上方の開口から流路100a内に回収される。ここで、回収部40の上方近傍の噴射ノズル32から噴射された冷却水が本体胴容器20内の飽和温度に達していない場合には、流れ落ちる際にタービン排気との間で熱交換が行われ、タービン排気に含まれる水蒸気が凝縮する。
流路100a内に回収された混合水Wは、ガス冷却部50の上部の混合水落下部70に導かれる。混合水落下部70に導かれた混合水は、上述したとおり下方に落下する。
上記したように、第2の実施の形態の直接接触式復水器11によれば、本体側壁23の表面を流れ落ちる混合水Wとタービン排気との間で熱交換が行われ、タービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させることができる。これによって、直接接触式復水器11の性能を向上させることができる。
また、混合水落下部70から混合水を落下させて、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスに随伴する水滴を除去することができる。これにより、不凝縮ガス排出管90を通り出口から排出されるのは、不凝縮ガスのみとなるため、水滴が真空ポンプ内などに流入することで生じるエロージョンの発生を防止することができる。
さらに、混合水落下部70から混合水は、噴射ノズル32から噴射された冷却水およびタービン排気に含まれる水蒸気が凝縮した凝縮水から構成されるため、混合水落下部70から落下させる水に水室22の水を直接使用する必要がない。そのため、噴射ノズル32、52から噴射される水室22の冷却水の水量を維持でき、直接接触式復水器11の性能の低下を防止できる。
また、不凝縮ガスの流れの方向を変えることなく、ガス冷却部50を通過した不凝縮ガスに随伴する水滴を除去することができるため、不凝縮ガスの流れにおける圧力損失の増加を抑制することができる。そのため、直接接触式復水器11の真空度が維持され、蒸気タービンの出力の低下を防止することができる。
以上説明した実施形態によれば、タービン排気の圧力損失の増加を抑制し、ガス冷却部からの不凝縮ガスに随伴する水滴の排出を防止することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,11…直接接触式復水器、20…本体胴容器、21…タービン排気導入口、22…水室、23…本体側壁、24…ホットウェル、30…凝縮部、31,51…ノズル配管、32,52…噴射ノズル、40…回収部、41,42…垂直壁、43…底部、44,73…開口、50…ガス冷却部、60,100…混合水流路、61…入口開口、70…混合水落下部、71…貫通孔、72…側壁、90…不凝縮ガス排出管、100a…流路、101…隙間。
Claims (6)
- 蒸気タービンからのタービン排気を導入するタービン排気導入口と、
複数のノズル配管にそれぞれ備えられた噴射ノズルから冷却水を噴射して、前記タービン排気導入口から導入されたタービン排気に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記凝縮部に連通し、噴射ノズルから冷却水を噴射して、前記凝縮部を通過したタービン排気に残存する不凝縮ガスを冷却するガス冷却部と、
前記凝縮部のノズル配管間を上方および下方に仕切り、上方から落下する冷却水および凝縮水を回収する回収部と、
前記回収部に連通し、前記回収部で回収された、冷却水および凝縮水からなる混合水を前記ガス冷却部の出口の上方に導く混合水流路と、
前記ガス冷却部の出口の上方に導かれた混合水を前記ガス冷却部の出口の上方から落下させる混合水落下部と
を具備することを特徴とする直接接触式復水器。 - 前記回収部が、タービン排気の流入方向に対して垂直かつ水平な方向である前記凝縮部の幅方向に亘って設けられ、
前記混合水流路が配管で構成され、前記混合水流路の一部が、前記凝縮部の幅方向に対向する側壁に沿って前記回収部から下方に延設されていることを特徴とする請求項1記載の直接接触式復水器。 - 前記回収部が、タービン排気の流入方向に対して垂直かつ水平な方向である前記凝縮部の幅方向に対向するそれぞれの側壁との間に隙間を有して設けられ、
前記混合水流路が、前記隙間から流出した混合水が下方に流れ落ちる前記側壁の表面と、前記側壁の表面を流れ落ちた混合水を前記ガス冷却部の出口の上方に導く配管とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の直接接触式復水器。 - 前記混合水落下部が、前記ガス冷却部の幅方向に亘って備えられ、多孔質部材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の直接接触式復水器。
- 前記混合水落下部が、前記ガス冷却部の幅方向に亘って備えられ、スリットまたは貫通孔を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の直接接触式復水器。
- 前記混合水落下部が、前記ガス冷却部の幅方向に亘って垂直に立設され、スリットまたは貫通孔を有する堰状壁を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の直接接触式復水器。
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JP2011231714A JP2013088096A (ja) | 2011-10-21 | 2011-10-21 | 直接接触式復水器 |
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JP2011231714A JP2013088096A (ja) | 2011-10-21 | 2011-10-21 | 直接接触式復水器 |
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Cited By (2)
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KR101463855B1 (ko) | 2014-07-29 | 2014-11-21 | 주식회사 에이치이앤지 | 에어워터 공급장치 |
JP2015068612A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社東芝 | 直接接触式復水器 |
-
2011
- 2011-10-21 JP JP2011231714A patent/JP2013088096A/ja active Pending
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WO2016018037A1 (ko) * | 2014-07-29 | 2016-02-04 | 주식회사 에이치이앤지 | 습기 포집부를 갖는 에어워터 공급장치 |
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