JP2013087688A - バルブタイミング変更装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハウジングロータ30、ベーンロータ20、進角室に連通して作動油を通す進角通路13、遅角室に連通して作動油を通す遅角通路14、ベーンロータをハウジングロータに対して中間位置にロックすると共に作動油の油圧によりそのロックが解除されるロック機構40を備え、ロック機構40は、回転軸線S1に垂直な垂直面内で所定の揺動中心S2,S3回りに揺動する進角ロックバー42及び遅角ロックバー44、進角規制バネ43、遅角規制バネ45を含み、進角ロックバー42及び遅角ロックバー44は、その重心G1,G2が揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられている。これにより、遠心力の影響を防止できる。
【選択図】図6
Description
この装置においては、ロック機構のロックピンがカムシャフトの回転軸と平行な方向において往復動するものであるため、ロックピンに対してロック動作又はロックの解除動作に影響するような遠心力は作用しないものの、ロック機構(ロックピン)をベーンロータのベーン部に収容するため、ベーン部を大きく形成しなければならず、それ故に、作動角を限られた範囲にしか設定できないという問題がある。
この装置においては、ロック部材に発生する遠心力をキャンセルすることはできるものの、専用のキャンセル機構を必要とするため、構造が複雑になり、又、キャンセル機構を配置する空間を必要とするため、装置の大型化を招くという問題がある。
この構成によれば、ベーンロータ(カムシャフト)をハウジングロータに対して所定角度範囲内の所定位置にロックするロック機構が、カムシャフトの回転軸線に垂直な垂直面内で揺動するロックバー及びその付勢バネを含むため、従来のようにロックピンを収納した肉厚のベーンを、収容室内において始動時に中間位置に保持するようにすると、その始動時位置から進角方向へ位相調整のための制御角度を確保できなくなるが、本発明ではベーンに余分な厚さを必要としないため、最進角位置〜最遅角位置の間の位相調整角度を広く設定することができ、それ故に、必要に応じて幅広い位相制御を行うことができる。
特に、ロックバーは、その重心が揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられているため、回転により生じた遠心力はロック状態を維持するように作用し、一方、作動油の油圧を作用させることで、ロックバーによるロック状態が解除され、ロック機構に所期の機能を確実に行わせることができる。
この構成によれば、ロックバーの重心が上記のような範囲に位置付けられることにより、ロックバーには、遠心力による回転トルクが作用せず又は作用してもロックする方向に回転させるトルクが作用するため、ロックバーをそのロック位置に確実に維持することができる。
この構成によれば、ロック機構を配置する隔離室が、ハウジング部材の隔離壁とハウジング部材に対して着脱自在なカバー部材により画定されるため、ハウジング部材の収容室内にベーンロータを組み込んだ状態で、ロック機構の組み付け作業又は取り外し作業を容易に行うことができ、又、エンジン始動時(クランキング時)には、ロックバーがロックカムをロックすることで、ベーンロータをハウジングロータに対して所定位置(中間位置)にロックし、エンジン始動後には、作動油圧によりロックバーによるロックを解除することができる。
すなわち、ロック機構によりベーンロータを所定位置(中間位置)に確実に維持することで、エンジンをより確実に始動させることができ、又、ロック機構がベーンロータを直接ロックしないため、ベーンロータのベーン部を薄くでき、設計の自由度、レイアウトの自由度が増加する。
この構成によれば、ロックバーは、その被支持部が支軸により揺動自在に支持され、その係合側腕部がロックカムに係合してベーンロータをロックし、一方、受圧側腕部に作動油の油圧が作用して係合側腕部がロックカムから離脱することによりベーンロータのロックが解除される。
ここでは、被支持部の近傍すなわち支軸の近傍にロックバーの重心が位置付けられているため、揺動中心(支軸の中心)から重心までの距離を小さく設定でき、遠心力により回転トルクを小さくすることができ、それ故に、ロックバーの動作に対する遠心力の影響を極力小さくすることができる。
この構成によれば、作動油の油圧が作用しない状態で、進角ロックバーは進角規制バネにより付勢されてロックカム(すなわちベーンロータ)が所定位置(中間位置)から進角側にずれるのを規制し、遅角ロックバーは遅角規制バネにより付勢されてロックカム(すなわちベーンロータ)が所定位置(中間位置)から遅角側にずれるのを規制するため、ベーンロータを所定位置(中間位置)に確実に位置決めすることができ、又、エンジン停止時に所定位置(中間位置)からずれていても、クランキング時の変動トルクと進角規制バネ及び遅角規制バネの付勢力により、ベーンロータを所定位置(中間位置)に復帰させることができる。
この構成によれば、仮に遅角通路を通して作動油の油圧が導かれても、進角通路を通して作動油の油圧が導かれない限り遅角ロックバーのロックは解除されないため、エンジンの始動時においてこの装置が制御可能な状態になるまでハウジングロータに対するベーンロータの位相を所定位置(中間位置)に保持することができ、それ故にエンジンの安定した始動性を確保することができる。
この構成によれば、ロックバーの揺動動作のみにより、遅角通路の開閉を行うことができるため、部品点数を少なくして、構造の簡素化等を達成することができる。
このバルブタイミング変更装置は、図1ないし図3に示すように、カムシャフト10に着脱自在に固定され得るベーンロータ20、カムシャフト10の回転軸線S1上で回転すると共にベーンロータ20を相対的に回転可能に収容しかつベーンロータ20と協働して進角室30a及び遅角室30bを画定するハウジングロータ30、ベーンロータ20をハウジングロータ30に対して所定位置(中間位置)にロックするべくハウジングロータ30の隔離室に配置されるロック機構40(ロックカム41、進角ロックバー42、進角規制バネ43、遅角ロックバー44、遅角規制バネ45)、ベーンロータ20をカムシャフト10に締結するセンタボルト50、ロック機構40に含まれるロックカム41を所定位置(中間位置)に戻すようにアシストするアシスト機構60、作動油(潤滑油)の流れを制御する油圧制御系OCS等を備えている。
尚、カムシャフト10は、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブをカム作用により開閉駆動するものであり、ハウジングロータ30は、チェーン等を介してクランクシャフトの回転に連動し、クランクシャフトの回転駆動力を、ベーンロータ20を介してカムシャフト10に伝達するものである。
遅角ロックバー用通路31hは、図6ないし図8に示すように、凹部31fに開口すると共に遅角ロックバー44の主面(回転軸線S1方向に向かう平面)に油圧を導いて、両ロックバー用通路31gから導かれた油圧により所定角度だけロック状態を解除する向きに遅角ロックバー44が回転(移動)したとき、遅角ロックバー44の主面による閉塞状態から開放されて、油圧を遅角ロックバー44(の受圧側腕部)の側面に導くと共にそのロック状態を解除する方向に油圧が作用するように(すなわち、凹部31fの表面を削って形成された凹状の長溝状の開口部31h´に繋がるように)形成されている。
遅角ロックバー用通路32eは、図13ないし図15に示すように、周方向に伸長する円弧状の通路及び径方向に伸長する通路により画定されており、ベーンロータ20が最進角位置と最遅角位置との間を相対的に回転する間中、遅角通路14と遅角ロックバー用通路31hとを連通させるように形成されている。
そして、ハウジング部材31、スプロケット部材32、及びカバー部材33は、ボルト等を用いて締結されるようになっている。
また、カバー部材33がハウジング部材31に結合されることにより、ロック機構40を配置する隔離室が画定されるようになっている。
そして、進角ロックバー42は、支軸31iにより回転軸線S1に垂直な垂直面内において揺動自在に支持されると共に進角規制バネ43の一端部が係合側腕部42bに当接されてストッパ壁31oに当接するように反時計回りに回転付勢され、ストッパ壁31oに当接して反時計回りの回転が規制された状態で、ロックカム41に当接してロックカム41(すなわちベーンロータ20)が休止位置から進角側に回転するのを規制し、一方、両ロックバー用通路31g(32d)を通して供給された作動油の油圧が、図11(a),(b)に示すように受圧側腕部42cの側面42c´に作用することにより、時計回りに回転させられてロックを解除するようになっている。
すなわち、その重心G1が、揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられている。
ここで、作動油の油圧による時計回りの回転トルクをT1、進角規制バネ43の付勢力による反時計回りの回転トルクをT2、遠心力による反時計回りの回転トルクをT3とすると、T1>T2+T3となるように設定されている。
特に、被支持部42aの近傍すなわち支軸31i(揺動軸線S2)の近傍に進角ロックバー42の重心G1が位置付けられているため、揺動軸線S2(支軸31iの中心)から重心G1までの距離を小さく設定でき、遠心力による回転トルクT3を小さくすることができ、それ故に、進角ロックバー42の動作に対する遠心力の影響を極力小さくすることができる。
したがって、ハウジングロータ30の回転により生じた遠心力は、進角ロックバー42によるロック状態を維持するように作用してロック状態が勝手に解除されるのを防止でき、一方、両ロックバー用通路31g(32d)を通して供給された作動油の油圧を作用させることで、進角ロックバー42によるロック状態が解除され、ロック機構に所期の機能を確実に行わせることができる。
ここで、進角規制バネ43の付勢力は、作動油の油圧が作用して進角ロックバー42のロック状態を解除するときには、円滑な解除動作が行われるように設定されている。
そして、遅角ロックバー44は、支軸31jにより回転軸線S1に垂直な垂直面内において揺動自在に支持されると共に遅角規制バネ45の一端部が係合側腕部44bに当接されてストッパ壁31pに当接するように時計回りに回転付勢され、ストッパ壁31pに当接して時計回りの回転が規制された状態で、ロックカム41に当接してロックカム41(すなわちベーンロータ20)が休止位置から遅角側に回転するのを規制し、一方、両ロックバー用通路31g(32d)を通して供給された作動油の油圧が、図12(a)に示すように受圧側腕部44cの側面44c´に作用することにより、反時計回りに回転させられてロックを解除し、図10(b)に示すように所定角度回転したとき遅角ロックバー用通路31h(開口部31h´)が開放されることで、両ロックバー用通路31g(32d)から供給される作動油の油圧が作用しなくなっても、遅角ロックバー用通路31h(開口部31h´),32eを通して供給された作動油の油圧が、図8、図12(b)に示すように受圧側腕部44cの側面44c´´に作用するだけで、ロックを解除した状態を維持するようになっている。
すなわち、その重心G2が、揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられている。
ここで、作動油の油圧による反時計回りの回転トルクをT1´、遅角規制バネ45の付勢力による時計回りの回転トルクをT2´、遠心力による時計回りの回転トルクをT3´とすると、T1´>T2´+T3´となるように設定されている。
特に、被支持部44aの近傍すなわち支軸31j(揺動軸線S3)の近傍に遅角ロックバー44の重心G2が位置付けられているため、揺動軸線S3(支軸31jの中心)から重心G2までの距離を小さく設定でき、遠心力による回転トルクT3´を小さくすることができ、それ故に、遅角ロックバー44の動作に対する遠心力の影響を極力小さくすることができる。
したがって、ハウジングロータ30の回転により生じた遠心力は、遅角ロックバー44によるロック状態を維持するように作用してロック状態が勝手に解除されるのを防止でき、一方、両ロックバー用通路31g(32d)を通して供給された作動油の油圧及び遅角ロックバー用通路31h(開口部31h´)を通して供給された作動油の油圧を作用させることで、遅角ロックバー44によるロック状態が解除され、ロック機構に所期の機能を確実に行わせることができる。
さらに、遅角ロックバー44の受圧側腕部44bは、回転軸線S1の方向において対面する主面により、遅角ロックバー用通路31hの開口部31h´を開閉するように形成されているため、遅角ロックバー44の揺動動作のみにより、遅角ロックバー用通路31h(遅角通路)の開閉を行うことができるため、部品点数を少なくして、構造の簡素化等を達成することができる。
ここで、遅角規制バネ45の付勢力は、作動油の油圧が作用して遅角ロックバー44のロック状態を解除するときには、円滑な解除動作が行われるように設定されている。
そして、センタボルト50は、ベーンロータ20の貫通孔23に対して所定の環状隙間を画定するように通されると共に、その雄ネジ部51がカムシャフト10の雌ネジ部15に螺合されることで、ロックカム41及びベーンロータ20をカムシャフト10に一体的に締結するようになっている。
エンジンが運転者の意思により停止される場合、イグニッションスイッチが切られた後の所定時間に亘り、油圧制御弁100は、進角室30a及び遅角室30bの作動油を共に排出するべく駆動制御されるドレンモードが選択され、進角室30aの作動油は、進角通路73→ドレン通路72を経て排出され、遅角室30bの作動油は、遅角通路74→ドレン通路72を経て排出される。
そして、所定時間に亘る通電が終了すると、油圧制御弁100は、進角室30aの作動油を排出しかつ遅角室30bに作動油を供給可能な遅角モードに移行した状態にて維持される。
尚、両ロックバー用通路31gの作動油は、進角通路73→ドレン通路72を経て排出される状態にあり、遅角ロックバー用通路31h(開口部31h´)は、図6に示すように、遅角ロックバー44の主面により閉塞されているため、作動油の油圧は遅角ロックバー44のロックを解除する方向に作用せず、進角ロックバー42及び遅角ロックバー44は共にロックカム41(ベーンロータ20)を中間位置にロックした状態にある。
例えば、進角側へ位相を変更する場合は、油圧制御弁100が切り替えられて、遅角室30bの作動油を排出しかつ進角室30aに作動油を供給する進角モードが選択される。
この進角モードでは、ポンプ70→供給通路71→進角通路73を経て、進角室30aに作動油が供給されると共に、図7に示すように、両ロックバー用通路31g,32dを通して進角ロックバー42及び遅角ロックバー44に作動油の油圧が供給されてロックが解除され、さらに、遅角ロックバー44が所定角度だけ回転した時点で遅角ロックバー用通路31hが開放されその油圧が遅角ロックバー44をロック解除の状態に維持する。一方、遅角通路74→ドレン通路72を経て、遅角室30bから作動油が排出される。これにより、図14に示すように、ベーンロータ20を進角側へ移動させて位相を変更することができる。
この保持モードでは、ポンプ70→供給通路71→進角通路73を経て進角室30aに作動油が供給され、ポンプ70→供給通路71→遅角通路74を経て遅角室30bに作動油が供給され、又、両ロックバー用通路31g,32dを通して進角ロックバー42及び遅角ロックバー44に作動油の油圧が供給されてロックが解除され、さらに、遅角ロックバー44が所定角度だけ回転した時点で遅角ロックバー用通路31hが開放されその油圧が遅角ロックバー44をロック解除の状態に維持する。すなわち、進角室30a及び遅角室30bに作用する油圧により、ベーンロータ20を所定の中間位相に保持することができる。
この遅角モードでは、一旦切り替えられた進角モード又は保持モード(ポンプモード)において作用した油圧により、図8に示すように、遅角ロックバー44によるロックが解除されて維持された状態にあり、この状態で、進角室30aの作動油は、進角通路73→ドレン通路72を経て排出され、ポンプ70→供給通路71→遅角通路74を経て、遅角室30bに作動油が供給される。これにより、図15に示すように、ベーンロータ20を遅角側へ移動させて位相を変更することができる。
また、エンジンの始動時にロック機構40によるロックが維持された状態で遅角モードが選択されるため、エンジンの始動時におけるクランキングにより作動油が供給されることで、ハウジングロータ30、ベーンロータ20等における摺動部、ロック機構40、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損等を防止することができ、又、ベーンロータ20を遅角側に回転付勢できるため、そのバタツキ及び打音等の発生を防止することができる。
さらに、進角ロックバー42及び遅角ロックバー44は、その重心G1,G2が揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられているため、回転により生じた遠心力はロック状態を維持するように作用して、遠心力により勝手にロック状態が解除されるのを防止でき、一方、作動油の油圧を作用させることで、ロックバーによるロック状態が解除され、ロック機構に所期の機能を確実に行わせることができる。
上記実施形態においては、ロック機構として、ロックカム41、進角ロックバー42、進角規制バネ43、遅角ロックバー44、遅角規制バネ45を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、回転軸線S1に垂直な垂直面内で揺動して所定位置(中間位置)にロックし得るロックバーを備えたものであればその他のロック機構を採用してもよい。
上記実施形態においては、進角ロックバー42及び遅角ロックバー44を揺動自在に支持するべくハウジング部材31から突出した支軸31i,31jを採用したが、これに限定されるものではなく、ハウジング部材に軸受穴を設け、進角ロックバー及び遅角ロックバーに対して軸受穴に嵌合される支軸を設けた構成を採用してもよい。
上記実施形態においては、保持モードにおいて、進角室30a及び遅角室30bに作動油が供給されるポンプモードが採用された場合を示したが、これに限定されるものではなく、進角室30a及び遅角室30bに対する作動油の流れを遮断するクローズモードが採用されてもよい。
10 カムシャフト
11 ジャーナル部
12 円筒部
13 進角通路
14 遅角通路
15 雌ネジ部
20 ベーンロータ
21 ベーン部
22 ハブ部
23 貫通孔
24 進角室通路(進角通路)
25 遅角室通路(遅角通路)
26 シール部材
30 ハウジングロータ
30a 進角室
30b 遅角室
31 ハウジング部材(ハウジングロータ)
31a 円筒壁
31b 隔離壁
31c 貫通孔
31d 軸受部
31e,31f,31q 凹部
31g 両ロックバー用通路(進角通路)
31h 遅角ロックバー用通路(遅角通路)
31h´ 開口部
31i,31j 支軸
31k,31k´ 受け部
31o,31p ストッパ壁
32 スプロケット部材(ハウジングロータ)
32a スプロケット
32b 内周面
32c 前面
32d 両ロックバー用通路(進角通路)
32e 遅角ロックバー用通路(遅角通路)
33 カバー部材(ハウジングロータ)
40 ロック機構
41 ロックカム
42 進角ロックバー
S2 揺動軸線(揺動中心)
L1 直線
G1 重心
42a 被支持部
42b 係合側腕部
42c 受圧側腕部
42c´ 側面
43 進角規制バネ
44 遅角ロックバー
S3 揺動軸線(揺動中心)
L2 直線
G2 重心
44a 被支持部
44b 係合側腕部
44c 受圧側腕部
44c´,44c´´ 側面
45 遅角規制バネ
50 センタボルト
51 雄ネジ部
60 アシスト機構
61 プッシュ部材
62 付勢バネ
70 ポンプ
71 供給通路
72 ドレン通路
73 進角通路
74 遅角通路
100 油圧制御弁
Claims (7)
- クランクシャフトの回転に連動してカムシャフトの回転軸線上で回転するハウジングロータと、前記ハウジングロータの収容室に所定角度範囲において相対的に回転可能に収容されて前記収容室を進角室及び遅角室に二分すると共にカムシャフトと一体的に回転するベーンロータと、前記進角室に連通して作動油を通す進角通路と、前記遅角室に連通して作動油を通す遅角通路と、前記ベーンロータを前記ハウジングロータに対して前記所定角度範囲内の所定位置にロックすると共に作動油の油圧によりロックが解除されるロック機構を備え、カムシャフトにより開閉駆動される吸気バルブ又は排気バルブの開閉タイミングを変更するバブルタイミング変更装置であって、
前記ロック機構は、前記回転軸線に垂直な垂直面内で所定の揺動中心回りに揺動するべく前記ハウジングロータに支持されたロックバーと、前記ロックバーを前記ベーンロータのロック位置に向けて付勢する付勢バネを含み、
前記ロックバーは、その重心が、揺動範囲の全域においてロック状態を維持する向きに遠心力を生じさせるように位置付けられている、
ことを特徴とするバルブタイミング変更装置。 - 前記ロックバーは、その重心が、前記回転軸線を通る径方向において前記揺動中心よりも内側でかつ前記回転軸線と前記揺動中心を結ぶ直線上からロックする回転方向に所定量偏倚した領域の範囲内に位置するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング変更装置。 - 前記ハウジングロータは、前記収容室から隔てられて前記ロック機構を配置する隔離室を画定する隔離壁を有するハウジング部材と、前記隔離壁と協働して前記隔離室を画定するべく前記ハウジング部材に対して着脱自在に形成されたカバー部材を含み、
前記ロック機構は、前記隔離壁に設けられた貫通孔を通して前記ベーンロータと一体的に回転するように連結されたロックカムを含み、
前記ロックバーは、前記ロックカムに係合して前記ベーンロータをロックし、前記ロックカムから離脱して前記ベーンロータのロックを解除するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング変更装置。 - 前記ロックバーは、略L字をなす平板状に形成されて、その屈曲領域において前記ハウジングロータに設けられた支軸を通す被支持部と、前記被支持部から一方向に伸長して前記ロックカムに係合し得る係合側腕部と、前記被支持部から他方向に伸長して作動油の圧力を受ける受圧側腕部を有し、
前記ロックバーの重心は、前記被支持部の近傍に位置付けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のバルブタイミング変更装置。 - 前記ロックバーは、前記ベーンロータが進角側に回転するのを規制する進角ロックバーと、前記ベーンロータが遅角側に回転するのを規制する遅角ロックバーを含み、
前記付勢バネは、前記進角ロックバーを前記ロックカムに係合してロックするように付勢する進角規制バネと、前記遅角ロックバーを前記ロックカムに係合してロックするように付勢する遅角規制バネを含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載のバルブタイミング変更装置。 - 前記進角通路は、前記進角ロックバー及び遅角ロックバーのロックを解除するべく作動油の油圧を導くように形成され、
前記遅角通路は、前記進角通路を通して導かれた作動油の油圧によりロックが解除された後に前記遅角ロックバーのみのロックの解除を維持するべく作動油の油圧を導くように形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング変更装置。 - 前記遅角通路は、前記回転軸線の方向において開口する開口部を画定し、
前記遅角ロックバーの受圧側腕部は、前記回転軸線の方向において対面する主面により、前記遅角通路の開口部を開閉するように形成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のバルブタイミング変更装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011228694A JP5771502B2 (ja) | 2011-10-18 | 2011-10-18 | バルブタイミング変更装置 |
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