JP5960395B2 - 電磁油圧制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃エンジンの吸気バルブ又は排気バルブの開閉時期(バルブタイミング)を運転状況に応じて変更するバルブタイミング変更装置に適用される電磁油圧制御弁に関する。
従来のバルブタイミング変更装置としては、クランクシャフトと同期して回転するハウジンングロータ(ハウジング部材)、カムシャフトと同期して回転すると共にハウジングロータ内に収容されてその収容室を遅角室と進角室とに二分しハウジングロータに対して所定の角度範囲(最進角位置と最遅角位置との間)を相対的に回転し得るベーンロータ(ロータ部材)、エンジンの停止時及び始動時にベーンロータをハウジングロータに対して最遅角位置と最進角位置との間の中間位置にロックするロック機構(ロックピン及びロックスプリング)、進角室及び遅角室に対する作動油の供給及び排出を制御する電磁油圧制御弁等を備え、電磁油圧制御弁を適宜駆動制御して、進角モード、遅角モード、所定の中間位相に保持する保持モード等に適宜選択的に切り替えると共に、エンジンの停止時及び始動時には進角室及び遅角室の作動油を共に排出するドレンモードにして中間位置にロックするようにし、又、電磁油圧制御弁の断線等による通電異常(すなわち、デューティ値0%の非通電)のときにも、進角室及び遅角室の作動油を共に排出して中間位置に位置付けて始動性を確保するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この電磁油圧制御弁においては、断線等の通電異常の状態でエンジンが始動しても、進角室及び遅角室は共にドレンモードのままであるため、バルブタイミング変更装置における摺動部、ロック機構、その他の領域に作動油が供給されず、異常摩耗、部品の破損、ロック機構のガタツキによる異音の発生等を招く虞がある。
また、従来の電磁油圧制御弁は、ドレンモード以外の進角モード、遅角モード、保持モード等においては、常に比較的大きいデューティ値で駆動制御されているため、そのデューティ値に応じた電力を消費すると共にそれに応じた発熱を生じるものであった。
特許第4203703号公報
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、消費電力を低減でき、又、発熱を抑制することができ、さらに、電磁油圧制御弁において断線等が生じた通電異常の状態でエンジンが始動しても、バルブタイミング変更装置における摺動部、ロック機構、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損、ガタツキによる異音の発生等を防止できる、バルブタイミング変更装置に適用される電磁油圧制御弁を提供することにある。
本発明の電磁油圧制御弁は、進角室及び遅角室に対する作動油の供給又は排出を行うことによりエンジンのバルブタイミングを変更し、エンジンの始動時に最進角位置と最遅角位置との間の所定の中間位置にロックすると共に作動油の油圧によりそのロックが解除されるロック機構を備えたバルブタイミング変更装置に適用されるべく、進角室及び遅角室に連通して作動油の供給又は排出を行う通路を開閉する弁体と、弁体を一方向に付勢するバネと、バネの付勢力に抗する方向にデューティ値が大きくなるようにデューティ制御されて弁体を駆動する電磁アクチュエータを備え、エンジンの運転状態に応じて、進角モード、遅角モード、所定の中間位相に保持する保持モード、進角室及び遅角室の作動油を排出するドレンモードへの切り替えを行う電磁油圧制御弁であって、上記電磁アクチュエータ及びバネは、デューティ値が最大になる側においてドレンモードにするように弁体を駆動すると共に、エンジンの始動時においてロック機構により予め中間位置へのロックが維持された状態で非通電にて予め弁体を遅角モードに位置付けるように設定されている、構成となっている。
この構成によれば、電磁アクチュエータがデューティ制御されることにより、弁体がバネの付勢力に抗して駆動されて、進角モード、遅角モード、保持モード、ドレンモードのいずれかのモードに切り替えられて、エンジンのバルブタイミングが最進角位置と最遅角位置との間で適宜制御される。
ここで、電磁アクチュエータ及びバネは、デューティ値が最大になる側において、進角室及び遅角室の作動油を共に排出させる(エンジンを停止させる時に対応する)ドレンモードにするように弁体を駆動するため、運転中以外の(始動時又は停止時の)最も頻度の少ないモードを最大デューティ値で制御し、運転中における頻度の高い他のモード(進角モード、遅角モード、保持モード)はより小さいデューティ値で制御することになり、全体として消費電力を低減することができ、又、消費電力に対応する発熱を抑制することができる。
特に、エンジンの始動時において、ロック機構により予め中間位置(エンジンの始動を円滑に行えるバルブタイミングの位置)でのロックが維持された状態でかつ非通電のままで、電磁油圧制御弁(の弁体)が予め遅角モード(遅角室に作動油を供給可能なモード)に位置付けられているため、電磁油圧制御弁の電磁アクチュエータが断線等により作動しない場合であっても、エンジン始動により作動油が(遅角室に)供給されることで、エンジンを円滑に始動させることができ、バルブタイミング変更装置(のハウジングロータ、ベーンロータ等を含む機構)における摺動部、ロック機構、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損を防止でき、又、ベーンロータは中間位置において遅角側へ作動油の油圧により回転付勢されるためそのガタツキによる異音等の発生を防止できる。
ここでは、特に、エンジンの始動時(クランキング時)に先立って、予め中間位置に位置決めされた状態で電磁油圧制御弁が遅角モードに設定されているため、円滑にエンジンを始動(完爆)させることができる。
上記構成において、電磁アクチュエータは、デューティ値が最小値から最大値になるに連れて、遅角モードから、保持モード、進角モード、ドレンモードに順次に移行するように弁体を駆動する、構成を採用することができる。
この構成によれば、遅角モード、保持モード、及び進角モードの通常の動作をデューティ値の小さい領域(例えば、デューティ値が0%〜66%の領域)に設定し、ドレンモードをデューティ値の大きい領域(例えば、デューティ値が100%の領域)に設定することができ、それ故に、効率よく消費電力を低減することができ又発熱を低減することができる。
上記構成において、保持モードは、進角室及び遅角室に作動油を供給するポンプモードである、構成を採用することができる。
この構成によれば、保持モードにすることで、作動油を供給してその油圧によりロック機構の解除を行うことができると共に(ハウジングロータに対するベーンロータの位置を)所定の中間位相に保持することができる。
上記構成において、保持モードは、進角室及び遅角室に対する作動油の流れを遮断するクローズモードである、構成を採用することができる。
この構成によれば、保持モード以外の進角モード及び遅角モードにおいて供給される作動油の油圧によりロック機構の解除を行い、ロックが解除された状態で保持モードにすることで、(ハウジングロータに対するベーンロータの位置を)所定の中間位相に保持することができる。
上記構成において、電磁アクチュエータは、エンジンを停止するべくイグニッションスイッチが切られ後又はエンストによりエンジンが停止した後の所定時間に亘り、ドレンモードにするように弁体を駆動する、構成を採用することができる。
この構成によれば、エンジンを停止する場合又はエンストによりエンジンが停止した場合に所定時間に亘りドレンモードにすることで、(ハウジングロータに対するベーンロータの位置を)予め設定されたエンジン始動に最適な所定の中間位置に確実に位置付け、次のエンジン始動を円滑に行わせることができる。
上記構成をなす電磁油圧制御弁によれば、消費電力を低減でき、又、発熱を抑制することができ、さらに、断線等の通電異常の状態でエンジンが始動しても、バルブタイミング変更装置における摺動部、ロック機構、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損、ガタツキによる異音の発生等を防止できる、エンジンのバルブタイミング変更装置に適した電磁油圧制御弁を得ることができる。
本発明に係る電磁油圧制御弁が適用されるバルブタイミング変更装置を示す分解斜視図である 本発明に係る電磁油圧制御弁が適用されるバルブタイミング変更装置を示す断面図である。 本発明に係る電磁油圧制御弁が適用されるバルブタイミング変更装置を示す断面図である。 バルブタイミング変更装置の一部をなすベーンロータが、所定の中間位置にある状態で進角室に連通する進角通路を示す断面図である。 バルブタイミング変更装置の一部をなすベーンロータが、所定の中間位置にある状態で遅角室に連通する遅角通路を示す断面図である。 バブルタイミング変更装置の一部をなすロック機構(ロックカム、ロックレバー)がベーンロータを中間位置にロックした状態を示す断面図である。 バブルタイミング変更装置の一部をなすロック機構(ロックカム、ロックレバー)が解除されてベーンロータが進角側に移動した状態を示す断面図である。 バブルタイミング変更装置の一部をなすロック機構(ロックカム、ロックレバー)が解除されてベーンロータが遅角側に移動した状態を示す断面図である。 バルブタイミング変更装置の一部をなすベーンロータが、所定の中間位置にある状態を示す断面図である。 バルブタイミング変更装置の一部をなすベーンロータが、最進角位置にある状態を示す断面図である。 バルブタイミング変更装置の一部をなすベーンロータが、最遅角位置にある状態を示す断面図である。 本発明に係る電磁油圧制御弁の一実施形態を示す部分断面図である。 図12に示す電磁油圧制御弁のデューティ制御におけるデューティ値(%)と作動油の流量の関係を示す図である。 図12に示す電磁油圧制御弁の動作を説明する動作図である。 エンジン停止の際のドレンモードにおける装置の模式図である。 エンジン始動時の中間位置での遅角モードにおける装置の模式図である。 エンジン始動後の進角モードにおける装置の模式図である。 エンジン始動後の保持モードにおける装置の模式図である。 エンジン始動後の遅角モードにおける装置の模式図である。 本発明に係る電磁油圧制御弁の他の実施形態における動作を説明する動作図である。 図20に示す実施形態において、エンジン始動後の保持モードにおける装置の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この電磁油圧制御弁を適用したバルブタイミング変更装置は、図1ないし図3に示すように、カムシャフト10に着脱自在に固定され得るベーンロータ20、カムシャフト10の軸線S1上で回転すると共にベーンロータ20を相対的に回転可能に収容しかつベーンロータ20と協働して進角室30a及び遅角室30bを画定するハウジングロータ30、ベーンロータ20をハウジングロータ30に対して所定の中間位置にロックするロック機構40(ロックカム41、進角規制ロックバー42、進角規制付勢バネ43、遅角規制ロックバー44、遅角規制付勢バネ45)、ベーンロータ20をカムシャフト10に締結するセンタボルト50、ロック機構40に含まれるロックカム41を所定の中間位置に戻すようにアシストするアシスト機構60、作動油(潤滑油)の流れを制御する油圧制御系OCS等を備えている。
尚、カムシャフト10は、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブをカム作用により開閉駆動するものであり、ハウジングロータ30は、チェーン等を介してクランクシャフトの回転に連動し、クランクシャフトの回転駆動力を、ベーンロータ20を介してカムシャフト10に伝達するものである。
カムシャフト10は、エンジンのシリンダヘッド(不図示)に形成された軸受B(図2参照)により軸線S1回りに回転可能に(図1において矢印CR方向に回転するように)支持され、図1に示すように、軸受Bにより支持されるジャーナル部11、ハウジングロータ30を回動自在に支持する円筒部12、進角室30a及び進角規制ロックバー42に対する作動油の供給及び排出を行う進角通路13、遅角室30b及び遅角規制ロックバー44に対する作動油の供給及び排出を行う遅角通路14、センタボルト50を締結する雌ネジ部15等を備えている。
ベーンロータ20は、図1ないし図5に示すように、4つのベーン部21、4つのベーン部21を等間隔で一体的に保持するハブ部22、ハブ部22に形成されセンタボルト50が通される貫通孔23、進角室30aに連通する進角通路24、遅角室30bに連通する遅角通路25、ベーン部21の先端に形成された溝部に嵌め込まれたシール部材26等を備え、ロックカム41と一緒にセンタボルト50を用いてカムシャフト10に締結され、カムシャフト10と一体的に回転するようになっている。
ハウジングロータ30は、クランクシャフトの回転に連動してカムシャフト10の軸線S1上で回転可能に支持され、図1ないし図3に示すように、ハウジング部材31、ハウジング部材31の背面側に結合されるスプロケット部材32、ハウジング部材31の前面側に結合されるカバー部材33により構成されており、ベーンロータ20を所定角度範囲(最進角位置と最遅角位置の間の角度範囲)において相対的に回転可能に収容すると共にロック機構40を収容し、収容されたベーンロータ20(のベーン部21)により進角室30a及び遅角室30bに二分されるように形成されている。
ハウジング部材31は、図1ないし図5、図9に示すように、円筒壁31a、隔離壁31b、隔離壁31bの中央に設けられた貫通孔31c、隔離壁31bの背面側において中心に向かって突出する4つの軸受部31d、各々の軸受部31dの間及び中央部に画定されてベーンロータ20を収容する凹部31e、隔離壁31bの前面側に形成されてロック機構を収容する凹部31f、進角通路13に連通するべく設けられた油圧通路31g、遅角通路14に連通するべく設けられた油圧通路31h、支軸31i,31j、掛止突起31k、ストッパ壁31o,31p、アシスト機構60を収容する凹部31q等を備えている。
油圧通路31gは、図6ないし図8に示すように、凹部31fに開口すると共に進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44の側面に油圧を導くと共にそれぞれのロック状態を解除する方向に油圧が作用するように形成されている。
油圧通路31hは、図6ないし図8に示すように、凹部31fに開口すると共に遅角規制ロックバー44の主面(軸線S1方向に向かう平面)に油圧を導いて、油圧通路31gから導かれた油圧により所定角度だけロック状態を解除する向きに遅角規制ロックバー44が回転したとき、遅角規制ロックバー44の主面による閉塞状態から開放されて、油圧を遅角規制ロックバー44の側面に導くと共にそのロック状態を解除する方向に油圧が作用するように(すなわち、凹部31fの表面を削って形成された凹状の長溝31h´に繋がるように)形成されている。
スプロケット部材32は、図1ないし図3に示すように、クランクシャフトの回転駆動力を伝達するチェーンが巻回されるスプロケット32a、カムシャフト10の円筒部12に回動自在に嵌合される内周面32b、ベーンロータ20の背面が摺動自在に接触する前面32c、進角通路13及び油圧通路31gを連通させる連通路32d、遅角通路14及び油圧通路31hを連通させる連通路32e等を備えている。
連通路32dは、図9ないし図11に示すように、周方向に伸長する円弧状の通路及び径方向に伸長する通路により画定されており、ベーンロータ20が最進角位置と最遅角位置との間を相対的に回転する間中、進角通路13と油圧通路31gとを連通させるように形成されている。
連通路32eは、図9ないし図11に示すように、周方向に伸長する円弧状の通路及び径方向に伸長する通路により画定されており、ベーンロータ20が最進角位置と最遅角位置との間を相対的に回転する間中、遅角通路14と油圧通路31hとを連通させるように形成されている。
カバー部材33は、図1ないし図3に示すように、センタボルト50を通す円孔33a等を有し、ハウジング部材31に対して着脱自在に形成されている。
そして、ハウジング部材31、スプロケット部材32、及びカバー部材33は、ボルト等を用いて締結されるようになっている。
ロック機構40は、図1、図6ないし図8に示すように、ロックカム41、進角規制ロックバー42、進角規制付勢バネ43、遅角規制ロックバー44、遅角規制付勢バネ45により構成されており、ベーンロータ20を、ハウジングロータ30に対して相対的に回動可能な所定角度範囲内(最進角位置と最遅角位置との間)の所定の中間位置にロックするように形成されている。
ロックカム41は、センタボルト50によりベーンロータ20と一緒にカムシャフト10に締結されて上記所定角度範囲を回動すると共に進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44が離脱可能に係合し得るように形成されている。
進角規制ロックバー42は、図6ないし図8に示すように、支軸31iにより軸線S1に垂直な垂直面内において揺動自在に支持されると共に進角規制付勢バネ43の一端部が掛止されてストッパ壁31oに当接するように反時計回りに回転付勢され、ストッパ壁31oに当接して反時計回りの回転が規制された状態で、ロックカム41に当接してロックカム41(すなわちベーンロータ20)が休止位置から進角側に回転するのを規制し、一方、油圧通路31gを通して供給された作動油の油圧により時計回りに回転させられてロックを解除するようになっている。
遅角規制ロックバー44は、図6ないし図8に示すように、支軸31jにより軸線S1に垂直な垂直面内において揺動自在に支持されると共に遅角規制付勢バネ45の一端部が掛止されてストッパ壁31pに当接するように時計回りに回転付勢され、ストッパ壁31pに当接して時計回りの回転が規制された状態で、ロックカム41に当接してロックカム41(すなわちベーンロータ20)が休止位置から遅角側に回転するのを規制し、一方、油圧通路31gを通して供給された作動油の油圧により反時計回りに回転させられてロックを解除し、図7に示すように所定角度回転したとき油圧通路31h(31h´)が開放されることで、油圧通路31gから供給される作動油の油圧が作用しなくなっても、油圧通路31h(31h´)を通して供給された作動油の油圧だけで、ロックを解除した状態を維持するようになっている。
そして、ロックカム41及びベーンロータ20は、図6及び図9に示す状態で進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44によりロックされて中間位置に位置決めされ、図7及び図10に示す状態で進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44によるロックが共に解除されると共に時計回りに回転して一つのベーン部21が一つの軸受部31dに当接することで最進角位置に位置決めされ、図8及び図11に示す状態で遅角規制ロックバー44によるロックのみが解除されると共に反時計回りに回転して一つのベーン部21が一つの軸受部31dに当接することで最遅角位置に位置決めされるようになっている。
センタボルト50は、図1ないし図3に示すように、中実の円柱状をなし、その先端側において雄ネジ部51を備えている。
そして、センタボルト50は、ベーンロータ20の貫通孔23に対して所定の環状隙間を画定するように通されると共に、その雄ネジ部51がカムシャフト10の雌ネジ部15に螺合されることで、ロックカム41及びベーンロータ20をカムシャフト10に一体的に締結するようになっている。
アシスト機構60は、プッシュ部材61及び付勢バネ62等を備え、ロックカム41(ベーンロータ20及びカムシャフト10)を最遅角位置側から中間位置に移動させるべく補助力を及ぼすように形成されている。
油圧制御系OCSは、図2及び図3に示すように、シリンダヘッドCH(図12を参照)等に嵌合して固定される電磁油圧制御弁100、作動油を電磁油圧制御弁100に向けて供給するポンプ70、ポンプから吐出される作動油を通す供給通路71、電磁油圧制御弁100から排出される作動油を通すドレン通路72、電磁油圧制御弁100と進角通路13とを接続して作動油を通す進角通路73、電磁油圧制御弁100と遅角通路14とを接続して作動油を通す遅角通路74、電磁油圧制御弁100(電磁アクチュエータ140)の駆動を制御する制御手段(不図示)等により構成されている。
電磁油圧制御弁100は、図12に示すように、円筒状のスリーブ110、スリーブ110内において密接して往復駆動される弁体としてのスプール120、スプール120を休止位置に向けて一方向に付勢するコイル状の圧縮バネ130、圧縮バネ130の付勢力に抗する方向にデューティ値が大きくなるように(すなわち、図13に示すようにデューティ値0%〜100%の間で)デューティ制御されてスプール120を駆動するべくスリーブ110の一端側に固定された電磁アクチュエータ140等を備えている。
そして、電磁油圧制御弁100は、エンジンの運転状態に応じて、進角室30aに作動油を供給すると共に遅角室30bの作動油を排出する進角モード、遅角室30bに作動油を供給すると共に進角室30aの作動油を排出する遅角モード、所定の中間位相に保持する保持モード、進角室30a及び遅角室30bの作動油を共に排出するドレンモードへの切り替えを選択的に行うようになっている。
スリーブ110は、図12に示すように、スプール120の移動方向Lにおいて図中の左側から右側に向けて順次に配列して形成された、排出ポート110a、供給ポート110b及び環状溝110c、バイパスポート110d及び環状溝110e、進角ポート110f及び環状溝110g、バイパスポート110h及び環状溝110i、バイパスポート110dとバイパスポート110hとを接続するバイパス通路110j、遅角ポート110k及び環状溝110m、スプール120の移動方向Lに伸長する円筒状の内周面110nを備えている。
排出ポート110aは、ドレン通路72に接続されるように形成されている。
供給ポート110bは、供給通路71に接続されるように形成されている。
進角ポート110fは、進角通路73に接続されるように形成されている。
遅角ポート110kは、遅角通路74に接続されるように形成されている。
バイパス通路110jは、スリーブ110の外周に長溝状に形成され、シリンダヘッドCHに嵌合されることで、その嵌合孔の内壁と協働して通路を画定するように形成されている。
スプール120は、図12に示すように、その移動方向Lにおいて図中の左側から右側に向けて順次に配列して形成された、拡径部120a、縮径部120b、拡径部120c、縮径部120d、縮径部120dに開けられた連通孔120e、拡径部120f、縮径部120g、拡径部120h、縮径部120i、縮径部120iに開けられた連通孔120j、拡径部120k、縮径部120m、縮径部120mに開けられた連通孔120n、移動方向Lに伸長して排出ポート110aに向けて開口する内部通路120pを備えている。
拡径部120a,120c,120f,120h,120kは、スリーブ110の内周面110nに密接して摺動するように形成されている。
縮径部120b,120d,120g,120i,120mは、スリーブ110の内周面110nとの間に作動油の通路となり得る空間を画定するように形成されている。
そして、電磁アクチュエータ140は、圧縮バネ130の付勢力により、非通電の状態で遅角モード(図14(a)の状態;デューティ値0%)に位置付けられ、圧縮バネ130の付勢力に抗する方向にデューティ値が大きくなる(0〜100%)ように通電されてデューティ制御されることで、保持モード(図14(b)の状態;デューティ値約33%)、進角モード(図14(c)の状態;デューティ値約66%)、ドレンモード(図14(d)の状態;デューティ値100%)に順次移行するように、スプール110を図14(a)〜(d)において右側から左側に向けて駆動するようになっている。
すなわち、遅角モードにおいては、図14(a)に示すように、電磁アクチュエータ140は非通電(デューティ値0%)の状態にあり、スプール120は圧縮バネ130の付勢力により休止位置(図中の最も右側に移動した位置)に位置付けられて、環状溝110g→縮径部120d→連通孔120e→内部通路120pを経て、進角ポート110fを排出ポート110aに連通させ、環状溝110c→縮径部120b→環状溝110e→バイパスポート110d→バイパス通路110j→バイパスポート110h→環状溝110i→縮径部120g→環状溝110mを経て、供給ポート110bを遅角ポート110kに連通させるようになっている。
また、保持モードにおいては、図14(b)に示すように、電磁アクチュエータ140がデューティ値約33%で駆動制御され、スプール120が圧縮バネ130の付勢力に抗して所定量だけ繰り出され(図中の左向きに移動させられ)、環状溝110c→縮径部120b→環状溝110e→バイパスポート110d→バイパス通路110j→バイパスポート110h→環状溝110i→縮径部120g→環状溝110g,110mを経て、供給ポート110bを進角ポート110f及び遅角ポート110kに連通させるようになっている。
また、進角モードにおいては、図14(c)に示すように、電磁アクチュエータ140がデューティ値約66%で駆動制御されて、スプール120が圧縮バネ130の付勢力に抗してさらに所定量だけ繰り出され(図中の左向きに移動させられ)、環状溝110c→縮径部120b→環状溝110e→バイパスポート110d→バイパス通路110j→バイパスポート110h→環状溝110i→縮径部120g→環状溝110gを経て、供給ポート110bを進角ポート110fに連通させ、環状溝110m→縮径部120i→連通孔120j→内部通路120pを経て、遅角ポート110kを排出ポート110aに連通させるようになっている。
さらに、ドレンモードにおいては、図14(d)に示すように、電磁アクチュエータ140がデューティ値100%で駆動制御されて、スプール120が圧縮バネ130の付勢力に抗してさらに所定量だけ繰り出され(図中の左向きに移動させられ)、供給ポート110bを閉塞した状態で、環状溝110g→縮径部120g→環状溝110i→バイパスポート110h→バイパス通路110j→バイパスポート110d→環状溝110e→縮径部120d→連通孔120e→内部通路120pを経て、進角ポート110fを排出ポート110aに連通させ、かつ、環状溝110m→縮径部120i→連通孔120j→内部通路120pを経て、遅角ポート110kを排出ポート110aに連通させるようになっている。
このように、遅角モード、保持モード、及び進角モードの使用頻度の多い通常の動作をデューティ値の小さい領域(デューティ値が0%〜約66%の領域)に設定し、使用頻度の少ないドレンモードをデューティ値の大きい領域(デューティ値が100%の領域)に設定することができ、それ故に、効率よく消費電力を低減することができ又発熱を低減することができる。
次に、上記電磁油圧制御弁を備えたバルブタイミング変更装置の動作について、図2及び図3、図6ないし図11、図14ないし図19を参照しつつ説明する。
エンジンが運転者の意思により停止される場合、イグニッションスイッチが切られた後の所定時間に亘り、図14(d)に示すように、電磁油圧制御弁100は、進角室30a及び遅角室30bの作動油を共に排出するべくデューティ値100%で駆動制御されるドレンモードが選択され、図15に示すように、進角室30aの作動油は、進角通路73→進角ポート110f→排出ポート110a→ドレン通路72を経て排出され、遅角室30bの作動油は、遅角通路74→遅角ポート110k→排出ポート110a→ドレン通路72を経て排出される。
そして、図6に示すように、油圧通路31g,31hから作動油が排出されて油圧が作用しなくなるため、アシスト機構60(の付勢バネ62)の付勢力及び進角規制付勢バネ43及び遅角規制付勢バネ45の付勢力により、ロックカム41が中間位置に位置決めされて進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44によりロックされ、又、ベーンロータ20が、図9に示すように、最進角位置と最遅角位置の間の所定の中間位置に位置決めされる。この中間位置は、エンジンの始動が開始(クランキング)されると、円滑な始動が行なえるバルブタイミングに設定されている。
尚、運転者の意思に反してエンスト等によりエンジンが停止した場合は、そのことを制御手段が判断して、イグニッションスイッチが切られた場合と同様に所定時間に亘り、上記同様のドレンモードが選択される。
そして、所定時間に亘る通電が終了すると、図14(a)及び図16に示すように、電磁油圧制御弁100は、進角室30aの作動油を排出しかつ遅角室30bに作動油を供給可能な遅角モードに移行した状態にて維持される。
このように、エンジンを停止するべくイグニッションスイッチが切られ後又はエンストによりエンジンが停止した後の所定時間に亘り、ドレンモードにするようにスプール120を駆動することにより、ハウジングロータ30に対するベーンロータ20の位置を予め設定されたエンジン始動に最適な所定の中間位置に確実に位置付け、次のエンジン始動を円滑に行わせることができる。
エンジンの始動時には、既に、ベーンロータ20(ロックカム41)が中間位置にロックされた状態にあり、又、図14(a)に示すように電磁油圧制御弁100は非通電(デューティ値0%)の状態で遅角モードが選択されている。尚、ベーンロータ20(ロックカム41)が中間位置からずれてロックされていない場合は、遅角規制ロックバー44及び進角規制ロックバー42が遅角規制付勢バネ45及び進角規制付勢バネ43によりそれぞれロック側に向けて常時回転付勢されており、又、クランキングにより生じる変動トルクにより、自動的に中間位置に移動してロックされる。
したがって、エンジンが始動のためにクランキングされると、図16に示すように、進角室30aの作動油は、進角通路73→進角ポート110f→排出ポート110a→ドレン通路72を経て排出される状態のまま、ポンプ70→供給通路71→供給ポート110b→遅角ポート110k→遅角通路74を経て、遅角室30bに作動油が供給される。
尚、油圧通路31gの作動油は、進角通路73→進角ポート110f→排出ポート110a→ドレン通路72を経て排出される状態にあり、油圧通路31hは、図6に示すように、遅角規制ロックバー44の主面により閉塞されているため、作動油の油圧は遅角規制ロックバー44のロックを解除する方向に作用せず、進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44は共にロックカム41(ベーンロータ20)を中間位置にロックした状態にある。
すなわち、ロック機構40によるロックが維持された状態でかつ非通電のままで、電磁油圧制御弁100は遅角モードが選択されているため、電磁アクチュエータ140が断線等により作動しない場合であっても、エンジン始動により作動油が供給されることで、バルブタイミング変更装置(のハウジングロータ30、ベーンロータ20等を含む機構)における摺動部、ロック機構40、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損等を防止でき、又、ベーンロータ20は中間位置において遅角側へ作動油の油圧により回転付勢されるためそのガタツキによる異音の発生等を防止できる。また、ベーンロータ20(カムシャフト10)が中間位置に位置決めされているため、円滑にエンジンを始動(完爆)させることができる。
エンジンが始動(完爆)すると、電磁油圧制御弁100が適宜切り替えられて、ベーンロータ20(カムシャフト10)が中間位置から進角側へ(進角モード)又は遅角側へ(遅角モード)、さらには所定の角度位置に保持される(保持モード)ように位相制御が行われる。
例えば、進角側へ位相を変更する場合は、電磁油圧制御弁100が切り替えられて、図14(c)及び図17に示すように、遅角室30bの作動油を排出しかつ進角室30aに作動油を供給する(デューティ値約66%で駆動制御される)進角モードが選択される。
この進角モードでは、図17に示すように、ポンプ70→供給通路71→供給ポート110b→進角ポート110f→進角通路73を経て、進角室30aに作動油が供給されると共に、図7に示すように、油圧通路31gを通して進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44に作動油の油圧が供給されてロックが解除され、さらに、遅角規制ロックバー44が所定角度だけ回転した時点で油圧通路31hが開放されその油圧が遅角規制ロックバー44をロック解除の状態に維持する。一方、遅角通路74→遅角ポート110k→排出ポート110a→ドレン通路72を経て、遅角室30bから作動油が排出される。これにより、図10に示すように、ベーンロータ20を進角側へ移動させて位相を変更することができる。
また、ベーンロータ20を所定の最進角位置と最遅角位置との間の所定の位相角度に保持する場合には、電磁油圧制御弁100が切り替えられて、図14(b)及び図18に示すように、進角室30a及び遅角室30bに作動油を供給する(デューティ値約33%で駆動制御される)保持モード(すなわち、ポンプモード)が選択される。
この保持モードでは、図18に示すように、ポンプ70→供給通路71→供給ポート110b→進角ポート110f→進角通路73を経て進角室30aに作動油が供給され、ポンプ70→供給通路71→供給ポート110b→遅角ポート110k→遅角通路74を経て遅角室30bに作動油が供給され、又、油圧通路31gを通して進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44に作動油の油圧が供給されてロックが解除され、さらに、遅角規制ロックバー44が所定角度だけ回転した時点で油圧通路31hが開放されその油圧が遅角規制ロックバー44をロック解除の状態に維持する。すなわち、進角室30a及び遅角室30bに作用する油圧により、ベーンロータ20を所定の中間位相に保持することができる。
このように、保持モードとして、進角室30a及び遅角室30bに作動油を供給するデューティ値約33%のポンプモードを採用することにより、デューティ値がより大きい進角モードに切り替えることなく、作動油を供給してその油圧によりロック機構40(遅角規制ロックバー44)によるロックの解除を行うことができると共に(ハウジングロータ30に対するベーンロータ20の位置を)所定の中間位相に保持することができる。
一方、遅角側へ位相を変更する場合は、電磁油圧制御弁100が始動時の中間位置から進角モード又は保持モード(ポンプモード)に一旦切り替えられた後に、図14(a)及び図19に示すように、遅角室30bに作動油を供給しかつ進角室30aの作動油を排出する(デューティ値0%)遅角モードが選択される。
この遅角モードでは、一旦切り替えられた進角モード又は保持モード(ポンプモード)において作用した油圧により、図8に示すように、遅角規制ロックバー44によるロックが解除されて維持された状態にあり、この状態で、図19に示すように、進角室30aの作動油は、進角通路73→進角ポート110f→排出ポート110a→ドレン通路72を経て排出され、ポンプ70→供給通路71→供給ポート110b→遅角ポート110k→遅角通路74を経て、遅角室30bに作動油が供給される。これにより、図11に示すように、ベーンロータ20を遅角側へ移動させて位相を変更することができる。
上記のように、電磁油圧制御弁100(電磁アクチュエータ140)は、デューティ値が最大になる側において、進角室30a及び遅角室30bの作動油を共に排出させる(エンジンを停止させる時に対応する)ドレンモードにするようにスプール120を駆動するため、運転中以外の(始動時又は停止時の)最も頻度の少ないモードを最大デューティ値(100%)で制御し、運転中における頻度の高い他のモード(進角モード、遅角モード、保持モード)はより小さいデューティ値(0〜66%)で制御することになり、全体として消費電力を低減することができ、又、消費電力に対応する発熱を抑制することができる。
図20及び図21は、本発明に係る電磁油圧制御弁の他の実施形態を示すものである。
この実施形態では、電磁油圧制御弁100´のスプール120´の寸法等が変更されて、保持モードにおいて、供給ポート110bを閉塞すると共に、進角ポート110f及び遅角ポート110kを閉塞して、進角室30a及び遅角室30bに対する作動油の流れを遮断するクローズモードが採用されている。
すなわち、エンジン始動後の保持モードにおいては、図20(b)に示すように、スプール120´が圧縮バネ130の付勢力に抗して所定量だけ繰り出された状態(図中の左向きに移動させられた状態)で、供給ポート110bを閉塞し、進角ポート110fを閉塞し、遅角ポート110kを閉塞するように形成されている。
尚、図20(a)に示すエンジン始動時の遅角モード、図20(c)に示すエンジン始動後の進角モード、図21(d)に示すエンジン停止の際のドレンモードにおいては、前述の実施形態と同様である。
上記電磁油圧制御弁100´を備えたバルブタイミング変更装置の動作については、エンジンの停止時及び始動時、進角モード時、遅角モード時では基本的に前述の実施形態と同様であり、保持モードにおいてのみ、図21に示されるようになる。
すなわち、ベーンロータ20を所定の位相角度に保持する場合には、図20(b)及び図21に示すように、進角室30a及び遅角室30bに対する作動油の流れ(供給及び排出)を遮断する(デューティ値約33%で駆動制御される)保持モード(すなわち、クローズモード)が選択される。
この保持モードでは、供給ポート110b、進角ポート110f、遅角ポート110kが遮断され、進角室30a及び遅角室30b内の作動油の油圧がそのまま維持され、又、油圧通路30g,30h内の作動油の油圧がそのまま維持される。
これにより、進角規制ロックバー42及び遅角規制ロックバー44及びロックカム41は、その時の状態に保持され、ベーンロータ20を所定の位相角度に保持することができる。
このように、保持モードとしてクローズモードを採用する場合は、保持モード以外の進角モード及び遅角モードにおいて供給される作動油の油圧によりロック機構40の解除を行い、ロックが解除された状態で保持モードにすることで、ハウジングロータ30に対するベーンロータ20の位置を所定の中間位相に保持することができる。
上記実施形態においては、クランクシャフトの回転力を伝達するスプロケット32aを備えたハウジングロータ30を示したが、これに限定されるものではなく、クランクシャフトの回転駆動力を伝達する手段がその他の構造をなすもの(例えば、歯付きタイミングベルト等)であれば、その構造に合ったもの(歯付きプーリ等)を備えたハウジングロータを採用することができる。
上記実施形態においては、ロック機構として、ロックカム41、進角規制ロックバー42、進角規制付勢バネ43、遅角規制ロックバー44、遅角規制付勢バネ45を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、ロックピン等を備えたその他のロック機構を備えた構成において本発明の電磁油圧制御弁を適用してもよい。
上記実施形態においては、進角規制ロックバー42のロックを解除する油圧により、遅角規制ロックバー44のロックを解除するようにしたロック機構40を備える装置において、本発明の電磁油圧制御弁を適用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、それぞれ導かれる油圧により進角規制ロックバー及び遅角規制ロックバーのロックを解除するようにしたロック機構を備える装置において本発明の電磁油圧制御弁を適用しても、消費電力の低減、それに伴う発熱の抑制等を達成することができる。
以上述べたように、本発明の電磁油圧制御弁は、消費電力を低減でき、又、発熱を抑制することができ、さらに、断線等の通電異常の状態でエンジンが始動しても、バルブタイミング変更装置における摺動部、ロック機構、その他の機構等の異常摩耗、部品の破損、ガタツキによる異音の発生等を防止できるため、自動車等に搭載された内燃式のエンジンに適用できるのは勿論のこと、二輪車等に搭載された小型のエンジン等においても有用である。
S1 軸線
10 カムシャフト
11 ジャーナル部
12 円筒部
13 進角通路
14 遅角通路
15 雌ネジ部
20 ベーンロータ
21 ベーン部
22 ハブ部
23 貫通孔
24 進角通路
25 遅角通路
26 シール部材
30 ハウジングロータ
30a 進角室
30b 遅角室
31 ハウジング部材(ハウジングロータ)
31a 円筒壁
31b 隔離壁
31c 貫通孔
31d 軸受部
31e,31f,31q 凹部
31g,31h 油圧通路
31i,31j 支軸
31k 掛止突起
31o,31p ストッパ壁
32 スプロケット部材(ハウジングロータ)
32a スプロケット
32b 内周面
32c 前面
32d,32e 連通路
33 カバー部材(ハウジングロータ)
40 ロック機構
41 ロックカム
42 進角規制ロックバー
43 進角規制付勢バネ
44 遅角規制ロックバー
45 遅角規制付勢バネ
50 センタボルト
51 雄ネジ部
60 アシスト機構
61 プッシュ部材
62 付勢バネ
70 ポンプ
71 供給通路
72 ドレン通路
73 進角通路
74 遅角通路
100,100´ 電磁油圧制御弁
L 軸線方向
110 スリーブ
110a 排出ポート
110b 供給ポート
110c,110e,110g,110i,110m 環状溝
110d,110h バイパスポート
110f 進角ポート
110j バイパス通路
110k 遅角ポート
110n 内周面
120,120´ スプール
120a,120c,120f,120h,120k 拡径部
120b,120d,120g,120i,120m 縮径部
120e,120j,120n 連通孔
120p 内部通路
130 圧縮バネ
140 電磁アクチュエータ

Claims (5)

  1. 進角室及び遅角室に対する作動油の供給又は排出を行うことによりエンジンのバルブタイミングを変更し、エンジンの始動時に最進角位置と最遅角位置との間の所定の中間位置にロックすると共に作動油の油圧によりそのロックが解除されるロック機構を備えたバルブタイミング変更装置に適用されるべく、進角室及び遅角室に連通して作動油の供給又は排出を行う通路を開閉する弁体と、前記弁体を一方向に付勢するバネと、前記バネの付勢力に抗する方向にデューティ値が大きくなるようにデューティ制御されて前記弁体を駆動する電磁アクチュエータを備え、エンジンの運転状態に応じて、進角モード、遅角モード、所定の中間位相に保持する保持モード、進角室及び遅角室の作動油を排出するドレンモードへの切り替えを行う電磁油圧制御弁であって、
    前記電磁アクチュエータ及びバネは、前記デューティ値が最大になる側において前記ドレンモードにするように前記弁体を駆動すると共に、エンジンの始動時において前記ロック機構により予め前記中間位置へのロックが維持された状態で非通電にて予め前記弁体を前記遅角モードに位置付けるように設定されている、
    ことを特徴とする電磁油圧制御弁。
  2. 前記電磁アクチュエータは、前記デューティ値が最小値から最大値になるに連れて、前記遅角モードから、前記保持モード、前記進角モード、前記ドレンモードに順次に移行するように前記弁体を駆動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁油圧制御弁。
  3. 前記保持モードは、前記進角室及び遅角室に作動油を供給するポンプモードである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電磁油圧制御弁。
  4. 前記保持モードは、前記進角室及び遅角室に対する作動油の流れを遮断するクローズモードである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電磁油圧制御弁。
  5. 前記電磁アクチュエータは、エンジンを停止するべくイグニッションスイッチが切られ後又はエンストによりエンジンが停止した後の所定時間に亘り、前記ドレンモードにするように前記弁体を駆動する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の電磁油圧制御弁。
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