JP2013086110A - レーザ加工装置の光学部品診断方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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Yasuaki Tokunaga
泰明 徳永
Katsunori Shiihara
克典 椎原
Takuya Uehara
拓也 上原
Itaru Senda
格 千田
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Abstract

【課題】被加工部の状態に依存することなく、光学部品の劣化を精度良く検出することのできるレーザ加工装置の光学部品診断方法及びレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】レーザ発振器から発振されたレーザビームを、レーザ加工ヘッド内に設けられた光学部品を介して被加工物に照射し、レーザ加工を行うレーザ加工装置の、光学部品の劣化を診断する方法であって、レーザビームを反射する反射機構と、当該反射機構を駆動する駆動機構とを有し、レーザビームの光路を、被加工物のレーザ加工時の光路から診断時の光路に変更するための光路変更手段と、光路変更手段によって変更された診断時の光路上に配置されたレーザビーム計測手段とを設け、レーザビーム計測手段によって計測された前記レーザビームの強度から光学部品の劣化を診断する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、レーザ加工装置の光学部品診断方法及びレーザ加工装置に関する。
従来から、レーザ発振器から発振されたレーザビームを用いて、溶接や切断等の加工を行うレーザ加工装置が知られている。このようなレーザ加工装置としては、例えば、レーザ発振器にファイバケーブルを介して、レンズやミラー、フィルタ等の光学部品が組み込まれたレーザ加工ヘッドを接続した構成のものが知られている。
上記のレーザ加工装置において、レーザ加工ヘッド内に配置されたレンズやミラー、フィルタ等の光学部品に、汚れの付着やゆがみ等の劣化があると、レーザ出力低下の原因となり、ひいては溶接や切断等の加工の品質低下を招く。このため、光学部品の劣化を検知することが必要とされている。
しかし、光学部品は埃を嫌うため、密閉容器内に配置されていることが多く、分解点検により劣化の程度を検査すると手間がかかる。また、このようなレーザ加工装置におけるレーザ出力の安定化を図る技術としては、レーザ加工ヘッド内に設けた積分球状の凹面鏡によって集光レンズの反射光を多重反射させ、光検出器で検出してレーザ出力を計測し、このレーザ出力の計測結果をフィードバックさせる技術が知られている。
特開平11−97776号公報
しかしながら、レーザ加工に用いるレーザビームは非常に出力が高く、予期せぬ方向からレーザビームが反射する。このため、集光レンズの反射光を多重反射させて光検出器で検出する場合、レーザ出力を精度よく計測することが困難である。また、例えばレーザ溶接では、被加工部に山状の溶接ビードを形成するので、反射光の状態が著しく変化する。このため、同様にレーザ出力を精度よく計測することが困難である。
本発明は、上記従来の事情に対処してなされたものであり、被加工部の状態に依存することなく、光学部品の劣化を精度良く検出することのできるレーザ加工装置の光学部品診断方法及びレーザ加工装置を提供することを目的とする。
レーザ加工装置の光学部品診断方法の一態様は、レーザ発振器から発振されたレーザビームを、レーザ加工ヘッド内に設けられた光学部品を介して被加工物に照射し、レーザ加工を行うレーザ加工装置の、前記光学部品の劣化を診断するレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、前記レーザビームを反射する反射機構と、当該反射機構を駆動する駆動機構とを有し、前記レーザビームの光路を、前記被加工物のレーザ加工時の光路から診断時の光路に変更するための光路変更手段と、前記光路変更手段によって変更された診断時の光路上に配置されたレーザビーム計測手段とを設け、前記レーザビーム計測手段によって計測された前記レーザビームの強度から前記光学部品の劣化を診断することを特徴とする。
レーザ加工装置の一態様は、レーザ発振器から発振されたレーザビームを、レーザ加工ヘッド内に設けられた光学部品を介して被加工物に照射してレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、前記レーザビームを反射する反射機構と、当該反射機構を駆動する駆動機構とを有し、前記レーザビームの光路を、前記被加工物のレーザ加工時の光路から診断時の光路に変更するための光路変更手段と、前記光路変更手段によって変更された診断時の光路上に配置されたレーザビーム計測手段とを具備し、前記レーザビーム計測手段によって計測された前記レーザビームの強度から前記光学部品の劣化を診断することを特徴とする。
本発明によれば、被加工部の状態に依存することなく、光学部品の劣化を精度良く検出することができる。
第1実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図。 図1のレーザ加工装置による光学部品診断状態の構成を示す図。 第2実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図。 第3実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成を模式的に示す図である。レーザ加工装置100は、レーザ発振器1と、ファイバケーブル2と、レーザ加工ヘッド3とを具備しており、レーザ発振器1で発振されたレーザビーム4を、ファイバケーブル2を用いて伝送させてレーザ加工ヘッド3へ入射させる構成となっている。
レーザ加工ヘッド3内には、ミラー5aやレンズ5b等の光学部品5が配置されており、ファイバケーブル2から照射されたレーザビーム4を、図1に示すように、ミラー5aで反射させ、レンズ5bを透過させて集光する。この集光したレーザビーム4をレーザ出口3aから出射し、被加工部6に照射して、溶接や切断等の加工を行う。なお、レーザ出口3aには、このレーザ出口3aを開閉するシャッター3bが配設されている。シャッター3bは、シャッター駆動機構3cによって開閉駆動されるようになっている。
また、本実施形態では、レーザ加工ヘッド3内に、光路切換手段としての光路切換用反射機構7及びこれを駆動するための駆動機構8と、レーザビーム計測機構9が配設されている。駆動機構8は、図中矢印で示すように、光路切換用反射機構7を駆動してレーザビーム4の光路内と、レーザビーム4の光路外に移動できる構成となっている。また、光路切換用反射機構7がレーザビーム4の光路内に位置する状態では、光路切換用反射機構7で反射されたレーザビーム4がレーザビーム計測機構9に入射し、レーザビーム4の強度を測定できるようになっている。
ここで、レーザ加工をある期間に亘って実施すると、光学部品5の表面に汚れが付着したり、光学部品5が歪んだりして被加工部6におけるレーザビーム4の強度が変化する場合がある。このようにレーザビーム4の強度が変化すると、加工品質に影響を与え、切断できなかったり溶接欠陥が生じたりする。また、光学部品5の汚れ等による透過率の低下や反射率の低下に起因して発生する熱によって、光学部品5が破壊される場合もある。
そこで、本実施形態では、レーザ加工の合間に、光学部品5の劣化を診断できるよう構成されている。光学部品5の劣化を診断する場合、図2に示すように、通常時はレーザビーム4の光路外に位置している光路切換用反射機構7を、駆動機構8によって移動させ、レーザビーム4の光路内に位置させる。これによって、光路切換用反射機構7によって反射されたレーザビーム4がレーザビーム計測機構9へ入射し、その出力を測定することができる。なお、このような診断時には、レーザ加工時に使用するレーザビーム4よりも強度の低いレーザビーム4を使用する。レーザビーム計測機構9が強度の強いレーザビーム4によって損傷を受けることを防止するためである。
レーザビーム計測機構9の計測信号は、信号処理部10に入力されて処理される。また、信号処理部10には、記憶部11が接続されており、計測したレーザビーム4の強度を記憶しておくことができるようになっている。したがって、予め光学部品5が全て健全な状態の時に、レーザビーム計測機構9で測定したレーザビーム4の強度を、記憶部11へ記憶しておき、その値と、レーザビーム計測機構9で計測した値とを信号処理部10にて比較し、これらの差によって光学部品5の劣化の程度を判定することができるようになっている。
例えば、レーザ溶接を行う場合、光学部品5が全て健全な状態の時のレーザビーム4の強度に比べて、規定値(例えば5%)以上のレーザビーム4の強度の低下があった場合、光学部品5のメンテナンス(交換あるいは洗浄)が必要と判定することができる。
なお、レーザ発振器1から発振されたレーザビーム4の出力が分かっていれば、その値とレーザビーム計測機構9で測定したレーザビーム4の強度とを比較することでも光学部品5の劣化の程度を判断することができる。すなわち、レーザビーム計測機構9で測定したレーザビーム4の強度が、レーザ発振器1から発振されたレーザビーム4の出力(強度)より規定値以上低下していれば、光学部品5のメンテナンス(交換あるいは洗浄)が必要と判定することができる。これによってレーザ加工の失敗や熱による光学部品5の破損等が生じることを防止することができる。
また、上記の第1実施形態において、レーザビーム計測機構9としてカメラを用いれば、光学部品5を反射あるいは透過したレーザビーム4の詳細な状態が判別できるため、交換が必要か、またどのような劣化状況なのか判別することができる。ここで、レーザビーム計測機構9による計測結果は、全ての光学部品5の劣化の影響をうけるため、単にレーザビーム4の強度を測定するだけでは、光学部品5の内どの部品が劣化しているのかを判別することはできない。
そこで、焦点位置をそれぞれの光学部品5に合わせられるカメラをレーザビーム計測機構9として用いれば、どの光学部品5が劣化しているかを判別することができる。すなわち、焦点位置をそれぞれの光学部品5に合わせた際のコントラストの大小等で、その光学部品5の劣化の状態を検出することができる。
また、上記の第1実施形態において、光路切換用反射機構7として、ミラーを用いれば、高効率にレーザビーム4を反射できるため、光学部品5の僅かな劣化も検出が可能となる。光学部品5が劣化すると、熱の吸収率が増加するため、僅かな劣化であっても高出力な加工用のレーザビーム4によって破損してしまう場合がある。このため、被加工部6の加工状態に大きな影響を与えることのない僅かな光学部品5の劣化であっても、光学部品5のメンテナンスを実施した方が良い場合がある。
次に、図3を参照して、第2実施形態に係るレーザ加工装置200の構成を説明する。図3は、第2実施形態に係るレーザ加工装置200の概略構成を模式的に示す図である。前述したとおり、レーザ加工ヘッド3のレーザ出口3aには一般的にレーザ加工ヘッド3内部への異物混入防止などのために開閉自在のシャッター3bが配設されている。レーザ加工装置200では、シャッター3bの内側面に光路切換用反射機構27が配設されている。したがって、シャッター駆動機構3cが、光路切換用反射機構27を駆動するための駆動機構を兼ねた構成となっている。光路切換用反射機構27は、ミラーを用いても、反射率がある程度高い金属等(例えば、鏡面仕上げした銅)を用いてもよい。
なお、他の部分については、前述した第1実施形態と同様に構成されているので、対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は、省略する。
本第2実施形態では、シャッター3bを閉じた状態とすると、レーザビーム4の光路内に光路切換用反射機構27が位置し、光路切換用反射機構27で反射したレーザビーム4がレーザビーム計測機構9に入射し、レーザビーム4の強度を計測できるようになっている。この本第2実施形態では、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができるとともに、シャッター3bを駆動するためのシャッター駆動機構3cを、光路切換用反射機構27を駆動するための駆動機構として併用することができ、駆動機構の数を削減することができる。
次に、図4を参照して、第3実施形態に係るレーザ加工装置300の構成を説明する。図4は、第3実施形態に係るレーザ加工装置300の概略構成を模式的に示す図である。この第3実施形態では、レーザ加工時にレーザビーム4を反射してレンズ5bに入射させるミラー5aに駆動機構38が配設されている。そして、診断時には、駆動機構38によってミラー5aの向きを変え、レーザビーム4をレーザビーム計測機構39に入射させてレーザビーム4の強度を測定できるようになっている。したがって、ミラー5aが、光路切換用反射機構を兼ねた構成となっている。
なお、他の部分については、前述した第1実施形態と同様に構成されているので、対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は、省略する。
本第3実施形態では、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができるとともに、ミラー5aを光路切換用反射機構として併用することができ、反射機構の数を削減することができる。なお、図4に示した構成では、レンズ5bの劣化の状態を診断することができないので、図4に示した構成に加えて、図1に示した光路切換用反射機構7及び駆動機構8とレーザビーム計測機構9、又は図3に示した光路切換用反射機構27とレーザビーム計測機構9を配設した構成としてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1……レーザ発振器、2……ファイバケーブル、3……レーザ加工ヘッド、4……レーザビーム、5……光学部品、6……被加工部、7……光路切換用反射機構、8……駆動機構、9……レーザビーム計測機構、10……信号処理部、11……記憶部。

Claims (9)

  1. レーザ発振器から発振されたレーザビームを、レーザ加工ヘッド内に設けられた光学部品を介して被加工物に照射し、レーザ加工を行うレーザ加工装置の、前記光学部品の劣化を診断するレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記レーザビームを反射する反射機構と、当該反射機構を駆動する駆動機構とを有し、前記レーザビームの光路を、前記被加工物のレーザ加工時の光路から診断時の光路に変更するための光路変更手段と、
    前記光路変更手段によって変更された診断時の光路上に配置されたレーザビーム計測手段とを設け、
    前記レーザビーム計測手段によって計測された前記レーザビームの強度から前記光学部品の劣化を診断する
    ことを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  2. 請求項1記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記光学部品の劣化を診断する診断時は、前記レーザビームの強度をレーザ加工時よりも低くすることを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  3. 請求項1又は2記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記光学部品が健全な状態のレーザビームの強度を、前記レーザビーム計測手段によって計測し、記憶手段に記憶しておき、
    レーザ加工後に前記レーザビーム計測手段で計測したレーザビームの強度と、前記記憶手段に記憶されたレーザビームの強度とを比較して前記光学部品の劣化を診断することを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  4. 請求項1又は2記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記レーザ発振器から発振されたレーザビームの強度と、前記レーザビーム計測手段で計測したレーザビームの強度とを比較して、前記光学部品の劣化を診断することを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記レーザビーム計測手段にカメラを使用し、当該カメラの焦点を変更することによって、前記レーザビームの光路上の前記光学部品の状態を検出することを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  6. 請求項1〜5いずれか1項記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記反射機構は、前記レーザ加工時には前記レーザビームの光路外に位置し、診断時には前記レーザビームの光路内に位置するよう前記駆動機構によって駆動されることを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  7. 請求項6記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記反射機構が、前記レーザ加工ヘッドの前記レーザビームが射出されるレーザ出口を覆うシャッターに配設されていることを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  8. 請求項1〜5いずれか1項記載のレーザ加工装置の光学部品診断方法であって、
    前記反射機構は、前記レーザ加工時及び診断時のいずれの時にも前記レーザビームの光路内に位置し、前記反射機構の向きを前記駆動機構によって変更するよう駆動されることを特徴とするレーザ加工装置の光学部品診断方法。
  9. レーザ発振器から発振されたレーザビームを、レーザ加工ヘッド内に設けられた光学部品を介して被加工物に照射してレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、
    前記レーザビームを反射する反射機構と、当該反射機構を駆動する駆動機構とを有し、前記レーザビームの光路を、前記被加工物のレーザ加工時の光路から診断時の光路に変更するための光路変更手段と、
    前記光路変更手段によって変更された診断時の光路上に配置されたレーザビーム計測手段とを具備し、
    前記レーザビーム計測手段によって計測された前記レーザビームの強度から前記光学部品の劣化を診断する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3023188A1 (en) * 2014-11-18 2016-05-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Laser welding method
JP2020040115A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 三郷金属工業株式会社 レーザー被膜剥離システム
JP2020142296A (ja) * 2019-03-08 2020-09-10 株式会社ディスコ レーザー加工装置

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