JP2013084308A - 電源システムと電子機器と電源供給装置および電源供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バッテリ4、一時電源5、ACアダプタ6、負荷7が電源バスライン1、接地バスライン2およびデータバスライン(バスシステム)に接続されている。バスシステムに接続されている各ブロックは自らをオブジェクトとして記述し、各ブロックのオブジェクトが、アドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成されるアドレス設定モードで設定されたアドレスを用いて、データバスラインを介して電源仕様のやり取りを行う。バッテリ4等の電源供給装置からの電力で負荷の駆動が可能と判別したときに、バスラインを介して電源供給装置から負荷に電力の供給を行う。
【選択図】 図1
Description
各ブロックはランダムに発生したデータを同じタイミングでデータバスに出力し、従って、データバスライン上にはそれらのオア信号が発生し、
データバスライン上の情報と各ブロックが発生した信号を比較する事で、他のブロックが発生したデータを知る事なく、一つのブロックが特定でき、
特定されたブロックにユニークなアドレスを割り当て、この一連の動作を繰り返す事で最終的にはすべてのブロックにユニークなアドレスが割り当てられる。
データバス管理手段が発生するアドレスに対し、そのアドレスの固有データをデータバス上に出力する事で、オア信号を発生し、
各ブロックが自分の固有データとバス上のデータを照合する事で、自分以外に同じアドレスが存在する事を認識し、
同じアドレスが存在するときには、再度、同位置のアドレスを有するブロックの範囲で、上述のアドレスバス付与を行ないアドレスを振り直す。
さらに、バスラインに接続された任意のブロックの間で、双方向のデータ通信が可能であり、かつ、この通信により任意のブロックが(自身を含む)任意のブロックの制御、情報読み出し、情報かき込みが可能なようにすることが好ましい。
1 モバイル機器、ウエアラブル機器に対して、共通の電源管理アーキテクチャを提供し、バッテリや電源の共通化がはかれる。
2 異なった種類の電源(一次電池、二次電池、ACアダプター、DCアダプター、発電機)や異なった機器(負荷)の間で、お互いの状況を通信する共通の通信手段および言語体系を提供し、複数の機器間で共通に使用可能な電源関連機器設計ができる。
3 各種の電源供給源を共通のアーキテクチャの中で定義する事により、幅広いエネルギー供給源を機器の電源に使用可能となり、機器使用環境が飛躍的に拡大する。
4 複数の異なった種類の電源が共通のバスラインに論理的に並列接続が可能となり、バスラインに接続する電源の数を増やすだけで、電源容量を上昇できる。
5 本電源管理アーキテクチャはスケーラブルであり、比較的小電力のものから、オブジェクト数が多く、かつ大電力を扱うものまで同一の考えで設計できる。
6 本アーキテクチャに基づいて設計する事により、電源関係ブロックの標準化が可能で、電源システム設計の大幅な省力化が可能である。
7 オブジェクトエミュレータにより、例えばPCなどにより電源の動作状態をモニターする事ができ、信頼性の高い電源システムを容易に構築できる。
第1部:電源構成ブロックをどの様にオブジェクトモデル化するかについて説明。第2部:電源オブジェクトモデルを使用して実際の電源バスシステムをいかに構築するかについて説明する。
第3部:構築された電源バスシステム上で各オブジェクトモデルがどの様に動作するかについて説明する。
1.電源に使用されるブロックの整理
現在電源関係に使用されている、あるいは可能性のあるブロックは概略以下のものである。
(1)電源供給源
:一次電池(乾電池等)
:ACアダプタ(商用ラインからDCを発生させ、機器の電源または二次電池の充電に用いる)
:DCアダプタ(カーバッテリ等のDC電源からターゲット機器に適するDCを発生させ、ACアダプタと同様の用途に用いる)
:簡易発電機(エンジン付の発電機から、手動発電機まで)
:太陽電池
:空間の電磁波からエネルギーを発生するもの(例えば、特開平10−146077号公報)
:その他各種燃料電池、生体からエネルギーを取り出すもの
(2)電源消費者(負荷)
:各種機器(一般に、この部分が実ユーザに対して何らかの利便性を提供する)
(3)電源供給、消費源
:二次電池(NiCd電池、Ni水素電池、リチウム電池、リチウムイオン電池、鉛電池等)
(電動自転車におけるモータの様に通常は電力を消費するものだが、制動時に電力発生の可能性をもつブロック(回生制動機能をもつもの)は、後述する理由により(3)ではなく(2)負荷に分類するのが適当である。)
つまり、電源関係で使用されるブロックを、高いレベルで抽象化すると上記3つにわけられ、さらに(3)は(1)と(2)の機能を共通にもつものと考えられる。またこれらを抽象化するには主としてコンピュータプログラミング分野で用いられている考えであるオブジェクトが有効である。従って、以下上記(1)、(2)、(3)をオブジェクトとして定義していくが、最初に簡単にオブジェクトとは何かについて説明する。
オブジェクトとは、通常はコンピュータのプログラミング手法で用いられる用語であって、ある機能を実現する部分をブラックボックスとして扱い、ユーザ(プログラマ)にはその外部から見た仕様のみを与え、プログラミングの効率化を図る事を主目的とする。
オブジェクトはC++においてはクラスとして定義され、例えば次の様なものである。(以下、山下 他著、C++プログラミングスタイル、p147、オーム社より引用)
この例では、Turtle(亀)クラスを定義し、そのデータとして位置座標x、yと方向direction、クラスに対する動作を定義するものとして関数forward(int),turnleft(),turnright()を定義している。つまり、Turtleというオブジェクトを、その現在位置、進行方向、左回り動作、右回り動作、前進動作というデータおよび機能で規定している。
(3−1)電源システムに使用されるブロックの抽象化
図1は一般的な電源の供給、消費システムを示したもので、1、2、3はそれぞれ電源、GND、信号のためのバスラインである。3の信号バスについては、GND2を共通帰線とする単一の線の場合、電源ラインとは独立に複数の線により構成される場合、さらに電源バス(1)に重畳され物理的には存在しない場合もある。4はバッテリー(ニッケル水素やリチウムイオンの様な二次電池、マンガンやアルカリ等の一次電池を問わない)、5は電気二重層コンデンサを貯蔵源とする様な一時電源、6はACアダプタ(チャージャと兼用の場合もある)、7は負荷となる一般電気機器である。これらバスに接続されるもの(以降でオブジェクトとして定義する)の数は問わない。いずれのブロックもパワーバスラインに必ずしもすべてが同時に物理的に接続されるものではなく、各ブロックとパワーバスラインとの間にスイッチ(実用的には半導体スイッチ)が挿入されている。
図1に示すシステムにおいて、電源供給オブジェクト(図2)、負荷オブジェクト(図4)とも電源バスラインに対してスイッチを有している。電源供給オブジェクト、負荷オブジェクトとも1個の時は、それぞれに電源に対するスイッチを有するのは冗長であるが、複数の電源オブジェクトや負荷オブジェクト、さらには、電源または負荷となるオブジェクトを考慮するとこういう構造にするのが適当である。
電源供給オブジェクトのスイッチは、複数の電源供給オブジェクトが同じバスライン上に存在するときに、それらのうち一つのみを有効にするために用いる。 複数の電源供給オブジェクトから一つを選択する際には、次のプライオリティー付けに従う。
2 DCアダプタ
3 二次電池
4 一次電池
5 一時エネルギーストレージ
即ち、最も長時間エネルギーが供給できそうなものの順とする。また、同じレベルの電源供給オブジェクトが存在する場合は、例えばその容量順とかアドレス順とする(これはシステムの実装上の問題である)。
負荷オブジェクトのスイッチ投入は、負荷の先に存在するセットの要求により制御されるのが原則であるので、負荷自身が制御する。この時、制御命令を自分自身に対して発信するようにする。こうすれば、バスライン上のほかのオブジェクトも情報共有ができる。
(4−1)最上位オブジェクトモデル
以下、本実施例に示す電源システムに接続されるブロックのオブジェクトモデル化について説明する。
上記クラスの定義の中で、データとしてアドレスは存在するが、関数としてアドレスを読み出すものはない。これは、本システムの構造上、オブジェクトに対してアドレスを問い合わせる事はできない(つまり、データ問い合わせのベースとなるのがアドレスであるので)からである。
バッテリーやACアダプタ等の電源供給源の基本モデルとなるものである。このモデルは電源供給源として必要な情報、およびそれに関連する機能をまとめたものである。
また、以下に内部データに対するコードの割り当て例を示す。上記モデルだけでは二次電池は対象外であるが、二次電池は上記オブジェクトモデルと負荷オブジェクトモデルを継承して生成されるので、PowerTypeのコード割り当てに二次電池や一時電源もいれておく。0xは16進数を表す。
これは、エネルギーストレージオブジェクトの充電、および電源供給を担当するものである。このオブジェクトはACアダプターであってもいいし、カーバッテリからチャージする様なDC入力のもの、あるいは、環境に存在する電磁波を電圧に変換する様な他の手段によるものでもいい。チャージャはそのターゲットとするものによってチャージの方式までの異なるので、それらを一まとめにした一般的なモデル例を以下に示す。実際のオブジェクトはこれからさらに派生させて詳細データを定義していく。またそれら個々のチャージャはその実現方式によって、使用するコマンドやパラメータが異なる(例えばNiCd電池の充電においても、充電電圧の変化を検出する方式や、電池の温度変化を検出する方式、電池の状態を見ずに微少な電流で充電するいわゆるトリクル充電など種々の方式がある)ので、一般的にコマンド体系を定義するのは困難であるし、また適当ではない。そこで、この様な装置に固有なコマンドに対応するために、本発明報告のコマンド体系には、機器固有コマンドを送受するメカニズムが用意されている(第3部 7−3参照)。
チャージャの型のコード割付例を示す。(PowerTypeの割付例参照)
(5−1)基本負荷オブジェクトのモデル化
基本的な負荷モデルに必要な情報および機能をまとめてモデル化する。実際のユーザにサービスを提供する製品は、本オブジェクト指向電源アーキテクチャにとっては負荷オブジェクトモデルの先に存在するもので、負荷オブジェクトの中に埋没し、それがどの様なものかは関与しない。
例えば、最終負荷としてモータを考える。モータがトルクを発生している特は、負荷オブジェクトは純粋に負荷であって、そこから電力が生まれてくる事はない。しかしながら、モータを外部より強制的に回転させる力が働くとき(例えば、電動自転車で、モータには電力供給をせずに、慣性力により逆にモータを駆動するとき)には、負荷オブジェクトが回生制動をサポートしているならば、このオブジェクトは電源供給オブジェクトとも成り得る。しかしながら、この様なオブジェクトの実用化には次の問題がある。
(6−1)二次電池のモデル化
二次電池や一時ストレージ等、ある時は電源供給源となるが、ある時は電力消費者(負荷)となるものは電源供給オブジェクトと負荷オブジェクトよりそれぞれの性質を継承して生成するのが適当である。
ここで、関数の中身(実装方式)は設計項目でありその具現化方式そのものは本発明とは直接の関係はなく、例えばバッテリー残量計算や表示アルゴリズムはすでにカムコーダなどで実現されている。
{1} 現負荷に対してバッテリーが使用可能か
{2} 現在のバッテリーの残容量
{3} 現在使用しているバッテリーの(期待)寿命。
これは、電気二重層コンデンサ等の大容量コンデンサを使用した、一時的に電圧を貯える事を主機能とするオブジェクトである。図3にブロック図を示すが、DC電源の部分が電気二重層コンデンサ20に置き換わっただけで、他は図2と変わらない。マイクロプロセッサ19は14より電源が常に供給されるが、もちろん20に貯えられている電力が放電すれば動作を停止する。そのため21の様に電力ラインから電力供給を受けるルートを用意しておく。また、電気二重層コンデンサ20は16を経由して充電されることも可能であるが、16を経由せずに、全く別の経路で外部より充電される場合(例えば、電磁誘導により電力バス16を介さずに)もある。
1.基本システムの構築
前項までで、電源の各ブロックのオブジェクトモデル化は完了したが、これを実際のバスライン上にインプリメントするためには、さらに次の様な機能を定義する必要がある。
バスの状態には大きく分けて、各オブジェクトのアドレスを設定中の状態と、アドレスが確定してオブジェクト間でデータ通信を行っている状態がある。前者をアドレス設定モード、後者をデータ通信モードと定義する。アドレス設定モードは後述する様にアドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成される。
バスライン上に接続されたオブジェクトにアドレスが定義されていない状態で、電源が入りアクティブになったとき、最初に各オブジェクトにアドレスが定義される。これをアドレス設定プロセスと呼ぶ事にする。
オブジェクトにアドレスmが暫定割り当てされたならば、アドレス確認プロセスに入る。このプロセスでは、バス管理手段により発生させられたアドレスmに対して、それぞれ自分のデータを出力し、データバス上の情報(オアデータ)と自分自身のデータを比較する。(図12参照)
アドレス確認プロセスであることはバス管理手段のアドレス(0)の後にバス管理手段より発行される以下のデータにより判別できる(コマンド0x01がアドレス確認プロセスを示す)。(データのフォーマットについては第3部参照。)
各パケットは、この情報により現在のバスのモードを知る事ができ、暫定アドレスを取得したオブジェクトは、自分の暫定アドレスに続いて自分のデータを出力する。
宛先アドレスは自分自身のアドレスであり(この様に決めておく)、コマンドはアドレス確認プロセスである事を示す値(0x01)であるが、パラメータに関しては、自分に固有のものを出力する。例えば、パラメータとしてシリアル番号を出力すれば、二つ以上のオブジェクトの固有データのオアを見ることで、自分以外に同時に出力した別オブジェクトの存在が認識できる。
上記(1−1)、(1−2)項のプロセスを経る事で、各電源オブジェクトのアドレスは一義的にきまる。この後バス管理手段プロセッサは、アドレスを定期的に発行し、それに対応するオブジェクトは自分の存在を示すため、データをバスライン上に出力する。これにより、アドレスが一巡すると、バスライン上にあるすべてのオブジェクトは他のオブジェクトの属性とアドレスを共有する。また、このモードではオブジェクト間同士の通信が行われる。この状態をデータ通信モードと定義する。データのフォーマット等詳細については3部で詳述する。
2.オブジェクトの追加、削除(システムの動的再構築)
オブジェクトが電源バスに追加されたときに、そのデータラインを見る事によって、現在他のアドレスがすべて確定しているか、あるいは確定中かがわかる。すべて確定しているならば、空いているアドレス(つまり、アドレスのあとのデータ部分が空)に続けて、自分のデータを出し始めるだけでいい。バス管理手段プロセッサや、他のオブジェクトは、アドレスのあとにデータが入ってきたのを見て、オブジェクトの追加を認識する。確定中ならば、確定するまで待って、その後同様の動作を開始する。
これまでに、第1部で電源を構成する主要ブロックのオブジェクト化について述べ、第2部で実際の電源システムが如何に構築、維持され、また動的に再構築されるかの概要を説明した。第3部では、これらの構築、維持に使用されるコマンド体系(API群)およびそのフォーマットについて説明する。
各オブジェクトのアドレスはバス管理機能プロセッサよりサイクリックに発生され、その長さは7ビット(従って、最大アドレス数は128であるが、バス管理プロセッサのアドレスを0、ブロードキャストアドレスを127と定義する)。このアドレスの間に各オブジェクトが自分のデータをバスラインに乗せる事ができる。この部分のフォーマットを図14に示す。
アドレス0(0x00);これはバス管理機能プロセッサのアドレスと定義する。
アドレス127(0x7F);これはブロードキャストアドレス。すべてのオブジェクトはこれに続くデータに反応するようになっている。
1パケットを次の様に定義する。
このパケットが一つのアドレスのデータ部分に、最小1個(3バイト)、最大127個(381バイト)存在する。この3バイトを一単位とする総パケット数を各オブジェクトおよびデータバス管理手段プロセッサが発信するデータの先頭に置く。(図14の101)この値を見ることで、何個のコマンドパケットが存在するか分かるとともに、この数でパケットの同期を取る。
図15において101以降が、各オブジェクトが発信するデータである。
最大 (1+3x127)x127=48.5Kバイト
となり、100Kbpsの通信速度なら、一サイクルは
最小 41mS
最大 約3.8秒
となる。最大値は、すべてのアドレスをポーリングし、すべてのアドレスがおのおの127バイトのデータを有するときの値であるので、実用的にはこれより十分短い。
図17に各オブジェクトからのコマンドの発信状況および、コマンドに対する回答状況を示す。すべてのコマンドの発信とその回答は1対1になる様に設計され、必ずハンドシェークとなる。アドレスの発生周期1、2、3はこの順に連続している。例えばオブジェクト1(アドレス1をアサインされたオブジェクト)がnに対してコマンドを発行(204)すると、オブジェクトnはこの内容を発行直後に(つまり、例えば206のタイミングまで待たずに)認識できる。そこでこれに対する回答を用意しておき、自分のデータ発信タイミング(これが206)で実際に情報発信を行う。また、オブジェクトnは複数のアドレスにデータを送信できるので、例えばオブジェクト2に対する回答(207)やオブジェクト3に対するコマンド発信(208)が、自分の割り当てタイミング(つまりアドレスnを受け取ったあと)の中で可能である。
また、同一宛先に対して複数の命令を送る事も可能で、この時は宛先アドレス−コマンド−パラメータのシーケンスを繰り返し、また回答はコマンド順に発生すると定義する。(212、213)
コマンドに対する回答のペアはネストを禁止してあり、コマンド−回答の間でエラーが発生した場合には、再度コマンドを発行する等で対処する。また、コマンドを自分自身に対して発行する事も可能であり、例えば負荷オブジェクトをオンするコマンドを負荷オブジェクト自身が発行すれば、バスラインに接続されている他のオブジェクトもこの情報が共有できる。これにより電源供給源オブジェクトは、電流が増えた事を検出せずに、負荷が接続されて事が知れる。
電源バスには上述した様に、アドレス設定モードとデータ通信モードがあるが、これの違いはバス上で以下の様に表明される。
電源バスがデータ通信モードになると、各オブジェクトは自身の属性をブロードキャストする。この時のデータの形式は以下の様になる。
各オブジェクトはアドレスとそれに付随するコマンド、パラメータを読む事により、現在の電源バスライン上にどのような属性のものが接続されているかが知れる。さらに詳しい情報は必要なオブジェクトが相手先に問い合わせ、認識できる。
本明細書はコマンド体系全体についての仕様書ではないので、いくつかの使用例におけるコマンド(API)群について記述する。なお、ここでいうコマンドは広い意味であり、内容的には情報要求命令、要求情報回答、動作命令、モード表明等を含んでいる。
本アーキテクチャのフォーマットに準拠しない、固有のデータやコマンド等を通信するためのラッパとして次のものを定義する。
以下、実際の応用例である
パラメータ中に固有情報を挿入するが、その長さはmパケット(3mバイト)となるように調節し、最大127パケット(3x127バイト)である。
(第1部4−1参照)
負荷オブジェクト(アドレス8)がバスライン上の電源供給オブジェクト(アドレス2)に対し、その詳細情報要求例を示す。
ここに、コマンド0x14はオブジェクトに対するスイッチデータ情報要求、パラメータ0x00は単にスペースを埋めるためのもの、電源供給オブジェクトが発行したコマンドは0x15でコマンドに対する返事を表現し、パラメータ0x00は、スイッチがオフである。
以下、クラスの一覧を示す。
PowerSourceクラスに属する電源の仕様は以下のものであるとする。
Power_type=0x00(二次電池でさらにNiCd電池であることを示す)
catalog_voltage=6(公称出力電圧=6V)
max_va=6(公称容量=6VA)
output_voltage=7(現在の出力電庄=7V)
alarm_voltage=5.6(最低供給可能電圧=5.5V)
上記データの中で、現在出力電圧が公称出力電圧より高いが充電直後はこの様になるのが普通である。また最低供給可能電圧5.5Vは、例えば、これより低い電圧になるまで電池が使用されると電池が痛むという値である。
一方loadクラスに属する負荷のデータは以下のものと仮定する。
max_voltage=8V(入力許容最大電圧=8V)
min_voltage=4V(動作可能最小電圧=4V)
max_current=1A(入力最大電流=1A)
図18に示すようなブロックで、電源305がバスに接続された後、負荷306がバスに接続される場合を想定する。(負荷が先に接続されても、何も起こらない)
図2に示すように電源オブジェクトの中のマイクロプロセッサ19はDC電源10がある値以上であればつねに動作している。
(4)実際のオペレーション例
電源バスシステムがどの様に使われるかは本発明の趣旨であるアーキテクチャの上のアプリケーションプログラムで決定されるものであるが、以下に一例をしめす。
2 GND(接地)バスライン
3 データ(信号)バスライン
4 バッテリー
5 一時電源
6 ACアダプタ
7 負荷(一般電気機器)
10 DC電源
11 電流検出用抵抗
12 スイッチ
13、14、15、21 マイクロプロセッサの入出力
16 電力バスライン
17 情報バスライン
18 接地バスライン
19 マイクロプロセッサ
20 電気二十層コンデンサ
50 スイッチ
51 消費電流検出用抵抗
52、53、54 マイクロプロセッサ55の入出力
55 マイクロプロセッサ
56 通信路
57 本来の負荷
58 負荷57のマイクロプロセッサ
59 コンデンサ
60 マイクロプロセッサ
61 プルアップ抵抗
62 データ出力用トランジスタ
63 バス管理手段(バスコントローラ)
64 電源オブジェクト
Claims (10)
- 電源供給装置との通信と負荷の駆動を行う電子機器と、
電力の供給と前記電子機器との通信を行う電源供給装置とを有し、
前記電子機器は、前記電源供給装置との接続を行うバス接続ポートを備え、
前記電源供給装置は、前記電子機器との接続を行うバス接続ポートを備え、
前記電子機器と前記電源供給装置は、アドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成されるアドレス設定モードで設定されたアドレスを用いて前記バス接続ポートと接続される1つのバスラインを介して、最低供給可能電圧を示す情報が含まれた電圧仕様と最大出力電流を示す情報が含まれた電流仕様を含む電源仕様の通信を行い、該情報の通信によって前記電源供給装置からの電力で前記負荷の駆動が可能と判別したときに、前記バスラインを介して前記電源供給装置から電力の供給を行う
ことを特徴とする電源システム。 - 前記電子機器と前記電源供給装置は、前記設定されたアドレスを用いて自身の属性を前記通信の相手先に送信する
ことを特徴とする請求項1記載の電源システム。 - 前記電子機器または前記電源供給装置は、前記設定されたアドレスを用いて前記電源仕様の問い合わせを行う
ことを特徴とする請求項1記載の電源システム。 - 電源供給装置との接続を行うバス接続ポートと、
アドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成されるアドレス設定モードで設定されているアドレスを用いて、前記バス接続ポートと接続される1つのバスラインを介して、最低供給可能電圧を示す情報が含まれた電圧仕様と最大出力電流を示す情報が含まれた電流仕様を含む電源仕様の通信を前記電源供給装置とで行い、該通信によって前記電源供給装置からの電力で負荷の駆動が可能と判別されて前記電源供給装置から供給された電力で前記負荷を駆動する制御部とを有する
ことを特徴とする電子機器。 - 前記制御部は、前記設定されたアドレスを用いて自身の属性を前記電源供給装置へ送信する
ことを特徴とする請求項4記載の電子機器。 - 前記制御部は、前記設定されたアドレスを用いて前記電源仕様の問い合わせを行う
ことを特徴とする請求項4記載の電子機器。 - 電力の供給を行う電源部と、
電子機器との接続を行うバス接続ポートと、
アドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成されるアドレス設定モードで設定されているアドレスを用いて、前記バス接続ポートと接続される1つのバスラインを介して、最低供給可能電圧を示す情報が含まれた電圧仕様と最大出力電流を示す情報が含まれた電流仕様を含む電源仕様の通信を前記電子機器とで行い、該通信によって前記電源部からの電力で前記電子機器における負荷の駆動が可能と判別したとき前記電源部から電力の供給を行う制御部とを有する
ことを特徴とする電源供給装置。 - 前記制御部は、前記設定されたアドレスを用いて自身の属性を前記電子機器へ送信する
ことを特徴とする請求項7記載の電源供給装置。 - 前記制御部は、前記設定されたアドレスを用いて前記電源仕様の問い合わせを行う
ことを特徴とする請求項7記載の電源供給装置。 - バス接続ポートを備えた電子機器と電源供給装置が、アドレス設定プロセスとアドレス確認プロセスから構成されるアドレス設定モードで設定されたアドレスを用いて、前記バス接続ポートと接続される1つのバスラインを介して、最低供給可能電圧を示す情報が含まれた電圧仕様と最大出力電流を示す情報が含まれた電流仕様を含む電源仕様の通信を行うステップと、
前記電源供給装置が、前記通信によって前記電源供給装置からの電力で前記電子機器における負荷の駆動が可能と判別したときに、前記電子機器に対して電力の供給を行うステップと
を有することを特徴とする電源供給方法。
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